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ヒカルの碁/小畑健 横手美智子

共有

著者: 小畑健 横手美智子
巻数: 23巻

小畑健の新刊
横手美智子の新刊
ヒカルの碁の新刊

最新刊『ヒカルの碁 23


出版社: 集英社
シリーズ: ジャンプコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

honjyo_nicomi RT @mainichi: 漫画「#ヒカルの碁」が #実写化 され、中国の大手動画サイトで19年夏に放映されることが分かりました。 https://t.co/YiAG6TEmOy
MrChild74591482 【画像】ヒカルの碁とかいう自然と力関係がわかるうまい漫画 https://t.co/0wrmLSoota
misagi_yoruya RT @sakkurusan: ポプテピピック6話謝罪リスト ・将棋界 ・ヒカルの碁 ・ブルゾンちえみ ・文部科学省 ・理化学研究所 ・料理番組 ・甲子園球場 ・大手私鉄各社 ・唐揚げ ・バーチャルユーチューバー 今週はまともだったとか言ってるそこのあなた、完全に脳がやられて…
Cerrica_zelna RT @sakkurusan: ポプテピピック6話謝罪リスト ・将棋界 ・ヒカルの碁 ・ブルゾンちえみ ・文部科学省 ・理化学研究所 ・料理番組 ・甲子園球場 ・大手私鉄各社 ・唐揚げ ・バーチャルユーチューバー 今週はまともだったとか言ってるそこのあなた、完全に脳がやられて…
miwa47032235 【画像】ヒカルの碁とかいう自然と力関係がわかるうまい漫画

ヒカルの碁』(ひかるのご)は、ほったゆみ原作元来、漫画家であることもあって、原作はネーム形式であるという。、小畑健漫画、日本棋院所属の女流棋士・梅沢由香里監修による囲碁を題材にした日本の少年漫画である。また、それを原作としたテレビアニメ、小説、コンピューターゲームなど。略称は「ヒカ碁(ひかご)」。

漫画は『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて、1998年12月から2003年7月まで連載された。話数カウントは「第○局」。単行本は全23巻(完全版では全20巻)。また、それに小説やガイドブックなど関連書籍が多数出版されている。

2000年に第45回小学館漫画賞 、2003年に第7回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した。

概要

平凡な小学生の少年が天才囲碁棋士の霊に取り憑かれたことで囲碁の世界に巻き込まれ、「神の一手」を目指す姿を描く作品。日本国外でも出版され韓国では『ゴースト囲碁王』、中国では『棋魂』というタイトルである台湾では当初『棋霊王』というタイトルで21巻まで発売されたが、出版社が代わったのを期に香港版と同じ『棋魂』に統一され、1巻から再出版された。。その他、タイ、シンガポール、フランス、アメリカなど、数多くの国、言語で翻訳されている。

少年漫画としては異色の囲碁漫画だったが、話の主軸は少年の成長であり『朝日新聞』2003年5月27日、緻密で繊細な作画と熟考されたストーリーで人気を博した。

以前までは年配の愛好家が主だった囲碁を小学生・中学生を中心に浸透させ、囲碁ブームを引き起こした。中には関達也初段(1989年(平成元年)生まれ)のように、この作品をきっかけに囲碁を始め、プロ棋士になった者もいる『毎日新聞』2006年10月21日。本作は日本棋院が全面バックアップをしており、作中にも棋院内部や関連施設、イベントなどが登場している。連載開始時に「世界初」と銘打たれるほど囲碁漫画は珍しいジャンルだった。囲碁漫画は地味になりがちなこと、また動きが碁石を置くだけ等で単調になりがちなことから『朝日新聞』2000年9月9日夕刊、青年誌を含めても皆無に近く少年誌での連載はこれが初めてだった。結果的に作品が成功したため、棋院自身も『ヒカルの碁』にちなんだイベントを数多く行った。

また、先述のように日本国外でも翻訳刊行され、少年少女の囲碁ファンを増やす効果を呼んでいる。

本作は二部構成に分かれており、主人公ヒカルと佐為の出会いやアキラとのライバル関係を描いた第一部「佐為編」、その後のヒカルの活躍を描いた第二部「北斗杯編」となっている。この間に一時中断があり、定期的に「番外編」と銘打たれた30ページほどの読切が6話掲載された。

肝心の囲碁については、初心者にもわかる程度の基本ルールの説明にとどまり、対局の進行描写や技術解説のほとんどは省略されていた『毎日新聞』2002年1月11日。しかし、囲碁の専門用語やルールを知らない読者でも、ストーリーが理解できるように工夫されており、またわからない用語を敢えて用いる事で、逆に雰囲気を盛り上げる効果も狙っている『Children's Express』2002年4月24日小中学生に囲碁ブーム(最終更新確認:2006年8月20日)。また盤面の状態は厳密に考証されており、囲碁を覚えてから読み直すと物語をさらに深く楽しめる、二度おいしい作品となっている仁太郎組「コミックダカーポ第5回」『ダカーポ 475号2001年9月5日』マガジンハウス、2001年。単行本第17巻での海外取材記事の中でも少し触れられているが、プロ棋士にも、日本国内外を問わず愛読者が多い。

棋界の構造についても概ね現実に対して忠実に描かれているが、解りやすさ、描きやすさを重視して改変が加えられている設定も存在する。コミが連載を通して5目半に統一されていること現実のプロ棋戦のコミは、連載途中の2002年から6目半に変更されている。、日本・韓国など各国の棋界に自国籍の棋士しか所属していないこと実際の日本棋界においては、韓国・台湾などの外国籍棋士も多く所属し、活躍している。などがその一例。

作中に描かれる対局はほぼ全て実在の棋戦の棋譜を元にしており、第22期名人戦リーグや本因坊算砂の三コウ、本因坊秀策の耳赤の一局などが作中で登場している。

また、本作の前身として、『週刊少年ジャンプ』の新人漫画家募集企画「ストーリーキング」第2回ネーム部門の準受賞作『九つの星』がある「九つの星」とは碁盤の目にある9つの黒い点を指し、作中で主人公が碁盤を宇宙に碁石を星に見立てて碁を打つ場面がある。。約100ページにわたるネーム状態の読切作品で、あらすじは連載版とほぼ同じである。作品誕生のきっかけは、原作者のほったゆみが趣味でやっていた囲碁が上手くならず、「囲碁の神様がいてくれたらなぁ」と思ったことだと、単行本第1巻に記載されている。

2009年2月4日から2010年4月30日まで完全版が刊行された(全20巻)。なお、当初は1か月毎に2冊ずつ刊行と告知されていたが、第9巻より1か月1冊となった。

あらすじ

主人公・進藤ヒカルは、ごく普通の小学校6年生。小遣いをカットされたために祖父の家を物色していた際、蔵にあった古い碁盤に血痕を見つけたヒカルは、その碁盤に宿っていた平安時代の天才棋士・藤原佐為(ふじわらのさい)の霊に取り憑かれる。

囲碁のルールも、佐為がかつて憑いていた碁聖・本因坊秀策の強さも知らないヒカルは、「神の一手を極める」という彼の壮大な目標に付き合わされ、彼にせがまれるままに碁を打つことになる。以降、佐為はヒカル以外には姿も見えず会話もできず、物を動かすことすら出来ない存在であることを前提に話は進む。

一方、ヒカルと同年齢の少年・塔矢アキラは、名人の父・塔矢行洋から英才教育を受け周囲から一目置かれる天才少年だが、碁の道を邁進することに未だふんぎりをつけられずにいた。ある日、佐為にせがまれ碁会所に入ってきた初心者のヒカルと軽い気持ちで対局するが、圧倒的な差を見せつけられ負かされてしまう。生まれて初めて、全力で戦ったのに同い年でしかも初心者の少年に敗れるという悔しさを味わったアキラは、ヒカルの謎めいた強さに疑問を持つと共に、ヒカルに注目していくことになる。

実はアキラが戦ったのはヒカルではなく佐為の方だった。2人の対局するさまを目の前で見ているだけだったヒカルは疎外感を覚え、碁を自分で打てないことを歯痒く思う。その後出会った塔矢行洋の打ち様に心惹かれたヒカルは、佐為に頼らずに1人で碁を打とうと決心する。佐為もまた、ヒカルのその姿勢に感心し、彼の成長の助力になれることを素直に喜ぶのだった。

この物語は、季節も時間も週刊連載に沿ってリアルタイムで進行し、ヒカルの成長とさまざまな人物との出会い、その途上で訪れる別れを淡々と描き終幕する。

主な登場人物

主要人物

進藤 ヒカル(しんどう ヒカル)
声 - 川上とも子
本作の主人公。性格はやんちゃで無鉄砲、思ったことをすぐ言ってしまうトラブルメーカー。場所を考えず声を出して佐為と会話するため、他人に変な目で見られることもしばしば。言葉遣いが悪く、指摘されることが多い。囲碁に興味を持つ以前から、「5」や「GO」の文字が入った服を着ていた。連載開始時は丸顔だったが、成長するごとにシャープな顔つきになっていった。昭和61年9月20日生まれ。
小学6年の冬に祖父の蔵で見つけた古い碁盤に宿っていた佐為に取り憑かれる。最初の頃は佐為に言われるがままに仕方なく碁を打っていたが、ライバル・アキラとの出会いや中学囲碁部への参加などで囲碁の楽しさに目覚め、以降佐為を師として自らの手で打つようになっていく。当初は嗜み程度で満足していたがアキラに刺激され奮起、プロを目指すため院生(日本棋院のプロ養成機関の生徒)になり、自身の素質・努力と佐為の指導によって著しく棋力を伸ばし1年とたたずにプロ試験に合格。塔矢行洋ら一流棋士に一目置かれる存在になる。囲碁界の常識についても無知なものが多かった。ヒカルがアキラを呼ぶ際は基本的に「塔矢」だが1巻の時点では名前呼びだった。佐為が消えた後は絶望感で一時碁から離れていたが、心配して家に訪ねてきた伊角と対局することにより自分の中に佐為がいると知り、立ち直った。後に北斗杯の代表メンバーに選ばれる。
藤原 佐為(ふじわらの さい)
声 - 千葉進歩
ヒカルの祖父の蔵にある本因坊秀策所縁の碁盤に眠っていた平安時代の天才棋士の霊。かつては内裏で天皇の囲碁指南役として活躍していたが、指南役仲間だった菅原顕忠(すがわらの あきただ)の謀略に嵌められ都を追放、失意のうちに入水自殺してしまった。その後江戸時代に本因坊秀策(佐為は幼名の虎次郎で呼んでいる)に憑依していたことがあり、作中では本因坊秀策の対局の実績は全て彼によるものという設定になっている。その後秀策が流行り病で夭逝してしまい、悲しみのうちに佐為は消滅、盤面の秀策の血を媒介にして碁盤へ宿り、およそ140年の時を経てヒカルと巡り会った。
平安貴族らしくたおやかな性格だが、囲碁となると鬼神のごとき強さを発揮する。ただ自身が霊体のため、物を持つことも話しかけることもできず、媒体となるヒカルを通してでないと周囲との接触も碁を打つこともできず、自分の存在を知らしめることは不可能である。そのためヒカルを介して対局したり、ネット上でハンドルネーム「sai」を名乗ってネット碁を打ったりしていた。当初は「神の一手」を極めるために現世に固執していたが、ヒカルの成長を見守るうちに段々保護者のような存在になっていった。現代では、塔矢行洋を「あの者」と呼んでライバル視しており、どうにかして対局したいと機会を伺っていた。しかし行洋との対局という宿願が果たされた後、ヒカルの思いがけない一言で佐為は自分が魂魄として生き永らえた時の意味を悟ると同時に急激な魂の寿命の磨耗を感じ取った。やがて5月5日の麗かな春の陽光の中、ヒカルと最期の対局をし、囲碁界の行く末を祈りながら静かに成仏した。後にヒカルの夢に現れた時にヒカルに扇子を手渡した。
藤原佐為は架空の人物であり、原作者によれば「モデルはいない」。女性的で美麗な外見と穏やかな性格だが、正真正銘歴とした男性である読者から女性と間違われることが多く、原作者は「ネームの日々18」(単行本7巻収録)において「佐為は男だと言い続けるのに疲れました」と苦労話を明かしている。
塔矢 アキラ(とうや アキラ)
声 - 小林沙苗
ヒカルと同い年の天才少年棋士。父に名人の塔矢行洋を持ち、幼い頃から直々に囲碁の教育を受けてきたエリート中のエリート。誰よりも囲碁を心から愛している。同じ年頃のライバルの不在に漠然とした不満を持っていた頃にヒカル(佐為)に敗れ、ヒカルを猛烈にライバル視して追いかける。碁が強いため、海王中囲碁部では先輩部員から反感を持たれたり嫌がらせをされたこともある。中学囲碁部の大会では顧問から大将に指名されていたがヒカルと対局するために三将として出場した。中学囲碁部の大会での対局以来、公の場ではヒカルとの接触を避け常にヒカルの遥か先をゆき、自然と彼の成長を促す役回りを演じている。冷静に振舞っているように見えて何かにつけヒカルの言動に振り回されている節がある。第二部ではヒカルを生涯のライバルと認めているが、結局小学生並みの口喧嘩ばかりしている。おかっぱ頭がトレードマーク。碁を侮辱されたり、進藤を意識したりすると周りが見えなくなり、他人に対して無礼な行動を取ってしまうことがある。
ライバルのヒカルを「進藤」と呼んでいるが、ヒカルが中学生のフリをして中学の囲碁大会で海王中に勝った後(この時打っていたのは佐為)、一度だけ「進藤くん」と呼んだ。ヒカルとは対照的に食事をしている描写が殆ど無いキャラの一人である(しかし北斗杯編で一度だけ夕食風景が描かれた)。後に北斗杯の代表メンバーに選ばれ(しかもシード枠)、これからの国際戦を見据えて、北斗杯編の頃から中国語と韓国語を勉強し始めた。当初は2つの言語を同時に習っていたため混乱していたらしいが、終盤では洪秀英などと通訳無しで会話できるほどに上達する。昭和61年12月14日生まれ。

囲碁部編

藤崎 あかり(ふじさき あかり)
声 - かかずゆみ
ヒカルと同い年の幼馴染。本作のヒロイン。第1話ではヒカルの人生の転機となるお蔵の宝探しに付き合っている。ヒカルがプロを目指すために退部した葉瀬中囲碁部を引き継いだ。棋力はいまいち伸び悩んでいるが、ヒカルの退部によって一時崩壊の危機に瀕した囲碁部を力強い一言で救った。ヒカルに好意を持っている模様でたびたびアプローチをかけているが、ヒカルは気づいていない。作中には登場しないが姉がいる。中学2年生頃まではヒカルより身長が高く、終盤で身長を追い抜かされたことによって彼の成長を感じ取る描写があった。高校入学後も囲碁部に入る(部がなければ作る)予定である。
筒井 公宏(つつい きみひろ)
声 - 津村まこと
ヒカルの2つ上の先輩で、葉瀬中囲碁部の創設者。大人しい性格だが囲碁のことになると感情的になる。定石をこよなく愛するがそれ故に斬新な打ち回しが出来ず、範囲の狭い碁しか打てない(大会の時でも定石の本を片手に勝負する。なお、これは反則というわけではない)ものの、ヨセは加賀も認めるほど上手。正義感が強くイカサマをしていた三谷とは折り合いが悪かった。囲碁部で対局を重ねるうちに目覚ましい成長を遂げたヒカルに“打倒海王”の夢を託したかったが、ヒカルの更なる目標を聞き、寂しさを堪えてヒカルを送り出した。後に北斗杯編でヒカルの対局を観戦に来る。作中には登場しないが、妹がいる。アニメ最終回では、女性と歩いている所を加賀に目撃されている。
加賀 鉄男(かが てつお)
声 - 伊藤健太郎
囲碁部の誰よりも囲碁が強い葉瀬中将棋部部長で、ヒカルの2つ上の先輩。中学生でありながらタバコを吸い、生活主任から逃げ回ってばかりいる不良。初登場時には碁盤にタバコの火を押し付ける(アニメではガム)という棋士にとっては到底許しがたい蛮行を働いた。しかし学力については「自分は勉強せずとも進学できる」と豪語している。将棋指しになりたかった加賀の意向を無視し碁打ちになって欲しかった父親の無理強いによって、昔アキラと同じ囲碁教室に通わされていた事があり、彼には一度も勝てずずっと教室内の2番手だった。終いには父に叱られているところをアキラに目撃された上に同情までされ、挙句の果てに対局で手を抜かれたことが原因で、大の囲碁嫌いになった。ヒカルが囲碁部を辞めてプロを目指すのを囲碁部の面々が渋る中、力強く後押しした。
後に番外編で小池に筒井と間違われ、その際に再び囲碁部を救うことになる。小学校時代は囲碁教室でアキラに次ぐ実力を持っており、またヒカルと初めて出会ったときは、長年囲碁を離れていたにもかかわらず佐為から高評価を受けるなど、作中の登場人物ではかなりの実力者として描かれている。登場は主に中学生時代の短期間に限られるものの、『ジャンプ』誌上の人気投票では上位の常連であった。「神の一手に最も近いのは?」というランキングで、ヒカルとアキラを抑えて佐為に次ぐ2位を獲得している。
三谷 祐輝(みたに ゆうき)
声 - 浅川悠
ヒカルの同級生。他人との接触をあまり好まない一匹狼。小遣い稼ぎのために碁会所で賭け碁をしていた。ところが整地をごまかすという卑怯な手を使い勝っていたため、碁会所のマスターの策略で大敗。ヒカルに強引に囲碁部に入れられる。ヒカルの突然の退部に激昂しヒカルと同じく勢いで囲碁部を辞めたが、以前と変わらない囲碁部の皆の態度に感服、再び囲碁部に舞い戻る。ネットカフェで働く姉が1人いる。男勝りな金子が苦手。ヒカルとは対照的に字が綺麗に書ける。
金子 正子(かねこ まさこ)
声 - ゆきじ
ヒカルの同級生。本来はバレー部員だが、碁が打てるということでヒカルに強引に囲碁部に誘われる。金太郎のような恰幅の良い体格と豪快な性格で、葉瀬中囲碁部のお母さん的存在。ヒカルが碁から離れた時には部活に誘ってみたり、ヒカルを心配するあかりに声を掛けたりと、さりげなく気遣いが出来る性格でもある。棋力は三谷には及ばないものの、彼の天敵のような存在でもある。また学業優秀で、一流校に推薦合格し、勉強に精を出さない三谷の面倒を見てやったりしている。
夏目(なつめ)
声 - 川村拓央
ヒカルの同級生。三谷に誘われ囲碁部に入るが肝心の三谷はヒカルの退部に怒って辞めてしまい、ある意味ヒカルに誘われた三谷と似たような状況に置かれた。葉瀬中囲碁部2代目の部長。
小池 仁志(こいけ ひとし)
声 - 重松朋
ヒカルの1つ下の下級生。ヒカルが院生になった後に入部したため、部員として共に活動したことはない。葉瀬中囲碁部3代目の部長。番外編で、加賀のことを伝説の筒井先輩と勘違いする(ヒカルとの面識も、番外編でのみ確認できる)。
津田 久美子(つだ くみこ)
声 - 渡辺明乃
ヒカルの同級生。碁に関してはまったくの初心者だが、あかりに誘われて葉瀬中囲碁部に入部する。恥ずかしがりや。
岸本 薫(きしもと かおる)
声 - 櫻井孝宏
アキラが所属していた海王中囲碁部の当時の部長で主将。かつてプロを目指して院生になり1組にもあがったことがあったが、勝つことができず夢を断念した過去を持つ。部の混乱を招いたアキラに厳しい言葉を吐くが、本心では彼を認めている。大人びた達観した性格で、ブラックコーヒーを愛飲する。ヒカルが院生を目指すきっかけを作る。院生になる前のヒカルよりは数段強いが、アキラには歯が立たなかった。
日高 由梨(ひだか ゆり)
声 - 本田貴子
海王中囲碁部の副部長で女子団体戦の大将。挑発的な態度で葉瀬中囲碁部にケンカを売っていたが、一方で筋の通った性格であり2年生にいじめられていたアキラを助けるなど優しい面もある。ゲーム『平安幻想異聞録』では嫌味な座間派の女房役として登場し、あかりの君(あかり)にケンカを売り、3対3の団体戦をする事となる。
尹(ユン)
声 - 伊藤和晃
海王中囲碁部顧問。韓国人。母国でも子供たちに囲碁を教えていた。プロを目指すはずのアキラが囲碁部に入部したことに困惑するものの、彼やヒカルの才能を高く評価している。また中学の囲碁大会からほぼ1年後にヒカルと洪秀英の対局を観戦して、ヒカルの成長ぶりに感嘆する。
奥村(おくむら)
海王中1年の囲碁部員。マネ碁で塔矢を翻弄しようとするが、あっさり撃退される。その後伊藤と小島の謀略に参画するが、日高に現場をおさえられて敗退する。
伊藤(いとう)・小島(こじま)
ともに海王中2年の囲碁部員。塔矢アキラの存在を疎ましく思っていて、2面目隠し碁(という名目のイジメ)を仕掛けるが、日高に現場をおさえられて敗退、その後伊藤は退部する。

院生・プロ試験編

和谷 義高(わや よしたか)
声 - 高木礼子
ヒカルの院生仲間で、1つ上の兄貴分。森下茂男九段の門下生。後輩思いの素直で優しい性格で、ヒカルを森下の研究会に誘ったり、プロ試験対策と称して碁会所に連れて行ったりしている。その一方で偽者のsaiをネット上で発見して怒ったり、伊角を小馬鹿にする真柴に掴みかかったりと気性が激しい一面も見せる。ヒカルと同期のプロ試験合格者。ネット碁編のキーパーソンでもある。ハンドルネームは「zelda」。saiの事がかなり気になっており、ヒカルのことをsaiの弟子などと言ったりと、とても勘が良い。伊角とは仲が良く、他にも誰とでも仲良くできるムードメーカー。北斗杯編では、急激に伸び始めたヒカルの力を内心恐れるようになる。プロ試験・北斗杯の選手選考会ともに越智に敗れるが、普段は相性が良いらしい。
伊角 慎一郎(いすみ しんいちろう)
声 - 鈴村健一
ヒカルより4つ上で院生1位の成績を誇り周囲から期待の新星と言われながらも、精神面の脆さから何度もプロ試験を落ち続け、ヒカルが院生になった年に院生でいられる最後の年を迎えた崖っぷちの最年長の院生。年長のため、皆からも碁以外でもいろいろと頼りにされている。そのプロ試験でヒカルとの対局で反則をしてしまい反則負け、持ち直したものの時すでに遅く試験脱落。一時期消息不明になっていたが、中国棋院での楊海による武者修行で唯一の欠点だった精神面を克服。秘めていた才能の開花に伴い、翌年のプロ試験に全勝でトップ合格。新初段シリーズでは、桑原本因坊と対局し、彼の精神攻撃に屈せず勝利するまでの実力となる。佐為と別れたショックで目的を失っていたヒカルを立ち直らせる原動力となる。北斗杯編では、楽平にそっくりな和谷を楊海に会わせるのを楽しみにしていた。18歳以下限定の大会の北斗杯に、既に満19歳だったのに自らも出ようとしていたりと、少し抜けている一面もある。読者の人気投票では度々首位に立つなど、人気があった。
越智 康介(おち こうすけ)
声 - 松岡洋子
ヒカルの1つ下の院生仲間。実業家で囲碁好きの祖父の傍らで育ち、自邸にプロを呼んで指導碁を受けてきたお坊ちゃま。自分に厳しく、対局に負けるとトイレにこもり検討をする癖がある。その性格から自分より強いと思う者には敬意を払うが、自尊心が高いために少し無作法なところもある。当初はヒカルを歯牙にもかけなかったが、プロ試験の中で頭角を表していくのを目の当たりにして脅威に思い、祖父の伝でアキラに師事する。プロ試験にはトップ合格している。北斗杯予選では代表に選ばれたものの、実力者の社と当たらずに組み合わせの運で勝ち上がってしまった事に不満を感じ、プライドのため、代表の座を賭けて社に再戦を申し込む。眼鏡をかけていて、キノコのような髪型をしているので、作中で「メガネキノコ」と呼ばれた事がある。
奈瀬 明日美(なせ あすみ)院生編以前から同一人物と見られる女子が登場していたものの、プロ試験編に至るまで名前が判明せず、第一回人気投票では「院生一組女子」という仮名称がつけられていた。その名称は単行本収録時に「奈瀬」にすべて統一された。
声 - 榎本温子
ヒカルの2つ上の院生仲間。世話焼きだが攻撃的で剛胆で人一倍負けん気の強い美人女子高生。ヒカルの研修仲間内では紅一点。1組の中でも下位グループで自分の棋力について疑問を抱き進路で悩んでいる。プロ試験本戦では、同じ下位グループの飯島とよく会話を交わしている。囲碁に打ち込みすぎるあまり彼氏ができても長続きせず、随時彼氏募集中。
福井 雄太(ふくい ゆうた)
声 - 水田わさび
愛称フク。ヒカルの2つ下の院生仲間。ヒカルの研修仲間内では院生1組で最年少である。早碁が得意。1組の中でも下位だが和谷には強い。
飯島 良(いいじま りょう)
声 - 山口隆行
ヒカルの3つ上の院生仲間。心理戦で相手を翻弄するのが得意だが、彼自身の心理は脆い。成績が伸びず、プロを目指すか普通の人生を歩むかで悩んでいたが、結局院生を辞める。現実主義者。キレ易い性格。奈瀬とのツーショットが多かった(奈瀬主人公の番外編でも登場)。原作では登場数が少ないがアニメではやられキャラとしてプロ試験本戦の最後まで度々登場していた。
本田 敏則(ほんだ としのり)
声 - 櫻井孝宏
ヒカルの3つ上の院生仲間。唇が厚い。ヒカルが合格した年は試験に落ちたものの、翌年のプロ試験に合格する(伊角、門脇と同期)。実力は一枚落ちるが負け方に味がある脇役という扱い。プロ試験後も準レギュラーとして地味に登場している。
小宮 英二(こみや えいじ)
1組上位。サブキャラだがプロ試験本戦後半では一時的に登場数が激増した。プロ試験後も一度和谷のアパートのシーンで再登場している。さらに番外編では奈瀬と共に再登場し、新人院生を見てヒカルの事を思い出していた。「ちぇっ」が口癖。
足立 俊輝(あだち としき)
1組上位。小宮同様サブキャラだが、プロ試験本戦後半では一時的に登場数が激増した。番外編では、ヒカル、和谷、越智、伊角、本田がプロになったため現在の院生1位として名前が挙げられている。
内田(うちだ)
声 - 町井美紀
ヒカルが院生になった当時の2組5位。ヒカルよりやや年上の女の子。ヒカルに勝ち、ヒカルの「塔矢アキラのライバル説」を打ち消す根拠の一つとなった。
篠田(しのだ)
声 - 坂東尚樹
院生師範を務めるプロ棋士。礼儀作法には厳しいが普段は温厚な性格で、プロ試験に臨む人々を温かく見守る。院生たちからは「先生」と呼ばれている。
村上 信一(むらかみ しんいち)
プロ2段。若獅子戦1回戦にてヒカルと対局。悪手を好手に化けさせたヒカルの打ち回しに驚愕するも、ヨセで先手を取って勝ちをおさめる。その後ヒカルについてしつこく聞くアキラに憤慨するが、2回戦でアキラに苦もなくひねられる。その後、大手合にて佐為の成仏から立ち直ったヒカルと対局。攻め立てるはずが手をかけすぎて差が広がり戦意喪失し投了した。
門脇 龍彦(かどわき たつひこ)
声 - 高瀬右光
アマチュア界では知る人ぞ知る実力者で、学生タイトルをすべて取った実績を持つ天才。軽く受かると思ってプロ試験を受けようとしたが、肩慣らしで対局したヒカル(実際は佐為)に完膚なきまでに叩きのめされ、自分の甘さを実感し受験を諦める。1年の修練の後にプロ試験に合格する(伊角、本田と同期)。
椿 俊郎(つばき としろう)
声 - 西村知道
外来(院生外)のプロ試験受験者。三船敏郎似の風貌とがさつな性格から、ヒカルたちに「ヒゲゴジラ」と呼ばれ恐れられる。受験資格ギリギリの年齢で会社を辞めてまで試験を受けに来たが夢破れ、ヒカルにその夢を託す。その後は工事現場で働いている。

プロ編

塔矢 行洋(とうや こうよう)
声 - 津田英三
アキラの父で、一時期は名人などタイトルの五冠(引退時は四冠)を持っていた囲碁界の頂点に君臨する棋士。棋士業の他に碁会所の経営も行っている。現世で神の一手に一番近い人物と謳われ、佐為にライバル視されている。佐為と並ぶ作中最強の打ち手。
一時、入院したときに手慰みで始めたネット碁で、「sai」の挑戦を受けて対局し敗れる。その後、対局前の宣言どおり引退する。引退後は後進の育成と新人の発掘のため各国を飛び回っている。しかし、強さは衰えを見せることなく、むしろ新たな自分の碁を見せている。最善の一手の追求と「ある相手(sai)」との再対局を望んでいる。息子のアキラが通う海王中学の校長は、塔矢行洋の海王中学時代の担任教師。
緒方 精次(おがた せいじ)
声 - 藤原啓治
塔矢門下で、アキラの兄弟子にあたる若手棋士。九段。初心者時代のヒカルを知る数少ない関係者の一人で、一旦門前払いされたヒカルを院生試験に推薦したり、塔矢門下の研究会に誘ったりしている。ネット碁の心得もあり、「sai」には勝負師として大いに関心を持っている。ヒカルが「sai」と関係があるのではないかと疑っている。後に十段と碁聖を獲得。野心家で、桑原が目の上のたんこぶ。普段はその真意を見せることはないが、一柳にはクールなようで顔に出るとも評されている。名前は、内田康夫の『本因坊殺人事件』の登場人物に由来する。外国語も話せる。愛車はRX-7。
桑原(くわばら)
声 - 納谷六朗
本因坊のタイトルホルダー。飄々とした陽気な好々爺だがその実思慮深く、盤外戦術(精神戦)で挑戦者をねじふせる老獪な勝負師であり、作中で緒方や倉田の挑戦を退けている。ヒカルの技術、才能を見抜いており、非常に高く買っている。ヒカルにただならぬ気配(佐為)を感じた不可思議な人物でもある(本人いわく「シックスセンス」)。若手達の台頭を喜びながらも、楽はさせんと立ちふさがるつもり。姓は本因坊秀策の元姓に由来する。また作中の描写から名は「仁」であると推察されるが、読み方については記述がない。
座間(ざま)
声 - 石住昭彦
新初段シリーズでアキラと対局したプロ棋士。新初段シリーズの際、アキラの物怖じしない態度が気に入らず、当初はアキラに華を持たせて負けるつもりであったが予定を変更。アキラも健闘したが、最終的に座間が中押し勝ちした。冷静さを失うと扇子をかじる癖がある。一時期王座のタイトルを失うが、後年奪取。小畑健お気に入りのキャラの一人である。
一柳(いちりゅう)
声 - 楠見尚己
棋聖のタイトルホルダーで、一時期は防衛に失敗し無冠になったが、後に返り咲いた。頭は禿げており、落語家のようにべらべらと喋る話好き。ネット碁の心得があり、ハンドルネーム「ichiryu」は日本国外の棋士の間でも有名。
倉田 厚(くらた あつし)
声 - 岩田光央
20代の六段のプロ棋士で、緒方と並ぶ次世代のタイトルホルダー筆頭候補。ビッグマウスだが決して自信過剰なわけではなく、実力も伴っている。大食漢で太っている。自己顕示欲が強くデリカシーゼロだが、どこか憎めない愛嬌がある。囲碁を始めて2年でプロになった天才という前例として登場する。中学生時代には競馬の1着を当てることに熱中していた。その後、碁に興味を持ちプロ棋士になる。競馬・囲碁ともに非凡な勝負勘の持ち主。上に立つ者よりも塔矢やヒカルのような下から来る者こそが脅威だと語っている。北斗杯では日本選手団の団長となり、ヒカルを敢えて高永夏と対戦させてヒカルの成長を促す。モデルは大仁田厚。
芦原 弘幸(あしわら ひろゆき)
声 - 小西克幸
塔矢門下の若手棋士で倉田と同い年。四段。アキラとはライバルと言うより友達の関係。明るく能天気な性格で、塔矢門下ではムードメーカー的存在である。森下の言いつけで自分をライバル視している冴木のことはあまり意識していない。
冴木 光二(さえき こうじ)
声 - 清水敏孝
森下門下で和谷やヒカルの兄貴分で四段。森下の塔矢門下に対する対抗心から芦原をライバルにされ、半ば強迫観念で彼を意識している(塔矢門下はそのように思っていない)。
真柴 充(ましば みつる)
声 - 吉野裕行
アキラと同期のプロ試験合格者。元院生だが、嫌味な性格で院生達から嫌われている。溝口九段門下。ただし、伊角の実力が高いことは公に認めている。後半ではあまり嫌味な描写がされなくなった。院生達(特に和谷と奈瀬)からは嫌われており、ゲーム『ヒカルの碁2』では奈瀬との対立が目立った。
森下 茂男(もりした しげお)
声 - 北川勝博
和谷、冴木、白川らの師匠。九段。ヒカルが通う森下研究会の主宰者であり、ヒカルとは第二部で一度対局。塔矢行洋とは同期で、「(冴木に対して)芦原より先に五段になれ!」「(ヒカル、和谷に対して)塔矢アキラを何とかせいっ!!」っと発破をかけるなど、何かと塔矢門下を一方的にライバル視している。自身もタイトル戦の挑戦者となった経験を持つ実力者である。長男・一雄と長女・しげ子(声優:町井美紀)を棋士にしようとしていたが、2人とも囲碁の才がない上(本人曰く「棋士の子供なのにヘボ碁しか打てない」)に関心がないため、諦めている。名前の由来は長嶋茂雄から。
白川 道夫(しらかわ みちお)
声 - 遊佐浩二
囲碁のいの字も知らなかったヒカルが初めて訪れた初心者囲碁教室の講師だったプロ棋士。七段。温厚な性格。1年後、院生になったヒカルと再会し、その成長の早さに驚く。森下門下。モデルについては諸説ある『ヒカルの碁勝利学』の著者である石倉昇(九段)がモデルとする説があり、同書籍にも「白川七段のモデルはこの私です」という石倉九段による一文がある。また原作者が通った囲碁教室の講師である1水野芳香棋士とする説もあり、囲碁教室などでは「『ヒカルの碁』に登場した水野講師」と紹介をされている(瑞浪市役所広報誌1077号14頁)。両者とも、作者側からモデルについて言及があったことはない。
御器曽(ごきそ)
七段。株で失敗した損失を補填するため、囲碁フェスティバルに碁盤の材質を偽って売る悪徳業者を参入させ、さらには自ら碁盤に書いた「本因坊秀策」の署名を秀策自筆のものであるとして佐為を激怒させた。ヒカルの言葉で碁盤の購入をためらった客との指導碁においては、一方的に相手をいたぶる酷い碁を見せヒカルと佐為をさらに激怒させた。その後ヒカルが引き継いで打ち、署名の件で激怒していた佐為に逆転負けを喫する。
その後、プロとしてのキャリアをスタートさせたヒカルと再戦。本人曰く「華麗な打ち回し」で中盤までは気持ちよく打てていたようだが、最終的には地に走りすぎたことが敗因となった。「下の連中に踏みつけられていくのは慣れっこ」と語っているが、それでも「初段」に負けたことはかなりショックだったようだ。
萩原 昌彦(はぎわら まさひこ)
プロ九段。本因坊戦三次予選決勝で塔矢アキラに敗れる。リーグ入りしたアキラを「さすがは塔矢先生の息子」と言った若い棋士に「さすがは塔矢アキラ、だ。塔矢先生は関係ない」とたしなめた。
乃木(のぎ)
作中に段位は出てこないが、ほぼ間違いなく九段。塔矢行洋引退によって空位となった碁聖タイトルを緒方九段と争い、敗れた。10年前に名人位3連覇を果たしたほどの実力者。後に天元のタイトルを奪取する。
辻岡 忠男(つじおか ただお)
プロ二段。塔矢アキラ、真柴充と同期。アキラの新初段シリーズを観戦した一人。佐為成仏の傷心から復帰したヒカルを見て、塔矢アキラがライバルと目しているヒカルと打ちたかったと語る。その後のヒカルとの対局で一方的な展開にされ、中押し負けを喫した。
松永 利之(まつなが としゆき)
プロ六段。王座戦2次予選2回戦にてアキラに敗れる。
上前津 宏(かみまえづ ひろし)
プロ七段。天元戦2次予選1回戦にてアキラに敗れる。
逆巻(さかまき)
日本棋院職員。目つきの険しい中年男性。願書も棋譜も持たずに院生試験を受けようとしたヒカルを門前払いしようとしたが、緒方プロが推薦したため仕方なく受験を認める。その後もヒカルを叱りつけたり説教するなどヒカルとは相性が悪いようだ。ヒカルを「礼儀のなってないただのガキ」と斬って捨てるなど、強面なところが強調されている。

北斗杯編

社 清春(やしろ きよはる)
声 - 石塚堅
関西棋院所属のプロ棋士。ヒカルやアキラと同い年。東京生まれの大阪育ちで関西弁を使う。初手天元など奇手を得意手としている。ヒカル、アキラと同じ北斗杯の日本代表。北斗杯では、慣れないカメラに緊張していたが、代表になるきっかけを作った越智に会う事で冷静さを取り戻し、対局に臨む。父親がプロ碁界に否定的なため、高校を卒業することを条件にプロ活動をしている。
徐 彰元(ソ チャンウォン)
韓国棋院所属のトッププロ。韓国囲碁タイトルの一つである「国手」のタイトルホルダー。高 永夏の挑戦を退ける技量の持ち主。中国の深圳団体チームに所属している。塔矢行洋と親交がある。その塔矢行洋が日本囲碁棋士を引退したことを知り、韓国棋院の客員棋士として迎え入れるよう働きかける。
日本棋院を逐電した塔矢行洋の目的が「最善の一手の追求」以外にもあることを見抜いていた。外見は塔矢行洋をやや若くし目を細くした印象。
高 永夏(コ ヨンハ)
韓国棋院所属の新進気鋭のプロ棋士。既に韓国の国内でタイトルを争っている。北斗杯の韓国代表の一人。
通訳トラブルのため、秀策を褒めたつもりが逆に秀策を侮辱したと取材した古瀬村に誤解され、その話を聞いたヒカルを激怒させることになる。
永夏は通訳が自分の言葉を誤訳したのだと気付いたが、特に弁明せずに逆に便乗して秀策の価値を切り捨てるような発言をし、ヒカルに挑戦的な態度をとる。しかし本当は秀策を高く評価し、道策や丈和まで研究している勉強家でもある。長身で、この作品中では美形ポジションに位置し、まつげが異常に長い。作中に登場した彼の自宅は韓国棋士・朴永訓三段(当時)の自宅がモデルである。
洪 秀英(ホン スヨン)
声 - 伊東みやこ
韓国棋院所属の研究生(日本でいうところの「院生」)。手合での負けが続いた事がきっかけでスランプに陥り、日本で碁会所を経営する叔父を頼って来日、偶然出会ったヒカルと対局するが敗北、負けた悔しさでスランプから抜け出す事に成功した。後にプロになり、北斗杯の韓国代表の一人に選ばれる。院生時代、ヒカルに敗れた事を今でも忘れておらず、ヒカルに勝利し自分の名前を名乗りたい一心で日本語も話せるようになった(その事をヒカルに感心された為、思わず照れてしまった)。先輩として高永夏を尊敬している。
北斗杯ではヒカルと当たらなかったが、その後プライベートでヒカルとの対局が実現し、その際はヒカルが勝利していた事をアキラが語っている。
楊海(ヤン ハイ)
声 - 坂口賢一
中国囲棋協会所属のプロ棋士。八段。雲南省出身。語学が趣味と言い切るほど語学に長けており、英語・日本語・韓国語などを流暢に話す。くだけた性格で中国棋院で孤立しがちだった修業中の伊角の面倒を見たり精神面の指導をし、秘めた才能を覚醒させた。実は中国きっての実力派の棋士で、後には北斗杯の中国代表選手団団長にも任命された。頭の回転も速く、作中でも非常に碁の実力が高く、中国でトップクラス。最終巻で和谷、アキラに続いてネット碁に潜む謎の最強棋士“sai”の正体に漸近し、更にはその最期まで言い当てた。
趙石(チャオ シイ)
声 - 藤巻恵理子
中国のプロ棋士。まだ少年だが中国棋院を訪れた伊角を対局で一蹴し、伊角が中国棋院で修行するきっかけを作る。北斗杯でも中国代表の一人として来日。
楽平(レェピン)
声 - 高木礼子
中国のプロ棋士。歳は趙石より1つ下で、中国棋院で伊角と出会う。楊海と同じ雲南省出身。楊海は楽平の両親に、一人息子の楽平の様子を見てやって欲しいと頼まれていた。当初の楽平は田舎出身だったため、大都会北京にすっかり魅了されてしまい、あまり碁の勉強をせず遊んでばかりいた。
実力はあるので、1回目の対局では伊角が子供と侮ったこともあり勝利するが、2回目の対局では精神的に開き直ることで成長した伊角に敗北した。それがきっかけで向上心に火が点き、以来伊角の修業期間中ずっと彼の側を付いて回り、熱心に碁の勉強に取り組んだ。顔が和谷に酷似している。デベソ。
安 太善(アン テソン)
韓国のプロ棋士。以前倉田は彼と対戦した事があるが惜敗、帰りの航空機内でヤケ食いに走っていた。穏やか且つ人を気遣う温和な性格で、倉田に対するある意味失礼とも取れる発言にも悪気は無かった模様。後に北斗杯の韓国代表戦手団団長に任命された。その際倉田は異様に敵対心を燃やして子供じみた言動を連発した。
林 日煥(イム イルファン)
北斗杯韓国代表メンバーの一人で副将。3人の中では最も好戦的で、塔矢アキラ相手にも善戦したが結局敗れ去る。通訳トラブルには余り関心を持たなかった。

その他

李 臨新(リ リンシン)
第20回、21回国際アマチュア囲碁カップ中国代表。大会参加前にネット碁でsaiと対局し敗北。大会会場でsaiの情報を求めるが得られなかった。21回囲碁カップでは優勝したことがフランクによって語られている。その後toyakoyo(塔矢名人)と対局し中押し負け。さらに後、saiとtoyakoyoの対局を観戦し、toyakoyoを下したsaiの技量に絶句した。
フランク(ふらんく)
第19回、20回国際アマチュア囲碁カップオランダ代表。大学教授の助手をしているが、その仕事をおろそかにして囲碁教室を開くほど囲碁に傾倒している。大会参加前にネット碁にてsaiに敗北、その強さを「心臓が破裂しそう」と表現した。大会会場でsaiの情報を求めたが得られなかった。ネット碁にtoyakoyo(塔矢名人)が現れたことを「碁のグローバル化」だとして喜んだ。友人のオーイェルからの電話でsaiとtoyakoyoの対局を知り観戦した。第19回の成績は6位。コーヒー1杯にシュガースティック5本分の砂糖を入れるほどの甘党。
河合(かわい)
声 - 小野健一
碁会所「道玄坂」の常連客のタクシー運転手。ヒカルの後援者の一人。気に入った子供の頭をグシャグシャに掻き回す癖がある。本因坊秀策の縁の地に行きたがるヒカルに同行する。北斗杯の時もヒカルの応援に行ってくれた。
堂本(どうもと)
声 - 高瀬右光
碁会所「道玄坂」の常連客の一人。河合とよく行動を共にし、北斗杯の時も一緒にヒカルの応援に行った。
曽我(そが)
声 - 楠見尚己
碁会所「道玄坂」の常連客の一人。ハゲ頭の老人。院生時代のヒカルが2子置かせて互角の棋力。
碁会所「道玄坂」のマスター
声 - 石波義人
プロに二子で勝ったこともある実力者。しかし、伊角に三子置いて敗れた。その後も碁会所に勉強にやってくるヒカルを温かく見守る。ヒカルがアキラを連れて来ようかと口走った時、鼻息を荒くして約束を取り付けようとするなど、有名人に弱い面もある。
碁会所「道玄坂」のマスターの妻
声 - 中澤やよい
夫と共に「道玄坂」を切り盛りしている。夫に負けないくらい恰幅が良い。「ナマイキなクチたたくガキ」は嫌いらしい。しかしヒカルが不戦敗を重ねている時「なにか事情があるのだろう、もう少し気長に見てやれないのか」と擁護するなど、優しい面もある。
市河 晴美(いちかわ はるみ)
声 - 雪野五月
塔矢行洋経営の碁会所「囲碁サロン」の受付嬢。溺愛と言っていいほどアキラを可愛がっている。
北島(きたじま)
碁会所「囲碁サロン」の常連客。市河にまで呆れられるほどアキラ贔屓が酷い。
広瀬(ひろせ)
碁会所「囲碁サロン」の常連客。北島とは対照的に温厚な人物。アキラがプロ試験を受けることに取り乱した市河に交際相手を紹介しようと言ったが、「余計なお世話」と怒鳴られた。塔矢名人が入院して見舞いに訪れた際、帰り際にインターネットカフェでヒカルがネット碁をやっていたことを何気ない会話で緒方に伝える。
天野(あまの)
声 - 石波義人
『週刊碁』の記者。連載開始当初から色々な場面にちょくちょく登場している。当初はヒカルへの評価も辛めだったが、塔矢名人や緒方九段などの大人物が注目している事を知ると、自らもヒカルに対する評価を改めた。
古瀬村(こせむら)
声 - 川村拓央
天野と同じく、『週刊碁』の記者。人事異動で天野の後釜を勤める事に。モデルは、実在の『週刊碁』編集担当の棋院職員
進藤 平八(しんどう へいはち)
声 - 中博史
ヒカルの祖父。地方の囲碁大会で優勝したことがある。佐為の宿っていた碁盤は、もともと彼が兄の形見分けでもらったもの。碁が強くなったヒカルに脚付の盤を買い与え、ヒカルは今なおそれを愛用している。
進藤 美津子(しんどう みつこ)
声 - 日野由利加
ヒカルの母。囲碁の知識は皆無のごくごく普通の主婦で、息子の突然の決断に驚き右往左往する姿が一貫して描かれている。当時中・高生の一男一女を抱えていた原作者の分身とも言えるキャラクター。義父の平八とも非常に仲が良い。プロ編以降はヒロインのはずのあかりより登場頻度が高くなる。夫(ヒカルの父)の正夫(まさお)はごく普通のサラリーマンで、原作では登場していない(アニメでは千葉進歩の声で特別出演)。
塔矢 明子(とうや あきこ)
声 - 佐久間レイ
アキラの母。年齢不詳の美女。息子のアキラを「さん」付けで呼ぶが、アキラがいない場では普通に呼び捨てにしている。
三谷の姉
声 - 川崎恵理子
インターネットカフェのアルバイト店員。パソコン初心者のヒカルに無料でパソコンの使い方を手取り足取りで教えた。
カツマタ
葉瀬中の生徒指導教諭。加賀を目の敵にしているフシがある。一年中ジャージで通しており、体育教師も兼ねていると思われる。
タマ子先生
声 - 石塚理恵
葉瀬中の教員。囲碁部を応援している。
矢部(やべ)
三谷たちが引退した後に囲碁部に入部した1年生。腕前は小池より上。大会への意気込みは強い。
岡村(おかむら)
三谷たちが引退した後に囲碁部に入部した1年生。もともと将棋部に入る予定だったが、加賀の「筒井ごっこ」によって囲碁部に強制入部させられる。囲碁も弱く熱意もないが、ウッテガエシが決まった時は笑顔になる。
上島(うえしま)
間接を痛めたため陸上部から転部した1年生。いつも父親と打っているが腕前は岡村より下。
庄司(しょうじ)・岡(おか)
北斗杯編で登場した小5の院生2人。庄司の順位は1組16位で若獅子戦出場崖っぷちのサボり魔。岡の順位は1組14位で不真面目な庄司とは逆に勉強家だが、怠け者の庄司と順位が然程変わらないのに苛立ち、事ある毎に庄司に噛み付く。いつもの院生研修でも北斗杯でのヒカルとアキラの優劣の舌戦を繰り広げたが、若獅子戦で2人の強さに圧倒され、ヒカル派だった庄司とアキラ派だった岡の主張を著しく変えた。2人の実力が五分五分である事を暗に示す役割を持つ。
阿古田 末三郎(あこた すえさぶろう)
声 - 高瀬右光
ヒカルが碁を覚えるために通った囲碁教室の受講生。実はハゲで、最初はカツラ、後に帽子で隠している。囲碁の技量は高い(院生直前のヒカルよりやや弱い程度)が、「相手が弱いと見てのムチャな攻め、撹乱させるだけの無意味な手」と佐為が称したように性格は悪かった。しかし囲碁教室にあかりが通うようになってから、あかりの「待った」を認めるなど、優しくなったと評判になった。
修さん
碁会所「囲碁さろん」の席亭。三谷のズルに気付いていて、たしなめるためにダケさんを呼ぶ。本人が直接注意しないのは、息子や孫と折り合いが悪いため三谷に嫌われないためだろうとダケさんに言われ、覿面にうろたえた。外見はメガネをかけた痩身の好々爺。
ダケさん
声 - 長嶝高士
碁会所で不正を使った賭け碁をしていた三谷を懲らしめるために修さんが呼んだ中年男性。賭け碁で三谷を破って1万円を奪うが、佐為に破れてヒカルに奪取される。番外編では本編の三谷との対局の前に麻雀の不正を見破る場面が描かれている。
中村 茂蔵(なかむら しげぞう)
声 - 宝亀克寿
ヒカルが住む町の古美術商。アマチュア五段。偽物を高く売りつけることにためらいがない悪人。目のきく人間は好きだが、正義派ぶったガキは大嫌いな性格。女の子の家から盗まれた花器に10万の値をつけた。その後いざこざからヒカル(佐為)と対局、投了。その局面を白黒交換し、盗まれた花器の返還を賭けて対局を続けるが、さらに逆転される。取り返された花器が弥衛門最後の傑作、自身が「目のきかないマヌケ」と思い知らされて絶望した。
栗本 正助(くりもと しょうすけ)
声 - 石住昭彦
都議。日本棋院足立支部主催ふれあい囲碁まつりのスポンサーの一人。桜野女流棋士ではなく塔矢アキラが来たのをみて暴言を吐く。床の石に気付かず踏みつけたり、碁盤(水分に弱い)の上に濡れたコップを置くなど、碁の道具に対する敬意はない。見栄を張って置き石を減らした状態で塔矢アキラに挑むが、供の者を含めて4人を同時に持碁(引き分け)にされ、プロの力を見せ付けられて愕然とした。
磯部 秀樹(いそべ ひでき)
声 - 渡辺久美子
こども名人戦優勝者。父親の取引相手に指導碁のマネをしていた。オレンジジュースが嫌い。二千人あまりが参加した名人戦で優勝したにもかかわらず、塔矢アキラは別格だという噂を聞き、その噂を払拭するためにアキラに挑むが返り討ちにあった。
本因坊秀策
江戸末期に活躍した実在の天才棋士。幼名は虎次郎。棋力に秀でていたばかりではなく高潔な人格者でもあり、佐為も「賢くて優しい」と評し、多くの人々に尊敬されていた。ヒカルの前に佐為が取り憑いていた人物で同じ碁打ちとして佐為の強さを感じ取ったのか、生涯を彼に打たせて過ごした。御城碁の第一人者、そして本因坊家の跡目として将来を嘱望されていたが、1862年に江戸で大流行したコレラに感染して夭折してしまった。享年34。囲碁の歴史の中でも史上最強棋士候補として名前が挙がる一人。

書籍

  • 『ヒカルの碁』(単行本全23巻)(ノベライズ2冊)
  • イラスト集『ヒカルの碁イラスト集 彩-sai-』 ISBN 4-08-782049-1 初版発行:2002年4月
  • 小畑健画集『blanc et noir』 ISBN 4-08-782146-3 初版発行:2006年5月31日(2001年から2006年に描かれた『DEATH NOTE』『ヒカルの碁』の画が中心)
  • ガイドブック『ヒカルの碁 碁ジャス☆キャラクターズガイド』 ISBN 4-08-873278-2 初版発行:2002年4月9日(集英社発行の作品解説ガイドブック)
  • 『ヒカルの碁勝利学』(著者:石倉昇(九段))ISBN 4-79-767050-9 初版発行:2002年5月(集英社インターナショナル発行の碁の導入書兼人生本)
  • 『ヒカルの囲碁入門』(著者:石倉昇(九段))ISBN 4-79-767188-2 初版発行:2009年2月

単行本

{| class="wikitable" style="font-size:small;" |- !コミックス巻数(タイトル)!!初版発行日付!!ISBN |- |ヒカルの碁 1||1999年5月5日第1巻発行日付となった5月5日(こどもの日)は、「少年誌」(こども)と「碁」をかけたもの(備考:発売日は4月30日)。||ISBN 4-08-872717-7 ヒカルの碁 1, 集英社(1999年4月30日) |- |ヒカルの碁 2||1999年8月9日||ISBN 4-08-872751-7ヒカルの碁 2, 集英社(1999年8月4日) |- |ヒカルの碁 3||1999年10月9日||ISBN 4-08-872777-0ヒカルの碁 3, 集英社(1999年10月4日) |- |ヒカルの碁 4||1999年12月7日||ISBN