HOME > コミック > ゲゲゲの鬼太郎

ゲゲゲの鬼太郎/水木しげる

共有

著者: 水木しげる
巻数: 2巻

水木しげるの新刊
ゲゲゲの鬼太郎の新刊

最新刊『ゲゲゲの鬼太郎 2


出版社: コミックス
シリーズ: 講談社コミックスDX


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

zashiki_11 RT @asahi_edo: 「#ゲゲゲの鬼太郎」などで知られる漫画家 #水木しげる さん(1922~2015)の全集「水木しげる漫画大全集」(講談社)(全113巻)が完成し、監修した作家の #京極夏彦 さんらが、#調布市 の水木さんの墓前に報告しました。https://t.c
pandra_box1014 RT @panda_88key: #ゲゲゲの鬼太郎 より 妖怪軍団を描いてみた。 当初は、水木しげる先生へのリスペクトを込めて、かっこいい雰囲気に仕上げるつもりが……。 自分が思っていた以上に禍々しくなってしまった…。 そして、きっと今夜…夢に出てくる_:(´ཀ`」 ∠):…
ELYVG1 RT @kaiyodo_PR: 水木しげるの代表作である「ゲゲゲの鬼太郎」の世界観をたっぷりと堪能できるフィギュアが再登場! 前回商品よりもお肌の色がフレッシュになっております! https://t.co/rPuMjLX6Yz #ゲゲゲの鬼太郎 #海洋堂 #鬼太郎 https:…
gegege_erina RT @kitarounosato_w: 今日の水木しげるロードの日の入りは19時16分。 日没後、「水木しげる記念館」前に妖怪影絵が現れる! #水木しげるロード #ゲゲゲの鬼太郎 #ライトアップ #水木しげる記念館 #境港 https://t.co/nOv7USAb1x ht…
takoyaki_chang RT @shoko55mmts: ドラゴンボール超もゲゲゲの鬼太郎もポケモン映画も、、! 野沢雅子さまが81歳で2018年現在もなお最先端現役のバリバリの凄さがいかに凄いかを表せる日本語なかなかない、凄すぎる! 日本の宝! 国民栄誉賞受賞してほしい https://t.co/y

ゲゲゲの鬼太郎』(ゲゲゲのきたろう)は、水木しげるによる日本の漫画作品、及びそれを原作とした一連の作品群の総称。妖怪のイメージを世間に浸透させた水木の代表作であり、「妖怪漫画」を一つのジャンルとして確立させた作品である『図説 妖怪画の系譜』(河出書房新社、2009年)

概要

墓場から生まれた幽霊族の少年・鬼太郎が多種多様な妖怪たちと繰り広げる物語。1954年の紙芝居から始まり、漫画、アニメ、映画、小説、ドラマ、ゲーム、舞台など、半世紀以上に渡り様々な関連作品が作られている。

漫画作品は貸本を経て1965年から1997年の間に数多くのシリーズが描かれ、幼年誌から青年誌まで幅広く掲載された。連載当初のタイトルは『墓場の鬼太郎』であったが、アニメ化に伴い改題。怪奇色の強かった内容も鬼太郎と妖怪の対決路線へと変化し、鬼太郎は正義のヒーローとしての側面が強くなっていった。なお、「ゲゲゲ」の由来は、水木が幼い頃に自分の名前を「しげる」と言えずに「ゲゲル」「ゲゲ」と言っていたことから着想したものである。単行本はこれまで幾度も出版されているが、全作品を網羅したものはなく、出版社ごとに収録内容が異なっている。

テレビアニメ版はこれまでに3回のリメイク・5度のアニメ放映をしており第2シリーズは前期の続編扱いで、エピソードのリメイクは行われなかった。2010年代以降は深夜アニメなどで5回以上のシリーズ(期)が制作・放映されたテレビアニメ作品が数作あるが、「スピンオフ作品 ・主人公の入れ替えがある作品」を除き、全シリーズ(期)が1年以上放送した30分アニメとしては日本のテレビアニメ作品史上リメイク数が最多の部類に入る。、特に1回目(第1シリーズ)のアニメ化は「妖怪ブーム」を巻き起こした。

第25回(1996年度)日本漫画家協会賞・文部大臣賞を受賞。

歴史

誕生の経緯

1933年から1935年頃にかけて、民話の『子育て幽霊』を脚色した『ハカバキタロー(墓場奇太郎)』(原作:伊藤正美、作画:辰巳恵洋)という紙芝居が存在し、『黄金バット』をも凌ぐほどの人気だった。

1954年、紙芝居の貸元である阪神画劇社と紙芝居作者として契約していた水木は、同社社長・鈴木勝丸に前述のハカバキタローを題材にした作品を描くよう勧められた呉智英「水木しげる以前の武良茂」『芸術新潮』2010年8月号、66頁。なお加太こうじは、加太が『ハカバキタロー』の話を水木にしたと述べる。作者承諾の上で、水木はオリジナルの紙芝居『蛇人』『空手鬼太郎』『ガロア』『幽霊の手』の4作を仕立てた。これが鬼太郎シリーズの原点である。

だが、奇抜な展開で評判を呼んだ『空手鬼太郎』を除き、鬼太郎シリーズはそれほど人気が出ず、それ以降は製作されなかった。この水木版紙芝居の鬼太郎作品は現存しないが、伊藤版の一部は加太こうじの『紙芝居昭和史』などの書籍で部分的に見ることが出来る。ちなみに鬼太郎が墓場から生まれた片目の子供という設定(『蛇人』より)と目玉おやじの登場(『空手鬼太郎』より)はこの頃からである。

その後、貸本漫画家に転身した水木は、1960年平林重雄『水木しげると鬼太郎変遷史』24頁。1959年と記載されているものもあるが、現在は調査の結果1960年と判断。に兎月書房発行の怪奇短編マンガ誌『妖奇伝』に「幽霊一家」を発表。ここで現在の鬼太郎の基礎が定まる。この時期の鬼太郎はまだ人間の味方ではなく、関わった人々に怪奇な結末をもたらす不吉な少年という位置づけだった。『妖奇伝』第2号には第2作「幽霊一家 墓場鬼太郎」が掲載されるが『妖奇伝』は一般には全く人気が出ず廃刊になった。ただ、鬼太郎シリーズは熱心な読者からのファンレターがあり、同年に同じく兎月書房から『墓場鬼太郎』と題した怪奇短編マンガ誌上で、「地獄の片道切符」(第1巻)「下宿屋」(第2巻)「あう時はいつも死人」(第3巻)などのシリーズ諸作が発表された。「下宿屋」ではねずみ男がシリーズに初登場している。

それまで水木は兎月書房の専属に近い形だったが、経営難の兎月書房からは原稿料が一切支払われなくなり、憤慨した水木は長井勝一の三洋社に移籍。『鬼太郎夜話』シリーズ「吸血木と猫娘」「地獄の散歩道」「水神様が町にやってきた」「顔の中の敵」を順次発表した。以前に書いた「幽霊一家」から「顔の中の敵」までは一連の物語になっており、後年、『ガロ』版「鬼太郎の誕生」及び「鬼太郎夜話」としてリメイクされている。しかし、5冊目「カメ男の巻」を出す段階で三洋社の社長が入院、そのドサクサで原稿が行方不明となり、「カメ男の巻」は幻の作品となってしまった。

一方、兎月書房は『墓場鬼太郎』の続編を竹内寛行に切り換え、中断した『墓場鬼太郎』を4巻から19巻まで書き継がせた(後述)。やがて水木は兎月書房と和解し、1962年には読切作品『怪奇一番勝負』『霧の中のジョニー』を描く。しかしその後、兎月書房も倒産。水木は1964年に佐藤プロで、読み切り作品『おかしな奴』、『ボクは新入生』、『アホな男』を発行。しかし売れ行きが伸びず佐藤プロは鬼太郎シリーズの刊行を断念。桜井昌一の東考社が後を引き継ぎ『霧の中のジョニー』の続編と予定されていた『ないしょの話』を発行した。なお、鬼太郎はこの頃には、後の少年誌に登場する親しみやすいキャラクターへと変貌している。

メジャー化

1965年、劇画路線を推進していた『週刊少年マガジン』(講談社)で「墓場の鬼太郎」の「手」が読み切り掲載された。採用の経緯は、それまで『週刊少年サンデー』に連載を描いていた手塚治虫が初めてマガジンに連載を始めた『W3』に作品に似た雰囲気の『宇宙少年ソラン』の連載が始まったことで手塚が激怒し(これは濡れ衣であったが)、1ヵ月で連載をやめてしまい、ライバル誌であるサンデーに連載を移したことにある。マガジンとサンデーはともに創刊5年目であったが、マガジンはサンデーに約20万部の発行部数の差をつけられていた。起死回生の手塚の起用であったのがこうした結果になり困った編集部の内田勝は急遽、貸本世界で活躍していた水木に白羽の矢を立てた。当初は不定期掲載で人気も出ず、3話で打ち切りを検討された。だが夏休みが終わる時期に、当時の貸本読者や大学生たちからの激励の葉書が届き、打ち切りは回避された。

当時、『週刊少年マガジン』の編集長だった内田勝の著書『「奇」の発想』によると、『鬼太郎』はずっと読者投票の最下位で、人気獲得のためにアニメ化しようとも試みられたが困難を極め、友人である東映の渡邊亮徳(当時の東映常務取締役テレビ事業部長)に相談したところ、「妖怪もので、タイトルが墓場ではちょっと……スポンサーが付かないから、時間をかけてじっくりと行きましょう。」と説得された(結果として『悪魔くん』の実写ドラマ化が先行)。

『悪魔くん』の成功により、水木しげるが人気作家になったため、1967年からは正式な連載作品となる。内容も「怪奇物語」から「正義の鬼太郎が悪い妖怪を退治する」という少年誌向けの内容に変化。徐々に人気を増していった。妖怪という言葉がひんぱんに用いられる様になったのもこの頃からである(貸本時代にはほとんど使われていなかった)。貸本時代の作品のリメイクも多く、「霧の中のジョニー」を「吸血鬼エリート」に、「おかしな奴」を「陰摩羅鬼」に、「ボクは新入生」を「朧車」に、「ないしょの話」を「大海獣」にと、多少内容をアレンジして再執筆している。また怪獣映画さながらの「大海獣」や「妖怪獣」、「毛羽毛現」の恐竜、「白山坊」のモスラのような容姿の巨大蛾などが登場するのもこの時期の特色である。なお「妖怪大戦争」の回では、後に主要メンバーとなる、砂かけ婆、子泣き爺、一反木綿、ぬりかべが鬼太郎の仲間として初めて登場する。

やがて安定した人気を得た本作は1968年に、タイトルを『墓場の鬼太郎』から『ゲゲゲの鬼太郎』に変更することでスポンサーの了解を得て、テレビアニメ化を果たす大下英治 『日本ジャパニーズヒーローは世界を制す!』。それに合わせて1967年『週刊少年マガジン』11月12日号から作品名を『ゲゲゲの鬼太郎』と改題された。またアニメ化に伴って、少年漫画誌のみならず講談社の『ぼくら』や『たのしい幼稚園』などの幼年誌でも鬼太郎は子供たちのヒーローとして活躍する一方、貸本時代からのファンや青年向けの作品にも登場し、1968年は鬼太郎作品を5誌に渡って連載していた。

『月刊漫画ガロ』(青林堂)では「鬼太郎の誕生」の掲載を経て、「鬼太郎夜話」を連載。両作とも貸本時代に描かれた作品を、一部ストーリーやデザインを変更して新たに描き直したものである。そして、『月刊宝石』(光文社)ではベトナム戦争を題材にした「鬼太郎のベトナム戦記」を連載。ベトコンに味方した鬼太郎ら妖怪軍が米軍と戦うというストーリーだが、原案として参加した佐々木守と福田善之が思想的な部分を手伝っている。

1969年、人気絶頂の最中に『少年マガジン』の連載が終了。翌1970年の『別冊少年マガジン』7月号では、連載が終了した作品の主人公を描く「その後のまんがスター」という企画があり、南方に渡り最後は平和に暮らす鬼太郎という「その後のゲゲゲの鬼太郎」が掲載された。

長期シリーズ化

連載やアニメの終了後も人気は衰えず、1971年に再びテレビアニメ化された事に合わせて、『週刊少年サンデー』(小学館)で新作が描かれた。今シリーズの鬼太郎は、砂かけ婆の経営する妖怪アパートの住人として描かれ、鬼太郎ファミリーのメンバーがこれまでよりも増えている。また、『少年マガジン』でゲスト妖怪として登場していた猫娘と設定は同様だが、容姿が微妙に違う猫子というキャラクターをレギュラーとして登場させている。なお、当時は小学館の『よいこ』『幼稚園』『小学一年生』等の学習雑誌での連載も加わり、7誌同時にそれぞれ別の鬼太郎作品を発表していた。

『少年サンデー』版の最終話では、鬼太郎がヤカンズルに飲み込まれ7年は出て来られないとして終わっているが、2年後の1973年には『いんなあとりっぷ』(仏の世界社)で「鬼太郎とねずみ男」の連載が始まる。このシリーズは短期連載で終わるが、風刺色の強い作品でありオールカラーで描かれた。

翌1974年には描き下ろし長編『死神大戦記』が学習研究社から「日本の妖異」シリーズとして上・下巻で発行。『往生要集』を下にした作品であり、宮田雪が脚色担当として参加している。今作は「その後のゲゲゲの鬼太郎」の続編として描かれ、水木しげると共に鬼太郎が地獄を舞台にして妖怪と戦うストーリーである。

1976年には『週刊少年アクション』(双葉社)で「鬼太郎の世界お化け旅行」の連載が始まり、鬼太郎ファミリーが世界の妖怪を相手に活躍する姿が描かれた。なお、今作の鬼太郎は野球帽を被っている設定。また、1976年から1977年に掛けては「鬼太郎対悪魔くん」、「妖怪ロッキード」等の、単発の読み切り作品も幾つか発表された。

そして、1977年から1978年に掛けては『週刊実話』(日本ジャーナル出版)での連載が約1年半続く。同誌では3作品が発表され、1作目は「続ゲゲゲの鬼太郎」を連載。高校生になった鬼太郎の話であり、これまでのチャンチャンコをやめて縞模様のセーターを着用している。鬼太郎シリーズの中では特に異色作であり、内容的には青年向けに描かれている。当時の『週刊実話』編集者によると、かつて子供が人気を支えた鬼太郎を青年誌に連載することには不安があったようだが、「当時の水木ファンたちは今や大学生や社会人になっている。読者もきっと分かってくれるはずだ」と言う意見もあり、鬼太郎を大人の世界で活躍させることになったという『SF新鬼太郎』(東京三世社、1980年)。また、当時の水木はこれまでのヒーロー的な鬼太郎からの脱却を試みていた背景もあり、この話にかなり意欲的に取り組んでいる。しかし、後に水木は「鬼太郎にセックスを持ち込んだのは失敗だった。」と回想しており、『週刊実話』2作目の「新ゲゲゲの鬼太郎 スポーツ狂時代」では軌道修正を行っている。今作は、超能力を奪われた鬼太郎が相撲界で活躍する「相撲の巻」、墓の下高校の野球部に入部した鬼太郎が妖怪チームで甲子園を目指す「野球狂の巻」の2話で構成された水木独特のスポーツ漫画である。そして、『週刊実話』3作目の「新ゲゲゲの鬼太郎」では再び軌道修正が行われ、かつての様な少年姿の鬼太郎が妖怪と戦う姿が描かれている。また、SFの要素が加わったことで宇宙人との対決が多くなり、青年向けの描写は控えめになっている。なお、1977年は『週刊実話』の連載と同時期に『漫画サンデー』(実業之日本社)で「ゲゲゲの鬼太郎 挑戦シリーズ」の連載も始まっている。今作は「UFOの秘密」、「太古の秘密」、「地上絵(ナスカ)の秘密」の3話構成で、『週刊実話』同様に青年向けの作品となっている。この時期の鬼太郎シリーズは当時の雑誌に「何処へ行く鬼太郎」と特集されるなど、総じて迷走していた時期とも言える。

その後は『週刊少年マガジン』での読み切り作品「海坊主先生」を挟み、1980年に『月刊DONDON』(日本ジャーナル出版)の短編漫画「大ボラ鬼太郎」を短期連載する。そして同年、『月刊少年ポピー』(少年画報社)で「雪姫ちゃんとゲゲゲの鬼太郎」の連載が始まり、再び少年誌で鬼太郎が描かれる。今作は鬼太郎の妹・雪姫をメインにした作品であり、雪姫が登場する唯一の作品である。不思議な力で鬼太郎のピンチを救うなど徐々に成長する雪姫だったが、掲載誌の廃刊により連載は終わってしまう。

その後の動向

thumb|right|180px|新レギュラーとして登場した「シーサー」 1985年夏にフジテレビの「月曜ドラマランド」で実写版『ゲゲゲの鬼太郎』が放映され、同年の10月からはアニメ第3シリーズが開始。玩具メーカーや出版社とのタイアップ、原作の現代風アレンジなどで、本シリーズは大人気を博した。漫画作品はアニメ化に合わせて『コミックボンボン』(講談社)で「最新版ゲゲゲの鬼太郎」の連載が開始。妖怪の総大将ぬらりひょんと鬼太郎ファミリーとの対決色を前面に出した作品だが、今作は水木自身の筆ではなく水木プロによる作画作品である。なお、単行本は第20話までを収録した第4巻まで発行されたが、21話以降を残し発行は中断。現在、単行本は絶版し復刻などもされていない。

その後、『週刊少年マガジン』で「新編ゲゲゲの鬼太郎」の連載も始まる。(タイトルの「新編」は単行本化の際に付けられた。)一時期迷走していた鬼太郎シリーズだが、鬼太郎が毎回新たな妖怪と対決する従来の路線に戻したシリーズであり、アニメ同様に仲間の妖怪たちの活躍が増えたシリーズでもある。また、この頃には新レギュラーとしてシーサーが登場する。アニメ版が長期化したことから、掲載されたばかりの新作も逐一アニメ化されていき、シーサーもアニメレギュラーキャラクターとして取り上げられた。そして、約1年後には掲載誌を『月刊少年マガジン』(講談社)へ移し、「ゲゲゲの鬼太郎 鬼太郎地獄編」が連載された。鬼太郎たちが地獄へと旅する物語であり、鬼太郎の母や、ねずみ男の一族も登場する。

アニメ終了後、1990年からは『コミックボンボン』で「鬼太郎国盗り物語」の連載が始まり、1992年からは『デラックスボンボン』(講談社)へ掲載誌を移行。地上侵略を狙う地下帝国ムーとの戦いを描いており、勧善懲悪のわかりやすいストーリーながら、当時のバブル時代の社会風刺を上手くからめた作品となった。これを機にボンボン版を元にした4度目のアニメ化の話が持ち上がり『テレビマガジン』(講談社)でも特集や絵物語の連載が始まったが、諸般の事情によりアニメ化は流れた。

1996年、子供たちの間に学校の怪談ブームが起こったことを機に再びアニメ化。これに合わせて各誌で特集や連載が始まるがアニメ絵中心であり、原作の漫画作品は発表されなかった。水木作品としては『コミックボンボン』で「ゲゲゲの鬼太郎スペシャル 妖怪百戦」という絵物語が連載され、鬼太郎ファミリーが世界の妖怪と戦う姿を、妖怪図鑑も兼ねた構成で描かれた。

1996年には新シリーズ「鬼太郎霊団」の第一話が『ビッグゴールド』(小学館)に掲載される。これまでの鬼太郎ファミリーを鬼太郎霊団と名付け、地球上のバランスを保つために、よい霊の指示に従って行動するという新たな設定の作品だが、キャラクター版権の都合で1回で休止。第二話は、翌年の1997年に『漫画サンデー』で2回に分けて掲載された。

2007年4月からアニメ第5シリーズが開始するが、描き下ろしの絵本シリーズの出版や、他の作家による漫画連載は行われたが、水木による新たな原作のシリーズは発表されなかった。

長らく作品が発表されていなかったが、2013年に発行された『水木しげる漫画大全集』(講談社)別巻に、描き下ろし新作「妖怪小学校」が収録される。鬼太郎シリーズの貸本版と雑誌版の間を繋ぐストーリーが描かれた。また、『月刊少年ライバル』(講談社)にも特別読み切り「ねずみ猫の巻」が掲載されるなど、立て続けに新作が発表された。

水木しげる逝去後

2016年に水木が逝去し、水木が直接描く『ゲゲゲの鬼太郎』は未完結となる。(各種イベントやグッズなどのために水木プロがイラストなどを描き下ろすことはある)

他メディア版については2009年にアニメ第5シリーズが終了した後は長らく大きな動きは無かったが、2017年の年末年始アニメ映画『映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活』に鬼太郎が客演、翌2018年にはアニメ第1作放送開始から50周年を迎えた事を記念し、「新プロジェクト」が立ち上がった

掲載誌

水木しげる、および水木プロによる作画作品(漫画、絵物語など)を記載『ゲゲゲの鬼太郎 5巻』(講談社文庫)作品総リスト 参考。他の作家による作品は(後述)。

  • 週刊少年マガジン
    • 1965年32号 - 1966年41号 「墓場の鬼太郎」 (不定期掲載、1966年15号-26号間は集中連載)
    • 1967年19号 - 1969年13号 「墓場の鬼太郎」→「ゲゲゲの鬼太郎」 (1967年46号から改題)
    • 1978年13号 「帰ってきたヒーロー 墓場の鬼太郎」 (特別読切・海坊主先生)
    • 1986年21号 - 1987年19号 「新編ゲゲゲの鬼太郎」
  • 別冊少年マガジン(季刊) : 1966年1月 - 1969年1月
  • 月刊漫画ガロ
    • 1966年3月号 「鬼太郎の誕生」
    • 1967年6月号 - 1969年4月号 「鬼太郎夜話」
  • 月刊ぼくら : 1968年4月号 - 1969年4月号 (絵物語)
  • たのしい幼稚園 (漫画・絵物語)
    • 1968年10月号 - 1969年11月号
    • 増刊号 : 1968年12月、1969年2月、1969年8月、1969年9月、1971年8月
  • 月刊宝石 : 1968年7月号 - 12月号 「鬼太郎のベトナム戦記」
  • 月刊別冊少年マガジン
    • 1969年4月号 - 7月号
    • 1970年7月号 「その後のゲゲゲの鬼太郎」
  • 東京スポーツ : 1971年7月26日、10月4日、12月27日 「東スポまんが展」
  • 週刊少年サンデー : 1971年40号 - 1971年53号
  • 小学館の学習雑誌 - 既存の原作をアレンジした漫画や絵物語を雑誌毎に連載。一部、完全な新作漫画も掲載された。
    • よいこ : 1971年10月号 - 1972年3月号 「てれびまんがゲゲゲの鬼太郎」
    • 幼稚園 : 1971年10月号 - 1972年4月号 「てれびまんがゲゲゲの鬼太郎」
    • 小学一年生 : 1971年9月号 - 1972年11月号、1972年新年増刊号
    • 小学二年生 : 1971年9月号 - 1972年11月号
    • 小学三年生 : 1971年10月号 - 1972年3月号 (4月号から妖怪画報に変更)
    • 小学四年生 : 1971年10月号 - 1972年11月号 「テレビ絵物語ゲゲゲの鬼太郎」
  • いんなあとりっぷ : 1973年8月号 - 10月号 「鬼太郎とねずみ男」
  • 少年アクション : 1976年2号 - 17号 「鬼太郎の世界お化け旅行」
  • 月刊少年ジャンプ : 1976年7月号 「鬼太郎対悪魔くん」 (初出は「新作 悪魔くん 悪をほろぼせ!!の巻」)
  • プレイコミック : 1976年11月25日号 「墓場の鬼太郎 妖怪ロッキード」
  • グラフィケーション : 1977年3月号 「三味線猫のなげき」
  • 小説マガジン : 1977年7月号 「ゲゲゲの鬼太郎 蓮華王国」
  • 週刊実話
    • 1977年26号 - 48号 「続ゲゲゲの鬼太郎」
    • 1978年1号 - 23号 「新ゲゲゲの鬼太郎 スポーツ狂時代」
    • 1978年24号 - 46号 「新ゲゲゲの鬼太郎」
  • 週刊漫画サンデー
    • 1977年8月16日号 - 12月13日号 「ゲゲゲの鬼太郎挑戦シリーズ」
    • 1997年3月4日号 - 3月11日号 「セクハラ妖怪いやみ」 (「鬼太郎霊団」 第二話)
  • 月刊DONDON : 1980年4月18日号 - 6月27日号 「大ボラ鬼太郎」
  • 月刊少年ポピー : 1980年8月号 - 1981年6月号 「雪姫ちゃんとゲゲゲの鬼太郎」
  • 月刊丸 : 1982年7月号 「のらくろ大戦争」
  • コミックボンボン
    • 1985年9月号 - 1987年8月号 「最新版ゲゲゲの鬼太郎」
    • 1985年12月30日 冬の増刊号 「ゲゲゲの鬼太郎 特別編」
    • 1990年11月号 - 1992年3月号 「鬼太郎国盗り物語」
    • 1996年7月号 - 1998年4月号 「ゲゲゲの鬼太郎スペシャル妖怪百戦」 (絵物語)
  • 月刊少年マガジン : 1987年6月号 - 9月号 「ゲゲゲの鬼太郎 鬼太郎地獄編」
  • スーパーボンボン : 1987年8月30日号 「最新版ゲゲゲの鬼太郎」 (幽霊大戦争の巻)
  • テレビマガジン : 1992年2月号 - 1994年12月号 「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪ふしぎ話」 (絵物語)
  • デラックスボンボン : 1992年5月号 - 1993年3月号 「鬼太郎国盗り物語」
  • ビッグゴールド : 1996年2月号 「鬼太郎霊団」
  • 月刊少年ライバル : 2014年2月号 「ねずみ猫の巻」


描き下ろし
  • 墓場鬼太郎シリーズ 全15巻 (貸本)
    • 兎月書房
      • 1960年 「幽霊一家」、「幽霊一家 墓場鬼太郎」、「地獄の片道切符」、「下宿屋」、「あう時はいつも死人」
      • 1962年 「怪奇一番勝負」、「霧の中のジョニー」
    • 三洋社
      • 1960年 「吸血鬼と猫娘」
      • 1961年 「地獄の散歩道」、「水神様が町へやってきた」、「顔の中の敵」
    • 東考社 : 1964年 「ないしょの話」
    • 佐藤プロ : 1964年 「おかしな奴」、「ボクは新入生」、「怪奇オリンピック アホな男」
  • 死神大戦記 全2巻 (学研、日本の妖異) : 1974年9月、12月
  • 水木しげるのおばけ学校 全12巻7巻と8巻は『カッパの三平』。1995年刊行の新書版(水木しげるのおばけ学校文庫)では8巻と9巻が『カッパの三平』となる。 (ポプラ社、絵本) : 1980年6月 - 1983年12月
  • 鬼太郎の地獄めぐり (小学館、鬼太郎の天国・地獄入門) : 1985年7月
  • ゲゲゲの鬼太郎おばけのくに 全8巻 (ポプラ社、絵本) : 1987年7月 - 1988年7月
  • 水木しげるのふしぎ妖怪ばなし 全8巻 (メディアファクトリー、絵本) : 2007年11月 - 2009年12月
  • 税ってなんだ?(全国法人会総連合、無料配布冊子) : 2007年
  • 妖怪小学校(講談社、水木しげる漫画大全集) : 2013年11月

作品解説

原作の鬼太郎作品には当初「妖怪」は登場しておらず、「妖怪漫画」として定着するまでには幾つかの経緯が存在する。作中で明確に妖怪が現れてくるのは、1961年の貸本版『鬼太郎夜話』の2巻からである。ここでは柳田國男の『妖怪談義』に収録された「妖怪名彙」に載る妖怪が現れるが、名前だけで姿はほとんど描かれていない。

やがて、1965年から『週刊少年マガジン』に「墓場の鬼太郎」の掲載が始まるが、この段階でも妖怪はほぼ登場しない。戦う敵は吸血鬼や夜叉といった怪奇的フィクションのキャラクターや怪物などが多い。妖怪が特に登場し始めるのは「妖怪大戦争」の回を経た1966年から、テレビアニメ化を翌年に控えた1967年に掛けてである。水木しげるは、この時期に藤沢衛彦の『妖怪画談全集』や鳥山石燕の『画図百鬼夜行』に出合ったとされる京極夏彦『妖怪の理 妖怪の檻』(角川書店、2007年)。そして、鬼太郎は徐々に妖怪との対決路線へ変化し、「ゲゲゲの鬼太郎」改題後はより顕著となる。また、その際に先の「妖怪名彙」に載っていた妖怪に姿を与え鬼太郎の味方に、『画図百鬼夜行』の妖怪に物語を与えて敵役の妖怪へと登用していった

一方で、水木はこの頃について「まだ妖怪といったものが、皆さんに分かっていなかったから大変だった。もっぱらヒーローの敵として御登場願うしかなかった。」と回想しているように『水木しげる妖怪大画報』(講談社、1997年)、連載当初は妖怪という言葉も概念も一般的には余り知られていなかった。妖怪が浸透し始めたのは、鬼太郎より前にテレビ化を果たした『悪魔くん』や当時の怪獣ブーム等の下地を経て、大伴昌司により『少年マガジン』を中心にして展開された「妖怪画報」等の影響が大きかったとされている

鬼太郎のヒットとメディア戦略の足並みが揃ったことで妖怪の概念は波及し、妖怪ブームや鬼太郎の長期シリーズ化へと繋がっていった。

ストーリー

鬼太郎作品のストーリーの多くは、鬼太郎が毎回新たな妖怪と対決するという話であり、前後の話や別シリーズとの繋がりは余り意識されていない。時には大きく矛盾する展開もあるが、鬼太郎が「幽霊族」だという設定は概ね一貫している。下記に原作の基本的なあらすじを記す。

「鬼太郎の誕生」

血液銀行に勤める水木は、異変のあった患者に輸血された血液の調査を命じられる。水木は問題の血液の提供者が自分と同じ住所の荒れ寺に住むことを突き止め、そこで幽霊族の夫婦に出会う。幽霊族は人類が誕生する以前から繁栄していたが、絶滅に追いやられていた。最後の生き残りである夫婦は不治の病にかかっていたが妻は妊娠しており、せめて赤ん坊が産まれるまでは報告を待って欲しいと哀願する。承諾した水木は、しばらくしてから荒れ寺に様子を見に行くと、夫婦は既に死んでいた。水木は妻の遺体を葬ってやるが、夫の遺体は腐敗が酷いため放置する。

やがてある晩、妻を埋葬した墓場から赤ん坊が這い出てくる。一方、荒れ寺に残された夫の遺体からは眼球が流れ落ち、手足が生え動き始めていた。目玉として蘇った父親は墓場に行き、赤ん坊を鬼太郎と呼ぶ。父親は鬼太郎を水木の家へ連れ出し、幽霊族に同情した水木は鬼太郎を育てることを決意する。

それから幾年、成長した鬼太郎は父親と共に放浪の旅に出る。

この話は異なった展開のものも幾つか存在するが、ここまでは概ね共通するストーリーである。

登場キャラクター

ここでは主要キャラクターのみ紹介する。なお、各キャラの設定は作品ごとに多少異なる場合がある。 thumb|right|180px|鬼太郎着ぐるみ

鬼太郎(きたろう)
本作の主人公。幽霊族の生き残り。隻眼である左目を長髪で隠し、下駄と縞模様のちゃんちゃんこを着用している。正義感が強く、様々な超能力を持っている。妖怪と人間が共存できる平和な世界をつくるために悪い妖怪と戦うが、時には悪い人間を懲らしめることもある。
目玉おやじ(めだまおやじ)
鬼太郎の父親。幽霊族の生き残り。元々はミイラ男のように包帯を巻いた大男であった。一度は病に侵され死亡するが、鬼太郎を案じるあまり残った片目の目玉の姿で蘇生した。妖怪について博識で顔が広い。茶碗風呂に入るのが楽しみのひとつ。
ねずみ男(ねずみおとこ)
人間と妖怪の間に生まれた半妖怪。鬼太郎の友人だが、保身や金のためなら平気で裏切ることもある。非常に不潔で口臭や放屁は武器にもなる。ビンタも得意で「ビビビのネズミ男」の異名も。猫娘が苦手。
猫娘(ねこむすめ)
半妖怪。鬼太郎の幼馴染で魚や鼠を見ると猫のような性質になる少女。鬼太郎を慕い恋心を抱いている。俊敏な動きと鋭い爪と牙が最大の武器。
砂かけ婆(すなかけばばあ)
和装姿の老婆の妖怪。短気だが母性的な性格で面倒見がよく、妖怪アパートを経営している。砂を使った攻撃が得意。
子泣き爺(こなきじじい)
赤ん坊の格好をした翁の妖怪。敵にしがみつき赤ん坊の声で泣くと石に姿を変え、体重を増加させることで動きを封じる。
一反木綿(いったんもめん)
長い布状の妖怪。鬼太郎や仲間を乗せて空を飛行することができる。火やハサミに弱い。薩摩弁を話す。
ぬりかべ
巨大な壁の妖怪。頑強な体を活かした攻撃が得意で、巨体を活かして敵の攻撃を防御したり、敵を体に塗り込むこともできる。

映像化作品

本作は過去から現在に至るまで不定期的に映像化されているが、テレビ番組として製作された作品は一貫してフジテレビで放映されており、フジテレビと東映が製作している。2007年4月には松竹によって初めての劇場版実写映画化が成され、全国ロードショーされた(後述)。

アニメ

テレビアニメは6つのシリーズに分類され、それぞれ映画も製作された。また、貸本版の『墓場鬼太郎』を原作としたアニメが、フジテレビ系深夜アニメ枠「ノイタミナ」にて放送された。

  • 第1シリーズ (1968年1月3日 - 1969年3月30日、全65回)
  • 第2シリーズ (1971年10月7日 - 1972年9月28日、全45回)
  • 第3シリーズ (1985年10月12日 - 1988年2月6日、全108回)
    • 地獄編 (1988年2月8日 - 1988年3月21日、全7回)
  • 第4シリーズ (1996年1月7日 - 1998年3月29日、全114回)
  • 第5シリーズ (2007年4月1日 - 2009年3月29日、全100回)
  • 墓場鬼太郎 (2008年1月10日 - 2008年3月20日、全11回)
  • 第6シリーズ (2018年4月1日から放送予定)

テレビドラマ

  • 月曜ドラマランド ゲゲゲの鬼太郎
1985年8月5日19時30分 - 20時54分フジテレビ系放映。
ラスボスとしてのぬらりひょんや人間のヒロインの登場などテレビアニメ3作目以降の要素を最初に盛り込んだ作品である、また原作に先駆けて砂かけ婆が砂太鼓を使う(ただし、劇中で説明がなく唐突だったため原作での登場まで、詳細は不明だった)。ボスのぬらりひょんは人間変身時は女性という設定で、「ボンデージ姿の夏樹陽子VS鬼太郎」という奇妙な戦いが前座的に繰り広げられた。監督は『宇宙刑事シリーズ』などの小林義明が務め、霊界での戦いは異世界を想定した採石場で戦うなど、宇宙刑事シリーズの様な作りだった
妖怪役には原作のイメージに合った配役を行っている。子なき爺役の赤星昇一郎は、本作品以前から深夜番組「ウソップランド」のコントで子なき爺を演じていた
連続ドラマ化を前提としており、視聴率も好調であったが、諸般の事情により実現しなかった
長らく市販ソフト化されず、2007年8月3日にDVD化された。

キャスト

  • 鬼太郎:六浦誠
  • ねずみ男:竹中直人
  • 子なき爺:赤星昇一郎
  • 砂かけ婆:由利徹
  • 目玉親父の声:田の中勇
  • 一反木綿の声:増岡弘
  • 関京子:秦暎花
  • 京子の父:石山律雄
  • 京子の母:木村有里
  • ぬらりひょん:夏樹陽子
  • ぬらりひょんの声:桑原たけし
  • 吸血鬼エリート:佐渡稔
  • おっかむろ:汐路章
  • あみきり:うえだ峻
  • おっかむろ・あみきりの声:西尾徳
  • 生命接着係:高橋利道
  • 霊界郵便配達夫:水木しげる
  • 泉福之助、長江英和、加門良 ほか

スタッフ

  • 企画:前田和也、吉川進
  • 原作:水木しげる
  • 脚本:山崎晴哉
  • 音楽:馬飼野康二
  • 撮影:瀬尾脩
  • 照明:上原福松
  • 美術:北郷久典
  • 助監督:大井利夫、近藤杉雄
  • 録音:太田克己
  • 編集:菅野順吉
  • 選曲:秋本彰
  • 音響効果:原田千昭
  • 記録:佐々木禮子
  • アクション監督:金田治(ジャパンアクションクラブ)
  • 装置:金子光夫
  • 装飾:装美社
  • 操演:羽鳥博幸
  • 人形製作:スタジオ・ノーバ
  • 衣裳:東京衣裳
  • 特殊メーク:ビアンコ
  • 美粧:佐藤泰子
  • キャラクター制作:レインボー造形企画
  • 合成:チャンネル16
  • ビデオ合成:東通ecgシステム
  • 現像:東映化学
  • 協力:横浜シネマ
  • 進行主任:井口喜一
  • 制作デスク:田辺史子
  • 制作担当:鈴木勝政
  • プロデューサー補:日笠淳
  • プロデューサー:西村政行
  • 監督:小林義明
  • 制作:フジテレビ、東映

主題歌

「ゲゲゲの鬼太郎」
作詞 - 水木しげる / 作曲 - いずみたく / 編曲 - 大柿隆 / 歌 - 熊倉一雄
「カランコロンの歌」
作詞 - 水木しげる / 作曲・編曲 - いずみたく / 歌 - 加藤みどり、みすず児童合唱団

ビデオ映画

  • 妖怪奇伝ゲゲゲの鬼太郎 魔笛エロイムエッサイム
1987年ビデオ発売。『悪魔くん』との映像での共演が実現。
元々、東映の吉川進プロデューサーにより、『TVオバケてれもんじゃ』の後番組として鬼太郎の実写のテレビシリーズが企画され、山崎晴哉をメインライターに実現を図っていたが、アニメ化を主張し続けるフジテレビの反対により、テレビシリーズは頓挫し、月曜ドラマランドで3作製作する予定へ変更され、結局テレビシリーズとしてはフジの意向通りにアニメ3作目が放映開始されたため、それと平行する形で最終的にこの作品に結実する。軍服を着てサーベルを刺したぬらりひょんや朱の盆の登場など、当時の原作やアニメ3作目を意識した部分もみられる。
月曜ドラマランド版同様、DVDが2007年8月3日に発売された。

キャスト

  • 鬼太郎:和田求由
  • 目玉親父:田の中勇(声)
  • 悪魔くん(山田真吾):加瀬悦孝
  • ネズミ男:うえだ峻
  • 砂かけ婆:奥村公延
  • 子泣き爺:不破万作
  • 一反木綿:西尾徳(声)
  • メフィスト:市川勇
  • 桜子(桜の精):若村麻由美
  • ぬれ女:余貴美子
  • 星(真吾の担任):吉田淳
  • ぬらりひょん:汐路章
  • 夜道怪(声)、ナレーション:加藤精三
  • 鉄鼠:桑原たけし(声)
  • 鳥天狗:山崎猛(声)
  • 朱の盆:上田敏也(声)
  • ぬっぺっほふの声:神山卓三(声)
  • 川ざるの声:森篤夫(声)
  • 家なりの声:篠田薫(声)
  • 水木しげる

スタッフ

  • 企画:吉川進、吉田達
  • 原作:水木しげる
  • 脚本:大原清秀
  • 音楽:馬飼野康二
  • 撮影:瀬尾脩
    • 撮影助手:石山信雄、岸本勝則
  • 照明:磯山忠雄
    • 照明助手:成田龍雄、井上卓之、寺崎裕次
  • 美術:高橋章
  • 装置:江田豊
  • 装飾:装美社
  • 衣装:東京衣装
  • 美粧:サンメイク
  • 記録:甲斐哲子
  • 録音:太田克己
  • 編集:菅野順吉
  • 現像:東映化学
  • 選曲:秋本彰
  • 音響効果:原田千昭
  • 特撮監督:矢島信男
  • (株)特撮研究所
    • 操演:鈴木昶、尾上克郎
    • 撮影:高橋政千
    • 美術:三池敏夫
    • 照明:加藤純弘
  • 特殊造型:レインボー造型企画(株)
  • ビデオ合成:東通ECGシステム
  • アクション監督:金田治(ジャパンアクションクラブ)
  • 特殊メイク:ヘアメイクピアンコ
  • 特殊効果:羽鳥博幸、國米修市
  • 光学合成:チャンネル16
  • マットペインティング:野口竜
  • 助監督:北村義樹、石毛好夫、大関実
  • 制作進行:藤沢克則、富田幸弘
  • 制作担当:鈴木勝政
  • 制作デスク:小貫繁子
  • スチール:高岩震
  • 宣伝協力:とよしま式典、実相会館
  • プロデューサー:西村政行、日笠淳、加藤和夫
  • 監督:小林義明
  • 製作協力:東映(株)テレビ事業本部
  • 製作:東映ビデオ

実写映画(松竹)

  • 『ゲゲゲの鬼太郎』 2007年4月28日公開
  • 『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』 2008年7月12日公開

ラジオドラマ

1978年に『ラジオ劇画傑作シリーズ』(TBSラジオ)にて放送された。「鬼太郎誕生」、「白山坊」、「妖怪大戦争」、「幽霊電車」など原作に準拠した内容で、水木しげると親交のあった田辺一鶴が語りを担当している。

  • 脚色:佐藤信
  • キャスト:野沢雅子(鬼太郎)、田の中勇(目玉おやじ)、大塚周夫(ねずみ男)
  • 語り:田辺一鶴

2006年の特別番組『ゲゲゲの鬼太郎のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)内でも、同様の主演キャストでラジオドラマが放送されている。

小説

  • 小説ゲゲゲの鬼太郎
1985年に講談社より全3巻で刊行された、水木しげる自らによる小説作品。『少年マガジン』に掲載された初期の作品を基にしているが、一部のストーリー展開がテレビアニメ第1シリーズに近い内容となっている。長らく絶版中だったが、週刊少年マガジン創刊50周年記念の一環として、全2巻に改訂したものが2008年に刊行された。
  • 『小説ゲゲゲの鬼太郎』 講談社
    • 上巻、2008年10月、ISBN 978-4-06-364736-5
    • 下巻、2008年10月、ISBN 978-4-06-364737-2
  • ゲゲゲの鬼太郎おばけ塾
2009年に角川書店より2冊刊行された、東亮太による小説作品。水木しげるによる描き下ろしイラストも多数収録されている。『少年マガジン』初期の作品から『鬼太郎国盗り物語』まで幅広い年代の原作を基に、全体的に平易な文章で書かれている。
  • 『ゲゲゲの鬼太郎おばけ塾』 角川書店〈角川つばさ文庫〉
    • 豆腐小僧の巻、2009年7月、ISBN 978-4-04-631033-0
    • 妖怪大相撲の巻、2009年12月、ISBN 978-4-04-631062-0

舞台

舞台劇

  • ゲゲゲのげ 逢魔が時に揺れるブランコ
渡辺えり主宰の「劇団3○○」による舞台劇。1983年、第27回岸田國士戯曲賞を受賞。
  • 公演:1982年9月23日 - 10月3日(シアターグリーン)、1985年1月11日 - 23日(本多劇場)、2011年8月1日 - 23日(座・高円寺)
  • 出演:菅野久夫、新谷一洋、中進、東銀之介、白石禎、前野修、稲垣広貴、聖あやみ、もたいまさこ、光永吉江、村田ユチコ、竹内久美、渡辺えり子、藤堂貴也、小野正隆
  • 作・演出・作曲:渡辺えり子
  • 美術:松野潤
  • 照明:森田三郎
  • 音響:原島正治(舞台音響・囃組)、堀江由美子
  • 編曲・演奏:福島一幸
  • 振付:菅原鷹志
  • 舞台監督:武川喜俊 / 助手:井原陽子
  • スタイリスト:久我山もえ

ミュージカル

  • 後楽園ファミリーミュージカル「ゲゲゲの鬼太郎」
    • 公演:1996年7月21日 - 9月1日(東京ドーム前 プリズムホール)
    • 出演:遠藤美郎、秋野太作、佐藤舞、実田江梨花、大和なでしこ、宮川雅彦、大橋忠弘、清水昌史、鈴木淳也、川口直人
    • 脚本・演出:原勲夫
    • 作曲:淡海悟郎
    • 振付:田村連
  • ゲゲゲの鬼太郎 〜十万億土の祈り唄〜
いずみたくが創立した劇団「ミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ」によるミュージカル作品。
  • 公演:2014年3月26日 - 30日(俳優座劇場)、7月27日(サンシティ越谷市民ホール)、2017年3月28日 - 31日(俳優座劇場)
  • 出演:明羽美姫、大塚庸介、井上一馬、歌納有里、勝部祐子、堀内俊哉、大浴ちひろ、竹浪歩、田中愛実、吉村健洋、四條久美子、築出静夫
  • 脚本・作詞・演出:ラサール石井
  • 音楽:玉麻尚一
  • 振付:明羽美姫
  • 殺陣:野添義弘
  • 舞台監督:岩戸堅一
  • プロデューサー:土屋友紀子

人形劇

人形劇団ひとみ座による人形芝居。

  • 人形芝居ゲゲゲの鬼太郎(1996年 - 2003年)
250地域・500ステージ以上の公演をし、2000年には北米、2001年には香港での公演を実施『完全版 水木しげる伝(下)』水木しげる詳細年譜(講談社文庫、2005年)510頁。
  • 人形芝居ゲゲゲの鬼太郎 決戦!竜宮島(2010年 - 各地を巡演)
    • 脚本:伊東史朗
    • 演出:知念正文(劇団鳥獣戯画)
    • 人形美術:片岡昌
    • 舞台美術:乗峯雅寛(文学座)
    • 音楽:佐藤謙一
    • 照明:坂本義美(龍前正夫舞台照明研究所)

ゲーム

ゲームソフト

作品によっては原作、アニメ(3期、4期、5期)をベースにしている。

  • ゲゲゲの鬼太郎(PC-8801・FM-7・X1、1985年、バンダイ)
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境(ファミリーコンピュータ、1986年、バンダイ)
  • ゲゲゲの鬼太郎2 妖怪軍団の挑戦(ファミリーコンピュータ、1987年、バンダイ)
  • ゲゲゲの鬼太郎 復活! 天魔大王(スーパーファミコン、1993年、バンダイ)
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪創造主現る!(ゲームボーイ、1996年、バンダイ)
  • ゲゲゲの鬼太郎 幻冬怪奇譚(セガサターン、1996年、セガ)
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪ドンジャラ(スーパーファミコン、1996年、バンダイ)
  • ゲゲゲの鬼太郎(PlayStation、1997年、バンダイ)
  • 必殺パチンコステーションnow5 ゲゲゲの鬼太郎(PlayStation、2000年、サン電子)※パチンコの移植。
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪花あそび(Windows、2003年、アンバランス)
  • ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚(PlayStation 2、2003年、コナミ)
  • ゲゲゲの鬼太郎 危機一髪!妖怪列島(ゲームボーイアドバンス、2003年、コナミ)
  • ゲゲゲの鬼太郎 逆襲!妖魔大血戦(PlayStation、2003年、コナミ)
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大運動会(Wii、2007年11月22日、バンダイナムコゲームス、開発:ベック〈チームアカネコ〉)
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大激戦(ニンテンドーDS、2008年、バンダイナムコゲームス)

ブラウザゲーム

  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪横丁(Yahoo!モバゲー、2013年、フジテレビジョン)
  • アメーバピグ「ゲゲゲの鬼太郎」エリア(アメーバピグ、2014年)

携帯アプリ

  • ゲゲゲの鬼太郎 地獄大決戦(講談社モバイルコンテンツ、2003年、スペースアウト)
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪お絵かきロジック(講談社モバイルコンテンツ、不明、ナツメ)
  • ゲゲゲの鬼太郎(フジテレビゲームセンターCX、不明、フジテレビ)
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境(バンダイコレクション、2007年、バンダイネットワークス)
  • ゲゲゲの鬼太郎 全国妖怪大戦(GREE、2013年、ONE-UP)
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪横丁(Mobage、2015年、フジテレビジョン)

関連・ゲスト出演作品

鬼太郎らが出演している作品のみ掲載する。

  • 水木しげるの妖怪百鬼夜行(スーパーファミコン、1995年、ケイエスエス)
  • 水木しげるの妖怪武闘伝(PlayStation、1997年、ケイエスエス)※鬼太郎は登場しないが砂かけ婆や子泣き爺が出演。
  • 水木しげるの妖怪写真館(ネオジオポケット、1999年、SNK)
  • ポップンミュージック アニメーションメロディ(PlayStation、2000年、コナミ)※ゲスト出演。2期をベースにしている。
  • ポップンミュージックGB アニメーションメロディ(ゲームボーイカラー、2000年、コナミ)※ゲスト出演。2期をベースにしている。
  • 水木しげるの新・妖怪伝(ゲームボーイカラー、2001年、プライムシステム)
  • 妖怪花あそび(PlayStation、2001年、アンバランス)
  • めっちゃ!太鼓の達人DS 7つの島の大冒険(ニンテンドーDS、2008年、バンダイナムコゲームス)※ゲスト出演。5期をベースにしている。

モバイルコンテンツ

  • ゲゲゲの鬼太郎【花鳥風月篇】 時計付ライブ壁紙(Android向け)
  • ゲゲゲの鬼太郎【浮世絵篇】 時計付ライブ壁紙(Android向け)
  • HOME DECO鬼太郎きせかえ(Android向け)
  • 鬼太郎Apps!(auスマートパス)
  • ゲゲゲの鬼太郎(LINEスタンプ)
  • ゆる〜いゲゲゲの鬼太郎(LINEスタンプ)

パチンコ・パチスロ

パチンコ

  • CRゲゲゲの鬼太郎(2000年、藤商事)
  • CRおいっ鬼太郎(2003年、藤商事)
  • CRゲゲゲの鬼太郎3(2006年、藤商事)
  • CRゲゲゲの鬼太郎 妖怪頂上決戦(2011年、藤商事)
  • CRゲゲゲの鬼太郎 地獄からの使者(2013年、藤商事)
  • CRゲゲゲの鬼太郎 墓場からの招待状(2014年、藤商事)

パチスロ

  • ゲゲゲの鬼太郎(2000年、サミー)
  • ゲゲゲの鬼太郎SP(2000年、サミー)
  • ゲゲゲの鬼太郎 ブラック鬼太郎の野望(2014年、藤商事)

CM・広告

派生漫画作品

他の作家による作品を記載。

  • 墓場鬼太郎(竹内寛行版)『Quick Japan vol.15』水木しげるの世界(太田出版、1997年)
1960年から1962年に掛けて竹内寛行によって描かれたシリーズ。水木が続けていた『墓場鬼太郎』シリーズが金銭トラブルで中断した後に、版元の兎月書房は続編の執筆者に竹内寛行を起用。水木の紙芝居仲間だった竹内は1冊だけという約束で水木の承諾を得るが、最終的に16冊まで発行される。水木は兎月書房に抗議するが、『墓場鬼太郎』は貸本誌の名前だから著作権侵害ではないとして物別れになる。一方で、水木は貧窮していた竹内に対しては一切抗議をせず黙認する。
竹内版のシリーズは全体的にグロテスクで過激な描写が多いのが特徴で、絵が稚拙で魅力に欠けるという指摘もされているが、当時は一定の人気があったとされる。
  • ファミコン版 ゲゲゲの鬼太郎
1986年に『コミックボンボン』、及び『コミックボンボン増刊号』に読み切り掲載された。作画がみやぞえ郁雄と、いしわた周一のものが存在する。ファミリーコンピュータ用ソフト『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境』のコミカライズ作品。
  • 無明童子
1987年から1989年に掛けて『アニパロコミックス』で連載された、潮田弘子による鬼太郎ファミリーとヒルコ神との戦いを描いた二次創作。鬼太郎と猫娘は青年期の姿(後の実写劇場版と違い、服装も当時の若者風)になっている。
  • SFC版 ゲゲゲの鬼太郎
1992年に『コミックボンボン増刊号』に読み切り掲載された。みやぞえ郁雄による、スーパーファミコン用ソフト『ゲゲゲの鬼太郎 復活! 天魔大王』のコミカライズ作品。
  • パロパロ ゲゲゲの鬼太郎
1992年に『コミックボンボン』で不定期連載された、佐藤元によるパロディ作品。
  • 地獄童子
1994年から1995年に掛けて『月刊マンガボーイズ』で連載。原作は金田益実、作画は水木プロから独立した森野達也。『最新版ゲゲゲの鬼太郎』、及びアニメ第3シリーズの『地獄編』に登場した地獄童子を主人公にした作品。単行本は全2巻まで発行された。
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪千物語
ほしの竜一によるシリーズ作品。2004年から2005年に掛けて『コミックボンボン』で「ゲゲゲの鬼太郎R 妖怪千物語」が連載。アニメ第5シリーズに合わせて設定を変更した上で、2007年に『コミックボンボン』で「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪千物語」として再開されるが、休刊により連載終了。その後、『テレまんがヒーローズ』などで「ゲゲゲの鬼太郎 新妖怪千物語」として再開するが、2009年にアニメ休止や掲載誌の休刊に伴い連載終了。単行本は『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪千物語』全6巻(2004年版を第1部、2007年版を第2部とする)、『ゲゲゲの鬼太郎 新妖怪千物語』全3巻が発行された。大半の話は原作のエピソードをアレンジしたものになっている。
  • ゲゲゲの鬼太郎 ねこむすめだニャン
2007年から2009年に掛けて『たのしい幼稚園』で連載。アニメ第5シリーズの猫娘を主役にした幼年向け漫画作品。絵は東映アニメーション。

日本国外での展開

単行本は中国語『少年英雄鬼太郎』、英語『Kitaro』、タイ語『คิทาโร』、イタリア語『KITARO DEI CIMITERI』、フランス語『Kitaro le repoussant』、韓国語『게게게의 기타로』、スペイン語『KITARO』などが出版されており、テレビアニメはアニメ専門チャンネルなどを中心にアジアをはじめとする諸外国で放送実績がある。

漫画・アニメ共に台湾での人気が特に高く、2012年にはテーマパーク「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪楽園」特別展が国外で初めて開催され、計45万人を動員した。一方、アメリカでは水木の戦争漫画