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キャプテン/ちばあきお

共有

著者: ちばあきお
巻数: 16巻

ちばあきおの新刊
キャプテンの新刊

最新刊『キャプテン 16


出版社: 集英社
シリーズ: ホームコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

atoyuki タカラトミーアーツのMARVEL グリヒル アートフィギュアしっかりと自立するの
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oo_jisigi アベンジャーズを作るにあたってまずアイアンマンから作ったのがまたすごいよね!日本ならもう土台の漫画は皆しってるからアベンジャーズから作って成功したらアイアンマンやキャプテンアメリカとかにいくと思うから…勇気というか…それだけ人気あるからなのかもだけどやっぱりすごい

キャプテンの既刊

名前発売年月
キャプテン 3 2009-11
キャプテン 4 2009-11
キャプテン 15 2010-04
キャプテン 16 2010-04

キャプテン』は、ちばあきおによる野球漫画。

本項では、これを原作として製作された複数の作品(アニメ・実写映画)についても併せて解説する。

概要

原作漫画

1972年2月号から『月刊少年ジャンプ』(集英社)に連載された。ほどなく好評を得て、一時期は同社の『週刊少年ジャンプ』にもスピンアウト作品『プレイボール』を平行連載するほどの人気作となった。

それまで主流だった、いわゆる熱血野球漫画と違い、より現実的で欠点も持ち合わせた等身大のキャラクターが、仲間と一緒に努力して成長していく過程をみせていくタイプのスポーツ漫画を作り上げ、成功した。また、当初の主人公である谷口が卒業して、それ以降も谷口の後を継いだ新キャプテンを主人公にすることで連載を継続した点も特徴的である。

1977年、『少年ジャンプ』系作品としては史上初めて第22回(昭和51年度)小学館漫画賞を受賞した。

当初は、『別冊少年ジャンプ』に『がんばらなくっちゃ』というタイトルで読み切り作品として発表されるが、好評だったため、翌号から『キャプテン』とタイトルを改めて新連載された。

シアトルマリナーズのイチロー、元北海道日本ハムファイターズの新庄剛志などは少年時代この作品のファンだったと雑誌取材で語っている。

アニメ

1980年4月にテレビスペシャルとして単発アニメ化されたのを皮切りに、1983年までにアニメ映画・連続テレビアニメが随時上映・放送された。詳細はアニメの項を参照のこと。

実写映画

2007年8月18日より全国ロードショー。詳細は実写映画の項を参照のこと。

あらすじ

野球の名門青葉学院から墨谷二中に転校してきた主人公・谷口タカオは、野球部へ入部するためにグラウンドを訪れ、練習に参加しようと青葉時代のユニフォームに着替えた。そのユニフォームに気付いた野球部員は、勝手に谷口を名門青葉のレギュラー選手だったと思いこんでしまう。しかし、谷口は2軍の補欠でレギュラー選手とはほど遠い選手だった。そのことを気が弱くて言い出すことができない谷口は、周囲の期待に応えるべくすさまじい陰の努力を続け、ついにはキャプテンに選ばれるまでになり、チームを引っ張っていく。

谷口の卒業以降も連載は続き、新キャプテンを主人公として墨谷二中野球部が強豪へと成長する様を描いていった。

主要登場人物

墨谷二中・キャプテン

谷口タカオ(声優:和栗正明)
第1次キャプテン。ポジションは三塁手、のちに投手。野球の名門である青葉学院から転校してきたために皆に期待されるが、実は2軍の補欠だった。しかし父親の助けもあり影で努力を怠らず、墨二のキャプテンとなる。控え目な性格から当初とまどいはあったものの、やがてキャプテンシーに開花し、過酷なスパルタ練習で墨二を青葉学院と互角の戦いをするチームにまでに鍛え上げる。ただ後続のキャプテンである丸井、イガラシにも長所短所とも影響力があったが「少数精鋭(レギュラーもしくはベンチ入り選手のみ)で特訓を行う」と言う図式はイガラシ世代まで続けられ、チーム層の薄さを露見される結果となった。青葉戦での投手・松下の負傷が正にそれである。この点が改善されるのは近藤世代を待つ事になる。
その「がんばる」一辺倒の思考は、ときにナインの反感を買うこともあるが、自ら不屈の闘志を見せることで自然に周りの人間をまとめあげてしまう。松下が肩を負傷し、イガラシ以外に投手がいない状態で最後の試合に臨まなければならなくなると、ピッチャープレートへの足の掛け方もわからないところから投手としての練習を始め、ついには衆目の認めるレベルまで進んでナインを驚かせ、各々の自発的な努力を促す結果となった。その最後の試合で途中、指を骨折したことをナインに隠してマウンドに立つが、これはその場にいたナインだけでなく、後に同じく試合中に怪我を負った近藤をも勇気づけるエピソードになった。TVアニメ版では、この指の骨折が原因となり、医者に「もう野球はできない」と宣告された。なお、原作漫画版では医者には行かず不養生の為に指が曲がってしまった事になっている。
墨二を卒業後は墨谷高校に入学する(そこでの物語が『プレイボール』である)。
アニメ最終回(26話)では、地区予選決勝で江田川中に苦戦するイガラシ率いる墨谷二中の応援に駆けつける。墨谷高校の制服らしきものを着用。野球を続けているかは、劇中では語られていない。
丸井(声優:熊谷誠二)
第2次キャプテン。ポジションは二塁手。谷口の代にレギュラーをイガラシに奪われたことがある。鼻が黒い。持ち前の強い熱意でチームを引っ張るタイプのキャプテンだが、かなりの激情家。それが災いして春の全国大会では醜態を見せ、解任されそうになったこともある。ヤクザ映画が好きで人情にも厚く、特に先輩の谷口を崇拝してよく彼を補佐し、また後輩には良き兄貴分として接する。ただし、近藤のような上下関係に疎いタイプには容赦がない。なお、キャプテンを務めている間、4番に入ったことがないのは彼だけである。が「イガラシに歯向かうなんてバカな男だ、おれっちなんて奴が居た為に一度も4番で打てなかった程の男なのに」と自身もイガラシを認め納得していた事が理解出来る。自身もキャプテンになってから足りないと認識していた時も多々あり、イガラシを副将格に扱い意見も聞き入れていた。
春の選抜では、下馬評で圧倒的有利だったが広島の港南中にまさかのサヨナラ負けを喫した。夏の大会は地区大会決勝で延長18回の死闘の末に青葉学院を破るが、この試合でほとんどの部員が負傷。またそれに代われるだけの選手がいない層の薄さが災いし(大会に向け夏休みにスパルタ合宿を行った結果、86人いた部員の中で最後までついていけたのは、丸井を含めてたった11名で、1年生でついていけたのは近藤だけだった)、全国大会は棄権せざるを得なくなってしまった。
卒業後も墨二の練習や試合にしきりに顔を出し、試合ではベンチの上からアドバイスを出していた(当初はベンチ内にいたが、監督ではない部外者ということで審判に注意され、以後はベンチの上から審判に分からないようにアドバイスしている)。さらには応援団の統率や対戦相手の情報を集めたり、野球部の合宿の面倒を見たり、イガラシが行き詰った際にさり気無くアドバイスや練習試合の手配をするなど、常に外部から墨中野球部を支え続けた。長期連載の『キャプテン』において第1話から最終話まで登場し続けた唯一の人物。
原作においては、近藤キャプテン時に登場した時は墨谷高校の制服を着用している。
アニメのオープニングでは、なぜか背番号3を付けている。
イガラシ(声優:木村陽司(TVシリーズ)/ 中田光利(劇場映画版))
第3次キャプテン。ポジションは一通りどこでもやってきたという優れたプレイヤーで、作中では三塁手・二塁手・投手として活躍した。入学時から中学生離れした言動が多く、言いたいことを無愛想にずけずけと言うその性格を先輩達に疎まれた。しかし、1年時から実力は抜きんでており、谷口の英断で1年からレギュラーとして内野を守る(この時、丸井が外された)。試合中、松下の負傷から急遽ピッチャーとして登板し、落ちるシュート(シンカー系)など多彩な変化球を披露し、務めを果たした。谷口の猛練習に最も積極的についていき、チームの重要なレギュラーとして先輩ナイン達の敬意をも勝ち取った。
エースとなった2年生時には、感情に走りがちな丸井を冷静な視点で補佐する役割も負い、丸井を差し置いて4番に入った。キャプテンとなってからは谷口以上の猛練習をレギュラーに課し、墨二野球部を全国大会で戦えるチームに育て上げた(反面あまりの非情なスパルタぶりと選手の怪我が問題になり、春の全国大会辞退という結果も招いてしまっている)。夏の大会では決勝戦で西日本の強豪・和合中を激闘の末に破り、悲願の全国制覇を達成した。自己の欠点(球質が軽いこと)を知り、近藤に任せるところは任せて勝利のみを重視し、プライドは二の次で采配を振った。
冷静沈着なイメージが強いが、1年の頃はかなり短気であり、谷口に対してさえ業を煮し影で帽子を投げつけて批判したり、金成中学戦では激昂したところを丸井に諭されたこともある。2年時にも、キャプテンとなった丸井がただ感情に任せて部員を叱りつけるのを見て激昂したこともあり、性根は熱いものを持っている。成績優秀(学年10番以内)で、のちに墨谷高校に進学する。慎二という2歳下の弟がいる。実家は中華そば屋を経営している。
近藤茂一(こんどう しげかず)(声優:中尾隆聖)
第4次キャプテン。ポジションは投手と右翼手。三塁手も1回守っている。関西弁を話す。センスは抜群だが、直向さが全くない。剛速球投手で強打者だが、バントや守備などの小技が苦手で鈍足である。入部当初は図体に任せた野球技術の荒さと横柄な性格で丸井キャプテンの反感を買った。しかし、彼の実力を見込んだイガラシの推挙と指導で、やがてイガラシに次ぐ墨谷のエースにまで成長する。しかし、依然として大事な場面でのミスや無神経な発言などから、丸井からはよく蹴られ、チームメイトを幾度と無く激昂させている。冷静が持ち味のイガラシですら頭にきて怒ったこともある。
2年生時には5番を打ち、北戸中戦でサヨナラホームランを打ったり、和合中戦でサヨナラヒットを打ったり活躍したが、サインを間違ったりエラーをしたりと粗さも見せた。
キャプテンとなってからは、先代のキャプテンらとは違う選手層を厚くするための育成型練習をし、後輩の抜擢と面倒見のよさでチームを引っ張る(なおアニメ版はイガラシがキャプテンの時に最終回となったため、近藤キャプテンの活躍はアニメ化されていない)。結果として富戸戦では近藤は危険プレーで退場、牧野と佐藤は負傷退場と主力を欠いた墨谷であったが育成で力を付けたとは言え、1年生を起用したにも拘わらず互角に渡り合う事が出来た。ここに谷口世代からの欠点であった選手層の問題はクリアされた。変化球も覚え、曽根に「キャプテンとしては落第でも一投手としては絶品」と言わしめた。全国大会を経験したため、かなりスキルが上がっており、最終的にはセットポジション、バント処理も難なくこなせるようになる。
一見へらへらとしたお調子者に見えるが、試合では限界を超えた投球をするなど、ときに丸井すらうならせる根性を内に秘めている。
原作では谷口が卒業してから入学しているので、両者が会うシーンはないが、アニメ版ではイガラシがキャプテンの時に、球場へ谷口が応援に来たことがあり、会話はないが出会っている。アニメ版は基本的に中学生達の演技は子役(当時)の役者が演じているこの作品において、彼のみ声優である中尾隆聖が演じている。
先代キャプテン(声優:村田光広)
谷口の先代のキャプテン。谷口の並々ならぬ根性と実力とを買って、次代のキャプテンに抜擢した。野球の実力については作中触れられていないが、谷口が青葉中出身ということで浮かれる部員の中で、唯一補欠選手だと見抜く洞察力を持ち、さらには人望も厚い。谷口にとっては恩人といえる存在だが、第1話で墨谷二中を卒業した後はほとんど本編に登場しない(谷口の回想シーンのみ)。

墨谷二中・選手

松下(声優:大見川高行)
谷口キャプテン期のエース。右投げ右打ち。他のチームメイトと同様にイガラシのでしゃばりを快く思わず、彼を登用する谷口と度々対立する。墨谷の中心選手の一人であるが、投手としての実力はあくまで地方大会レベルであり、対青葉学院戦では「あんなスローボールでよく決勝に勝ち上がったものだ」と青葉の監督に酷評される。それでも打たせて取る投球でよく健闘したが、最後は本気を出した青葉学院の猛打に合い、右肩に打球の直撃を食らって退場、マウンドをイガラシに託した。打撃も得意なのか、初戦の江田川戦では3番、イガラシが加わった2回戦以降は2番を打っていた。
『プレイボール』でも城東高校の控え投手として再登場。ただし、その実力は中学時代よりも遥かに向上していた。
アニメ版では眼鏡をかけていて、後に描かれたアニメ版『プレイボール』では、元祖眼鏡ピッチャーの中山の眼鏡の形を変えることになった。原作では直情的な性格に描かれているが、アニメでは青葉再戦に備えて投手練習する谷口を手伝ったりするなどの場面が追加された。アニメ版『プレイボール』でも墨谷高校の対戦時、ワンポイントリリーフで登板し谷口を抑えた(これも原作にはない)。
小山(声優:長谷有洋(TVシリーズ)/ 手塚学(劇場映画版))
谷口キャプテン期の捕手。右投げ右打ち。副キャプテンでもあり、谷口が新入部員への挨拶であがってしまった時も代わりにしっかりと挨拶をしている。捕手で5番を打ち、副キャプテンを務めていることから、谷口・イガラシ以外の中では実力のある選手のようである。青葉との再試合では負傷後にリリーフした谷口の血染めのボールを捕球して涙した。帽子を逆さに被るクセがある。
浅間(声優:鴨治忠司(TVシリーズ)/ 岩田光央(劇場映画版))
谷口キャプテン期の中堅手。右投げ右打ち。谷口による地獄の特訓の時は背番号7だったが、基本的には背番号8でセンターを守っている。フェンスに激突してボールをキャッチした際、心配して駆け寄ったチームメイトに対し、「バーロー!これくらいどうってことねーよ!」と怒鳴り返している。なお、原作・アニメでは谷口と同級生であったが、スペシャル版(TVアニメに先駆けて放送)では丸井と同級生だった。
加藤正男(声優:結城知仁(TVシリーズ)/ 西脇政敏(劇場映画版))
谷口・丸井キャプテン期の一塁手。丸井と同期。左投げ左打ち。2年生時は6番、3年生時は2番を打っていた。谷口キャプテン期の初戦である江田川戦では右投げになっていたが、以後の試合では左投げである。延長戦となった青葉学院とのゲームでは、最後はまっすぐ歩くことさえままならず、バットの握りが逆のまま持ち豪快に三振した。アニメ版では一本足打法を披露している。
墨谷二中卒業後は墨谷高校へ入学し、『プレイボール』の中でも見ることができる(ただし卒業後、丸井と共に墨谷二中に訪れた際に、なぜか朝日高校の制服を着ていたことがある)。TVアニメでは修正され墨谷高校の制服で登場。
高木(声優:酒井克也(TVシリーズ)/ 小山梓(劇場映画版))
谷口・丸井キャプテン期の遊撃手。丸井と同期。右投げ右打ち。アニメ版では左翼手になっている。2年生時から1番(初戦は2番)を打っていたことから実力者と思われるが、谷口時代の江田川中学とのゲームでは、プレイボール直後に井口から顔面にデッドボールを受け、青葉学院との決勝再試合では、緊張のあまりエラーを連発するなど、いささか精彩を欠くシーンが多い。また、イガラシがレギュラーに抜擢された直後は、練習中の諍いからイガラシを殴り飛ばすシーンもある。
遠藤(声優:中沢佳仁)
谷口・丸井キャプテン期の左翼手・中堅手。丸井と同期(アニメ版ではイガラシと同期)。右投げ右打ち。打順は8番。眼鏡をかけて大人しそうな風貌である。浅間と同じく、フェンスに激突して眼鏡を吹っ飛ばしながらも、まずはボールの行方を心配するシーンが印象的。
島田(声優:金谷佳(TVシリーズ)/ 大栗清史(劇場映画版))
谷口・丸井キャプテン期の右翼手。丸井と同期。右投げ右打ち(アニメ版では左投げ左打ち、井口が左打者に弱い事で発覚した)。ライトというポジションを誇りに思っている。そのため、近藤が「ライトを守っているところを人に見られると恥ずかしい」と発言したときには丸井に代わって近藤を殴り飛ばした。ただし、その試合後のバスの中では近藤に対して「疲れたろ。座れよ」と席を譲ろうとするなど、後輩思いの一面も持っている。延長戦となった青葉学院とのゲームでは、守備の時にフェンスに激突し倒れ、それをいいことに青葉の選手が打った打球を再びフェンスに激突しながら捕った。
9番打者となっているが、安打を打つことが多い。墨谷二中卒業後は墨谷高校へ入学し、『プレイボール』の中でも見ることができる。彼が最も開花するのは高校時代からとなる。
西田(声優:松永大)
アニメオリジナルキャラクター。設定は丸井と同学年。2年時・3年時共に遊撃手。右投げ右打ち。彼がいたために原作で遊撃手だった「高木」は左翼手になり、谷口キャプテン期に本来の左翼手であった「遠藤」が彼らより下級生になる。原作で「高木」が行っていた行為はほとんど彼がやることになる(イガラシとの内野連携での乱闘、青葉再戦序盤のエラーなど)。転校してきた谷口が青葉のユニフォームに着替えるのを横目に「キザなユニホーム着やがって」と悪態をつくが、青葉と気付くと豹変した。何かとイガラシと衝突していたが青葉再戦の最終回で「イガラシ…この回抑えれば俺たちの勝ちだ、頑張れよ」と互いに理解し合う様になった(アニメ版と原作では試合内容が若干異なる)。スペシャル版とは顔が異なる。
河野
丸井キャプテン期の投手。右投げ右打ち。転校してきたばかりの谷口と最初に親しくなった人物。丸井キャプテン期には、近藤ら新入部員をテストする際にバッティングピッチャーを務めている。したがって投手であると思われるが、試合で投げているところは一度も描かれていない。谷口が育てたリリーフらしいが、桁外れな近藤の登場によって霞んでしまった。背番号13のベースコーチとして一応ベンチ入りは果たしている。
久保(声優:坂井茂樹)
丸井・イガラシキャプテン期の左翼手・中堅手。イガラシと同期。右投げ右打ち。丸井キャプテン期では主に7番レフト、イガラシキャプテン期では3番センターと主力の選手である。強打者であり、江田川中の井口からホームランを放つシーンもある。作中、墨谷ナインのうち、キャプテン4人(谷口・丸井・イガラシ・近藤)以外でホームランを打っているのは、この久保だけである。また、イガラシキャプテン期の墨谷二中のレギュラーで3年生だったのは、イガラシ・久保・小室の3人だけである(アニメ版では「遠藤」もここに入る)。墨谷二中卒業後、墨谷高校に入学し、『プレイボール』の中でも見ることができる。
アニメ版では3年時は三塁手、近藤が投手の時は右翼手に入る。背番号も原作では「8」、アニメ版では「5」となっている。
小室(声優:鳥海勝美)
丸井・イガラシキャプテン期の捕手。イガラシと同期。右投げ右打ち。丸井キャプテン期は5番、イガラシキャプテン期は6番を打った。冷静なイガラシに代わって近藤を怒鳴りつける場面もよく見られる。原作では巨漢であるが、アニメ版ではスマートに描かれている。リード面では甘さが見られ疲労してる投手をうっかり忘れてる場合もあった。近藤負傷時も丸井から「いくら鈍いって言ったって奴だって生き物だぜ」と言われ、またはイガラシ疲労時にベンチからの伝令として「小室のバカタレに間を取る様に言え」と言われ捕手として甘さも目に着いた。
『プレイボール』における丸井の台詞によると墨谷二中から「中学選手権に導いたイガラシと他2名」が墨谷高校に進学する予定とあり、実際にイガラシと久保は『プレイボール』にも登場しているが、小室だけは姿が見られない。
牧野(声優:松田辰也)
イガラシ・近藤キャプテン期の左翼手・捕手。突き出たクチビルが特徴。近藤と同期。右投げ右打ち。2年生時から2番レフトのレギュラーとして活躍し、近藤キャプテン期では3番捕手と副キャプテンを務めた。北戸中戦では初回に3盗を決め、相手バッテリーから「何て足の速い…」と驚かれており、俊足でもあるようだ。直球には強いが変化球に弱く、3年生時、練習で近藤の変化球を打てなかった。几帳面なしっかり者であり、近藤などよりもよほどキャプテンに向いた人物に思えるが、やや神経質な面をイガラシが考慮して補佐役に回したらしい。万事に鷹揚な近藤キャプテンや、ともすれば甘えがちになる後輩達を厳しく叱咤する役割を果たす。イガラシキャプテン期では地味な存在だったが、近藤期になると、怒り役として存在感が増した。水と油な近藤とのバッテリーは衝突が多かったがベンチ外から丸井に「ピッチャーのヘマぐらいで癇癪起こすとは、お前も随分偉くなったな」と一喝されて以後、上手くリードして行く事になる。ただ、やはりコンバートされたての急造捕手と言う面もあり、近藤のウエストボールをノーサインで行われると相手の盗塁に対処出来ない場面もみられた。実質副将的役割を担っており富戸戦で退場になって腐っていた近藤に対し「お前の頭が冷えるまで俺が指示をだす」と見事な采配を振った時もあった。
アニメ版では左翼手の遠藤がイガラシキャプテン期にも登場しているため、控え選手となっている。
曽根(声優:岩田光央)
イガラシ・近藤キャプテン期の遊撃手(アニメ版では中堅手)。顔のほくろが特徴。近藤と同期。右投げ右打ち。イガラシキャプテン期では出塁率7割のトップバッターとして活躍した。近藤キャプテン期では6番を打つ。研究熱心な性格なのか、江田川中の井口を最初に偵察に行っている(その時の様子を、「シュートが直角に曲がる」と表現している)。近藤キャプテン期に富戸戦で牧野が負傷退場した時はキャッチャーを務めた。選球眼が良い。3年生時は何かと衝突する近藤と牧野の仲裁役に廻る事が多い。
佐藤
イガラシ・近藤キャプテン期の一塁手。M字型の口が特徴。近藤と同期。左投げ左打ち。2年時からレギュラーとして活躍。打順は8番(全国大会の準々決勝・準決勝は7番)。近藤キャプテン期には牧野や曽根と共に、数少ない3年生レギュラーの一人となり5番を打った。インコース打ちが得意。スクイズを失敗する場面が多く見られる。
進藤
イガラシ・近藤キャプテン期の内野手。出っ歯が特徴。近藤と同期。右投げ右打ち。イガラシキャプテン期のレギュラー選抜試験のノックの際、イガラシから「さすが1年間ここでしごかれただけあるぜ」と言われていることから近藤と同級生と思われる。守備は及第点だが、打撃が駄目なためにレギュラーにはなれず、試合での出番も無い。近藤キャプテン期では、守備の出足の悪さを牧野に怒鳴られながら矯正されていた。低めの球が苦手。
イガラシ慎二(声優:池田真)
イガラシ・近藤キャプテン期の内野手。右投げ右打ち。イガラシの2歳下の弟で、兄を追って墨谷二中の野球部に入部。チームメイトからは「ジュニア」「弟はん」などと呼ばれてるが兄の卒業後は「イガラシ」と呼ばれる様になる。顔は兄と似ているが、性格は兄とは対照的に愛想良くしっかりしており、おだてに弱い丸井などとは相性が良い。野球センスも兄に負けず非凡なものがあり、丸井に続く墨谷の二塁手のレギュラーとして、1年時から活躍した。打順は当初7番だったが、全国大会で試合を重ねるうちに8番、9番と徐々に下がっている。アニメ版では2番を打つ。ミートが上手く、初体験の近藤の球も難なく打ち返した。おまけに俊足である。2年時、近藤がカーブをマスターしていい気になり始めたため、牧野から「誰かカーブを投げられるやつはいないか?」と訊かれ、「しょんべん程度なら…」と手を挙げ打撃投手を務めるも「ほんとにしょんべんカーブだな」と牧野に言われた。近藤キャプテン期には三塁手にコンバートされ、トップバッターを務める。部員の事(人数など)を全く把握してない近藤に代わり記者のインタビューに答えた事もあった。
何度か自宅で兄との遣り取りがみられたが、早朝練習前の朝食を作ることもあった。野球部でも兄に対してはキャプテンとしてよりも、兄弟として接する方が多く、普通にタメ口で話す。が同時に兄が作った殺人スケジュールをみて最初に驚愕するのも彼であった。
松尾直樹(声優:土方博一)
イガラシ・近藤キャプテン期のユーティリティープレイヤー。イガラシ慎二と同期。右投げ右打ち。近藤が投手の時は右翼手、イガラシが投手の時は三塁手を務める。近藤キャプテン期では二塁手にコンバートされた。アニメ版では遊撃手を務める。1年時にレギュラーに抜擢されるが、イガラシの勉学を犠牲にした猛練習が問題視されている最中に、運悪く頭部に大怪我を負ってしまい、春の大会辞退の要因となってしまう。母親は教育ママだが、彼自身は一度失ったレギュラーの座を影の努力で取り戻すなど、ひとかどの根性を持ち合わせている。イガラシキャプテン期には9番(全国大会の決勝戦のみ7番)、近藤キャプテン期には2番を打った。長打力が低く、バントをする描写が多い。
南海中との乱闘では無表情で相手選手を踏みつけたり、バットで殴り掛かろうとして審判に止められているシーンが小さく描かれている。
鳥井
イガラシ・近藤期の外野手。イガラシ慎二と同期。右投げ右打ち。イガラシキャプテン期において打撃テストを不合格となりレギュラー候補の枠から漏れたが、全国大会以降ベンチ入りを果たす。背番号14。一塁のベースコーチを担当した際、近藤の怠慢な走塁を目の当たりにし後輩の立場でありながら激昂した。試合前のノッカーも務めているが、決勝の和合中戦では、雨でグラウンドがぬかるんでいるにも関わらず強烈なノックを打ってしまい、スタンドの丸井から「鳥井のバカタレ!」と怒られる。近藤キャプテン期になると、7番センターのレギュラーとなる。
山下
イガラシキャプテン期の外野手。イガラシ慎二と同期。小学生の時、草野球の地区大会でチームを優勝に導いた経験を持つ。彼のバットが松尾に目掛けすっぽ抜けたことから選抜を辞退することとなってしまった。1年生時からレギュラー候補に入っており、相当の実力者と思われるが、作中で試合に出ている様子はない。イガラシキャプテン期では背番号12を得ていたが、近藤キャプテン期にはベンチ枠から漏れている。
青木
イガラシキャプテン期の外野手。イガラシ慎二と同期。右投げ右打ち。山下とは小学生時代に草野球でチームメイトだった。1年生時からレギュラー候補に入っており、相当の実力者と思われるが、作中で試合に出ている様子はなく、背番号13でベースコーチを担当する事が多かった。近藤キャプテン期になると、カーブを取得中の近藤の練習台としてバッターボックスに立たされ、頭に2度もぶつけられる。
佐々木(JOY)
近藤キャプテン期の投手。1年生。左投げ両打ち。あだ名は「JOY」。背番号12。野球部の練習が厳しそうだったため、一度は入部を断念するが、いつの間にか入部していた。「JOY」と描かれたTシャツを着ていることがあだ名の由来。選手能力のデータを近藤に提出した牧野にポジション分けを依頼された際も「佐々木ってだれ?」と言われ名前を覚えられてないほどであった。左腕から繰り出す速球を近藤に見出されてベンチ入りメンバーに抜擢される。打撃も非凡で、南ヶ浜中戦ではノーヒットの佐藤に代わって代打出場し、見事にサヨナラ打を記録している。富戸戦では近藤の退場を受けてマウンドに立つ。マウンド度胸もあり1年生とは思えない強かさ。最初は打たれ、3イニング連続で失点を許していたが、尻上がりに調子を上げていき、4イニング目は0点に抑えた。スイッチヒッターだが、左打席の方が長打力は低くなるがミート率は高い。
近藤キャプテン期の内野手。佐々木と同期。右投げ右打ち。佐々木と同様、1年生時からメンバーに抜擢され、富戸戦ではヒットも打っている。引っ張る方が得意。1年生時から背番号7を与えられているが、富戸中戦ではショートを守り、好プレーも見せている。丸井からバントの指示をされ失敗したが、近藤から「打たせたらどうです、結構当てるの上手いんですよ」と言われヒッティングに切り替えた。見事ヒットを打ち結果を出した。
安井
近藤キャプテン期の右翼手。佐々木と同期。右投げ右打ち。1年生時から9番ライトのレギュラーに抜擢されている。富戸戦では、スタンドにいた丸井の野次を鵜呑みにしてセーフティバントを試み、見事に出塁。その後、2塁まで進むが、「そら!」と声を発してスタートしたため、バッテリーに外され、打者であった松尾のバントが失敗に終わる。
橋本
近藤キャプテン期の一塁手。佐々木と同期。左投げ左打ち。あだ名は「ゾウ」。背番号10。ゾウのように目が小さいことからこのあだ名がついた。佐々木と同様、1年生時からメンバーに抜擢され、佐藤が負傷退場した富戸戦ではファーストで途中出場するが、緊張のあまり守備でミスを連発し、途中で代えられる。
田中
近藤キャプテン期の投手・内野手。佐々木と同期。右投げ。背番号15。球は速いが、ノーコン。投球の際に手を振り回す癖があり、選抜テストで近藤にフォームを注意された。投手組としてパスしたはずが、富戸戦で内野手にコンバートされていた。富戸戦で控え選手としてベンチ入りするも「赤津の方がやる気に見えた」という理由で1年生で唯一、試合に出してもらえなかった。
赤津
近藤キャプテン期の外野手。佐々木と同期。左投げ。背番号14。富戸戦でミスを連発する橋本に代わって、外野手でありながらファーストの守備に就く。
イガラシの後釜間違いなしの男
近藤キャプテン期の選手。名前は不明。佐々木と同期。右投げ。背番号11。1年生時の選抜大会から8番レフトのレギュラーを取った実力者。記者が取材に訪れた際、近藤が「イガラシの後釜間違いなしの男」と紹介し、実際にサードの守備に就きノックを受けていた。

ライバル校

青葉学院

作中でも最強クラスの実力を誇る名門校。校舎かと間違われるほどの寮や専用の球場などの充実した設備をもつ。選手層の厚さは、予選は2軍だけで戦っても充分というレベルであり、1軍と2軍の上下関係は非常に厳しい。谷口・丸井キャプテン期ではそれぞれ最後の対戦相手として熱戦を繰り広げるが、イガラシ時代は江田川に敗れている。

青葉学院監督(部長)(声優:森山周一郎)
監督。トレードマークはサングラス。エース佐野を擁して谷口・丸井キャプテン期の墨谷に立ちふさがった(ただし漫画では部長と呼ばれ、野球部長として指揮を執っている)。勝負への執念に長けた辣腕家であり、ときにスポーツマンシップにそぐわない指示をナインに出すことも辞さず、味方の応援団から野次られることもある。墨谷二中との初対戦では、苛立ちのあまり、ベンチで煙草を吸うシーンもある。
しかし、根底では大人としての本分を忘れない人格者であり、要所要所で彼の台詞は作品の大きなアクセントとなっている。丸井時代の墨谷には昼食中に「あまり食べ過ぎると試合中に苦しくなる」と敵である丸井に注意するほど好人物として描かれた。
佐野(声優:永久勲雄(TVシリーズ)/ 安田裕司(劇場映画版))
投手。左投げ左打ち。9番打者。その人一倍小柄な体つきからは俄かに信じがたいほどの快速球を投げる超中学級投手。しかし、かねてから彼の存在をマークしていた谷口によって、墨谷二中とは互角の勝負を強いられた。不敵な性格の天才肌の選手であるが、小さな体で名門野球部を支え、また、3年の夏には強力打線の丸井墨谷を相手に、9回でついにグラウンド上で昏倒するという執念の投球を見せた。原作ではサル顔の上手投げ投手だったが、アニメ化の際に端整な顔立ちの下手投げ投手としてより華やかに描かれている。派手な性格のアニメと違い、原作ではかなり無口である。アニメでは「谷口だけには負けたくない」とライバル心も描かれた
投手ということで9番に座っているが、打者としても非凡なセンスを持っているようで、谷口墨谷との対戦では、ホームランを打っている。
その後、東都実業に進学した彼の姿をプレイボールの中でも見ることができる。
大橋
投手。右投げ右打ち。背番号11番。
佐野が丸井キャプテン期の墨谷二中と戦い、疲労のため倒れた時に登場した2番手ピッチャー。佐野に勝るとも劣らない速球を投げる。イガラシに変化球を続け、タイムリーを打たれている。エース候補とされてはいたものの、のちに彼がエースになったかは不明。
倉田
投手。
イガラシキャプテン期の投手。夏季大会では井口率いる江田川中に負けている。実際に投球している描写はなく、青葉の試合を偵察に行ったイガラシが、「倉田ってのが投げてたけど凄かったな、あいつは」という台詞中で登場するのみ。
吉本(小説版)
捕手。右投げ右打ち。4番を打ち、近藤からホームランを放つほどの強打者。単行本巻頭の「登場人物」欄には「キャッチャー」としか表記されていない(小説版は「吉本」という名前になっている)。墨谷二中との最初の対戦でも松下から代打ホームランを打っており(その時の背番号は12)、墨谷から2本以上ホームランを記録した唯一のバッターである。
中村
二塁手。右投げ右打ち。
青葉学院のトップバッター。眼鏡をかけている。1番ながら力があり、一発長打の危険性もある。
後藤
三塁手。右投げ右打ち。3番打者。
青葉でクリーンアップを打つほどの実力者。
中野
遊撃手。右投げ右打ち。
レフト前に落ちそうなライナー性の当たりを、ショートから走ってダイレクトキャッチするなど、広い守備範囲を誇る。打順も5番と主軸を任され、作中でイガラシからホームランを打っている唯一の選手である。谷口キャプテン期の墨谷二中との再試合では、ピッチャーを潰すためにファウルで粘るよう部長から指示を受けるが、スタンドからのブーイングに耐えかねて打ってしまう。その後、延長でホームクロスプレーの際、小室と交錯して肩を脱臼し退場する。
藤田
中堅手。右投げ右打ち。2番打者。目が細く、いつも笑っているかのような表情をしている。谷口キャプテン期の最初の対戦では、15人目の選手交代が認められた際、「良かったですね」と不用意な発言をし、部長から怒鳴られている。丸井キャプテン期の対戦では、近藤からホームランを打っている。
吉田
青葉2軍時代の谷口の同級生。墨谷二中ナインが青葉の練習を見学に来た際、墨谷二中をエスコートする。ちなみに補欠。
尾崎
墨谷との再試合のための臨時コーチとしてかけ付けた青葉学院OB。右投げ右打ち。現陸王校。甲子園でかなりならした実力者。
新巻
墨谷との再試合のための臨時コーチとしてかけ付けた青葉学院OB。ドラフトで読売ジャイアンツに一位指名をされた実力者。
※なお、アニメ(含むスペシャル)では「イヌガサ(衣笠)」「カケス(掛布)」「トイ(土井)」「カワエ(江川)」など、当時のプロ野球選手にそっくりなキャラクターが青葉のメンバーで、「佐野」以外は全員名前が異なる。スペシャル版とアニメ版では顔はそのままで名前だけ異なるキャラがいる(例、3塁手ス、カケフ ア、犬笠 遊撃手ス、犬笠 ア、山下)また原作では先発は全員2軍だがアニメおよびスペシャルでは捕手のみ1軍。

江田川中学

かつては墨谷二中と同等の力しかなかったが、井口が入学してから一気に強くなる。そして井口が最上級生になってからはさらに急成長して、青葉学院を破って墨谷二中と全国への切符を争うまでになる。投手力と打撃力は高いが、守備力に難がある。

井口源次(声優:大山大介)
投手。左投げ左打ち。4番打者。体の大きさを生かした剛球が持ち味。イガラシの小学生時代の野球仲間でもある。先輩に疎まれたイガラシと違い、入学後すぐに弱小野球部のエースの座を獲得し、谷口キャプテン期の墨谷二中と戦うことになるが、イガラシが谷口へ助言を行ったことで敗れている。最初は左打者にめっぽう弱く、そこを突かれ敗れた。
その後、左打者に弱いなどの欠点を克服、キレのあるカーブやシュートを身につけ、ずば抜けた実力をもって他のナインも鍛え上げて、3年時には佐野の抜けた青葉学院に替わるライバルとして、イガラシ率いる墨谷二中と再度対決することになる。特にシュートは直角に見えるほどのキレをもつ。アニメ版で描かれるのはこのイガラシ対井口の対決までである。準決勝の青葉戦は2塁を踏ませず完封勝ちしている。
引退後はイガラシらと共に墨谷高校に進学し、谷口の後輩になる。
江田川のキャッチャー
捕手。右投げ右打ち。長距離ヒッターの5番打者。チームの守備難に目をやりながらも井口をアシストする良き恋女房。青葉のキャッチャー同様名前は不明。
吉岡
トップバッターを打つ遊撃手。『ミサイル打線』と称された江田川の1番打者。右投げ右打ち。長打力があり、丸井とイガラシが練習を偵察に行った際には、フリーバッティングで柵越えを連発する。
大内
三塁手。右投げ右打ち。2番打者。
田村
右翼手。右投げ右打ち。9番打者。
守備に難があり、暴投、2塁ランナーを忘れるなどミスを連発する。
遠井
右投げ右打ち。背番号10。
8番に代わる代打として登場。良い体格で、相当期待されている。低めは強いが高めに弱い。墨谷との決勝戦にて近藤の執拗な高め攻めにファウルで粘り抵抗する。
藤木
右投げ右打ち。背番号12。
5番に代わる代打として登場。ひょろ長くひ弱そうな体格のため、バント要員かと思いきや、意表をついたバスターを見せる。三塁コーチと揉め、敵の前で作戦をバラしてしまった。キャッチャー曰く「バカなランナー」。
石田
右投げ右打ち。背番号13。
6番に代わる代打として登場。制球眼が良く、際どいボールにも手を出さない。
安田
右投げ右打ち。背番号14。
7番に代わる代打として登場。相手の満塁策を見透かして、おとりに使われた。妙なバントの構え方をする。
山田
右投げ右打ち。背番号11。
バントのスペシャリストとして期待されていたようで、スリーバントのために、2ストライクから代打に起用される。
小林
7番打者。
井口とキャッチャーの会話の中で名前だけ登場した。一塁手・二塁手・中堅手の誰かであると思われる。

金成中学

毎年のように決勝戦に進出する強豪チーム。礼儀正しいようでいて、慇懃無礼。谷口キャプエン期ではデータ野球で墨谷二中を苦しめたが、イガラシキャプテン期のときは惨敗を喫した。その影響からか弱体化した印象が強いが『プレイボール』での田所の台詞から、強豪であるという評価は変わりないようだ。

マネージャー(声優:小山梓)
名前不明。谷口キャプテン期の墨谷二中のありとあらゆるデータを全て調べつくし、データ野球で墨谷二中を苦しめた。プライドが高く、自分が調べたデータに絶対的な自信を持っている。そのため、少しデータに異を唱えただけでも相当な癇癪を起こし、試合状況が上手くいかないことに文句を言ったナインと内輪揉めを起こし、結果チームは大敗に終わる。
原作では普通のノートだが、アニメ版ではパソコンを使っている。
小池
投手。左投げ左打ち。イガラシキャプテン期の地区大会初戦で墨谷二中と対戦。スピードはないが、多彩なコントロールと変化球で、トップの曽根を三振に討ち取るが、その後、墨谷二中の猛攻を食らう。
小林
遊撃手。右投げ右打ち。トップバッター。

港南中学

広島にあるチーム。丸井期の墨谷二中と対戦して勝利したが、次の試合で初出場したチームに敗退したことが語られている。

内田
捕手で4番でキャプテンというチームの大黒柱。港南きっての強打者。右投げ右打ち。日焼けして真っ黒な肌が特徴。
野口
投手。左投げ左打ち。7番打者。
解説者からも「気が小さい野口君がストライクを先行させるのは珍しい」と言われるくらいの小心者。
竹田
中堅手。右投げ右打ち。2番打者。
驚異的な肩を持つ。
多賀
二塁手。右投げ右打ち。5番打者。

川下中学

小川
投手。右投げ右打ち。3番打者。選抜4強チームのエース。眼鏡でサイドハンドスロー練習試合で墨谷二中と対戦し、引き分けを記録する。
川崎
3番小川に代わる代打として登場。背番号12。右投げ右打ち。変化球に強い代打の切り札。眼鏡をかけている。
斎藤
右翼手。右投げ右打ち。2番打者。

浦上中学

選抜大会観戦中に丸井に練習試合を申し込まれたチーム。気性が激しいものの、全国レベルの強豪と認識されている。

主将
本名・ポジションなどは不明。練習試合の際に出迎えに来なかった丸井の態度に不快感を表しながらも、その丸井率いる墨谷二中の強さを見て認識を改め、レギュラー全員を連れてくるように命じている。気性の激しい性格だが、原作では川下中学の選手に対して情けないくらい下手に出ている場面がある(アニメではその場面は存在しない)。
選手の一人
本名・ポジションなどは不明。非常に気が荒く粗野。たまたま見かけたサッカー部員に対して、苛立った態度で丸井(および墨二野球部)のことを尋ねた(アニメではサッカー部員にボールを蹴り込んだ)。

朝日高校

墨谷高校に入れなかった丸井が入った高校。硬式野球部は無いが、軟式野球部が存在。丸井もそこに所属していた。

菅野
投手。右投げ右打ち。朝日高野球部キャプテン。なかなかの人格者であり、後輩の丸井の頼みから、墨谷二中との練習試合の相手を引き受ける(丸井曰く、墨谷二中から人材が欲しいという裏があるらしい)。多少手加減した速球を武器に墨谷二中の実力を試そうとするも、イガラシには初打席でヒットを打たれる。その後も2~3回ほど墨谷二中とは練習試合を行っている。いつの間にか墨谷二中の良き練習台となり、高校生の面目丸潰れとなってしまった。
丸井
詳細は墨谷二中・キャプテンを参照。
松本
右翼手。右投げ右打ち。トップバッター。
森下
一塁手。右投げ右打ち。2番打者。
野島
遊撃手。右投げ右打ち。9番打者。

白新中学

白新中学監督
監督。
イガラシの作戦を見抜くなど、冷静沈着な監督かと思いきや、遠藤が打たれ始めたことで焦りを感じ、まだ仕上がっていない投手をリリーフに送り自滅した。
遠藤
投手。右投げ右打ち。エースで4番打者。イガラシキャプテン期の墨谷二中と夏の全国大会初戦で対戦。球速はないが、コントロールの良い投球を武器に、7回まで墨谷の強力打線をノーヒットに封じ込める。
松原
投手。左投げ左打ち。背番号11。エースの遠藤をリリーフし、8回からマウンドに上がるが、打者2人でKOされる。球は速い。
大石
投手。右投げ右打ち。背番号13。
松原をリリーフした3番手投手。代わりばなに対戦した佐藤から、「何だか打つのが気の毒になってくる」「こんなのをリリーフに出すなんて、白新の監督は正気なのだろうか」などと散々な思われようをされる。
松田
捕手。右投げ右打ち。3番打者。初回にヒットを放った後、頭脳的な走塁で先制点をアシストする。
児玉
二塁手。右投げ右打ち。トップバッター。小柄だがバッティングセンスは良く。足も速い。
田辺
遊撃手。右投げ右打ち。2番打者。
大杉
中堅手。右投げ右打ち。6番打者。

北戸中学

東北地方から初出場し、8強入りしたチーム。投手の球質から「重い球」に強く、イガラシより近藤の方が相性が良い。

戸田
投手。右投げ右打ち。9番打者。右のサイドハンドから重い速球を繰り出す。立ち上がりが悪いところをつかれて失点するが、2回以降立ち直り、7回まで初回の4点のみに抑える。だが、8回にスタミナが切れてイガラシにタイムリー、9回には近藤にサヨナラホームランを打たれる。変化球を投げる描写は無い。
山口
捕手。右投げ右打ち。4番打者。眼鏡をかけている。4番キャッチャーとして初出場のチームを引っ張った。重い玉に滅法強い北戸打線にあって、とりわけパワーがある。また、イガラシをファウル攻めして疲労させたり、戸田の球に疲れがあることを見抜くなど、頭脳派でもある。
佐山
中堅手。右投げ右打ち。北戸のトップバッター。丸井曰く、内角に弱いとの話だが、球に合わせることが上手く、シャープなスイングから良きバッティングを見せる。
増本
三塁手。右投げ右打ち。北戸の2番バッター。低めが苦手で丸井に「さほど心配は要らない」とあまり警戒されていない。
柳井
遊撃手。右投げ右打ち。北戸の6番バッター。時間稼ぎが下手で、ナインから怒られたりしている。
吉田
右翼手。右投げ右打ち。北戸の3番バッター。イガラシから「こいつは目もいいし、ちょっとやっかいだぞ」と警戒されている。
下山田
左翼手。右投げ右打ち。北戸の5番バッター。山口同様ストレートには強いが、変化球には脆さを見せる。
小森
二塁手。右投げ右打ち。北戸の7番バッター。

南海中学

二谷
投手。左投げ左打ち。4番打者。ずんぐりむっくりの体形に似合わず、多彩な変化球と絶妙のコントロールを武器にする。短気な片岡をなだめる場面が再三見られる。
片岡
捕手。右投げ右打ち。5番打者。非常に短気で喧嘩っ早い性格。振り逃げを刺そうとして、送球を近藤の頭部に当ててしまい、怒った近藤から「鼻の下の長いの」と悪態をつかれて激昂しかける。その後、クロスプレーで近藤と接触した際、近藤を殴り飛ばして乱闘を引き起こし、退場処分を受ける。しかしこの時、近藤も右手の爪を剥がしてしまい、墨谷苦戦の原因となる。
大島
中堅手。右投げ右打ち。要注意と念を押された、南海の3番打者。四角い顔に丸眼鏡が特徴的。
小池
三塁手。右投げ右打ち。トップバッター。
板垣
一塁手。左投げ左打ち。6番打者。
松村
二塁手。右投げ右打ち。7番打者。
増本
右翼手。右投げ右打ち。9番打者。「こいつは懐が甘そうだ」とイガラシから軽い目で見られている。
橋本
中堅手。右投げ右打ち。2番打者。「ノーヒットのカモちゃん」と墨谷側の応援団に野次られる。
佐々木
控え捕手。右投げ右打ち。背番号12。片岡の退場から、急遽マスクを被ることに。7回までノーヒットに押さえたイガラシからチーム初ヒットを放つ。
小川
控え野手。背番号13。9回表、ノーアウト一塁の場面でレフト(名前不明)に代わる代走として登場。

和合中学

和合中学監督
冷静沈着で、また、ナインに対する気遣いも弁えている。和合中を前年度の優勝校であることに誇りを持ち、森口に対して「勝負を避けてまで連覇する気は無い」と言い切った。墨谷二中が出場辞退した春の選抜大会も優勝している。優勝の際には、優勝常連校だった青葉中を破っている。
中川
投手。右投げ右打ち。5番打者。高校生並みの図体と眠そうな顔でスロースターターだが、ストレートは素晴らしい威力を誇り、墨谷二中を苦しめる。彼のストレートはバッターからはオーバースローなのにホップしているように見える。
森口
捕手。右投げ右打ち。非常に小柄だが、冷静な頭脳で中川をリード。打順も3番と主力を打つ。監督からの信頼も厚く、ピンチの際は常に指示を出している。
一塁手。左投げ左打ち。6番打者。試合前の緊張から、軽い下痢に悩まされていた。
奥山
二塁手。右投げ右打ち。8番打者。8回裏途中、急遽ライトに入った新藤との交代でライトに回される。
高橋
三塁手。右投げ右打ち。トップバッター。試合前の動揺からピリピリしていた監督に、「福島」と名前を間違えて呼ばれたことがある。
下坂
遊撃手。右投げ右打ち。眼鏡をかけて非力そうだが、連覇を狙う和合の4番を務める。決勝戦では緊張の余り、試合前に吐き気を催して医務室に運ばれている。
太田
右翼手。右投げ右打ち。2番打者。試合前の控え室で中川の肩のマッサージをしていた。
町尻
中堅手。右投げ右打ち。9番打者。9番ながら、なかなか力のある強打者。
川口
左翼手。7番打者。
長尾
控え野手。背番号10。右投げ右打ち。2番・太田に代わる代打として登場。代打の切り札。いかにも長打力のありそうな体つきで、実際に長打を放つ。しかし守備・走塁は苦手のようで、出塁後すぐに代走を送られる。
吉川
控え野手。背番号11。右投げ右打ち。8回表、ノーアウト一塁三塁の場面で三塁走者・川口との交代で代走に入る。8回裏から、そのままレフトに。
新藤
控え野手。背番号12。長打を放った長尾との交代で二塁代走に入る。8回裏からライトの守備に付くも穴であると墨谷に狙われ、途中セカンドの奥山と交代。
原田
控え野手。背番号14。右投げ右打ち。ライトに回った奥山の代わりにセカンドに入る。
阪井
投手。左投げ。イガラシが3年時の春の選抜(墨谷は出場辞退)で背番号1を付け、決勝戦で青葉を破り優勝投手となるシーンがテレビに映される。当時はエースだったと思われるが、夏の大会には出場していない。墨谷との決勝で、和合の監督が「酒井、用意しておけ」というシーンがあり、夏の大会では「酒井」という投手もいたようだが、「阪井」と「酒井」の関係は定かではない。

南ヶ浜中学

新浜
投手。左投げ左打ち。速球と鋭い変化球を武器に、墨谷を8回までゼロで抑える初出場・南ヶ浜のエースピッチャー。極度な上がり症で立ち上がりは悪い。
南ヶ浜のキャッチャー
捕手。右投げ右打ち。たらこ唇の3番打者。青葉のキャッチャー同様名前は不明。
岡本
一塁手。左投げ左打ち。1番打者。
田村
左翼手。右投げ右打ち。7番打者。
山口
右翼手。9番打者。
白井
控え野手。背番号12。右投げ右打ち。8番に代わる代打として登場。ヒットを放つが、太った体形のせいか足が遅いらしく、すぐさま臼井と交代させられた。大振りが目立ち、近藤も彼がレギュラーでない理由を納得するほどであった。
臼井
控え野手。背番号10。白井に代わる代走で登場。近藤-牧野のバッテリーから、続けざまに2盗・3盗を決める。牧野が「完全に刺したと思った」というタイミングでもセーフにする俊足の持ち主。その後はセンターに。
杉村
控え野手。背番号13。右投げ右打ち。9番に代わる代打として登場。近藤-牧野のバッテリーの乱れから、スクイズを成功させる。その後はライトに。

富戸中学

近藤時代の選抜大会準々決勝で対戦した、伊豆地方にある名門。攻撃力の高さと多彩な投手を擁する層の厚いチームだが、荒っぽい性格の選手が多い。

鈴木
投手。右投げ右打ち。墨谷戦で先発のマウンドに立つが、リリーフの2人に比べて地味な印象。割と短気で近藤の挑発にも乗った。
日吉
投手。左投げ左打ち。背番号11。投球モーションを一旦止めてからボールを投げる(現在では反則行為)など、変則投法で墨谷を苦しめる。唇が厚く、顔がキン肉マンに似ている。鈴木と比べて冷静であり、自分の役割イニングを見事投げ抜いた。
杉本
投手。右投げ右打ち。背番号10。太めの体から速球を投げ下ろす。またその見かけ通り、パワーも抜群で大会第1号ホームランを打った。墨谷二中ナインには「おデブちゃん」、丸井からは「かんしゃく玉」と呼ばれている。悪口に敏感で、墨谷二中ベンチ内で曽根に「肉団子みたいだな」と言われたのを聞いて、突進しかける。その性格から挑発に乗り易く投番直後は丸井に巧みに利用されていた。
荒っぽい富戸のなかでも気性が荒く、ストライク・ボールの判定で審判に文句を言ったり、キャッチャーと揉めているところをスタンドの丸井にヤジられて大乱闘を引き起こす。しかし、この一件で審判団が両チームに警告を与え以後は揉める事はなかった。
富戸中のキャッチャー
捕手。右打ち右投げ。4番打者。4番キャッチャーとしてチームを引っ張る、富戸中きっての長距離ヒッター。青葉のキャッチャー同様名前は不明。荒っぽいところがあり、体を逸らして、わざと走者に体当たりするという乱暴なブロックを2度も行い、2度目では走塁妨害が認められて1点を失うことに。それを見た近藤はホームに帰還する際ワザと彼に体当たり(スパイクを向けたスライディング)をして、結果、近藤は退場処分にされてしまう。
竹安
中堅手。右打ち右投げ。トップバッター。眼鏡をかけている。パワーヒッターが多い富戸中らしく、1番ながら腕っ節が強そうなバッター。
富戸中のレフト
左翼手。右打ち右投げ。2番打者。気性が荒く、肘に当てたデッドボールの判定にケチを付けた近藤に対して癇癪を起こし、突っかかっていった。名前不明。
石井
遊撃手。右打ち右投げ。8番打者。一塁ベースに戻る際の滑り込みで、佐藤の指に全治10日間の怪我を負わせた。顔はキャッチャーと非常に似ている。
久保田
右翼手。右打ち右投げ。5番打者。おにぎり頭。細目でそばかすが特徴。
石井
控え野手。背番号12番。右投げ右打ち。9番に代わる代打として登場。温和な性格で、チームに信頼されている代打の切り札。

保護者その他

谷口タカオの父(声優:雨森雅司(TVシリーズ)/ ハナ肇(テレビスペシャル版)
江戸っ子気質が服を着て歩いているような谷口の父親。野球に関してはまるで素人である