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スーパードクターK/真船一雄

共有

著者: 真船一雄
巻数: 44巻

真船一雄の新刊
スーパードクターKの新刊

最新刊『スーパードクターK 第44巻


出版社: 講談社
シリーズ: KPC


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

Poker_April [rt]スーパードクターKを見ずに医療漫画を語るな
wsmaga_y スーパードクターK (真船一雄) 1988年17号 - 1996年42号 Yahoo!オークションで検索☞ http://t.co/ICYe97fjFx #ヤフオク #yauc #相互フォロー #少年マガジン
masoma28 RT @buzz_g: たまにはラブコメ漫画読みたいなーと思ってネットの記事を見て回ってたら、オススメラブコメ漫画にスーパードクターKが出てきて俺のラブコメの定義が脆くも崩れ去った。。
manganoww 日刊スレッドガイド : 【漫画】スーパードクターKの思い出 #manga http://t.co/G4bEWslk
manganoww 日刊スレッドガイド : 【漫画】スーパードクターKの思い出 #manga http://t.co/G4bEWslk

スーパードクターKの既刊

名前発売年月
スーパードクターK 黒社会のKの1族!?編 2005-07
スーパードクターK 2 2003-03
スーパードクターK 3 2003-04
スーパードクターK 4 2003-04
スーパードクターK 5 2003-05
スーパードクターK 6 2003-05
スーパードクターK 7 2003-06
スーパードクターK 8 2003-06
スーパードクターK 9 2003-07
スーパードクターK 10 2003-07
スーパードクターK 11 2003-12
スーパードクターK 12 2003-12
スーパードクターK 13 2004-01
スーパードクターK 14 2004-01
スーパードクターK 15 2004-02
スーパードクターK 16 2004-02
スーパードクターK 17 2004-03
スーパードクターK 18 2004-03
スーパードクターK 19 2004-04
スーパードクターK 20 2004-04
スーパードクターK 21 2004-05
スーパードクターK 22 2004-05
スーパードクターK 第40巻 1996-02
スーパードクターK 第41巻 1996-04
スーパードクターK 第43巻 1996-10
1   

スーパードクターK』(スーパードクターケー)は、真船一雄による日本の漫画作品。講談社刊行『週刊少年マガジン』にて1988年17号から1998年45まで連載。単行本全44巻、文庫版全22巻。1996年に単行本タイトルが変更され(雑誌連載時のタイトルは変更せず)『DoctorK』(ドクターケー)として単行本全10巻、文庫版全5巻。現在続編の『K2』(ケーツー)が講談社刊行『イブニング』で2004年から連載中(年時点)。

概要

裏の世界で生きる医師の家系という宿命を背負った主人公が様々な事故、事件、陰謀、そして病気と出会い解決していく人間ドラマである。初期では主人公の超人的な一面がアピールされていたが、医学監修などを導入し、医療問題やそれに携わる人々のドラマを描き出し、数ある医療漫画作品の中でも、屈指の長期連載作品となった。

あらすじ

スーパードクターK

かつて日本に、日本医学界の最高権威・帝都大医学部を首席で卒業した天才青年医師がいた。若くして国際レベルで活躍し、その執刀技術は特Aランク。しかし、彼はある日、忽然と姿を消した。彼こそは野獣の肉体に天才の頭脳、そして神技のメスを持つ男。その名は……K!

DoctorK

アメリカ合衆国大統領ジム・ハミルトンが何者かの手によって瀕死の重傷となる。容疑者はドクターK。犯行の裏には何が?そして一昭の計画とは?KAZUYAの物語に終止符が打たれる。

『スーパードクターK』及び『DoctorK』登場人物

Kの一族

KAZUYA(カズヤ)/西城 カズヤ(さいじょう -)(1962-1998)
神技のメス、天才的頭脳、無敵の肉体を持つスーパードクター。普段はマント(簡単な医療道具が収納されている)を着ていて、それゆえに初対面の人に訝しがられることもしばしば。常に裏社会に狙われる身ではあるが、その人脈に国境はないに等しく、KAZUYAを慕う人物は政府首脳からマフィア、テロリストまで幅広い。男女を問わず悪に対しては容赦の無い性格だが、社会的弱者等の助けを求める声には命を懸けて答える。また、良くも悪くも歯に衣着せぬ物言いをすることが多く、それがたとえ政治家であろうがマフィアのボスであろうが人間国宝であろうが容赦しないため、相手の不興を買うことも多い。恩師、先輩など人間的に尊敬できる人物には丁寧な言葉遣いである。表情が堅い印象が強いが性格は暗い訳ではなく、高品のボケに真顔でツッコミを入れたり、いきなり大垣にキスした佐知子を見て物凄いリアクションをする等意外にコミカルな一面も持っている。姓の「西城」は母方のものである。Kの一族は「一範」、「一舎」、「一丈」といったように始めに「一」が付く(いわゆる通字)。このためいつの時代でも一族の者の名のイニシャルは必ず「K」となっている。ただしKAZUYAの漢字名は明らかにされていない。
外科だけでなく各分野に精通しており、鍼治療も得意である。一流大学である帝都大学を首席で卒業し医師免許を取得。場合によっては医師ではない人や子供に平然と医療行為をさせることもある(KAZUYAがサポートしているので医療事故につながった事は無い)。また、彼の報酬は“患者の誠意”であり、ピンは数千万もの大金から、キリはリンゴまで様々(しかし殆どタダで手術をする場合が多い)。また、女心にも非常に鈍感。女嫌いと言う訳ではないのだが、常に危険に晒される身である為、自分からあえて遠ざけている傾向もある。

仕事上世界中を飛び回ることも多いが、現地人とのコミュニケーションも難なくこなし、外国語が苦手な大垣に代わって外国人と電話応対する描写もあるので、語学も堪能であることが窺える。

なお作中、元板前の吹石の包丁を使い、魚を下ろそうとした際の手つきから料理が苦手と言う意外な弱点があるとも言われるが、ヘタな捌き方を見せて吹石をその気にさせ、師匠に負けない包丁を作るよう誘導した可能性もある。
試合が控えていたプロボクサーの患者を診察し、その試合中の補佐のためにセコンドのライセンスを取得している。止血作業の手際の良さなどから同席した同じジムのセコンドに「トレーナーとしての腕も一流」と言わしめた。
物語の中盤で胃癌を発病するも高品の執刀の元、一時は全快する(続編の『K2』によれば、当時31歳)。『DoctorK』の終盤では癌を再発し、その闘病生活が描写されている。『DoctorK』はKAZUYAの死を予感させつつ終了するが、『K2』において36歳で癌の全身転移で亡くなったとされている。この癌の遠因は父親の一堡、柳川教授と共に巻き込まれた放射能漏れ事故の際の被爆と言われている。なお生年は、一堡が亡くなった1980年に18歳となっている事から1962年生まれと推測される。没年は1998年と言うことになる。
Kの一族及び姻族
人の命を救う為に活躍し続けたKAZUYAの血族。日本だけでなく世界中に散らばっているらしい。

{| |+K一族の系譜 |- |

              一範 ━(略)━ ━( 一丈)━ ━(略) ┓
                                                一舍
                                                 ┃
                                               (略)
                                                 ┃
                                          一宗 ━━╋━━ 昭子
             ┏━━━━━━━━━━┓          ┏━━┻━━┓
美沙江 ┳ 西城頼介                杏子 ━┳━ 一堡        一昭 ┳ スベトニア
   ┏━╋━┓                ┏━━┻━━┓            イワン
  連介 ┃ 隆介      黒須麻純 ┳ KAZUYA     (KEI)
      ┃                   一也
      KEI ━┳━ 磯永
           一巳

|}

一堡(かずおき)(1934-1980)
KAZUYAの父親であり師匠。違法行為であることを歯牙にもかけず、幼いKAZUYAに対しスパルタ教育で医療技術を叩き込み、KAZUYAが6歳の時に自分に撃ち込まれた散弾銃による弾丸の摘出手術をやらせた。KAZUYAを庇って放射能を大量に浴び、死亡。続編の『K2』によると、1980年3月4日に46歳で亡くなったとされている。姓は妻の生家である西城。
一昭(かずあき)(1937-1998)
一堡の弟でKAZUYAの叔父。母・昭子から一字を取って名付けられる。昭子は一昭の出産に伴い死去。日ソ開戦により、ソ連で父の一宗及び兄の一堡と生き別れとなった後、育て親の養子となりスラフ・カズアキ・バリシニコフと名乗る。ソ連の科学アカデミーで優秀な外科医となるが妻子の死をきっかけに失踪。胎児の臓器密売など医療技術を駆使した闇の組織を作り上げ、KAZUYAと対立する。思想の根本にあるものは優生思想であり、優れた人間だけが生き残ればよいというものであった。後に癌に全身を蝕まれるなかでKAZUYAの病状と余命を悟り、一族の行く末を心配する。黒須麻純にKAZUYAのクローンを産ませた。最期は医師としてその生涯を閉じ、妻子の眠るロシアに葬られた。
一宗(かずむね)
一堡、一昭の父であり、KAZUYAの祖父。息子達と別れた後、戦後の混乱の中シベリアに渡り、その生涯を閉じる。妻は昭子。
一範(かずのり)
江戸時代初期に活躍したKの一族。一族でも指折りの怪力を誇り、顔に斜めの刀傷がある。江戸時代に於いて顔の全体的な整形手術を行った。
一丈(かずたけ)
江戸時代後期に活躍したKの一族。シーボルトと友情を育む。その時代に於いて初めてエレキテルを使っての電気ショック蘇生を行う。
一舍(かずいえ)
幕末、明治時代に活躍したKの一族。幕末の志士、高杉晋作の親友。晋作に革命に誘われるが国よりも人命を救う事を優先し、断った。晋作の死を看取った後に渡独し、レントゲンと共にX線研究チームの一員に加わった。
劉亢虎(リュウ カンフー)
中国のKの一族であり、KAZUYAの遠い親戚でもある。容姿はKAZUYAそっくりだが、髪の右半分が白髪。当初はチャイニーズマフィアの用心棒としてKAZUYAの前に現れるが、正体は機密公安官であった。そのマフィアのボスであり、父の敵でもある陳に復讐の念を抱き、殺そうとするが一族の血には逆らえず、罪の意識と殺される恐怖が原因でチアノーゼに陥った陳を結局救ってしまった。捜査終了後は公安を続けながら医師も目指す事を決意した。
劉可明(リュウ ケミン)
劉亢虎の父親。腸捻転を患った若き頃の陳を救うが、当時の文化大革命に巻き込まれ、陳の密告で恩を仇で返されて無実の罪で投獄されてしまう。戻って来た彼は既に虫の息であったが、誰も恨む事なく衰弱して死亡した。
西城杏子(さいじょう きょうこ)(1937-1966)
KAZUYAの母親。本人曰く、一堡とは互いの父親同士が決めた許婚のようなものであったらしい。ただし一堡はその事実を全く知らず、また杏子の兄・頼介は反対していた。事故で重体となった幼いKAZUYAの命を救うため、自分の血液(KAZUYAと共にとても珍しい血液型)を大量に輸血し死亡。享年29。
西城頼介(さいじょう らいすけ)(1932-)
帝邦大学第一内科名誉教授。西城杏子の兄で、KAZUYAの伯父。西城家12代目当主であり、Kの家系が外科の天才ならば西城家は内科の天才らしい。その家系は江戸時代に将軍家の典医を務めていたほどである。彼自身、20代で帝都大の姉妹校でもある帝邦大の内科教授に就任した天才。死亡した杏子の体内から受精卵を取り出し保管。妻の美沙江を代理母としてKEIを出産させた。
西城KEI(さいじょう ケイ)(1968-)
KAZUYAの妹だが、その出生により西城頼介の娘として育てられる。帝邦大医学部卒。何故か皆が彼女をアルファベットで「KEI」と呼ぶため、KAZUYAと同じく名の表記は漢字かどうかも不明。自らの出生の秘密を知り、母を死に追いやった医学(大量輸血による失血死)及びその原因となったKAZUYAに復讐するためテロリストとなる。後にKAZUYAと和解し、医学界に復帰。KAZUYAの右腕的存在になる。性格は当初は悪女そのものだったが、藤岡医院を出た後KAZUYAと和解した。KAZUYAに勝るとも劣らない腕を持つと評価され、KAZUYAからも後継者に指名されるが、本人は兄の技量に遠く及ばないと発言している。
黒須麻純(くろす ますみ)(1964-)
KAZUYAの元許婚。人の死期がわかる予知能力を持った代々看護師である女系一族の末裔。その家系は奈良時代にまでさかのぼるという。KAZUYAには好意を寄せるも妹のようにしか思われず、一昭の計画に手を貸しKAZUYAのクローンである一也(かずなり)を出産。その後息子を連れて一昭の元から逃亡する。
黒須一也(くろす かずなり)(1995-)
KAZUYAのクローンにして黒須麻純の子。名前はKAZUYAを漢字表記したものだが読みは「かずなり」。西城総合医院でKAZUYAと会い、KAZUYAに懐く。『K2』では主要キャラクターになる。『DoctorK』最終回でKと名乗る人物が登場しているが、KAZUYAに瓜二つ(一也はKAZUYAのクローンである)なこと、明らかに若い(最終回の2018年では一也は23歳)ことから、成長した一也と思われる。

KAZUYAに関わる人物

高品龍一(たかしな りゅういち)(1962.4.30-)
寺沢病院の医師。西海大医学部卒業。専門は腹部外科。KAZUYAに患者を奪われるもその手術技術に心服する。情けなくお調子者だが、KAZUYAの親友となり、努力を続け一流の医者に成長。後に高品診療所を開業。その実力はKAZUYAも認め、自分の手術の執刀医に高品を指名した。アイドルに詳しい。モデルは作者自身。
斉藤淳子(さいとう じゅんこ)(1967.9.11-)
寺沢病院に勤務する看護師。当初はディスコで夜遊びをしたり等、仕事より遊び優先だったが、KAZUYAや高品との出会いで考えを改め、彼女もまた看護師として成長する。物事をハッキリと言う性格で周囲から生意気に思われがちで、後輩の看護婦や患者達には多少嫌がられている。味にはうるさい。ハデ好きな割にはお金のやりくりは上手だったりする。後に高品と結婚する。
朝倉雄吾(あさくら ゆうご)
西海大付属病院に勤務していた医師。高品とは同期で友人である。専門は脳外科。KAZUYAを毛嫌いしていたが、自分の子をKAZUYAに救ってもらったことで命の重さを再認識し親友に。医学会の風雲児と呼ばれ将来を嘱望されていたが、内部告発を行ったために学長以外からの評判は悪く、後に西海大を追われ渡米。活躍の場をクエイド財団に移し、全米でも指折りの脳外科医に成長した。
ケビン・クエイド(1929.5.27-)
世界を代表する医療財団、「クエイド財団」の会長。変装して町をブラブラするのが趣味だが、その際事故に合い、硬膜外血腫で苦しんでいたところを偶然当時野に下っていた朝倉の手術を受けて救われる。それ以来彼の腕に惚れ込み、財団の教授にスカウト。自身が引退した後には朝倉を社長に推薦する等、絶対的に彼を信頼するようになった。
TETSU(テツ)/真田徹郎(さなだ てつろう)(1964-)
「ドクターTETSU」あるいは「ドクターT」と呼ばれる。真田武志の実弟。KAZUYAと同じく裏の世界で生きる医師であり、KAZUYAのライバル的存在。人間の可能性を広げるために、しばしば手段を選ばない肉体改造(各種のドーピングや痛覚神経麻痺手術(コールドトミー)など)を人に施し、単独でホワイトハウスを襲撃するなど、その行動力は時にKAZUYAをも超える。悪態をつきながらも、KAZUYAの実力を一番認めており、彼自身の執刀技術も特Aランク。父の死をきっかけに冷酷な人間となったが、本来は情に厚く、子供好きという一面も持つ。テコンドーの使い手。元祖ブラック・ジャックのような髪型と白衣を模したと思われる白いコートが外見的特徴。作中ではあまり強調されないが、KAZUYAとほとんど変わらない長身。
真田武志(さなだ たけし)(1961.11.4-1991)
TETSUの実兄。TETSU以上に危険な存在で、KAZUYAの宿敵。数々の巨大組織と手を組み、世の中に悪意をばら撒くべく蠢動する。癌発生装置を作ったり、蚊や犬、ネズミ、イルカを改造したアニマル・ウェポンも開発するなど、医師というよりはテロリスト。強力なウイルスを消し去るため、50万人を巻き添えに核爆弾を爆破させて死亡。TETSUとは縁を切った筈だが(Kの手前、TETSUが本音を隠してそう言っただけの可能性も)、父親の死をきっかけに姿を消す前、武志が最後に会い、言葉を残していった相手は弟だった。瀕死の重傷を負う前後もTETSUの事だけは気にかけている描写もあり、また、TETSUも本心では兄である武志を慕い、その死に涙していた事から、兄弟仲は決して悪くなかったようだ。寄生虫学の権威という設定から真田武志という名前はサナダムシに漢字を当てたものと思われる。
岩下貞男(いわした さだお)
日本最大の財閥である三田グループの社長。兄の死後に会長となる。財閥の力を使って世界征服をたくらむ野心家である。野望達成の障害となっていたKAZUYAを抹殺すべく、当時部下だった真田武志を暗躍させる。後に失態を繰り返した真田を切り捨てるが、それが仇となり真田にフグ毒を盛られて植物状態になる。
木村茂実夫(きむら もみお)
日本の政界を担う由自党の自身の派閥のリーダーである政治家。同じ党で政敵でもある安永を追い落とすために真田武志を保護し、その力を利用する。彼もまた、後に歯止めが利かずに暴走した真田を切り捨てようとするが、返り討ちに遭い重傷を負う。が、KAZUYAがしぶしぶながらも治療したことによって一命を取り留める。顔が当時自由民主党に在籍していた小沢一郎に似ている。
ストレンジ
大西洋上にある独裁国家「ニューセルゲイ共和国」の将軍。彼の上にはブランカ大統領がいるものの、表舞台には姿を現さず、ストレンジが大統領の威光を盾に実権を握っている。日本を追われた真田武志を保護し、アニマル・ウェポンなどの生物兵器を開発させる。しかし真田は、警告のつもりとはいえKAZUYAに電話をかけたためにスパイ容疑をかけられ、銃撃を受けて瀕死の重傷を負う。だが、真田が核爆弾を爆発させたために、ストレンジらもこの国と運命を共にすることとなる。
七瀬恵美(ななせ めぐみ)
斎楓会総合病院外科部長。やはり彼女も最初はKAZUYAを毛嫌いする。どういうわけか、彼女の病院は悪人が多い。叶わぬことと知りながらもKAZUYAを一途に愛している。KAZUYAも彼女の思いに気付いていない訳ではないのだが…。続編の『K2』では、存在を完全に忘れ去られてしまっている。
シリウス
KAZUYAが山で拾った賢い犬。名付け親もKAZUYA。七瀬が貰い受ける。
大垣蓮次(おおがき れんじ)(1954.7.22-)
帝都大医学部卒でKAZUYAの先輩。KAZUYAはじめ後輩からは「軍曹」とあだ名される。地方の病院に移ったが、すでに手の施しようがないほど末期の癌患者を押しつけられ、死後の全責任を背負わされてクビになった後、医学界の汚さに幻滅して野に下り、診療所を開業。酒飲みのヘビースモーカーだが、医師としての腕は優秀。組織に馴染めず帝都大を去った身であるが、後に復帰し、続編の『K2』では、帝都大医学部教授に就任。そのKAZUYAを除くと登場人物一ファッションに無頓着。実は二浪生。
大垣佐知子(おおがき さちこ)/旧姓:滝村(たきむら) (1971.5.20-)
大垣蓮次の妻。実家は関東一のシェアを誇る医療器具の大手メーカーであるタキムラ医療機器。常に患者を救う事を最優先する大垣の人柄に惚れ込み結婚した押しかけ女房。少々世間知らずなところもあるが、優しく、真面目な性格である。後に大垣との間に女の子をもうけた。
柳川慎一郎(やながわ しんいちろう)(1934.11.28-)
帝都大医学部長でKAZUYAの恩師。一堡の親友でもあった。日本医学界の最高峰に君臨する一人であるにも拘らず、驕らない人格者。真田武志によって腕時計に放射性物質であるコバルト60を仕込まれ、結果的に左手首が動かなくなるが、それでも周囲を唸らせるほどの執刀技術を持っている。昭和55年、一堡が命を落とした原子力医療研究所の爆発事故で彼自身も放射線を大量に浴び、その8年後、放射能障害による癌に侵されるが、KAZUYAの手術で完治。59歳の時には認知症のような症状に悩んだこともあったが、その後特にそれらしい症状は表れていないようだ。
磨毛保則(まもう やすのり)(1964.1.15-)
帝都大学でKAZUYAの同期だった医師。理数の天才で医療機器の研究開発を行っており、学生時代は医学部でありながら授業にはほとんど顔を見せず、機械いじりに没頭していた。その天才ぶりはKAZUYAも認めており、多数の特許を取得するなど腕は確かだが、下半身丸出しで研究を行う等の奇癖の持ち主で、周囲からは変人扱いされている。よく死んだ実験動物を食べようとするが、これは「自分の手で成仏させてあげたい」という優しい気持ちから来るものである。帝都大学の一部を個人所有しており、周囲から「磨毛の館」と呼ばれる。一時癌が全身に転移し末期症状に陥るが、自ら開発した治療機器による治療とKAZUYAの手術により完治した。その後大学内で講義を受け持っており、帝都大で講師となっていると思われる。名前と風貌から、モデルはモンキーパンチ原作の漫画・アニメ『ルパン三世』の魔毛狂介と思われる。
香田直一(こうだ なおかず)(1964.2.7-)
帝都時代のKAZUYAの同期。薬学に精通。磨毛とは親友同士。地味なせいか、後半は主要人物が集まる重要な場面でも忘れられたかのように登場しない。しかし最後の最後ではさりげなく登場していた。
村岡盛澄(むらおか もりずみ)(1927.9.2-)
当時は帝都大学の医学部に通う学生だったが、戦時中に学徒動員でフィリピンに行き、衛生兵として手当の手伝いをしていた。しかし、治すたびに死に、更に敗戦が重なって復学する気になれず、行き着いた無医村で疫病やケガで人が死んでいくその様子が戦争と重なり、簡単な手当てでも喜んでくれるその笑顔に応えようと法に触れることを承知で診療所を開き、40年以上無免許医をしていた。骨休めに来た大垣とKAZUYAに刺激されたことと、ある事件で無免許医として告発されかかったことが契機となり、正式に医師免許を取得するために再び帝都に入学する。かなり荒っぽいが患者とは常に対等の立場を築き、直接触れ合って治療をする。
岩動瀧造(いしるが たきぞう)(1957.3.10-)
監察医。僧職でもある。優れた洞察力を持ち、KAZUYAの命を救うことも。僧職でありながら魚等の生臭も平気で食べる。泳げないことが弱点。
ウィルヘルム・カイザー(1956.7.9-)
ハイデルベルグ大学第二外科教授。自らの肝不全を治癒する目的もあり、人工肝臓の研究を行っている。母国ドイツを誇りに思い、ドイツ製品を愛する男。そのためサングラスは勿論ローデンストック製。趣味は鉄道模型の収集だが、やはりメルクリン製に限定。愛車は当然の如くBMW。
木村千絵(きむら ちえ)
若い頃にKAZUYAの父、一堡の治療を受け彼を慕うが、裏社会に生きる一堡は彼女の想いに応えることはできなかった。KAZUYAから自宅のような山荘を権利書ごと預かっており、母同然に慕われている。
谷岡修二(たにおか しゅうじ)(1954.12.19-)
寺沢病院の医師。高品の先輩であり、彼の良き理解者。ただ、過去の経験から町医者としての限界をある程度悟っているため、どこか冷めた一面も持っている。
丸井伝五郎(まるい でんごろう)
元中学校校長の老人。あらゆる医学書を読破し、知識だけなら並みの医者以上の医学マニアである。説教好きで寺沢病院によく訪れては医師たちの処置に口出しするため、「死に神博士」というあだ名をつけられている(ただし、ある程度の分はわきまえており、アドバイスだけに留めている)。高品が見抜けなかった「メドゥサの頭」(何らかの原因で門脈が塞がり腹部の毛細血管が浮かび上がる現象。この場合肝臓がんの可能性がある)を見抜いたことがある。高品の可能性を見抜いているのか、その後も高品が診療所を経営した際は花束を贈るなどして、彼を温かく見守っている。
星岡初(ほしおか はじめ)
プロ野球選手。かつては東京アストロズ(巨人とアストロズがモデル)のエースピッチャーだったが、右肩内部にできたガングリオンの影響による血行障害により200勝目前で成績不振に陥り、甲府ヤンキース(ヤクルトとヤンキースがモデル)にトレードされた。しかし、KAZUYAの治療で血行障害を克服、復活を遂げ200勝を達成する。これ以降KAZUYAとは友人関係となる。
橋爪雄仁(はしづめ ゆうじ)(1954.3.7-1989)
城南大学学長であった大河内秀正のボディガード。秀正の死が原因(完全に逆恨みなのだが)で城南大はKAZUYAの命を狙い、彼はその急先鋒となる。しかし一人息子である一馬の治療をきっかけにKAZUYAと和解し、彼を庇って死亡。KAZUYAに殴られたせいで左頬に大きな治療痕がある。むやみやたらと振り回す愛銃はS&W M28。享年35。
縞斑久造(しまお きゅうぞう)(1927.11.30-)
元広域暴力団巷談組組長。自身の癌の執刀を機にKAZUYAと知り合い、カタギになる。現在は有限会社(後に株式会社)・縞斑建設社長。部下の高田浩次共々KAZUYAを慕う。入院していた時に知り合った腎臓癌の子供と触れ合って以来、性格も丸くなったようである。後に娘と孫が登場するが、娘達にはヤクザ家業は秘密にしていた様子。この孫もまた重度の病気を患い、KAZUYAに命を救われる事になった。しかし、まだヤクザとしての習慣が抜け切れていないらしく、孫の命はKAZUYAが救ったにも関わらず手柄を横取りした大学病院に対してトラックで正門を破壊する学長の銅像を破壊した上、その小指に包丁を突き立てるなどの報復に出た(それも手柄横取りを知り「乗り込みましょう!」と息を巻く高田を制して笑顔で「今のワシらは暴力団じゃなくてタダの建設会社、それらしい事をさせてもらえばいい」と穏やかに言った上で)。
黒松丈助(くろまつ じょうすけ)(1955.10.3-)
警視庁の刑事。正義感が強い。彼もまた初対面のKAZUYAを悪の医者だと勝手に思い込み、警察官であるにも関わらずKAZUYAをメスの持てない身体にしようと画策した(この行為は、世間で言う職権濫用という立派な犯罪行為である。見方を変えれば自分が一番嫌悪している犯罪者に成り下がろうとしていたところをKAZUYAに救われたとも言える)が、後に誤解だった事を認めて反省し、信頼するようになる。名前と風貌から、モデルはTVドラマ「大都会シリーズ」の黒岩頼介(渡哲也)と思われる。
ジョージ・タケモリ
日系アメリカ人。クエイド大に在籍していたが、朝倉の命により高品診療所に出向したことで医師としての実感を深める。癌の遺伝子学的療法を研究している。当初はプライドが高く、エリートを鼻にかけたような態度だったが医師としての情熱に目覚めた以後は、むしろこちらが本来の彼なのか、人懐っこい性格になった。
加山
K県立加奈高等学校の生徒。中学までは成績優秀だったが、受験番号を間違えて高校受験に失敗しグレていた。校医として赴任してきたKAZUYAとの出会いで再び医学への道を志す。
石田治朗(いしだ なおすけ)
K県立加奈高等学校教諭で加山のクラスの担任教師。高校の頃自分の怪我も省みずに救ってくれた恩師を見て以来、教師を志すようになる(実はその時当時子供だったKAZUYAとも会っているのだが、彼はその子がKAZUYAだと気付いていない)。少々頑固なところもあるが、生徒思いの優しい先生である。そして奥さんの節子夫人を溺愛しており、生徒の前で惚気ると言う一面も。
ジム・ハミルトン
アメリカの大統領。二期目を狙っている。心から国民を愛しており、勇敢で度量が広く、大統領として相応しい人物と言える。KEIに寄生虫を植え付けられて一時は死の危機に瀕したが、KAZUYAのオペにより回復。後に彼の中の抗体が、世界の危機を救う事になった。
フォルク・マイスター
祖父スターレン・マイスターがナチスの命を受けたことにより創立した組織Wissenschaft-Heiligenを継ぐ男。遺伝子操作から新たな生物を生み出し、潜水艦をも保有、国連や日本の警察にスパイを送り込むほどの組織力を持つ。アジトはドイツのフュッセンの北にある。K一族とはKAZUYAの祖父、一宗からの因縁がある。
キール・ゲルシュタイン
Wissenschaft-Heiligenの構成員。南極での汚名返上のために裏切り者のKEIを付け狙う。国連軍で軍隊式格闘技を学んだ男。別名クリント。
磯永幸司(いそなが こうじ)
KAZUYAの後輩。KAZUYAの勧めでKEIが開業した西城医院に勤務する。内視鏡を用いた治療を得意とする。F3000の熱烈なファン。情に厚い性格なのだが、かなりお下品だったりする。後にKEIと結婚する。

備考

  • 登場する大学及び医療機関や国名、組織などは大半がフィクション(ただしハイデルベルグ大学は実在している)。
  • 主人公以外の男性医師は非常によく喫煙している(時には患者の病室においても)が、『K2』では病院内での喫煙を自重する場面がある。
  • 作者が野球好きの事もあり、プロ野球選手がモデルになった患者も登場する。(モチーフとなったのは加藤初や衣笠祥雄等)
  • 当時『週刊少年マガジン』に連載していた他作品のキャラクターがしばし登場している。特に森川ジョージとは親交が深く、『はじめの一歩』をモデルにした作品のほか、本編に登場する女性週刊誌では森川の私生活を暴露する見出しが描かれるという内輪ネタもしばし登場していた。
  • 作者の趣味か、第一シリーズでは、『仮面ライダー』で天本英世が演じた死神博士をモデルにした雨本という老人を出した上死神博士の格好をさせたり、女性アイドルの追っかけファンの中にベルトをつけて変身ポーズをとる『仮面ライダーBLACK』の南光太郎とシャドームーンが混じっていたこともある。
  • 医療問題を取り扱うことの多い作品だが、病院の医療器具と携帯電話の問題に関連してニュースJAPANの記者がこの漫画の単行本を手に持って示したことがある。
  • お笑いコンビオードリーの春日はこの漫画を愛読しており、相方の若林が過呼吸症候群に陥ったときに作中で紹介されていたペーパーバッグ法で抑えたことがある。
  • 柳川と一堡の再会のシーンでKAZUYAは18歳でその年の春帝都大学に入学したということになっているが、これでは磨毛や香田は高校2年生で大学入学したということになる。あるいは設定の不備・矛盾と考えられるところである(詳しくはKAZUYA、磨毛、香田の生年月日を比較参照)。

th:ซุปเปอร์ดอกเตอร์เค