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エデンの檻/山田恵庸

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著者: 山田恵庸
巻数: 17巻

山田恵庸の新刊
エデンの檻の新刊

最新刊『エデンの檻 17


出版社: 講談社
シリーズ: 少年マガジンKC


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

9630nn 漫画買って行って最後に納得してすごいなぁって思ったのはエデンの檻かなぁ…過去と未来混ぜるってすごいと思うんですわ
cartoonshelf [山田恵庸]エデンの檻(全21巻完結) http://t.co/yWCZBD0Nql
3chan_nanachan @rkmn69 監獄学園とか小林が可愛すぎてツライっ!!とかエデンの檻とか好きです! 基本、あたしが読むの少女漫画が多いんですよww
gypsy_aggressor エデンの檻 全21巻(完結) 山田恵庸-【楽オク】 [楽天] http://t.co/kM3aqFIWLI #rakuoku http://t.co/FbVh9tks2x
nonoko44 RT @hondoboo: 【悲報】エデンの檻作者の新連載「CHARON」が15話で打ち切られる http://t.co/I6qumfeYqH ですよねー… 自虐4コマにワロタ http://t.co/wlLqBPBRI3

エデンの檻の既刊

名前発売年月
エデンの檻 1 2009-02
エデンの檻 2 2009-04
エデンの檻 3 2009-07
エデンの檻 4 2009-09
エデンの檻 5 2009-12
エデンの檻 6 2010-02
エデンの檻 7 2010-05
エデンの檻 8 2010-07
エデンの檻 9 2010-09
エデンの檻 10 2010-12
エデンの檻 11 2011-02
エデンの檻 12 2011-05
エデンの檻 13 2011-07
エデンの檻 14 2011-10
エデンの檻 15 2011-12
エデンの檻 16 2012-03
エデンの檻 17 2012-05

エデンの檻』(えでんのおり、CAGE of EDEN)は、山田恵庸による日本の漫画作品。 『週刊少年マガジン』(講談社)にて2008年52号より連載している。

概要

孤島というソリッドシチュエーションを舞台にしたサバイバル・アクション。絶滅動物が多数登場し、その中で中学生達を主な主人公として、島を脱出することを試みるサスペンスストーリー。

少年漫画でありながら、作者の過去作品『EX少年漂流』同様、「中学生が殺し合う」「絶滅動物に捕食される」「謎の病で悲惨な死を遂げる」といったやや残虐でグロテスクな描写も見られる。

各話のサブタイトルは、日本語の下に英語版が表記されたものとなっている。17話『祈り』の英語版Amazing Graceは有名な賛美歌、20話『天国への階段』のStairway to Heavenはレッド・ツェッペリンの有名な楽曲から引用されている。

あらすじ

仙石アキラたち横浜明協学園中等部の修学旅行一行を乗せた大日航空357便(生徒195名、教員10名、一般乗客115名)は、グァムから日本へ向かう途中、謎の異常現象に遭遇し制御不能に陥る。

混乱の中、アキラは機内で空間の歪みを見た後に気を失い、気がつくとジャングルの中にいた。そこは絶滅したはずの動物が存在する、地図にはない島だった。遭難者達は、墜落した機体が未知生物に襲われて集団パニックが発生した際に散り散りとなり、島内に分散してしまう。

登場人物

アキラグループ

アキラをリーダーに置くグループ。幾つものグループと合流し、交流や統合を重ねている。このグループの最も大きな特異性として、リーダーが行動の先駆けでありつつ強権、集権的ではないことであり、時にアキラが間違いを犯しそうになった時も他のメンバーが忠告しやすく、アキラと離別しても合流を目的としつつ依存していない点にある。 後に「学校」グループの生徒23名と大学生グループも仲間となった。

仙石 アキラ(せんごく アキラ)
3年4組 男子 A型 身長151cm 体重50kg 11月2日生まれ。
当作品の主人公。やんちゃでスケベな性格で、学校の内外で数々のイタズラやトラブルを繰り返し、矢頼と共にクラスの問題児に挙げられる存在だが、本来は平凡な少年で、クラスではお調子者キャラで通っている。男子の友人は多いが、女子からの人気はない。バレーボール部に所属しており、身体能力は高いほうだが身長ゆえに補欠。しかし、逆境に対する精神力は強く、ここぞという時の判断力と行動力は優れている。また、動物の行動から習性を見抜くなど洞察力に優れていて、山口や真理谷のように知識はないものの、頭の回転はかなり速い。
成績も身長も低く、学校生活では能力を発揮できない境遇だったため自分に強い劣等コンプレックスを抱いており、幼馴染のりおんに想いを寄せつつも気後れを感じ、事故に遭う以前は日常に満足していない卑屈な一面を見せた。しかし自意識や自己愛的価値観への拘りは少なく、負の意識を自らの行動原理には持ち込まないため、裏表無く人情味豊かな言動で他人の良い所を素直に認められる性格は、仲間達と信頼関係を築き、まとめていくリーダーに最も適した資質になっている。後に矢頼やダイアウルフ(アーネスト)との出会いを経て精神的にも成長を遂げ、りおんに対する気持ちも堂々と宣言するようになる。
幸平に対しては、彼が危機に陥っていると分かれば迷わず助けにいくほどの親友であり、コンビネーションは抜群である。彼の凶行を知ったときにはさすがにショックが大きかったらしいが、それを経てもなお幸平への友情は薄れてはいない。
家族には母がおり、大切に思っている様子が見られる。
赤神 りおん(あかがみ りおん)
3年1組 女子 O型 155cm 90/56/88 5月27日生まれ。
アキラの幼馴染。容姿端麗でかなりの巨乳で抜群のスタイルの持ち主、性格も気さくで利発な学校のアイドル的存在。しっかりしているようだが、少しぬけている面も見られる。体操部のエースを務め、頭も良い優等生。ただし、本人的には大きい胸が体操においては邪魔になってしまうのがちょっと悩み。また、喧嘩も強い意外な一面を持つ。家事も得意で、アキラを子ども扱いして世話を焼いているが、アキラが他の女性と何らかの関わりを持った時には率直に嫉妬の感情を露わにしており、母性的な庇護意識と恋愛感情が幾分混同している。稜一に襲われアキラに助けられた際、彼の自分に対する想いを聞いている。
事故直後は飛行機付近で救助を待っていたが、集団パニックが起こった際に、飛行機内の乗務員用仮眠室に隠れて難を逃れつつアキラ達に発見され、行動を共にする。行動力や機転に溢れ、ストーリーの随所で積極的に行動し活躍している。
真理谷 四郎(まりや しろう)
3年4組 男子 AB型 146cm 38kg 1月1日生まれ。
学年一の天才少年で遭難先でアキラが最初に遭遇した人物。物事を正確に言わないと不愉快に感じるほどの完璧主義者。コンピューターに関する技術もかなりのもので、常に持ち歩くパソコン内の生物(進化の過程や死滅のものも含む)のデータベースを使って現代(自分達が未だに現代に居ると思っているため)に生存する筈が無い状況にあることを説明する足踏みペダル式の充電器があるので、パソコンのバッテリーが切れても対応可能。。自己を誇大化するような傲慢さはないが、我は強いほうで遠慮の無い言は的確かつ辛辣でもある。頭脳明晰なインテリである反面、運動は苦手で泳げない。
才に溺れず本質を見抜く合理的な思考力も持っているが、初期は自身の安全確保を優先しようとするなど、やや薄情な言動が目立つ。良く言えば冷静な現実主義者だが、悪く言えば理念に欠けて悲観主義的でもあり、アキラと対立することもあるが、彼の影響からか重大な局面では身体を張って行動するようにもなる。
冷徹な性格ゆえに人付き合いも良いほうではないが洞察力はあり、行動を共にするうちにアキラの性格と存在を認めて信頼するようになり、激励ともとれる言葉をかけたりもしている。
実は事故以前からアキラのことは気にかけており、自身の生き方に不満はないものの孤高な自分とは逆の生き方ができるアキラにある種の憧憬を抱いていた。
大森 夏奈子(おおもり かなこ)
23歳 O型 165cm 95/60/90 8月25日生まれ。
大日航空の新人CA。初フライトで墜落事件に遭遇し、ディアトリマに襲われているところをアキラに助けられ、彼のグループに加わる。当初は頼りない面が目立ったが、度重なる危機をアキラたちと共にくぐり抜けるうちに、その影響で精神的にも強くなり、危険を顧みず助けに行くなど勇敢な行動がとれるようになりつつある。作中最もアキラの影響を受けたキャラクターであり、アキラに対しては好意なのかは不明だが絶対的に信頼している。
りおん以上の爆乳でスタイル抜群の成人女性であるが、泣き虫・臆病でミスをしてばかり(いわゆるドジっ娘)で転びやすい癖がある。何かと頼りないが、優しく真面目で気取らない性格のためか潜在的な芯の強さを伺わせるところもあり、アキラたちともすぐに打ち解け、「学校」グループと合流して以降は他の生徒達から憧れの眼差しで見られており、慕われている。
勤務中はコンタクトをしており、事故後は眼鏡をかけていたがCAを始め、乗員は安全上の理由から機内勤務中における眼鏡着用は禁止されている。、転んで壊してしまった。
高校(女子高)時代に先輩の十和に好意を寄せており、当時は多少同性愛者(レズビアン)的な傾向があった。彼女を追ってCAを志望しつつも試験には16回落ちたというが、職能的には医薬品の管理や応急処置、水難救助など、緊急事態対応における不足は無い実際にCAは中途採用者だと看護師経験者もおり、赤十字救急法救急員資格の取得も推奨されている。また、緊急時にはレスキュー要員として行動する見地から外資系の航空会社では水泳能力も採用条件に含まれ、養成カリキュラムでも体育を重視している場合もある。
左治 一馬(さじ かずま)
3年3組 男子 O型 170cm 62kg 7月31日生まれ。
通称「ザジ」。色黒の外見をしている。未成年だが喫煙者の不良だったが、矢頼の取り巻き達からは「ザコ」と見下され、立場的には下っ端な存在らしい。ケンカもあまり強くない。
島を脱出するため、先に合流した吉本、向田、田中を従えてイカダ作りを進めている途中、出会ったアキラグループも脱出計画に誘う。自身のコンプレックスの裏返しで仕切りつつも、周囲に対して威圧的に振舞ったことや、吉本らの裏切りと死で計画は完全に挫折。その後はアキラグループに加わり、主導権をアキラに譲るようになる遭難前からアキラとは知り合いであり、信頼関係はある。
好色かつ粗野、俗物的な性格で配慮が足らず口より先に手が出るため気に入らないと暴力で従わせようとする傾向がある小心者だが、内心では自身の性分についての葛藤もあり、アキラ達と合流後は粗暴な面はあまり見せなくなる。アキラと比べると判断においてやや躊躇うことが多いが、アキラや夏奈子の激励もあっていざというときには勇敢な行動に移ることができる。現在では三枚目キャラクターとしてのイメージがグループのメンバーに定着してしまっていて、「まったくザジだな!」と言われるようになっている。しかし、本人は重みに気付いてないが、現状をわりと前向きに受け止めており、時折帰ることより島で生きることを前提にした現実的な発言が多い。かつては真矢の実家の空手道場に通っていたが長続きしなかったとのことで、ゆえに真矢には現在も頭が上がらない。
吉本たちに裏切られた後に自分を気遣ってくれた夏奈子に(肉体的魅力も含めて)惚れこんでいるが、想いは伝わっていない。しかしその想いは真剣であり、彼女の危機には心配し、動物に襲われた際には身を挺して救っている。
石動 ミイナ(いするぎ ミイナ)<偽者>
10歳 A型 132cm 2月26日生まれ。
一般乗客の一人。本名は不明。中性的な容姿の子役の少年。飛行機の中で本物のミイナと出会って親しくなり、偶然にもそっくりな容姿であったことから彼女に化けて遊んだりしていた。金髪にツインテールの髪型で女装しているが、性同一性障害ではない。
事故後、ミイナの格好をしたまま十和や狩野達一般乗客と行動を共にしていたが、狩野達が十和を殺害するところを目撃してしまい、自己防衛のため本物のミイナの「財閥の娘」というバックボーンを利用してヤクザ達をボディーガードに付け、グループのボスとなり大人達を従えていた。その後、ヤクザ達がアキラと夏奈子を拉致して来た時、彼の人柄や能力を試し、アキラ達を信頼に足る存在と見込んで共に行動する事を決意した。その時、実は女装した少年であることをカミングアウトした。
遭難前の生活については不明な点が多いが、先述にあるような傾向ゆえに自立心と警戒心と演技的性格が非常に強く、利害に聡い視点で他者を洞察、自身もそれに沿って動いている節がある。そのため、極端なわがままで集団を混乱に陥れようとはしないが、ありのままの自分を出せず、他人や一般社会との協調点をよく見出せない面もある。このため小学校での生活には全くなじめなかった過去があり、信頼できる存在への渇望もまた強い。当初はアキラ以外のメンバーに対して心を開かず、教師たちに頭部を殴られたことによる視力の低下も隠していたが、魔の山でレイに助けられてからは少しだけだが打ち解け、後遺症のことも明かした。アキラグループに合流した後も本名や素性は明かさずミイナの姿のまま女として行動し続けており、時にアキラにキスをしたり誘惑するような行動で戸惑わせている。
佐久間 雪(さくま ゆき)
3年4組 女子 A型 156cm 82/58/84 6月10日生まれ。
アキラのクラスメートであり親友。学校ではクラス委員長を務めており、問題児であるアキラを取り締まる立場であったため、アキラに対して愚痴が多いが、その表情はむしろ嬉々としている。問題児ほど放っておけない性格から、何かとアキラのことを気にかけていたようである。
しっかりしているようで、少しぬけていてドジな面もあるが、何事もひたむきに頑張る努力家である。りおんとはお互いに気が合う。当初は事故前の彼しか知らないためアキラに対する信頼が薄かったが、仲間の先頭にたって困難に立ち向かう姿勢や人間味あふれる性格にふれる内に、リーダーと認め彼に信頼を寄せるようになる。それと同時に、自覚には至ってないものの、アキラに対して友達以上の想いを持ち始めている。
最初は幸平グループと行動を共にしていたが、仲間が次々と殺され、自身も幸平に命を狙われたが九死に一生を得て、アキラたちに助けを求め仲間たちのいる洞窟へと案内する。共に過ごした仲間の死と、一行を危険な目に遭わせるのことへの危惧から元気を失っていたが、アキラの励ましを受けて元気を取り戻した。
正直者でズルが嫌いなため、何かと不運な役回りが多く、本人も驚くほどジャンケンが弱い。遺跡や世界遺産に興味があるようで、幸平グループが迷い込んだ洞窟をカッパドキアに例えていた。またオカルトマニアでもあるようで、予知に話が及んだ際にはファティマ第3の予言を説明に引用し熱く語っていた。クマ好き。
神楽 真実(かぐら まみ)
高校生の少女。実家の神社で巫女を務めており、的中率80%以上の予知能力を持つ事から「千里眼のマミ」の名で雑誌などに取り上げられている。しかし自分の能力をあまり肯定的に捉えていないため、性格はおとなしく控えめで、周囲の状況に流されがち。予知の大半は中山の工作によるものだが、本当に予知能力を使えるかのような描写がある。事実、真実を除くグループの仲間は、彼女の予知通りプリスティカンプススに捕食された。
自分が捕食される予知を見たことで悲観的になっていたが、アキラグループの奮闘を見て生きる意志を取り戻し、プリスティカンプススの追撃からアキラを救った。真実グループ壊滅後、アキラグループに同行する。

元「学校」グループ

生徒会長の山口崇を始め、生徒23名・教師2名で構成されていた。皆が安全に暮らしていける環境を作るため「学校」の3年6組という国を造ったが、陰に支配権の独占を企てる存在が「学校」に異を唱えたミイナの排除を画策するも犯人はアキラに暴かれたことでグループはその存在基盤の見直しと再編を余儀なくされる。その後の話し合いの結果、アキラを信じて生徒23名全員がアキラグループへ合流。アルケンタビスによって毒ダニがベースに撒き散らされた後はベースを焼却して移動する。

山口 崇(やまぐち たかし)
男子 A型 身長175cm 体重60kg 4月15日生まれ。
生徒会長で「学校」の中では生徒たちのリーダーを務めていた。父親は県議会議員。
性格は真面目で、私心が先んじるタイプではないが、やや自信過剰で、予知に踊らされた指示を出すなどリーダーとしてはやや頼りない。臆病で薄情、さらには辛辣な詭弁家の一面もあるが、彼なりに仲間たちの安全は考えているようで、危機意識や状況判断力には優れている。NHK教育番組を愛聴している。
初瀬 静(はつせ しずか)
生徒副会長 女子 O型 157cm 82/60/86 3月17日生まれ。
「学校」では調理班に所属している。山口よりしっかりした性格で、学校生活では演説中に熱くなっていた山口を「会長その辺で」と止める描写もあった。上品な態度から男性生徒からの人気も高い。仲間思いで情緒性のある面もある。
鈴木 稜一(すずき りょういち)
3年2組に所属する男子生徒。「学校」では技術工作班に所属しており、3年6組の旗を揚げたのも彼である。同じ「学校」グループに属する柏木と交際中。山口からは下の名前で呼ばれている。
お調子者で女癖の悪い一面を持つが、普段その性格が表に出ることはない。当初、旧アキラグループには仲間意識を持っておらず、一時はアキラの死を望んでいたこともある。気絶したりおんに手を出そうとしてアキラに殴られる一幕もあったが、アルゲンタビスに重傷を負わされて以降は大人しく振舞うようになった。同時に、内心では周囲にとらわれず本音を出す様子も見られるようになる。
柏木 さなえ(かしわぎ さなえ)
女子生徒。「学校」では調理班に所属している。鈴木を心から好いているようで、「りょういちくん」と呼び彼女としての自覚を持って接している。鈴木が動物に襲われた時もすぐに周囲に助けを求め、その後も身動きのままならない鈴木を看病したり、時には体を張って守るなど健気で一途な性格である。
宮内 真夜(みやうち まや)
3年3組 女子 A型 身長160cm 11月21日生まれ。
鋭い目つきが特徴的で校内ではヤンキー女として恐れられている。実家は空手の道場で、子供の頃から鍛え続けて段位弐段の腕前。アルゲンタビスにも立ち向かう度胸と弱い立場の者を守ろうとする度量を持ち合わせているが、虫の類は大の苦手。
自他共に認める男勝りでがさつな性格だが、現実主義で他人や状況に対する鋭い観察眼をもつ。信頼を重視するアキラのリーダーシップに対しては期待しつつ懐疑的でもあったが、集団パニックの中、単身アルゲンタビスの群れに立ち向かったアキラの勇気を見て、理解を示しアキラを完全に認めるようになる。
花村 美麗(はなむら みれい)
女子生徒。切れ長の目と厚い唇が特徴的。お節介な性格で、真理谷を危険から守ろうとしたり、予知に怯えるカイリを励ましたこともある。真理谷を「マリちゃん」と呼ぶなど好意を寄せているようである。
成海 アイリ(なるみ あいり)
双子の姉で、カイリと合わせて成海姉弟と呼ばれている。七三分けの髪型をしている。好奇心旺盛で積極的な行動派であり、やや人騒がせな性格をしているが、長塚の死を見てかわいそうと発言するなど思いやりのある一面もある。
成海 カイリ(なるみ かいり)
双子の弟で、アイリと合わせて成海姉弟と呼ばれている。七三分けの髪形をしている。姉と対照的に少し気弱な慎重派であり、姉に振り回されているふしがある。自分も含めた仲間の死の予知に怯え、アイリや美麗に慰められる一幕もあった。日本神話に関心を持っている。
引目 修(ひきめ おさむ)
男子生徒。剣道部に所属しており、草にとまった虫を一撃で粉々にするなど腕も確かである。りおんに好意を寄せており、表向きは人騒がせなお調子者を装うがけっこうな野心家である。
高橋 あすか(たかはし あすか)
3年2組 女子 B型 159cm 84/58/84 7月7日生まれ。
「学校」のメンバー。ピンク色でセミロングの髪形をした明朗快活な少女。楽観的な性格でノリがよく、他の女の子と楽しげに雑談に興じるなどグループでは最も女の子らしい性格をしている。第一回伊集院君コンテストに際しても、赤面しながらも積極的に参加していた。高山病の幻覚に惑わされ苦しんだ時は気丈に振る舞い、アキラの姿勢を受けて負けない意思を示すなど芯の強さもうかがえる。
自分も含めた仲間の死を予知された際には、ひどくおびえ泣きだしていた。 また夏奈子がギガントピテクスにさらわれた際、残された血痕を見て震えており、幽霊や死を予感させる出来事などオカルト関係は苦手なようである。
今園 ミキ(いまぞの ミキ)
3年2組 女子 O型 162cm 84/60/86 6月5日生まれ。
「学校」のメンバーで、セミロングの髪形をした少女。普通の女の子であり、アルゲンタビス襲来時には高橋と抱き合って震えていた。気が強いしっかり者である。知恵も回るようで第一回伊集院君コンテストに疑問を抱き、他の女子と示し合わせることでうまくかわした。喜怒哀楽がはっきりしたタイプである。
神那 こよみ(かんな こよみ)
3年5組 女子 A型 154cm 85/56/82 8月12日生まれ。
「学校」のメンバー。髪をツインテールに結ぶ吊り目の少女。りおんとは体操部の同僚で友人である。縞模様のパンツをはいている描写があり、胸もなかなか大きい。。予知によって実際に仲間が死に、さらに自分も含めた仲間の死を予知された際には、高橋同様ひどくおびえた様子を見せていた。
大和 ヤスノリ(やまと やすのり)
男子生徒。通称「ヤス」。アルゲンタビス襲来の際に松下がペアを組んだ島津を石で殴って負傷させ、結果的に島津がアルゲンタビスに襲われ死亡した現場を目撃し、松下を責めていた。
島津(しまづ)
男子生徒。土木班に所属。松下とは互いに好意を寄せ合っている描写があった。
アルゲンタビス襲来の際、ペアを組んでいた松下を見捨てて逃げようとするが、怒りを覚えた松下に石で殴られ、身動きが取れなくなったところを襲われて死亡。
田中 健(たなか けん)
男子生徒。分厚い唇が特徴。土木班の班長として防壁の増築、周囲の探索に参加志願するなど、男子生徒の中では積極的に行動する。
捨て身の覚悟でアルゲンタビスに立ち向かったアキラに感銘し、真っ先に戦う意志を示すなど情に篤い性格。後に防衛隊に志願するが、夜警中に毒ダニに刺されて死亡。
松下(まつした)
女子生徒。巨乳の持ち主で、りおんの話ではEカップであるとのこと。
アルゲンタビス襲来の際に島津とペアを組み、「守るよ」と言われ喜ぶ様子を見せるが、自分を見捨てようとした島津に怒り彼を石で殴って負傷させてしまう。結果、島津はアルゲンタビスに殺され、その場を目撃していた大和に責められパニックになっていた。その夜、就寝中に毒ダニに刺されて死亡。
村田(むらた)
男子生徒。アルゲンタビス襲来の際、左治とペアを組んだ夏奈子を心配し、塩谷と共に一緒にいるからと励ましていた。その夜、就寝中に毒ダニに刺されて死亡。
後藤 真二(ごとう しんじ)
男子生徒。細目が特徴。加藤と二人で行動することが多く、アキラとも仲が良い。インチキ宗教が原因で母親から虐待された過去があり、オカルト的な存在を激しく嫌う。そのため、予知能力を持つ真美に一方的に敵意を抱く。
真美グループとの接触後、真美に対する敵意を抑えられず予知の秘密を暴こうとするが、中山の陰謀に巻き込まれる形で命を落とす。
加藤 正(かとう ただし)
男子生徒。お調子者でムードメーカー的存在である。後藤と二人で行動することが多く、アキラとも仲が良い。
後藤に同行して真美に会いに行くが、落石によって後藤と共に死亡。
その他の生徒
塩谷 愛(しおや あい)
女子生徒。 
辻 佳子(つじ よしこ)
女子生徒。  
村山 一成(むらやま かずなり) 
男子生徒。

大学生グループ

大学のサークル仲間で、一緒に旅行中に事故に巻き込まれる。遭難後は3人で行動していたが、周辺地理の探索に出ていたアキラ一行と偶然出会ったことから行動を共にし、コトミの死後はアキラグループに合流する。

大黒 レイ(おおぐろ レイ)
浅黒い肌と八重歯が特徴的で、野性的な雰囲気を感じさせる女性。20歳。アキラたち一行に、ダイアウルフに持ち去られたカバンを取り返す手伝いを頼んだことがきっかけで合流する。陽気でさばけた姉御気質だが、本音の部分は奥ゆかしく純情でもあり、孤立しかけた相手にフォローするなど懐の深い一面を持つ。ゆえにトオルとは幼馴染みで気心の知れた間柄だが恋人ではなく、あくまでコトミとの仲を見守る間柄に留まっていた。
作中では夏奈子に次ぐ巨乳でグラマーな体形だが交際経験はなく、自分が主導権を取れる耳年増程度の軽い下ネタならともかく、直接的なエロにはあまり免疫がない。そのため、少々見栄っ張りな面がある。
林西 トオル(りんざい トオル)
コトミの彼氏で、遭難中にアルクトゥドゥス・シムスに襲われて怪我をして以来、顔を包帯で覆っていた。傷はさほど重くなかったが、元々取り巻きの中からコトミの面食い趣味で選ばれただけの関係であったため、破局を恐れるあまり包帯を取ろうとせず、一言も発しなかった。しかしコトミの死後、レイの激励に応えて素顔で皆と接するようになる。精悍で整った容姿をしており、また、顔の傷も左治たちは「傷がサマになってる」と称賛していた。
落ち着いた温厚な性格で、渦中でもパニックを起こす事無く他者への配慮も忘れておらず、精神的に芯の強さが伺える。登山が趣味の叔父がいるため、登山経験が豊富で、注意点を多く知っている。
河名 コトミ(かわな コトミ)
物静かでおしとやかなお嬢様育ちの女性。裕福な家柄とルックスの良さから、大学では男子学生の取り巻きができるほど人気が高く相応に男性慣れしている。わがままが通らなかったことがないため、本性は自己愛的な価値観への執着が強い女王様気質。極限状況の中でも自分を絶対視し、身勝手な依存を自覚できないままの言動は次第に周囲との軋轢を生じていく。外見的価値を盲信するがゆえに、遭難中の怪我や汚れで自身の魅力が無くなったと思いつめアキラと肉体関係を結んで懐柔しようとした。アキラに拒絶されたことで錯乱状態になりアキラに掴みかかり誤ってアキラと共に崖から落ちて当たり所が悪く死亡する。遺体はレイとトオルによりその場に埋葬された。

矢頼グループ

集団パニック後、矢頼に救われたモトコと矢頼の取り巻きで構成。主導権こそ矢頼が握っているものの、矢頼と他のメンバー間の繋がりは希薄で、矢頼は獲得した食料を分配しつつ他のメンバーの行動を愚行も含めて黙認していた。散策中、アキラグループと合流するも、島特有の果実の中毒で矢頼の取り巻き3名は死亡。その後、同行せず再会を誓って別行動を取る。

矢頼 光一(やらい こういち)
3年4組 男子 B型 190cm 3月3日生まれ。
顔立ちは端整でクールな雰囲気を持つのだが、ものぐさな性格の不良で、暴力沙汰などでアキラ以上のトラブルを起こしている問題児。自分を持て余し続けていた孤独で退屈な日々に飽きていて、アキラとは異なる方向性で「世界が変わってほしい」と思っていた矢先、事故に巻き込まれながらも、恐れるどころか楽しんでいるかのような様子が見られる。
腕っ節は素手で猛獣とも戦えるほどに強く、頭脳も明晰でダーウィン進化論や医学知識にも詳しい。ほか500円玉を多数所持していて、頻繁に指で弾いて遊ぶ他、それを弾丸の如く標的に命中させる特技を持つ。
文武両方に並外れた資質を持っているが、自らの能力を誇示することに興味はなく、何事に対しても冷淡で虚無的。だがそうした態度は自らの情をあえて抑えているためであり、内面には他者への理解や優しさを十分に持ち合わせている。だがコミュニケーションにおいて不器用であるため、話しかけられて返事を返すか必要事項に関する程度であり、認めた人間以外はほとんど自発的に交流を得ようとしない。現時点でも、自身の真意を語ったのはアキラのみである。しかし笑い上戸な一面もあり、1度ツボに入ると大笑いすることがある。
モトコと取り巻き3人と行動し、アキラ達と再会。事故以前、アキラとは話したこともなかったが、矢頼の方はアキラを以前からはっきりと知っていた様子。最初は距離を置き、無愛想ながらりおんの怪我に助言する程度の関わりに留めていたが、メガラダピスの群れに襲われた際に打算なく懸命に格闘するアキラの姿を見て少し気を許し、そのときからアキラの名前を呼ぶようになる。その後相次いで熱病に罹った仲間たちを助けるため共に行動するうちに、徐々にアキラから信頼され、互いにアイコンタクトをとる程までになる。熱病の原因をつきとめたアキラと、彼を救おうとするりおんとの絆の深さを知ったことで、アキラを認め、自分に無い素質を自覚するに至る。アキラからは仲間のリーダーになるよう頼まれるがあえて断り、アキラとの再会を誓って自身の500円玉を1枚アキラに渡し、モトコと共にアキラたち一行から離れる。その後、鍾乳洞にてアキラたちとも再会して協力後、アキラに「国」を造ることを提言し別れた。
家族には外資系の企業に勤める父がおり、ずっと海外を転々としていることがモトコにより語られている。また、母は彼が幼い頃に亡くなっている。
操栖 モトコ(くるす モトコ)
25歳 O型 158cm 76/57/85 10月4日生まれ。
3年4組の担任教師で担当教科は数学。生徒思いかつ責任感の強い熱血教師で、素行に問題がある生徒にも真摯かつ寛容な姿勢で接しているが、温厚な性格ゆえに不良たちからは見くびられているほか、アキラたち一般生徒からもタメ語で話しかけられている。同じ問題児でもムードメーカーで常に周囲に人が集まるアキラと違い、孤高でありつつも独特なカリスマを持つ矢頼には複雑な感情を抱いている。
事故後の集団パニックの中、錯乱した生徒に暴行を受けそうになるが、矢頼に助けられた。その後、矢頼を追う形で同行する。アキラ達と再会するが、島固有の植物の果実による中毒性の熱病に罹り、仲間を失った矢頼の配慮でアキラたち一行に託されたが、あくまで矢頼のお目付け役であることを貫き、ついていくことを選んだ。
小野(おの) / 伊藤(いとう) / 御子柴(みこしば)
小野は3年3組、伊藤は3年2組、御子柴は3年1組に所属。
いずれも矢頼の取り巻きの不良たちで、矢頼に対し絶対的に服従し依存している。事故後も矢頼について行く。粗暴で傍若無人な行いを繰り返すが、島固有の植物の果実による中毒性の熱病に罹り相次いで死亡。
自らの才で行動し、集団を牽引する事無く付いてきた人間におこぼれを渡す関係だった矢頼にとって、彼らの死はリーダーとして相互的な信頼関係が築けなかった自分自身の資質の不足を感じさせる要因となった。
瀬川 咲(せがわ さき)
資産家の令嬢。矢頼たちが高山を降りた後に合流した。
過去に自分宛てにラブレターらしき手紙が届き、その手紙で指定された場所に偶然他の不良に喧嘩に呼び出されて待機していた矢頼がいたことから、矢頼が差出人だと勘違いする。後日、手紙で彼を呼び出そうとするが、不良からの果たし状だと解釈した矢頼が手紙を破り捨てるのを目撃してしまい、彼を嫌うようになった。だが野生動物に襲われた自分を危険を顧みず助けた矢頼を見て憎悪が揺らぎ、当時のことを問い詰めた結果、誤解が判明し和解した。
茂野 真妃子(しげの まきこ)/ 松本 美智香(まつもと みちか)
咲の友人。矢頼たちと合流する前から咲と行動を共にしていた。

幸平グループ

幸平を慕うメンバーで構成され、幸平のサバイバル知識とリーダーシップにより、無人島の中を生き抜いていた。グル―プ内は良好な関係を築いているように見えるが、多くの面でリーダーである幸平に依存しており、後述の理由から精神的に不安定だった彼をさらに追い詰める事になる。その後、変貌した幸平の手によりメンバーのほとんどが殺害される。幸平と彼に従った3人も鍾乳洞の崩壊と共に生死不明になり、事実上壊滅した。

有田 幸平(ありた こうへい)
3年2組 男子 A型 184cm 70kg 8月14日生まれ。
アキラの親友。長身でイケメンかつバレー部のエースでもあるため、女子からはモテモテの人気者。
アキラとの出会いは小学生時代、癖毛が原因で周囲からいじめの対象にされていたところ、アキラの介入で一転して人気者となった事が始まりである。アキラとりおんの仲が進展しない様子を気にかけている。
周囲からは頼りになる存在として見られているが、精神的には不安定な面が多く、自己愛の強さとその裏付けの乏しさが状況に対する脆さとして発露している。事故後、機長の嘘が露見した時、彼を衝動的にナイフ飛行機の客室内には刃物類は持ち込めないが、これは墜落後に貨物室内から発見されたものである。で刺してしまう。機内から脱出後はグループのリーダーとして明るく振舞いつつも、内心では自分への高評価を保ちたい虚栄心に拘り続け、独善的な思考・行動に陥っていく。
ヒカリを殺害して以降、仲間の生徒たちにも非情な行動を取るようになり、仲間内での殺し合いを強制するなど凶悪な独裁者へと変貌した。アキラとは鍾乳洞で再会し、自分の罪を告白し衝突するが、互いに変わらぬ友情を自覚し協力する。その後、アキラ達を脱出ルートまで案内するが、自身はアキラとりおんを送り出した後、崩壊する鍾乳洞の中に消えていった。
上野(うえの)
幸平たちのグループにいた男子生徒。眼鏡を掛けており、額の広い容姿。グループの中では最も積極的に幸平に従い、人を殺す度胸のない仲間を殺害していた。狡賢い性格でアキラグループを奇襲する策略を立てる。
アキラや幸平たちとは別のルートで脱出を図ろうとするが鉄砲水に飲み込まれた。
宮島(みやじま)
幸平たちのグループにいた男子生徒。幸平を恐れて彼の配下となった。陸上部所属(長距離専門)。上野たちから逃げたりおんと雪を単独で追いかけるが捕えきれず、合流した矢頼に奇襲を仕掛けるがこれも失敗し叩きのめされた。
上野たちと合流後に地上を目指すが鉄砲水に飲み込まれた。
真喜多(まきた)
幸平たちのグループにいた女子生徒。金髪と黒髪の混じった派手な髪型をしている。幸平がアキラを頼りになると言ったときに冗談だと大笑いしたり、食料に手をつけた上野たちを叱りつける威勢の良い子だったが、幸平を恐れて彼の配下となった。
アキラや幸平たちとは別のルートから脱出を試みるが、鉄砲水に飲み込まれた。
男子生徒(だんしせいと)
幸平たちのグループにいた男子生徒。幸平を恐れて彼の配下となった。崖から落ちて生死不明となる。
作中に登場した幸平グループの中で唯一、名前が不明。
ヒカリ(ひかり)
幸平たちのグループにいた女子生徒。捕らえられた鳥を憐れみ、幸平を気遣う優しい性格。
ハデスに脅されて幸平が機長殺害の犯人である真相を知らぬまま地面に脅迫文を書かされていたが、その現場を目撃され脅迫の張本人と誤解した幸平によって絞殺されてしまう。
奥ノ木(おくのき)
幸平たちのグループにいた女子生徒。幸平がナイフを隠す場面を目撃し争いになり、体にナイフが刺さり死亡した。
中村(なかむら)
幸平たちのグループにいた女子生徒。幸平が殺人鬼の正体ではないかと疑っていたが、既に幸平の仲間になっていた上野に殴殺されてしまった。
杉山(すぎやま)
幸平たちのグループにいた女子生徒。幸平と上野に拘束された後、幸平の考えに賛同できるか行われた「テスト」の生贄とされ、幸平に従う決心をした宮島たちに刺殺された。真喜多には「トモちゃん」と呼ばれていた。
田村(たむら)
幸平たちのグループにいた女子生徒。雪曰く、グループでも明るい性格でみんな元気づけられていたとのこと。雪がいたときはまだ元気だったが、その後殺害され遺体となって発見された。
その他の生徒
杏子(きょうこ)
田村(たむら)

左治グループ

海岸を拠点に、離島を発見してイカダを作り、逃亡を計画していた。途中、アキラグループと合流し、共同作業を進める途中、アンドリューサルクスの襲撃に遭い、吉本、向田の利己的な行動によって多くのメンバーが危険に晒されるも、皮肉にも裏切って逃亡した吉本、向田は死亡し、左治とアキラグループは生還。左治はアキラグループに加わることになる。 その後、単行本では、アキラグループが海辺を去る際、左治が浜に流れ着いた吉本の靴をイカダの残骸に結びつけて墓標を作るという週刊連載時には描かれなかった吉本への別れを告げるシーンが追加された。

吉本 雅和(よしもと まさかず)
3年2組に所属する男子生徒。学業優秀な優等生タイプ。左治とは小学生時代からの友人だったが、中学進学以降は成績の隔たりなどから疎遠になっていた。アキラや真理谷のことも知っており、真理谷をライバル視している節があるが、真理谷にとっては面識がない。
表向きは大人しく振舞っていたが、本心はかなり利己的で自分以外の者を見下す傾向があり左治に対しても既に友情を抱こうとしなくなっていた。イカダで海に避難したのを機に裏切りに転じて左治と真理谷を海に落とし向田と共に沖へ逃亡するも、自分たちが目指していた島が蜃気楼による幻だったことを知って絶望。その直後現れたバシロサウルスに向田共々捕食され死亡した。
上記のような悪役ではあったものの、左治は死亡後も気にしていたらしく、山で幻覚に襲われた際に彼の名前を叫んでいた。
向田 美奈(むこうだ みな)
3年2組に所属する女子生徒。りおんとは面識があるようだが、男子からの人気が高い彼女には内心嫉妬がある様子。
元々左治には反感を抱いており、アキラたち一行に対しても仲間意識は全く無かったため、イカダで海に避難したのを機に夏奈子を襲って海に蹴落とし、吉本と2人で沖へ逃亡するがバシロサウルスに捕食され死亡。
田中 政則(たなか まさのり)
3年2組に所属する男子生徒。りおんに好意を寄せている様子で、彼女と行動を共にするアキラを馬鹿にする発言をした。
吉本、向田と共に左治と合流したが、島脱出のためのイカダ作りをさせられる。森からアキラたちを追ってきたアンドリューサルクスから逃げるため、イカダを海に出そうとした際に捕食され死亡するが、たまたま持っていた瞬間接着剤のおかげでアンドリューサルクスは悶絶し、その隙に他の者は海へ脱出できた。

ミイナグループ

ミイナ(偽)以外大人で構成されたグループだが、2つの派閥に分かれている。1つはミイナとその取り巻き兼ボディガードのヤクザ派と、狩野を主犯に殺人を犯した他の大人16名の殺人犯派が水面下で牽制し合う関係にある。アキラグループとの接触で罪が露見し、殺人犯派が蜂起し、ヤクザ3名は死亡。殺人犯派も事実隠蔽にアキラグループの皆殺しを企てたところ、エンテロドン・ヒアエノドンの群れの乱入で全滅。ミイナのみ生還し、アキラグループに参加。

十和(とわ)
夏奈子の先輩CA。夏奈子とともに機内勤務に就き、事故に巻き込まれる。高校時代、寮生活ではルームメイトで旧知の仲。利発でさっぱりした性格で、夏奈子はずっと憧れていた。
事故機から脱出後、ミイナや狩野らと行動を共にする。当初は狩野らと良好な関係を築いていたが、苦しい現状に耐えかねて欲望のはけ口を求めた彼らによって暴行されそうになり、抵抗したため扼殺される。遺体はその後、狩野らによってとある洞窟に隠されていたが、ミイナに誘導されたアキラによって発見される。狩野たちの一件が終わった後、夏奈子たちにより埋葬された。
藤木(ふじき)
一般乗客の一人で、ヤクザ三人組のリーダー格。クールな切れ者を思わせる印象で考えが読みにくいタイプ。詳しい素性は不明だが、過去に何度も傷害事件を起こしたらしく、荒っぽい仕事にも慣れている。礼金目当てで子分2人を従えてミイナのボディガード役となりグループを仕切っていたが、一斉蜂起した狩野たちに奇襲されて死亡。
丸目(まるめ)/西(にし)
一般乗客で、藤木の子分のチンピラ2人。詳しい素性は不明だが、過去に性犯罪を起こしたことがあるらしい。藤木とともに道に迷ったアキラと夏奈子を拉致し、ミイナのもとに連れて来た。特に夏奈子には並々ならぬ性的欲望を抱いていた様子。藤木とともにミイナのボディガード役として粗暴に振る舞っていたが、一斉蜂起した狩野たちに奇襲されて死亡。

狩野グループ

狩野 信造(かりの しんぞう)
一般乗客の一人で、ミイナグループの一員。42歳の中年男性。職業は刑事。アキラと同年代の息子がいるという。豚に似た顔立ちをしている。はげている。
表向きは親切に接しつつアキラを監視し、十和の遺体発見を境に事実隠蔽のため仲間と共にヤクザ達を殺した後、さらにアキラ一行も殺そうとするが失敗し、単独で逃亡する。しかし、夏奈子を人質にした際、十和が付けた傷跡を出血させられ、血の臭いに惹かれてきたヒアエノドンに襲われる。
明確な死亡描写はないが、ヒアエノドンに襲われて悲鳴を挙げるシーンで彼の出番は終わっている。作中では救い様のない外道として描かれていたが、遭難当初は十和に食料を与えるなど、根っからの悪人ではなく、幸平と同様、殺人を知られないまま日常に戻ることを切望していた人物。
殺人犯派メンバー
狩野と行動を共にしている16人の大人達はぐれたりした者もいたとのこと。。全員がサラリーマン風の中年男性で、グループ内では冷遇され、「抵抗しなければ悪い事は起こらない」と事なかれ的にヤクザ連中の横暴にも黙って耐えている。
実は極限状況でのストレスに耐えかねて十和への暴行に及び、暴行に及んだ狩野が勢い余って十和を殺めた結果、なし崩し的に一蓮托生の関係となり、事実隠蔽に奔走。狩野がアキラの監視中、彼から得た情報を元にアキラグループを拉致。狩野の合図で保身のために蜂起。ヤクザ三人組を集団リンチで撲殺し、拉致した人質と共にアキラも殺そうとするが、エンテロドンの乱入によって失敗。さらに血の臭いに惹かれて来たヒアエノドンによって捕食され全滅する。

登山グループ

墜落現場から逃れた後、高山へと逃げ延びたグループ。途中落石や幻覚による事故などにより死者が出る。生存者の中にはエイケンがいることが確認されているが、後述の松木・長塚と行動を共にしていたかは定かではない。

森田 真(もりた まこと)
3年4組に所属するアキラのクラスメイト。「エイケン」と呼ばれている。撮影の腕前は一流であるが、盗撮行為をよく行なう。アキラいわく「意外と気の回るヤツ」。
事故後、映像の中で事故を記録すると宣言するが、機内で起きた集団パニックの後に一台のカメラを残し、その後は女子生徒1名を連れて猛獣から逃げるべく脱出していた。アキラグループに先立って魔の山に登頂し、そこに石の塔を施し「Not possible to return Not our world(オレ達は帰れない ここはオレ達の世界じゃない)」というメッセージを残していた。
松木 則明(まつき のりあき)
山で落石に頭を潰され転落して死亡した男子生徒。眼鏡をかけていて、ニキビ顔。当初は遺体の損傷が激しく身元の確認が出来なかったが、後に生徒手帳と長塚の証言により正体が判明。成海兄妹曰く、いつも人の後をついて回るような気の弱い人物だったという。
長塚(ながつか)
3年1組の男子生徒。山で全身複雑骨折して倒れていたところをアキラグループに発見され、「死んだはずの松木にやられた」と言い残し死亡する。

真実グループ

高台でアキラグループと遭遇する。当初は30人近くの大所帯だったが、底なし沼に踏み込んだことが原因で6人まで減っていた。予知能力を持つ真実を中心に行動していたがその実権は影で彼女を操る中山が握っていた。中山と村松の謀略により後藤と加藤が殺害されるが真相は真理谷によって暴かれ、逃げるためにプリスティカンプススをおびき寄せるが、それが裏目に出て真実以外のメンバーは全員捕食された。唯一生き残った真実がアキラグループと行動を共にするようになる。

中山 恭子(なかやま きょうこ)
グループを実質的に仕切っている女性。真実とはたまたま乗り合わせただけの会社員と語っているが、実は放火を未然に防いだ真実をスカウトし、メディアに取り上げさせたマネージャー。予知能力については全く信じておらず、真実をカリスマとして利用し、アキラグループを支配下に置こうと企む。アキラグループに真実の予知能力を信じさせるため、でっち上げの予知から後藤と加藤を殺害させ、その欺瞞を追及した真理谷と夏奈子も殺害しようとするが、逆に真理谷の策にはまり計画が暴露される。夏奈子を言いくるめたり何かと機転が利き、ボクシングの心得もあるらしく左治を軽々と殴り倒している。
逃亡の攪乱のためにプリスティカンプススをけしかけたが、逆に捕食され死亡した。
村松 充裕(むらまつ みつひろ)
ジムインストラクターの男性。中山の共犯者であり、予知殺人の実行犯。アマレスで国体にも出た強者だが、真夜に一撃で蹴り倒された。仲間を囮にして助かろうとするなど、中山と並んで利己的な性格。
上述の通り、真実達を囮にプリスティカンプススから逃れようとするが捕食され死亡。
内村 忠彦(うちむら ただひこ)
会社員の男性。真実グループでは最年長。同じ会社の部下と共に行動していたが、部下たちは底なし沼に沈んで死んでしまう。部下たちの大半が予知能力を信じなかったため死亡したと考えており、真美の能力を本物と捉えている。他の者と異なり悪人ではないが、臆病で日和見的な一面があり、池田に「蝙蝠親父」と揶揄されている。部下を見捨てて逃げてしまった罪悪感に苛まれ続けていたが、村松の甘言に乗る形で真実達を見捨てて逃亡する。最終的には逃げ切れずに村松と共にプリスティカンプススに捕食され死亡。
池田 雅行(いけだ まさゆき)
SEの男性。眼鏡をかけている。真実にほれ込んでおり、向井とともにボディーガードを自称し、アキラグループに対しては非友好的な態度を取り続けて真実と接触させないようにしていた。本心は真実との性交を狙っていただけで、向井が凶行に走ったことをきっかけに便乗しようとするが、そこにプリスティカンプススが現れ、捕食され死亡した。
向井 正二(むかい しょうじ)
無職の男性。小太りの容姿をしている。池田とはいつもつるんでおり、彼と同じく本心では真実との性交を狙っていた。村松と内村に見捨てられたことを悟り、助からないと思ったことを引き金に真実を強姦しようとするが池田と共に捕食され死亡。

その他の登場人物

九重 右舷(ここのえ うげん)
学年主任。アキラや矢頼の問題行動に手を焼いており、アキラたち生徒側からは嫌われている存在。機内ではモトコが隣に座っていながら平然とポルノ雑誌を見ていた。
藤本(ふじもと) / 川合(かわい)
教師。山口に「学校」を造ることを提言した人物。
表面上は善人の教師として振舞っていたが、その本性は幼稚な支配欲に満ちた哀れな大人で、学校編における悪役である。「学校」という国を造ることで、生徒達を労働力及び性的対象として利用し、教師である自分たちが絶対的支配者として君臨することを目論む。ミイナに重症を負わせるが、アキラの追及によってグループを追放された。
ハデス<自称>
仮面を着けた謎の生徒。ギリシア神話に登場する冥府の王「ハデス」を名乗る。「以前のオレとは違うんだから」と語っており、法も道徳もない謎の島の環境に入ったことで、自分以外の者達を皆殺しにし、頂点に立つと語っているが、その意志に至る経緯は不明。アキラに対してはかなり敵愾心を抱いているようで、問答無用で追い詰めようとする。
アキラの飛行機爆破が生存者の希望を断ってしまった事だと絶望を煽ったり、幸平の機長殺害を目撃し、その弱みにつけ込んで彼の暴走を促すなど積極的に混乱を振りまく。
土屋 勝(つちや まさる)
大日航空のベテラン機長。謎のトラブルに巻き込まれた機体を無事島へ不時着させた。乗客の集団パニックを抑えるために「無線機が直った」と嘘をついたが、アンドリューサルクスの襲撃をきっかけにパニックが発生した最中、嘘が露見したために逆にパニックを拡大させてしまう結果となる。混乱の中で幸平にナイフで刺されてしまったが、自身が瀕死の状態にも関わらずりおんに機内の隠れ場所を教え、死亡。そのまま放置された遺体は後にアキラたちにより発見された。
大黒 純平(おおぐろ じゅんぺい)
レイの弟で中学生。レイの回想シーンに登場。
学校でいじめを受けていたが、レイの重荷になることを嫌い、打ち明けられずにいた。そのいじめが原因で歩道橋から転落し重傷を負う。

絶滅動物

この項は本作での描写について記述されています。詳細はリンク先を参照してください。

作中での解説はほぼすべて真理谷四郎によりなされている。ほとんどの動物が主人公たちを脅かす怪物として登場しており、古生物学的な知見を逸脱したアレンジが目立つ。記述は登場順である。

ディアトリマ
5000万年前に絶滅したはずの全長約2mのダチョウのような陸上走行性の巨大な鳥類。「オーイ」と鳴く。凶暴な肉食で、俊足かつ強力な足、巨大な頭部と45cm以上もある嘴を持つ。飛ぶことは出来ない。顎の力は非常に強力で大木すら噛み砕く。夏奈子が襲われていたが、アキラが助け出した。
ユーメガミス(英語版)
ビーバーのような姿をした哺乳類。200万年前に絶滅。
プティロドゥス
リスのような姿をした哺乳類。5500万年前に絶滅。人懐っこく、危害を加えない。登場当初は夏奈子に懐いて行動を共にしていたが、現在は姿を消している。
ヒラコテリウム
現存する馬の祖先にあたる哺乳類。エオヒップスとも呼ばれる。現在の馬よりも体は小さく、ひづめを持たず、前肢には4本・後肢には3本の指がある。5000万年前に絶滅。
スミロドン
俗に「サーベルタイガー」の名で知られる肉食獣。上顎から伸びる2本の長い牙が特徴的。アキラ達と遭遇するが、ディアトリマを標的としていたため、襲われることはなかった。ディアトリマを一撃で倒してしまうほどの強さを誇る。
アンドリューサルクス
史上最大の陸生肉食獣。全長の4分の1もある巨大な頭部を持つ、ワニのような姿をした哺乳類。学名Andrewsarchusの中のarchusはギリシア語のラテン語形で、「統治者」を意味し、その名に相応しい強さを持った肉食獣であると評されている。カメを甲羅ごと一気に噛み砕いてしまうほど顎の力は強い。しかし、顎を閉じる力はズバ抜けて強いのに対し、開く力はかなり弱いこの特徴はほぼすべてのワニ類に見られるもので、世界最大のイリエワニでも、成人男性が顎の上に直立すればもう開くことは出来ないと言われている。また、大柄で頭の大きい体格ゆえに動きはあまり俊敏ではない。
事故後、不時着した飛行機の側で生徒達が炊いていた火に惹かれて来て真理谷曰く、「獣は火を怖がる」というのはあまり正しくなく、哺乳類は炎や飛行機など、“見たことのない珍しいもの”には興味を見出し惹かれてくるという。ただし、「一度山火事などの火災を経験した獣は火の危険性を理解し、近づかなくなることがある」という学説は存在し、実際に火で獣を追い払ったという実例も存在する。、乗客達を多数捕食してしまう。また、この獣が現れたことが乗客達が集団パニックを起こす起因となった。その後も、本来は近寄らない海辺にも姿を現し、度々アキラ達と遭遇し襲撃する。
作中ではこの様に描写されてはいるが、実際にはアンドリューサルクスは頭蓋骨の上半分しか化石が発見されておらず、謎に包まれている点が多い。
メガテリウム
全長8 - 10m・体重約3tという大型の陸生哺乳類。巨大な鉤爪と粘着性の長い舌を持つ貧歯類の一種(アリクイやナマケモノの仲間)。直立二足歩行性。雑食という学説と草食という学説があるように、アンドリューサルクスやディアトリマの様に激しく凶暴というわけではないとも言われている。
墜落した飛行機に興味を示し、大群で飛行機に襲撃してきたため、飛行機に残っていた乗客達は飛行機から逃げざるを得なかった。飛行機内にいたりおん達を襲うが、その後アキラの機転により飛行機が爆破炎上した事に驚き逃げ去った。劇中では夜行性と扱われているらしく、日が沈んでから飛行機を襲撃している。
アンブロケタス
原始的クジラ類。四肢を持ち、4 - 5本揃った指に水かきがついているカワウソのような外見で、水陸両生。長い頭部に、鋭利な歯がずらりと並ぶ大きな口を持つ凶暴な肉食獣。長い鼻先には髭が生えているが、クジラ類に特有の背中の噴気孔はまだない。
陸上の獲物を海に引きずり込み捕食する習性らしく、りおんを襲ったがアキラに髭を引きちぎられて退散する。後で佐治も海中に引き込まれそうになったが、蹴りを加えることで何とか撃退した。
バシロサウルス
ギリシア語で「王」を意味するバシロの名を冠された史上最大級のクジラ類(「原始ク