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ぶっせん/三宅乱丈

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著者: 三宅乱丈
巻数: 6巻

三宅乱丈の新刊
ぶっせんの新刊

最新刊『ぶっせん 6


出版社: 講談社
シリーズ: ワイドKC


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

grayraccoon 太田出版から出てるほうのぶっせんの下巻にヤマザキマリ先生の名前が出ているんだよね。復刊のお手伝いをしたのか、当時からお手伝いしてたのかは謎です。三宅先生と温泉めぐりは一緒にやっておられますが。RT @noritamax: ヤマザキマリの半生は結構、波乱万丈だな。

ぶっせんの既刊

名前発売年月
ぶっせん 1 2000-02
ぶっせん 2 2000-05
ぶっせん 3 2000-10
ぶっせん 4 2001-01
ぶっせん 5 2001-05
ぶっせん 6 2001-08

ぶっせん』は、三宅乱丈作の漫画作品。1999年から2001年まで講談社の週刊漫画誌『モーニング』に連載。三宅乱丈のデビュー作で、単行本は全6巻、後に太田出版から上中下巻(全3巻)。

あらすじ

登場人物

仏物専寺(ぶっせん)

田村正助
主人公。キラキラした目と大きなたらこ唇が特徴の少年。スパイとして仏物専寺に入門、しかし第2話目で既に金々腹寺の人間である事が雲信にバレていた。非常に素直な性格で嘘がつけない。そのため聞いたことを相手のプライバシーや心情といったことを全く考えずに言いふらしてしまうという非常に厄介なトラブルメイカーとしての一面もある。徳永も「あいつに話を聞かれるってのはこの辺りを大声で言いながら歩いているのと同じだからな」という内容のことを言っていた。言いふらすといっても悪意や悪気は全くなく、本人いわくいつのまにか喋ってしまうらしい。自分にとって不利なこともペラペラ周囲の人物に馬鹿正直に話してしまうので、ゴシップや噂が大好きだから周囲に言いふらすチクリ(密告)屋やスピーカーと呼ばれる類の人物ではない(というより自分に不利な事を話してしまう時点でそこまで賢くない少年といえる)。
犬並みの嗅覚を持ち、一度鼻栓をした際はクラスメイトの区別ができず、真っ直ぐに歩く事さえ困難になっていた。
また、真納が原因で故郷に帰ろうとした城を止めるためにぶっせんの生徒たちが間違って電車に乗ってしまったとき、乗換のときに一人だけ見当違いの方向へ走り去ろうとしていた。いろんな人の匂いがしてわからなかったそうで、鼻に栓をしていなくても人の多い所では放っておくとはぐれてしまうため、正直すぎて素直な性格とは別の意味でトラブルメーカーであるとも言えるので人の多い場所では目が離せない。
良く言えば純粋無垢。悪く言えば馬鹿でトラブルメーカーともいえる。
賢くない代わりにめげずに頑張り屋さんな所があり、金々腹寺でこき使われても嬉しそうだったので労働を言いつけた先輩達は悔しがっていた。現代社会には適応できない(嘘がつけなくて知らず知らずの間に言いふらしてしまう、鼻が良すぎて人の多い場所では誰かが見ていないとはぐれて迷子になる)体質の正助だが、ある意味もっとも神仏に近い存在なのかもしれない
なぜか碁石を大量に懐に入れそれを舐めている。ぶっせんでの役割はお茶係。卒業後は金々腹寺に戻ったようだが、雲信が新しく行った寺に指導員としてスカウトされた事を思わせる描写がある。
徳永厚治
ぶっせんでは切れ者の扱いを受ける。情報収集能力に長け、その大量の情報が記された徳永ファイルと名付けられたノートを常に携帯している。貧乏のぶっせんに嫌気がさしている。点検係。卒業後は仲間の助言もあり、コンピュータ関連の進路に進んだようである。オキタネと気が合い、のりとタクの計略でオキタネが納骨堂に閉じこめられたときは「必ず助ける」と言っていた。
北川英敏
料理が得意。実家が料亭であり本場の懐石料理を毎日食べて暮らし、食には拘る。自身の肥満が嫁姑問題を悪化させるという複雑な家庭事情を抱え、ダイエット目的でぶっせんに入学する。雲信に適任であると給食係を任されるが、たまに食料を食い尽くしてしまう。
森本レオナルド
通称「レオ」。イタリア出身の外国人。劇中喋っているコマは数個しかなく、それもほとんどがイタリア語であったが、最後に一言だけ日本語を喋れた。日本語自体は理解できるようでクラスメイトとは意思の疎通ができている他の生徒はなぜか彼の言いたい事が理解できるようである。絵(特に似顔絵)が得意でマコとの交換日記も絵で描いている。力と身のこなしからマキ係に任命される。初期は城とよく喧嘩をしていた。作中で本筋に関係する事は少ないが一人だけ枕が違ったり、祈り方がキリスト教風に手を組んで祈っていたりと、直接筋とは関係ない隅の方で様々な小ネタを披露している太田出版上巻の夏目房之介による解説では、BSマンガ夜話でぶっせんを扱った時、隅々まで読み込みそれらを指摘したゲスト出演の石堂夏央による「読み」にレギュラー一同が驚倒したと書かれている。卒業後はイタリアに帰国し、美術学校に進学したようである。
金城博
南国出身で見た目は色黒、沖縄で暮らした時のトラウマか鮫に対して異常に怯えている。雪に憧れを抱いていたこともある。天秤棒を担ぐのがうまいという理由で水係に抜擢される。過去、かなり濃い恋愛をした経験があるようである。卒業後は、漁師となりマグロ漁船に乗っている。
城敦
パンクが大好き。シドとナンシーの生涯を画いた映画を観てからシド・ヴィシャスに憧れ、彼らの分もパンクに生きようと誓った過去がある。ぶっせんの他の生徒よりも早く三条に性別が女だという事を明かされ、それ以来複雑な心境を抱きながら三条を好きになる。雲信から整備係を任命され、その経験から卒業後は三条と同じアングラ劇団に大道具として所属いるらしい。
三条翼
宝塚の男役に憧れ男子校であるぶっせんに入学した。実は女性。ナルシストの気が強い。しばらくの間ニューハーフだと思われていた。手先の器用さからつくろい係を任される。バレンタインチョコを貰ったのを切っ掛けにマナと真剣交際をはじめる。が、しばらくして悪気はないが正助の「聞いたことを素直に周囲に言いふらしてしまうという迷惑な特性」のせいで女である事がバレてしまうが、クラスメイト達の計らいにより、ぶっせんは男女共学になり、新たに本堂を女子寮にしていた。卒業後はアングラ劇団に所属し芝居をしているらしい。
渡辺由紀
通称「ナベさん」。特徴的な頭の形をしているが、みんなの中で一番存在感が薄い。畑係に任命された際や卒業式の点呼では雲信に存在そのものを忘れられていた。エイリアンクラフトを固く信じ、怯えているシリウスの近くにある高度な文明を持ったニャンコ星とはおそらくニャントロ星の事であると思われる。卒業後は、キクさんの家でしばらく農家の手伝いとして幸せに暮らしている(その後は農業系の大学に進学するつもりのようである)。自分の未来の恋人をしおりちゃんというカカシとして偶像崇拝(バーチャルラヴ)している。
ぶっせんの生徒の中で一番存在感が薄いことからわかるように、性格は暗くて僻みっぽい。自分と他人は違って当たり前なのに、同一視しようとしている節がある。実際に金城が童貞ではないと知ってショックを受けたり(童貞仲間だと勝手に思い込んでいた)、正助がバレンダインデーのチョコレート(ただしらっきょう入りの嫌がらせチョコ)をもらったことで落ち込んでいた
羽田野キク
通称「キクさん」。ぶっせん9人目の生徒。明治三十七年生まれ。元々はたくあんを漬ける授業の臨時講師としてぶっせんを訪れるが、若い生徒達に憧れ入学願書を提出する。その後は三条と一緒に女子寮で暮らしていた模様。生徒達を孫のように慕い、また生徒達からも慕われる存在となる。
雲信からは臨時収入として当初は期待されていたが、高齢であるにもかかわらずマラソン盆踊り大会で優勝できるほど健康なため、やがてあてにされなくなった。
老師
仏物専寺の和尚。温厚そうな外見とは裏腹にかなり腹黒い。貧乏なぶっせんを改善するために生徒たちから集めた学費を雲信から二度もちょろまかして己の遊びの為に使ってしまい(一度目は熱海の温泉、二度目は海外旅行)死んだら文句なしに地獄行き決定の人物でもある。
雲信
正助達の先生。老師に騙され、ぶっせんに来る。正助達が卒業した後、また老師に騙され別の寺に行くことに。その頭部の形状から生徒に「つまんだ」と呼ばれる。
丸慶
正助達の先生。雲信同様老師に騙されてしまった居候の山伏で荒行好き。普段は360度高感度センサーとして、寮の縁の下で寝ている。そのため「センサー」というあだ名が付けられる。センサーの役割のみならず、生徒達の喧嘩を本気になって叱ったり、雪の中で心臓の停止した金城(実は地蔵だった)を命がけで救おうとしたりと教師らしい一面を持つ。その一方で、生徒達と一緒になってふざけたり、成績を付ける際に賄賂を喜んで受け取ったり、ツケを払うため「うさぎ不動」としてキャバレーで火吹きショーをして働いていたりと雲信に叱られるような言動が多い。

金々腹寺

阿闍梨
金々腹寺の住職。
貞奉
金々腹寺にいる僧侶。後に、マミと結婚する。
御巫興胤(オキタネ)
正助そっくりの僧侶。唇が腫れると、かなりそっくりになる。
真実(マミ)
四姉妹の長女。貞奉を使ってよく遊ぶ。うそ泣きが得意。だが妹たちを育てるために幼少の頃からかなりの苦労をしたことも。後に、貞奉と結婚。
真納(マナ)
四姉妹の次女。三条に思いを寄せていたが、三条を女と知ったときから、グレる。
真紀(マキ)
四姉妹の三女。実は、耳が福耳饅頭そっくりである。ドライな性格でズルい大人が嫌い。正助の袈裟を踏んで転ばせたり、バレンタインデーの時に作った正助へのチョコにらっきょうを入れたりとストレス解消のために正助をいじめたり、嫌がらせをすることで発散している。こういう嫌がらせをしている事自体、卑怯な大人と大差ないようだが、正助は馬鹿なので苛めてもすぐに忘れるから大丈夫だと思っているらしい。ちなみに正助以外の人物には嫌がらせなどはしていない。
真子(マコ)
四姉妹の四女。四姉妹の中では一番の大食い。お供え物を食べて父の阿闍梨に見つかって罰として納骨堂送りになってもそこに捧げられたお菓子を食べて「だってここはお菓子の国だもん」というほど図太い神経をしている。レオと交換日記をやっていたりしていた。
真(マコト)
四姉妹の弟。待望の跡継ぎであり父親の阿闍梨さえもその意向には逆らえない。
幼児ながらその立場をよく理解しており、殺し文句は「○○しないなら、マコトお寺嫌いだよ」

その他の登場人物

その他

脚注