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かってに改蔵/久米田康治

共有

著者: 久米田康治
巻数: 26巻

久米田康治の新刊
かってに改蔵の新刊

最新刊『かってに改蔵 26


出版社: 小学館
シリーズ: 少年サンデーコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

kagemaru1110 RT @kinou_namauni: なんて久米田康治ファン的に素晴らしいプロフィールなんでしょう。うしとらやNHKにようこそをスルーして「かってに改蔵」まで紹介してくれるなんて!ありがとうAnisonDaysのスタッフ #AnisonDays #さよなら絶望先生 #かってに改…
wssunday かってに改蔵(久米田康治) 1998年21・22合併号 - 2004年34号 amazonで検索☞ http://t.co/HRNxMy7oRz #少年サンデー #sougofollow #followmejp #goen
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121108141111 久米田康治の最高傑作は絶望先生ではなくかってに改蔵だということを世の人々には理解してもらいたい。

かってに改蔵』(かってにかいぞう)は、久米田康治による不条理ギャグ漫画。

「勝手に改蔵」、「かってに改造」等は誤植。

概要とあらすじ

『週刊少年サンデー (WS)』誌上において1998年21・22号から2004年34号まで連載。『太陽の戦士ポカポカ』の次の連載にあたり、『WS』上では4作目、久米田の通算としては5作目となる連載作品。また、久米田が長らく活動の場としてきた『WS』において最後に掲載された作品でもある(2008年9月現在)。

東京都練馬区と埼玉県の中間にあるという「虎馬(とらうま)町」(別名しがらみ(死殻海)町)を舞台(初期は与野本町だった)にした、一話完結式のギャグ漫画。

虎馬(とらうま)高校2年生の主人公「勝 改蔵」は、元天才児で現在は思い込みの激しい超変人。ある日、ふとした事故で気を失った彼は、科学部部長「彩園 すず」の気まぐれ発言により、自分が改造人間になったと思い込んでしまう。こうして科学部改め科特部に所属することとなった彼は、様々な怪人(と決め付けたただの変人)と戦う決意をする。

後に、改蔵は幼少時代に地域のエリート塾「天才塾」に通っていてご近所からは神童と呼ばれていたが、羽美が改蔵を公園の遊具から突き落としてしまった事をきっかけに、おかしな言動をとるようになった結果、天才塾の崩壊、天才塾生達の変態化という事態を招いてしまうことになった事実が判明。連載初期はそのために天才塾の刺客に狙われるという設定だったが、中盤以降はそのような設定があった事すら忘れ去られたように触れられなくなってしまった。

序盤では露出などの下ネタを主としたギャグ展開が多かったが、中盤以降は日常的な物事を収集・羅列するネタが特徴的であり、それまであまり見られなかったマニアックなネタなども随所で見られる。これはアキハバラマップの作成を含めて畑健二郎の影響による所が大きい。「行け!!南国アイスホッケー部」や「ポカポカ」から引き続いて連載初期は北崎拓が頻繁にネタにされていたが、それ以後は藤田和日郎、万乗大智、猪熊しのぶ、赤松健といった面々や、畑健二郎や前田君などのアシスタントをネタにすることが多くなった。

本作の作画方法、社会風刺ネタ、小ネタを多用する作風や、自虐的、猟奇的、ストーカー等のキャラクターの性格は後の『さよなら絶望先生』に引き継がれた。

2010年4月より小学館少年サンデーコミックス スペシャルから新装版が刊行されている。全14巻予定。

主な登場人物

とらうま高校

科特部

勝 改蔵(かつ かいぞう)
主人公。地元の虎馬(とらうま)高校2年生。科特(科学)部部員。幼い頃は真面目な天才少年だったが、ある事故をきっかけに、同部部長の彩園すずによって改造人間にされたと思い込んでいる。故にすずのことは「博士」と呼んでいる。容姿端麗だが訳の分からない発言を繰り返し、遠慮がなく、思ったことをためらうことなく口にするのでよく人の逆鱗に触れる。当初は思い込みの激しさと変人ぶりで、常識人という立ち位置の地丹や羽美を困惑させていたが、連載が進むにつれ地丹や羽美の性格が異常化していったのに伴って相対化する形で話の後半では立場が彼らの行動を諫める常識人の側へ回った。
口癖は「10年に1人の○○」で、この言葉に憧れてもいる。後半は女癖の悪さもひとつの特徴と成り、担任のよし子先生にまで手を出していた。天才塾が閉鎖した原因を作った張本人で、多くの天才塾生から恨みを買っている。
名前の由来は、勝海舟改造を掛けたものであるとの憶測があったが、14巻の読者コーナーで「勝海舟とは関係ありません。タイトル見てください」とコメントがあった。
  • 体温が38.5度以上になると頭脳明晰の天才になる(戻る?)。
  • 人の嫌がるあだ名をつけるのが得意。
  • クリスマス・イヴはネロとパトラッシュの冥福を祈る日だと思い込んでいる。
  • 制服の下の縞模様のシャツには秘密がある(ただし初期は普通のシャツだった)。
名取 羽美(なとり うみ)
科特(科学)部部員。改蔵と幼なじみの同級生で、改蔵をおかしくした張本人。連載初期は自分の過失によって改蔵が変態化したことに自責の念を感じる、悲劇のヒロインとして描かれていた。性格も看板○○・理想の○○と言う言葉に弱かったり、貧乳(作中では「駄乳」と呼ばれる)なのがコンプレックスだったりと比較的普通の女の子として描かれていた(だが作中での作画では周囲に評されるほどの貧乳でもない。比較対象の部長や亜留美が巨乳であるため)。
しかし徐々に山田さんの方がヒロインに相応しいと語られるようになるに連れ、空気が読めない事により友達が居ない事が発覚し次第に猟奇的な本性を現すようになり改蔵や地丹、そして不特定多数の人々を血みどろの目に遭わせる不条理トラブルメーカーのヒロイン(?)と化していった。その後も彼女は悲惨な運命をたどり、父親がリストラされると一家は離散し、羽美本人は改蔵の家で引き取られる事になった。
上記の猟奇的行動や作中での改蔵に対する行動から一部ではヤンデレヒロインとして扱われる事もある。得意な武器はモーニングスター。多重人格で人格は88人いる。
名前の由来はナトリウムから。
  • 殺生沙汰に詳しく、呪術などが得意。
  • ヘルメットのような髪形で、それを馬鹿にされると怒る。
  • 改蔵にメールアドレスすら教えてもらえていない。
  • 血の色は緑らしい。
  • ネットでのハンドルネームは「カタミミうさぎ」
坪内 地丹(つぼうち ちたん)
科特(科学)部部員。丸眼鏡を常用。改蔵の同級生にして「下っ端スーツ」に身を包む下っ端キャラで、 虎馬高校のほぼ全ての生徒にパシリにされる。連載初期は純粋且つ真面目で、気弱な性格と地味な風貌のために改蔵に下っ端扱いされる不幸な少年として描かれていた。ちなみに地丹以上(以下?)の下っ端は世界に存在しない様子。また水泳やサッカー、スノボーなどスポーツ万能という設定や、酒が入ると親父な性格になる、メガネを外すと美男子になったりと、「意外性の人」の役回りを演じていた。それ故改蔵にいじめられていた序盤では得意の運動神経を生かして改蔵を見返してやろうという態度を取るも、すべてが空回りしてしまったことも。
しかし、羽美と同様次第に性格は変態化し、正真正銘のダメ人間と化していった。家に帰ると極度の内弁慶。その変化はキャラ造形でも顕著で、初期は亀山カメ夫、または勉三さん風のぐるぐる眼鏡をかけていたが、中盤からは眼鏡のぐるぐるがなくなりキレた羽美同様四白眼のような目つきに変化。以降は美少年的な素顔もいくつかの例外的なエピソードを除いてほとんど描写されなくなっていった。女子曰く母性本能を擽るタイプなので、見かけによらずスポーツ万能で意外とモテるが、ネガティヴな思考や言動が災いして女の子たちが遠ざかっていく。
特徴的な擬音は「きょきょきょきょきょー」。かなりの鉄道オタクでEF55形電気機関車がお気に入り。物語の後半は頭頂部を覆い尽くすほどの円形脱毛症になり、たびたびネタにされる。さらに干からびたり膨張したり、羽美に何度も刺されたりするなど不幸の度合いが増してゆく。後期には母親の浮気が発覚(後述)しており、不倫行為や浮気相手に関しては複雑な様子。
名前の由来はチタン、苗字は担当の「坪内崇」(つぼうち たかし)から。
彩園 すず(さいえん すず)
科特(科学)部部長。改蔵たちの先輩。本来なら3年生のはずなのに、改蔵ら2年生の旅行に何故か常に同行している、レトロなアイドルとして活躍していた過去がある、裏業界・闇世界・学校・秋葉原に絶大な権力を持っているなど謎が多く、その本心は誰もあずかり知らないところにある。連載初期は冗談好きの一般人だったが、話が進むにつれ改蔵と同様に妙な肩書きが増えていき、第9話に於いては詐欺行為をはたらくなど腹黒い性格がむき出しに描かれる。周囲の人からは「湘南っぽい、フランスっぽい、ミラノっぽい」などと言われ、本人は「~と言われればそうかもしれないわね」と同意しているのかしていないのか微妙な返事をする。特徴的な擬音は「しれっ」。改蔵が熱血的に突っ込むのに対し、いつも「しれっ」とした表情で過激なことを言って突っ込みを入れ、他人の気持ちを逆なでしたり、凹ませたりしている。科特(科学)部部長としてだけでなく、さまざまな形で作品中のあらゆる場面に姿を現す。しかも異常な守銭奴でとことん金を溜め込んでいる。ちなみに昔は内ハネだった。
名前の由来はサイエンスと錫から。

その他の生徒・教師

山田さん(やまだ)
代表的な呼称は「美人で有名なクラス委員の山田さん」。天才塾のモムラ曰く、美乳である。名前の文字がだんだんと消えていく奇病にかかっており、之繞(しんにょう)しか残っていないために本名は不明。そのため一時「山口さん」になってしまった。「山一」という名札をつけていたこともある。(後に「山田さん」に戻る)。また誰かが本名を話そうとすると、どこからともかく毒矢が飛んでくることも。一時改蔵と交際していた時期があった。その後は正義の味方として、砂丹と共に陰ながら平和を守っていたようだ。大好物は焼きそばパン。連載初期は天才塾が世間に迷惑をかけるときの第一被害者としての立ち位置だったが、落ちたパンや腐ったサバを平気で食べるなど、徐々に食べ物に目がない貧乏キャラとして定着してゆく。羽美から「正統派ヒロイン」の地位を奪った張本人との指摘もあるが、後期は出番が減り他の女子生徒が増えた為に誰がヒロインかは問われなくなった。
泊 亜留美(はく あるみ)
地丹のバイト仲間。作品の中半から登場。地丹に想いを寄せられているが、彼からのアプローチに対しては極端に鈍い。ただし、ストーカーには正体が地丹だとは知らないためかなりの恐怖心を持っている。初登場時は中学生で、改蔵たちより1つ年下の後輩という設定だったのだが、年齢が固定された他のキャラを尻目に春になるごとに進級を重ね、最終的には改蔵たちより先輩(高校3年生)になるという怪奇現象が起こっていた(単純に考えると彼女は1986年度生まれということになる)。
名前の由来はアルミ箔から。
坪内 砂丹(つぼうち さたん)
坪内地丹の双子の弟で、肌が黒い。第1巻では容姿は兄とほぼ同じながら、喧嘩が強くて下っ端ではないという、全くもって良く出来た弟であった(地丹曰く「暗殺拳の使い手)。その後は長く出番がなかったが、連載後半に再び現れると、成長して兄とは全く違う美形の容姿となっており、改蔵と友達以上(?)の関係になったり、山田さんと虎馬町の平和を守ったり別設定で少年誌的な戦いをしていた。
坪内 牡丹(つぼうち ぼたん)
坪内地丹の妹。おとなしく内気な中学生で、特にこれといった個性はない。初登場は、地丹の家族写真の中の一コマだったが、作品後半に再び登場した時は砂丹同様、美少女化(メガネっ娘)していた。初登場時との唯一の共通点は、眼鏡ともじもじした態度のみであった。
神崎 美智子(かんざき みちこ)
改蔵たちのクラスメート。2002年度のクラス替えで登場。アニメや漫画の大好きなオタク少女。私生活の趣味(同人活動)を、学校ではひたすら隠そうとしている典型的な「隠れオタク」。改蔵によって同人趣味を暴露されて以降、頻繁にネタにされていく事になる。親や羽美からは、「ミッチー」の愛称で呼ばれるが、本人は受け入れてはいない。家族全員オタク趣味らしく、神崎家では、自分専用のコピー機や業務用のホッチキスを家族の一人ひとりが持っているのが当たり前となっている。
しえちゃん
改蔵たちのクラスメート。動物好き。これといって特徴がなく唯一の普通キャラ。髪形はソシエ・ハイム似のショートボブ。羽美に友人関係を強要されるという被害を受けている。比較的初期から登場していたキャラだが、名前が付いたのはかなり後半になってからである。コロという名前の犬を飼っていたが、改蔵によって自然に返されてしまう。
よし子先生
26歳独身。連載初期は25歳の保健医だったが、以降は年齢も上がり改蔵たちのクラスの担任という設定になった。若い頃ムツゴロウ王国に憧れ動物たちの世話にあけくれ、都会に戻ったら行き遅れていたというイタイ過去をもつ。教師にあこがれていると同時にOLにもあこがれていたらしい。連載中盤以降、26歳独身という事をやたら改蔵にネタにされた。一度、セーラー服のコスプレをさせられてからは、学校内での登場時はいつもセーラー服となった。自分では「まだまだいけるな」と思っているらしい。
吉田(よしだ)
虎馬高校の校長。登場は比較的早く当時は比較的普通の校長だったが、ドMであることが発覚して以来校長室内での変態的な行動が目立つようになる。また連載後期では改蔵が言いそうなことを予測する能力を身につけ、改蔵に「校長、やるようになった」と言わしめるが、完全には対応しきれなかった。

主要人物の家族

ラヴ影先生(らぶかげ)
元女優で山田さんの母親。初登場以降、常にかつて演じていた地蔵の格好をしている。恋愛関係の話に五月蝿く「ラヴ」の発音にすら拘りをもっていて、怒ると生肉を投げつける。『ガラスの仮面』の月影千草のパロディキャラ。
改蔵の母親
名前は不明。何事にも動じない。
改蔵の父親
母親と同じく名前は不明だが、改蔵曰く忍者。そのため母子共に彼には会った事もないらしい。
名取 義三郎(なとり ぎざぶろう)
羽美の父親。物語の途中でリストラされて、それが原因で一家は離散。以降どうなったかは不明。
名取 由美(なとり ゆみ)
羽美の母親。義三郎と結婚したのは偶然羽美が出来てしまったのが原因らしい。名取家が離散してからは、どうなったかは不明。
名取 翔太(なとり しょうた)
羽美の弟。よく羽美に呪いの実験台として使われる。改蔵の友達で、初期のころはたまに一緒になって遊んでいた。一家が離散してからは、どうなったかは不明。
地丹の母親
名前は不明。元々は普通の主婦だったが、浮気相手がおり、いつの間にか子供も生まれ豪勢な格好をしていた。
地丹の母親の浮気相手
名前は不明。地丹の母の中学時代の同級生で幼馴染であり、パート先の社長。地丹の母との間に子供がいる。意外と金持ちらしく地丹と仲良くなろうとして、小遣いを渡した事もある。町内会長でもあるらしく、改蔵曰く「いい人」。

その他

美良野マリオ(みらの まりお)
元天才塾の講師。改蔵からは「おしゃれ先生」と呼ばれる。名前通りおしゃれについて語ったりファッションショーを開いたりしている。天才塾の関係者なのに、どちらかというと改蔵の味方という珍しい人。物語後期は出番がほとんどない。
ジュン
八重歯が特徴の彩園すずの自称ライバル。関西弁。すずとコンビを組んでリアルで大阪・日本橋でアイドル活動を展開していたが、すずのわがままによって一方的に解散させられる。そのコンビ間のギャラ配分が7:3だったうえに、その取り分もすずに騙し取られる可哀想な人。その復讐のために虎馬高校に転入。即座に空位だった生徒会長となり、科特部を廃部にしようと画策する。初登場時のインパクトこそあったもののその後の登場は数回程度で、科特部からも名前を忘れられている。物語後半では、改蔵が裏で付き合っている相手の中の一人。

主な設定

とらうま高校
昭和60年創立。初期設定では公立高校だったが、後に私立高校となる。山田さんの影の支えで運営されていると言っても過言ではない。実権を握っているのは校長だが、すずや改蔵のおかしな助言により部活動が次々と合併されたり、よくわからない行事の多い学校。
科学特捜部
略して科特部。連載初期は、人体模型を扱っていたり、顧問がいたりと普通の部活動だったが、改蔵が勘違いにより「科学特捜部」に変更した頃から、部員が4人に減ったり科学的な実験などは一切行われなくなっている。その代り校内や校外にて起こる怪事件(ほとんどが元天才塾生)を解決するための探偵事務所のような存在になっている。彩園すず曰く「コナンくんでは扱ってくれないような恥ずかしい事件を解決するのが役目」とのこと。絡み略称は『ウルトラマン』に登場する「科学特捜隊」から。
勝家
改蔵と両親が暮らしている家。父親は忍者で、常に姿を隠している。このため、改蔵はもとより、母親ですらその姿を見たことは無かった。最終回まで顔すら確認されていないが、生活している形跡は残す。母親は最初は普通の人だったが、顔も知らぬ忍者と結婚していたり、暴走した羽美にお札を貼って静めたり、改蔵と羽美の婚姻届を勝手に提出したりと夫同様謎が多いが、顔や性格は改蔵によく似ている。羽美が住むようになった時、改蔵の部屋の押入れで寝ていたが、いつの間にか羽美だけの部屋もできていた。
名取家
羽美の両親と弟との4人暮らしだった家。羽美は幼い頃から多数の事件や事故を起こしている。弟はなぜか改蔵と遊び、すずにだまされて1万円で化粧道具を買ってしまったり、父親は会社をサボって解雇されたりと散々な家。羽美が勝家で生活し始めてからは登場しなくなった。
坪内家
漫画でありがちな家族全員同じ顔だったが、地丹のメガネが変更されたあたりから徐々に変わっていった。砂丹、牡丹を含め地丹もメガネを外すと美形な事から子供はすべて母親似らしく、父親の存在は12巻以降一切なくなっている。
物語前期は改蔵たちに秘密基地として乗っ取られたり土地の基盤だけを残して家がなくなったことがある。物語後期は度々放火で家が焼失。父親どころか牡丹も登場しなくなり、砂丹や地丹は家に帰ることがほとんどなく、母親は浮気相手の男との間に子供が生まれ家以外での登場が多くなった。
山田家
山田さんと元女優(ラヴ影先生)の母親が主に住んでいる。昔は父親が富豪で豪邸に住んでいたが、羽美が放火したために消失した。父親はミュージシャンになると言って家を出た。ダンボールハウスや古い木造アパート、学校の屋上など内職をしながらあちこちを転々としている。一時期、大金持ちになったこともあるが、あることがきっかけでまた貧乏に戻った。

天才塾

主人公・勝改蔵が幼少期に通っていた学習塾。

入塾審査が厳しく、ほとんどの塾生はスカウトによって入った才能ある子供達であった。しかしアホになった改蔵が調合した薬品によって大爆発が起き、塾は崩壊し解散を余儀なくされ、カリキュラム途中で世に放たれた天才達は、中途半端な天才(=変態)として世間に迷惑を掛ける事となってしまう。

しかしながら、基本的には1話につき1回しか登場しない、いわゆる「一発屋」が殆どで、下記の中で頻繁に登場するのはおしゃれ先生とラヴ影先生くらいである。物語の中盤以降は、全くと言っていいほど登場しなくなった。

元天才塾生達

掲載は登場順。

睡眠学習コース 大平三兄弟
改蔵が引き起こした天才塾爆発事故の副作用で全員不眠症になってしまい、故に改蔵に復讐を企む。自分たちでもわからないような難問を改蔵の高校の全校生徒にささやき、全校生徒を不眠症にして改蔵を孤立させようとしたが、質問をすべて改蔵に答えられてしまい、答えを知った安心感からか三人とも10年ぶりに眠りについた。
サッカーコース ヌカタ
改蔵の後輩。キラーパスの達人で、彼が出すキラーパスは様々な災いを引き起こす。フランスに憧れている。
こんにゃくいも栽培コース カツノリ
こんにゃくを伝統とする村の住人で改蔵の後輩。ルピーというフィリピン人の妻がいる。村の屈強な男たち全員がこんにゃくに身を包むこんにゃく祭りに、妻の思いを叶えるためナタ・デ・ココで出場。後に村人からナタ・デ・ココの素晴らしさが理解された。
情報操作コース うわさの金蔵
羽美の妊娠の噂に尾ひれをつけまくった。本人曰く「うわさつき」とのこと。
のり養殖コース(生涯学習成人の部) 鈴木のりお
現在町で海苔屋を営むが、磯臭いと評判が悪い。学校の生徒の細い眉毛に海苔を貼り付けようとした。身体中の無駄毛が生えている個所の至る所に海苔を張り付けている(久米田康治曰く股間周辺のムダ毛はギャランドゥ)。なんだかんだで改蔵たちと友達になる。
あて名書きコース もん太
全裸、スキンヘッドで常に筆を持ち歩いている。あらゆる人間の持ち物に名前を書いた。普通なら慈善行為だが、ある人が大切にしているものにでかでかと名前を書いたり、またある人の彼氏や彼女にまで名前を書いているため、みんなから迷惑がられた。改蔵によって彼のある身体の一部が地丹の物になった。
いたずらコース パンプキンヘッド
いたずら専門部隊「パンプキンベレー」の一員。いたずらをすることに命を懸けており、改蔵もかつて在籍していたことがある。「パンプキンヘッド」はコードネーム。ハロウィンの日にカボチャの面を被りブリーフ一丁という姿で現れた。おかしを要求したが気に入ったものがなかったためおかしは用意してあったが、事前に羽美たちが知らずに食べてしまっていた。、教室の扉に手榴弾を取り付けたり、ジュースの中身を「男汁100%」に変えたり、トイレットペーパーを紙やすりに変えるなどした。それらのトラップには、何故かすべて地丹がひっかかっている。
服飾コース 美良野マリオ(通称:おしゃれ先生)
前述。
アルティメットコース はっちゃく
天才塾にいたころは凶暴な性格でみんなから「血みどろはっちゃく」と呼ばれ恐れられていたが、現在は小心者に改心させられている。
冠婚葬祭コース てつろう
クリスマスを喪に服すべき日と決めつける、改蔵の後輩。フランダースの犬のラストシーンで改蔵と共に号泣した過去を持つ。
宗教法人コース たかうじ
現在は天才大社の神主を務める。
司会コース ヒロシ(通称:メッシュ)
弁護士養成コース こういち
天才塾で発行される資格「いいわけ士」所持者。(ただし認定試験はない)弁護士の道を諦め、いいわけ士として改蔵の前に現れる。
人事コース モムラ
情報伝達コース ゆうじ
童話作家コース 王様
チームリーダー育成コース(ブラジル支部) ドォンガ
演劇コース ラヴ影先生(山田さんの母)
考古学コース教授 さくぢ
天文コース みつる、ハレー先輩他多数
数学講師 じん
演劇コース ケンちゃん
カブキ者コース 前田様
代理人養成コース お代理様
マルチメディアプロデュースコース さとし
ツアコンコース ハラキリ
自然保護コース G.W.ニコルル
秘書育成コース 宝田
ハードボイルドコース キトカタ
予告編プロデュースコース 東崎
大量消費コース ザ・グレート・ムダ
ぬか喜びコース(モンマルトル校) フランス人とその通訳
戦場カメラマン育成コース まさし
お医者さんごっこコース ドクター淋
メルカトル図法学習コース ただたか(ファンブックのコラムに名前だけ登場)
鉄道員養成コース 鉄道(てつみち、ファンブックのコラムに名前だけ登場)
秀才塾
物語の終盤に登場した天才塾のライバル。天才と違いマイペースでなく真面目な集団という事であったが、アドリブに弱くせっかく立てた計画も上手くいかず羽美によって阻まれるばかりか、ボロクソに言われてしまう。

最終回

作中では「打ち切り」や「サンデーに合っていない」などの自虐ネタが多かったが、作者はインタビューで、「(最終回のアイデアは)連載の割と早い段階からあった。」「このマンガがすごい! SIDE-B」、と言っており、打ち切りと最終回の内容とは、関係が無かったということがわかった。

最終回は後述するとおりの内容となっており、今までの内容及び展開は総てが改蔵たちの空想でしかなかった、というものである。改蔵がすずによって改造人間にされたと思い込み、すずのことを「博士」と呼んでいたのも、この空想に基づく空想で、いわば空想の中の空想であった。

  • 勝 改蔵は、石神井病院の精神科の閉鎖病棟の患者であり、箱庭治療を受けていた。最終回で退院することとなった。
  • 名取羽美は、改蔵と同じ閉鎖病棟の患者であり、最終回で改蔵と共に退院して同棲することになった。
  • 坪内地丹は、改蔵や羽美と同じ閉鎖病棟の患者だが、彼一人だけ改蔵の退院後も残っていた。最終回で虎馬町の秘密を知るが、退院には時期尚早と見なされ頭に注射を打たれて病棟に連れ戻される。最終巻のカバーを外すと地丹の退院するシーンが描かれている。
  • 彩園すずは、精神科の女医で改蔵たちの主治医。今まで守銭奴を貫き通したのは改蔵と羽美が退院する際に生活費を渡すためで、最終回で今まで溜め込んでいたお金を二人の旅立ちの費用として譲り渡した。
  • 坪内砂丹は石神井病院の若先生(精神科医師)。坪内地丹とは同姓だが、血縁関係の無い他人である。改蔵たちが自称天才塾生の相手をする事に飽きた後、山田さんと共に彼らの相手をしていたようだ。
  • 改造の母も看護婦をしており、父は定かではないが恐らく院長をしている。
  • 山田さんは石神井病院の看護婦。改蔵たちの面倒をよく看ており、改蔵が天才塾生の相手をするのに飽きた後は、代わりに自身が坪内先生と共に天才塾生の相手をしていた。
  • よし子先生は、改蔵や羽美と同じ閉鎖病棟に入院している患者。自分の事を行き遅れた女教師と思い込んでいる、7歳の幼女であった。
  • 天才塾は、実際に天才塾が存在していると思っている患者達共通の空想であった(ただし美良野マリオは最終回の際の格好から見て医師である可能性が高い)。ゆえに、天才塾の元講師及び元塾生は、(一部の医療スタッフを除いてほぼ)全員が改蔵や羽美と同じ閉鎖病棟に入院している患者である。
  • 病棟に入院している患者のなかには久米田をモチーフにした漫画家もおり、『かってに改蔵』が打ち切られたことを知らずに漫画を描き続けている。
  • 表紙側のカバー裏から察すると、改蔵、羽美、地丹の三人は同じクラスの同級生であった可能性が高い。クラスの集合写真には三人とも入っていなかったので在学中に何らかの理由(入院?)で欠席が続いていると思われる。

備考

  • 単行本書き下ろしの読者コーナーでは冗談でハガキを募集した所、6通しか来なかったため全員掲載した。ところが、以降の巻では投稿が殺到し、一時期は採用率が半分を切った事もあった。
    • 主に自作イラスト、自前の写真やプリクラ、過去のトラウマとなっている物(自作のキャラなど)が掲載されていた。中には、手の込んだ力作が送られてきた事もあり作者は困惑していた。
    • 基本的に著作権の都合などで掲載できない作品(一部はモザイクを入れて掲載された作品もある)以外は、ストックという形で持ち越し掲載待ちのスタンスを取っていた。
    • 当初は悩み相談のコーナーもあったが答えづらい本気の悩みが送られてきたらしく中止となった。また、自作の漫画作品を掲載するコーナー

もあったが、投稿数が少なかったらしく立ち消えとなった。

  • 単行本以外に最終26巻と同時期にコンビニコミック版「かってに改蔵 SPECIAL SELECTION」が発売された(現在は絶版)。
  • 作者の次回作『さよなら絶望先生』のアニメ版第一期では、最終回のエンドカードに改蔵、羽美、地丹が描かれた。
  • サンデーとマガジンの合同企画として、サンデー・マガジン両誌の連載経験者がキャラクターデザインを行い村枝賢一が作画を手がけたSF短編『MINEZAAG』(週刊少年マガジン・2009年32号掲載)に地丹が登場しており、作品の最後で改蔵の単行本の宣伝も行ったちなみに、サンデーの同じ号に掲載された『AUSDYN』では現在もマガジンで連載中の『さよなら絶望先生』の主人公・糸色望が登場している

日本国外での展開

台湾では長鴻出版社が小学館から正式認可を受けており、繁体字中国語版の単行本が『改造新人類』のタイトルで20巻まで刊行されている(2008年4月現在)。装丁は日本語版と同じ。

また、タイでもタイ語版がBURAPAT社より刊行されており、スペインではスペイン語版もEditorial IVREAより刊行されている。

いいがかり姉さん

いいがかり姉さん」(いいがかりねえさん)は『ヤングガンガン』の2005年9号(5月6日号)に掲載された本作のスピンオフ作品。20ページの読み切り。

「ヤング誌初登場」と表紙に広告されていたが、厳密には『ルートパラダイス』が久米田康治のヤング誌デビュー作である。ただし、彼自身はその作品のことをなかったことにしたいとほのめかしている。

『かってに改蔵』のヒロインであった名取羽美を主役とし、羽美の弟から見た形でいくつかのナレーションが加えられている。また、『改蔵』で名取羽美と同じ科特部員だった坪内地丹も後半にクレーマーとして登場する。しかし、坪内としか書かれていないため同定することはできない。

基本的に、『改蔵』の外伝と見なすべきものなので、本編を知っている人の方がよりいっそう楽しめるが、独立の作品としてもそれなりに楽しめるように創作されている。

なお、久米田康治は巻末で「夢も希望も想像力も無い僕にファンタジーは描けませんでした。」とコメントしている。

この作品の約1か月後、読み切りとしての次作『特に負けても構わない戦いがそこにはある〜サレジオ落穂によろしく(仮題)〜』が週刊ヤングサンデーに掲載された。

関連項目

  • 行け!!南国アイスホッケー部
  • ルートパラダイス
  • 育ってダーリン!!
  • 特に負けても構わない戦いがそこにはある〜サレジオ落穂によろしく(仮題)〜
  • さよなら絶望先生
  • ハヤテのごとく!(本作第一話からアシスタントを務めた畑健二郎の作品)

脚注

ko:제멋대로 카이조