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ファイアーエムブレム聖戦の系譜/大沢美月

共有

著者: 大沢美月
巻数: 11巻

大沢美月の新刊
ファイアーエムブレム聖戦の系譜の新刊

最新刊『ファイアーエムブレム聖戦の系譜 11


ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』(ファイアーエムブレム せいせんのけいふ)は、ファイアーエムブレムシリーズの4作目に当たる作品で、1996年5月14日に任天堂よりスーパーファミコン用ソフトとして発売された。また、2007年1月30日よりWii・バーチャルコンソールでも提供されている。

概要

シリーズ第4作目にして世界観を完全に一新し、シリーズの新たな境地を見せた意欲作。「聖戦」と呼ばれる戦争によって平和がもたらされたという伝説の残るユグドラル大陸が物語の舞台。前作『ファイアーエムブレム 紋章の謎』と同じ二部構成だが、自国の平和や他国への侵攻を望む様々な国家(宗教組織を含む)が密接に関わり、国同士の間で起こる戦争が物語の中心となっている。悲劇的な展開も特徴で、開発者は本作の製作における趣旨について 「戦争の悲惨さを伝えること」を挙げているアスキー『ファイアーエムブレム聖戦の系譜ファンSpecial』

また、ファイアーエムブレムやマムクートなど、それまでのシリーズに欠かせない存在だったキーファクターはほとんど登場しない。炎の紋章は、話の根幹に関わる公家の家紋としてのみ設定され、本作全体に及ぶ題名の関連性は前作に比べ薄まっている。

ゲームシステムも前作から大きな変更がされており、スキルシステムや三すくみに騎馬ユニットの再移動など、後のシリーズにも受け継がれているシステムも多い。一方、広大なマップの中の各地を転々とする戦闘マップや、プレイヤーの操るユニットの少数精鋭で偏った構成、代替わりによる能力の継承、癖のある確率計算、恋愛システム、武器ごとの熟練度など、本作ならではの要素も多く含まれている。

プレイ内容によって異なるキャラクター(以下キャラ)同士の「結婚」の組み合わせなども含めて、登場する人物一人一人にプレイヤーそれぞれの思い入れや人気が高く、発売から10年以上が経過した2009年現在でも二次創作などが行われたり、フィギュアが発売されたりするなど根強い人気を誇る。

主要な登場人物や伝説のアイテムの多くは、北欧神話を始めとする各地の伝承に由来している。そのためWikipedia内に存在する実在の伝承のページへとリンクされている場合があるが、ゲームの設定とは必ずしも一致しない。

チーフゲームデザイナー正確な担当は「Game Designer」「Scenarist」「Director」である。にFEシリーズの生みの親であるIS・加賀昭三。スーパーアドバイザーに任天堂開発第一部・寺崎啓祐。チーフコンダクターにIS・成広通。グラフィックにテック・小屋勝義、IS・乃一文香。音楽にIS・辻横由佳。プロデューサーは任天堂・横井軍平『聖戦の系譜』のオープニングスタッフロールに英語で全員記載。が担当している。

ストーリー

グラン歴440年、暗黒神ロプトウスが大司教ガレに降臨した。彼は暗黒神ロプトウスを崇拝するロプト教団を作り上げ、447年の十二魔将の乱により大国グラン共和国を滅ぼしロプト帝国を成立させる。

ロプト帝国は子供狩りや人々の虐殺によって、恐怖の限りを尽くした支配を行い続ける。だが、535年にロプト皇帝の弟・皇族マイラが反旗を翻し、各地に自由解放軍が興った。反乱は長く続くも解放軍は次第に追い詰められ、最後に立て籠もったダーナ砦にて解放軍戦士12人に神が降臨し、632年、十二聖戦士が誕生した。

聖戦士の力を得た解放軍は、翌年打倒帝国を掲げて聖戦を開始、それから15年後の648年にロプト帝国を滅ぼすことに成功。英雄となった十二聖戦士たちは各地に散り、グランベル七公国と周辺五王国を建国、後にグランベル王国を勃興させた。

それからおよそ100年後、757年に東方のイザーク王国の動乱沈静のためにグランベル諸侯の軍が遠征に向かう。その間に同盟関係にあった隣国、「蛮族の国」ヴェルダン王国の王子ガンドルフが突如としてグランベル王国との国境を越え、ユングヴィ城を制圧する。その後、矛先をシアルフィ城へと向け更に侵攻を続けてきた。イザーク遠征に出征した父・バイロン卿の留守を任されていたシアルフィ家の公子シグルドは、友好国ユングヴィを救うため少数の部下と共に迎撃に出る。それがやがて起こる恐ろしい出来事の前触れであることを、このときは誰一人として知る由もなかったのだった……。

世界背景

ファイアーエムブレム#シリーズ共通用語を参照。

マップ上に置いては十数人で戦っている印象を受けるが、開発陣によるとそれなりの勢力に見合った兵力同士が戦っているとのこと。序章にキュアンが援軍として登場する際も数百の兵を従えており、フィンも大勢いるレンスターの騎士の1人に過ぎないという。

ゲームシステム

戦闘マップの長大化

ステージ数は全12面と短いが、前作までと異なり屋内戦がなく、広大な1ステージのマップで何個もの敵軍隊と戦う章が多いため、一つのステージクリアまで30ターン以上かかるほど長くなった。自軍ユニットは全員が出撃出来る。また、ステージの途中での通常のセーブが可能になった(ターンの始めのみ)。

勝利条件は前作までと同様「敵の拠点の制圧」である。最初からマップの全ては移動出来ず、1つの拠点を制圧すると、橋が掛かったり新たな道が出現するなど行動出来る範囲が広がる。同時に次の拠点から敵軍隊が出撃を開始するため、今度はその拠点へ向かう、というのが主な流れである。そのため、1つの拠点の制圧がこれまでのシリーズの1ステージに該当する。

スキルシステム

「ちから」や「はやさ」などの数値以外でキャラごとに設定された能力。クラスごとの「兵種スキル」とキャラごとの「個人スキル」に分かれる。この「スキルシステム」により、今までは味方キャラが戦闘の際敵より素早さが一定以上あれば再攻撃出来ていたのが、「追撃」のスキル(もしくは指輪)がなければ出来ないなど、戦局を有利に進める重要な要素となった。なお、本作の「必殺の一撃」は前作と違い「必殺」のスキルがないと発動しない。発動時の効果は前作までのダメージ3倍から攻撃力2倍に変更され、守備力の高い敵でも大ダメージを与えられるようになったが、自分側も敵の必殺で大ダメージを受けることがある。また「必殺」は、兄弟・姉妹や恋人同士を隣接させる、もしくは武器熟練度を一定まで上げるとランダムで発動する。

また、個人スキルの派生となる本作独自のシステムとして「血統」がある。聖戦士の血を引くキャラはレベルアップ時のパラメータの成長率において恩恵を得られ、直系の血統を持つキャラは専用の装備の所持が可能となる。また、直系でなくとも聖戦士の血を引いていれば、その聖戦士に該当する装備のレベルが向上する。血統を持つキャラはあらかじめ決定されているが、子世代の場合はある程度血統を制御することが出来る。

三すくみ

武器や魔法における三すくみによる強弱関係は本作から追加された。本作では武器については、剣は斧に強く、斧は槍に強く、槍は剣に強いという関係で、魔法については、炎は風に強く、風は雷に強く、雷は炎に強く、光と闇は炎と風と雷に強いという関係があり、聖戦士の武器においても同様。 ただし、斧だけ非常に重くなっており、回避率が大きく下がってしまう。そこへ三すくみの影響が加味されるため、剣を相手にすると非常に不利になる。この傾向は終盤に向かうほど強くなる。魔法に関しては炎がやや重いが、斧ほどの不利にはなっていない。これに対し軽量の剣、風系魔法は三すくみの影響を受けてもさほど不利を受けない。 これは属性ごとに性格付けがされたといえるが、初めて追加されたシステムのため、うまく機能していなかった。なお、本作における強弱関係で変化するのは命中率と回避率で、与えるダメージには影響しない。属性の強いほうが命中率と回避率が20%ずつ上がり、弱いほうが20%ずつ下がる仕組みであるが、これはつまり斧で剣を相手にすると斧の命中率が40%下がり、剣の命中率が40%上がるということである。斧は攻撃力が高いのだが、もともと命中率が悪く、最悪の場合命中率0にまで下がる。 これらの点は『トラキア776』以降で少しずつ改善されている。

クラス

本作でクラスチェンジする味方ユニットの下級と上級を併記。同一クラスでも、人物によってチェンジ後の名称が分岐する。ソードファイターなどはクラスチェンジ後のクラスが2種類あるが、キャラクターごとに固定されているため選ぶことはできない。メリットは、能力値や使用可能な武器のレベル上昇、扱える種類や機動力の増加など。シリーズ共通の特性についてはファイアーエムブレム#ユニットを参照。前作まではクラスチェンジ出来るユニットが限られていたが、本作ではダンサー以外の全ユニットが可能となり、それまで使い難かったユニットも強化出来るようになった。シリーズの他作品と異なり、クラスチェンジ後もレベルはそのままで、上限は30となっている。また、本作においては武器レベルがクラスごとに固定となっており、クラスチェンジ以外で武器レベルが上がることはない。血統により武器レベルが高くなっているキャラクターもいて、直系ならば対応した武器レベルは必ず☆となる。傍系の場合はクラス固有の武器レベルに1段階プラスとなるが、Aが☆になることはない。ただし、もともと使用不可なクラスの場合、直系も傍系も使用不可のままで武器レベルは変化しない。

  • ソシアルナイト → パラディン
  • フリーナイト → フォレストナイト
  • ランスナイト → デュークナイト
  • アクスナイト → グレートナイト
  • アーチナイト → ボウナイト
  • トルバドール → パラディン
  • ペガサスナイト → ファルコンナイト
  • ドラゴンナイト → ドラゴンマスター
  • ソードファイター → フォーレスト(ソードマスター)
  • アクスファイター → ウォーリア
  • ボウファイター → スナイパー
  • ソードアーマー → ジェネラル
  • サンダー(ウィンド)マージ → マージナイト(マージファイター)
  • プリースト → ハイプリースト
  • ジュニアロード → ロードナイト
  • プリンス(プリンセス) → マスターナイト
  • シーフ → シーフファイター
  • バード(シャーマン) → セイジ

親子2代のストーリー

最も重要な要素として、親子2代にわたり壮大なストーリーを繰り広げるという点がある。前半で登場するキャラを操作出来るのは5章まで(ただしキュアン、エスリン、フィンは3章終了後に離脱)で、6章以降は、7章で再加入するフィンを除く全ての前半キャラがパーティから離脱してしまい、代わってその子供達がプレイヤーのユニットとなる。

マップ中に異性のキャラ同士が隣接してターンを重ねると、恋愛関係が発生し、やがては恋人となる。恋人関係が成立すると、恋人同士が隣接した場合に攻撃力が上がる支援攻撃と「あげる」コマンドにより恋人同士で資金の受け渡しが可能となる。

後半(6章以降)に前半(5章まで)の女性キャラと恋人同士だった男性キャラの子供が登場する。両親の個人スキルやパラメータ成長率を継承するため、どのキャラを父親にするかで子供の能力が大きく変わる。また武器や所持金も継承され、特に後半開始直後は難易度を左右する要因となっている。

母親の婚姻が成立しない(母親の恋人がいない、もしくは死亡)場合は、生まれるはずの子供の代理となるキャラが登場。聖戦士の血筋を持たないキャラが多いため「平民キャラ」と呼ばれることが多い(EDの会話より)。そのほとんどは、戦闘力や成長率が前半キャラを親に持つ子供に比べ劣る(一部上回るキャラもいる)ものの、能力アップの会話および地点待機イベントが豊富に用意されている。

また、恋人同士が共に本城に帰ると、帰還イベントが発生する(そのカップル二人で一回きり)。帰還イベントはどちらが先に帰ったかで変化する。

擬似乱数

本作においてあらゆる行動は擬似乱数を用いた確率で制御されており、同じセーブデータから始めた場合、リセットしても全く同じ操作をすれば全く同じ結果が現れるという特徴がある。一般のシミュレーションRPGで多用しがちな「勝てるまでリセット」という手段は利用出来ないものの、行動する順番を入れ替えることで不利な状況の回避も可能となる。

その他

他の作品とは違い、装備品や所持金は個人単位で所有し、自由に仲間に渡すことが出来ない(中古屋を介した売買は可能)。また、装備品が壊れた場合は修理屋で直すことになるため、装備出来る武器のグレードは兵種、もしくは両親によって決まるというシステムと相まって、武器に恵まれない者は資金を稼ぎにくい。所持金不足を解消する方法として、前述した恋人同士(もしくはシーフ)が資金を渡す「あげる」コマンドが存在する。どちらも全額手渡しで金額の指定は出来ないため、必要な買い物や修理を事前に済ます、資金入手の機会を残しておくなどの工夫が必要となった。

なお、死亡者を蘇生させるバルキリーの杖も修理出来るため、杖の修理資金の工面と使用者(継承者)の生存さえ確保出来れば、何度でも生き返らせることが可能である(本城でのみ使用可能)。

道具屋などの店はステージ上に散在しておらず、本城をはじめとする自軍の拠点でのみ、コマンド選択で使用出来る。闘技場の仕様も変化し、掛け金なしで参加出来る上に、HPが0になったとしても死亡することはなく、HP1を残して追い返されるようになった。また、闘技場で闘う相手の順番およびパラメータは決められており、全7人を撃破したキャラはその章の闘技場を利用出来なくなる。

敗北条件として「主人公死亡(HPが0になる)」に加え「敵ユニットが本城に進入する(守備の味方ユニットがいる場合は倒される)」が追加された。

仲間キャラクター

以下この節における「血統」の太字は、直系であることを意味する。

シグルド軍

太字のキャラはストーリーの進行上、死ぬことが無いキャラ。HPが0になると戦線を離脱する(ただしイベント死亡はあり)。

名前クラス国籍参戦血統備考
シグルドロードナイトシアルフィ序章バルド前半の主人公。シアルフィ家公子。聖剣ティルフィング継承。
ノイッシュソシアルナイトシアルフィ序章   シアルフィ家に仕える家臣。
アレクソシアルナイトシアルフィ序章   シアルフィ家に仕える家臣。
アーダンソードアーマーシアルフィ序章   シアルフィ家に仕える家臣。
アゼルマージヴェルトマー序章ファラヴェルトマー家第2公子。アルヴィスの異母弟。
レックスアクスナイトドズル序章ネールドズル家第2公子。
キュアンデュークナイトレンスター序章ノヴァレンスター王子。地槍ゲイボルグ継承。
エスリントルバドールレンスター序章バルドレンスター王家のキュアンに嫁いだシグルドの妹。
フィンランスナイトレンスター序章   レンスター王家に仕える若き家臣。
ミデェールアーチナイトユングヴィ序章   ユングヴィ家に仕える家臣。
エーディンプリーストユングヴィ第1章ウルユングヴィ家公女。
デューシーフ---第1章   マーファ城に盗みに入って捕まった少年。
アイラソードファイターイザーク第1章オードイザーク王国の王女。
ディアドラシャーマンシアルフィ第1章ヘイム
マイラ
精霊の森でシグルドが出会った少女。暗黒神の血統を受け継ぐ。
ジャムカボウファイターヴェルダン第1章   ヴェルダン王の三男(養子)。『聖戦の系譜 TREASURE』によれば、バトゥ王の亡き長男の息子。
ラケシスプリンセスノディオン第2章ヘズルノディオン王国の公女でエルトシャンの異母妹。
ホリンソードファイターイザーク第2章オード闘技場で生計を立てる剣闘士。
レヴィンバードシレジア第2章セティシレジア王子。風の魔法フォルセティ継承。
シルヴィアダンサー---第2章ブラギレヴィンに好意を抱く踊り子。
ベオウルフフリーナイト---第2章   ヴォルツと共にマクベスに雇われた傭兵騎士。
フュリーペガサスナイトシレジア第2章   国を離れたレヴィンを探すシレジアの天馬騎士。
ブリギッドスナイパーユングヴィ第3章ウル幼少からオーガヒルの海賊に育てられていたユングヴィ家の公女で、エーディンの双子の姉。聖弓イチイバル継承。
クロードハイプリーストエッダ第3章ブラギエッダ家当主。聖杖バルキリー継承。
ティルテュサンダーマージフリージ第3章トードレプトールの娘。

NPC

NPCとは、シグルド軍を「同盟」もしくは「中立」という立場から援護してくれるキャラのこと(自動行動)。
名前クラス国籍参戦血統備考
アルヴィスセイジヴェルトマー序章ファラ
マイラ
ヴェルトマー家の若き当主。国王を守る近衛軍指揮官。炎の魔法ファラフレイム継承。
エルトシャンパラディンノディオン第1章ヘズルノディオン国王。魔剣ミストルティン継承。
イーヴパラディンノディオン第2章   ノディオン王家に仕え、エルトシャンから特に信頼される3つ子の騎士の長男。ラケシスの護衛を任される。
エヴァパラディンノディオン第2章   3つ子の1人。
アルヴァパラディンノディオン第2章   3つ子の1人。
マーニャファルコンナイトシレジア第4章   シレジア天馬騎士団のリーダーでフュリーの姉。
バイロンマスターナイトシアルフィ第5章バルドシアルフィ家当主。シグルド、エスリンの父。聖剣ティルフィング継承。
アイーダマージファイターヴェルトマー第5章   アルヴィスに忠実な側近。

セリス軍

太字はシグルド軍のユニットの生死に関係なく登場するキャラ。

名前クラス国籍参戦血統備考
セリスジュニアロード---第6章シグルド
ディアドラ
バルド
ヘイム
後半の主人公。シグルドの息子。聖剣ティルフィング継承。
スカサハソードファイター---第6章アイラオードセリスと共に出陣。
ラクチェソードファイター---第6章アイラオードセリスと共に出陣。
ラナプリースト---第6章エーディンウルセリスと共に出陣。
オイフェパラディンシアルフィ第6章   バルド名軍師と名高いスサール卿の孫。
レスターアーチナイト---第6章エーディンウル解放軍として活動。
デルムッドフリーナイト---第6章ラケシスヘズル解放軍として活動。
ユリアシャーマン---第6章アルヴィス
ディアドラ
ヘイム
ファラ
レヴィンが連れて来た記憶喪失の娘。神聖魔法ナーガ継承。
フィーペガサスナイトシレジア第6章フュリー   セリス軍の挙兵を聞き、イザークを訪れたシレジアの天馬騎士。
アーサーマージフリージ第6章ティルテュトードフィーのペガサスに同乗した魔道士。
ヨハンアクスナイトドズル第6章ダナンネールドズル家の次男。仲間加入は弟のヨハルヴァと二者択一。
ヨハルヴァアクスファイタードズル第6章ダナンネールドズル家の三男。
シャナンソードマスターイザーク第7章マリクルオードイザークを救うため解放軍を興したリーダー。神剣バルムンク継承。
パティシーフ---第7章ブリギッドウルイード砂漠で盗みを働く最中にシャナンと出会った盗賊。
リーフプリンスレンスター第7章キュアン
エスリン
バルド
ノヴァ
トラキアを解放するために挙兵したレンスター王子。
フィンランスナイトレンスター第7章     リーフを見守り続けるレンスター王家の忠臣。
ナンナトルバドール---第7章ラケシスヘズルリーフと共に育てられた少女。
アレスソシアルナイト---第7章エルトシャンヘズル傭兵ジャバローに拾われて孤児から傭兵となっていたノディオン王子。魔剣ミストルティン継承。
ティニーマージフリージ第7章ティルテュトードフリージ家の魔道士。
リーンダンサー---第7章シルヴィアブラギダーナの領主ブラムセルに雇われていた踊り子。
ファバルボウファイター---第8章ブリギッドウルコノートで孤児を救うため敵軍に加担した。聖弓イチイバル継承。
セティセイジシレジア第8章フュリー   トラキアからマンスターを守るため抵抗を続けていた英雄。
コープルプリーストトラキア第9章シルヴィアブラギ将軍ハンニバルの養子として迎えられた少年。
アルテナドラゴンナイトトラキア第9章キュアン
エスリン
ノヴァ
バルド
トラキア国王トラバントに娘として育てられた、レンスター王国王女。地槍ゲイボルグ継承。
ハンニバルジェネラルトラキア第9章---   トラキア王国の将軍を務める老騎士。

代理キャラクター

名前クラス国籍参戦血統備考
ロドルバンソードファイターイザーク第6章---   スカサハの代理キャラ。
ラドネイソードファイターイザーク第6章---   ラクチェの代理キャラ。
マナプリーストイザーク第6章---   ラナの代理キャラ。イザーク出身で、ディムナの妹。
ディムナアーチナイトイザーク第6章---   レスターの代理キャラ。イザーク出身で、マナの兄。
トリスタンフリーナイトイザーク第6章イーヴ   デルムッドの代理キャラ。解放軍に所属するジャンヌの兄。
フェミナペガサスナイトイザーク第6章---   フィーの代理キャラ。シレジア出身で、ホークの妹。
アミッドウインドマージフリージ第6章エスニャトードアーサーの代理キャラ。シレジア出身で、リンダの兄。母はレプトールの次女エスニャ。
デイジーシーフ---第7章---   パティの代理キャラ。
ジャンヌトルバドール---第7章イーヴ   ナンナの代理キャラ。トリスタンの妹。
リンダサンダーマージフリージ第7章エスニャトードティニーの代理キャラ。
レイリアダンサー---第7章---   リーンの代理キャラ。シャルローの生き別れの姉。
アサエロボウファイターコノート第8章---   ファバルの代理キャラ。デイジーの兄。コノートのヒットマンとして近隣住民に恐れられる。
ホークセイジ---第8章---   セティの代理キャラ。フェミナの兄。行方不明の父を探している。
シャルロープリーストトラキア第9章---   コープルの代理キャラ。レイリアの生き別れの弟。

NPC

名前クラス国籍参戦血統備考
パルマークビショップシアルフィ第10章     シアルフィ家の宮廷司祭。救出対象専用キャラ。
アリオーンドラゴンマスタートラキア終章トラバントダイントラキア王子。天槍グングニル継承(9章では敵として登場)。

国家・登場人物

グランベル王国

バーハラ王家

グランベル王国を統率する王家。聖者ヘイムの血筋で、光の魔法ナーガを継承。騎士団はヴァイスリッター。ナーガの継承者はアズムールクルトディアドラユリア。ディアドラは、シグルドとの間にセリス、異父兄アルヴィスとの間にユリウスとユリアを産んでいる。

アズムール
グランベル国王。老齢のため息子クルトに実権を与えていたが、彼の暗殺の報に落胆する。クルトとシギュンの娘ディアドラが現われたことを喜び、孫の彼女をアルヴィスに託して息を引き取る。
クルト
グランベル王子。生真面目な性格と溢れる才知により父王に代わって大陸を統べていたが、イザーク遠征中にレプトール等の策略により暗殺される。ヴェルトマー公爵ヴィクトルの妻シギュンと関係を持ったことが、結果として大陸に悲劇をもたらした。ゲームでは顔グラフィックのみ登場。若々しく見えるが、実年齢は少なく見積もっても30代後半だと思われる。
ディアドラ
クルトの娘。ヘイムの聖痕を持つ神聖魔法ナーガの継承者。さらに、かつてロプト帝国の体制に異を唱えた皇族マイラの末裔である母シギュンより、暗黒神の血統も受け継ぐ。精霊の森に隠れ住んでいたが、マーファでシグルドと出会い互いに一目惚れをし結婚する。しかし戦時中であったため、結婚の事実は諸侯に知らされなかった。やがてセリスを産むが、自身はマンフロイに記憶を奪われ拉致される。その後、バーハラでシグルドに再会するものの引き離される。異父兄アルヴィスに娶られたのち、ユリウスとユリアを産んだ。数年後、ユリアをロプトの血に目覚めたユリウスから逃がした後、息子の手にかかり死亡。死後はセリスを見守り、ユリアを介して彼に語りかける。
ユリウス
アルヴィスとディアドラの息子で、皇太子。ダークプリンス。ユリアの双子の兄でセリスの異父弟。生来は虫も殺せないほど優しい性格だったが、グラン暦771年ごろマンフロイによりもたらされたロプトウスの書を手にしたことで暗黒神に乗っ取られ、虐殺や子供狩りを平気で行う残忍な性格に変貌した。以降、精神的に幼児性を強く残したまま成人する。さらに、リカバーやワープを自在に操ることができる。闇の皇子とも呼ばれる。闇魔法ロプトウスの唯一の対抗武器、ナーガの継承者であるディアドラとユリアの抹殺を企て、上述のとおり母は葬ったものの妹には逃げられる。また、フリージ家のイシュタルと仲がいい(『トラキア776』では彼女の側近に嫉妬したりしている)。『聖戦の系譜』の最終ボスに位置づけられるが、彼もまたマンフロイに利用された被害者といえる。
ユリア
ユリウスの双子の妹でセリスの異父妹。ナーガの聖痕を持つ。ユリウスに殺されかけた際に記憶を失い、レヴィンにより匿われて育てられ、成長後セリスと引き合わされる。10章のマンフロイ大司教の台詞に暗示されるように、ユリウスと同じくロプトウスの血を引くが、系譜表はナーガ直系およびファラ傍系であり、血統には顕れない。セリスとは関係が最初から深い状態だが決して結ばれる事は無い(バグ技を使う事で無理やり結ばれる事は可能だが攻略に支障をきたす可能性が高い)。他の男性キャラとの関係も進行しにくい為、恋人が非常に作りづらい。

シアルフィ家

グランベル王国に従属する6公爵家の一つ。聖騎士バルドの血筋で、聖剣ティルフィングを継承。騎士団はグリューンリッター。ティルフィング継承者はバイロンシグルドセリス。シグルドの妹エスリンがレンスター王家のキュアンに嫁いだことから、その子のアルテナリーフにもバルドの血は流れている。また、名軍師と呼ばれたスサール卿(作品中では既に故人)もバルドの血の流れを汲んでいるため、孫のオイフェもその一族である。

バイロン
シグルド、エスリンの父。クルト王子から最も信頼を置かれていた名将だったが、レプトール達の策略によりクルト暗殺の犯人に仕立て上げられる。瀕死の重傷を負いながら単身脱出してシグルドと再会、ティルフィングを息子に渡して絶命する。
シグルド
前半部の主人公。シアルフィ公子。レンスター王子キュアン、アグストリアのノディオン領主エルトシャンとは士官学校の同級生であり、固い絆で結ばれている。エーディン拉致から始まったユングヴィ奪還とヴェルダン遠征の後、精霊の森で出会ったディアドラと恋愛結婚し、彼女との間にセリスが産まれる。親友エルトシャンの妹であるラケシスを助けるためにアグストリアに遠征後、駐留中に起こった反乱も平定する。だが、ランゴバルトらによってバイロンと共に反逆者の汚名を着せられ、シレジアに亡命したもののそこでも反乱に巻き込まれ、無実を証明しようと向かったバーハラにてアルヴィスに謀殺される。彼ら親子の潔白を信じている者も少なくない。直属の部下にノイッシュ、アレク、アーダンがいる。
セリス
後半部の主人公。シグルドとディアドラの息子。年齢は2部開始時で18~19歳。父に似て真摯で温厚な性格。シグルドの死後、イザークにて父の戦友レヴィンと、まだ子供だったために逃がされたオイフェとシャナンによって育てられる。ティルナノグ城に隠れていたが、オイフェとシャナンの留守中に発見されたため、自ら撃って出る。ガネーシャ城制圧後、レヴィンの導きで出会ったユリアと出会い惹かれあうが、後に彼女とは兄妹である事を知る事になる。皇女の息子であるため、彼もグランベル王家の皇位継承権を持つ。マイラの血も流れているが、ユリア同様、系譜表には表示されない。指揮能力はシグルドより高めに設定され、本作では彼のみがクラスチェンジ後に「(馬から)降りる」コマンド(砂地や山間の移動に有利)を使うことが出来る。またロードナイトのマップアイコンがシグルドと若干違う。バルドとヘイムの血の相乗効果で成長率がかなり高く、母から継承したスキル「見切り」と相まって強敵とも渡り合える実力を秘めている。
オイフェ
スサール卿の孫で本作で唯一全章に登場し、狂言回し的役割を担うキャラ。シグルド編ではまだ幼く14歳(序章開始時点)のため、従軍はするが戦闘には参加せず、軍師として活躍している。セリス編では立派に成長しており、戦闘要員となるが、シグルドらと共に死ねなかったことを後悔している。傍系だがバルドの血を引くことと、セリスはシアルフィよりグランベルの皇位継承を優先するため、エンディングでは彼がシアルフィ家の継承者となる。成長率は子供達ほどではないが高い。追撃と必殺のスキルを持っており、守備力の高い敵相手でも互角に戦える。勇者の剣などの2回攻撃出来る武器を持たせると、子供達に引けを取らない戦力になり得る。
ノイッシュ
シアルフィ家に仕える騎士。後述のアレクやアーダン同様、グリューンリッターの一員かは不明だが、序章から3人ともシグルドに従軍し、各地を転戦する。生真面目な性格で、忠義に厚い。アレクとは正反対の性格だが仲が良く、親友であり良きライバルでもある。シリーズ恒例の「赤緑騎士」の赤。なお、アレクとの会話イベントがいくつかデータ上に存在するが、没イベントでゲーム中では発生しない。
アレク
シアルフィ家に仕える騎士。軽い性格のお調子者で女好きだが、忠誠心は厚い。シリーズ恒例の「赤緑騎士」の緑。なお、エスリンとの会話イベントがデータ上に存在するが、こちらも没イベントとなっている。
アーダン
シアルフィ家に仕える重騎士。美形が多い味方の中で、かなり個性的な顔立ちの持ち主。序章でアレクに「固い、強い、おそい」と評されたが、その守備力をシグルドに買われ、城の守備を任される。性格は少し抜けているものの、忠義に厚く、職務にも忠実で頼りになる。本人は、周囲の「おそい」という評価や出撃の出番が少ないことにやや不満を感じている。意外と涙もろい一面もある。また、隠しイベントも存在する。

ヴェルトマー家

グランベル王国6公爵家の一つ。魔法戦士ファラの血筋。炎の魔法ファラフレイムを継承。騎士団はロートリッター。ファラフレイムの継承者はアルヴィス。異母弟のアゼル、子供のユリウスユリア、そしてヴェルトマー家の貴族であるヒルダとその子供イシュタルとイシュトー、十二魔将ズィーベンがファラの一族。ファイアーエムブレムを継ぐ家系だが、進め方によってはその話題が挙がらない。『聖戦の系譜TREASURE』において、前当主ヴィクトルには他にも子供がいることが示唆されている。なおヴェルトマー家の家紋はファイアーエムブレムだが、アカネイア大陸における封印の盾との関係は公式で明かされていない。

アルヴィス
ヴェルトマー家当主で王国の近衛軍指揮官(後半のクラスはエンペラー)。彼の母シギュンは、暗黒神ロプトウスを復活させる危険のある呪われた皇族マイラの血を持つ女性だった。父ヴィクトルは、妻とクルトの不倫関係を苦に自殺し(本人も他の女性と浮気していたにもかかわらず)、アルヴィスは若くして当主を継承した。呪われた血の素性を暗黒教団に知られたアルヴィスは、マンフロイに唆されてクルトの娘で異父妹でもあるディアドラと結婚し、自分が国を統べる際に暗黒教団との共存を図ることを約束する。その後シグルドを反逆者として謀殺し、敵対するシレジアとレンスター両王国を滅亡させて大陸の大半を統一。国民の圧倒的な支持によってグランベル帝国初代皇帝となる。だが、約束通りに暗黒教団との共存を図ったことが、マンフロイを増長させる結果となった。彼によってロプトウスの力に目覚めた息子ユリウスに妻のディアドラを殺され、表向きには皇帝の立場を保ったまま実権を奪われ、シアルフィに左遷される。ようやく自分の愚行に気づいた彼は、娘のユリアにディアドラの形見のサークレットを託した後、全ての罪滅ぼしとして、シグルドの子であるセリスに討たれることを決意する。マンフロイが影で糸を引いていたとはいえ、結果としてロプトウスを復活させ、世界を混乱の極みに陥れた張本人で、自らの体を流れる忌まわしき血に死の間際まで翻弄され続けた。ディアドラが異父妹だということを本人は知らない。実はディアドラと出会う10年以上も前に側近の女性との間に子供を作っていた。伯爵令嬢であるアイーダを正式に妻としなかった理由は不明。
アゼル
アルヴィスの異母弟。レックスとは親友で、ティルテュとは幼馴染。ヴェルトマー家の者がアルヴィスによって追放され臣下に落とされる中、シギュンの下女で心優しくアルヴィスに尽くしたアゼルの母親への恩により、アルヴィスは彼を母親と共に追放せず、家族のように育てた。兄に対しては親愛と同時に恐怖にも似た感情を持つ。ユングヴィのエーディンに憧れており、彼女の危機にシアルフィに駆けつけた際、シグルドの人格に感銘を受け、シグルド軍に参加。兄を裏切りシグルドに最後まで付き従い、バーハラの悲劇後の生死は不明。
アイーダ
アルヴィスの腹心の女性。アルヴィスに代わってヴェルトマー城をレプトール軍と共に死守していたが、機を見てシグルド軍に協力してレプトールを裏切り葬り去った後、シグルドをバーハラへ招待した。実はアルヴィスとの間に既に子供を作っており(更に未来の時代を扱った『トラキア776』に登場している)、非常に深い関係だったが、ロプト教団の手の者によって殺害された。彼女の子には聖痕が現れておりヴェルトマーの血は絶えていない。

フリージ家

グランベル王国6公爵家の一つ。魔法騎士トードの血筋で、雷の魔法トールハンマーを継承。騎士団はゲルプリッター。トールハンマーの継承者はレプトールブルームイシュタル。レプトールの娘ティルテュ、その子供アーサーティニー、イシュタルの兄イシュトー、十二魔将ゼクスがトードの一族である。またレプトールにはティルテュの他にエスニャという娘がおり(ゲーム中で名前は表記されない)、その子供のアミッドリンダもトードの血を引いている。

レプトール
フリージ家当主で王国の宰相。バロン。クルトのバイロンやリングに対する信任の厚さが自分の地位を脅かすと感じ、ランゴバルトと共謀、反王子勢力を結成。後にアルヴィスと共謀してクルトを殺害するが、アルヴィスに裏切られ、シグルド軍との戦闘で最期を迎える。
ティルテュ
レプトールの娘でサンダーマージ。明るい性格で皆から好かれている。エッダの神父クロードを慕っており、彼を護衛するためにブラギの塔へと向かう。アゼルとは幼馴染み。反逆者となったクロードについてシレジアまで同行し、父親と敵対する。アーサーとティニーの母親。バーハラの悲劇後も生き延びたが、シレジアでブルームによって娘と共に誘拐され、ヒルダに苛め殺された。本作には登場しないエスニャという妹がいる。恋人時に会話のある相手はアゼル・クロード・レックスの三名である。
ブルーム
レプトールの息子でティルテュとエスニャの兄。バロン。フリージ家の占領下である北トラキア王国の国王として、リーフ率いる解放軍の討伐に当たる。姪のティニーに対しては良く世話をしていたようだったが、育ての親である自分への恩返しを口実に解放軍討伐を強いる。アーサー曰く、元々は善人だったが、ヒルダの影響で残忍な性格となった。
ヒルダ
作中で詳細は語られないが、アルヴィスと遠縁に当たるヴェルトマー家の貴族。クィーン。フリージ家のブルームに嫁ぎ、イシュトーとイシュタルを産む。残忍な性格で、夫の妹であるティルテュを苛めて死に追いやり、生きたまま子供を火の中に放り込む非道も平然と行う(暗黒教団の影響との説もあり)。終章でティルテュの子供達と戦うと、兄妹両方で特殊メッセージが発生する。
イシュタル
ブルームの長女。セイジ。トールハンマーの継承者で「雷神」の異名を持つ。長子以外に聖痕が顕れた珍しい例。親の政略目的でユリウスに近づけられるが、彼女自身は周囲の思惑に関係なく彼に好意を抱いており、ユリウスのロプトウスとしての残虐な悪政に心を痛めていた。心優しい女性で、処刑される子供をこっそり匿い、ティニー(リンダ)に対しても思いやりのある態度で接していた。だが愛するユリウスを裏切れず、ヒルダが討たれた後、自分の配下であるヴァイスリッターを率いて出撃する。
イシュトー
ブルームの息子。マージファイター。イシュタルの発言から彼女の兄(第1子)だと確認されるが、トールハンマーの継承者ではない。兄妹とも両親に似ず優しい性格で、戦いに疑問を持ち、また従妹のティニー(リンダ)にも優しかった。将軍のライザと恋仲。ライザを倒す前と後で戦闘前のメッセージが変わる。
ライザ
イシュトーの最も信頼する部下であり恋人でもある将軍。サンダーマージだがリングで強化している。部隊を率いてセリス達を迎え撃つ。早い登場の割には指揮官レベルが高い。こちらもイシュトーを倒す前と後で戦闘前メッセージが変化する。
エスニャ
アミッドとリンダの母親で、ブルームとティルテュの妹。第2部の時点では既に死亡している。
アーサー
ティルテュの息子。マージ。飄々とした性格だが根は真面目。シレジアにいたが生き別れの妹(ティニー)に会いに行くためフィーに頼んで天馬に乗せてもらっていたが、イザークで解放軍に出会い、加勢する。
ティニー
アーサーの妹。マージ。バーハラの戦いの後ティルテュと共に連れ去られ、ブルームに育てられた。後にマンスター防衛のため出撃するも、解放軍に所属していた兄アーサーの説得により解放軍に加入する。母親と比べるとおとなしい性格だが、母親の仇であるヒルダを前にすると感情的になる。

エッダ家

グランベル王国6公爵家の一つ。大司祭ブラギの血筋で、聖杖バルキリーを継承。騎士団はなく、ブラギ神を崇拝するエッダ教団が活動している。バルキリー継承者はクロード。行方不明となった彼の妹がいる。クロードの息子がセティまたはコープルであればバルキリーが継承される。

クロード
エッダ教の神父であり、聖杖バルキリーを受け継ぐブラギの血筋。俗世に疎い一面もある。各地が動乱の渦に呑まれ始めた中、シグルドの無実を確かめるべくブラギの塔を訪れ、バルキリーの杖を継承。同時に受けた神託でシグルドの無実を知るが、暗黒教団の陰謀により反乱軍の一員とみなされる。シグルド軍に加わりシレジアへと逃亡し、その後もシグルドと運命を共にする。
シルヴィア
ブラギの血を引く旅の踊り子。アンフォニーでレヴィンと知り合い好意を寄せ、強引に仲間に加わる。バーハラの悲劇後も生き延びるが、子供のリーンとコープルを残し失踪する。クロードとの会話から、誘拐された彼の妹という可能性がある。恋人時に会話の存在する相手はレヴィン・クロード・アレクの三名。レヴィンを巡る恋敵であるフュリーとの間にも会話イベントが発生する。
リーン
シルヴィアの娘。幼い頃にダーナの修道院に預けられ、踊り子として生活していた。コープルのことは知らなかったと思われる。アレスと仲が良かったが、ブラムセルの罠にかかりメルゲン城に幽閉されてしまう。
コープル
リーンの弟。プリースト。トラキアのハンニバルに拾われ、彼の息子として育てられた。そのためハンニバルを実の父親のように思っており、ハンニバルも彼に惜しみない愛情を注いでいる。解放軍とトラキア軍の決戦の際、ハンニバルが裏切らないようにルテキア城に幽閉される。ハンニバルを倒さずにルテキア城を制圧すると仲間になる。

ユングヴィ家

グランベル王国6公爵家の一つ。弓使いウルの血筋で、聖弓イチイバルを継承。騎士団はバイゲリッター。イチイバルの継承者はリングブリギッドファバル。ブリギッドの妹にエーディン、その子供レスターラナ、ファバルの妹パティ、またブリギッドとエーディンの弟にあたるアンドレイ、その子供スコピオがウルの一族である。

リング
ユングヴィ家当主。バイロンと共にイザーク遠征に赴くが、息子アンドレイに殺される。ゲームでは顔グラフィックのみ。
ブリギッド
リングの長女。神弓イチイバルの継承者。幼少期にオーガヒルでも有力な海賊の頭に拾われて育ち、妹と再会するまでは亡き養父の遺志を継いで海賊を率いていた。荒くれ者の中で育ったため、強気で弓の実力を誇る女傑に成長した。本作では生死不明だったが、続編『トラキア776』で生存が明らかとなるが、その時には弓は使っていない(本作においても必ず生存していたかは不明)。ラケシスがクラスチェンジした場合を除くと、シリーズ初の女性弓兵となる。恋人時に会話の発生する相手はミデェール・ジャムカ、そしてアレクの三名である。
エーディン
リングの次女でプリースト。ヴェルダン王国の王子ガンドルフによりさらわれたものの、ジャムカとシグルドにより救出される。その気品ある美貌で男性からの人気が高く、前半キャラの一部も彼女に好意を寄せている。生き別れの姉ブリギッドに聖弓イチイバルを託すためシグルド軍に参加。バーハラの悲劇後はイザークに落ち延び、教会で働いている。ラナとレスターの母親。恋愛時に会話イベントがあるのは初期からイベントのあるミデェール・ジャムカ・アゼル、更にクロード神父とのカップリングにも恋人会話が用意されており、以降の展開を暗示する意味深な内容となっている。
ミデェール
ユングヴィ家に仕える弓騎士。ヴェルダン軍からユングヴィ城を守っていたがガンドルフの攻撃で負傷。シグルド軍に発見された後、軍に加わる。
アンドレイ
リングの長男。ボウナイト。狡猾な野心家で、レプトール達と共謀して父を殺害する。その後、シレジアでバイゲリッターを率いてシレジアの天馬騎士団を殲滅、シグルド軍に所属する姉2人をランゴバルトと共に迎え撃つ。
スコピオ
アンドレイの息子。神器の継承者を失ったユングヴィ家を継いだマスターナイト。終章で、父の恨みを晴らそうとヒルダと共に挟撃作戦を決行する。
ファバル
ブリギッドの息子で、イチイバルの継承者。貧しい子供たちを養っており、彼らのために傭兵をやっている。ブルームに雇われ解放軍と対峙するが、妹パティの説得で仲間に加わる。スカサハ、ラクチェに次いで高い成長率を誇る。
パティ
ファバルの妹。兄と同じ理由で盗賊をやっている。イード神殿からバルムンクを盗み出したがシャナンに見つかり、そのまま彼に同行することになる。詳細は不明だが、母親が海賊をやっていたことは知っている模様。
レスター
エーディンの息子で、解放軍決起時から前線に立つ弓騎士。クールな性格で、アジトがドズル軍に襲われたと知っても平然としていた。
ラナ
レスターの妹のプリースト。スカサハやラクチェと共に幼少時からセリスと共に育った。彼に好意を寄せているためか、非常にカップリングが成立しやすい。

ドズル家

グランベル王国6公爵家の一つ。斧戦士(斧使い)ネールの血筋で、聖斧スワンチカを継承。騎士団はグラオリッター。スワンチカの継承者はランゴバルトダナンブリアン。一族には他にランゴバルトの次男レックス、ダナンの次男ヨハン、三男ヨハルヴァがいる。

ランゴバルト
強欲なドズル家の当主。バロン。レプトールと共謀しクルトを殺害。また遠征軍を壊滅させバイロンを瀕死に追い込んだ。その荒っぽくあくどい性格は長男に受け継がれている。
ダナン
ランゴバルトの長男。バロン。父の死後ドズル家を継承し、その占領下に置いたイザーク地方で酒池肉林の限りを尽くす。スワンチカの継承者だが、登場前に長男のブリアンに譲っている。息子達と戦わせると会話イベントがある。
レックス
ランゴバルトの次男。口数の少ない善良な性格。アゼルの親友で、アゼルを守るためにシグルド軍に参加。アルヴィスには世話になっていた。第1章で貴重な武器が手に入る隠しイベントがある。
ブリアン
ダナンの長男。マスターナイト。父からスワンチカを譲り受け、本国で待機している。弟が加わったセリス軍を斧騎士団グラオリッターを率いて迎え撃つ。スワンチカの能力により、作中では最大の守備力を誇る敵ユニット。弟と戦闘になると会話イベントがある。
ヨハン
ダナンの次男。弟ともどもラクチェ(ラドネイ)が好きで、彼女の説得次第で父を裏切り仲間になる(弟と二者択一)。気障で詩的な台詞回しを好むが、何事も力で解決しようとする性格。ただし根は善人で、子供狩りなど父やグランベル本国からの圧政の要求は頑として突っぱねていた。騎馬ユニットとしての利点(機動力と戦闘後行動)を持つ。
ヨハルヴァ
ダナンの三男。乱暴者に見えるが、兄と違い物事を力で解決することを嫌う温厚な性格。父の非道なやり方を嫌っている。グランベル支配下の諸国の中で、ヨハンとヨハルヴァの支配エリアは比較的平穏を保っていた。部下および自身の直接的な戦闘力で兄より勝る。後半では弓で戦うことも可能。

アグストリア諸公連合

ユグドラル大陸西方の騎士の国。アグスティ王家を盟主に5つの諸公がそれぞれの国家を持っている。

アグスティ王国

アグストリア諸国の盟主。血統的には黒騎士ヘズルの直系となるが、血を継ぐ多くの子供達の中でノディオンに嫁がせた末娘に聖痕が現れ、以降はノディオン王家がアグスティ王家に深い忠誠を誓うことを条件として魔剣ミストルティンと聖戦士としてのヘズルの血は譲渡された。

イムカ
アグストリアを統治する国王。賢王と呼ばれていたが、グランベルとの同盟に反対していた嫡子シャガールに暗殺され、王位を奪われる。作中では登場しない。
シャガール
聡明だった先代の父に似ない暴君。ユグドラル大陸の統一という野心に付け込んだマンフロイに扇動され、父王イムカを暗殺し王位を奪取。その後、グランベル侵攻の挙兵に異を唱え、思い留まるように諌めた忠臣エルトシャンを幽閉する。シグルド軍に敗れ、エルトシャンの調停により助命されマディノへ遷都するが、自分の過ちを省みず、シグルド軍に再び反旗を翻す。その際、トラキアの竜騎士を傭兵として雇ったもののトラキア王トラバントに見限られ、シグルド軍に討たれる。
ザイン
アグスティの騎士。自国の敗北を感じていたものの、主君の命令に逆らえず大群を率いて出撃する。騎馬系ユニットが多いシグルド軍の天敵となり得るナイトキラーを所持している。

ノディオン王国

アグストリア諸侯連合の一つであるノディオン王家は、聖戦士の血を引きながらもアグスティ王家に忠誠を捧げた黒騎士ヘズルの血筋。魔剣ミストルティンを継承。騎士団はクロスナイツ。ミストルティンの継承者はエルトシャンアレス。エルトシャンの異母妹ラケシス、その子供デルムッドナンナもヘズルの一族。

エルトシャン
ノディオン国王で、アグストリア諸侯の1人。「獅子王」の異名に恥じない実力と器量を兼ね備えた英傑。シグルド、キュアンとは士官学校時代からの親友。今回の戦争でもシグルドに協力するが、主家のアグスティ家がシグルド軍を攻撃したため、シグルドと敵対関係に陥り、忠誠と友情の間で苦悩する。諸侯の中でグランベルへの侵攻に唯一反対の立場であったためにアグストリアの他の諸侯に疎まれており、新たに即位したシャガールのグランベル侵攻のための挙兵に異を唱えて幽閉されるが、アグスティ陥落後はシグルド軍との間の調停役を買って出る。数ヵ月後、シャガールが再びシグルド軍に宣戦布告をし、マディノ陥落後、彼の檄で最後の砦であるシルベールを守るべくクロスナイツを率いてシグルド軍と戦う。彼の死亡は(ラケシスの説得の有無により)2パターン存在する。個人スキルは持たないが物語上では初めて伝説の武器を使ってくる強敵。異母妹ラケシスを大切に想っている。
グラーニェ
エルトシャンの妻。グラーニェとは『聖戦の系譜 TREASURE』で記載された名前(大沢版ではイリアとなっている)。茶色の髪で病弱。レンスターの貴族出身だったことから、エルトシャンと政略結婚で結ばれた。後にアグストリアの戦乱を予期したエルトシャンによって、幼いアレスと共にレンスターの地へ帰郷したものの、後のレンスターへの帝国軍の侵略によって命を落とす。最期の瞬間まで、シグルドを夫エルトシャンの仇と信じて恨み続けていた。作中では登場しない。
ラケシス
エルトシャンの異母妹。ブラコンで兄を一途に慕い「エルト兄さま」と呼ぶ。金髪の優雅な外見とは裏腹に強気で媚びない性格だが、兄を始め心を許した相手には持ち前の気品で接する。バーハラの悲劇後、幼いデルムッドをシャナン達に預けて自らはナンナを連れてレンスターへと落ち延びる。後にデルムッドを迎えにイザークに向かうがイード砂漠で行方不明となる。プリンセスの時点では性能が低いが、クラスチェンジでマスターナイトになると、大幅にパワーアップして多様な武器を扱えるようになり(シリーズ初の女性斧使いにもなれ、加入の遅いブリギットより早く弓も使える)、移動力も増す。登場章ではイーヴ、エヴァ、アルヴァの3兄弟騎士に守られている(章の終了までNPCの彼ら3人が無事だった場合はアイテム入手可能)。また、自分の周囲3マス間にいる味方の命中率および回避率を10%アップさせるスキル「カリスマ」も持つ。恋人時に会話イベントが用意されている相手はベオウルフ・ノイッシュ・デューの三名。レンスターへ落ち延びた理由は母の故郷に身を寄せたアレスを探すためだった様子。『トラキア776』ではフィンとの間に恋愛関係があったのではないかと窺わせる設定だが、作中で明言はされていない。
アレス
エルトシャンの息子。父譲りの容姿と気概と実力を持つ。魔剣ミストルティンの継承者。両親の死後、傭兵のジャバローに拾われ育てられる。セリス軍によって陥落したメルゲン城への攻撃に参加するが、踊り子のリーン(レイリア)を助けるため、雇い主ブラムセルとジャバローに反旗を翻す。父の仇シグルドの子であるセリスを憎んでいたが、彼の真摯な説得を受け、わだかまりを残しながらもセリス軍に参入。後に父からの手紙を目にし、シグルド親子への恨みが過ちだったと気付く。
デルムッド
ラケシスの息子でナンナの兄。セリス達と共にイザークのティルナノグで育つ。誠実な性格。「カリスマ」のスキルを母から受け継いでいる。『トラキア776』にも登場する。
ナンナ
ラケシスの娘でデルムッドの妹。続編の『トラキア776』でのヒロイン。レンスターでリーフと共に育つ