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ヒミズ/古谷実

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著者: 古谷実
巻数: 4巻

古谷実の新刊
ヒミズの新刊

最新刊『ヒミズ 4


出版社: 講談社
シリーズ: ヤングマガジンKC


ヒミズの既刊

名前発売年月
ヒミズ 1 2001-07
ヒミズ 2 2001-12
ヒミズ 3 2002-05
ヒミズ 4 2002-07

ヒミズは、古谷実による漫画。商業誌連載第四弾目の作品である。今までのギャグマンガ路線から一線を画した作品で、人間のより暗い部分を見せる作品に仕上がっている。全4巻。2001年から2003年にかけてヤングマガジン誌上にて連載。

2007年7月には、山崎燕三によってノベライズされた小説版が、ヤングマガジンKCノベルスより刊行されている。茶沢景子の視点でストーリーが進行し、原作漫画とは異なる展開になっている。

2004年にOi-SCALEプロデュース(脚本・演出:林灰二、出演:村田充、つぐみほか)で舞台化された。

登場人物

住田 祐一(すみだ ゆういち)
中学3年生。両親は離婚し母親と川沿いに住み、貸しボート屋を営んでいる。常に現実的で平凡な生活を望む。周りの人には見えない化け物が見えることが悩みであり、本人を夢見ることから遠ざける一因になっている。ある事件をきっかけに、中学生なのに保護者のいない孤独な暮らしをすることとなり、自分が「特別な存在」に墜ちてしまったことに絶望する。それ以来学校へは行かず、「悪い奴」を殺すためにひたすら街を徘徊する。
漫画では下の名前の設定は無かったが、小説版にて下の名前が判明した。
夜野 正造(よるの しょうぞう)
中学3年生。昔、いじめられていたところを住田に助けられる。住田と最も親しい友人だが、ある事件をきっかけに一方的に絶交されてしまうことになる。金に対してとてもがめつい。スリの常習犯。
赤田 健一(あかだ けんいち)
中学3年生。いじめられっこ。ある日の夜トランプのババに漫画家になることを予言されてから漫画家になることが夢になる。ちなみに漫画は下手。
小野田 きいち(おのだ きいち)
赤田の従兄弟。漫画家になるのが夢。実力もあり、応募した作品が賞を受ける。温厚で誠実な性格をしており、誰からも慕われている。小説版では有名私立進学校に通っている。
茶沢 景子(ちゃざわ けいこ)
中学3年生。住田と同じクラス。目立たず地味な雰囲気だったが、住田と接するうちにいつしか互いに愛し合うようになる。住田の家に頻繁に現れ、学校へ来なくなった彼をいつも気にかけている。常軌を逸した行動に走る彼を止めようとする唯一の存在。雑誌掲載の最終回、最後のコマは「なにそれ」という彼女の一言で物語は終焉する。
小説版では主人公に設定されている。
飯島 テル彦(いいじま てるひこ)
スリの常習犯の若者。夜野はスリの犯行現場を飯島に目撃されてから、彼とつるむようになる。夜野に強盗を働かないかと持ちかけてくる。
野上 ヨシヒサ(のがみ よしひさ)
高校生。隣に住んでいる幼馴染みのタエに恋心を抱いているが、それが覗きや住居侵入など間違った方向に向かっている。住田と面識はないが、デパートのトイレにあった落書きを元に、住田から「悪い奴」だとして目を付けられる。住田は彼に対してある行動に出るが…。
内田(うちだ)
住田がアルバイトをするパチンコ店の同僚の女の子。「女彫り師」を目指している。住田は彼女に刺青を入れてくれるように頼む。
塚本 とし夫(つかもと としお)
49歳。ホームレス。住田家(といってもコンテナ住居)で雨宿りさせてもらったことをきっかけに、住田の貸しボート屋を手伝うようになる。普段は愛想が良く謙虚。しかし実際は異常性欲者という裏の顔を持つ。
ヤクザ(金子)
住田の父が借金をしているサラ金を経営する暴力団の組員。借金返済を迫り住田を攻撃するが、後に彼の度胸が気に入ったのか、「悪い奴」を必死に探す住田に拳銃を渡す。
お巡りさん
身寄りがなくなってしまった住田を心配している。