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バチバチ/佐藤タカヒロ

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著者: 佐藤タカヒロ
巻数: 全16巻

佐藤タカヒロの新刊
バチバチの新刊

最新刊『バチバチ 16



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

tactac44 @MRW11mmg そうなんだ〜 相撲漫画は、ああ播磨灘くらいしか知らなかった。読んだ事無いけど 笑 バチバチ読んでみたいね!
wastedays チャンピオンの『バチバチ』はちょうど盛り上がってきたところでまさしくチャンピオンのマンガにふさわしい時宜を得たと思う。いやマジで。

バチバチの既刊

名前発売年月
バチバチ 1 2009-09
バチバチ 2 2009-11
バチバチ 3 2010-01
バチバチ 4 2010-04
バチバチ 5 2010-06
バチバチ 6 2010-08
バチバチ 7 2010-10
バチバチ 8 2010-12
バチバチ 9 2011-03
バチバチ 10 2011-05
バチバチ 11 2011-07
バチバチ 12 2011-09
バチバチ 13 2011-12
バチバチ 14 2012-02
バチバチ 15 2012-05
バチバチ 16 2012-06

バチバチ』は、佐藤タカヒロによる日本の漫画作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、2009年24号より連載中。大相撲を題材としている。

あらすじ

鮫島鯉太郎は、横綱を狙う荒くれ力士・火竜の一人息子。彼は父の強さと格好良さを信じて疑わなかった。しかしそんなある日、火竜は酒の場の不祥事で複数人に重軽傷を負わせてしまい、相撲界を追放されてしまう。荒くれの火竜は“死んでしまった”。それを期に周りの人々は火竜どころか鯉太郎にまで心無い中傷を投げかけてくるようになり、火竜は追放されたことを認められず酒に溺れる日々を送るようになる。そんな火竜の姿を見たくなかった鯉太郎は、火竜を焚き付ける。鯉太郎によって目を覚ました火竜だったが、ある日車にはねられて死んでしまう。“二度目の死”だった。その後、鯉太郎は火竜の友人の家に迎えられ、育つことになる。

成長した鯉太郎は、地方巡業の会場で素人ながら力士をふっ飛ばし、周囲を沸かせる。主催者の虎城親方は単なるサービスと嘯き、それ以上やらせようとはしなかったが鯉太郎は力士数人がかりでしか取り押さえられず、挑発により観客を味方につけ幕下の猛虎との勝負を引き出す。血だらけになりながらも前に進み猛虎を土俵外へ追いやり勝利。それに目をつけた空流部屋の親方・空流が、鯉太郎をスカウトする。鯉太郎の相撲人生の始まりであった…

登場人物

大海一門

空流部屋

所属力士は(物語開始時点で)4名しかいない弱小部屋。経営が切迫したため建物の半分は壊されて駐車場になっており、鯉太郎を含めた5名が4畳半の「大部屋」で丸まって寝ている。

鮫島 鯉太郎(さめじま こいたろう)
主人公。本名も同じ。山形県出身。横綱を狙えると言われたほどの荒くれ力士・火竜の息子。火竜は除名後、酒に溺れ、素人にも舐められた様子の父親の姿を見て、父とぶちかましあいをして額を切る。火竜が死んで斎藤家に引き取られてから、毎日庭の樹にひたすらぶちかましを続けていた。素人ながら身体能力は高い。力士をふっ飛ばした件で空流に目を付けられ、スカウトされる。
普段から負けず嫌いで直情的だが、幼少期の経験から、すさまじい怒りの感情を内に秘めており、亡き父や育ての親の正一たちが貶められると我を忘れて怒り狂う。また、父の角界引退に前後したマスコミ報道の態度の変貌ぶりを知っているため、トラウマのようにマスコミを敵視している。自分という厄介者を厳しくも暖かく受け入れてくれた空流部屋の面々に、自分が力強く支えられていることを実感したことで、かつてのように相手を選ばず攻撃性をむき出しにすることがなくなり、兄弟子への礼儀も身に付いた。
現時点では引き締まった体格のソップであり、また床山の床上手によって自身の太りにくい体質を知らされたため、無理して大量に食べて体を作ろうとする描写が見られる。
相撲の型は押し相撲。長年鍛え上げたぶちかましと張り手によっていつもバチバチに相手へとぶつかっていく。
空流 旭(くうりゅう あさひ)
空流部屋の親方。元小結春風。
失明しているのか、片目が白く描かれている。鯉太郎のガッツを気に入りスカウトする。相撲をただのスポーツとは捉えず、神事としての相撲が忘れ去られようとしている現状に不満を持っている。現役時代は小結止まりだったが当時横綱だった虎城に最も多くの白星を上げ『虎城キラー』の異名を誇った。
本名は奥村旭。石川県出身で51歳。好きな酒は麦焼酎。
阿形 剛平(あぎょう ごうへい)
空流部屋所属の幕下力士。
口が悪く豪快かつ猛々しい性格をしているが内面には鋭い冷静さを合わせ持つ、後輩・鯉太郎を度々きつい言葉で叱咤するが、結果的に励まし奮起させている。実力は本物であり、技術もあるが、体格のはるかに勝る相手を投げ飛ばす怪力を最大の武器とする。しかし、その怪力ゆえに力任せで強引な相撲も度々見られる。
本名は高杉剛平。東京都出身で20歳。好きなタイプは叶姉妹。空流部屋では唯一四つ相撲を用いる。
吽形 亘孝(うんぎょう のぶたか)
空流部屋所属の三段目力士。最高位は幕下。
膝を痛めたため、番付を落としている。温厚だが相撲に対しては非常にストイックである。
そんな性格とは裏腹に酒癖が非常に悪く、呑むと何をしでかすか分からない。
本名は吉田亘孝。岩手県出身で20歳。好きな音楽はハードコアパンク。相撲の型は押し相撲だが、四つ相撲も行ける技巧派。
川口 義則(かわぐち よしのり)
空流部屋所属の三段目力士。
鯉太郎の兄弟子。一言も喋らないため何を考えているか分からない謎の男。目を開けたまま眠り、常にカメラ目線で描かれる。
好物がカニであること以外の素性は謎で、川口義則という名前も仮名らしい。用いる相撲の型までもが不明だが、けたぐりで相手を転ばせていた(例によって相手を見ずあらぬ方を向いている)。
白水 英樹(しらみず ひでき)
空流部屋所属の序の口力士。一言多い性格のお調子者。いつも阿形に些細な悪態をついてはシメられているが、根は真面目で兄弟子たちを深く尊敬している。鯉太郎の兄弟子の中では一番下っ端のため、雑用なども彼が教える。
本名は同じ。東京都出身で18歳。好きな俳優はユン・ピョウ。相撲の型は押し相撲。体格には恵まれるも実績を残せずにいたが、鯉太郎という弟弟子が出来たことに発奮して五勝二敗の成績を残した。
床上手(とこじょうず)
空流部屋所属の床山。階級は二等床山。
男性であるが、女性的な口調でしゃべり、ショートボブの髪型にミニスカートをはいている。空流部屋では、昼食は床山が作ることになっている。体を触るだけで、力士の体質がある程度わかってしまう。
本名は山岡薫。神奈川県出身で24歳(自称)。好みのタイプは照英、スティーブン・セガール、スコット・スタイナー、サモ・ハン・キンポー、ミスター・サスケ。嫌いなタイプはラルク・アン・シエル。
奥村 椿(おくむら つばき)
空流親方の娘。16歳。気が強く、既に亡くなっている母に代わり部屋を切り盛りしている。
好みのタイプは菅原文太、嫌いなタイプは石田純一。

新寺部屋

石川大器らが所属する部屋。多くの関取が存在するらしく、大関も一人いる。

石川 大器(いしかわ だいき)
鯉太郎と同期の新弟子。鼻に傷を持ち毛を染めた力士には見えない外見。王虎と鯉太郎の一番に対しついた物言いを批判し、王虎の右手の負傷が偽装であることを見破り挑発的な冷やかしをあびせ、王虎の脅しも恐れない不敵な男。
鯉太郎に引けを取らぬほどの熱くたぎる闘志を持ち、相撲教習所では鯉太郎と笑いながら二人とも気絶するまで張り手をかまし合った。お互い合い通じるものを感じたのか好敵手として好感をもっている節がある。
鯉太郎と同じで昔は手の付けられない不良だったが、そんな彼の更生を諦めずにいつも説教を浴びせてきた一人の老教師が相撲と出会わせてくれたことによって不良から足を洗う。その老教師に対して深い感謝と尊敬の念を持っている。
神奈川県出身で16歳。相撲の型は押し相撲。好きなリーチは魚群。
新寺 宗男(にいでら むねお)
新寺部屋の親方。大器の染めた髪を容認したり、鯉太郎のことを自分の部屋にほしがったり(もちろん冗談ではあるが)と懐が広いのと同時に茶目っ気のあるところも見せる人物。空流親方と仲がいい。現役時代の四股名は天凱、最高位は大関。
天鳳(てんほう)
新寺部屋に所属する大関。

次元一門

虎城部屋

複数の関取も所属し、やや大きい部屋。虎城が息子:王虎を溺愛し、太々しい態度を許しているため、上下関係をはじめ秩序が破綻しつつある。

虎城 昇(こじょう のぼる)
元横綱。引退後は一代年寄「虎城」を襲名、虎城部屋を興し、現在は相撲協会理事でもある。
現役時は火竜が弟弟子であった。谷町やマスコミの前では紳士的に振舞っているが、こと火竜の話になると目の色を変えうろたえる。素人(鯉太郎)相手に負けた部屋所属の序二段相手に、今日で廃業しろと言い放ち、二番目を取る事になった鯉太郎に元学生横綱の猛虎を出し、空流の何かあったら責任は自分がとるとの言葉を盾に、猛虎に暗に殺人を仄めかすが鯉太郎が火竜の息子と分かると顔色を変えて震える等、裏表が激しい。
本名は後藤昇。青森県出身で55歳。現役時代は優勝25回、殊勲賞3回、敢闘賞3回という記録を残している。
王虎 剣市(おうこ けんいち)
虎城親方の愛息子で、本名も剣市。元高校横綱。
自分を特別な存在だと信じ込み、他人は虫けらか、自分が利用する道具ほどにしか思っていないという、極めて尊大な性格の持ち主である上、マスコミの前では謙虚で器の大きい人間として振る舞い、計算ずくで鯉太郎に殴られ怪我をした振りをする等、父・虎城以上に腹黒く、自己演出に長けている。そして尊大な性格に見合うだけの圧倒的実力も持ち合わせる。父のことを「パパ」と呼び、新弟子ながら部屋の中でも太々しい態度を取るため、同部屋の関取らから敬遠される。
鯉太郎のことは「おいしい奴」と考えているようで、自分がヒーローとして祭り上げられるために最大限利用する腹積もりである。
本名は後藤剣市。東京都出身で17歳。相撲の型は四つ相撲。好きな映画は『ゴッドファーザー』。
猛虎 哮(もうこ たける)
幕下十一枚目
虎城部屋の幕下力士。元学生横綱。空流曰く当たりの強さだけなら関取クラスの逸材だが、地方巡業で鯉太郎に負けたことで、虎城から冷遇される。しかし王虎の横暴な振る舞いを親方の前でも恐れずたしなめ、同門の後輩に鯉太郎の強さを忠告するなど芯が強くストイックな性格。虎城部屋の現状を変えたいと思っており、後輩からの人望はとても篤いが、関取衆などの先輩からは生意気な奴だと思われている。
本名は小林哮。熊本県出身で24歳。相撲の型は押し相撲。好きな音楽は演歌。
田上 大(たうえ まさる)
虎城部屋の新弟子で鯉太郎とは同期。全日本相撲選手権大会でベスト8の実績を持っている。前相撲初戦にて鯉太郎と当たるが、王虎からは負けて場を盛り上げるよう圧力をかけられていた。それに反発して本気で鯉太郎とぶつかったが、一蹴される。直後、観衆の前で王虎に、彼の自己演出の道具として白々しく安否を気遣われたが、そんな王虎とは対照的に、闘志に満ちた視線で見下ろしてくる鯉太郎の姿に、力士としての誇りを大いに慰撫された。このような経緯により、虎城部屋に所属する力士でありながらも鯉太郎に好意的な人物である。
本名は同じ。北海道出身で22歳。相撲の型は押し相撲。好きな武将は上杉謙信。
竹虎 昌雄(たけとら まさお)
幕下五十二枚目
虎城部屋の古参の幕下力士。相撲教習所にて虎城部屋からの指導員として派遣されていた。虎城親方の命令で空流部屋と鯉太郎を叩き潰すために鯉太郎を暴れさせるよう執拗な嫌がらせを鯉太郎にしていたものの、逆に鯉太郎と自分との貫目の違いを思い知らされる。結果、虎城親方の怒りを買い廃業することとなった。
しかしながら自分には上がり目のないことも自覚しており、廃業も吹っ切れたように受け入れていた。田上に対し同期に二人の怪物がいることを伝える。

十文字部屋

大鵠(たいこう)
階級は幕下。最高位は十両。阿形・吽形とは同期。本名は林田弘巳。
陰湿な卑劣漢であるが、一度は十両に上がっただけあり実力は並の物ではない。目障りな相手を故意に負傷させる壊し屋で吽形の膝を壊し、彼らと親しかった村神裕也を廃業に追い込んでおり、阿形・吽形からは嫌悪されている。

戸部一門

北里部屋

渡部 仁(わたなべ じん)
鯉太郎と同期の新弟子。両目2.0の視力で鯉太郎と王虎の一番の判定を見届け、王虎の右手の件にも触れるが、王虎の脅しに対しては顔色を変えておびえている。
先輩一人一人の名前と所属を覚えて丁寧に挨拶していたりする他、同期である鯉太郎達にもやたらと腰が低い。
千葉県出身で16歳。相撲の型は四つ相撲。好きな諺は「石橋を叩いて渡る」。

山獄一門

若竹部屋

村神 凛太郎(むらかみ りんたろう)
鯉太郎と同期の新弟子。前髪で顔を隠している。幕下最重量である大森山を軽々と持ち上げる怪力の持ち主。王虎に並ぶ怪物として目されている。
事あるごとに兄・裕也と比較されて育ち、その後廃業したことで掌を返して裕也を罵倒する周囲に失望し、生気がなく何事にも無関心で、他人とのかかわりを極端に嫌う性格に歪んでしまった。
愛媛県出身で18歳。相撲の型は四つ相撲。趣味は釣り。
村神 裕也(むらかみ ゆうや)
凛太郎の兄で、元序二段・天雷。インターハイ制覇の実績を持つ。
地元の期待を背負って相撲部屋に入門するが、後輩の大鵠を叱責したことを逆恨みされ故意に怪我を負わされ、この負傷により取り組みが妥協的になった事を悟り廃業した。その際、親しかった阿形・吽形だけにそのことを伝え、他の関係者には無断で部屋を出たため実家から勘当された。現在はトラックの運転手をやっている。
若竹 哲広(わかたけ てつひろ)
若竹部屋の親方。元・前頭。

月山一門

飛島部屋

飛丸 三郎(とびまる さぶろう)
階級は序二段。25歳にしてハゲているため、殿様カットの白水に親近感を覚える。

柳川部屋

大森山 太一(おおもりやま たいち)
階級は幕下。身長198cm、体重230kgの体躯を誇り、幕下以下で最大の巨漢を持つ。桁外れな大飯喰らい。
本名は大森太一。栃木県出身で23歳。相撲の型は押し相撲。好みのタイプはこってり、嫌いなタイプはあっさり。

その他の人物

火竜(かりゅう)
鯉太郎の父。本名は鮫島太郎。現役最高位は大関。豪快で態度が悪く人格に問題はあるが、実力は本物であり、横綱を狙えるのではと言われていたほどであった。その人格ゆえに敵も少なからずいたが、ファンも多かった。しかしながらある日暴力事件を起こしてしまい、相撲界を追放処分され、妻にも逃げられた。それ以降、周囲は手の平を返したように冷たくなり、また火竜本人も処分を認められず、酒に溺れるようになる。それを見ていられなかった鯉太郎の必死の決意により目を覚ますも、ある日酔って車にぶちかましをしようとし、はねられて死んでしまう。
斎藤 正一(さいとう しょういち)
火竜の死後、親戚からも避けられ引き取り手のいなかった鯉太郎を引き取り、息子同然に育てる。火竜からは「正ちゃん」と呼ばれ、気のおけない友人だったようだが、いつからの付き合いなのかは不明。
山形県在住で42歳。職業は公務員で趣味は空手。
斎藤 真琴(さいとう まこと)
通称・マコ姉。18歳単行本4巻(初版)では16歳となっているが、『週刊少年チャンピオン』2010年21+22合併号の作者コメントにて誤植であることが明言されている。正一の娘で、年下の鯉太郎の面倒を良くみていた。気が強く鯉太郎にとっては頭の上がらない存在で、危なっかしい鯉太郎をいつも心配している。「マコ姉」と呼ばれると不快そうな表情を見せる。
好みのタイプは岸部一徳、嫌いなタイプは岸部シロー。
斉尚(せいしょう)
清浄寺59代住職。名古屋場所で空流部屋が宿舎としている寺の住職。
バイクを乗り回し、鼻ピアスにサングラスというスタイルのかなりぶっ飛んだ坊さん。

脚注