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いつわりびと・空・/飯沼ゆうき

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著者: 飯沼ゆうき
巻数: 14巻

飯沼ゆうきの新刊
いつわりびと・空・の新刊

最新刊『いつわりびと・空・ 14


出版社: 小学館
シリーズ: 少年サンデーコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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いつわりびと◆空◆』(いつわりびと うつほ)は、飯沼ゆうきによる日本の漫画作品。『正直たぬきとたからもののやま』という題名で『週刊少年サンデー超』(小学館)2006年5月25日号と『週刊少年サンデー』(小学館)2007年24号に読切として掲載され、設定を大幅に変更し『週刊少年サンデー』にて2009年9号から2010年11号まで連載。2010年2月19日よりウェブコミック配信サイトクラブサンデーに移籍、連載中。話数のカウントは「第●話」。

概要

  • トリックアクションを駆使した嘘バトル漫画。大型の武器が主要人物によって使用される事は少なく、飛び道具や爆薬、毒薬などが主に登場する。時代設定により、武器や戦闘に限られた部分は出てくるものの、それを補う程の戦闘の構成や叙述トリックが特徴的である。
  • 舞台は現代よりも遥かに古い時代の日本であるが、具体的な年代は不明。作中の世界では医療技術がそれ程発達しておらず、手術が未だ国内に認知されていない設定となっている(日本に複式手術が伝わったのは江戸時代中期)。多彩に変化し、ぽちのように喋る生き物など、妖に近い存在もいる。

あらすじ

相手が悪人だと露知らず、正直に全てを話してしまったせいで、家族を殺された過去を持つ孤児=天邪狐空(あざこ うつほ)。

正直さを嫌い、常に嘘ばかりつき生きてきたが、孤児の里の長である坊主の優しさに触れ考えを改める。

これからはその得意な嘘を使って、多くの人々を救う旅が始まる。

登場人物

作中登場する敵キャラも含めた殆どの人物の名前には、動物名が入っている。これは作者が動物好きであることから由来している。

主要

主要人物には苗字の最後に動物の名前が入っており、単行本の裏表紙折に、キャラクターがそれぞれのモチーフの動物の着ぐるみを着て登場している。
天邪狐 空(あざこ うつほ)
主人公。「因果応報」がモットーの偽り人。狐に似た糸目が特徴で、一人称は「ワシ」。出身地は不明だが、関西弁のような口調で話す。相手が強盗だと知らずに家の内部の情報をバカ正直に喋ってしまったせいで、家族や使用人達全員が皆殺しにされたという過去をもつ。そのせいで、偽り人になる以前は正直だけで生きる愚かさと己への罪悪感を抱き、生きる方向を見失っていた。しかし、育ての親である和尚によっていい嘘のつき方を悟り、和尚亡き後はいい嘘をついて人(とことん追い詰められ、真実ではもう救うことができない者)を救う旅に出る。目標1000人。これは和尚が救おうと望んでいた人数であり、彼なりの親孝行の現れであるといえる。爆薬や薬物などにも詳しく、戦闘の際には巧みに利用する。腕の装備に胡蝶刀に似た形状の刃を仕込んでいる。(第39話で敵の攻撃によって壊れた。)常に飄々とした物腰で、自分が騙されない事には絶対の自信を持っている。いたずらや嫌味な事が好きで、薬馬に対しての扱いはかなりぞんざいであり、最近更にエスカレートしてきているが、ぽちには優しい。面倒な事は嫌う。口癖は「ブザマやな」、決め台詞は「嘘ってのも嘘や」。
名前の「空」という字には、「嘘」、「偽り」という意味がある。
ぽち / ぽんぽこりーちっちょリーナIII世(-さんせい)
人語が話せる狸。一人称は「ぽち」。生後8ヶ月ほどで、性別は不明。空のことを「空さん」、薬馬のことを「薬馬さん」、「おかーさま」、閨のことを「おねーさま」と呼ぶ。悪人に母を殺され、捕まえられそうになった所を空に助けてもらい、空と家族になった。それ以降、空と一緒に人々を救う旅に出る。空とは強い絆で繋がっており、彼には多大な信頼を寄せている。話し方や態度は常に礼儀正しいのだが、どこか思考にズレがあり、毎回かなりの天然ボケっぷりを披露している。そのせいで、トラブルメーカーになることもしばしば。感動するとよく拍手をしている。空とは反対に、嘘をついたり見破ったりする事が苦手。気弱なところもあるが、最近は空の影響か、敵の顔に落書きをするなど度胸あるいたずらをするようになった。「~」や「ー」が多いローテーションな口調で喋る。みかんが好物。
薬馬 小四郎(やくま こしろう)
領主を治すために他所から来た優秀な謎の医者。18歳。一人称は「俺」。長い黒髪と鋭い青い瞳が特徴の生真面目な青年。本人曰く「バカ以外だったらおれが治してやる」。空と違い武器は使わないが、かなり打たれ強く、大男を一撃で殴り倒す程の実力を持つ。その力と真面目さは空も認めており、ぽちや閨も頼れる存在として一目置いている。責任感が強く判断力もある一方、比較的騙される事が多く、空に窘められた事もある。女装した男の正体を見破ったり、閨の空への恋心に気づいたりと洞察力も高い。
偽り人を嫌っており、空のことも当初は不信感を抱いていたが、彼やぽちと行動を共にしているうちに徐々に打ち解け、大きく信頼していくようになる。同時に、口うるさく空やぽちの心配をするようになり、「オカン」「小姑」などと言われるようになってきている。なお、彼は仲間の中で唯一の成人と思われる。本作におけるツッコミ役。国内では未知である開腹手術を行なえたり、外国の物語は知っているのに国内の有名な昔話を知らなかったりと、謎も多い。
ある難病を抱えた患者が都におり、自らの手で治す為にその治療法を探している。
六兎 閨(むいと ねや)
撫子島に流刑された、殺人などに関わっていない比較的罪の軽い偽り人。16歳。一人称は「私(わたくし)」。紅い瞳に、長い桃色のツインテールを常に靡かせている。演技(=嘘)が上手く、空を騙す事に成功した程。常にお嬢様口調。武器は弓だが、本来はあまり得意ではなく、本当の武器(クナイ)を隠すための嘘である。本来は既に刑期が終わっているが、島に残って大岩の中の集落に住み、子供などの世話をしていた。だが、島の人々は閨が本土に行くことを望んでおり、彼らの計らいにより空たちと旅に出ることとなる。同時に、島の人々の誠意を受け、彼らの為に本土に立派な里を作る事を決意した。薬馬を里の医者にしようと思って(狙って?)いる。空に想いを寄せている。
弐猫 控 (にびょう ひかえ)
ここのつの宝の一つ、宝玉・瞳石を守っている番人。本人は500年生きているといっている。一人称は「俺」。人生は何事も面白くなければ意味がない、という考えを持つ。宝を渡す試練として空と神経衰弱をする。
試練に合格した空に宝を渡した後、空に「暇なら一緒に来い」と言われ仲間になる。つまんない奴が大嫌いで、薬馬と閨を嫌っているが、それと反対にぽちと空が大好き。元偽り人。毒などが効かない体。

偽り人

入谷(いりや)
「遺恨は残さず」がモットーの偽り人。部下に大勢の強盗達がいる。内情を探るため「孤児之里」に入り込んでおり、空とよく一緒にいた。和尚に致命傷を負わせ、空を仲間に誘おうとしたが断られ、彼を殺そうとしたが、空の「嘘」に敗れ全員倒された。
鎖蛇(さがら)
第三話に登場。町外れの廃屋に居座っている偽り人の一団の頭。部下に刀を扱う巻野、大きなオノを扱う大男等がいる(なぜか部下のほとんどはハゲ)彼らの間には「疑義勝負(ぎぎしょうぶ)」という脱退勝負があり、勝てば団から抜けることができる(ルールは座ったまま相手と向かい合い、互いの体に触れず、相手を席から立たすこと。どんな嘘をついても可。途中退場は認められない)が、その実態は裏切り者を粛清する処刑方法である。鎖蛇はこの勝負を33回した事がある。空はこの一団に襲われていた少女の兄を助けるために疑義勝負を受け勝利した。
蛆原(うじはら)
実際に登場したのは第五話から。祈祷師を装って領主に近づき、病気を治すと取り入る。領主は信じているが実際は阿片を使って痛みをなくしているだけ。領主を幽閉し、町を荒らしている。性格は残忍。
撫子島の重罪人の偽り人を束ねている男。狸であるぽちを「子供」と形容している。その正体は撫子島に古くから住んでいる化け狸の生き残り。かつて、人間と共存しようとした仲間たちが騙されて殺されたことから人間を非常に嫌っている。部下達を爆弾で海に落として殺すが、その後生き残った部下に撃たれる。空がぽちを任せられる人間だと分かった後、島で起こった火事を消す為に火薬を持って行って爆発させた。
謎の女
14話に登場。撫子島の重罪人の偽り人を束ねていた頭の部下で鎖鎌を扱う。実は女装した男であった。また、ぽちを殺そうとした直前に頭によって殺された。
瓢(ひさご)
導天の一番弟子として彼に仕える青年。表面では誠実で端正な顔立ちの善人として振舞っているが、実は導天を利用して金儲けをしていた極悪非道な偽り人。正体が露見した後は丸い形の眼鏡を掛け、冷静で頭脳明晰な本来の態度を現す。奇術を巧みに駆使し空の「嘘」に対抗、善戦するが、国境を越えて逃亡しようとしたところを空たちの「嘘」によって捕らえられ、最後は同心に拘束される。しかし、「いつかこの借りを返す」という再会を仄めかす台詞を残し、これから空の宿敵になるかのような可能性を秘めている。黒髪の女性と男性の、二人の家来を従えている。

その他

和尚
孤児を引き取って育てた、大人はたった6名のみの里「孤児之里」の長。空から「ジジイ」(時に「極道坊主」)と呼ばれている。頭に大きな傷がある(娘が崖から落ちた時についたもの)。空に「自分を責める必要なんてどこにもない」ということを分からせようとした。「正直に生きる事は正しいことだ」と言い続けることしかできなかったものの、孤独だった空に多大な影響を与える。偽り人・入谷に斬られ致命傷を負い、空に看取られ息を引き取った。
謎の男
第八話に登場。過去の出来事が原因で異常なまでに嘘を憎み、嘘つきを無差別に殺していた男。拾われ子だったが、両親のことは信頼していた。食糧不足の際両親と共に山の食べ物を探していた際に、両親に井戸に突き落とされ口減らしのために捨てられたのだと思い、井戸から這い上がったあと、復讐しようと両親を捜すと狼に殺されていた。井戸から這い上がることで指の力が鍛えられており、その力で針を飛ばして攻撃する。嘘を見破り相手の考えを読めるかのように振舞うが、実際は相手の言うことをまったく信じていないだけで、空にそのことを見破られる。最終は空に両親が狼から助けるために突き飛ばした可能性を指摘され戦意を失い自首する。
十蛾野 天下(とがの てんか)
空が孤児之里の里で一緒にいた、いわゆる同郷のよしみ。語尾に「~ッス」がつく喋り方をする。家族は、旅芸人の一座でなかでも老練された火芸は得意だった。いつものように父が火芸をした際失敗し、芝居小屋が炎上したことで家族は皆死亡したという過去があり、里に来たころはとにかく火を恨み、嫌っていた。だが、和尚の言葉で救われ、里に来る前より火の扱いが上手くなっていった。現在は花火職人に引き取られ暮らしている。

用語解説

偽り人(いつわりびと)
泥棒・詐欺師・強盗、それら全てを極めし者の呼び名、または称号。忍び、騙し、倒して、奪う…最凶最悪の生業。
撫子島(なでしこじま)
偽り人の流刑島。殺人などの重い罪を犯すと、口の横に入れ墨を入れられる。
ここのつ
神様から「九つ」の宝物を与えられ誰も近づけない城で幸せに暮らしていた正直者の若者が一人の嘘つきに騙され、殺されて九つの宝も奪われてしまったという昔話。
この物語に出てくる、その若者が幸せに暮らしたという「誰も近づけない城」は、筑紫島の遺跡の天井に逆さまに建てられ実在しており、その存在から国は、この話が実話だと認めている。
各地に散らばる九つの宝を神の地に捧げれば引き換えにここのつが与えられるという。

単行本

  1. 2009年05月18日発売 ISBN 9784091220134
  2. 2009年08月18日発売 ISBN 9784091217264
  3. 2009年11月18日発売 ISBN 9784091218919
  4. 2010年02月18日発売 ISBN 9784091221674
  5. 2010年05月18日発売 ISBN 9784091223005

外部リンク