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西谷祥子

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学生たちの道

出版社: 白泉社
シリーズ: 白泉社文庫


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

wan_ RT @hankyu_ex: 【沿線イベント】 退色等劣化しやすいマンガ原稿の保存と公開を両立させるべく、コンピューターを活用して再現印刷する『原画´』。 西谷祥子さん、おおやちきさん、波津彬子さん、竹宮惠子さんの作品を展示! ◎2月1日~ ◎京都国際マンガミュージアム ☆イベ…
KazuhashiTomo 70年代の別マは凄かった…美内すずえ、和田慎二、くらもちふさこ、槇村さとる、河あきら、西谷祥子、市川ジュン、三原順、浦野千賀子、忠津陽子、柴田昌弘、木内千鶴子、ところはつえ、亜月裕、大谷博子等々…さいとうたかをとかが混在してた(敬称略)。マンガスクールの投稿者も今見ると凄い。
naomish67 10歳上のいとこのお姉さんからもらったマーガレットコミックスもうちにたくさんあって、だから、ちょっと上の世代のその辺のマンガも小学生時代の思い出の中にある。忠津陽子とか西谷祥子とか水野英子とか。忠津陽子の絵があか抜けてて大好きだった。「美人はいかが?」とか。

西谷 祥子(にしたに よしこ、1943年10月2日 - 、本名:山田 祥子)は、日本の漫画家。高知県高知市生まれ。中央大学法学部法律学科卒業横山隆一記念まんが館|高知出身の漫画家|西谷祥子参考。

来歴

父、母、兄2人の5人家族で、末っ子の女の子として可愛がられて育つ。父と長兄は絵が上手であったことと、手塚治虫や山川惣治、小松崎茂などが寄稿していた当時の少年雑誌が家にあったことにより、様々な影響を受けながら子供時代を送った。小学校高学年の時に『赤毛のアン』に出会い、主人公アンの自力で夢の達成を目指す勇気に感銘を受ける。この経験がなければ、後の作品制作において少年文化志向の感覚を持ったまま中性的な少女を描いていたかも知れないと語っている。また、そんな頃に貸本屋でトキワ荘の面々による漫画にも出会い、とりわけ石ノ森章太郎と水野英子の作品を好んだ。『少女マンガの世界Ⅱ』32頁「時代の中央線を歩け」(西谷祥子)参考。

中学3年生の時に手塚治虫に4コマ漫画を送り、作品を見てあげるとの返事を得る。そしてその頃トキワ荘のメンバーによる短篇貸本誌『えくぼ』の内容に抗議の手紙を送ったことから、石ノ森章太郎が中心となって活動している「東日本漫画研究会」の女子部に誘われ、初代リーダーとして肉筆回覧誌『墨汁二滴』『墨汁二滴』は、石ノ森章太郎が立ち上げた東日本漫画研究会の肉筆回覧同人誌『墨汁一滴』に由来する。の編集や会員との連絡などを取り仕切った。そして、『墨汁二滴』を見た『少女クラブ』より原稿の依頼を受けることとなる。

高校在学中の1961年、『墨汁二滴』に掲載していた『ふたごの天使』が講談社の『少女クラブ』夏の増刊号に掲載されデビューし、そのまま連載となる。高校卒業後、漫画で生計を立てられない場合を考えて1年間かけて母親の店で美容師の免許を取得してから上京『少女マンガ大全集―短編にみる魅惑のミクロコスモス』754頁参考。

1965年に活動の場を講談社から集英社の『週刊マーガレット』に移し、水野英子の『白いトロイカ』のアシスタントをしながら『リンゴの並木道』を執筆し、好評を博する西谷祥子傑作選3『レモンとサクランボ』(白泉社文庫)288頁 イラスト付きコラム「コーヒー・タイム2」参考。。水野の作品に登場する青年男女の世界に新鮮さを感じていたが、『リンゴの並木道』の読者の若さを考え、主人公の年齢を下げて『マリイ・ルウ』を執筆。再び好評を得たことを受け、自身の学園生活や知人友人をモデルとした『レモンとサクランボ』を発表、大ヒットとなる。

以後最盛期を迎え、週刊誌で2本の作品を連載してそれをヒットさせ、月刊誌で自分の好きな作品を描くという状態が続いた。月300枚以上の執筆をこなし、多忙を極めると1か月は風呂にも入れなかった。。1980年代初めまでの長期間にわたって同誌のレギュラー作家として活動。他に『週刊セブンティーン』『ぶ〜け』(以上集英社)、『花とゆめ』『LaLa』(以上白泉社)などでも執筆を行った。

その後、大学を卒業し結婚して専業主婦となる。現在漫画の執筆活動を行っていない理由は、世の中が求めているものがわからないためであるという

エピソード

  • 最も多忙な頃は税金に対する知識がなかったため、ある日訪れた税務署の職員に500万円の追徴金を納めるよう告げられ、大変慌てる事態となった。当時の物価にして家が一軒買える金額であったという
  • 竹宮惠子が漫画家になる後押しをした人物でもある。『墨汁二滴』の活動を通して西谷を知っていたデビュー前の竹宮惠子に、西谷は漫画賞に応募することを手紙で促し、竹宮は投稿しデビューすることとなった石ノ森章太郎萬画大全集 動画インタビュー 竹宮惠子参考。
  • アシスタントの中には、西谷のファンであったデビュー前の岡田史子がいた「永島先生と西谷先生のところで、おもしろ半分、あそび半分でベタぬりをさせてもらったことがあります。」『少女マンガ家になれる本』207頁(二見書房刊 1980年)
  • 集英社から刊行されている単行本レーベル「マーガレットコミックス」の最初のタイトルのひとつは、西谷の作品『マリィ・ルウ』 (MC 1) であった(1968年1月5日初版発行、発売は1967年12月)。

主要作品

かっこ内の単行本レーベルは最初に刊行されたものを記している。後に別のレーベルから刊行された作品もある。掲載号は表題作についてのみ明記。

  • マリィ・ルウ(マーガレットコミックス、集英社、全1巻)
    • 週刊マーガレット1965年44号 - 1966年1号掲載。
  • レモンとサクランボ(マーガレットコミックス、全1巻)
    • 週刊マーガレット1966年21号 - 41号掲載。
  • ジェシカの世界(サンコミックス、朝日ソノラマ、全1巻)
    • 週刊マーガレット1967年4号 - 14号掲載。
  • ギャングとお嬢さん (マーガレットコミックス、全1巻)
    • 週刊マーガレット1967年32号 - 42号掲載。
  • 学生たちの道(サンコミックス、全2巻)
    • 週刊マーガレット1967年46号 - 53号、1968年1号 - 19号掲載。
  • 花びら日記(セブンティーン・コミックス、集英社、全3巻。3巻とも1972年発行)
    • 週刊セブンティーン1968年1号より掲載。
  • 奈々子の青春(-続・花びら日記-。実質、改題しての作品継続)(セブンティーン・コミックス、全2巻。2巻とも1972年発行)
    • 週刊セブンティーン1969年9号 - 30号掲載。
  • こんにちはスザンヌ(マーガレットコミックス、全3巻)
    • 週刊マーガレット1971年1号 - 47号掲載。
  • 麦笛の聞こえる町(ポケットコミックス、スタジオシップ、全3巻)
    • 週刊セブンティーン1972年43号より掲載。
  • すみれ咲け咲け(ポケットコミックス、全4巻)
    • 週刊少女コミック1975年26号より掲載。
  • とうきび畑で(花とゆめコミックス、白泉社、全1巻)
    • LaLa1976年9月号掲載。
  • 気がちがい荘の住人達(花とゆめコミックス、全1巻)
    • 花とゆめ1977年4号掲載。
  • 幸福ゆきかしら?(マーガレットコミックス、全3巻)
    • 週刊マーガレット1977年33号 - 52号掲載。
  • 手紙をください!(マーガレットコミックス、全6巻)
    • 週刊マーガレット1978年14号 - 1979年17号掲載。
  • 愛がありますか?(マーガレットコミックス、全4巻)
    • 週刊マーガレット1980年15号 - 52号掲載。
  • 高円寺あたり(集英社漫画文庫、全2巻)
    • ぶ〜け1980年5月号 - 1981年4月号掲載。
  • HEY☆坊や(マーガレットコミックス、全3巻)
    • 週刊マーガレット1981年25号 - 52号掲載。

他多数

参考文献

  • 『少女マンガ大全集―短編にみる魅惑のミクロコスモス』文藝春秋編(文春文庫ビジュアル版 1988年刊)ISBN 978-4168110085
  • 別冊太陽『子どもの昭和史 少女マンガの世界Ⅱ 昭和二十八年 - 六十四年』(平凡社刊 1991年)ISBN 9784582942408

脚注