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サイファー/かとうひろし

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著者: かとうひろし
巻数: 2巻

かとうひろしの新刊
サイファーの新刊

最新刊『サイファー 第2巻


出版社: 小学館
シリーズ: てんとう虫コミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

7branchleaves 【BACKWORKER'S ROCK 4TH LINKING TO FATE】 約9ヶ月振りの更新です!!! 幕間〈INTERLUDE〉8 音の支配者 盲目のサイファーと、音を操作するスペック〈カエキリア〉のナノギアを持… https://t.co/SmySxdFifQ
8gi0911 RT @rap_pintaro1116: すごい短い間だったけど京都へビヨンドってイベントに遊びにいきました! PMFやチプルソ氏、しゅがぁさん、rackくん、諒太さん、ショウヘイさんとサイファーしたり! チョップさんやタクマさんと挨拶できたりぷしきゃさんにも! 楽しかっ…
k_kozakura_orig サイファー学生組がポケモンやってたら、一緒に交換とかしてたらいいよね。無駄に廃人構成で強いといいよね。連戦連勝。
KenAkamatsu これがコロコロコミック連載とは凄いですよね(^^;)。大人でも怖いもん。 RT @mameaki Jコミでトラウマ漫画、サイファーを見かけてしまったもんで出かけるの遅れている。 http://t.co/3zHk7QOWHy
Manga_Z_ 【公式ブログ更新情報】かとうひろし先生の 『サイファー』(全2巻)を公開しました - (株)Jコミの中の人 #jcomi 懐かしい人も多いコロコロコミック掲載作品! http://t.co/unyWjLGAGK

サイファーの既刊

名前発売年月
サイファー 第1巻 1996-05
サイファー 第2巻 1996-09

サイファー』は、かとうひろしによって『月刊コロコロコミック』(小学館)に1995年10月号から1996年8月号まで連載された少年漫画。単行本(てんとう虫コミックス)は全2巻(現在絶版)。

概要

この作品は、それまでタイアップ漫画が中心であったかとうひろしが『コロコロ』で再デビューを飾った後の初オリジナル作品である。「激闘英雄伝・ワールドヒーローズ」が終了し、編集部から「オリジナルをやってみないか?」という案がサジェストされ、読みきり作品からはじまり「オリジナル作品の連載獲得」への日々が続くこととなる。ラフ案、スケッチなどを含めその執筆量は200ページ以上に及んだともいわれる。そして、1995年に編集会議をクリアし、ついに『コロコロコミック』で初となるかとうひろしオリジナル作品が連載されることとなる。それが、今作「サイファー」である。

この作品はのちのかとう作品にも通じる怪奇恐怖路線の連載第一作ともなり、現在において作品そのものは同業者をはじめ成長した連載当時の読者などからも高い評価を与えられ、公式サイトでも「サイファーIIを作って欲しい」「番外篇が読んでみたい」と言った要望が絶えない。

このような現在の再評価から2008年発売の『熱血!!コロコロ伝説』最終刊に同作が収録されることが決定していたものの、最終的に選考から漏れてしまい、作者をはじめ多くの読者が落胆した(但し、『熱血!!コロコロ伝説』のコンビニコミック版第2巻『恐愕!!トラウマまんが傑作選』に本作の第1話と第3話が収録された)。代わりにかとう作品では「仮面ライダーSD 疾風伝説」が1991-1992に収録されている。

また、作者が専門学校向けなどに執筆した「マンガのマンガ」という作品ではこの作品の導入部を利用し、どういった構成が読者を惹きつけるかという題材として紹介されている。

2007年からは携帯電話向けに「ケータイ★まんが王国」で配信されている。また作者の公式ホームページ内で全話無料で閲覧可能。

あらすじ

額に星型のあざを持つ少年、「諸星一輝」は不思議な夢に悩まされていた。「PSYPER」という謎の言葉を残す怪物と「やつらがやってくる」という謎の声。そんな一輝にはスプーン曲げなどの超能力があり、友達にもよく自慢げに見せていた。しかし、ある日謎の大男が現れ夢の中のあの声が忠告する。「その男から早く離れろ」と。男と出会ったのち、母親に祖父が事故に遭ったと告げられ病院に向かうが、そこは病院とは違う廃屋だった。母親の正体は、母親に擬態していた怪物「ガイ魔」であった。ガイ魔の突然の襲撃に2つ尾の犬が一輝を助ける。その犬こそガイ魔と闘う力を持つサイコ・パワーを持つ戦士『サイファー』との会話が可能なドラゴンドッグ「ウォン」であった。

闘いの中、母親が殺されたことを知った一輝は怒りでパワーを解き放つ。最初のガイ魔バンディをかろうじて倒した一輝。しかし、本当の闘いはここから始まるのであった。

登場人物

サイファー

作中に登場する超能力者の総称。劇中では何を意味するかは明言されていなかったが、設定資料集ではPSYCHO POWER FIGHTER(サイコパワーファイター)の略称であると説明されていた。ウォンによると、サイファーは世界中にいるとのこと。

諸星一輝(もろぼし いっき)
主人公。額に星型のあざを持つ。彼の力は思念で物を動かしたり破壊したりするコトのできる超能力「念動力(テレキネシス)」。
最初は思うように扱うことが出来なかった(但し物語開始以前から能力そのものは既に覚醒してはいた)が、闘いの中、怒りによって超能力を開放していく。
ウォン
二本の尾を持つ竜犬族(ドラゴンドッグ)の生き残り。かつて彼の一族は人間に味方したため、ガイ魔によって滅ぼされた。
幻覚投射などの簡単な超能力が使えるが、ガイ魔に対抗できるほどの戦闘力は持っていない。
同じ作者の読みきり作品「ドラゴンMyフレンド」にも同名の竜犬族(ドラゴンドッグ)が登場するが、同一人(犬)物ではない作者ホームページの掲示板の2010年5月9日の投稿より。
姫野ミカ(ひめの みか)
白い天使の力の持ち主「治癒能力者(ヒーラー)」。15歳。手のひらに星型のあざを持つ。一度ガイ魔によって殺されかけるが、ウォンの呼びかけにより一命を取り留める。その後は一輝のよき姉的な役割としてチームをサポートしていく。
炎修太(ほむら しゅうた)
通称「チビ」。炎を自在に操る力をもつ「発火能力者(ファイアースターター)」。洋館でピンチに陥っていた一輝たちをかろうじて救う。
シンの予知に従い、一輝らをシンの元へと連れて行くことが目的であった。サイファーの中では最年少でまだ幼稚園児である。
単行本に載っていた設定資料によると、彼の実家は「発火能力者」の家系であり、彼の火力は歴代最強とのこと。また、「炎修太」という名前も設定資料のみに記載されている。
イワン
心の声を聴くことと心に入り込んで自らの声を聞かせることもできる能力者「テレパス」。どんな人間の心も読むことが出来るが、その声は好む好まずにかかわらず聴こえてしまう。
サイファーには珍しく戦闘力は殆ど持っていない。サイファーで一の巨漢。
シン
未来を予知する能力を持つ「予知能力者(プレコグニション)」。但し、確定していない未来を見ることはできない。
ガイ魔王復活に備え、6人のサイファーを全て呼び寄せることが目的であり、修太を一輝の元へ向かわせたのも彼である。
尼蛭(にひる)
一瞬のうちに空間を移動する能力の持ち主「テレポーター」。捨て児で、施設でいじめにあった過去があり、親の温かみを知らないために全ての人間を敵とみなし、最初はガイ魔と手を組んで人間界の王となることを目論んでいた。
しかし、一輝らとの闘いで人間としての心を取り戻す。

ガイ魔

人間の生まれるよりもはるか太古から地球上に存在している生命体で、人間が持つ恐怖という感情が発するエネルギーを糧として生きる怪物である。アジア、アメリカ、ヨーロッパ各地に潜伏しているガイ魔たちの下にサイファーハンターと呼ばれる下級のガイ魔たちが付く。ガイ魔王の復活にとって障害となりかねないサイファーたちを抹殺することが彼らの仕事である。(単行本巻末の設定資料より。作中では詳しく語られなかった)

バンディ
一輝の元に現れた最初のガイ魔。変身能力があるが、変身には対象者の新鮮な細胞が必要となる。一輝の母親を殺した張本人。
ヴォルグ
一輝の命を狙う第2の刺客。戦闘能力は低いが催眠術で人を操る。一輝の級友やマンションの住人を操って襲わせた。
ズー
ミミズの姿をしたガイ魔。一匹でなく集団で行動。物体・生物に入り込んで操る。車を操って暴走させ、ミカに重傷を負わせた。
フェイススパイダー
巨大なクモの姿をしたガイ魔。人間の頭を食って取り込み、自身の体内で分身として育てる。
また、強力な粘液質の糸を吐いて動きを封じてくる。
(名称不明)
ムカデの姿をしたガイ魔。噛みつかれて毒液を注入された人間は洗脳され、役目を終えると首をねじって自害する。自身に戦闘能力はない。
(名称不明)
巨大なイモムシの姿をしたガイ魔。二本の管から放出される毒液はあらゆるものを溶かす。目が見えず、聴力に頼って行動する。
パラサイター
尼蛭に取り付いたガイ魔。本体に戦闘力はないが、サイファーに取り付くことでその者の細胞や超能力を自在に操ることが可能となる。
吸血ガイ魔
赤霧の町に現れたガイ魔。素早い動きで毒のある触手を武器とし人間の生き血をその触手から吸い取る。しかし、その正体は…
ガイ魔王
全てのガイ魔を司る王。1万年間眠り続けたがついに復活の時が来る。

サイファーたちのその後

その後のことを知りたいと言うファンの要望に答えて原作者が自らの考えを掲示板上に告白したことがある。

それによれば、ウォンにも家族があり、戦後はその家族の下へと帰り静かに暮らしている。ミカと一輝は丁度姉弟のような関係ということになってきているので一輝をサポートしながらミカも自分の日常へと帰っていった。イワンと修太はそれぞれ自分の家族の場所へ、尼蛭は恐らく戦いの前と変わらず放浪しているが、一輝たちとであったことで少しは人間を信じることが出来るようになったのでは?とのこと。シンに関してはやはり死んでしまったとの認識であるらしい。

勿論、これは作者が一つの形として示したものであり、同じ文中には「皆さんの手で彼らのその後を想像してあげて欲しい」と言った意図の文も見られた。

なお、ここ最近では『ラストエピソード』を30ページ前後の同人誌として発売できればという心境であることを明らかにしている。

脚注

外部リンク