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それが声優!/畑健二郎

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著者: 畑健二郎
巻数: 1巻

畑健二郎の新刊
それが声優!の新刊

最新刊『それが声優! 5


シリーズ: IDコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

ayasakihayate14 RT @takahina17: 電子書籍番配信中。『それが声優!: 5』 https://t.co/jqRd2zNHmv #マンガ #新刊 #それが声優!

それが声優!』(それがせいゆう)は、児童文学作家(小説家)のあさのますみ声優である浅野真澄の作家名義。詳細は後述および本人の項目を参照が原作を務め、漫画家の畑健二郎がメイン作画を担当している、同人誌、Webで公開の漫画声優あるある漫画『それが声優!』TVアニメ化決定。原作者・あさのますみ×作画・畑健二郎、最速対談(1ページ) エキサイトレビュー 2014年12月30日、同31日閲覧。。同人サークル『はじめまして。』によって一次コンテンツ展開および副次創作コンテンツ作品の統括管理がなされている。2015年、GONZOによってテレビアニメ化された。これに合わせて同年、同アニメの製作委員会に参画したローソンHMVエンタテイメントによって商業出版されている。

作品概説

作者である「あさのますみ」が「声優・浅野真澄」として経験または聞いてきた出来事を、ギャグタッチにより再構成させたストーリーで描く、声優業界のあるあるネタを扱った職業ものコメディー。主役となるのは、それぞれにタイプの違う3人の新人声優たちで「彼女らが声優ユニット『イヤホンズ』として、互いに力を合わせ時に様々な理由で互いの反発なども引き起こしながらも、自分たちの声優活動を通して様々な困難に立ち向かっていく」という内容となっている。その意味では声優業界を舞台にしたビルドゥングス・ストーリーの側面も持つ。

また本作には、作内でネタにされた声優業界にまつわる出来事や作内の設定に関して、あさのますみ自らが解説したコラムコーナーも付随している。

なおweb版第92話のみ、椎名高志による作画となっており、同人誌で発行されたweb版の総集編にもそのまま収録された。これは内容がBLにまつわる下ネタめいたものであったため、畑の側から作画拒否されたネタを、あさのが惜しんで事の次第をツイッターに上げたところ、椎名が「自分が描きたい」と申し出て実現したものであるそれが声優!web092話『椎名センセイそれガチすぎる』より 畑に関して言うならば、椎名は同じ掲載誌に連載を構える大先輩に当たる上、憧れの作家の一人でもあり、双方共に様々な縁のある人物として知られている。そのため総集編同人誌のweb版第92話が掲載されたページの次ページにはブレイクとして、いちごが絶チルのコスプレをしながら「(有)椎名百貨店から絶チルまで、全巻持ってるわ!」と叫んで歓迎の意を示す、ひとコマ漫画が用意されている。

また本作では、畑の漫画作品である『ハヤテのごとく!』がそのアニメ版も含めて「作品として存在する」世界観を採っている(以下各項目にて詳述)が、一方で同作に登場する人物や建物と見られるものも所々で登場している例えば『Vol 1.20』ではハヤテとマリアに後姿が良く似た人たちが登場したり、『鈴ちゃんと神谷さん』では鈴とサヨが行きつけとしている喫茶店が「喫茶どんぐり」だったり、鈴とサヨが通っている学校も『ハヤテのごとく!』に登場する白皇学院の中等部(二人とも同校の制服を着ている)だったり、双葉が所属する青空プロダクションの統括マネージャーが集さんだったりしている。ただ、その一方で双葉が(利権の関係から、ある程度ボカされてはいるが)『ハヤテのごとく!』のファンだったり、本作に白石涼子が登場していたり、その白石が本作の世界観においても実際にハヤテ役の声優であることが双葉の口から語られていたり、鈴の通っている白皇学院の進学システムや生徒への対応が『ハヤテ』側で語られたそれと全く違っていたりもする。

なお、本作の最初の発表場所となった同人誌版に関しては、2017年夏に行われるコミックマーケット92において発刊する予定の作品を最終回とする事(いわゆる完結宣言)が発表されているそれが声優!Web198話『汐留さんの里帰り3&重大発表!』(2016年12月6日更新分)より『それが声優! 2016WINTER サヨナラの少し前』P.37

制作経緯

畑の原作のテレビアニメ『ハヤテのごとく!』で、浅野が朝風理沙役の声優を担当したことが双方が面識を持つきっかけであった。

浅野は声優業と並行しながら絵本ならびに児童文学の分野において「あさのますみ」名義で作家デビューして活動を継続させていたが、声優業で知り合った知人より同人という分野での活動を知り、その体験を聞くうちに自分でもやってみたいと考えるようになっていった『それが声優! アニメ化記念入門書』より。2015年6月18日『はじめまして。』より発行。また、あさの自身、声優業界を舞台にした作品を執筆してみたい腹案があったが、その内容については自身が声優業を行っているがゆえにリアリティの面からもアクチュアルな問題にも踏み込まざるを得ないと常々感じており、そのために当初より商用のメディアでは公表を行うことは難しいと考えていて例として浅野自身『アニメ化記念入門書』の中で「CDドラマからアニメになる上でのキャスト変更が声優にとってどういうものなのか、ということも作品を立ち上げた当初から作内で書くつもりだった」という旨のことを語っており、実際に同人誌版の第2巻『Ver 2.00』で、このテーマを扱っている。内容はある意味ではメディア作品の制作体制や意識に対する問題提起のようにも受け取れるものとなっているため、作者の危惧もやむないものと言える。「どうせ業界を描くのだったら業界について一番身近に感じてくれる、小説や絵本を読まないファンの人たちのためにも、漫画作品で発表したい。そのためには作画をしてくれる相方が必要だ」というプランを描いていた。一方の畑は『ハヤテのごとく!』でのメディア経験から「各種会社を通さない作者側からの産地直送的なメディア展開は行えるのか実験してみたい」という思いを抱いており、そのためには「ある程度、自分自身で(特に権利関係の)制御が可能なコンテンツが必要だ」と感じていた

こうした思いをそれぞれに抱いていた二人だったが、ついに思い余った浅野は自身のツイッター上で同人活動の相方を募集し、浅野の発言に畑が応じた。こうして浅野と畑の思惑が一致し、本作制作のために作者二人の手によって同人サークル『はじめまして。』が結成。2011年年末に開催されたコミックマーケット81で第1巻を頒布以後、コミケを中心に活動を続け、後にWebでの連載もスタートし、着実に活動を続けている。2014年年末に開催されたコミックマーケット87開催中にテレビアニメ化が発表された

本作のメディア化について

コミックマーケット81の初出時よりサークル『はじめまして。』では本作について「アニメ化企画募集」を謳っておりそのこともあって同人誌から直接テレビアニメ化された本作だが、作者の浅野はこうしたメディア化について「それ(アニメ化)以前にもドラマCD化の話があったが、テレビアニメ化にあたって声優陣が変更されることは避けたい思いからそのオファーは断った」と語っている声優あるある漫画『それが声優!』TVアニメ化決定。原作者・あさのますみ×作画・畑健二郎、最速対談(2ページ) エキサイトレビュー 2014年12月30日、同31日閲覧。。また、本作テレビアニメ化の際にも当然、配役選定のためのオーディションが行われたが、あさの自身は「声優が声優に対して評価を与える事に耐えられなかった」ため、これに関しては畑とアニメスタッフに一任した

畑曰くテレビアニメ化にあたっては、出版社の力を一切借りずに立ち上がったことを強調しているが、それは自身で「どのようにしてアニメが制作されるのか?というのを経験したかった思いが強かったから」声優あるある漫画『それが声優!』TVアニメ化決定。原作者・あさのますみ×作画・畑健二郎、最速対談(3ページ) エキサイトレビュー 2014年12月30日、同31日閲覧。「(上記した自身の『実験』の目的上からも)最初からアニメ化が目標のひとつだった」と語っている。

あらすじ

一ノ瀬双葉、萌咲いちご、小花鈴。3人はそれぞれに事情と夢を抱いて、業界に飛び込んできた新人女性声優。彼女らは偶然、共演することになったことをきっかけとして交流が始まり、友情を深めていく。彼女らは、時に声優業界の厳しい現実を目の当たりにし、友情を壊しかけ、潰されそうになりながらも、互いを思いやり励まして少しずつではあるが成長を遂げて行く。そんな中、3人が出会うきっかけとなったアニメを担当した海原プロデューサーが、彼女らを呼び出して声優ユニット「イヤホンズ」を結成すると叫びだした。声優としては、ほとんど知名度の無い3人の新人たち。そんな彼女たちのユニット活動を待つのはいかなる結果か。そのあいだにも3人の日常を襲う種々の困難、悩みや迷い、戸惑い。それでも彼女たちは「それが声優!」を合言葉に前の見えないともすれば絶望的にもなる現実をムリヤリにでも突き進んでいく。

登場人物

イヤホンズ

一ノ瀬 双葉(いちのせ ふたば)
声 - 高橋李依
プロフィール - 8月25日生、身長160cm、体重50kg、血液型O型、秋田県出身、ひきわり納豆と読書を好みキノコを苦手とする。図書館司書資格所持者『Ver 1.20』p.09 より青空プロダクション所属。
本作の主人公。デビューしたての新人声優。声優よりもアルバイトに割く時間の方が多くアルバイターとしては非常に優秀である。だが、声優活動のために頻繁かつ急にバイトを休むため、それを理由としていきなりバイトをクビにされて頻繁に泣く。主な職歴として、コンビニの店員や試食マネキンの経験がある。近作では始めから雇ってもらえない描写も多かったが、ついに同人誌版第8巻(2015 SUMMER)のラストでコンビニ店員に復帰している。声優活動とバイトと就職活動の三重苦に悩まされることが多いため常に金欠に喘いでおり、100円ショップの日用品やコンビニおにぎりも買うことができず、携帯電話は敢えてガラケーを常用している。コロリちゃんやサッポロ(後述)など「かわいい」と言い、周囲とは感じるモノのセンスがどこかズレている(些少だがキモカワ系を好む描写がある)。
自己表現が下手(演技に関しては器用に何でもこなせるが、プロデューサーなど番組制作の上層部に対するアピールを苦手とする)で天然気質かつ壮絶なるネガティブ思考の持ち主。機転を利かすことも得意ではない。心がすぐに揺れて折れかける描写も多いが、芯は柳の如くしっかりしているため、大抵はギリギリで踏みとどまる。声優としていわゆる器用貧乏なタイプであるため「個性が出ない」と悩んでいる。同じ事務所の先輩にして双葉自身も出演しているアニメの主演である汐留ヒカリのラジオに出演した時に「いつもアタフタしている」という理由で「フタフタ」という愛称をつけられてしまい、しかもそれがラジオリスナーを中心に定着してしまった。
本作の劇中作『スパイラルカフェ』のCDドラマ版においてヒロインであるユマ役に抜擢され、初めてのメインキャストに心から喜んでいたが、同作のアニメ化の際に監督の意向から何も言われることなく問答無用で鈴に役を奪われる羽目になる。これを原因として鈴との接し方が解らなくなり涙を流して苦しむことになる。
実はアニメにもなった執事モノ漫画の大ファンで、特に同作アニメ版における執事の中の人に大きな憧れを抱いている。のちに、その執事の中の人が主演を務める別番組に番組レギュラー業界用語で、レギュラー出演者ではあるが固定した役は持たず、毎回の収録において独立台詞のあるモブやゲストキャラを担当するキャストのこと。「番レギュ」と略される。で入ることになり飛び上がって喜んだ。
同人誌版『2015 SUMMER』のエピローグから『2015 WINTER』にかけてのエピソードを通して、人気声優の樹ヒナタと知己の間柄となる。
アニメ版では全体的に不器用なキャラとされている。原作での役に対する器用さや最終的には立ち直れる精神的な強さは、アニメ版では極端に弱められている。一方でアニメ版での勤務先は自身が住むアパートの隣にあるローソンになっており、声優としての活動は店長の理解の元で行われているものとされている。そのため原作にあった声優活動のためにコンビニ店員をクビになり、バイトを転々とする描写、さらにはこれらを原因として生活用品の購入にも迷い公共料金の支払を停止させライフラインを止められる描写は、アニメ版では全てオミットされている(これらの描写は全ていちごに割り振られた)。
コロリちゃん
声 - 一ノ瀬 双葉(高橋李依)
双葉の宝物のぬいぐるみであり、よき相談相手(?)。語尾に〜コロが入るのが口癖。実際には双葉がぬいぐるみを動かし声を充てている。
子供時代の双葉が一番好きだったアニメ作品、オリジナルテレビアニメ「息の根コロリちゃん」に登場するキャラ。アニメ版では作品を代表して案内を発信するスポークスキャラとして様々な場所で登場する。
萌咲 いちご(もえさき いちご)
声 - 長久友紀
プロフィール - 5月5日生、身長154cm、体重43kg、血液型A型、香川県出身。イチゴを好み、美味しくないうどんを嫌う。パソコンと料理が得意『Ver 1.20』p.17 よりボイスエンタテイメント所属。
双葉とほぼ同時にデビューした新人声優。普段は製造業工場でアルバイトをしており、ラインのシフト調整で声優業との両立を図っている。「歌って踊れる」アイドル型声優になるのが夢。苺が大好きで部屋を苺グッズで埋め尽くし、自らプランター栽培でイチゴを育てている。一方で自身で「いちごキャラ」を作りすぎて身についてしまったため、その枠から出られないことが悩みとなっているいちごの実際を知っている親戚たちからは「こ○ん星だって爆発したのに」と揶揄されることがある。。「萌咲 いちご」は芸名であり、本名は別にあるが、本人的には最悪のアンタッチャブルのため作中でも公表はされていない。
少女時代は貧乏であったため、着たきりのオーバーオールないしはTシャツ・ジャージ姿でいることが多く、そのことを同級生たちにいじめられながら過ごしてきた過去がある。現在の「いちご」としての生活はその反動でもある。父子家庭に育ち、優しい父に応援されて声優を目指しているが、その父が倒れた時には動揺することもあり、自身の進路に対して悩みのタネでもある。
原作では特に動物やマスコットを担当することが多く、仕事で「日本語をしゃべらない」こともしばしば。ボイスオーバーの仕事も行っている。また、原作とアニメでは自身に「キャラ設定」をつけて私生活に対してまで演じていることは共通しているが作ったキャラに対するスタンスはほぼ正反対といえる。原作では自身のキャラをかなり慎重に設定するとともに演じ切れるかどうかを熟考してキチンと組み立てているラジオを行うにあたって自分が言い続けていた「いちご星」設定を当初あえて封印して「いちご好き」だけを前面に押し出したり、ライブにあたって仮想客の好みをきちんと計算してプログラムを組み立てようとする描写がある。描写が目立つのに対して、アニメ側では何も考えること無く暴走した勢いで考え無しにキャラを演じてスグにボロが出る素が出た瞬間にすぐに言い直すなど、キャラがブレたりする描写が多い。描写が目立っている。さらにアニメ版では上記の通り、オミットされた双葉の設定が割り振られる形になっており、原作で双葉が背負っていた、声優業のせいでバイトをクビになる描写やライフラインを止められる描写などの、社会的にネガティブな設定のほとんどが、いちご側に割り振られている。
小花 鈴(こはな りん)
声 - 高野麻里佳
プロフィール - 3月17日生、身長145cm、体重34kg、血液型B型、東京都出身、書道を好み水泳を苦手とする。事務所のプロフィールでは誰とでも仲良くなれることが特技であるとしている『Ver 1.20』p.20 より劇団さくらんぼ所属。白皇学院中等部本来、鈴とサヨの通う学校は通常の公立学校として設定されていたが、畑が自身の執筆のスピードの都合上から「(自作である『ハヤテのごとく!』で)描き慣れた白皇学院の制服の方がやりやすい」という理由で、設定を作画側で変更させたものを原作側が追認したものである(商用版単行本1巻、カバー裏・表紙1での表記より)。在籍。
現役中学生声優。ただし5歳の頃から子役として芸能界入りしており、芸歴は約10年。しかし子役時代の仕事は自身の中では黒歴史にしたいものも多い。劇団に入った当初は引っ込み思案で人見知りが激しい性格だった。自身の家は個人経営の和菓子屋。実家暮らしのため、他の2人と比べて経済観念は薄い。子役時代から流されるままに仕事をしていたため、自身の特徴が見いだせず、ド天然の双葉や、イチゴが好きすぎてキャラ化しているいちごと自らを比して「普通すぎる」と劣等感を感じることもある。が、その一方で「普通の中学生」を演じることを求められると、自身が子どもの頃から劇団に入り仕事をしてきた過去に気付いて「普通の中学生はそんな事していない!」と愕然となり「普通でない自分に悩む」という、とんでもないジレンマを抱えてしまう。
子役時代からの人脈があり性格が素直であるために、プロデューサーや監督などの上層部から引き立てられやすく、主役やレギュラーの仕事が多い。イヤホンズでもセンターを任されている。芸歴では双葉やいちごより遥かに格上だが年上の二人に対し自然に目下として接している。
本作の劇中作『スパイラルカフェ』のテレビアニメ版においてアニメ版の監督の意向でヒロインであるユマ役に抜擢されるが、何も聞かされないうちに決められてしまった上に、資料として渡されたCDドラマの中に自身が演じる予定の役の演者として双葉の名を見つけてしまい(アニメ版ではスマホで作品中のインターネット百科事典Gonpediaを見ていた所、見つけてしまうと言う描写になっている)、彼女への義理から苦しむ羽目に陥る。

イヤホンズの家族

双葉の弟
上京などせず、夢を諦め見ることなどせず、親と同居し地元で日常を頑張って、きちんとした会社に就職して毎日残業している、しっかり者の立派な弟。双葉が帰省した時に「親も齢だし楽をさせてやりたい」「社会人としてキャリアを重ねたい」「両親なんか自分たちの年齢の頃にはきちんと結婚してた」と双葉の精神的な部分をゴリゴリ削ぎ落とし心をグサグサ刺しまくる言葉を連発した(本人にしてみれば無自覚な世間話上の軽口であり、意図的にも双葉や父に良かれという純粋な善意で言っている)。
双葉のお父さん
双葉の選択に対して(本当はいろいろ言いたいはずだが)何も言わず、ただ娘の今後を案じて「東京でも体に気をつけろよ」と労りの言葉をかける父。10年以上、同じジャンパーのみを着続け、その背中も双葉の記憶よりも、とても小さく弱々しくなっている。最近は日々に飲む薬の量も増えたらしい。それでも双葉には何も言わずに大丈夫だからと寂しそうに笑う人物。
いちごのお父さん
声 - 伊藤健太郎
苦しい生活の中、男手ひとつでいちごを育ててきた立派な父。少女時代、娘にフリルのひとつも買って(その意味を分かって)あげられなかったことを悔やみつつ、優しくいちごの行く末を見守り応援する。時にいちごを応援するため自身に何らかの苦しみを背負い続け、無理がたたり倒れることもある。いちごの夢を応援し理解しようとしているが、いかんせんド田舎のオッサンである部分は否めず(CDなどでのいちごのセリフには軽トラを常用しているかのような表現がある)いちごのやっていることへの理解が足りず逆に無自覚に娘の足を引っ張ることが多い。原作同人誌版8巻では、なんと親族および職場の面々全員にイヤホンズ単独ライブのチケットを売りさばいた上で、貸切バスをチャーターしてチケット購入者を香川県から引きつれてイヤホンズのライブに赴き、同行者たちに舞台上のいちごを指して「あれがウチの娘なんですよ!」と必死にアピールしている。アニメ版では、いちごの回想にて初登場し、第12話ではイヤホンズ初の単独ライブに足を運んでいる(アニメ版では原作に存在したバスをチャーターし周囲の人物を引きつれてくる描写は無い)。
いちごの親戚たち
一族総出でいちごのツイッターをフォローして彼女を応援してくれる心良い親戚たち。だが、いかんせん良くも悪くも田舎在住の善意の人々であるため、いちごの「キャラ設定」には全く理解が無く、中にはそれに苦い顔をして苦言を呈するオバさんもいたりする。そのため、時に善意でそれを崩してしまうかのような描写(ツイッターや自身のフェイスブックに「まさに田舎のビンボーでわんぱくな子ども」だった頃のいちごの画像を載せたりする)がある。
小花 円美商用単行本 5巻 P.192(こはな まるみ)
鈴の姉。25歳。鈴とは10歳年が離れている。Web版第141話で鈴によって存在が明かされ142話で本格的に登場する。社会的身分としては家事手伝いということになっているが、鈴いわく「家事は全部お母さんがやっている」ので、実質的にはニート同然の身の上のようである。声優として仕事をしている妹のことは誇らしく思っているが、その妹からは多少厳しい言葉を投げかけられている。同人誌版『2015 WINTER』にて就職するが、実はその職業は樹ヒナタファンクラブの事務職(早い話が広義における鈴の商売敵)であり、ヒナタの人気から職業に対しては職種も含めて守秘義務が課せられているため、家族である鈴に対しても、そのことを言うことができないでいる。
ヒナタファンクラブでは主に事務とライブ時における写真素材の作成を担当しており、その立場から(今まで妹の活動を見てきた事もあり)ヒナタの異変にいち早く気付いているが、一方で新入りであるがゆえに立場が弱く口出しが出来ずにいる。自身なりに必死にヒナタを気遣うが、酷使され続けていくヒナタの姿に手出しできずにもどかしい思いをし続ける。ヒナタの事は仕事に対する姿勢や考え方が「妹(鈴)に似てる」と考えており、それが負担にならないようにと、あるアドバイスをして、それが彼女の背中を押すことになる。
鈴のお母さん
声 - 佐藤聡美
引っ込み思案な鈴の将来を案じて(家が商売をしているため、家業を継がせるにしても商売が立ち行かなくなる)その矯正のために児童劇団に彼女を放り込んだ。基本的にそれ以外では鈴の意思を尊重してくれる優しい母親。

青空プロダクション

一ノ瀬 双葉
一ノ瀬 双葉を参照。
汐留 ヒカリ(しおどめ ひかり)
声 - 生天目仁美
プロフィール - 10月27日生、身長165cm、体重48kgプロフィール上では「秘密」と書かれて未公開。、北海道出身『Ver 2.00』p.14 より
芸歴14年を誇る青空プロの大御所声優。十代のデビュー当初より「ヒカりゅん」の愛称で親しまれているが、可愛すぎる愛称と自身の実年齢とのギャップに悩むアラサー。地上波ラジオで自身の冠番組である『ヒカリ☆電波局』を持つ。アニメでは「仏戦士ボサツオン」の主人公エスタ役を担当しており、同じ事務所の双葉を始めとする「イヤホンズ」を静かに見守る。彼女らが道に躓いた時には先達として優しく厳しく導いていく。双葉に対しては事務所が同じであるために絡みは多く、からかったり茶化したり励ましたり双葉自身がネガティブ思考の持ち主であるため、そこから脱却させて事態を深刻に考えさせないための、彼女なりの優しさではある。とオチャメな言動も多い。
とあるテーマパークのマスコットキャラクター「マッフィー」の声も担当している。が、そのためにイヤホンズがこのパークに遊びに行った際には、ついついキャラクターたちに畏まってしまって全く心が休まらなかった。
小鳥遊 翼(たかなし つばさ)
プロフィール - 7月17日生、身長174cm、体重60kg、神奈川県横浜市出身『鈴ちゃんと神谷さん』p.16 より
男性声優。小鳥遊 翼は芸名で本名は別にある。スタイル抜群で中性的な見た目を持つ。BLの仕事に携わることが多く、本人にそのシュミは無いにもかかわらず、その業界の言い回しが日常でダダ漏れる。昔は中二病だったと告白し、現在では克服していると称するが、実の所、時代がかった言い回しや大仰な仕草などが無意識に身について無自覚に多用しているため、双葉の見立てでは完治はまだまだほど遠い。『ラブライブ!』が大好きで、声優としての収入以上の金を人生破滅レベルで同アニメのイベントや物販につぎ込んでいるフシがある。双葉の同期で同じ養成所出身。
集(あつまり)さん
声 - 小清水亜美
青空プロダクションに所属するマネージャー。いくつもの制作会社およびタレントの仕事を統括して担当している超凄腕の敏腕マネージャー。双葉たち声優部門と、それ以外の芸能人の仕事を担当するタレント部門を掛け持ちしている

紺野 あおい(こんの あおい)
声 - 古木のぞみ
プロフィール - 3月14日生『双葉とハ○テくん』p.12では2月14日生まれの設定だった。、身長148cm、体重38kg、東京都出身『双葉とハ○テくん』p.12では群馬県出身の設定で実家から出社に2時間かけている設定だったが、総集編第2巻および単行本第3巻で設定変更された。
青空プロダクションに所属する新人マネージャー。日々アクティブに活動するショートカットの女性。勤務態度は真面目で実直だが、杓子定規に過ぎるところもあり、融通が利かない。多忙な際には社に泊まり込むことも多々ある。真面目ゆえに表情が硬く不器用なところがあり、その部分にコンプレックスを感じているトコロもある。仕事を取るために、担当しているあちこちの制作会社やスタジオに出向く本作の芸能マネージャーはタレント(声優)個人にはつかずに、取引先である「制作会社」について担当することで仕事を取っており、取ってきた仕事の調整をするのはマネージャー個人ではなくプロダクションの事務員との協議で行う仕事だとされている。つまり「同じ声優の仕事でも取引先(制作会社)によって担当しているマネージャーは異なっている」とされている。ことも多く、日々壮絶なスタミナ消費を行っている。そのため勢い大喰らいになり、自社の先輩やタレントに焼き肉などを奢られる際には、その前に牛丼をふるまわれてしまっている(前もって腹を満たさせておかないと、際限なく食べてしまうため)。
家守 太輔(やもり たいすけ)フルネームおよび事務所は第1話の双葉の台本で判明しているが、名前はEDクレジットでは単に「家守」と表記されている。
声 - 檜山修之
アニメオリジナルキャラクター。作中のアニメ「仏戦士ボサツオン」ではミロク役を担当している。第1話にて双葉と共演した際に双葉がセリフをミスしたことに対し収録終わりの去り際に「あんな一言くらい言えないようじゃ、声優失格だぞ」と言い放っていたが、第7話にて再び登場し双葉と外画の吹き替えで再共演した際には「少しは進歩した、みたいだな」と褒めていた。

劇団さくらんぼ

小花 鈴
小花 鈴を参照。
サヨちゃん
声 - 佐倉綾音
プロフィール - 4月3日生、身長148cm、体重40kg、東京都出身「鈴ちゃんと神谷さん」p.10 より。白皇学院中等部在籍。
鈴の幼馴染にしてクラスメートで新聞部に所属。劇団入団時(4歳)からの親友でもある。友達として鈴のことを誇らしく思い応援もしている。常に瞳の中がハートになっている。鈴が絡むと熱意ゆえに天然が目立つが、実は案外としっかり者で鈴に対しては、実はむしろ「自分が応援して守ってあげないと」という保護者的な意識が強い。劇団員だが親がレッスン料を支払い暇な時に趣味状態で演劇をしているだけで、鈴と違って劇団を通した役者としての仕事はしておらず、自身はいたって「普通の中学生」である。鈴とともに学校近くの喫茶店である「喫茶どんぐり」の常連。また、佐倉綾音本人との話を元にキャラクターづくりが行われた『矢作・佐倉のちょっとお時間よろしいですか』第148回放送より。なお物語内では全面的に「サヨ」とカタカナで表記されるが、実際には漢字での表記があり、この表記においては「紗夜」と書くと設定されている
アニメ版では、自分の進路について鈴に打ち明けられ、涙しながらも快く受け入れ、鈴との絆を更に深めた。第12話では、イヤホンズ初の単独ライブに足を運んでおり、客席の一番前に立っていた。
劇団さくらんぼマネージャー
声 - 神田朱未
鈴に仕事を回してくれる女性マネージャーさん。ヒロCのファン。このキャラクターを演じた神田は、後に声優ユニット・Aice5のメンバーとして本人役で出演した。

ボイスエンタテイメント

萌咲 いちご
萌咲 いちごを参照。
ボイスエンタテイメントマネージャー
声 - 上田燿司
愛乃 バナナ(らぶの ばなな)
ボイスエンタテイメントに新たに所属した、いちごの後輩となる女性声優。名乗っている「愛乃バナナ」は当然、芸名。Web229話にて初登場。
いちご同様に「バナナ好き」を前面に押し出したキャラ路線を売りにしようとしている声優で、ある意味では服や髪飾りすらもバナナをイメージしたものを常用するなど、いちご以上にキャラ性が盛られている。その在様は、彼女の姿を一目見たいちごさえもドン引かせるほど。直後、気を取り直したいちごから、その路線の大変さや将来をキチンと考えているのかなどのキツイ説教を喰らう羽目に陥る。
もともと、いちごのファンであったらしく「バナナ好き」の路線は元々自身の個性に悩んでいた折に、いちごを範としたもの。いちごから説教を喰らった時には「いちごさんとかぶったら申し訳なくて(バナナにして、キャラも盛った)」と弁解し、その姿勢からいちごは同じ「キャラ路線」声優として彼女を(私的に先輩として)指導する事となった(いちごの実質的な弟子になった、とも言える)。
同人誌版では『2017FINAL 君に届くように』のエピローグに、いちごと共に業界の人々へとあいさつ回りをする形で、ひとコマだけ登場する「君に届くように」p.46 より

その他の声優業界関係者

樹 ヒナタ(いつき ひなた)
プロフィール - 11月11日生、身長158cm、体重43kg、兵庫県出身『2015 WINTER』p.13 より
今をときめく超人気声優の一人。その多忙は年末年始すらも仕事で潰れてしまうほど。双葉のアパートの近くにある超高層の新築タワーマンションに引っ越してきたため、双葉のバイト先のコンビニのお得意様になる。
ヒナタに対して双葉自身は、見劣りする自身の立場から同業者であることを言えずにいたが共演者になってしまうことで身バレしてしまい、一方でヒナタにとってもプライベートを同業者に知られてしまったことで恥ずかしい思いをしてしまう。が、同時に互いの生活圏を共有する親しい間柄となっていく。
自他に非常に厳しい性格で、メディア取材と言うならいざ知らず、プライベートではその言動は歯に衣着せない辛辣なもの。そのため、よかれと思って正直に行ったアドバイスが他人にとってはあまりに厳しい条件であったことも多く、これを原因として親しい人物が片っ端から離れていく性格の持ち主で、本人としてはそれが壮絶なトラウマかつコンプレックスになっている。双葉に対しても同様のことをしでかして、一時的に後悔に苛まれる。しかし双葉は聞いた直後にはへこんだものの、そのアドバイスを改めて真摯に受け止めてくれたことで、互いに大事な友人となっていく。
ただ、その人気に伴うスケジュールの過密は、現時点で完全に本人の限界を超えておりブラック企業すらも生易しいレベルにまで積まれ追い込まれてしまっている。本人は「周囲の期待に応えないと」「少しでも体を悪くするそぶりを見せてしまったら仕事がなくなってしまう」という思いひとつ(いわば強迫観念)でそれをこなし続けているが、じつはこれを原因として体調に変調をきたしており、頻繁に難聴と眩暈に悩まされていた。その一方で天王寺ほかのヒナタについているスタッフ陣は、まるみ以外は彼女の変調に気付くことなく、ヒナタの過密スケジュールに対しては「本人が好きでやっている事」と理解しており、いわば彼女の強迫観念に甘えた、意図しない「静かな強要」のごとき状態になっている。
のち、まるみに背中を押された事で、変調と限界を訴えるようになった。だが、そのとたんにヒナタを取り巻く全てのプロジェクトが停止するとともにネット上に彼女を否定する意見が一気にあふれ出し、即座に彼女の代役も用意(その中にはイヤホンズたちも含まれた)されて時に「いなかったもの」として扱われ、その人気はあっという間に凋落。結果、全てを引き払い田舎へと帰る事を決意する。その一連の様は双葉たちイヤホンズにも衝撃を与えるが、ヒナタはそんな双葉に「片思いでも(この仕事が)大好きだった」と語り、彼女に自分を超えて前に進むように諭し励ます。

作品の制作企画者たち

テレビアニメ公式サイトのキャラクター相関図では主に声優プロダクションでグループ分けしているが、「仏戦士ボサツオン」のスタッフは「仏戦ボサツオン」というグループに分類されている。本節で解説する4人の内、ボサツオンラジオディレクターは相関図にいないが他の3人は「仏戦隊ボサツオン」に属する。劇中で彼らを「仏戦隊」と呼ぶことはない。

海原(かいばら)さん
声 - 三宅健太
イヤホンズの3人が出会った番組のプロデューサー。アニメ版では「仏戦士ボサツオン」のプロデューサーとされている(原作ではイヤホンズが出会った番組はボサツオンではない)。後に双葉・鈴・いちごの3人に目をつけて彼女らにユニット「イヤホンズ」を組ませる。プロデューサーのはずなのにセンスは少々微妙。イヤホンズの企画も結局は赤字に終わってしまい同僚の天王寺に激怒された。
ディレクター
声 - 千葉進歩
「仏戦士ボサツオン」のディレクター
音響監督
声 - 竹本英史
「仏戦士ボサツオン」の音響監督。
ボサツオンラジオディレクター
声 - 千葉進歩
Webラジオ「ラジオボサツオン 仏の顔もボサツオン」のディレクター。放送作家、ミキサーも務める。
天王寺(てんのうじ)プロデューサー
樹ヒナタを見出したプロデューサーで海原さんの同僚。様々な企画を成功に導いた、神レベルの超絶プロデューサー。そのため海原さんの後輩のはずだが、立場は海原さんよりも上で、年上の海原プロデューサーに対して「くん付け」で呼び、そのザル企画をこっぴどく扱き下ろす。特にイヤホンズが叩き出した赤字には「あんたの赤字をこっちが補填してるんだ!」と激怒して、「企画で遊ぶな」と海原の危機感の無さを責め立てた。
だが自身が受け持つプロジェクトの中核を担うヒナタの変調には全く気付くことなく、さらにはヒナタが体調の変調を訴えても「気のせい」「大丈夫そうだから」と彼女の異常をほぼ意図的に見過ごして切り捨て、ヒナタに対するケアを完全に怠り、無自覚に彼女の強迫観念に甘える形となっていた。そして、これが破綻をきたしたと知るや否や、顔色一つ変えることなくヒナタをアッサリと見捨てて自らが進めてきたプロジェクトをあっさり破棄・停止し、一部の停止できなかったプロジェクトに対してはイヤホンズなど他声優を代役に据える事で(ちゃっかりと会社に不利益は被らないように)無事に対処した。後を引き継ぐイヤホンズには頭を下げたが、一方で自身が「壊した」と言っても過言ではないヒナタに対しては、気遣うようなことは最後まで無かった。

実在の声優

全て本人名義で登場し、声も本人が担当している。

原作同人誌版に登場する声優

堀江由衣
同人誌版『EX』『汗とライブとほっちゃんと』web4コマ『堀江さんの不思議なカバン』などに登場。本作の客演最多ゲスト。
メディアに出る時と普段のアフレコ時のオンオフが激しいことからオン時の堀江由衣(ほっちゃん)に対して、オフ時は密かにゆりえほいほいちゃん)と呼ばれる。『EX』における、いちごとの共演をきっかけにイヤホンズと仲良くなり、以降、彼女らに大きな影響を与えていく一人となる。
アニメでは第5話・第11話・第12話・第13話に登場。第5話ではイベント『クロネコ・オブ・エターニャ2 キックオフミーティング』でいちごと共演、同じ楽屋になる。第11話では、Aice5の一員としてアニタムの舞台に登場している。第12話では、双葉と同じ現場でライブやユニットのことについて語り合っている。
白石涼子
同人誌版『双葉とハ○テくん』ゲスト。
双葉が大ファンである声優さん。双葉あこがれの「執事の中の人」その人。双葉の番レギュ担当番組の主演者。それが縁で双葉の喉が弱いことに気付き、彼女に医者を紹介する。
アニメでは第11話・第13話に登場。同人誌版同様、双葉の番レギュ担当番組で共演していることから双葉にのど飴を与えたり、自身の経験から健康管理の大切さを語ったりしている。
たかはし智秋
web4コマおよび同人誌『web4コマまとめました-2』描き下ろしパートゲスト。
イヤホンズのラジオにゲストで呼ばれ、独自路線を突っ走るその生き様を晒し、いちごを開眼させる。
アニメでは第11話に登場。Aice5の一員としてアニタムの舞台に登場している。
神谷浩史
同人誌版『鈴ちゃんと神谷さん』ゲスト。
鈴ちゃんが出演したアニメで、彼女の兄役を務める。「普通ができない」と悩む鈴に、世間話的に自身の体験を話す。
アニメでは第2話と第10話、第13話に登場。同作の設定上では双葉と同じ青空プロダクションに所属する先輩声優となっており、第2話では事務所で双葉と会話をしている。第10話では同人誌版同様に鈴にアドバイスをしている。
劉セイラ
web4コマゲスト。中国から声優になるためにやって来た、愛すべきヲタ娘。双葉と共演し世間話をする程度に仲良くなる。
アニメには未登場。

アニメ版客演者

すべてアニメ版にのみ登場。

浅野真澄
作者のアバター。そのほか各話で番組レギュラーとしてさまざまな立場の別人になって出演。
本人役としては第1話、第11話、第13話に登場。第11話ではAice5の一員としてアニタムの舞台に登場している。第13話では双葉と集が話しているところに通りがかり、自分の目標について語っている。
野沢雅子
第1話、第13話に登場。劇中アニメ「仏戦士ボサツオン」の少年キャラをアフレコする(第1話のみ本作のナレーションも兼任)。
田村ゆかり
第3話、第13話に登場。劇中のwebラジオ『ヒカリ☆電波局』にゲスト出演した。
銀河万丈
第4話、第13話に登場。「仏戦士ボサツオン」でボサツオンの声をアフレコし、最終回を〆る。同番組の打ち上げにも参加した。
釘宮理恵
第6話、第13話に登場。ドラマCD「スパイラルカフェ」にアレサ役で出演する。同作がアニメ化する際にはアレサ役を続投したが、ユマ役が双葉から鈴に交代した事を「仕方ない」としながらも人知れず残念がる。またヒカリに事の子細を聞いて、恥ずかしがる彼女を元気づけた。
小山力也
第7話、第13話に登場。作中の外画「ゾンビのおたけび7 悪夢のブラッディ・レジェエンド」の吹き替えの収録にて双葉と共演する。
真地勇志
第8話、第13話に登場。劇中のテレビ番組のナレーションとして、双葉と共演する。
日高のり子
第9話、第13話に登場。紺野と集の会話を聞いてアドバイスした(第9話のみ本作のナレーションも兼任)。
木村まどか、神田朱未
第11話に登場。Aice5の一員としてアニタムの舞台に登場している。ただ神田に関しては、他にも鈴のマネージャー役としてもアニメに出演している。

おもな劇中劇

声優業界を扱う作品であることから、劇中劇として様々な作品や番組コンテンツが登場する。

仏戦士ボサツオン

原作では「双葉が女生徒役をする」という程度で名前が出る作品だったが、アニメではイヤホンズ3人が出会うきっかけになった作品(原作では3人が出会った作品に関しては海原氏がプロデューサーをしているという以外には言及されていない)として扱われている。そのため本節に記されるキャラクターや配役は、双方を併記した「女生徒」役以外全てアニメ版のものである。なお、主人公のエスタとレイジは、『それが声優!』公式サイトのキャラクター相関図で「仏戦ボサツオン」グループに含まれている。

エスタ
声 - 汐留ヒカリ(生天目仁美)
主人公。
レイジ
声 - 土田玲央
もう一人の主人公。
カイト
声 - 野沢雅子(同左)
ボサツオンのメインパイロット。
オペレーター
声 - 小花 鈴(高野麻里佳)
パイロットたちに戦況分析情報や機体状況を伝達する。
ピポー
声 - 一ノ瀬 双葉(高橋李依)
「エスタに拾われて共に旅をするマスコットロボット。人語は話さず、言葉は「ピポー」とだけ発する。アニメの双葉は、この役が初のレギュラーと張り切っていたが、第3話で爆死し『それが声優!』の劇中で描写された2回目の「ボサツオン」アフレコだったので「ボサツオン」第2話の収録と思われがちだが、第4話で双葉が「(ピポーは)3話で壊れた」と言っている。再登場もないので3話限りの準レギュラーキャラで終わった(ただし双葉自身はプロデューサーが企画した番組連動webラジオとの兼ね合いから、いちごと同じくその後も番レギュとしてキャストに残して貰えた)。
女生徒
声 - 萌咲いちご(長久友紀(アニメ))/ 一ノ瀬 双葉(原作)
食堂で昼食を注文する女生徒。
原作では双葉が演じており、役名が「女生徒D」となっている。一方アニメではいちごが演じており役名が「クラスメートA」となっている。
ボサツオン
声 - 銀河万丈(同左)
本作の登場ロボット。

七色の巨人

アニメ3話で双葉・いちご・鈴が配役オーディションを受けた作品。双葉は、このオーディションのために原作本を一挙購入した。オーディションの結果は3人とも落選。後に原作に逆輸入され、同人誌版第8巻で双葉が復帰したコンビニにてタイアップフェアが行われている描写がある。

探偵喫茶スパイラルカフェ

喫茶店を併営する探偵事務所である「スパイラルカフェ」を舞台にした推理漫画。

ユマ
声 - 小花 鈴(高野麻里佳(作内アニメ))/ 一ノ瀬 双葉(高橋李依(作内CDドラマ))
メインヒロイン。喫茶店のウェイトレスで制服としてメイド服を着ている。カフェの探偵スピラルの実質的な助手。
原作の双葉にとっては、この役が自身初の「名付き」の役にしてメインキャストとして完パケ業界用語。主要関係者に配られる市販品とほぼ変わらない見本のこと。を貰えた作品であり、それゆえにとても思い入れが深かった(キャラクターストラップを携帯電話につけて常備するほど)が、前述の通り「探偵喫茶スパイラルカフェ」がアニメ化する際にキャスト変更が行われ、同作のアニメでは鈴が演じることとなる。
アニメではサブヒロインとされ、同作においてメインヒロインとして設定されたアレサの妹(もしくは妹分)とされている。ただし助手という役割は変わっていない。
アレサ
声 - 釘宮理恵(同左)
アニメにて登場するメインヒロイン。原作におけるスピラルにあたるようで、作内では謎解き役を与えられている。推理完結後の「これにてドリップ完了!」を決め台詞に持つ。アニメで設定された作中作キャラクターであるため、原作には登場しない。
スピラル
喫茶店「スパイラルカフェ」に常駐している探偵。鳥打帽にインパネスコートという世界一有名な探偵のスタイルを愛用している。作中における演者は不明。アニメの描写においても姿は描かれているが、やはり演者は設定されておらず、謎解き役もアレサに改変されているために同作でどんな扱いに設定されているのかは不明である。
ストレート警部
名前だけが登場するキャラ。作中における演者は不明ボカされているが永井一郎のように見える字面が描かれている(あくまで原作における描写である)。
マスター
声 - 若槻武夫アニメ6話より
物語の舞台である「スパイラルカフェ」のマスター。アニメにて名前だけが登場する。

クロネコ・オブ・エターニャ

いちごが抜擢されたコンピュータRPGゲーム。シリーズの最新作で、歴代シリーズ作の主人公役を堀江由衣が務める。アニメ第5話では100万本売れた大人気ゲームであることが言及されている。

エイプリル
声 - 堀江由衣(同左)
ヒロイン。とんがり耳の少女で、自世界イデアニスを救うために仲間たちと共に奔走する。ラスボス戦でサッポロの犠牲を目の当たりにして覚醒し、ついにラスボスを倒してイデアニスを解放する。アニメでは、とんがり耳ではなく、全体的に黒猫をモチーフとした猫耳の少女となっている。
サッポロ
声 - 萌咲いちご(長久友紀)
マスコット。主人公と共に旅をする昆虫。外観はウイルスファージの模式図のような形。いちご的にはビミョーな感想を抱くデザインだが双葉は目を輝かせて「とてもかわいい!」と絶賛した。「ポロー」としか言わないが人語は理解している。ゲームのトゥルールートにおいて、ラスボスを相手に主人公を守るため「ポロ…ポロロ…(あり…がとう…)」と彼女への感謝と共に自爆する。
そのストーリー上における役割から、登場シーンがそのままネタバレなコメント禁則事項となってしまうキャラクターであるため、ゲームの販促イベントに引っ張り出されたいちごは、相当に苦慮することになり、挙句の果てに堀江由衣から「でもサッポロ(つまりいちご)はポロしか言わないものね」と、助け舟を出されることになった(そして自らの未熟さに打ちひしがれた)。
いちごは、この役をきっかけとして人外(動物系やマスコット系のキャラ)キャラの仕事が多く入るようになったため、一時期、全ての仕事で「日本語をしゃべってない」事態に陥り、愕然とすることになる。
ラスボス
ゲームのラストに出てきて主人公を苦しめ、サッポロを自爆させる。が犠牲も空しくノーダメージであり、むしろサッポロの犠牲を嘲け笑った。だが、このことが主人公の逆鱗に触れ、彼女を覚醒させてしまう。演者は不明。

息の根コロリちゃん

6歳の双葉が大好きだったオリジナルテレビアニメ作品。日曜朝の子ども向け作品でありながら、アクチュアルな問題にも必要以上に踏み込み、ブラックユーモアを多用したため、親たちから社会問題化するレベルの非難を受けることとなり、あえなく2クールで打ち切りとなった作品。打ち切りで制作されなかった部分で物語の真のテーマが語られており、残存資料から「そこが放映されれば歴史に残る感動作になったであろう」と一部で言われている。作内では親たちから非難を受けた上に商業的な不振もあり、基本的には憶えている人が少ないマニアックな作品と語られているコラムコーナーでの解説に基づく。

命ヨワル
声 - 田中真弓WEB037話の表記による。あくまで作内(フィクション)上の配役である。
心優しいが、体が弱く、すぐにヘタばる男の子。強くなりたいと願っているが、体がついていってくれない。コロリちゃんの引き起こす騒動に巻き込まれて、すぐに死んでは生き返る。
コロリちゃん
声 - とりつばめ
なぜかヨワルが幼い頃から持っていた女の子向けのぬいぐるみ。ヨワルが「強くなりたい!」と願ったとたん、なぜか突然動き出し、彼を鍛えようとする。が、残念なことにいつもやりすぎて、ヨワルくんを死の向こう側、時に三途の川の果てまで追い詰めてしまう。
ヨワルくんの姉WEB037話ではツヨミお姉ちゃん(声 - とりつばめ)というキャラがコロリちゃんと二役かつ同場面出演で登場している。ただしこのキャラがヨワルくんの姉であるのかについては言及がない。
ヨワルくんの双子のお姉ちゃん。物語開始時点で故人。コロリちゃんの本来の持ち主。残存資料から打ち切りで放映できなかったストーリーでコロリちゃんの正体であることが明かされるはずだった。

キラキュアシリーズ

本作内において「大手おもちゃメーカーが長年に渡って通年放送している大人気作品」で、オーディションの競争率も高い作品同人誌版「君に届くように」p.18。あおいが制作会社から情報をとって双葉へとそれを回し、来年に放送される最新作『キラキュア☆スターズ』の主役であるキラダイヤの選定オーディションを受けるように勧めた。前年に放送されたシリーズ作の主役はヒナタが勤めている同人誌版「君に届くように」p.24

ラジオ番組

ラジオボサツオン 仏の顔もボサツオン
アニメにおいて、のちのイヤホンズ(一ノ瀬双葉、萌咲いちご、小花鈴)がパーソナリティを務めるアニメ「仏戦士ボサツオン」の番組宣伝Webラジオ。海原プロデューサー直々の声がかりで実現した番組。アニメ終了に伴い3か月で終了することになっていたが、好評だったため