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クニミツの政/朝基まさし

共有

著者: 朝基まさし
巻数: 6巻

朝基まさしの新刊
クニミツの政の新刊

最新刊『クニミツの政 6


出版社: 講談社
シリーズ: 講談社漫画文庫


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

mazdadesu RT @thor4649: クニミツの政もね、市長選とか選挙戦略とか漫画の中身自体は勉強になるからいいんだよ。問題はマガジンに載ってた企画ページ。民主党に有利な情報操作をした上で仮想衆院選やって、民主党が勝ったりしてたんじゃないかな。少年誌ですらその有様だから政権交代は明らかに…
wsmaga クニミツの政 (安童夕馬・朝基まさし) 2001年3号 - 2005年49号 amazonで検索☞ http://t.co/QEjuuFOCYS #少年マガジン #sougofollow #followmejp #相互フォロー
ebk3fan クニミツの政(21): 21 ) / 朝基まさし,安童夕馬 http://t.co/dwRk1X9XCv 21
showtime_tw 【コミック】「クニミツの政」全27巻(安童夕馬 朝基まさし)腐った政治をぶちのめす! 下町ヤンキーから政治家秘書になったクニミツの、痛快世直し物語。 http://t.co/1nzz8RmG
aniseiyu コミック情報:「2011/10/12 クニミツの政(13) (講談社漫画文庫 あ 7-25)」がアマゾンでタイトルが変更になりました。http://t.co/sw1z0xWZ #朝基まさし #amazon #comic #comics #コミック #マンガ #漫画

クニミツの政の既刊

名前発売年月
クニミツの政 1 2007-05
クニミツの政 2 2007-06
クニミツの政 3 2007-07
クニミツの政 4 2007-08
クニミツの政 5 2007-09
クニミツの政 6 2007-10

クニミツの政』(クニミツのまつり)は2001年から2005年まで「週刊少年マガジン」で連載されていた、安童夕馬原作、朝基まさし作画の漫画作品。同作者による『サイコメトラーEIJI』のスピンオフ作品である。

2003年(平成15年度第27回)講談社漫画賞少年部門受賞。

あらすじ

ひょんな事件(『EIJI』における「サイレント·ボマー」事件)をきっかけに政治に目覚めた東京都下町のヤンキーであった武藤国光が、師匠である牧原代議士(『EIJI』に登場する江川透流の父)の命令で、坂上竜馬の秘書として新千葉ヶ崎市(モデルは小田原市)の市長選挙を争う物語。国光の持つ天性の強運、カリスマ性と仲間の知恵を合わせて、強敵と戦っていく。

登場人物

坂上陣営

武藤国光(むとう くにみつ)
本編の主人公。作内ではタイトルにあるように「クニミツ」と片仮名表記されることが多い。
牧原代議士(『サイコメトラーEIJI』の江川透流の父親)の下で雑用係をしていたが、「修行のため」という名目で牧原の下から坂上竜馬の秘書となるよう送られる。その後、坂上家で政治の勉強をしながら、第二秘書として彼の市長選を全力で支える。既定の考えに縛られない大胆な発想と行動力を持ち、不破に平成の田中角栄とまで言わせる大物。
実家は蕎麦屋で普段からそば粉や包丁などを持ち歩いている。中学校の卒業式をサボった為、中学中退を自称している。なぜか名前や横文字をよく間違える(下ネタが多く、しかもかなり無理がある)。「EIJI」でヤクザに殺されかけ、父親もヤクザに殺された(そう思わせる台詞がある)経験からヤクザを徹底して嫌っているが、ピンチの度に討ち入りしようとするなどヤクザとあまり変わらない悪癖がある(実行したのは本物相手に3度殴りこんだのみ)。白鳥スワンの宗教に洗脳された際に付けられたあだ名は「使徒マウンテンゴリラ」。
テレビドラマ版の設定では昭和54年(1979年)8月24日生まれ、血液型B型、東京都墨田区出身、都立浅草第一中学校卒、特技は喧嘩・蕎麦作り・大食い・ガキの遊び・なぞなぞ。
吾妻光明(あずま みつあき)
坂上陣営の選挙参謀。
選挙参謀だった祖父吾妻角之進が持つ知識と経験を受け継ぎ、坂上陣営に入る以前から選挙参謀として数々の候補者に知恵を貸してきた(一度は不破が直接現金1億円で参謀に迎えようとしたことからもその凄さが伺える)天才高校生。ただ、坂上陣営に入るまでは、選挙参謀の仕事についてはビジネスと割り切っており全く楽しんではいなかった。
彼自身の通う高校の生徒会選挙でクニミツと出会い、坂上陣営に加わった。以後は選挙事情に疎かった坂上陣営を実質的に動かしている。選挙参謀として、目的のためには多少強引な手段も使う。また悪知恵も結構働き、その際は「ニターッ」と笑う。政治への志は高く、私腹を肥している建設官僚である父親(吾妻角之進の実子)のことを快く思っていない。クニミツの良き理解者にして盟友であり、彼からは「コーメイ」と呼ばれる。モチーフは諸葛孔明。
坂上竜馬(さかがみ りょうま)
元政治家。新千葉ヶ崎市の市長選では不破と並ぶ二大候補。
かつて県会議員を務めていたが、クニミツがやってきた当初は浪人中で家は貧乏のどん底だった。名市長と呼ばれ、国会議員も務めた坂上竜太郎を父に持つ。温和な性格で、少々天然ボケ気味な一面がある。政治家としての器はそれほど大きくはないが、政治への志は高く、しっかりとしたビジョンを持っており、クニミツの最も尊敬する人物の一人。清廉潔白を好む。モチーフは坂本龍馬。
テレビドラマ版の設定では昭和28年(1953年)6月9日生まれ、血液型はAB型、新千葉ヶ崎市出身、県立千葉高校卒・東京大学経済学部に在学していた(「卒業」と書かれていないため卒業か中退かは不明)。
坂上明日香(さかがみ あすか)
坂上竜馬の娘。光明の下級生で、彼に恋している。
真面目な癒し系&ロリ系美少女だが意外とエッチな話題には敏感。落ち込むクニミツをたびたび励ましている。坂上一家の家計のやりくりもしている。
テレビドラマ版では昭和57年(1982年)2月6日生まれの大学生(新千葉ヶ崎大学)で、血液型はAB型、新千葉ヶ崎市出身、県立新千葉ヶ崎高校卒、特技は料理。
坂上晋作(さかがみ しんさく)
坂上竜馬の息子。
小生意気でませたところのあるが、頭のいい小学生。クニミツとはタメ口を交わしあう。自分の事は政治家には向いてないと思っているらしい。光明と気が合い、二人で今後の策について相談することもある。かつては政治家の息子という事で一部の同級生から避けられていたが、非常時に行動力を見せ現在は普通に接している。モチーフは高杉晋作。
猿渡一郎(さるわた いちろう)
坂上陣営の第一秘書。県会議員時代の坂上竜馬から唯一残っている秘書でもある。
クニミツの先輩にあたり、そのためクニミツを馬鹿にするが、彼からはサルマタ先輩呼ばわりされる(伊地知からは内心ばかにされているが、クニミツからは尊敬されている模様)。坂上に対しての忠誠心は厚い。
家は貧しく、兄弟が多い(9人兄弟の長男)。なぜか吹き出しが真四角。
意外と世間知らずな一面もあり、ヤクザの賭博などに巻き込まれたり(ただし初めは勝ち続け、坊や哲を気取っていた)、ニコイチ詐欺など、古風な手段の詐欺に引っかかったりする。詐欺に巻き込まれた際には自殺しようとして(なお、自殺する前の1日は、後述の朽木良介の自殺の前の1日と対比したものとなっている)海に飛び込むが、泳ぎが得意だったため助かった。
伊地知卓郎(いじち たくろう)
初めはコソコソとあくどい事をやる高校生だったが、クニミツと出会って改心し、坂上陣営に秘書見習いとして参入した。クニミツを兄貴分として慕っており、原作の最後では旅立つクニミツに同行している。高校には一応通っている。白鳥スワンの宗教に洗脳された際に付けられたあだ名は「使徒ダックスフント」。
歳の離れた弟が2人いる。

不破陣営

不破俊一(ふわ しゅんいち)
市長選立候補者。
若くして将来は総理大臣としての器を持つと謳われる実力者。
目的のためなら手段を選ばない性格だが、非道な行いを許せない熱い一面も持っている。新千葉ヶ崎市の市長選挙に立候補したが、市長選挙のことは将来の政権奪取の目標の第一段階としか考えていなかった。手っ取り早く政界でのし上がるために、権力を持つ悪徳政治家についていたこともある。
東京大学法学部出身であることと潤沢な財力と豊富な人脈を持っているためエリートと思われがちだが、実は幼いころに事故で両親を亡くして新千葉ヶ崎市の孤児院で育っており、中学生時代に書いた作文がきっかけで坂上竜太郎の書生となった過去を持つ。クニミツとの衝突を経て、功名心とエリートの殻を脱ぎ捨てて柔軟な青年政治家へと成長を遂げた。
テレビドラマ版の設定では昭和45年(1970年)11月5日生まれ、血液型はAB型、新千葉ヶ崎市出身、東京大学経済学部卒。また、27歳で市議会議員選挙に最年少当選したこととなっている。
久城龍也(くじょう りゅうや)
クニミツの中学時代の先輩。クニミツからは「アニキ」と呼ばれる。
当時は地元で土建屋をやっており、また過去には暴走族の頭も務めていた。しかし、「総理大臣上等」のスローガンをぶち上げ、政界に参入する(背中には大きく「総理大臣上等」と書かれた刺青がある)。
学歴は高校中退だが、政治学、経済学、経営学、法学、心理学等を独学で学び、その知識は現役の政治家を凌ぎ、怪物秘書として名を上げる。後に不破の秘書として雇われ、市長選挙で不破を当選させるべく活躍する。光明とほぼ同レベルの選挙戦略を練る。
朽木良介(くちき りょうすけ)
かつては宇治村修造の下で秘書をしていたが、スキャンダルに塗れた宇治村に全ての責任を背負った上で自殺を命じられ、自殺を図ったところを久城の部下のヤスに助けられる。宇治村と決別したその後、不破陣営の秘書として迎えられる。登場人物の誰よりも誠実。
家族は妻と三人の子供がいる、良き夫であり父親でもある。
深田(ふかだ)
不破陣営の女性秘書。いつもサングラスをかけている。不破に密かに想いを寄せており、久城や朽木に秘書として出し抜かれたと思い、嫉妬した事もあったが二人の秘書としての力を目の当たりにするうちに尊敬するようになった。

阿修羅一派

阿修羅(あしゅら)
選挙戦の表には決して姿を現さない覆面選挙参謀。
汚い手で対立候補を陥れることを得意とする。かつて光明の祖父と選挙戦を繰り広げ、勝利した。光明の祖父はその選挙戦の心労と高齢とが重なり死亡してしまったために、光明にとって彼は祖父の仇とも言える存在である。特徴として大きな福耳を持っている。存在が語られてからしばらくはシリアスな悪役として扱われていたが、市長選が大詰めになるにつれ失敗を繰り返すコメディリリーフ的扱いへと移行していく。
実は父、兄妹の3人で阿修羅であり、坂上陣営にボランティアとして潜伏していた。市長選挙ではその卑劣極まりない作戦で何度も坂上、不破陣営を窮地に追い込むが、最終的に光明によって失脚に追い込まれる。
ご隠居(ごいんきょ)
謎の老人。脱税を繰り返して築き上げた莫大な財産を持っており、山羊に餌として一万円札を食わせるほど。その正体は市長を裏から操り、市の財産を食い潰そうとしている悪党である。
自分の思い通りにならない坂上や不破を敵視し、阿修羅を雇うが、阿修羅が(クニミツや光明に邪魔されて)いい仕事をしないので苛立っている。
最終的には坂上の選挙カーを爆破し、不破に当選させようと自ら動くが、脱税で貯め込んだ金の隠し場所を国税局に嗅ぎ付けられ(情報源はヤスのタレコミ)、査察に入られて引導を渡される事になった。
水城真紀(みずしろ まき)
光明の助力によって県会議員に当選。議員を辞職し坂上、不破に続く第三の勢力と思われたが市長選を前にした政治論説イベントでチッチョリーナの格好をして面白おかしくパフォーマンスをしたために、有権者からの反発を買いあっさり自滅した。政治基盤と金銭を得るために「ご隠居」をバックにしていたが、自滅の責を負ってご隠居にペット同然・捨て駒程度に扱われる。
また、ご隠居の意を受けて、不破陣営と坂上陣営の仲たがいを試みるも見破られて、公然の前で恥をさらすこととなる。
松平良太郎(まつだいら りょうたろう)
水城の代わりとしてご隠居が新千葉ヶ崎市に送り込んだ刺客。
本業は演歌歌手(一度だけレコード大賞候補になったことのある、いわゆる一発屋)であり、演歌歌手の知名度を利用して「清き一票入れましょブギ」という歌を使って公職選挙法スレスレの選挙活動を行うも、阿修羅一派が妨害工作にのみ専念するあまり目立たなくなり、やがてご隠居にも相手にされなくなる。

他候補者

徳川みずほ(とくがわ みずほ)
弁護士
先祖代々エリートで一族が大株主であることを通じて日本の有力マスコミ企業を初めとして数々の有名企業との関係を持つ財閥系列の娘。その地位をふんだんに利用してアメリカの一流大学卒業の弁護士タレントとしてTV出演など猛烈にアピール(後述)して不破・坂上陣営を混乱させる。しかし、投票日直前に毎朝新聞専務とのSM・SEXのスキャンダル写真がウイルス感染によってネット上で流出し、そのことを問い詰められた報道陣の前で怒ったとや高校時代に不良になって不純異性交遊となって退学した過去などが有権者に本性が知られたために失脚する。
白鳥スワン(しらとり すわん)
政治家兼宗教家
本名「逆剥イヂロー」。「全世界統一学会愛の心理革命教の華」と言う長い名前の宗教団体の教祖。
高給バイトの面接と偽って希望者を募り、薬物と映像で洗脳させ信者を増やすという典型的なカルト特有のやり方で教団を拡大させる。新千葉ヶ崎市長に当選するため、信者を新千葉ヶ崎市に転居させて集中させ、市長当選をきっかけに世界征服することを目指している。
元々はブルセラショップの店長であったが、女子高生へのストーカー行為でクビになり、店の常連であった鰐淵春男(使徒:アリゲーター、通称:ワニちゃん)の誘いで宗教家となり、得意のスプーン曲げで信者に自分への忠誠を誓わせた。また、明日香を自分のものにしようと信者を使ってストーカー行為を行う。が、これら一連の行為による教団の危険性を取材で指摘した佐和を教団の特殊部隊を使って拉致したため、クニミツと光明に正体を暴かれ逮捕される。
ドクター荻窪(どくたーおぎくぼ)
政治家兼自称発明家。
海外の大学を卒業しているとされる。「犬力自動車」、「デビルイヤー」などよくわからない発明品を使用しており、市長選に名乗りを上げた泡沫候補。モチーフはドクター中松と思われる。
猪之吉(いのきち)
アントニオ猪木をイメージさせる泡沫候補。イノキチボンバイエのスローガンで選挙会場に現れたりする(その時流すテープは、本物の「イノキ、ボンバイエ!」に「ち」の音を追加したものである)。
仏取(ぶっしゅ)
坂本龍馬、勝海舟、ペリー黒船、西郷隆盛、福澤諭吉、田中角栄(正確には田中角A)など政治家や啓蒙家のそっくりさんとなって新千葉ヶ崎市長選に打って出る泡沫候補。「続・学問のすすめ」「平成版日本列島改造論」などの本も著した。

その他

佐和真澄(さわ ますみ)
毎朝新聞社の記者。
新千葉ヶ崎に異動してクニミツと出会い、以後なぜかトイレで用を足す度にクニミツに乱入される。「公平なジャーナリズム」をモットーにするが、実は感情に動かされやすく、不破や光明に気づかないうちに利用されていることもしばしば。市長選挙を通して彼女も新聞記者として進歩を遂げていく。
クニミツとは前途のトイレの事などで夫婦(めおと)漫才的なやり取りをする事も多いが、なかなかの名コンビ。後に互いに想いを自覚し、恋人同士となった。昼間から性交を国光に持ちかけられ顔面をビンタするが否定はしなかった。
テレビドラマ版の設定では昭和53年(1978年)11月3日生まれ、血液型はA型、千葉県千葉市出身、私立千葉女子高校・私立早慶大学政経学部卒、特技は英会話・スポーツ、父親は国土交通省の役人。
藤代静(ふじしろ しずか)
新千葉ヶ崎市で地回りをしているヤクザの二代目。
ある悪徳政治家によって凄絶な過去を強いられ、それを生き抜いてきた。初めは素人を追い込んで金を巻き上げる小物ヤクザの親分だったが、クニミツと出会い、暴力団の世界で頂点を取り、彼を陰ながら支えようと考えるようになる。
由良(藤代)桃絵、桃奴(ゆら/ふじしろ ももえ、ももやっこ)
新千葉ヶ崎に在する料亭の芸者。地元暴走族のアイドルでもあり、彼女を慕う者も多い。
事故死した夫との間には舞という娘がいる。娘の預け先である保育園(兼孤児院)が宇治村の利権絡みの道路が造られることで閉鎖させられるため現在の市制を快く思っておらず、そのため坂上陣営を応援している。
クニミツに惚れ込んでいた事もあったが、宇治村が雇ったヤクザが起こした誘拐事件で娘を助けてくれた藤代と愛し合うようになり、結婚することに。以後は随所で熱々ぶりを見せている。
テレビドラマ版の設定では昭和44年(1969年)5月24日生まれ、血液型はO型、新千葉ヶ崎市出身、私立新千葉ヶ崎女子高校卒、特技は色仕掛け、父親は花火師。
星久仁子(ほし くにこ)
クニミツの中学時代の同級生である看護学校生。クニミツの初恋の人。
学生研修と称した市民病院での看護師同然のアルバイトをしていた。クニミツと再会した事でアルバイトを辞め坂上選挙事務所のボランティアを務めた。クニミツに好意を寄せており、佐和真澄に惹かれるクニミツを無理矢理自分の彼氏にしようとするが、逆に佐和真澄とクニミツの気持ちをはっきりさせることになり失恋する。クニミツからは「干し肉」と呼ばれていた。
宇治村修造(うじむら しゅうぞう)
クニミツに「蛆虫」呼ばわりされる悪徳政治家。新千葉ヶ崎を含む選挙区選出の保守系国会議員で政界の実力者でもある。
坂上竜太郎元市長の秘書で、竜太郎死去の後に市長戦を戦う事となったが、自らのカリスマ不足を補うために悪徳業者·贈賄建設の収賄の誘いに乗った事から、清廉の志を捨てて転落(傍目から見れば栄光)の道を辿る事になる。また竜太郎死後の不破の師でもある。
最終的には久城の進言を受けた不破と朽木の手によって業者との癒着を暴かれ、政界実力者の座から転げ落ちる事になり、脳梗塞で倒れる。その後は憑き物が落ちたかのような静かな生活をする事になり、これまでの悪事を反省し坂上とも和解する。そしてクニミツに自分の果たせなかった政治家としての希望を託し、「秘書からそのまま政治家には決してなるな」と重大なアドバイスを残した。
五来田進(ごきた すすむ)
宇治村の部下。クニミツに「ゴキブリ」呼ばわりされる現市長。
クニミツによって散々陰謀を邪魔された事を逆恨みし、彼を罠にかけようとするが光明によってそれを逆手に取られ失脚する。元は地元の小さい土建屋の社長で、市議に当選した後、市長となるものの利権におぼれていった。
妻も市長になってからは贅沢な生活をしており、スキャンダルで汚職による送金がなくなってからは、マスコミ対策で家でも顔を隠したりエステに通えず太っていき、終いには愛想を尽かして家を出てしまった。
五来田守(ごきた まもる)
新千葉ヶ崎高校の前生徒会長。
父親の五来田進と同様に生徒会長の権限を私物化し、部費を削減するなどして集めた生徒会費を私的流用(裏ビデオやその再生機材など)していた。父親の進めていた学校の移転に協力するため、自分の息のかかった城戸雄介を新生徒会長にするため手を貸すも、クニミツ達の支援で御手洗が当選し失敗に終わる。
その後、父親のスキャンダルが原因でいじめられているらしく登校拒否状態にある。両親が工務店だった頃を懐かしんでおり、逆恨みで坂上のポスターをはがしているところをクニミツらに見つかるが、伊地知に諭され坂上の選挙を手伝うようになる。
御手洗大(みたらい ひろし)
明日香の通う新千葉ヶ崎高校の生徒会長。
生徒会長に絡む利権のことしか考えない前生徒会長の五木田守や五木田の後継生徒会長候補の城戸雄介によって生徒会が私物化されている状況の打開と、生徒が不便になること、学校周辺の商店街の没落が起こるとして学校移転に反対することを公約に生徒会長選挙に立候補し、クニミツや明日香らのサポートによって当選した。
その後は坂上選挙事務所でたまに手伝いをしている。
弐藤園光(にとう そのみつ)
晋作の通う小学校に臨時教員として赴任するはずだった教師。
学級崩壊し保護者の反発も多く八方塞な現状に悲観し、自殺を図ろうとしたところをクニミツに止められる。現状打破のためクニミツが小学校に赴任してる間はなし崩し的に坂上家に居候し、同じ考えで休職中だった前の担任をクニミツが引き戻した為、坂上選挙事務所のボランティアとなった。メガネをかけており目の焦点が常にずれている。
藪先生(やぶ-)
開業医。
クニミツが熱を出した佐和の診療に訪れた際に投薬の処方を拒否。クニミツと佐和に現代医療の問題点を説いた。薬の副作用に苦しんでいる患者の診療も行っている。
角田栄作(かくた えいさく)
新千葉ヶ崎「弓浜怖津屠露汚怒(ゆみはまホットロード)」7代目総長で、角田モータースの経営者。
佐和に浜口幸之助と絡んでいるところをクニミツに阻まれ、それ以後クニミツに師事する。通称「カクエー」(田中角栄に由来)。
浜口幸之助(はまぐち こうのすけ)
新千葉ヶ崎「弓浜怖津屠露汚怒」特攻隊長。角田モーターズで働いている。角田栄作の幼馴染。眼鏡とパーマ頭が特徴。通称「ハマコー」(浜田幸一に由来)。
城戸雄介(きど ゆうすけ)
新千葉ヶ崎高校の生徒会長候補。
生徒活動費でパソコン・プリンタを購入しアダルトサイトに接続し印刷をしていた。
デニスカイホストの社長
地元新千葉ヶ崎の飲食店チェーンを経営している社長。ホームレスや酔っ払いのオヤジの格好しながら、坂上、不破らの選挙活動における動向を見守り、新千葉ヶ崎の政治の活性化を願っている。
クニミツらが、稲本田吾作に頼んでつくってもらった無農薬蕎麦をチェーン店で仕入れてほしいとの依頼に際し2800食分を一日で仕上げるように依頼。クニミツらはその条件をクリアし、選挙資金と坂上竜馬の名前を載せた竜馬そばをブランドとして、紹介させてもらう。
市長選挙の開票の際には選挙管理委員会委員長として立ち会っている。

新千葉ヶ崎市

首都近郊に位置する衛星都市。海に面している。片田舎と表現されることもあるが、市の人口は12万人であり、都心に繋がる鉄道が整備されており、過疎地ではない。古くて小さい商店が殆どで大きなショッピングセンターは隣町に行かないと存在しない。市の予算は600億円。都心勤めのサラリーマンが多い。

汚職の噂が付きまとう政治家や利権まみれの官僚が好き勝手やっている。過去の市長選挙では珍しく正真正銘の無党派候補が当選している。

サイコメトラーEIJIとの関係

2000年まで連載されていた『サイコメトラーEIJI』はストーリーの時系列上この作品の前編とも言う事ができる。そのため『EIJI』内において『クニミツ』の主人公「武藤国光」が出て来る「滅美(ほろび)の故郷(まち)」「サイレント・ボマー」「国光の野望~昇竜編~」「颯爽と国光!」「痛恨の国光」「喧嘩屋 国光」のストーリーは『EIJI』とは離れた『クニミツ』の一部としても取り扱われ『クニミツの政·立志編』として単行本化された。また『EIJI』にはもう一編「サイレント・ボマー」事件の後日談として『EIJI』と『クニミツ』を繋ぐ話があり、こちらは新書版の単行本には未収録となっているが『EIJI』文庫最終巻にて読むことが出来る。

また、『クニミツの政』内でも国光が各所で過去の話として、「サイレントボマー」の話をするシーンもある。選挙戦最終段階では、国光の友人・ロンゲ(江川透流)が助っ人で登場し、時系列的にもファンを楽しませた。

なお、原作では国光の年齢を考察する限り、サイコメトラーEIJI本編終了から1~2年後の話のようである。

ドラマ版は放送局やスタッフが共通していないため、両作品での世界の共有は行われずつながりは一切ない。

備考

  • 選挙に関する話題だけではなく、新興宗教や教育、農薬、医療問題などの社会問題も取り上げている。しかし、作中の展開や描写には法律や連載当時の状況とはそぐわない描写も少なくない。
    • 未成年者が選挙運動に携わっているが、現実世界では公職選挙法で未成年の選挙運動を禁止している。これについて、単行本25巻冒頭で注釈が入っている。
    • 徳川みずほは出演者変更等が難しいギリギリのタイミングでテレビ局の生放送の出演をOKした後で市長選公示日直前に立候補をし、公示日後にテレビ局のバラエティ番組に生出演して司会から公職選挙立候補について聞いているが、実際に出演者が放送前に選挙に立候補した場合は公職選挙法や放送法の規定によりテレビ局は中立性のために特定立候補予定者のみをバラエティ番組に出演させることを避ける傾向があり、画像の修正など最低限でも顔が出来る限り写らないように編集して放送するのが普通である。「笑っていいかも」の元ネタである「笑っていいとも」でも当日の天候の都合などで他企画の時間延長や出演者変更の措置を取った例があるため、作中のような立候補後のTV出演は難しいと思われる(なお、徳川みずほは一族が大株主であることを通じて日本の主要マスコミ企業の幹部と強力なコネクションが存在する設定になっている)。
  • 市長選で1位得票者が複数出た場合は決選投票を行うとされているが、現実世界では1位得票者が複数出た場合はクジ(抽選)によって当選者を決定する。
  • 12巻に、母親から溺愛されている主人公の教え子「玲於奈」の朝食には一般の卵より高価な「ヨード卵光」が、玲於奈の母から「三流」と軽んじられている父親には「ブロイラー卵」が出されるシーンがある。息子と夫の間に朝食でさえ差をつけるというエピソードだが、ブロイラーとは食肉用鶏の総称であり、通常の白玉鶏卵として流通している白色レグホン卵の誤りと思われる。
  • 単行本全巻には「投票用紙」がついており、模擬投票が1度だけ行なわれた(2003年)。投票結果は週刊少年マガジン誌上で公開され、得票率は自民・民主・共産・公明・社民の順だった。また、選挙前には各党へのインタビューや政策を紹介する記事も載せられた。
  • 掲載誌の週刊少年マガジンには本作に連動した1ページ企画があり、少年少女に対し政治や社会問題についてかみ砕いて解説する物であった(医療・郵政・農政など個別の問題や政治・選挙制度についての解説、与野党各党へのインタビューなど)。文中でははっきりとは明言されていないものの、内容は全体的に民主党の主義主張と重なる部分が多く、自民党やその政権を(名前は出さないものの)批判する物となっている。但し、「目玉ゲスト」と称して自民党系無所属で衆院選に出馬した堀江貴文のインタビューを載せたこともある。
  • サイコメトラーEIJIと本作には伊地知姓のキャラクタが頻繁に登場するが、これは両作の担当編集者の名字を拝借した者である。
  • 連載終了後に「講談社プラチナコミックス」でのコンビニコミック版、「講談社漫画文庫」での文庫版が発売されており、その最終巻では原作の安童が連載当時とは別の新たなコメントを書き下ろしている

ドラマ

2003年7月1日~9月9日に関西テレビ·フジテレビ系で放送された連続テレビドラマ。全12話。

原作漫画とドラマ版との差異

  • 原作と異なり、ドラマでは小学校中心となっている(原作の高校編は小学校編に収められている)。
  • 原作では、坂上が不破に1票差で勝利し市長となり、敗れた不破は県知事選挙への立候補を決断する。そして国光は坂上に解任され、新千葉ヶ崎市を伊地知と共に修行のため去る形で終わる。ドラマでは、ある少年に輸血した坂上が返り咲き当選を果たすも、先の輸血が元で死亡。その結果、対立候補の不破が繰り上げ当選し、国光が不破のブレーンになる所で結末となる。
  • 吾妻光明は原作では高校生だが、ドラマでは中年という設定になっている。また、クニミツ達が関わった生徒会長選挙はクニミツが教師として赴任した小学校となっている。
  • 坂上明日香は原作では高校生だが、ドラマでは大学生という設定になっている。また、テレビドラマ版では短気な毒舌家という性格付けがなされており、国光とも仲が悪かった。
  • ドラマは原作と違い、日本テレビ制作の『サイコメトラーEIJI』とのストーリーの繋がりはない。むしろこの5年前の1998年に同枠で制作された『GTO』を意識したようなタッチで描かれた。なお作中には『GTO』の単行本も登場している。

キャスト

  • 武藤国光:押尾学
  • 佐和真澄:伊東美咲
  • 不破俊一:佐々木蔵之介
  • 吉長小百合:吉岡美穂
  • 坂上明日香:上原美佐
  • 坂上晋作:柳楽優弥
  • 由良桃絵(桃奴):横山めぐみ
  • 由良舞:山内菜々(現:日向ななみ)
  • 五木田進:斉藤暁
  • 宇治村修造:西田健
  • 猿渡一郎:マギー
  • 吾妻光明:古田新太
  • 坂上竜馬:大杉漣

小学校関係

  • 蔦周作(校長):勝部演之
  • 芽草丈彦(教師):瀬戸陽一朗
  • 森野雄一(教師):やべけんじ
  • 花窪良枝(教師):広岡由里子
  • 浅見修介(5年3組生徒):松尾涼太
  • 安藤和人(5年3組生徒):今野雅也
  • 江頭富士夫(5年3組生徒):大高力也
  • 江狩玲於奈(5年3組生徒):渡辺直樹
  • 大村清志(5年3組生徒):大川翔太
  • 三杉裕二(5年3組生徒):有岡大貴(当時:子役、現・Hey! Say! JUMP)
  • 御手洗大(5年3組生徒):池田仁
  • 森村茜(5年3組生徒):塚本璃子(現・成海璃子)
  • 丸山翔子(5年3組生徒):樋井明日香
  • 五木田守(5年1組生徒、進の息子):土肥優真

その他

  • 丸山の父:阿南健治
  • 民子(保育園園長):高林由紀子
  • 法子(民子の娘):国分佐智子
  • 市川修(桃絵の亡夫の父):佐々木勝彦
  • 市川晃子(桃絵の亡夫の母):泉晶子
  • 水島(地元の有力者):八名信夫
  • 由貴(不破の秘書):滝沢沙織
  • 野々村咲智(海の家「モンペ・トクア」店長):桜井裕美
  • 水沢優海:松崎佑紀
  • 西原亮子:園原佑紀乃
  • 江狩の父:大高洋夫
  • 中島六次郎(代議士):藤田宗久
  • 江頭の父:五代高之
  • 江頭の母:山下容莉枝
  • 船田みつお:山崎大輔
  • 宇治村修造:西田健

STAFF

  • 原作:安童夕馬
  • 脚本:大石哲也
  • 編成:植村泰之(関西テレビ)
  • アソシエイトプロデューサー:長部聡介
  • プロデューサー:和田豊彦、重松圭一(関西テレビ)
  • 演出:赤羽博、中島悟、位部将人
  • 制作:関西テレビ、AVEC

主題歌

  • 『Are you alive?』
    • 唄:LIV
  • 挿入歌『あなただけを』
    • 唄:a.mia

サブタイトル

  1. 恋も夢も人生も祭 10.7%
  2. 給食が危ない! 10.6%
  3. 優しい勇気 8.6%
  4. 涙!感動の結末 10.6%
  5. 涙の課外授業! 9.9%
  6. さよならクニミツ 10.3%
  7. 保育園を守って! 8.0%
  8. ママごめんなさい 12.1%
  9. 対決!ゴミ戦争 8.6%
  10. 悲しいキス… 9.1%
  11. 命をかけた勝利! 10.3%

平均視聴率 9.9%

視聴率・再放送

  • 平均視聴率は9.9%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)だった。ちなみにこのドラマ以降、この枠は4年後の2007年の「牛に願いを Love&Farm」まで一桁を記録した作品はない。
  • 再放送についても視聴率の低さもあって放送終了後は、されるのが少ないどころか主役の押尾の事件により年現在行われていない。とちぎテレビでも一度再放送されていた。

関連項目

  • 日本のテレビドラマ一覧
  • 関西テレビ制作・火曜夜10時枠の連続ドラマ
  • インフルエンザ
  • アトピー性皮膚炎(作中で農薬との関わりを指摘)

外部リンク