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キッチンのお姫さま/安藤なつみ

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著者: 安藤なつみ
巻数: 10巻

安藤なつみの新刊
キッチンのお姫さまの新刊

最新刊『キッチンのお姫さま 10


出版社: 講談社
シリーズ: なかよしKC


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

a8a6c2 昔キッチンのお姫さまっていう漫画があってストーリーはよくあるヤツだったんだけど、一緒についてくるレシピが本格的にもかかわらず簡単で失敗せず美味しいくできると私の中で大評判だった

キッチンのお姫さま』(キッチンのおひめさま)は、脚本・小林深雪、作画・安藤なつみによる少女漫画作品。

概要

講談社の雑誌「なかよし」にて2004年9月号から2008年9月号まで連載された(2006年3月号・2007年12月号は休載)。

平成18年度(第30回)講談社漫画賞児童部門を受賞。

連載前の次号予告のページには現在のタイトル名「キッチンのお姫さま」ではなく「キッチンプリンセス」と掲載されていたが、アメリカ版でのタイトルに使用されている。2008年にはアメリカの少女漫画売り上げランキングで6位に浮上していた。

なお、作中では主人公・風見 七虹香の名前が「ナジカ」とカタカナ表記されているが、本項では「七虹香」と表記する。

あらすじ

風見七虹香は料理が得意な中学生。幼い頃、孤児となり親を亡くして悲嘆にくれていた時に「プリンの王子様」に出会い、命を助けられる。その時から王子様に世界一おいしいお菓子を食べさせるのが七虹香の夢となった。王子様がくれたプリンと一緒についていたスプーンの紋章を手掛かりに、七虹香は星花学園へ転入するのだが……。

登場人物

メインキャラクター

風見 七虹香(かざみ なじか)
本作の主人公。初登場時は中学1年生。愛称や作中での表記は「ナジカ」。北海道のラベンダーハウスに孤児として暮らしていたが、美味しいものを食べる喜びを教えてくれた「プリンの王子様」に会うため、東京の星花学園に転校する。料理をするのが大好き。特例がないのに、特例クラスに入っているのはおかしいと思ったクラスメイトの茜や彼女の親友にいじめられていたが、親しくなった。両親の風見七瀬・風見香を亡くし、二人みたいな立派なパティシエになるのも彼女の夢。大地にはサルと呼ばれていたが、今は名前で呼ぶ仲になった。空を好きになった際、世界お菓子コンクールに参加する。味覚が空によれば彼女の才能だったが、彼の死が原因で、一時期味覚が無くなったことがある。空の父に疫病神と呼ばれ、コンクールで優勝する約束も守れなかったため、学園を追い出されたが、大地の尽力で普通科に編入し、学園に残れた。このためクラスが変わり、学園の寮に住めなくなったため、フジタ食堂に居候することになった。このことや今まで助けてもらったことから、大地のことが好きだということに気づくが…。
北沢 大地(きたざわ だいち)
七虹香のクラスメイト。茜とは幼なじみ。バスケットボールをしている。空の弟で、仲の悪い兄弟。茜に好かれているが、実は七虹香のことが好き。ぶっきらぼうなところもあるが、空の死で悲しむ七虹香を励ますなど、優しい一面もある。七虹香に無理矢理キスをしたり、彼女に腕時計を買うが、その時計を茜がうばってしまい、七虹香が空から腕時計をもらったことで誤解をしてひどく言ってしまうなど、彼女を傷つけることもあった(しかし両方ともに関しては彼女に謝罪している)。七虹香と同様に家族の人を亡くす。空が亡くなった時、七虹香を学園に残すため、空の代わりになると父親に告げ、新しい生徒会長になる。北海道の旅行先で母を失い、さらにはこの記憶も失っている。

実はプリンの王子様の正体。大地自身は北海道の記憶を失くしていたため終盤まで思い出すことがなかった。実際に大地自身はプリンを作っていないが、大地が宿泊先のホテルから持ち出したプリンを七虹香に食べさせたことが物語りの発端となる。プリンの製作者については水野星夜を参照。

北沢 空(きたざわ そら)
七虹香の憧れの人。ピアノを弾く。学園の生徒会長で、女子にモテモテ。七虹香をはげます相手。弟とは違って優しい性格(とはいえ、大地も彼なりに優しい一面がある)。大地の兄貴。七虹香をコンクールにすすめるが、父と新しい料理学校を計画するためにマスコミを集めた。しかし、七虹香を傷つけたくないため、新しい料理学校の計画をやめる。七虹香にバニラビーンズを届けに行くとき、交通事故に逢い死亡。実は、学園でよりも先に七虹香に会っていた(ラブリーより)。プリンの王子様の正体だと言っていたが、死する直前に嘘だった事を七虹香に伝えた。弟思いな所があるため、七虹香に自分がプリンの王子様ではないと伝えたのは、大地が失った北海道旅行の記憶を遠ざけるためだった。
岸田 茜(きしだ あかね)
七虹香のクラスメイト。ファッション雑誌「ストロベリー」でモデルをやっている。気が強く乱暴な所もあるが、七虹香の味覚障害の時に料理を作ったり、友達思いで優しい所もあり。大地と空とは幼なじみ。最初は七虹香を卑怯な人と思い、クラスメイトと共に何かといじめるが、無理なダイエットをやっていて、摂食障害になったとき、七虹香がおばあちゃんのピーチパイをつくったきっかけで親しくなる。しかし、七虹香と大地が一緒にいるのを悔しくなり、再び七虹香のことを恨むようになるが、最終的には打ち解けている。また、七虹香や大地と同様で、家族の人を亡くす。(母はいる。)大地のことが好きだったがふられてしまい、このことは七虹香にも打ち明けた。この時にミルフィーユを作っている。その後星夜のことが気になりだす。
フジタさん
「フジタ食堂」の調理師。七虹香の母親の香と会った事がある。見た目は老けて見えるが、実は28歳。いい加減な性格だが、「エトワール」という2つ星レストランで2年も料理を作っていただけあり、腕は確か。実家はケーキ屋。
水野 星夜(みずの せいや)
空にそっくりな男の子だが、彼とは違い負けず嫌いで好きなものに関しては熱くなる性格。しかし、常に上を目指す努力家。北海道でリゾートホテルを経営する水野グループで金持ちの一人息子。ナジカのかわりに来た特待生。だが、七虹香には負けてしまう。何故七虹香に負けたのか知りたく、フジタ食堂へ(勝手に)来るが、七虹香に一番大切なのは食べている人に笑顔になってもらうことだということを理解し、二度七虹香に告白したが、いずれも失敗した。

星花学園の人々

理事長(りじちょう)
空と大地の父親。北海道の計画書によると、フルネームは北沢悠河。読みは発表されていないが、そのまま読めば、(きたざわ ゆうが)。空とともにマスコミを集めていた。空の死はナジカのせいだと発言し、さらに「アフタヌーンティー会」で、ナジカに水野星夜にわざと負けろと発言するが、終盤では彼女にパエリアの作り方を教わったり、大地を励ましてほしいと頼んだりと、以前よりも心を開いた。
副会長(ふくかいちょう)
フジタ食堂にくる。コーヒーに砂糖3杯も入れるほどの甘党。
書記(しょき)
男。あっさり好み。
結城
特例クラスの生徒。ナジカを目の敵にし、親の力でフジタ食堂を潰そうとするが、失敗に終わる。番外編にも登場し、ナジカに嫌がらせをしたが、再び失敗。父がPTA会長兼弁護士。
高梨杏樹(たかなしあんじゅ)
真っ白なパウダーシュガーをふりかけたシュークリームみたいにかわいい女の子。ふわふわの長い髪。 背が小さくて、色が白い。黒目がちの大きな瞳。長いまつげが、頬に影を落としてる。鈴を転がすような、可憐な声。 すごくおとなしい子。父親は、指揮者の高梨政二。 母親は、ピアニストの高梨紘子。祖母は、有名なピアニスト。七虹香は、杏樹に頼まれて、天使の白いケーキを作る。小説版キッチンのお姫様に出てくる。
大原小麦(おおはらこむぎ)
番外編に登場。フジタ食堂の常連客で七虹香に弟子入り志願をした女の子。
吉野一秋(よしのかずあき)
番外編に登場。小麦の幼馴染。

七虹香の家族

風見 七瀬(かざみ ななせ)
七虹香の父親でパティシエ。船の事故で死亡。
風見 香(かざみ かおり)
七虹香の母親で、フジタさんと会ったことがある。船の事故で死亡。

ラベンダーハウス

萩尾 裕子(はぎお ゆうこ)
七虹香の住んでたラベンダーハウスに住んでいる。七虹香の親代わり。第1話から登場してはいたが、フルネームが明かされたのは第20話だった。
風太(ふうた)
ラベンダーハウスに住んでる少年。七虹香と同様に両親を亡くす。好物はバナナ。嫌いな食べ物はニンジン。
米(マイ)
ラベンダーハウスに住んでいる少女。七虹香と同様に両親を亡くす。実は、風太が好き。小説版キッチンのお姫さまに出てくる。

その他

岸 夜梨子(きし よりこ)
超有名な料理記者。彼女の売る本はベストセラーで、紹介した店も行列になるらしい。また、全日本洋菓子コンクールの審査員でもあった。七虹香の才能に感心している。
フジタさんの父
七虹香のアルバイト先、フジタ洋菓子店の店長。頑固で典型的な職人気質だが、根は優しい。結城に嫌がらせをされた七虹香の窮地を救った。

エピソード

30話において、七虹香が作ろうとしているマドレーヌの材料の中に、明治製菓の製品(のラベル)があった。実は、該当話が掲載された『なかよし』2007年3月号において、件のメーカーの商品を使った、本編とは無関係な料理を、七虹香が作る、という設定のショート漫画風の広告が掲載されており、その絡みで描かれたもの。

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