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きんぎょ注意報!/猫部ねこ

共有

著者: 猫部ねこ
巻数: 5巻

猫部ねこの新刊
きんぎょ注意報!の新刊

最新刊『きんぎょ注意報! 5


出版社: 講談社
シリーズ: なかよしKC


きんぎょ注意報!の既刊

名前発売年月
きんぎょ注意報! 1 1990-12
きんぎょ注意報! 2 1990-12
きんぎょ注意報! 3 1990-12
きんぎょ注意報! 4 1991-04
きんぎょ注意報! 5 1991-10

きんぎょ注意報!』(きんぎょちゅういほう)は、猫部ねこによる日本の漫画作品。またはそれを原作にしたテレビアニメ、アニメ映画、ゲーム作品。少女漫画雑誌『なかよし』(講談社)にて1989年から1993年にかけて連載された。単行本全8巻。略称「きん注」。

連載中にアニメ化され、1991年1月12日から1992年2月29日にかけてテレビ朝日系列(ただし一部系列局除く)で土曜日の19:00-19:30に放送された。全54回(108話)。

2005年には読み切りの『きんぎょ注意報! リターンズ』がなかよしに掲載された。また、同年には原作コミックの新装版(全7巻)やアニメ版のDVD-BOXも発売された。

2008年8月から「東映アニメBBプレミアム」で全54回(108話)の動画が配信中。

概要

漫画(原作)

都会育ちの学園に通っていたお嬢様(藤ノ宮千歳)と、田舎育ちの中学校に通う中学生たち(わぴこたち)の文化的落差から生ずる様々な軋轢を極端なまでに誇張し描いている。場面によって登場人物がめまぐるしく「ちびキャラ」になったり、駆け足が「渦巻き模様」になったりするなどのギャグ漫画としての演出を盛り込んでいる。恋愛要素が薄く、まれに見られてもギャグに使われるなど、少女漫画としては異色である。当時、『なかよし』で本作品オンリーの増刊号が出されるほどの人気を博した。

主な舞台が田舎ということもあり、人だけではなく動物のキャラクターも多数登場する。人に混じってウシやブタ・ニワトリが教室に登場したり、ピンク色の空飛ぶ金魚が登場したりするなど非現実的な部分が混ざった世界観が特徴。絵柄は後半になるにつれ線が太くなっていく。

アニメ

アニメ版は原作よりもやや低年齢向けで、若干ギャグが強くなっている。それ以外は概ね原作に忠実である。演出面では漫画のギャグ表現をそのまま導入した描写が多い。キャラが困った時などに頭から汗を表す巨大なしずくマークを出して困っている様子を表現するという手法をアニメで初めて使用した作品とされており岡田斗司夫『オタク学入門』大田出版、1996年、30頁、後のアニメ作品にも少なからず影響を与えた。佐藤竜雄も影響を受けたと述懐しており、佐藤が参加した「赤ずきんチャチャ」でも、同様の手法が積極的に取り入れられた。

視聴率は好調であり、フジテレビの裏番組『所さんのただものではない!』を終了に追い込む原因の一つにもなったほどだったが、後番組が同じ『なかよし』の『美少女戦士セーラームーン』である事などから1年で円満終了となった。この作品も本作の佐藤順一が初期の監督を務めており、原作に比べてギャグ要素が強く押し出され、人気を博す事となる。

ストーリー

藤ノ宮千歳は「都会ノ学園」に通うお嬢様だったが、実業家の父親の死により財産を失い、唯一家宝であり幸運を呼ぶピンクの空飛ぶ金魚の「ぎょぴちゃん」だけを連れて「田舎ノ中学校」に転校する。

その田舎ノ中学は廃校寸前の貧乏中学で、牛や鶏などが生徒として机を並べる田舎ノ中学とその中学に通う奇妙にエネルギッシュな生徒たちという環境に、千歳はこれまでの生活との激しいギャップを感じる。

しかし、ひょんなことから弁護士である田中山が父親の遺産をくすねていた事が発覚し、千歳は田中山から遺産を取り戻す。その遺産で都会ノ学園に戻ることもできたが、千歳はその遺産で田舎ノ中学を建て直して「新田舎ノ中学校」とし、その理事長兼生徒会長になった。

新田舎ノ中学校を都会ノ学園に負けない知的で品のある校風の学校にしたい千歳だが、生徒は相変わらずで、手を焼く毎日を送るのだった。

キャラクター

新田舎ノ中学校

廃校が決まっていた学校だったが、転校してきた藤ノ宮千歳が莫大な親の遺産の一部を使って再建し、理事長兼生徒会長になる。千歳の独断で高価な備品を学校や生徒会の予算で購入することもあり、財政は毎月赤字。指定の制服はないが、登校風景などの背景描写では制服のような服装をした生徒たちが描かれている。始めは生徒手帳はなかったが、校則を守らない生徒たちに手を焼いた千歳が、都会ノ学園の生徒手帳に対抗して作った。特色の一つとして、鶏や豚、牛などいろいろな種類の動物とじかに接することにより、自らの精神を鍛え、豊かな人間形成を進めるとしている。季節ごとに様々な行事があり、体力測定や避難訓練なども学校行事として盛大に行う。授業は学習指導要領では中学3年生で習う平方根や三平方の定理を2年生で習う。部活動は文化部は「めろん部」「日本茶愛好会」「おでんクラブ」などがあり、秀一に言わせると「うちに人に誇れるような部活はない」という。千歳がお嬢様学校をめざして茶道部を作ったことがあるが、一日で廃部になった。また教育委員会主催の演劇発表会に参加するために、部員に牛しかいない演劇部に、人間の生徒を加えた「即席演劇部」が作られたことがある。一方、運動部の方はフェンシング部や弓道部の活動が見られる。給食はあるが、購買部の焼きそばパンも人気で、千歳が販売を禁止した際には裏で高値で取引されたほどであった。背景描写を除いてほとんどの生徒がギャグ顔でちびキャラである。

人間の生徒

わぴこ(声:かないみか)
いつも元気いっぱいで、そこらじゅうを走り回っている中学2年生の女の子。本名は不明。制服がない新田舎ノ中学校で、常にセーラー服を着ている。
ピンク色の髪の毛を正面向かって右側でちょこんと結っており(アニメ版のみ、原作では結う髪の向きは度々変わる)、性格や言動も子供っぽい。しかし走れば自動車よりも速く、体力は折り紙付き。成績は悪いが、トラブルに対する対応は最も早く、核心を突いている。千歳や学校の危機を幾度も救ったり、並外れた記憶力で全科目満点を取ったりなど、知能自体はすこぶる高い。さらには動物たちと会話したり犬並みの嗅覚など、わぴこにしかない能力も多い。
性格は極めて純粋で、失敗をしても決してくじけない前向きさと明るさ、人・動物関係なく誰とでも仲良くなれる人懐っこさを持ち合わせているが、特に同性の千歳に懐いておりバレンタインデーのチョコレートケーキも最終的に千歳にあげた(原作)。「はよ〜ん」や「ばいび〜」「〜だよん」といった独特の口調でしゃべる。ぽてち・キャルメラといったお菓子類や焼きそばパンが大好き。誕生日は3月3日、将来の夢は「郵便屋さんのペンギンになる事」である。なお生徒会では書記を務めている。新中学校で催しとして遠足を千歳に許可されなかったとき、クラス行事で遠足をするために学級委員に立候補した。かなり微妙ではあるが、アニメと原作では言葉遣いが違う(「〜ねーのさ」が、アニメでは「〜なのだ」となった)。
藤ノ宮千歳(声:高田由美)
わぴこの同級生で、新田舎ノ中学校の生徒会長兼理事長。一応この作品の主人公である。
かつては都会ノ学園に通っていたが財産を失ったために在学できなくなった。財産を取り戻して田舎ノ中を建て直すと、事あるごとに都会ノ学園と対抗するようになる。非常に理想家で新田舎ノ中を都会ノ学園を超える学園にしようと奮闘するも思い込みが激しく、またワガママで見栄っ張りでもあり、何を言い出すか予測できない。理事長の立場やわぴこたちの協力を良い事にしばしば周りを騒動に巻き込む。
日常的に大騒ぎするが騒ぎの元は本人だけでなく菅平由梨香の陰謀の標的となったり、わぴこたちの常識外れな行動の犠牲になる事も多い。巻き込む、巻き込まれるの差はあれ、騒動の中心にいる。騒動を解決するのはたいていわぴこであり、騒動の最後に酷い目に遭う事も多い。
これほど周囲を振り回しても自分に非がある時には反省し、意地っ張りにも関わらず正しい事には必ず折れる実直な性格で文句は言われても見捨てられることはない。特にアニメは彼女中心に進行していく。
学校の風紀が乱れたり、わぴこたちの異常な行動に手を焼いたり気に入らない事があるとすぐ理事長命令を持ち出したり大声で怒鳴って圧力を掛けるが、優しく声を掛けたり焼きそばパンで買収する「搦め手」も使えるようになっていく。
金髪のロングヘアで赤いヘアバンドを着けていて、他の女生徒が憧れるほどの美少女だが、わぴこたちと騒いでいるのを「あのクラスはみんなギャグ顔している」と陰口を利かれたのを気にしている。葵の事を多少気にして、アニメでは良いムードになる事もあるが、逆に原作ではそのようなシーンは無かった。
お嬢様育ちでありながら超人的な腕力を持ち合わせ、巨大なハンマーや岩を持ち上げたりもできる。特にどこからともなく悪口が聞こえたり、我を忘れると自分の何倍も重量のある物を遠くに放り投げてしまうなど、凄まじい腕力を見せる。
愛称は「ちーちゃん」。初期の頃は、「〜は私」等のセリフの後「たわし?!」とボケられることがあった。
北田秀一(声:塩屋翼)
わぴこの同級生で、新田舎ノ中学校の副生徒会長。葵に無理やり学級委員を兼任させられた。
学園一の秀才でテストでも常にトップだが、わぴこに敗れて2位になった事もある。医者の息子である。
生徒会は実質彼が切り盛りしており、予算を千歳に使われてしまうことに常に頭を悩ませている。生徒会費の事になると感情的になる。
常に穏やかで冷静沈着でトラブルを平和的に解決できる。クラスの皆が授業をサボっていても本人は真面目に取り組んでいて溝口先生に頼られている。しかしほとんど怒る事がない反面、本気で怒ると怖い。まじめな性格であるが、クラスメイトや友達思いな性格で、「授業ぬけだし秘(まるひ)作戦」では皆と協力して授業中に生徒が抜け出す手助けをしたりと寛大な性格でもあり、クラスの人気者である。わぴこ同様、制服がない新田舎ノ中学校で青色の詰襟学生服(夏期は開襟白ワイシャツ)を着ている。普段騒がしいクラスに在籍しているため、正反対の静かなクラスでは落ち着いて勉強できない一面があり、千歳のママがクラス替えをした時は直後のテストで全科目0点だった。
愛称は「秀ちゃん」、葵からは「秀ボー」。民子からは「シロナガスクジラさん」と呼ばれている。
葵(声:飛田展男)
わぴこの同級生で、授業中もサングラスをしているなど、不良風。しかし生徒会の役員もしている。学校をしょっちゅうサボり、バーゲンに行く。バーゲンには目がなく、これを生きがいとしている。スポーツは万能だが、8歳の頃プールで溺れて以来、水泳は全くダメ。
わぴこの幼馴染で非常に親しく、甘い部分がある。わぴこの事を良く知っており彼女の事をコントロールできる数少ない人物。意外と機転が利く。
容姿が良いため、千歳と由梨香に慕われている。
海野民子(声:三浦雅子)
2年E組に所属するポニーテールの少女。北田秀一に想いを寄せている。あらゆる事象を海の生き物に例えてしまう癖がある。またかなり賢い方で、学校でもトップクラスの成績。好きな料理かつ得意な料理は冷ややっこ。学校へはブレザー服で登校する。
マイケル(声:菊池正美)
巨大な顔とつぶらな瞳の生徒。無駄に目立って殴られて吐血する事が多い。白いギターを愛用しており、1970年代っぽい空気を持っている。美人コンテストの商品目当てで女装してまで出場したが一瞬で退場にされた。原作ではモブキャラとして大分前から存在しており、初登場でその旨をアピールしていた。部員が13頭の牛のみの演劇部の部長。実は成績は良いほうで、千歳のママがクラス替えをした際には成績優秀のクラスにいた。
味噌ラーメンが好物。
文太(声:浦和めぐみ)
生徒の1人。坊主頭である。
三太(声:中友子)
生徒の1人。
るみこ
生徒の1人。
朱子(声:國府田マリ子)
生徒の1人。数学がいつも0点(自称)。
?(名前が無い)
名前の無いモブキャラの一人だが、人気投票で7位という好成績だった。あるエピソードで自己紹介の時に「?でーす」と名乗り、初めて名無しであることに気付いて驚愕していた。その後、別のエピソードで「果名賢太(はてなけんた)」という名前をつけてもらっていた。

なお、2年B組の生徒は主要4生徒(わぴこ、千歳、秀一、葵)以外はみなちびキャラで、小学生のような容姿である。

教諭

校長先生(声:宮内幸平)
新田舎ノ中学校校長。頭に謎の触角を持っていて、それにより(?)カタツムリと言葉を交わすことができる。
あだ名の生徒名簿を作ったり、全校集会での「校長先生の話」でウケを狙って芸を披露してみたり、遠足で都会ノ学園の敷地内に勝手に入り率先して缶蹴りを始めたりとユニークな行動が目立つ。校内限定で電話で「なやみ相談室」を運営している。ちなみに溝口先生もこの電話なやみ相談室を匿名で使ったことがある。
しかし、校長らしく真面目に教育について考えている面も時々見せる(但し期末試験が近づいていて皆がかまってくれないからという理由で生徒たちのお菓子を盗んでしまったことも)。ドクター大橋と警ちゃんとは仲の良い友達で、2人には「校ちゃん」と呼ばれている。
得意技は「ぎょーざ!」で、耳を折り曲げた形が餃子に似ている。
猫部ねこの短編に兄弟と見られるキャラとその孫が出る話がある。
溝口先生(声:小林俊夫)
わぴこたちのクラスの担任。背が低い。千歳のママに初めて声をかけられたときには、「ねぇ、ぼく〜」と言われている。泣き虫。
クラスの無法ぶりに切れて高得点を取れない生徒に対して補習を行わせようとした事も(わぴこが満点を取ったため阻止された)。生徒を上手く統制できない不甲斐無さ、クラス平均の成績の極端な悪さ等を他の担任にぼやく事もあった。ついには24話後半、「授業ぬけだし秘(まるひ)作戦」では校長に生徒への不満を理由に辞表を提出するエピソードもあった。
後に千歳のママがクラスを改編した時に干されてしまった事もあり作品中ではかなり不幸な目に遭っている。しかし暴行を受ける事はほとんどない。
小里先生
新田舎ノ中の音楽教師。美人。

動物

ぎょぴ(声:松島みのり)
藤ノ宮家に先祖代々伝わる時価数億円の金魚。名前はピンクのきんぎょだから。淡水魚であるきんぎょとされているが、海でも泳げ、空も飛べる。さらには人間の言葉を操ることもできる。
ぽてちが大好物。普段はわぴこと一緒にいる方が多いが、飼い主の千歳との絆も深い。特技は『手乗りきんぎょ(文字通り手のひらに乗る)』『ぎょっぴーダンス』。千歳は、ぎょっぴーダンスはあまり快く思っていない。ただし、利用することはある。
ミーコ(声:瀬戸真由美)
猫の一匹。
イナちゃん(声:中友子)
豚の一匹。
ウシ子(声:瀬戸真由美)
牛の一頭。
ウシ男(声:小林俊夫)
ウシ子の幼馴染で彼氏。
不良牛(声:掛川裕彦)
牛の一頭。途中から牛の代表として登場する事が多くなる。
焼きそばパンが大好物。ニンジンが苦手だったが後に克服した。学園では最強の部類に位置している。千歳のママや由梨香によってあっさり買収されたりする等あくどい面も持つ。一時期我侭がすぎたためクラスから干されていた。
ウシ美(声:原えりこ)
不良牛たちのアイドル。
秀一に片想いしていたが振られている。民子とはライバル関係にあたるが、バレンタインデーにはチョコレートを合作して一緒に渡そうとしたりと仲が良い。
サメさん(声:龍田直樹)
田舎ノ中学のプールで飼育しているサメ。
元々海水浴場跡に住んでいたがわぴこたちと仲良くなり、田舎ノ中学のプールで生活することになる。
海にいたときは「人食いザメの」レッテルを貼られ、みんなに嫌われていることで落ち込んでいた。
しかし、本人曰く、ポテチしか食べない。ただし、怒らせるとジョーズ顔負けの勢いで襲ってくる。
ぎょぽ(声:佐久間レイ)
劇場版「きんぎょ注意報!」に登場したぎょぴのガールフレンド。
田中山が一匹100円で売っていた金魚の売れ残り。
身体が金色(?)でリボンをつけている。
100円という理由で千歳から友達になることさえ反対され、うまく言いくるめられてヨーロッパまで島流しにされそうになった。
しかし、わぴこたちの協力もあって、晴れてぎょぴの正式なガールフレンドになれる。空は飛べない。
原作には登場しないが、ぎょぴちゃんとともに描かれる事はあった。また、一度ドクター大橋がぎょぴとぎょポを間違えたこともある。
フォスティール・キャオル
マイケルが飼っている猫。かなり乱暴で、人間であるマイケルを吹っ飛ばすほど強い。原作では、恋猫のヴィヴィアンと結婚するため、飼い主のマイケルの元から立ち去った。

都会ノ学園

超エリートかつ、お嬢様学校。藤ノ宮千歳が転校前に通っていた中学で、入学する第一条件が金持ちであること。また、作品中に登場した生徒は皆金持ちである。菅平由梨香が生徒会長を務め、浅羽が副会長。校内は高級な洋館のような雰囲気。通っている生徒のほとんどが夏休みの間中ずっとクーラーの効いた部屋にいたため夏風邪を引いてしまう。それを聞いた由梨香は「身体の弱いのがお嬢様の運命」とし、始業式を学校閉鎖にする。部活動は盛んで、時々テレビで紹介されたこともある。制服は、男子が薄水色の詰襟(ボタンのない海軍服風)。女子が緑色のセーラー服。風紀にとても厳しく、中央委員会に管理されている。下校時に友達と談笑しながら帰ることさえ注意を受ける。作品中では、由梨香や浅羽といった性格の悪い生徒ばかりが登場する。実は新田舎ノ中から歩いていける距離にある。

菅平由梨香(声:潘恵子)
都会ノ学園の生徒会長で千歳の幼馴染かつライバル。千歳に負けず劣らずの意地っ張りで千歳をライバル視し、部活動や催し物などを通して度々新田舎ノ中に挑戦しては酷い目に遭っている。また、藤ノ宮家の顧問弁護士だった田中山を使って千歳や新田舎ノ中に陰謀を巡る。つまらない事でも一々千歳に嫌味を言いに来たり、スポーツで対決するなど公私共に様々な形で張り合う。陰謀では千歳のママの方が数段上で巻き添えになることも。
都会ノ学園では上手く生徒会を取りまとめたり学校の風紀に気を配るなど学園のために尽力している。千歳に劣らないほどの美少女で取り巻きの女生徒もいるが学園内での人間関係の描写は無い。田中山によると「恨みを買っている」そうである。
葵に一目惚れしてからは彼にゾッコン。葵を振り向かせるためなら、バーゲン好きな葵のために魚屋でアルバイトなど、色々なことをやる。しばしば陰謀の動機にもなる。ファミリーコンピュータ用ソフト『なかよしといっしょ』ではボスキャラクターとして登場する。
浅羽(声:小野坂昌也(第3話のみ)→柏倉つとむ)
都会ノ学園の生徒会副会長で千歳の元カレ。
貧乏が嫌いで、千歳が都会ノ学園を去る時、千歳が貧乏になったことを理由にあっさり彼女を捨てた。
そのため千歳は彼のことを嫌っているが、気付いていないどころか、自分の気を引こうとしていると思い込んでいる。金や学歴で人を判断するところがあり、千歳が親の遺産で貧乏ではなくなったことを知るとすぐによりを戻そうとする。葵を一方的にライバル視しているが、千歳に「金や学歴で人を判断しないだけ、あなたより葵の方がずっと素敵よ」と言われる。
「青バラの君」という変装をして、自ら仕組んだ災難から千歳を守り、メロメロになったところで正体を明かし、千歳とよりを戻すという計画を考えたが、わぴこたちに阻止された。
ちなみに、わぴこからは「ちーちゃんが大っ嫌いな浅羽くん」と呼ばれている(自称「千歳さんが大好きな浅羽くん」)。
加藤高広(声:松野太紀)
都会ノ学園中央委員長。通称タカピー。
わぴこに一目惚れして一度都会ノ学園を退学して新田舎ノ中学に転校したが、「キチ」という言葉の行き違いですぐに戻った。何度かわぴこにアタックをかけているが、成就には至っていない。おまじないでわぴこを自分の物にしようとしたことがあるが、卑怯である事に気づく。都会ノ学園の「ビデオコンクール」に応募するために本人や田舎ノ中学関係者の了解を得ずに、わぴこの「自然な姿」や校内の風景を撮影したことがある。智恵子という妹がおり、彼の恋が実る事を応援している。

その他

田中山(声:掛川裕彦)
元藤ノ宮家顧問弁護士。のちに菅平由梨香の雑用係。
ぎょぴちゃんを狙い、常に田舎ノ中を陥れるために暗躍しているが、あまり役に立たない。逃げ足は速いが、わぴこには負けている。
千歳の財産を騙し取ろうとしたり、窃盗や不法侵入などを何度も犯している。
菅平由梨香にいつもひどい目にあわされており、由梨香に殴られる悪夢にうなされたり、由梨香の手下になってからの自分の半生を振り返り、落ち込んだりすることもあり、ささやかな仕返しをする。
都会ノ学園では、廊下でご飯を食べていたのを中央委員会に見つかり連行されたこともある。
作品中でよくご飯を食べている。50倍激辛カレーライスを「天国みたいなもの」と言っていた(しかし失態を犯して由梨香に解雇させられそうになったとき、ただ飯が食えなくなるとも言っている)。
千歳のママ(声:吉田理保子)
「スイス療養中」を自称するが、その割りには、しょっちゅう新田舎ノ中学を訪問し、悪さばかりする。訪問時にはスイス土産ではなく、静岡県や名古屋近郊の土産を持参する。
一時期理事長の権限を千歳から奪おうと、その地位を巡って千歳と選挙を戦ったが、わぴこらが最終的には千歳に投票すると公言し、投票前に逃亡した。
警ちゃん(声:茶風林)
警察官。謎の触角トリオの1人。
ドクター大橋(声:玄田哲章、平野正人)
校長、警ちゃんと幼馴染。謎の触角トリオの1人。
自称「名医」あるときは「恐竜研究家」。
実は、同じく医者である北田秀一の父親と知り合いで、初登場時には秀一と世間話をしようとした。本業のである医者の仕事を休み、恐竜がいるとされる湖で張り込みをしたこともある。
ヒナコ
猫部ねこの短編「HINAKO」に登場する女の子。本名は不明。短編の中でドクター大橋の「大橋医院」に看護師として就職した。ドクター大橋にはヒナコ君と呼ばれている。
大橋医院が登場するエピソードで時々登場する。ちなみに特技はアイスの早食い。また、何かの図鑑に載っているらしい。
和宮奈々子(原作のみ)
K女学院の生徒。千歳を慕っている。自己中心的な性格で、友達は少ないが学校での発言力は大きい。美少女。天然ボケなところもある。
愛称は「奈々ちゃん」
三室万理(原作のみ)
K女学院の生徒。奈々子の親友。しっかり者な性格。
愛称は「万理ちゃん」
加藤智恵子(声:柿沼紫乃)
K女学院の生徒。タカピーの妹で奈々子と万理のクラスメイト。学級委員をしている。兄思いで性格が堅く真面目。
○○会会長
何かの会の会長として登場する白いひげのじいさん。
「全日本花火広めちゃうよ〜ん協会」「大日本演劇振興会」「大日本芸術爆発協会」などの会長として度々登場する。
勝負の判定を下すときなどでは、どの場合も曖昧な持論を述べて、結局引き分けのような判定で一件落着させるという共通点がある。
ペンギンの郵便屋さん
わぴこの将来の夢でもある「郵便屋のペンギン」。猫部ねこの漫画に大体登場するペンギンで、郵便配達が出来る利口なペンギン。
本作に登場するこのペンギンは、ちゃんと局員全員がペンギンの郵便局に勤務しており、田舎ノ中周辺の地域の郵便配達を行っている。
ペンギンなのに自動車やヘリコプターを操縦できたり、人間の文字を読み書きできたりと動物離れした能力を持っている。また、アニメでは手紙を届ける際「郵便〜」と言葉を発することもある。
このペンギンの郵便局は、地元で我慢大会などのイベントを企画したりと、地域に密着した経営を行っている。
わぴこが憧れているため、わぴこの元気がないときに、ドクター大橋の誤診で恋の病(本当はただの虫歯)と勘違いした千歳たちに連れて来られた多くの男性の中にも混じっている(この時、タカピーも混じっている)。
北条高明(原作のみ)
猫部作品『ペンギン探偵団』の舞台である「筆銀学園」の生徒会長。「P学園連盟」というエリート学校の集まりに田舎ノ中を加盟させようとやってくる。原作のマイケル初登場のエピソードで、演劇発表会を主催した(アニメでは教育委員会が主催し、参加の目的も異なっている)。「P学園連盟」の誘いに北田秀一が疑問を持っているのを見て、顔をしかめていたため、何か裏があったようだが混乱を収拾できずに終わった為に不明。なお、都会ノ学園はこの連盟に加盟しており、菅平由梨香とも面識がある。わぴこに頼まれ、2回目の田舎ノ中訪問の時にペンギンを連れてくれた。ちなみに『ペンギン探偵団』の主人公藤原渚は登場しない。

テレビアニメ

スタッフ

  • プロデューサー:太田賢司(テレビ朝日)、籏野義文、東伊里弥
  • 原作:猫部ねこ(講談社『なかよしKC』刊)
  • 製作担当:樋口宗久
  • シリーズ構成:まるおけいこ
  • 音楽:有澤孝紀
  • キャラクターデザイン:入好さとる
  • 美術デザイン:椋尾篁
  • 美術:窪田忠雄
  • シリーズディレクター:佐藤順一
  • 製作担当:樋口宗久
  • 原画:アドコスモ、きのプロダクション、スタジオダブ、スタジオコクピット、スタジオライブ、OH!プロダクション
  • 動画:アドコスモ、きのプロ、スタジオコクピット、スタジオダブ、スタジオライブ、アニメトロトロ
  • 背景:ムクオスタジオ
  • 仕上:アドコスモ、アドコスモ仙台、VAP、スタジオポッケ
  • 特殊効果:山本公、中島正之
  • 撮影:福田岳志、三晃プロダクション
  • 編集:吉川泰弘
  • 録音:立花康夫
  • 効果:今野康之(スワラプロダクション)
  • 選曲:佐藤恭野→茅原万起子
  • 記録:原芳子、樋口裕子、梶本みのり
  • 演出助手:五十嵐卓哉、宇田鋼之介、まつもとただお、田中雅史
  • 製作進行:田中雅史、まつもとただお、宇田鋼之介、南渡家成沙
  • 演助進行:田中雅史、五十嵐卓哉
  • 美術進行:田村晴夫
  • 仕上進行:清村忠、川村真紀、伊藤史江、沢田豊二、平井典子、佐野二郎、三浦里子、宮岡賢
  • 広報:森田兆基(テレビ朝日)
  • 現像:東映化学
  • 製作:テレビ朝日、東映エージエンシー、東映動画

各話スタッフ

  • 脚本:まるおけいこ、影山由美、松井亜弥、麻尾るみこ、中弘子、渡辺誓子
  • 演出:佐藤順一、梅澤淳稔、山吉康夫、幾原邦彦、遠藤勇二、岡佳広、五十嵐卓哉、小坂春女、宇田鋼之介
  • 作画監督:入好さとる、小山知洋、夏目久仁彦、松本勝次、八幡正、藁谷均、安藤正浩、只野和子、松下浩美、青山充、松本清

主題歌

オープニングテーマ

  1. 「わぴこの元気予報!」(日本コロムビア)
    作詞:岸田るみ子 作曲:小坂明子 編曲:三国義貴 歌:内田順子

エンディングテーマ

  1. 「スーパーきんぎょ」(第1 - 26回)(日本コロムビア)
    作詞:岸田るみ子 作曲:矢代恒彦 編曲:三国義貴 歌:内田順子
  2. 「ぎょっぴーダンス」(第27 - 54回)(日本コロムビア)
    作詞:小坂明子 作曲:小坂明子 編曲:有澤孝紀 歌:内田順子

挿入歌

(あいうえお順)

  1. 「仰げばきんぎょ」
    作詞:青木久美子 作曲・編曲:赤坂東児 歌:松島みのり、かないみか、高田由美、飛田展男、塩屋翼
  2. 「あなたが好き」
    作詞:まるおけいこ 作曲・編曲:有澤孝紀 歌:斉藤小百合
  3. 「遠足に行きた〜い!!」
    作詞:まるおけいこ 作曲・編曲:有澤孝紀 歌:内田順子 コーラス:かないみか、松島みのり、高田由美、飛田展男、塩屋翼
  4. 「遠足に行きた〜い!(ダンス・バージョン)」
    作詞:まるおけいこ 作曲・編曲:有澤孝紀 歌:内田順子
  5. 「おいしいピクニック」
    作詞:青木久美子 作曲・編曲:有澤孝紀 歌:松島みのり、かないみか、高田由美、飛田展男、塩屋翼
  6. 「オイラはイナ中の超アイドル」
    作詞:松井亜弥 作曲・編曲:有澤孝紀 歌:内田順子 セリフ:掛川裕彦
  7. 「頑張れ! バーニー・ブラザーズ」
    作詞:松井亜弥 作曲・編曲:赤坂東児 歌:掛川裕彦、松野太紀
  8. 「ぎょぴちゃん十ヶ条」
    作詞・作曲:小坂明子 編曲:小坂潔 歌:内田順子、松島みのり
  9. 「サイコー! バケイション」
    作詞・作曲:小坂明子 編曲:小坂潔 歌:内田順子
  10. 「さくら・3月・おともだち」
    作詞・作曲:小坂明子 編曲:小坂潔 歌:内田順子
  11. 「サンタの贈り物」
    作詞・作曲:小坂明子 編曲:有澤孝紀 歌:かないみか、松島みのり、高田由美、飛田展男、塩屋翼
  12. 「たのしい誕生日」
    作詞・作曲:小坂明子 編曲:有澤孝紀 歌:内田順子
  13. 「パクきんララバイ」
    作詞・作曲:小坂明子 編曲:赤坂東児 歌:内田順子
  14. 「みんなでROCK!」
    作詞:星野らんちゅう 作曲・編曲:矢代恒彦 歌:かないみか
  15. 「わぴこの学問のススメ」
    作詞:松井亜弥、有澤孝紀 作曲:有澤孝紀 歌:かないみか
  16. 「わぴこちゃん音頭」
    作詞:そのべかずのり 作曲:赤坂東児 編曲:牧野三朗 歌:かないみか コーラス:SHINES
  17. 「わぴこメイト行進曲」
    作詞・作曲:小坂明子 編曲:有澤孝紀 歌:内田順子 コーラス:おさわがせシスターズ

ネット局

(※印は時差ネット、▲印は途中から同時ネットで放映開始、それ以外はすべて同時ネット)

  • テレビ朝日(キー局)―北海道テレビ、青森朝日放送▲、東日本放送、秋田放送(NTV系列)※、山形放送(NTV系列とのクロスネット局)※、福島放送、新潟テレビ21、長野朝日放送▲、テレビ山梨(TBS系列)※、北陸朝日放送▲、福井テレビ(フジテレビ系列)※、静岡県民テレビ(現・静岡朝日テレビ)、名古屋テレビ、朝日放送、瀬戸内海放送、広島ホームテレビ、四国放送(NTV系列)※、九州朝日放送、長崎文化放送、熊本朝日放送、テレビ大分(フジテレビ系列・NTV系列とのトリプルネット局)※、テレビ宮崎(フジテレビ系列・NTV系列とのトリプルネット局)※、鹿児島放送

平均視聴率:10.6% 最高視聴率:15.1% 最低視聴率:5.0%

山形放送で放送日時を差し替えたのは、該当局はNTV系列とのクロスネット局であり、該当時間帯に巨人戦中継などを放送していたため。また、福井放送、山口放送および1991年3月までのテレビ信州、同年9月までの青森放送で放送されなかったのも同じ理由からである。なお、福井県の場合は系列局ではない福井テレビで放送されたのに対し、山口県では系列外(ただしもともとはテレビ朝日系列局だった)のテレビ山口 ですら放送されず、結局1993年10月に開局した山口朝日放送が本放送から2年半遅れで放送された。

アニメ映画

きんぎょ注意報!
  • 主題歌
    • ED「わぴこメイト行進曲」(作詞・作曲:小坂明子 編曲:有澤孝紀 歌:内田順子、おさわがせシスターズ)

書籍情報

関連商品

CDアルバム

  • 「きんぎょ注意報! 学校大好き」(COCC-6434) 1990年7月1日発売、生産完了
    • WAHAHA本舗のメンバーが参加しており、久本雅美や柴田理恵もボーカルを担当した。
  • 「きんぎょ注意報! BGM集」(COCC-7244) 1991年2月21日発売、生産完了
  • 「きんぎょ注意報! 新田舎ノ中へおいでよっ!!」 (COCC-7359) 1991年3月21日発売、生産完了
  • 「きんぎょ注意報! ヒット曲集」(COCC-7463) 1991年4月21日発売、生産完了
  • 「きんぎょ注意報! ぎょっぴー☆クリスマス」(COZC-7/8) 1991年11月21日発売、生産完了
  • 「きんぎょ注意報!全曲集〜きんぎょ鉢」(COCC-10196/7) 1992年10月1日発売、生産完了
  • 「きんぎょ注意報! 学校で遊んじゃえっ!!」(COCC-9605) 1992年3月1日発売、生産完了
  • 「ANIMEX1200シリーズ103 きんぎょ注意報! BGM集」(COCC-72103) 2005年3月23日発売

CDシングル

  • 「わぴこ元気予報!/スーパーきんぎょ」(CODC-8652) 1991年1月21日発売、生産完了
  • 「ぎょっぴーダンス/わぴこメイト行進曲」(CODC-8785) 1991年8月21日発売、生産完了

ゲーム

  • ゲームボーイ版「きんぎょ注意報! わぴこのわくわくスタンブラリー」(ユタカ、1991年12月14日)
  • ゲームボーイ版「きんぎょ注意報!2 ぎょぴちゃんをさがせ!」(ビーアイ、1992年11月27日)
  • スーパーファミコン版「きんぎょ注意報! とびだせ!ゲーム学園」1994年3月18日発売。パーティゲーム。

VHS

DVD

  • 「きんぎょ注意報!DVD-BOX」(FCBC-9002) 2005年3月25日発売、生産完了

参考

外部リンク