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カメレオン/加瀬あつし

共有

著者: 加瀬あつし
巻数: 47巻

加瀬あつしの新刊
カメレオンの新刊

最新刊『カメレオン 47


出版社: 講談社
シリーズ: 講談社コミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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EP_AGI オクトモーフ:みんな大好きタコ型義体。 多い手足。広い視界にカメレオンのような皮膚。嘴攻撃に墨攻撃! サンプルの趣味は水墨画!! このゲームのマスコット的なポジションと言ってもいいでしょう。 ところで、墨攻撃のデータはルールブックのどこに載っているんですの?
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5chiu3 RT @itou_hiro: 「カメレオン」「ジゴロ治五郎」の加瀬あつし先生の今やってる連載ね。女装暴走族もの。
sekaiseihukusiz RT @__maccha0410: 命のユースティティア ハウトゥー世界征服 ロストワンの号哭 イドラのサーカス 延命治療 再教育 東京テディベア アブストラクト・ナンセンス 少年少女カメレオンシンプトム 人間失格 #好きな曲あったらRT #というかneruさん好きな人RT …

カメレオン』は、加瀬あつしによる日本の漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて、1990年から1999年まで連載された。不良少年を題材とするギャグ漫画。

1999年、『ONE PIECE』、『哲也-雀聖と呼ばれた男』、『からくりサーカス』という強力なノミネート作品に勝って、第23回講談社漫画賞少年部門を受賞。

2008年17号の『マガジン』本誌にて、真島ヒロの作画によるリメイクも掲載された。OVA化もされている。

あらすじ

中学時代に学校中の不良からイジメの標的とされていた矢沢栄作は、高校進学を機に不良デビューを果たす。バラ色の高校生活を夢見る矢沢だったが、お調子者の性格や運の悪さが災いし、次々と有名な不良との諍いに巻き込まれる事になる。しかし矢沢は数々の危機をハッタリと悪運と悪知恵で切り抜け、次第に多くの不良達を惹きつけるカリスマへと変貌していく。笑いあり涙ありのサクセスストーリー。

登場人物

成田南高校(成南)

矢沢 栄作(やざわ えいさく)
主人公。作中ではほとんど「矢沢」が「ヤザワ」の表記で統一されている。中学時代は凄惨なイジメを受けていたが、成田南高校(成南)進学にあたりヤンキーデビュー。身長が130cm(3年生の際は140cm)しかなく(子供料金でJRを利用できるらしい)、容貌は下膨れの不細工面だが、回を重ねる毎にそれなりに凛々しく、愛嬌のある顔立ちになった。またファッションセンスも序盤は最悪だったが、次第によくなっていった。作中では何度も下痢を漏らしている。大便の際に尻を拭くのが苦手らしく、トイレットペーパーを指で突き破ったなどの発言を何度かしている。基本的に金銭感覚は乏しい。彼が入った写真はしばしば心霊写真になってしまう。
自らの意志とは関係なくトラブルに巻き込まれてしまうが、土壇場で強運に恵まれることと持ち前のハッタリで次第にカリスマ性を高めていき、後に暴走族「OZ」(オズ)を結成し、初代総長となる。小学生の女の子にやられてしまうほどケンカは非常に弱いが、ニーヤを秒殺したりゲンにあびせ蹴りを喰らわせたりと、自分の意思では発揮できないものの、強運を呼び込むことによる秘めた力は非常に高い。また、釣りやゲームなど、ケンカ以外ではなかなかに多才な面を持っており、特に魚釣りに関しては日向にも引けを取らないプロ級の腕前である。後に「妖乱」との抗争にて神元 仁の霊に取り憑かれた際は、

ドライブテクニックに於いて驚異的な潜在能力を発揮している。また、非常に打たれ強く、回復も早い。

滝沢とのタイマン戦の際は、中鉢を一撃で轟沈した滝沢のパンチを何度喰らっても、ボロボロになりながらも立ち上がり、最後には逆転勝利に繋がった。ちなみにヤザワが一番重傷を負ったのは結城との最終決戦の際。この時は指を2本折られた上にナイフで二度も右脚を刺され、左脚も骨折している。それらの戦いを経ているだけあって、ヤザワの体にはそれなりの数の傷がある。ハッタリの際の言葉は、周囲の状況や相手の本性を冷静に見極めた上での、核心を突いた言葉であり、決して嘘という訳ではない(初期の頃は保身のために強引にこじつけていることも多いが)。ある意味では、ヤザワの「強さ」の一つとも言える。
中学時代のイジメ過去は周囲には隠しており、たまに自分をイジメていた者たちと出くわした際には再び絡まれるが、やはりその運の良さで切り抜けている。自分をイジメていた者たちからは「ロデム」と呼ばれ使い走りだった。このような凄惨なイジメの過去を背負っているにもかかわらず、非常に楽天的な性格。自身の行動が何かと他の学校や暴走族との衝突に巻き込まれる不運と同時に、どんな状況でも最後は偶然によって救われる幸運も持っている。学力こそ著しく低いもののIQは140と頭は良く、危機に瀕する度に瞬間的に打開策や対抗策をひらめかせ、どんな苦痛も覚悟でそれを決行するなど、かなりの発想力と度胸を持つ。また、そうした策略が大抵他者(味方を含む)を犠牲に自己保身を計る腹黒いものだが、思い通りになることは少なく、むしろ全く逆の自己犠牲による他者救済という結果を生み、結果的に彼のカリスマ性が上がってしまう点でも幸運の持ち主。頭の良さが学業の成績に結びつかないのは、興味の対象がすべて性に向いてしまっているからであり、学問に対し性的興奮を与える暗示をかけられた際には驚異的な学力の向上を見せた。その性欲はもはや異常性欲と呼ぶにふさわしく、淫声CDを渡された際には部屋中をティッシュで満たすほどのめり込み、また姉からも姉弟の壁などあっさり破って関係を迫るはずとまったく信用されていない。AV女優50人のサイズを暗唱できる。男根の大きさは(ギャグ的な描写もあるが)もはや人外の領域。童貞なのだが、イジメで女子の胸を揉まされた際には、逆に女子を感じさせて10分揉み続け、女子の方から求めさせてしまうほどの性技を持つ。
OZを結成して以降は仲間を思いやる描写が増え、言葉の説得力も格段に増し、ハッタリだけでなく本音で相手にぶつかる事も多くなった。特に羽村や藤丸に対してはハッタリなしの説得を試みており、後に錯乱した藤丸に殺されそうになった久米を間接的ではあるが自らの意志で助けたり、下心があったとはいえ演習場の爆撃の中からイリオモテヤマネコの子猫を助ける等、人間的にも成長していった。浮気しているような台詞を時折並べながらもヒカルのことは真剣に思っており、仲間を助けるのに消極的だった初期の頃からも、ヒカルが危機に追い込まれた時だけは、本気で自己を犠牲にしてでも救おうとしている。またこの作品中では、様々な能力に優れていて表面上は無敵のようでも、人生に対し後ろ向きになり自分に嘘をついて生きている者が多く登場し、彼らと比較してひたすら前向きに生きているヤザワの魅力が繰り返し強調されている。
「黄泉」との抗争終了後、自らが開催した「ヤザワ祭り」にて成り行きから東大受験を目指す事になり、ヤンキーを引退。苦節の末ヒカルと恋人同士となり、何とか自分の力で受験に挑み、(これまた成り行きからの)人命救助の功績で特待生扱いで合格に成功する。だがふとした不注意から起こした大失態により合格の権利を放棄してしまい、更に相沢を始めとした全校生徒に煽られた事で引くに引けなくなり、成南を卒業式の日に自主退学するというハメになってしまった。
相沢 直樹(あいざわ なおき)
成南の生徒でヤザワと同学年。親友である椎名と並びヤザワファミリーのナンバー2的存在。両親は不在(父親は事故死したが母親は不明)で妹の純菜とアパートで2人暮らしをしている。高校生であるにもかかわらずホストクラブで働いているらしい。女好きのイケメンでナンパの成功率はかなりのものである。しかし仮性包茎。椎名の彼女であるチカに手を出して(チカが相沢を忘れられず酔わせて相沢を誘った)仲違いする。純菜が松岡と交際していることに気付いた際にも、あえて気付かない振りをして見守っていた。登場当初は残忍な性格で、些細な理由で坂本に凄惨な拷問を加えるほどだった。初対面でヤザワと衝突したことからヤザワをターゲットにするも、ヤザワのおかげで椎名と和解し、その後は性格も丸くなっていった。ちなみに、アニメ「家なき子」を見て3回泣いたことがある。
中学時代は、ヤザワの調べによると
  • 不良の総本山である住吉中のトップスター
  • 相沢に睨まれて転校した者5名
  • 入院8名、うち3名は内臓破裂
  • 3年間で付き合った女は25名、うち8名は妊娠
  • 「ナマちゃん」というアダ名あり
とのこと。また些細な理由から同級生の耳をホチキスで挟むという残虐さもあった。
数々の修羅場を経てヤザワの強い部分も弱い部分もハッタリすら認めた上で、椎名以上のヤザワの理解者となる。ヤザワの揉め事に手を貸したがる椎名とは異なり、ヤザワの気紛れには付き合いきれないから巻き込むななどといった突き放した発言を見せるが、いざというときはしっかりヤザワの盾となっていた。横浜黄泉編では重傷を負い拉致されるも最後までヤザワの奇跡を信じ、その姿は自分の未来に絶望した藤丸の心さえ動かした。ただしヤザワの奸計に陥れられるといった失敗も目立ち、不器用な面もあるなど美形ながら三枚目の役割も果たす。連載時は坂本に嵌められメーテルのコスプレをしたこともあり、これが原因で付き合っていたナオミにふられてしまう。なおコミックでは、これが削除されて、妖乱編の最後に登場した中性少年に手を出したことに替わっている。モテすぎて調子に乗るため、性病をうつされたり、AV出演してしまったこともある。また椎名やユウと酒を飲んでいて寝てしまった際ユウのいたずらで女子高生に女装させられ、訪ねてきたヤザワに唇を奪われたこともある。小学生時の夢はF1レーサーになることで、その夢を何度か思い返した際には正気を失った行動をしている。愛車はZ400FX。後に白バイ警官(最終回での階級は巡査長)となり、作者の次作「ポリ公マン」にて再登場を果たす。
椎名 雄二(しいな ゆうじ)
成南の生徒でヤザワと同学年。ヤザワに心酔した最初の人物で、彼に対してはクン付けで呼び、敬語で話す。相沢とコンビを組んでの登場機会が多い。スキンヘッドに額の傷が特徴で「ハゲ」と呼ばれることも。またその頭を亀頭に見立てたギャグも数回披露。空手使いでケンカは相沢と並ぶ成南最強クラスの力を持つが、引き立て役に回ることも多い。強敵が次々登場する中で、彼らに倒されていることも決して少なくはなく、黄泉編においてはヤザワから、(クジで数人選ばれた)メンバーの中でイマイチ頼りないと思われていた。彼女であるチカが原因で親友である相沢との間に深い溝を作ってしまうが、ヤザワの体を張ったハッタリのおかげで、相沢とよりを戻すことが出来た。以来ヤザワの事も親友として接し、もっとも忠実な仲間となる。ヤザワに対して度を超えて疑うことを知らず、ヤザワもやや呆れ気味。しかし(勘違いも含めて)ヤザワの裏切りに激怒し敵に回ることもあり(蜂屋編・乱鬼龍編など)、ヤザワをヤザワに扮した坂本や自分の頭にいたずら書きした犯人と勘違いし、一方的に叩きのめしてしまったこともあった。怒るとしばしば耳のとがった化け物顔と変化し、ヤザワを大いに震え上がらせる。後にチカのため、旧車XJ400から新車のXJR400に乗り換える。チカとの初体験の際には、ノリでややアブノーマルなプレイを行い、7回連続で行為に耽った。工藤静香のファンクラブに入っている。後に消防士になり、相沢とは紅白コンビと呼ばれる。ちなみに父子家庭(母親については離婚か死別か等は不明)であるが自宅を見る限りそれなりに裕福であるようだ。しかし親の金には頼らずアルバイトによって自分の金は稼いでおり、金には苦労している。相沢と共に「ポリ公マン」で消防士として再登場した。
坂本 昌明(さかもと まさあき)
ヤザワがヤンキーデビュー当初より従えるパシリだが、自分では第一の子分と認識している。ヤザワと同等に弱い唯一の人物。相沢や椎名からは「茶坊主」と呼ばれ、やはりパシリの扱いである。2年生以後は、時折キツいツッコミを入れられるものの割と普通の友人関係になった。ヤザワと体型、顔の輪郭がそっくりで(声も似ている可能性あり)、変装で相互に入れ替わることが可能。ただその変装が行われた際には、いつもヤザワばかりが理不尽に不幸に見舞われている。作中ではヤザワの分身という扱いもされており、遠隔でヤザワの苦しみを共有したことも。ヤザワを平気で裏切る言動をしばしば見せるが、基本的にはヤザワを慕って信じきっている。それが過ぎて、ヤザワの名を広めてやろうなどと考えることから、ヤザワを頻繁に厄介事に巻き込む典型的なトラブルメーカーであり、その点にはヤザワも辟易している。偶然の出来事により、ヤザワに先んじて「オトナの仲間入り」を果たす。また、「バーチャファイター」の達人で、ゲームセンターの大会で優勝したことがあり、優勝賞品の「バーチャファイター2」の筐体が自宅にある。ゲーマーからは、「アーサー坂本」と呼ばれる。アニヲタでもあり、終盤では声優を目指して専門学校に通っていた。やたらと放屁をする癖があり、ヤザワから間違って尻にキスされたときや卒業証書を受け取るときまで放屁していた。モデルは作者の高校時代の友人(弓道部所属)。
浅岡 ひかる(あさおか ひかる)
ヤザワのクラスメイト。正義感が強く、純粋で優しい性格。しかし、寝ている椎名の頭に、どうしても我慢できないと言って口紅で落書きしてしまうような一面もある。性的なことには疎く、ヤザワからは国宝モノと思われていた。ヤザワから想いを寄せられ日常的に異常な愛情表現(=セクハラ)を受け、トラブルにも巻き込まれるため辟易している(しかし当のヤザワは、自分からフラれてしまったら自殺しかねないほどに、ヒカルが自分に惚れこんでいると一貫して信じ切っている)。なお一年生時には、周囲を買収したヤザワの策略によって、ヤザワと共にクラス委員を務めることとなった。しかし同時に危機から救われることも重なって、次第にヤザワを異性として意識するようになり、終盤では相思相愛の恋人同士となった(実は、3年生以降からは彼女の方がヤザワに夢中になっている)。高校卒業後すぐにヤザワと結婚したようで、栄光という息子を産んでいる。
渡部 理恵(わたなべ りえ)
ヒカルの友人。愛称は「リエチン」。ヒカルと並んで「スッピンコンビ」と呼ばれた。ヒカルをかばうためとはいえヤザワのカバンに大人のオモチャを入れて罪を着せ平気でいるなど、ヤザワのことは軽く見ているところがある。容姿は良い方なので男の子からはモテるようだが、本人が浮気性なのか、男が期待外れだったのかほとんど長続きしないでいる。初期にはヒカルと同程度の学力のようであったが、余り進路に対し積極的でなかったらしく進級するにつれ差が開いていったことを内心気にしているようである。誕生日は、バレンタインデーの2月14日。
宮園 蘭丸(みやぞの らんまる)
ヤザワのクラスメイト。バンドを組みライブハウスなどで演奏している。女にフラれた事がなく、文通からひと月で肉体関係にもっていけるという。ミュージシャンの必需品と称してコンドームを常備していた。後に音楽に専念するために成南を中退し、一流を目指す。その際には現実世界での時代の変化もあり、現代風に大幅にイメージチェンジをしていた。終盤、見事にミュージシャンとして成功を収めた彼の姿が描かれており、インタビューでヤザワに尊敬の念を抱いている事を明かした。
吉岡 久憲(よしおか ひさのり)
ヤザワのクラスメイト。見た目はヤンキーだがヤザワ、宮園、坂本らと気が合う。友達がいないことで有名で、暗い小中学校時代を送っていたらしい。ニーヤたちによる学生証狩りに遭うなど、トラブルに巻き込まれることが多い。ヤザワや坂本と同様、クラス内で数少ない童貞だったが、ソープランドにて先に「オトナの仲間入り」を果たす。ヤザワが成り上がるに連れ、出番が減っていくことを自覚しており、蘭丸が中退する際にも置いて行かれる事を嘆いていた。
相沢 純菜(あいざわ じゅんな)
直樹の妹。初登場時には中学生(兄は住中なのに彼女はなぜか西中)だったが、後に成南へ進学する。ファーストフード店などで働いている模様。家事全般をこなし兄の暴走を抑える母親代わり的な存在。兄似の美少女だが、強気でヤンキーとしての実力も備えており、たびたびヤザワのセクハラターゲットにされても多くの場合返り討ちにしてしまう(一時期はそれが原因でOZ二代目とヤザワにからかわれていた。ちなみに終盤の描写から見ても、二代目総長になったのは結局中鉢である模様)。恋人はずっといなかったようだが、本人曰く兄が怖いため誰もそばに寄って来なかったとの事。BJCのファン。後に松岡と両想いとなり結婚。松岡と共にアメリカに旅立ったが、最終回で育児の為に帰国している。
蜂屋 未来(はちや みき)
松岡の異母弟。顔立ちは松岡と似ている。幼少時から親戚の間をたらい回しにされ、松岡と同じ中学に進学してからは、髪型などを松岡とそっくりにして彼に自分の存在を訴えたが、当の松岡は恵まれた境遇にあって自分を見下した。その兄に激しく反発して、中鉢竜一ら各中学の名の知れた不良らと松戸五人衆を結成し松戸苦愛に対抗する。松岡の「カゲ」などと言われ侮辱されると、手がつけられないほど激昂する。後に成南へ進学しヤザワらの1年後輩となる。女性とも見紛う小柄で優しげな容貌ながらケンカの実力は兄同様で、同学年中では中鉢と共に最強クラスである。生い立ちのせいで母性愛に餓えており、純菜に優しくされたのがきっかけで告白するも、振られてしまう。その際はかなりショックを受けたらしく、押し入れに引き蘢っていた。そのルックスから本人の意思を無視して度々女装させられることがある。
上田 健二(うえだ けんじ)
通称ウエケン。ヤザワらの1年後輩で蜂屋と同学年。中学時代に相沢とタイマンを張って惜敗した過去がある。狂犬、爆弾上田などと呼ばれ恐れられていたらしいが、完全な蜂屋のかませ犬としての登場で、蜂屋に敗北して以降は、やられ役、ギャグキャラとしての扱いがほとんど。一応OZの一員だが、その姿はほとんど見られない。蜂屋とは彼の女装事件がきっかけで和解し、友達になった。五中の三バカ達の登場時にも一悶着起こしているが、彼等の成南入学後は和解したらしく、数少ない2年生の先輩として一緒に行動していることが多い。基本的に悪人ではないのだが、勝手にOZのステッカーを販売しようとしたり、他のメンバーと揉め事を起こしたり、相沢に対しても因縁を少し根に持っている部分があるなどやや協調性に欠ける。また、ヤザワの権力が及んでいる場合はヤザワに忠実に従いもてはやすが、ヤザワが窮地の際は平気で見限ろうとするなど、姑息な一面も見受けられる。本来の実力の割りに抗争に参加することは少ないが、ギャグ中心の話では出番はかなり多い。女の子以外の美的センスはかなり独特。
結城 直人(ゆうき なおと)
資産家の長男。父親の意向でアメリカへ留学していたため2年遅れで成南に入学したため、本来はヤザワらと同年代である。アメリカ渡航以前は数々の事件を起こしていたが、父親によって揉み消されていた。人らしい感情を持たず、冷酷無惨な所行を重ね「怪物」と恐れられる。
感情に動かされない自分を最強の生物だと言っていたが、その反面、他の人間のようにまともな感情を抱けない自分にいら立っていた。他人の本性を見切る力に長けており、ヤザワの喧嘩の弱さを見抜いた際には、全く喧嘩の強くない者とヤザワを大勢の目の前でタイマンさせ、ヤザワが敗北するシーンを衆目にさらしている。喧嘩の弱さが完全な周知の事実になる寸前まで追い込まれたヤザワは、本性を隠し通す最後の手段として成南を自主退学してカス学に転校する。その直後に、京也から感情を欲しがっていると指摘されて、初めて怒りの「感情」を見せる(1度目のバグ)。自分にも感情があるのかと動揺して、チンピラや暴走族を次々に潰し、松岡にも重傷を負わせる。松岡にも感情を欲しがっていることを指摘され、ヤザワならそれを引き出せると言われたことで、電車内にまでヤザワを追ってきてヤザワを実験する。ヤザワのラッキーにより電車から落ちそうになったところで、感情を欲しがる自分の気持ちに恐れをなしていることを指摘すると同時に自分を助けようとしたヤザワの手を、食人鬼の如き形相で噛みつけた(2度目のバグ)。あまりの恐怖にヤザワは退学して傍目も憚らず逃げ出すが、直人は直後に死亡した父親の遺産で成南を買収し、廃校を条件にヤザワを呼び戻して対決した(ヤザワは対決など絶対にしたくなかったが、これまた不運により対決する羽目に)。自分から「感情」を引きずり出すこととなったヤザワを「バグ」としてとらえ、そのバグを消すためにヤザワを殺そうとしたのだった。もはやこの騒動のときには、彼は衰弱し錯乱して、人間の区別ができなくなり誰がヤザワなのかも分からなくなっており、目の前の人間をすべて殺して最終的にヤザワを消そうとしていた。本物のヤザワとの対峙により3度目の「バグ」が生じ、壊れたかと思われたそのとき、彼は以前以上に恐怖を感じないハイな境地に至っていた。しかしこれは、恐怖を乗り越えたのではなく、恐怖や感情を持ったただの人間に変貌したサインであり、これが引き金となってヤザワに敗北を認めるに至ることになる。この騒動で成南の校舎は半壊している。皮肉にも成南を買収した彼のおかげで、ヤザワは成南に復帰することに成功した。
その後特別少年院に送られたが、再び感情を持たない怪物になりそうな自分と戦いながら、それを唯一止めてくれるヤザワとの再会を待ちわび続けた。しかし、すれ違いからヤザワの手にすがることはできず、代わりに少年院で出会った藤丸に暗示をかけられ、以前の怪物に戻ってしまう。その後、黄泉の双龍の1人として、シージャック事件を起こすが、暴走した藤丸に刺されて重傷を負う。だが同時に暗示も解けた為、感情とヤザワとの友情も取り戻し、最終的にヤザワに味方した。抗争後には少年刑務所に収容されたが、ヤザワたちの卒業間際に仮釈放されたようだ。なお、車は運転しているものの、単車のテクはまるでないとのことで、作中でも単車を運転しておらず、乗せてもらうシーンばかりである。
結城 京也(ゆうき きょうや)
直人の弟。かつて理不尽な命令を繰り返す兄に日頃から苛まれていた。その命令により喧嘩を挑んだ不良が車に轢かれて死に、自分に殺人罪がかかると思ったが、日頃の直人の行為を知っていた周囲は、直人の仕業だと決めつけた。それを利用して、殺人罪が成立すれば兄も簡単には自分に手を出せなくなると思い、その濡れ衣を着せようとした。しかし、その不良の死因は、実際には自分との喧嘩ではなく彼が服用していた薬物にあったため、兄が簡単に釈放されることとなってしまう。それにより兄の自分への残虐性を完全に引き出してしまい次は殺されると確信した。警察沙汰をそれ以上起こさせないようにという父の意向で直人は渡米したが、2年という期限つきであったため、京也は兄の帰国によるプレッシャーに追い込まれる。ヤザワたちの目の前に現れた際は、兄ほどではないが、ニーヤを瞬殺する腕前や常軌を逸した性格を見せていた。しかしそれは、兄が帰国するまでの間に、兄に殺されまいとして彼が死に物狂いになって兄を模倣して身につけたものであった。ヤザワを倒すことでその強運にあやかろうと画策するも失敗。自棄になり、兄になぶり殺されるくらいならとヤクザに囲まれるが、ヤザワらに助け出されて翻意する。自分は必死に兄を真似て非情にもなりきろうとしたが、それがいかに非人間的で間違ったことなのかを、ヤザワを見ていて学んだと述べる。兄に罪を着せたことについてはずっと負い目に感じていたこともあり、兄を感情のない怪物から「ヒト」へと進化させるため心を砕くようになる。かつて直人から唯一もらった物であるネックレスを大事に持っており、それが死を確実に迎えたと思われた京也を救うことになる。直人がヤザワに敗北した後は、特別少年院の直人に対し面会を続け、外部の余計な情報を与えて刺激しないように努めていた。しかし藤丸に洗脳された直人により、再び追いつめられることになる。黄泉との抗争終了後は、再び仲直りできたようで共に卒業式に参列している。愛車はHONDAマグナ。
木内 千香(きうち ちか)
椎名の恋人。初期のころは頭が足りず調子に乗っているだけのトラブルメーカーで、誰とでも肉体関係を持ち、男たちからはいいように利用されていた。相沢とも関係を持ったことで相沢と椎名の仲違の原因を作った。しかもその際には、椎名とは別れたと言って相沢を誘惑し、椎名に対しては相沢から無理に関係を持たされたと嘘をついた。友人である純菜の紹介で椎名とは知りあい付き合ったが、それらの愚行によって純菜からも愛想を尽かされていた。また、その後は自棄になって相沢に似たルックスの相手と関係を持って妊娠したが、その男からは階段から突き落とされて流産させられてしまった。それらの過去も椎名に全て受け止めてもらい、完全に結ばれることとなる。それ以降は髪型を黒髪のストレートに変え、工藤静香似の容貌になった。ちなみに椎名が自分以外の女とバイクに乗っているのを見て、浮気したと勘違いしたこともあったが、その相手はただのオカマだった。
小山 裕造(こやま ゆうぞう)
成南の教師。以前は暴走族で、親友であった相沢健吉と初代「影舞」を結成した。不良や落ちこぼれといった者に対する理解があり、亡き親友の忘れ形見である相沢兄妹のことは自分の子供のように気にかけている。かつては暴走族への熱意は健吉以上であり、それが災いして、子供を得たばかりの健吉を死に追いやることとなってしまった。その負い目により、相沢兄妹に対しては生活費を毎月渡している。それにより自分の生活も苦しく、街で物乞いをしたことも。後に見合いで後の恋人明日香と知り合う。だが見合い当日講談興業に拉致られた相沢を救うため見合いを反故にしてしまう。しかし、その姿に惚れた明日香と見合いではなく出会いから始めようと言われ、正式に交際を続けている。腕力的には砲丸の玉ですら野球ボールのように扱うほどであり、その辺りのチンピラが束になってもかなわない。煩悩は旺盛で、アダルトビデオを頻繁に見ており、学校の池の鯉を相手に自慰に耽ったこともあった。愛車はケンメリ・スカイラインだが、落書きされたりフロントガラスに突っ込まれたりと、ヤザワから散々な目にあわされている。
モデルは作者の高校時代の恩師小山裕三。ちなみに砲丸投の日本記録保持者でもあった。
中村幸司(なかむら こうし)
成南に赴任した教師。一見気の弱い優男だが、かつて加藤という不良と付き合っていた妹の綾子が事故にあってしまったことから、手段を一切選ばず不良をすべて排除しようとする。不良を冤罪に陥れるために自分で自分の身を傷つけることも厭わないため、体じゅうに傷があり椎名を驚かせたほど。元々は、教師である父親を見習って、救いようのないほどの不良高校に赴任した際にも、ひたすら根気強く不良たちと接しようとしているなど、まさに金八先生を地で行く熱血教師だった。しかし、自分が目をかけていた加藤と綾子の交際を知った際に猛反対し、更にその直後に加藤と綾子が事故にあって綾子が昏睡に陥ってしまった(加藤は死亡)ことから、不良すべてに対する復讐を誓う。だがヤザワの体を張ったハッタリと、昏睡から回復した妹のおかげで自分のした事が誤解から招いた事だった事実を知り、自首。今度こそ正真正銘の金八先生となるべく、人生をやり直す決意をした。
西本(にしもと)
生徒指導担当の教師。不良などに対しては冷淡であり、事なかれ主義で、自分の保身しか考えていない。
村田 平蔵(むらた へいぞう)
西本に代わって生徒指導を一時担当した教師。妙な理由をつけては女子の生理用品を集めるなどする、一言でいえばただの変態。ヒカルに対して、検尿を自分に直接持ってくるよう強要したが、ヤザワに密告されて一話で退場。なおヒカルは、その検尿には自分の家のジョン(犬?)

の尿を代わりに入れておいた。それをどさくさに紛れてくすねておいたヤザワが、どのように使用したかは定かでない。

霞ヶ浦学園(カス学)

久古 明夫(きゅうこ あきお)
通称キュウ。ヤザワ以上に中学時代は凄まじいイジメに遭っていたが、ある日の出来事を境に徹底的な報復によりイジメを跳ね返すことを学ぶ。進学先の霞ヶ浦学園(カス学)では、殺人マシーンと呼ばれるほど手段を選ばぬ非情かつ徹底的な報復により周囲から恐れられ孤立するも、ヤザワとは意気投合し「キョーダイ」と呼び合う仲に。しかし、カス学の報復のために殺されそうになった時に「ヤザワに見捨てられた」と思い、その誤解の巻き添えで椎名と相沢を相次いで刺傷する。ヤザワのこともヒカルを人質にとり殺そうとするが、ヤザワの体を張った(一応の防御策は張っていたが)行動に打たれ少年鑑別所送りとなる。その際のけじめを付ける為ヤザワたちの前で切腹し瀕死の重傷を負うも、ヤザワの輸血を受け血を分けた義兄弟に。少年鑑別所で知り合った美島ジュンと義兄弟の契りを交わし、ヤザワと美島が衝突した時は退所直前で鑑別所を脱走して2人を救おうとした。その後、担当教官は久古の事を信じ待ってくれ、保護監察官にも事情を隠してくれた為、再び人を信じる事を学んだ。非常にタフネスで打たれ強く、どんな状況でも怯まない不屈の精神を併せ持つ。元々がイジメられており、成り上がりの手段が不意打ちや凶器使用に頼ったものであるため、タイマンにおける純粋な戦闘力は不明。しかし、カオルが時計に仕込んでいた凶器を鋭く見破るなど、ケンカ慣れは相当なもの。出所後はガソリンスタンドで真面目に働いており、ヤザワが一時カス学へ編入したのを機に復学も果たしている。愛車はホンダ・カブ。
藤城 直人(ふじしろ なおと)
登場時はカス学の番長格。入学早々キュウをリンチするが、報復で校舎の窓から突き落とされ、入院を余儀なくされる。その後、ヤザワとの対決の隙を見てキュウを刺そうとするが、誤ってヤザワを刺してしまい、狼狽しながら逃げていった。その後は松岡にも一撃でのされ、ヤザワを騙った坂本に髪を剃られたり、青木に歯を折られて番長の座を追われるなど散々な目に遭っている。カス学を留年してしまい、青木のみならず周囲からも「ダブリ番長」といわれ、すっかり睨みが利かなくなってしまった。彼の権力失墜以前のカス学は県内でも最強最悪の存在であったが、その睨みは彼と同様落ちぶれてしまい学校の地位の割りに目立った生徒も少ない。
青木 修治(あおき しゅうじ)
通称シュウ。転校してきて、藤城に代わってカス学の番長格となりその危なさからカス学を復興させる。特技はあやとりで、編んでいる最中に話しかけられることを嫌う。ヤザワがカス学に編入した際は、キュウと共に威張り散らすヤザワを警告している。またヤザワと直人の抗争に割って入て直人を追い詰めようとしたが、逆に直人の凄みを見せ付けられた。直人に対して恐怖し萎縮したヤザワのことを、周囲のように短絡的に馬鹿にせず、強者の条件の一つとして恐怖を知ったのだと解釈していた。ヤザワが成南に戻った後は、キュウと仲間になったようである。「黄泉」との戦いでキュウとともに再登場し、連合チームのカス学代表としてヤザワの仲間になるが、流石に怪物化した結城では相手が悪く、椎名と共にすぐに退場させられてしまった。
石井トオル(いしい とおる)
キュウをターゲットにしていたカス学生徒の一人。度重なるキュウの過激な報復に対して団結したカス学は、遂にキュウを殺害しようとするが、そこから奇跡の脱出を果たしたキュウにより石井はメッタ刺しにされ重傷を負う。その後に復活して再登場しているが、再び新屋に刃物で腕を切り裂かれるなど、かなり悲惨な目に遭うことが多い。初期から続くそれらの縁から、ヤザワとの面識は浅くは無いようである。

五中

由来 カオル(ゆら かおる)
五中のワルを束ね、

ヤザワらと敵対。どんな時でも冷静沈着。他人のことを手足としか思っておらず、冷徹で、相沢を刺すなどの凶行にもまるでためらいがなかった。ヤザワの成り上がりぶりを実力の伴わないツキとハッタリの産物と看破するも、逆に「自分にウソをついていた」のは他ならぬ自分自身だった事をヤザワに見抜かれてしまい、最後は自身の敗北を認めた。その後は相沢同様にハッタリも実力のうちと認めた上で、彼なりにヤザワに敬意を表すようになった。後に松戸苦愛のトップを松岡から継承、愛車Z1000R(ローレプ)も譲り受ける。ゲーム好きで、特に格闘ゲームは津田沼ジャッキーと呼ばれ達人の域。クールな性格と美形な容姿に隠れがちだが、実は結構スケベ。OZ二代目争奪戦の際には変装して参戦したが、あくまでも顔見せ程度の考えで、OZを潰すつもりは毛頭なかった。IQ200。

新屋 力(しんや りき)
通称ニーヤ。ケンカの腕前と凶暴性はかなりのもので、五中ではカオルと並ぶワルとして知られ、数多くの悪事を働く。しかしヤザワとタイマンで敗れ、その単純な性格ゆえカオルに乗せられて暴れるもまるでカッコ付かず。成南高進学後も京也にあっさりやられるという、やられキャラに転落。最終的にはギャグキャラ的な扱いにも。催眠術や精力剤の影響で絶倫になったりホモになって蜂屋や松岡に迫るなど変態役が多い。意外にもおばあちゃんっ子。
ダイスケ、チョースケ、チョロ
ヤザワから「三バカ」と呼ばれる3人組。ダイスケの漢字表記は「大助」。ニーヤの言い出した学生証狩りに付き合わされ、その際に相沢と椎名を仕留める。そのことでニーヤを皮肉り、カオルからもおだてられて調子に乗る。学生証狩りの被害に遭った者たちから復讐される前に、ヤザワを仕留めて狙われないようにしようとするが、間に合わずにカス学からリンチされる。そこを助けてもらったことからヤザワに恩を感じ、ヤザワを狙うのをやめようとするが、それがカオルの怒りを買って、ヤザワの助けにすがることになる。自分のことしか考えられなかった3人も、ヤザワがカオルを助ける光景を見て改心することになる。後に成南に進学してヤザワの忠実な取り巻きとなる。

京葉狂走連合

久米 治親(くめ はるちか)
千葉の暴走族連合体・京狂連(京葉狂走連合)に所属する「極悪龍」と、OZ傘下の新興「乱鬼龍」を使い分け、京狂連とOZを争わせ漁夫の利を得ようと画策。メンバーを厳しく統制し手段を選ばない苛烈さで最強の座を狙うが、ヤザワに乱鬼龍が「兵隊のようなタテの関係」になってしまっている事を指摘され、復帰した親衛隊長・アベの働きやOZの「ヨコ」の人間関係を知ることで自らの過ちを認め、以前のひょうきんな自分と仲間意識を取り戻した。その後は自分の間違いを教えてくれたヤザワを大いに尊敬するようになり、心強い味方となった。「黄泉」との抗争では由来カオルとコンビを組み、暴走した藤丸と戦うなど、連合チームでは一番の大活躍をした。単車のテクに優れ、曲乗りを得意とする。OZとの抗争以後も気合の入った暴走族としての活躍を続け、地元で話題になっていたところを芸能詐欺に嵌められたことがある。愛車はGT380とカタナで、極悪龍と乱鬼龍の使い分けの際乗り分けていた。
滝沢 勇人(たきざわ まさと)
京狂連の「爆妖鬼」総長。喧嘩の実力、リーダーシップとも相当なものだったが、その強力さゆえに巨大化した組織の頂点に立ち、「大名気取り」になってしまって所属員の反発を買う。ヤザワにタイマンで敗れ総長の座を追われるも復活。しかしゲンに刺され重傷を負う。その後は流石に懲りたのか、ヤザワ達と目立った対立はしなくなった。ヤザワの腕力を超えた実力は意外にも認めており、自分のパンチを何度喰らっても立ち上がり、形はどうあれ自分を失神寸前まで追い詰めたヤザワに「オモシレーぞオメー」と最大の賛辞を送っている。「ヤザワ祭り」にも律儀に参加していたり、将来の夢は「実家の石材店を大きくする」事だったりと、結構人がいい。
日向 満三郎(ひゅうが まんざぶろう)
京狂連の「爆妖鬼」所属で特攻隊長。色黒で眉なしの外人風、寡黙な硬派である。八極拳の使い手。爆妖鬼においては「コウちゃん」のあだ名で呼ばれていた。OZとの抗争では、滝沢を下ろしたヤザワをトップに据えるが、刺されて失脚する。抗争後はヤザワから京狂連総長の座を譲り受けた。乱鬼龍の安部とはタイマンを通して厚い友情を芽生えさせている。その後はその無口さもネタとして、ギャグ担当でたびたび登場。ヤザワと相沢とはけっこうウマが合い、いい友達と言った関係になっている。プロ野球志望で当初は千葉ロッテを、次には福岡ダイエー入りを望んでいたようである。『巨人の星』オズマばりの見えないスイングを誇り、並々ならぬ才能の持ち主。また、釣りの腕前もかなりのもので、自らの陰毛で作ったルアーは驚異的なバスのゲット率を誇り"ルアーの神様"とも言われていた。魚と話をすることもできる。重度のインキンタムシに侵されており、よく股間を掻き毟っている。女性に関するストライクゾーンは広い。後に本人は意図していなかったが、ヤザワが東大進学を放棄するきっかけを作ってしまう。愛車はCB400F。
安部 照巳(あべ てるみ)
通称アベ。久米の古くからの親友で良き理解者。中学時代は乱鬼龍を引っ張る久米を表裏ともに支えた。しかし、暴走する久米を見過ごせずあえて親友である久米とゲンを敵に回しヤザワについた。しかし日向とのタイマンの際激情したゲンに刺されてしまう。一見軟派に見えるがその実力は日向と互角。人が怒っている際に放屁をする癖がある(その場を和ませる意図もあるが、寝ているときにも同様に放屁していた)。久米と和解した後には供に乱鬼龍を率いて黄泉と戦った。セックス・ピストルズのファン。
源田 実(げんだ みのる)
通称ゲン。中学のときシンナー中毒だった自分を助けてくれた久米を慕い、狂信的に崇拝している。その崇拝振りは久米のためなら殺人もいとわないほど。アイスピックで日向や滝沢、更には仲間であるはずのアベまでを刺すなど、暴走著しい危険人物。黄泉との抗争では以前までの悪癖を反省したのか、武器はチェーンに変えていた。

松戸五人衆

蜂屋 未来(はちや みき)
#蜂屋を参照。
中鉢 竜一(ちゅうばち りゅういち)
蜂屋の無二の親友。情に篤い性格でケンカの腕は蜂屋と互角。仲間の保身の為に「松戸苦愛」の親衛隊の看板を背負わされ、松岡(とヤザワ)の策略に陥れられるが後に和解。その後は蜂屋、上田と共に「OZ」の仲間入りをする。OZ二代目の有力候補であったが、他校であることから出番はもっぱら喧嘩絡みである。愛車はCBX400FII。
武崎、世良、会田(たけざき、せら、あいだ)
蜂屋によって松戸五人衆に集められた、各中学で名の知れた不良。松岡の罠によって鑑別所に入っていた。松戸苦愛によって徹底的に痛めつけられ、やむなく中鉢を説得して共に松戸苦愛の傘下に入る。松岡に対する反撃を狙っていたが、松岡にはそれは見透かされていた。蜂屋と中鉢をかばって警察に逮捕される。

妖乱

神元 仁(こうもと じん)
大阪最凶暴走族「妖乱(ようらん)」の初代総長。現在は故人。一年前の引退式の最中に羽村の勝負を受けるが、ふとしたミスでトラックに轢き殺されそうになった羽村を庇って大事故を起こしてしまい、そのまま帰らぬ人となった。だが、魂はこの世に留まり続け、自暴自棄になって自殺まがいの暴走を繰り返す羽村を守り続けていた。二代目争奪集会の際にも彼を守り続けたが、自分と決着を付けたい羽村の意志に答え、彼を救うべく偶然参加する事になったヤザワに憑依して協力。彼の潜在能力の全てを引き出し、羽村と最後の勝負をした。抗争終了後は、自分の死を吹っ切れた芹菜と、生きる希望を取り戻した羽村を見届け、ようやく成仏した。
不破 芹奈(ふわ せりな)
登場時の年齢は20歳。仕事で大型トラックを転がす女傑。元は「妖乱」のレディースで、神元の元恋人である。修学旅行をバックレたヤザワ・相沢・椎名の三人組を妖乱の内部抗争に関わらせるため、盗まれた椎名のフェアレディZともどもトラックで大阪へと導く。のちに相沢と惹かれ合い、深い仲になった。仕事で千葉に来る機会が多いらしく、その後も度々登場してヤザワ達をサポートしている。
羽村 陽(はむら よう)
妖乱の勢力の一つ、「麗羅(れいら)」総長。金髪リーゼントの美青年。初代総長である神元に憧れ、彼に追い付く事を夢見ていたが、神元の引退式の際に最後のレース勝負に誘い、 自分のふとした不注意で神元を死なせてしまった事から自暴自棄になり、霊となった神元に自分を守らせ、守りきれなくなった、つまり死ぬときが自分の勝ちという常軌を逸した勝負を続け、暴走してしまう。その為、相沢の運転していたZに美島を轢かせたり、石川を平然と歩道橋から突き落としたりするなど、他人の痛みなどまったく意に返さない残忍な人間になってしまった。しかし、神元の追悼集会兼、二代目争奪集会に成り行きで参戦したヤザワに神元の影を重ね合わせ、真斐朗の一言で自分の行っていた事が間違いだった事を自覚し、ヤザワに取り憑いた神元と改めて勝負。今度は自分が事故りそうになった神元(ヤザワ)を庇った事で、ようやく神元に並ぶ事ができた。その後はヤザワと芹菜の説得や、かつての自分のように自分を慕ってくれる後輩がいる事を知ったおかげでようやく神元の事も吹っ切り、生きる情熱を取り戻したようである。本人は当たり前のように思っていたようだが、実は霊能力者。愛車はZZR。
相京 真斐朗(あいきょう マヒロ)
妖乱の勢力の一つ「沙利威(サリー)」総長。小柄な美少年だが、羽村にも引けを取らない荒れくれ者。里美に恋心を抱いており、彼女とヤザワが組んだ事を知ると、あからさまに嫉妬していた。その事もあり、二代目争奪集会ではヤザワをターゲットにするも、羽村の乱入で失敗。一度は羽村を追い詰めたが、自販機に下敷きにされて敗北してしまう。抗争終了後は「ヤザワ祭り」に羽村と共に参加しており、どうやら和解した模様。
石川 龍平(いしかわ りゅうへい)
妖乱最大勢力、「紅連(ぐれん)」総長。神元が逝った後の羽村とのケンカで左耳を斬られており、二代目争奪集会ではその事を恨んで羽村をターゲットに絞り、執念深く迫るも、バトルの際にトラックに撥ねさせられて一蹴されてしまう。そのまま病院に運ばれて退場になるかと思いきや、神元(ヤザワ)とのレース勝負の際に救急車をジャックして乱入、羽村に重傷を負わせてようやくダウンした。愛車はZII。
神元 里美(こうもと さとみ)
妖乱の勢力の一つ「影狼(かげろう)」の総長。神元 仁の実妹。美少女ながらも金髪の髪をリーゼントにし、喧嘩も強い女傑。兄が死んで以降メンバーがどんどんいなくなってしまった中、一人でチームを守り続けてきた。二代目争奪集会に参加する事になったヤザワに兄を重ね合わせ、ヤザワにチームを譲って協力した。真斐朗に惚れられているが、彼女が気になっているのは羽村である様子。松田優作の大ファン。

黄泉

藤丸 達也(ふじまる たつや)
カリスマ性により急速に勢力を拡大した横浜「黄泉」ヘッド。背中には双龍の刺青がある。難病により余命いくばくもないと宣告されている。地上の楽園ネバーランドを実現するとし、そのために九楽や磨呂を始めとするメンバーの心酔ぶりは強烈。宗教の教祖も同然で、神とも思わせるほどのカリスマ的存在である。少年院に敢えて入っていたが、それは自分が病魔に犯されていることを黄泉メンバーには隠し通すため。かつて病気の身に絶望していた際に出会った、自分と同じ「達也」という名前の暴走族の男を殺したことから、他人を自分の代わりに殺すことで、病気で死んでゆく自分とその他人の立場を入れ替えるという苦痛からの脱出法を見出す。そして同時に、黄泉のカリスマとしての生き方を自分に課すようになる。少年院で結城直人に目をつけ、彼に一度殺してもらいそこからの復活を遂げることで、死の運命に勝つことを目論む。それを遂げキリストの如く復活した彼は直人と手を組み、その後は共に黄泉メンバーを扇動して貨物船をシージャック、ヤザワらを巻き込み大騒動を起こす。自らの運命を投げ打った事で何度も暴走するが、恋人の舞が自分の子供を身籠っていた事を知り、ヤザワと相沢の説得も相まって生きる希望を取り戻した。その後は自らを死んだ事にして鶴岡の口利きで島に移住し、舞と子供の為に精一杯天寿を全うする決意を固める。
磨呂(まろ)
藤丸・九楽と共に黄泉を立ち上げた、黄泉の特攻隊長。スキンヘッドの上にバンダナを巻いているが、その頭にはヤケドの跡がある。それは、かつて藤丸に反抗していた自分への戒めとして自分でつけた傷。言葉づかいは穏やかだが、怪我を理由に出陣を辞退しようとした仲間の耳を食いちぎるほどの残虐性を持つ。最後まで藤丸を信じ続け、逮捕された際にも藤丸は永遠のカリスマへ昇華したと訴えた。
九楽(くらく)
黄泉の旗上げメンバーの一人で、黄泉の特攻隊長。かつては薬物中毒だったところを藤丸に救ってもらった。人を食った態度で抗争の種を持ち込み、黄泉の勢力を拡大する。楽園に行くという藤丸の真意が心中にあると勘付いても動じなかった。しかし、溺死の危険が間近に迫ると本性を隠しきれず、恐怖して命乞いした。
安永 舞(やすなが まい)
藤丸の恋人。藤丸と同じく背中に双龍の刺青がある。神様を演じる藤丸のことで心を悩ませていたが、少年院から出てきて更に変貌していた藤丸に恐怖し、また彼の不治の病について知り、彼を救うことをヤザワに託す。藤丸の子を身ごもっていたことを告げるために貨物船に乗り込み、藤丸を説得する。

セ・ザール高校

城地 光宏(じょうち みつひろ)
名門セ・ザールにおいてトップクラスの成績を持つ男。かつて1年間渡米しており、そのため高校3年生だが年齢は19歳。その渡米の目的は、自分を遥かに上回る天才である姉に追いつく学力を作り上げる時間を持つため。教室内では漫画ばかり読むなど、周囲には余裕たっぷりの天才という印象を持たせているが、実際は常に天才の姉にコンプレックスを持っており、必死に勉強ばかりしていた。そのコンプレックスからか性格は容姿と正反対に、そのストレスを他人をイジめて晴らす傲慢かつ陰険な人間になっていた。模試において、総合点数自体は自分にまったく及ばなかったものの、他に誰も解けた者のいなかった問題に正解していたヤザワに負けを認め、東大受験の唯一のライバルと認めた。ヒカルに対してモーションをかけていたが、ヒカルの気持ちは既にヤザワの方に向いていたため、相手にならなかった。
美東 慶時(びとう よしとき)
九州の暴走族「九頭」(クズ)を率い、容姿や立場など何かにつけヤザワとイメージが重なる人物。例えばヤザワが「エーちゃん」なら美東は「ビーちゃん」といった具合。運の良さもヤザワ並みに桁外れであり、自分の真上に多数のナイフを投げて落としても、ナイフの方がよけるほど。ただし偏差値32の矢沢に対し、美東は名門校セ・ザールの首席で、数学オリンピックの代表に選ばれたことがあり、東大理3(医学部)を志望する秀才。ケンカ慣れもしている。飛行機事故に遭った際に彼は唯一生き残り、そのとき死んだ兄の心臓を移植しており、時折チアノーゼになる持病を持っている。その兄の願いが東大医学部への進学であり、移植した心臓によってその願いに縛られることとなり、奔放に生きたい本来の自分との2人分の人生を生きることになって、苦悩する。ヤザワの噂を聞きつけてヤザワに因縁をつけ、そのためにヒカルのファーストキスを奪い(それ以前にヒカルは、不可抗力によりカオルの頬にキスしてしまったことはある)、ヤザワを一度は崩壊させそして本気にさせている。飛行機事故の際に自分にあたった看護婦と似ていたことから、ヒカルのことは「天使」として特別視していた。東大受験とヒカルを巡り、ヤザワに去勢を賭けさせ対決する。その対決においてヤザワの勝ち目をなくすために、セ・ザールの生徒の大半に東大を受験させるよう煽ったが、それが自分の首を絞めたのか、試験直前において東大理3の受験においては安全圏ではなくなっていた。人相が変わるほどの受験勉強の追い込みをかけた上で試験に臨み、試験会場で不正を行おうとしたヤザワを白日の下にさらして決着をつけようとしたが、自分を遥かに超えるヤザワのツキを見せつけられた。ついには、持病の悪化により試験中に倒れ、結果は不合格に終わった(因みにヤザワは合格するが、成り行きから合格を放棄してしまった事から、勝負の結果は引き分けに終わっている)。

東大

城地 エミリ(じょうち エミリ)
城地光宏の姉の東大生。見たものを瞬時に記憶することのできる直感映像記憶の能力を持つ天才。3年間を無駄にしたくないということで高校には通わず、独学で大検を受けて東大にトップ合格した。弟の自分に対する歪んだコンプレックスについて不快に思っており、それに対する刺激としてヤザワの素質に目をかけ、東大受験のブレーン役を買って出た。高校に行かなかった反動からか制服が大好きで、趣味はコスプレ(ただし各地の高校の制服に限定した、いわゆる「なんちゃって高校生」)。ヤザワに自分と同じ直感映像記憶の能力があると早とちりして、ヤザワと並んで肛門をプリクラに写すという罰ゲームの危機にさらされ、そのときだけは本気で狼狽していた。
メンサ教授(メンサきょうじゅ)
東大の客員教授。かつてはシベリアのエロマンモスと言われる性欲旺盛な少年だった。ヤザワの秘められた学力を見抜き、学問に対して性的興奮を覚える催眠術をかける。
リズ(りず)
メンサ教授の娘。ミス東大であったが、ホストの男に騙されてその性的関係を写真に撮られ、脅されていた。しかし、ヤザワによってその難を逃れ、後にヤザワに協力したが日本語が不得手なため、彼にいらぬトラブルを招いてしまい、エミリを呆れさせた。

影舞

当時幅を利かせていたCRS連合の下につく事を嫌った、若き日の小山裕造(総長)と相沢健吉(特攻隊長)とが中心となり結成した暴走族で、矢沢の世代では地元では名門であった。健吉の息子の直樹(高1時)が総長に就く寸前まで行っていたが、当時直樹に敵意剥き出しの椎名がヤザワを抱き込み、総長をかけた抗争を起こす(当代総長公認)。頭の証であるチームの旗をヤザワが燃やしてしまったことをきっかけに、相沢や椎名は引退し、世代交代はうやむやになり、結局当時の頭がそのままチームを率い続けていた。矢沢を筆頭に相沢、椎名達を含む有力な若手達がOZに参加したこともあって、影舞はかつての輝きをなくしメンバーも減り影が薄くなっており、後に黄泉に吸収される。レディースの影舞もあるが、硬派で知られたのは昔のことで、矢沢世代では売春部隊と呼ばれる集団と化していた。

その他の主要人物

松岡 英治(まつおか えいじ)
松戸の愚連隊「松戸苦愛」(マッドクラブ)のトップで大手ラブホテルチェーン経営者の息子。父親の威光で、多くの傷害事件や監禁・拷問などが不問にされている。仲間内からはエーちゃんと呼ばれ、学年はヤザワらより1年上。美形で小柄だが、ケンカでは超強力な蹴り技を繰り出しほぼ無敵の強者。名の知れたヤンキーを叩くことを楽しみとしていた。10kgの鉄板入りのカバンを凶器として持ち歩いていて、それは後に2代目松戸苦愛となったカオルに受け継がれた。金の力を使って人を操る術を心得ており、自分に分が悪い際にも金の力によって相手を完膚なきまでに屈伏させてきた。頭も非常に切れて、ヤザワをして人を嵌めることに関しては自分など及びもつかないと認めさせるほどである。ヤザワらと対立し美島との死闘を経て成長、以後はヤザワに一目置くように。ただヤザワファミリーの軍門に降ることはなく、友として独自の地位を占め続けた。かつて異母弟の蜂屋から存在をアピールされた際には、それを無下に笑い飛ばし踏みにじったが、恵まれなかった蜂屋の境遇を知ってからは彼を見下し相手にしていないかのような態度を見せて距離を取っていた。自分と蜂屋がぶつかり合えば、どちらかが潰れてしまうまで止まらないと悟っていたからである。蜂屋との和解後は、彼を支える心強い存在となった。相沢との接触などの際に純菜と知り合い、次第に惹かれ合い恋人同士となる。松戸苦愛引退後、仲間達とアメ車ブローカーを設立。事業を続けていく中で、取引先との関係悪化などから一発逆転を狙う必要が生じた。そのために渡米を決意し、その危ない橋に純菜を付き合わせないため彼女から身を引こうとするが、一途に自分を追ってきた純菜と共にアメリカへと旅立った。最終回では相沢らの卒業式の参列と育児の為に帰国している。読者人気投票ではヤザワを上回り1位を獲得。
美島 ジュン(みしま じゅん)
元は渋谷最強を誇りチームを率いており