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あそびじゃないの/岡崎つぐお

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著者: 岡崎つぐお
巻数: 4巻

岡崎つぐおの新刊
あそびじゃないのの新刊

最新刊『あそびじゃないの v.4


出版社: アスキー
シリーズ: アスキーコミックス


あそびじゃないのの既刊

名前発売年月
あそびじゃないの v.1 1993-11
あそびじゃないの v.2 1993-12
あそびじゃないの v.3 1994-07
あそびじゃないの v.4 1995-01

あそびじゃないの』は、作:宮岡寛、画:岡崎つぐおによる日本の漫画。『週刊ファミコン通信』(現在の『週刊ファミ通』)に1992年4月17日号から1994年12月30日号まで連載されていた。単行本は全4巻だが、最終回までの数回は単行本未収録となっている。ゲーム業界を題材とした漫画である。

あらすじ

主人公、茶畑雄作らが在籍するアマゾンプロダクツは城東ゲームからの下請けとしてトロルクエストなどのゲーム開発を行っていた。その後、初めての自社ゲーム企画が動き出し、茶畑、大河内、鮫島ら企画部員による試行錯誤の企画作りが行われていく。

登場人物

茶畑雄作
本編の主人公。アマゾンプロダクツのアルバイトであったが、後に企画部正社員として採用された。アマゾンプロダクツによる自社企画「ドラゴンドライブ」を企画した。アルバイト時代は夜間にハンバーガー店でも働いていた。
当初は社長の天野在美に好意を持っていたが、次第に大河内桃子へ想いを寄せるようになる。
大河内桃子
茶畑に想いを寄せるアマゾンプロダクツ社員。企画部設立の際には部長に抜擢される。
自社企画のために筆川の力を借りようとして東奔西走する。
鮫島礼二
政財界のドンである財満総一郎の懐刀。通称「人喰い鮫」と呼ばれる影の重役。財満総一郎の特命でゲームを作ることになり、素性を隠してアマゾンプロダクツで働く。
ゲームに関してはまったくの素人だが、相当な切れ者である。
こわもての顔であり、本人曰く左目の上に傷があるためヤクザ者と間違えられるらしい。
誰にもできないと言われた地上げを成し遂げたこともあり、毒沼からは「資本主義という名の魔界を疾走するカオスヒーロー」と評された。
天野在美
女性中心の会社アマゾンプロダクツの社長。以前勤めていた大手ゲーム会社オーナーの息子から企画を見ることを口実にして会うたびに結婚を迫られていた。そういった経緯もあり、男性コンプレックスに陥っていたが、茶畑や鮫島の登場で回復しつつある。
名前の読みは「ありみ」であるが、鮫島の面接の際には「ぞんび」と読み間違えられた。
具体的な年齢の描写は無いが、タクシー運転手から24歳ぐらいに見えると言われてにんまりとするシーンがあり、少なくとも24歳を超えていると思われる。
水見龍一
22歳にして株式会社の社長であり、自他ともに認める天才ゲームデザイナーである。東京芸術大学の学生でもある。父親は画家、母親は女流物理学者であり航空宇宙関係で物理をやっていた。
大学の友人である筆川には「スジ金入りで女グセが悪い」と思われている。
大河内桃子に筆川を紹介した。
白馬源
通称ゲーセンの源さん。ホームレス風の容貌だが、ゲームには詳しい。
財満総一郎
財満コンツェルンの会長。無類のゲーム好きであり、鮫島にゲーム作成を命じた張本人。クソゲーに激怒した際に心臓発作を起こして入院した。
香川優子
天野とともにアマゾンプロダクツを立ち上げた女性。さばさばした性格をしており、鮫島から食事に誘われた際には「女らしいタイプはどうも苦手(だから天野ではなく香川を誘った)」と言われた。
漆原笙子
反財満会長派である綿貫専務のもとで鮫島の行動を監視している女性。昔は鮫島や毒島と組んで危ない仕事をしてきた。
綿貫
財満コンツェルンの専務。財満会長が病に倒れたのを契機に、会社を乗っ取ろうと計画し、暗躍している。
筆川太
水見の大学時代の友人。コンピュータによる絵画に興味を持ち、アマゾンプロダクツの企画を手伝うことになる。しかし、本人は社員になることは希望せず、フリーで働くことを望んだ。
万堂なつほ
今をときめくアイドル。水見と交際していたが、破局した。その後は茶畑に急接近した。
白石
城東ゲームの「トロルクエスト」担当。アマゾンプロダクツの女性社員からは「ヤラ石」(やらしい白石)と影で呼ばれ嫌われているが、鮫島には「意外と仕事のできる人間」と思われている。
灰田ルミ
アマゾンプロダクツの女性社員。「トロルクエストII」のチーフプログラマーであり、前作でも事実上は中心となってプログラムを担当した。
宮尾ガバチョ
モヒカン頭の男。「トロルクエストII」のシナリオを担当する有名ゲームデザイナー。昔、『週刊少年ブブカ』でファミコンのページをやっていた。

本作品中のゲーム(企画を含む)

トロルクエスト
城東ゲーム企画、アマゾンプロダクツ開発のRPG。サブタイトルは「洞窟の花嫁」。
開発終盤において、途中で敵が強すぎるため進むことも戻ることもできなくなるハマりが見つかり、白石の判断により敵を弱くするバランス調整が行われた。
初心会において、水見の会社の者から「トロクエというわりにはあまり上等なプログラムではない。カッパ巻きほどひどくもないからサバというところか」と酷評された。
発売直前のクロスレビューでは6・3・5・4という低い点数で評価された。
メタル・ウィザード
水見龍一が手がけたゲーム。ミリオンセラーとなったが、水見曰く「ハードウェアの能力と自分のプログラム技術を実地検証した際の副産物にすぎない」とのこと。
ハウス・オブ・ミューズ
天野存美が以前勤めていた会社で作成した企画。名画の中から描かれた人物だけが消え、その人物を探しに行くという内容。売れセンではないという判断により企画は通らなかった。企画を見た重役は、天野と会う口実を作るためだけに企画を見ており、実際に売れセンかどうかは問題ではなかった。
その後、アマゾンプロダクツによる自社企画の参考として社員らに読ませたところ、大河内に絶賛された。ドラゴン・ドライブを自社企画として検討する流れの中、大河内は最後までこの企画にこだわった。このこだわりが筆川との出会いのきっかけとなった。
赤頭巾クエスト
鮫島礼二による企画。天野は「売れるわけがない」と評すが、鮫島による反論はあまりにプロのノウハウを持っているものだった。
トロルクエストII
城東ゲームの企画。灰田ルミをチーフプログラマーとして開発が進められる。シナリオを宮尾ガバチョが担当する。
ドラゴン・ドライブ
茶畑雄作による企画。アマゾンプロダクツとして最終的に採用した企画。ドラゴンが重要な役割を果たすRPG。