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オヤジ坊太郎/藤子不二雄A

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著者: 藤子不二雄A
巻数: 2巻

藤子不二雄Aの新刊
オヤジ坊太郎の新刊

最新刊『オヤジ坊太郎 2


出版社: 中央公論
シリーズ: 中公コミックス


オヤジ坊太郎の既刊

名前発売年月
オヤジ坊太郎 1 1990-01
オヤジ坊太郎 2 1990-02

オヤジ坊太郎』(おやじぼうたろう)は、藤子不二雄による日本のギャグ漫画作品の一つ。『週刊少年キング』(少年画報社)にて1975年第7号から1976年第36号まで連載された。

概要

主人公の親寺 坊太郎(おやじ ぼうたろう)は、12歳の「大中小学校」6年生。なぜか赤ちゃんの時からちょびヒゲを生やして生まれてきた。はげ頭に1本だけ生えた頭髪を強く上に引っ張ると徐々に背が伸びてチョビひげは消え、3分後には豊かな髪が生えて「日本のハワード・ヒューズ」といわれる謎の億万長者「ミスター・X」に早変わり。そんな彼は、政財界・芸能界・出版界などにわたる大きな影響力を背景に家族や同級生たちの夢を叶えていくが…

登場人物

親寺 坊太郎
普段はオヤジ顔の奇妙な小学生として仲間内で軽んじられているが、変身後の顔はサングラスをかけたマッチョな大富豪。変身後の住所としてゼブラホテルという超高級ホテルの最上階を借り切っている。変身するとゴルフ、スキー、中国武術からポーカー、麻雀まで何でもござれの万能スーパーマンになる。
パパ
平凡なサラリーマン。ゴルフが極端に下手。変身後の坊太郎に顔が瓜二つである。若く見え、屋台の親父から坊太郎の息子と間違えられたことがある(「オトナか!? コドモか!?」)。
ママ
平凡な主婦。坊太郎が1日家出した時は誘拐されたのではないかと思い、涙を流して心配するが、「ミスター・X」から「逆身代金」として100万円が届けられると「よくさらわれてくれたわねー!!」と狂喜する一面もある。
純子
坊太郎の同級生。仲間内でのアイドル的美少女。映画女優志望。夏子というスチュワーデスの姉がいる。
ドラゴン
坊太郎の同級生。ガキ大将。カンフー映画のスターになることを夢見ている。ブルース・リーに憧れてヌンチャクさばきを自慢する。「フームーン!」という謎の間投詞を多用。
出羽
坊太郎の同級生。出っ歯が特徴。怪奇漫画家志望だったが、人気漫画家コワ井魔次郎のアシスタントとして暴力的なしごきを受け、志望を変更する。
木佐 キザオ
坊太郎の同級生。金持ちの息子。ジャンボ尾崎のようなプロゴルファーになることを志望しているが、ゴルフの才能は皆無。家が裕福であることをいつも鼻にかけて自慢している。自動車の運転が極端に下手な兄を持つ。
ハットリくん
謎の転校生で、坊太郎の同級生。その名の通り忍者ハットリくんが眼鏡をかけたような容貌。政治家志望でヒトラーやニーチェを崇拝。強烈なエリート意識を持ち、「オロカナ一般大衆と口をききたくない」との理由でキザオ以外の同級生とは口を利かない。家が裕福で、ポーカーや武器蒐集などの趣味を持っている。
タクシーの運転手
坊太郎がゼブラホテルに行く時、なぜかほぼ必ず彼の目の前に現れる謎の個人タクシー。

その他

  • 第1話「オトナか!? コドモか!?」にて坊太郎がテレビ局で性器を露出し、股間を丸出しにしたままアイドル歌手を追いかけてサインをねだるのに始まり、「ハワイ珍道中」では純子が海水浴場で水に溶ける悪戯ビキニを着せられて衆人環視の中で全裸にさせられる辱めを受け、「ナゾの転校生」では女の子が南蛮鉤という江戸時代の捕物用の武器でスカートをめくられるなど、藤子作品としては下ネタが多く騒々しい内容となっている。これは当時人気だった永井豪の作風を意識したものとも考えられる。

単行本

  • 『オヤジ坊太郎』(大都社、スターコミックス)1975年-1976年、全2巻、絶版。
  • 『新オヤジ坊太郎』(双葉社、パワァコミックス)1977年、全4巻、絶版。
  • 『オヤジ坊太郎』(中央公論社、藤子不二雄ランド)1990年、全2巻、絶版。
  • 『オヤジ坊太郎』(ブッキング、藤子不二雄ランド)2004年、全2巻。