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スター・レッド/萩尾望都

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著者: 萩尾望都
巻数: 1巻

萩尾望都の新刊
スター・レッドの新刊

最新刊『スター・レッド



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

asariyositotter RT @tome_kiti: @isobehiroaki (特撮)ウルトラQ(宇宙からの贈りもの)、キャプテンウルトラ/(漫画・アニメ)宇宙家族カールビンソン、銀河英雄伝説、タイタニア、那由他、地球へ…、とんがり帽子のメモル、11人いる!、スター・レッド、緑野原学園シリー ...
anniehall_22 萩尾望都『メッシュ』の小学館豪華版をばらで古本屋で見つけた。『ポーの一族』や『トーマの心臓』の絵がすごく好きだけど、『メッシュ』や『スター・レッド』の頃の絵もすてき~。 #manga
janimerel ブログから: 「漫画」を超える少女漫画・萩尾望都の魅力 | nanapi[ナナピ]: 1980年・星雲賞コミック部門「スター・レッド」; 1983年・星雲賞コミック部門「銀の 三角」; 1985年・星雲賞コミッ... http://bit.ly/gJa8Ra #comic
papico_ocipap 萩尾望都はホント好きすぎて、「スター・レッド」とか「マージナル」辺りは好きすぎて言葉もない。読む度に望都さん天才すぎて打ちのめされる

スター・レッド』は萩尾望都の漫画作品。

概要

『週刊少女コミック』(小学館)1978年23号から1979年3号に掲載編集が突然連載を依頼しに来て、カラー予告の締切を3日後に指定され、先を考えぬまま1話を描き、2話を描きと続けて、かろうじて最終回でまとまったという苦労話が小学館文庫(1983年旧版)第1巻の巻末あとがきに記されている。

第11回星雲賞コミック部門を受賞。

あらすじ

2276年、ドーム都市・ニュー・トーキョー・シティに住む5世代目の火星人で火星に恋する少女、星(セイ)。 火星人ということを隠し地球で暮らしていたが、謎の異星人エルグに正体がばれてしまう。 星は火星人のことが知りたいというエルグに一緒に火星に行かないかと誘われ……「最初は、「地球で育てられた火星人の子が火星に帰るまでの話」という構想だけでした」と、恩田陸との対談で語られている。(『SFJapan』2006年AUTUMN「萩尾望都×恩田陸 “原点”との邂逅」参照)

背景

21世紀、ワープ航行技術の発展に伴い、人類の他星系への植民が進んだ。一方、太陽系では月・金星への植民を経て、2050年に火星のクリュセに基地が作られて移民がスタートしたが、なぜか胎児が全部死亡するという事態に見舞われ、2070年に移民はストップ(ここまでが火星史の「第1期」)。その後、火星は犯罪者の流刑地となっていった。しかし2188年、太陽系の植民地間の紛争およびプロキシマやアルファ・ケンタウリなどの他星系惑星との戦争により、犯罪者の移入がストップ。2202年に管理用電子タグを付けていた犯罪者が死に絶えたことから、火星は無人の地となったと思われた。

しかし、2264年に再び火星を植民するために科学者ら約300人が火星を訪れた(ここからが火星史の「第2期」)。だが彼らの前に現れたのは、白い髪・赤い目と超能力を持つ犯罪者たちの子孫・火星人であった。それから間もなく人類と火星人とは激しく戦い、双方に多数の犠牲者を出して火星人は制圧されたと思われていた。

しかし、火星人はキンメリアに移り住んで反攻のときをうかがっていた……。

この作品における火星人

火星人は、妊娠するとクリュセの地下空間に移って出産まで暮らした(この空間以外では、前述の通り胎児はすべて死亡する)。こうして生まれた第1世代(地球人から生まれた場合。以下同)は超能力を持ち始め、第2世代以降、髪や目の色が抜けるとともに超能力が強くなり、第3世代で完全な火星人となる。地球による第2期の移民開始後、発見された地下空間には妊婦が出産まで入院する医局が開設された。

火星人は、世代によって区別されており、その世代はギリシャ語系の接頭辞で数えられる(モノ、(第2世代の表記はないがおそらく「ジ」)、トリ、テトラ、ペンタ)。名前は基本的に「名前・世代(・姓)」。

火星人は視力を持たず、視力を補うために透視能力を持っている。また、火星の希薄な大気の中で暮らすために空気を作る能力を持つ(メカニズムは不明)。そのほかにも、念動力やテレポートなどの能力も持つ。また、特に予知能力の強い者は夢見(ゆめみ:予知夢を見る者)と呼ばれる。

登場人物

星・ペンタ・トゥパール(セイ)
5世代目最年長の火星人の少女。火星人の特徴を隠し、地球人として暮らしている。「レッド・星」の名でニュー・トーキョー・シティ上区の暴走族「レッド・サークル」を率いている。昼間は女学校に通っている。エルグと共に火星へ向かう。
エルグ
異星人。セイの正体を見抜き、行動を共にする。
サンシャイン(陽一)
セイの兄的な存在。貿易会社の跡取り息子。
大内 源(おおうち ゲン)
ニュー・トーキョー・シティの下区のボス。セイにほれている。
ヨダカ
3世代目の火星人の少年。兄と共にセイを助ける。
シラサギ
3世代目の火星人。ヨダカの兄。夢見の1人。
黒羽(クロバ)
4世代目の火星人。セイの暗殺を命じられる。
徳永周(トクナガ・シュウ)
セイの養父。博士。あるきっかけからセイを引き取り、養女にする。合成芝研究家。セイの赤い瞳を隠すためのカラーコンタクトを自身で開発した。
ペーブマン
火星人研究局の局長。火星の戦闘で両手の指を失ったことから火星人、ひいては超能力者を憎悪しており、未公認ESPであるセイを執拗(しつよう)に追う。
アン・ジュール(アン・ジュ)
情報局所属の公認ESP。火星人の超能力に興味を持っている。
ラバーバ
地球人。カイロの地下組織「ソベク」の幹部。ボスの命を救われたことからヨダカらをかくまい、協力する。
カッパ
ESP研究所から派遣された情報員。「カッパ」は公認ESPの俗称であり、本名は不明。ひどく臆病(おくびょう)。
ミュージュ
美形の異星人。エルグを探している。
百黒老(ひゃくこくろう)
火星人一族の長老。夢見たちの予知夢の結果、苦渋の決断を下す。

単行本

発売はすべて小学館
フラワーコミックス 新書判

  • スター・レッド 1 1980年3月20日初版発行 ISBN 4-09-130581-4
  • スター・レッド 2 1980年6月20日初版発行 ISBN 4-09-130582-2
  • スター・レッド 3 1980年8月20日初版発行 ISBN 4-09-130583-0

小学館文庫 文庫判(旧版)

  • スター・レッド 1(5世代 - ペンタ) 1983年7月20日初版発行 ISBN 4-09-190717-2
  • スター・レッド 2(6世代 - ヘクサ) 1983年10月20日初版発行 ISBN 4-09-190718-0

萩尾望都作品集 II(数字は作品集の巻数) B6判

  • スター・レッド 3 1985年12月20日初版発行 ISBN 4-09-178023-7
  • スター・レッド 4 1986年2月20日初版発行 ISBN 4-09-178024-5

小学館文庫 文庫判(新版)

  • スター・レッド 1995年5月10日初版発行 ISBN 4-09-191012-2

フラワーコミックススペシャル A5判

  • 萩尾望都パーフェクトセレクション 8 スター・レッド 2008年1月30日初版発行 ISBN 978-4-09-131223-5
    (カラーページが復刻されている)

脚注