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ケルベロス/フクイタクミ

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著者: フクイタクミ
巻数: 全10巻

フクイタクミの新刊
ケルベロスの新刊

最新刊『ケルベロス 10



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ケルベロスの既刊

名前発売年月
ケルベロス 1 2010-05
ケルベロス 2 2010-07
ケルベロス 3 2010-10
ケルベロス 4 2010-12
ケルベロス 5 2011-02
ケルベロス 6 2011-04
ケルベロス 7 2011-06
ケルベロス 8 2011-08
ケルベロス 9 2011-11
ケルベロス 10 2011-12

ケルベロス』は、フクイタクミによる日本の漫画作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、2010年6号より連載中。

あらすじ

どうん…どうん…

十三塚景の耳は他の人には聞えない、不気味な音を捉えていた。幼馴染の鶴原友恵と共に学校の旧校舎に赴いた時、校舎の奥に閉ざされた空間があり、音はそこから響いてくる事に気付く。音の正体を探るべく中に入った2人。景は、そこにあった扉を開けてしまい、中に封じられていた8匹の化け物「崩」を解き放ってしまった。

友恵を守るため、景は狗骸・雪房を身に纏い、崩を封じる墓守となった。

登場キャラクター

十三塚 景(とみつか けい)
主人公。私立東要高校1年生。身長146cm、体重47kg、7月26日生まれの15才。
賽の戸を開け、万治郎鼠に友恵が襲われた際、雪房との契約により、墓守となる。
両親は既に他界。現在は祖父母や叔母の清と一緒に暮らしている。
誰かを守るためなら、自分が傷付くことを厭わない正義感を持つ一方、出来ることなら相手も傷付けたくないと考えている心優しい少年。そのため、崩の怨嗟の声も彼の心に響いている。涙腺は緩い。
栄養のある食べ物が好き。
雪房(ゆきふさ)
景と契約した開かずの間の奥にいた狗骸。黒い犬の毛皮のような姿をしており、普段は景の学生服に宿っている。
言葉に出さないが、教えられなくとも陸却を使えた事や、その正義感は理解出来ないが、強い信念の持ち主であることを認め、墓守としての景に期待感を抱いている。景に対しては厳格に接するが、多くの相手には寛容に接し、情け深い。また、沈着に見えて子供っぽいほどに感情的になることも少なくない。
最大16m程度まで伸縮自在。ふさふさしており、自らの毛を使った布の修繕、さらしにして墓守の負傷部の補修といった芸当も見せる。
鶴原 友恵(つるはら ともえ)
景の幼馴染で同級生。身長174cm、体重68kg、2月14日生まれの15才。
正義感が強く面倒見が良い一方で、割と様々なことに動揺しやすい性格。長身で非常にグラマーな体型をしており、本人に自覚はないが景をほぼ好き勝手に出来ると同時に冗談で景を危険な目に遭わせる(窓から転落させたことがある)ほど力は強い。好き嫌いは無く、何でもよく食べる。しつけの厳しい祖父がいる。
雪房によって墓所での記憶を消されており、景を取り巻く現状を知らずにいる。
金屋 結和(かなや ゆわ)
景や友恵のクラスメートで小柄な少女。身長134cm、体重36kg、5月9日生まれの16才。
崩を見たり、気配を感じ取ったりする事が出来る。そのために崩に襲われた所を景に助けられ、彼の秘密を知った。その後も用心のため記憶を消されずにいる(霊力が強い人間は崩に狙われやすい)。自分と同じく小柄ながら、誰かのために勇気を振り絞る景に憧れ、好意を抱いている。また、雪房には遊び相手と言う感覚で、よく景の制服にスキンシップをかけるが、外見上は景にまとわりついているように見えるため、友恵を嫉妬させている。
外見通り幼い一面が見られるが、自らは見た目で相手を判断せず、崩や異形の姿となった景、雪房とも普通に接し思いやることが出来る、包容力のある性格。
甘い物が好きで、スナック菓子は苦手。図画工作と体育が好き。
深月 帆奈(みづき はんな)
景や友恵のクラスメートでクールな眼鏡少女。身長163cm、体重53kg、10月27日生まれの15才。友恵、結和と3人でいる事が多い。
本を読む事や、文を書く事、友達と一緒にいる事が好きで、それを邪魔される事を嫌う。景と結和の関係を気にする友恵をからかう言動が多い。
鈴木 久美子(すずき くみこ)
帆菜の友人。
長橋(ながはし)
景の友人。
麓(ふもと)
景の友人。
十三塚 清(とみつか きよい)
景の叔母。東要ジャーナルという地元B級新聞社に勤めている。
景をいろいろな意味で可愛がっており、逆に景にかまってもらえないと拗ねるため、親に景離れを促されている。景の同級生曰く美人。
清の父親
景の祖父。大柄な体格で発言も行動も荒っぽいが、景を信頼しており、もしもの時は自分たちが責任を取ればいいと保護者の自覚を持っている。
清の母親
柔和な性格。
冬子(ふゆこ)
景達のクラス担任教師。景の正義感の強い性格は把握しているが、騒動が絶えないことに頭を痛めている。気弱ではあるが、締める時は締める。
神崎 世々(かみさき よよ)
墓守の修練場である、狛守神社の当代社司。身長156cm、体重47kg、3月20日生まれの32歳。墓守の能力を使いこなすための修行に訪れた景に稽古を付ける。雪房に心酔しきっており、雪房に対して馴れ馴れしく、不敬な態度の景に折檻をしたり、雪房とイチャイチャしたいと日記に書いたりしている。普段はどてらにジーンズの短パンという格好。
高い霊力を持ち、霊具である灰神楽(はいかぐら)による墓守の修錬の他、霊力を使っての身体能力の向上、体の硬化、札を使った戦闘なども行う。
神楽辻(かぐらつじ)古書店のおばさん
狛守神社の麓にある古書店の店主。世々の母親で狛守神社の先代の社司。怪談好き。
女学生時代から化け物退治をこなしており、霊具が無くとも術を使い、悪霊達とも戦えるほどにその実力は高い。
霧島 望(きりしま のぞむ)
暴走した狗骸・典如をその身に宿す"仇喰"。身長194cm、体重78kg、12月10日生まれの17歳。銀髪で、左腕を失っている。
典如の暴走を抑えるために霊力を欲し、またとある嘘のために狗骸の墓守を捕食しようとしており、そのためには場所も手段も選ばない。今回解き放たれた崩の赤目嵐を「消滅」させている。妹の祈のことは大事に思っており、そのため祈の大切なものも大事に思う。
景と雪房の霊力を狙い戦いを挑むが、後に和解。祈を狛守神社に預け、常世を追う旅に出る。
典如(てんじょ)
仇喰の体に宿り左腕に発現する、暴走した狗骸。祈を助けようとした望が解放するが、その場で望に襲い掛かり左腕を捕食。逆に望に食われたため、特殊な憑き方をしてしまった。
餓えた時は宿主にすら襲い掛かる、危険な存在。切断しても再生するが、そのためには霊力を必要とする。
霧島 祈(きりしま いのり)
望の妹。身長148cm、体重37kg、1月6日生まれの14歳。常世によって作られた新型の狗骸・律理をその身に宿す。異形の者でも受け入れてくれた金屋を守るため、力を解放し山王に戦いを挑むが、逆に重傷を負った。戦いの後、狛守神社に預けられる。境遇ゆえに大人しい性格になったが、幼い頃は兄を辛い役目から解放するために律理を我が身に宿らせるような気丈さや、雑草を美味しそうに食べる突飛な一面も持つ。
ケーキやスパゲティが好きだが、雑草を美味に感じ、兄に味覚を心配されたことがある。律理が落ち着くため水浴びも好き。
律理(りつり)
祈の体に宿る狗骸で、墓所を必要としない新型だが、世々の母が言うには、典如も律理も似せただけの「狗骸モドキ」。常世に属していたらしい霧島兄妹の父親が望に宿らせようとしたが上手くいかず、それを見かねた祈が自らの体に宿らせてしまう。祈は、律理の力を開放し、人と獣を融合したような姿と化す事も出来る。
品森 春告(しなもり はるつぐ)
友恵が遺跡公園で出会った少年。遺跡公園の管理人をしていた父親が仰岐によって大怪我を負わされた為、復讐のため手製の武器を用意して戦いを挑む。
島田 舞美(しまだ まいみ)
景のクラスメイト。不良から金を脅し取られていて、クラスでも孤立している。
高橋(たかはし)
舞美の中学校時代の同級生。舞美をいじめ、金を脅し取っていた。
のりちゃん
清が取材する際に同行するカメラマンの女の子。

過去の墓守たち

灰神楽の修行で現れた、東要の地で崩に殺された過去の墓守たち。景に助言を与え、墓守としての覚悟を問いかける。

カリガネ
6人中、もっとも古い墓守。髪を伸ばし両目を隠している。仙術を使う。
破獄の辰寅(はごくのたつとら)
ヤクザの親分。いつも煙管をくわえている。子供を守るため墓守になる。
ルートヴィヒ・ブッフホルツ
ドイツ人。軍服を着ている。墓守であること以外の経歴は不明。
若山 三郎丸(わかやま さぶろうまる)
藩主の命により墓守となった。左目に傷がある。
昌玄(しょうげん)
修行僧。村を守るため、墓守となった。
神撃ち吾兵(かみうちごへい)
元猟師。鉄砲を背負っている。百発百中の腕前だったが、ただ1度、失敗する。

万治郎鼠(ばんじろうねずみ)
開かずの間に封じられていたネズミの崩。
百代狸(ひゃくだいたぬき)
開かずの間に封じられていた狸の崩。
性格は狡賢く人間の罠にかかった同胞を馬鹿と吐き捨てるほど。
結和に化けて騙まし討ちしたり、倒される際に結和に救いを求める振りをしたりする等、景達を苦しめた。
赤目嵐(あかめあらし)
開かずの間に封じられていた崩。仇喰に捕食され、墓送りにされることなく消滅する。能力など、詳細は不明。
山王(さんのう)
開かずの間に封じられていた猫又の崩。スピードが武器で、本人曰く銃弾よりも速く、また尾の先端を針状にして飛ばすこともできる。ネコ故か特に嗜虐的であるが、夢中になり過ぎてしまう事も多く、頭が悪いことを自覚しているが、馬鹿にされることを嫌う。しかし、状況判断力に優れ、負傷の身の景を油断無く追い詰めた。
大蜘蛛 仰岐(おおぐも ぎょうき)
開かずの間に封じられていた蜘蛛の崩。かつて、村に下りては人を貪り、村民は対策として生贄を捧げ、神として畏れ崇めた。生贄となった人間を弄び嬲り殺しにする事を愉しんできた。非常に狡猾かつ残忍だが、己を抑えきれず欲望の赴くままに動いてしまう一面もある。
強靭な糸で獲物や敵を拘束し、また消化液を散布したり、牙から麻痺毒を注入したりする。
村抉(むらくじり)
開かずの間に封じられていたナメクジの崩。小山ほどもある巨体で、頭部と思われる部分の下に注連縄が着けられており、普段は神社に擬態している。人間の体内に卵を産みつけ、その卵は人間の腹中でまた卵を産み、卵から孵った子供は他の人間の体内に移動し、また卵を産む。村抉の子供に憑かれた者は、多幸感を得、やがて自ら村抉の体内へと還る。村抉の子に憑かれた者を見分けるのは困難であり、その浸食は気付かぬ内に村全体に広がり、破壊の跡もなくただ誰もいなくなる。人間の体内に寄生した子は、宿主の人間の体を操ったり、その心に影響を及ぼしたりすることができる。
鴉の崩
開かずの間に封じられていたカラスの崩。解き放たれた多くの崩と接触しており、山王と仰岐を口車に乗せて墓守と対峙させながら、自分は偵察のみに徹し、観察のため冬子に取り憑く。

用語

崩(くずれ)
破壊衝動を本能とし、人と世に仇成す化物。人を襲い、人を喰らう、人の敵たる者。永年生きて年経た獣は死後、世界を守護する『柱』と呼ばれる光になるが、何らかの原因により柱にならなかった獣の成れの果てが崩である。朽ちた体を捨てた崩は新しい体を作り形を得て人を襲う。衝動と本能に従い、人を苦しめて喜び、挙句に人を喰らう。
人間の中でも、崩を認識出来る者はより大きな栄養となり、また人間ほどの栄養は無いが幽霊を喰らう事もある。そのように栄養を溜めることで、より強い体を作ることができる。
崩の名は“柱崩れ”から由来する。
狗骸(くがい)
人を崩と戦う力を持つ「墓守」へ変える者。狗骸の守る墓地は、それ自体が狗骸の巨大な胃袋であり、墓送りにされ墓地で浄化され光となった崩は狗骸の栄養となる。墓所が空になった時、飢えた狗骸は墓守となった人間の意識を奪う。
元は、猛り狂った魂のまま殺され、怨念を抱いて骸となった狗の皮を、呪術によって荒ぶる神として蘇らせた存在。
墓守(はかもり)
狗骸により崩と戦う力を与えられた人間。崩を封じる役目を負う。崩を墓送りに出来るのは、黒い炎「陸劫」を扱える墓守のみ。
墓守となった者は、崩を墓所に送り続けて、その墓所を維持しなければならない。それが出来なければ、飢えた狗骸に意識を乗っ取られ、理性を失う。人とも狗ともつかぬ存在と化して心も記憶も失い、その後も命は長く保たず、自分が何者かも忘れ、誰かに別れを告げる事も出来ぬまま化け物と成り果てて死ぬ。穏やかな死を望めないことが狗骸の呪いである。
塞の戸(さいのと)
東要高校の旧校舎の奥にあった、崩を封じ込めていた扉。扉には大きく「塞」という字が書かれており、幾重にも厳重な封印がなされていた。扉に至る道は壁で塞がれ、幾つもの鳥居が扉の前に並んでいた。扉を開けると無数の墓石が並んだ広い空間に続く。
陸劫(りくごう)
崩を砕き墓場へと封じる墓守の技。墓守の手から放たれる黒い炎で崩を焼き尽くす。景は修業を経て、離れた場所にいる相手に向けて炎を飛ばせるようになった。
その炎は黒き魂を喰らう牙であり、扱う墓守以外の全てに対して有害。人間がその炎で焼かれた場合、その者の魂が闇を持つ黒いモノであれば、悪霊や崩と同様にその牙にかかって焼かれ、狗骸の腹中である墓所へと送られてしまう。
閉隠(とじおに)
狗骸の呪法の1つで記憶を封じる術。
狛守神社(こまもりじんじゃ)
狗骸の墓守の修練場。この神社の社司の任務は、墓守の修行の手伝いや、様々な術を駆使して崩と戦う事である。
灰神楽(はいかぐら)
狛守神社の社司の一族に伝えられる『霊具』の1つで、使用者の流し込む霊力によって活動する道具。灰神楽の吐く灰は結界を作り、外界と完全に切り離す。
応己の灰(おうこのはい)
灰神楽の呪法。呪いをかけられた毒の灰で、これを飲み込んだ者は7日後に死ぬ。灰を飲んだ者は喉に7つのアザが生じ、そのアザは24時間毎に1つずつ消えていく。全て消えるまでに解毒しなければ死ぬ事となる。この死は、墓守に穏やかな死を与えられる最後の手段でもある。
洞崩(ほらくずれ)
過去の墓守達の記憶によって生み出された化け物。現役の墓守の修行に用いられる。
闇屋敷(やみやしき)
墓守の修行の1つ。光の無い迷路で敵の親玉の気配を感じて探し出し、陸劫で仕留める修行。陸劫の使い方を知る事が目的。
三閂鎖(さんかんじょう)
三枚の札で崩を封印する、狛守神社の社司の術。
仇喰(あだはみ)
暴走する狗骸をその身に宿す者。霊力のある者を捕食し、暴走を抑止する力を得ている。
常世(とこよ)
古より存在する退魔の組織。異能をもって魔物と戦う、この世の闇に存在する集団。
かつては狗骸の墓守や狛守の者達もその一員で、崩と戦う時はその主力として扱われていた。しかし、崩をめぐって常世と墓守は対立するようになり、100年以上前に墓守を排除してしまった。しかし、墓守の代わりに崩に対抗できる者がいなかったため、狗骸を自分達の手で生み出す道を選ぶ。
血華香(けっかこう)
崩が体を得た時に、己の縄張りを主張するために発する臭い。霊力の強い崩ほど、この臭いは強い。墓守や狗骸は、この臭いをたどって崩の居場所を察知する。

単行本

少年チャンピオン・コミックスより刊行。

  1. 2010年5月7日発売 ISBN 978-4-253-20516-0
  2. 2010年7月8日発売 ISBN 978-4-253-20517-7
  3. 2010年10月8日発売 ISBN 978-4-253-20518-4