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ファンタジスタ/草場道輝

共有

著者: 草場道輝
巻数: 25巻

草場道輝の新刊
ファンタジスタの新刊

最新刊『ファンタジスタ no.25


出版社: 小学館
シリーズ: 少年サンデーコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

y_hasebo いよいよ明日開催です。 ■6月9日(土)『アイドルファンタジスタVol.33 NIGHT』 ■出演/Kiss me Chopitto、松山あおい、小川まみ、テトラルーチェ、鈴木麻友、岡田亜美、Haru、misaki、lipve… https://t.co/ylRuBae0ev
amfantasista RT @kakuchebot_e: エクサム公式放送「チームアルカナ格ゲ部『アルブラ店舗交流戦 vsファンタジスタ』」の開始予定が近づきました 5月24日(木) 19:00頃~ https://t.co/Aw5SZ4TACB
goemon_poke @sakie_poke 最近さきえくんのキレが良いので「鹿児島ポケモン界のファンタジスタ」と呼んでいる。
shut_arisa ファンタジスタドール コンプリートブックが ほしい
patipati941 拡散希望:フットサル、サッカー日本代表、欧州サッカー、FCバルセロナ、セスク・ファブレガス、ウイイレ、SEKAI NO OWARI、ラーメン、学生、マンガ、ジャイアントキリング、ファンタジスタ、学生、バラエティ番組、iPhone、横浜、共通少しでもある人は気軽に絡んでください!

ファンタジスタの既刊

名前発売年月
ファンタジスタ no.1 2000-02
ファンタジスタ no.2 2000-05
ファンタジスタ no.3 2000-07
ファンタジスタ no.4 2000-09
ファンタジスタ no.5 2000-11
ファンタジスタ no.6 2001-01
ファンタジスタ no.7 2001-03
ファンタジスタ no.8 2001-05
ファンタジスタ no.9 2001-07
ファンタジスタ no.10 2001-09
ファンタジスタ no.11 2001-11
ファンタジスタ no.12 2002-02
ファンタジスタ no.13 2002-05
ファンタジスタ no.14 2002-06
ファンタジスタ no.15 2002-08
ファンタジスタ no.16 2002-10
ファンタジスタ no.17 2003-01
ファンタジスタ no.18 2003-03
ファンタジスタ no.19 2003-05
ファンタジスタ no.20 2003-07
ファンタジスタ no.21 2003-09
ファンタジスタ no.22 2003-12
ファンタジスタ no.23 2004-03
ファンタジスタ no.24 2004-05
ファンタジスタ no.25 2004-06

ファンタジスタ』は、草場道輝作のサッカー漫画。

概要

『週刊少年サンデー』(小学館)に1999年から2004年まで全222話が連載された。単行本は全25巻、文庫版は全13巻。その名の通り、ファンタジスタと「強いイタリア」に焦点を当てた作品で、ファンタジスタたちのトリッキーで魅力的なプレーについつい引き込まれてしまう。日本での高校サッカーから代表を経て単身イタリアに渡り、イタリア篇が始まる。

登場人物の固有名詞が幕末および明治維新の歴史上人物をモデルにしている事が多い。

番外編として、『週刊ヤングサンデー』(同)に読切「カンピオーニ」が掲載された。

あらすじ

九州の孤島で1人サッカーの練習をしていた少年、坂本轍平は高校サッカー部の監督をしている姉の琴音を頼って上京し、水本高校へ転校してくる。間もなく合流して試合に出場したてっぺいは幼馴染みの森川竜司が率いる帝東高校との試合でトリッキーなプレイを魅せ、視察に来ていたACミランのスカウトを虜にしてしまう。てっぺいはライバルたちとめぐり合う中、ファンタジスタとして成長して世界に羽ばたいていく。

登場人物

登場人物は、坂本、西郷、沖田など幕末から明治維新に活躍した志士の苗字などから採っている。一部、Jリーガーの名前からもモデルになっている。

水本高校

東京都の下町にある都立高校。サッカー部は以前は弱小であったが、琴音の監督就任やてっぺいの加入で徐々に頭角を現していく。1stユニフォームはACミランと同じ、赤と黒の縦じま。

坂本 轍平(さかもと てっぺい)
所属(背番号):水本高校(18)→ACミラン・ユース(10)→ACミラン(18)、ユース日本代表(14)、五輪日本代表(14)
ポジション:FW、MF(トップ下)
長崎県出身。4月2日生まれ単行本第8巻でのプロフィール紹介時では4月1日だったが第9巻で読者の指摘により変更、血液型O型。
(16歳時)身長165cm、体重55kg。
(17歳時)身長174cm、体重66kg。
サンデーCM劇場での声優:岸尾大輔
本編の主人公。ファンタジスタ。通称「てっぺい」。中学までは実家のある島で、一人でサッカーの技術を磨いていた。それまではクラブでの所属経験がなく、水本高校に転校して初めてチームプレーを知った。姉の琴音から教わった抜群のテクニックに加え、驚異的な加速力でDFを振り切るドリブルを得意とし、ユース代表合宿ではファン・ハーレンの指導によりパス能力を向上させるなど、急激な成長を見せていく。水本に加入した当初はサッカーができるだけでも満足していたが、天神との練習試合で苦戦しながらも諦めない福田の闘志を目の当たりにし、代表での激しいポジション争いやマルコと言ったライバルと戦っていくにつれて勝利への強い欲求を見せるようになった。基本ポジションはFW。ユース代表合宿に呼ばれた時にはトップ下を希望し、近藤たちとポジションを争うも、JY杯では途中まで左サイドで起用されている。後に、ファンタジスタが最も愛するポジションであるセカンドトップ作中ではトップ脇とも表記されているを本職とするようになる。JY杯決勝で対戦したイタリアのマルコのプレーに驚愕し、彼を超えたい思いで、選手権都予選後に単身イタリアへと渡る。ミランのユースに入団してからの1年はトップチームの練習に何度か呼ばれるも思うように首脳陣の評価を得られなかったが、トップチームとの試合の後に念願のトップ昇格。当初はリーグ戦でもバイエビッチの控えとしてリザーブにも満足に入れなかったが、五輪本戦後はUEFAチャンピオンズリーグとリーグ戦の兼ね合いによるターンオーバー制で出場機会を得られるようになった。外伝的な存在のカンピオーニでは、FAプレミアリーグに移籍しており、A代表にも招集されている模様が描かれている。
名前の由来は坂本龍馬から。
モデルの一人として播戸竜二が挙げられる。
坂本 琴音(さかもと ことね)
長崎県出身。2月11日生まれ、血液型O型。
(23歳時)身長167cm、体重53kg。
てっぺいの姉で、水本高校サッカー部の監督。てっぺいにサッカーを教えた。てっぺいと同じく、自身もファンタジスタで、高校時代はトップ下として全国にその名を轟かせていたが、肺を患ったことでサッカー選手になることを断念し、指導者への道を選んだ。水本高校では監督の他にも英語教師としててっぺいたちに教えている。C級ライセンスを保持している。ロベルト・バッジオの大ファンであり、その偏愛ぶりはてっぺいにミラン時代のバッジオが背負った18番を与えるほどである。てっぺいがイタリアに渡った後は遠征用のバスを動かすために免許を取得し、五輪大会後はB級ライセンスの取得を目指している。
名前の由来は坂本乙女から。
春日部 雄太(かすかべ ゆうた)
水本高校のMF(ボランチ)で、てっぺいと同学年。背番号11。サッカーセンスに優れ、1年生ながらチームの主力だが、練習嫌いでいい加減な面もある。その割に、運動量が豊富で、得点力も高く、てっぺいとの特訓でノールックパスが得意になる。てっぺいがイタリアに渡った後にはユース代表候補に選ばれ、3年時にはキャプテンに就任する。
馬場 健二(ばば けんじ)
水本高校のFWで、てっぺいと同学年。背番号9。長身のポストプレイヤーで、足は遅いがヘディングはてっぺいを驚かせるほどのものがある。根は真面目で努力家。おとなしく、時折弱気な面を見せることから『弱ババ』と揶揄されることもある。水本ではてっぺいと2トップを組み、てっぺいがイタリアに渡った後は選手権予選で得点を量産し、点取り屋としての責務を担う。坊主頭がトレードマークだが、てっぺいの五輪代表招集時には髪を伸ばしていた(五輪が開催してから再び坊主に戻した)。
小坂 浩一(こさか こういち)
東京都出身。5月29日生まれ、血液型A型。
(18歳時)身長176cm、体重65kg。
水本高校のDF(センターバック)でチームのキャプテン。背番号10。真面目な性格。選手権県予選決勝では、試合中のシステムの切り替えをスムーズに行うなど、統率力に定評があり、対戦相手の西郷にも認められている。卒業後は大学に進学した。
福田 正史(ふくだ まさし)
東京都出身。6月25日生まれ、血液型A型。
(18歳時)身長179cm、体重67kg。
水本高校のMF(ボランチ)。背番号7。水本の精神的主柱。闘志を剥き出しにした激しいプレーと体を張った守備が持ち味。小坂とは昔からの親友。サッカーに対して熱く、過去の試合での敗戦で悔しささえ覚えない先輩たちに苛立ちを覚えて殴ったことで部から離れていたが、琴音の就任を機に復帰した過去を持つ。天神との練習試合では必死に奮戦し、その姿にてっぺいたちチームメイトは気持ちを奮い立たせた。卒業後は大学に進学した。
武井 大輔(たけい だいすけ)
水本高校のGK。背番号1。大柄な体格の持ち主。
内田 優樹(うちだ ゆうき)
水本高校のMF(左サイドハーフ)。背番号6。陵東戦ではてっぺいとのワンツーから2点目をアシストする活躍を見せる。てっぺいがイタリアに渡った後に、小坂の後を継いでキャプテンに就任した。八重歯がチャームポイント。
中岡 遼一(なかおか りょういち)
水本高校のFW。背番号13。無口だが負けず嫌いで、テクニックはいまいちだが豊富なスタミナをもって前線からのプレスをかけ、正確なFKを得意とする。てっぺいの加入でレギュラーから外れていたが、てっぺいの出場停止で出場機会が回り、堀川学園戦で活躍。決勝でもスタメンで出場した。弟がいる。
名前の由来は中岡慎太郎から。
綾瀬 猛(あやせ たけし)
水本高校のDF。背番号8。
須賀 修平(すが しゅうへい)
水本高校のMF(右サイドハーフ)。背番号4。
久楽 拳斗(くらく けんと)
水本高校のDF(右サイドバック)。背番号12。3バック移行時にはWBへ上がる。
小林 一通(こばやし かずみち)
水本高校のDF。背番号5。冷静な性格。
福田 しおり(ふくだ しおり)
東京都出身。9月12日生まれ、血液型A型。
(16歳時)身長153cm、体重41kg。
てっぺいのクラスメイトで、水本高校のマネージャー。福田正史の妹。当初は部に所属していなかったが、地区予選の後にマネージャになる。料理の腕は皆無で、おにぎりはいびつな形になったり、兄からも酷評されるほどである。てっぺいに想いを寄せているがその本人にはうまく伝わらず、やきもきしている(琴音には気付かれており、てっぺいのことをお願いされているほどである)。五輪終了後は講習会の出席で忙しくなった琴音に代わり、部の近況を書いた手紙をてっぺいに送っている。

帝東高校

森川率いる都内の強豪校で、全国大会の優勝校。帝京高等学校がモデルとなっている。

森川 竜司(もりかわ りゅうじ)
所属(背番号):帝東高校(10)→横浜F・マリノス(20)→ACキエーヴォ・ヴェローナ、ユース日本代表(10)、五輪日本代表(10)
ポジション:MF(ボランチ)
長崎県出身。3月31日生まれ、血液型A型。
(17歳時)身長178cm、体重65kg。
日本ユース代表・五輪代表のボランチ(セントラルMF)で、帝東高校ではキャプテンを務めた。セリエAの選手でも数人しかいない、両足を利き足のように同レベルかつ高レベルのキック精度という稀有の才能を持ち、精度の高いロングパスとスルーパスを得意とする。てっぺいの幼なじみで、小学生の時に島を離れた。後に母親が再婚したため、苗字が変わっている(前の苗字は町田)。そのため、インターハイ予選での帝東と水本の試合では、琴音には最初は気付かれなかった(てっぺいに至っては思いっきり忘れられていた)。代表内ではてっぺいの良き理解者で、チーム内でのもめごとではフォローに入ることも多い。もともとはトップ下だったが、ユース代表でボランチにコンバートし、バランサーとしてその才能をより生かすようになる。琴音に想いを寄せているのだが、なかなか伝えることができないでいる。高校在学時からイタリア語を勉強しており、会話の面では問題なく話せる。高校卒業後は横浜F・マリノスに入団し、五輪本戦後に念願だったセリエAのACキエーヴォ・ヴェローナへの移籍を果たす。
プレイスタイルのモデルは小野伸二か。
尾地場(おじば)
帝東のFW。背番号9。森川に敬語を使っていることからおそらく2年生か1年生。高さに定評のある選手。
佐伯(さえき)
帝東のMF(右ウイングバック)。背番号12。
ディディエ・ブラン
帝東の監督で、フランス出身。来日して10年経っている。選手権予選の決勝トーナメントを控えた水本高校との練習試合で挨拶にと琴音に抱きついた。

天神高校

全国大会では必ずベスト8に入る福岡県の強豪校で、オランダ式の超攻撃的スタイルで高校サッカー界に君臨している。1stユニフォームはブラジル代表と同じ、カナリア色(黄色)を採用。東福岡高等学校がモデル。

沖田 薫(おきた かおる)
所属(背番号):天神高校(10)→リーガ・パラグアージャ→ボカ・ジュニアーズ、五輪日本代表(21)
静岡県出身。1月3日生まれ、血液型B型。
(16歳時)身長170cm、体重56kg。
ポジション:FW、MF(トップ下)
てっぺいが天神高校との練習試合で初めて対戦したファンタジスタ。天神高校では10番を背負い、MF(トップ下)として活躍。ユース代表にも選出される実力を持つ。ボールが足元に吸い付くようなドリブルが武器で、そのプレーに観客たちを魅了させる。水本との練習試合でてっぺいの才能を見抜き、彼に世界に飛び出すことを勧めた。4人兄弟の末っ子で、幼い頃はキック力などが不足していたことから、Jリーグの清水エスパルスや、その下部組織に所属する兄たちと比較されては、コーチやチームメイトから期待外れと扱われていたが、兄たちからディエゴ・マラドーナのビデオを見せられたことでドリブラーとしての活路を見出した。非常にプライドが高い性格で、後から他人の真似をするのを拒むことも(それが災いして、ユース代表合宿では試合に敗れて落選してしまう)。てっぺいがイタリアに渡った後、高校を中退して単身パラグライへと足を踏み入れる。チームになじめずにいた頃にガマーラと仲良くなるものの、練習中にガマーラのチャージによって右足の踵を痛め、その時のすれ違いから関係が悪化。そのガマーラからさらに左目の下の辺りにも傷を負うことになる。
五輪代表招集時、先に世界で戦っていたてっぺいへのライバル意識からFWにコンバートしてポジションを奪い取るも、そのてっぺいから味方とのコミュニケーションの大切さを教えられ、自身の中にあったわだかまりを氷解させた。五輪決勝では治療明けで後半から出場し、てっぺいとのファンタジスタ同士の2トップを実現させた。五輪本戦後はアルゼンチンのボカ・ジュニアーズに活躍の場を移す。
モデルは本山雅志。名前の由来は沖田総司から。
泉 大河(いずみ たいが)
天神高校のFWで、背番号9。1年生ながらレギュラーを奪った。逆立った髪が特徴。てっぺいたちと同い年で、東京から単身でサッカー入学した。瞬時にDFの裏をつくプレイに定評がある。水本高校との練習試合では最初は10番を背負っていたものの途中から合流した沖田からユニフォーム交換を求められ、試合終了後には引き分けの結果に終わったことに納得できず、悔し涙を流すなどプライドの高さが伺える。
藤堂 祐介(とうどう ゆうすけ)
所属(背番号):天神高校(1)、ユース日本代表(1)
静岡県出身。8月30日生まれ、血液型B型。
(18歳時)身長185cm、体重75kg。
日本ユース代表のGKで、天神高校と日本ユースではキャプテンを務めた。守備範囲が広いリベロタイプで、状況によってはペナルティエリアを飛び出してプレイできる足元の技術を持ち合わせている。
名前の由来は藤堂平助から。
原田 優(はらだ ゆう)
天神高校の左サイドMF。背番号7。ユース代表合宿で沖田と共に落選した。
名前の由来は原田左之助から。
永倉 迅八(ながくら じんぱち)
所属(背番号):天神高校(8)、ユース日本代表(5)
日本ユース代表の右サイドMF。ユース代表合宿に生き残り、JY杯でスタメンを奪った。
名前の由来は永倉新八から。
山崎 一(やまざき はじめ)
天神高校の守備的MF。背番号15。ユース代表ではそれまでレギュラーだったが、ファン・ハーレン率いる代表合宿では早くも落選してしまった。
名前の由来は山崎烝から。
志賀 遼太郎(しが りょうたろう)
天神高校の監督で、琴音のC級ライセンス取得時の研修会の教官。旧知のフランクを通じて、てっぺいをユース代表に推薦した。

丞南高校

東京都では帝東と二強を分け合う強豪で、過去に全国優勝を果たしている。都予選でてっぺいたち水本の前に立ちはだかる。

西郷 政光(さいごう まさみつ)
所属(背番号):丞南高校(4)→柏レイソル、五輪日本代表(6)
五輪代表のDFで、丞南高校ではキャプテンを務めた。冷静だがサッカーに対する情熱を持つ。戦術眼に優れ、ゲームの流れを読むことで敵の攻撃に対応し、DFながら必要ならば攻め上がるなど、リベロとしての能力が高い。当初はユース代表候補に入っていたが、腰痛のために辞退しており、選手権予選では万全の状態ではないものの出場してチームを鼓舞していた。チームメイトからの信頼が厚く、スタメンの見込みのない他の3年の仲間たちが受験で忙しくなるはずの時期でも西郷と共にチームに留まるほどである。柏レイソルに入団。五輪本戦後は森川や近藤らのように海外クラブからのオファーがなかったのか、Jリーグで奮闘している。モデルは宮本恒靖。
名前の由来は西郷隆盛から。
高杉 作次(たかすぎ さくじ)
丞南のFW。背番号10。1.5列目のパサーで、運動量が豊富。決勝でカウンターへの戦術変更に不満を表した武市をたしなめた。
名前の由来は高杉晋作から。
武市 慎一(たけいち しんいち)
丞南のFW。背番号19。大柄だがボールさばきがうまく、1年生ながらスタメンを奪っている。チームの勝利よりも自分が点を取れることが大事だと思っており、西郷と高杉以外のチームメイトをあまり認めていない節がある。
名前の由来は武市半平太から。
岩崎(いわさき)
丞南の部員で、おそらくはFW。西郷と同じ学年。練習でDFの裏ばかり狙って失敗したのを監督に叱られていたが、西郷の励ましで気持ちを切り替え、ワントラップシュートを成功させる。武市にポジションを奪われたため、予選決勝では応援席から西郷たちを見守った。五輪出発前の西郷にネックレスを送って励ました。
田島(たじま)
丞南のOBで、柏レイソルの選手。ポジションは不明。西郷の1年上で、西郷にチームのキャプテンを任せ、全国優勝の夢を委ねた。
丞南高校監督(仮)
老人の域に達している、丞南の監督。名前は不明。普段は穏やかな好々爺に見えるが、ランニングする選手の先頭からバイクに乗って鼓舞激励したりと、なかなか気性が激しい。他チームの選手が近くにいることを嗅覚で察知できる。

陵東高校

トップ下を置かないイングランド式のシステムを採用し、山波を中心としたサイドアタックを得意とする。水本高校とは都予選の準決勝で対決した。近藤も1年生時の当初は所属していたが、間もなく退部した。

山波 健介(やまなみ けんすけ)
所属(背番号):陵東高校(7)、ユース日本代表(12)
日本ユース代表の左サイドMF。「左サイドのスペシャリスト」の名を持ち、左足からのクロスなどで鋭い攻撃を得意とする。JY杯では決勝の後半から3-5-2の左サイドに入り、守備で貢献していたことから、安定した守備力も備えているものと思われる。高校は東京都内だが神奈川県在住らしい。近藤とは同学年で旧知の仲らしく、少なくとも中学から同じチームでやっていたと思われる。代表合宿では初招集の上、自分が落選されるかもしれないかとの不安に苛まれていたが、上を目指す思いの強いてっぺいに感化されて自信を取り戻す。卒業後は横浜F・マリノスのスカウトからも評価されていたが、最終的には大学進学を選んだ。
名前の由来は山南敬助から。
岡本(おかもと)
陵東高校のキャプテンでDF(左サイドバック)。背番号4。高校サッカーを侮辱する近藤の言葉に噛みつこうとして山波になだめられた。下の名前は不明。

金町高校

水本高校と同じ地区に属するチーム。収集した対戦チームのデータを解析し、相手の攻撃を徹底的に防ぐ「電子ロックのカテナチオ」を武器とする超守備的なチームとなり、PK戦に持ち込んではキッカーの癖を見抜いて勝利し、地区予選では水本を苦しめた。

河合 啓介(かわい けいすけ)
金町のFW及びDF。背番号6。チームのキャプテンで、元々はFWだが、チームの勝利のために選手権予選ではDFにコンバートする。上背はそれほどないが、相手の体格を利用したジャンプ力で制空権を制圧する姿から『ヘリコプター』のあだ名を持つ。試合では高さのある馬場を抑えていたが、終盤では試合中にポジショニングを学んだ馬場に逆に空中戦を制された。
大村 博也(おおむら ひろや)
金町のFW及びDF。背番号5。以前は河合とともにFWとして2トップを組んでいたが、選手権予選でDFとしてダブルリベロを組む。パソコンが得意らしく、試合でもパソコンを操作して相手の特徴を分析していた。試合では手数をかけてまでてっぺいをマークした。
兼田(かねだ)
金町のDF。背番号3。試合ではてっぺいをマークしていたが、てっぺいの動きに振り回されて酸欠を起こし、前半で交代した。
秋田(あきた)
金町のGK。背番号1。データを分析した大村のアドバイスを受けて、松枝商業戦ではPK戦で完封した。

久慈山高校

鍛え上げられたラインディフェンスと、一糸乱れぬオフサイドトラップが持ち味のチーム。東京都予選一次トーナメント決勝で水本と対戦する。モデルは國學院大學久我山高等学校。


高山 源(たかやま げん)
久慈山高校の監督で、S級ライセンス所持者。強面で、選手たちに鉄拳制裁も辞さない厳しい男。

堀川学園

都予選二次リーグにて、水本と決勝トーナメント進出を賭けて対戦するチーム。西迫・補伽の2トップは相性がよく、相手チームの脅威となる。モデルは堀越高等学校。

西迫(にしざこ)
堀川学園のFW。背番号10。非常に態度悪く、丞南に敗れた直後にインタビューに来た吉村に噛みついた。
補伽(ほとぎ)
堀川学園のFW。背番号9。西迫とは小学生のころからコンビを組んでいた。

ACミラン

言わずと知れた、世界レベルのクラブ。イタリア篇では、プリマヴェーラ(ユース)に入団したてっぺいがトップ昇格を目指して奮闘する姿が描かれる。

ユース(プリマヴェーラ)

坂本 轍平
上記を参照
アンドレア・ファルコーニ
所属(背番号):ACミラン・ユース(6)→ACミラン(24)、ユースイタリア代表(6)、五輪イタリア代表(6)
ミラノ出身。3月5日生まれ、血液型A型。
(17歳時)身長180cm、体重70kg。
(18歳時)身長183cm、体重72kg。
イタリアユース・五輪代表のMFで、代表及びミランユースのキャプテン。ピッチの状況を俯瞰しているかのように把握し、論理的に筋道を立ててゲームを組み立てる同世代屈指のレジスタ(司令塔)で、ファンタジスタのマルコをも計算に入れて使いこなす才能を持つ。長い銀髪とプレイスタイルから「銀の隼(ファルコ・ダルジェント)」の呼び名を持つ。父のルーカもかつてはACミランの選手だったことからかチームへの忠誠心は誰よりも強く、チームを侮辱する行為を認めない。それ故に、チームの和を乱す行為の目立つトトに対して強い不満を抱いていたが、トップチームとの試合では、そのわだかまりを抑えてトトにラストパスを送り、後半終了直前に同点に持ち込むことに成功。五輪代表でも戦力としてトトを推薦する。トップチーム昇格後はザンキがチームの司令塔に君臨しているため、右サイドバックとして出場している。
ディノ・シルベストリ
所属(背番号):ACミラン・ユース(17)→エンポリFC、五輪イタリア代表(17)
サルディーニャ島出身。1月6日生まれ、血液型A型。
(17歳時)身長173cm、体重65kg。
イタリア五輪代表のMF。豊富な運動量でピッチを駆け回り、敵の攻撃の芽を摘むダイナモ。トップチームとの試合ではバイエビッチをマークし、後半から左サイドに移って更に負担を増しながらも最後まで食らいついたハードワーカーである。てっぺいとは同時期に入団し、ユースの寮で同じルームメイトとなる。大人しいが芯が強く、周囲の感情に流されずに冷静な思考ができる。頭が良く、弁護士の資格を得る勉強をしている。トップチームとの試合の後、エンポリFCにレンタル移籍して主力級の働きを見せる。
アントニオ・ダンテ
所属(背番号):ACミラン・ユース(1)→ACミラン(31)、五輪イタリア代表(1)
シチリア島出身。5月24日生まれ、血液型B型。
(17歳時)身長187cm、体重76kg。
イタリア五輪代表のGK。運動能力が高く、セービングに優れている。てっぺいとディノよりも先にミランユースに入団しており、後に2人と同じルームメイトになる。性格はガサツだが情に篤くて涙もろく、ヴァレンティノのやり方に当初は不満を抱くも、トップチームとの試合後に事情を知ると他のチームメイトたちに内緒で見舞いに行くなどシャイな面を見せ、ヴァレンティノが死んだ時は代表の壮行試合直前だったてっぺいに涙ぐみながらそれを伝えた。面倒見がよく、イタリアに来たばかりで言葉に不自由していたてっぺいにイタリア語を教えた。トップチーム昇格後は試合で主にリザーブに入り、試合中に出場をせがんで監督を呆れさせたこともある。
サルバトーレ・ビアンキ
所属(背番号):ACチェゼーナ・ユース→ASローマ・ユース→ACミラン・ユース(9)→ACミラン(19)、五輪イタリア代表(9)
チェゼーナ出身。10月4日生まれ、血液型AB型。
(17歳時)身長179cm、体重68kg。
ヴァレンティノに誘われてミランに加入したFW。通称「トト」。誰にもパスは出さずに一人でゴールを決める、生粋のストライカー。ゴール前の飛び出しと決定力に絶対の自信がある。守備には全く加わろうとしないが、いつでもDFの裏のスペースを狙っているため、敵のDFにとっては油断のならない相手となる。常にチームメイトに決定的なパスを求めており、マルコから最高のパスを引き出せるFWとファビオから評される。自己中心的な性格でチームの和を乱すなどの問題を起こすことから「味方殺しのトト」と呼ばれ、親交の深いチェゼーナを離れてからはASローマなど様々なチームを渡り歩いており、JY杯前にユース代表を外されている。しかしその一方で誰よりも勝利への意思が強く、トップチームとの試合では脇腹を痛めながらも押し黙って最後までプレイを続け、ロスタイムに同点のゴールを決める。トップ昇格後は主にスーパーサブとして出場している。
モデルは作者曰くフィリッポ・インザーギ。
ピエトロ・バルタリ
所属(背番号):ACミラン・ユース(10→20)
ACミランユースのFW。てっぺいよりスピードのあるテクニシャンで、狡猾なプレーも辞さない。かつてはチームの10番を背負っていたが、加入したばかりのてっぺいに背番号を奪われ、10番の重みを知らずに譲り返そうとしたてっぺいに怒りを覚え、以来確執している。性格は陰険だが小心者。同じクラスメイトのクラウディアに片思いしているのだが、本人には相手にもされていない。トップチームとの試合では後半から右サイドハーフとして出場し、ドリブルで相手を振り切るプレーを見せた。
ロデオ・ストラーロ
ACミランユースに所属していたFW。背番号19。アルプスのモンテ・ローザのふもとにある町の出身。入院がちな病気の母親がおり、トップチームに昇格して母親を良い病院に入れようと考えていた。懐の深いボールキープが得意だがメンタルが脆く、それをヴァレンティノに見抜かれてブレシア戦でのテストでも得点を挙げながらも自分本来のプレイをできなかったことでトトの加入と引き換えにチームを放出され、他のクラブへ移籍することになる。
マッシモ・ディ・サントス
ACミランユースのFW。背番号11。ポストプレイヤー。FW同士のサバイバルテストを兼ねたブレシア戦ではゴールを挙げ、ヴァレンティノから合格を言い渡された(ただし、後でヴァレンティノが「マッシモにしか合格を言い渡していない」と言って、その前にゴールを決めて自分も合格だと思っていたピエトロを慌てさせたことから、最初からヴァレンティノの構想に入っていたとも推測される)。
ロレンツォ・ナターリ
ACミランユースのMF(右サイドハーフ)。背番号8。祖父の代から家族全員がACミランサポーターである。トップチームとの試合では前半のみの出場で、途中交代した。
ジョパンニ・デ・ローザ
ACミランユースのMF(左サイドハーフ)。背番号7。トップチームとの試合で、シュートチャンスを得たもののそれを阻もうとしたグロッソに畏縮してシュートを打てず、そのことでトトに強く責められた。前半のみの出場で、途中交代した。
ロッカ
ACミランユースのDF。背番号25。トップチームとの試合では後半からセントラルMFとして出場。経験のないポジションに当初は戸惑いを見せたものの、体を張った守備で敵の攻撃の芽を潰し、結果的にファルコーニを攻撃に専念できるようにした。
ヴァレンティノ・ダミアーニ
ミラノ出身。1月21日生まれ、血液型A型。
(36歳時)身長182cm、体重69kg。
ACミランユースの監督。トップチームのコーチであったが、前任の監督であったデ・ニーロの辞任によりユースの監督に就任した。飄々としていて人を小馬鹿にした態度を見せ、トトのわがままな振る舞いを容認したり、生き残りをかけたトップチームとの試合を強引に推し進めたりするなどで選手たちから反発を受けていたが、実際は選手思いで、トップチームに上がれない選手たちの状況を憂いていた。
以前から病気を抱えていたがそれを隠して指揮を続けるも、トップチームとの試合の最中に倒れて入院。回復を望まれるも五輪開催前に他界する。ユース時代はファンタジスタであったが、「見えないものが見えなくなった」ために選手を辞めた過去を持つ。死後にてっぺいたちにアドバイスを書いた手紙を残し、後のプレイに役立てるなど、てっぺいたちに大きな影響を与えた人物である。
デ・ニーロ
てっぺいの入団当時のACミラン・ユースの監督。てっぺいの才能を認め、背番号10を背負わせた。ロッシとは仲が良い。家庭の事情により監督を退任した。
ロベルト・セレーナ
ACミランユースの元選手で、クラウディアの兄。ミランユースで10番を背負い、将来を嘱望された選手であったが、試合でルイージのスライディングタックルを食らったために靭帯断絶の重傷を負い、選手生命を奪われてしまう。その後、自棄になってしまい実家を出たがサッカーへの未練からヨーロッパ中の医者を回り、フィレンツェの病院で手術を受けることになる。

トップチーム

ミルコ・バイエビッチ
所属(背番号):レッドスター・ベオグラード→ACミラン(20→10)
ユーゴスラビア代表のFWで、作中最強と称されるファンタジスタ。驚異的なテクニックに加え、体格的にはてっぺいと変わりないが大型DFとも渡り合えるほどのフィジカルの強さを持ち、ACミランでは不動のエースとして君臨する。すぐ熱くなりやすい性格で、19歳でミランに移籍してきた当初はイタリアのシステマティックな戦術に対する苛立ちから警告を食らうことも多かった。車好きで、愛車に『ソフィア』と名づけるほどである。グロッソとは入団して以来の付き合いで、彼の存在がミランへの移籍の決定打になっていたほど。グロッソへの悪口は自分以外の人間がやることを認めないと公言している。
モデルは元ユーゴ代表のピクシーことドラガン・ストイコビッチ。
カルロ・グロッソ
所属(背番号):ACミラン(3)、五輪イタリア代表(3)、イタリアA代表(3)
イタリア代表、そしてミランの不動のセンターバックで、ミスターミランの名を持つ。37歳(初登場時)と選手としては高齢だが、長年の経験に基づく素早い判断力で敵の攻撃を食い止める。若い頃は体を張った激しいプレーが多かった。28歳の時に妻のアンジェラを交通事故で亡くし、その後に行なわれた代表試合での失態を機に引退を考えるほどだったが、当時のファビオに励まされてそれを撤回する。かなりの酒飲みで、試合の前でも飲んでいるほど。元々は妻の死のショックを和らげたかったことからの行為であったが、現在も常習的に飲み続けている。五輪ではマークを振り切ったてっぺいを追おうとして肉離れを起こし、交代。五輪本戦後は現役こそ続行だがイタリア代表を引退する。
ポジションや外見のモデルはフランコ・バレージ、背番号のモデルはパオロ・マルディーニ。
ジェンナーロ・ザンキ
ACミランのMF(ボランチ)。背番号21。目元を隠すくらいに伸びたパーマの長髪。中盤の底からの正確なパスを得意とし、ファンタジーな攻撃参加で国内の若手でNo.1の評価を受けている。
モデルはアンドレア・ピルロ。
レナト・マストロヤンニ
ACミランのDF。背番号4。ユースとの試合では左サイドバックに入っているが、それ以前にトップチームの練習に加わったてっぺいのマークに付いたことからセンターバックもできるようであり、その時もゴールに振り向かせないようにマークしたてっぺいにダイレクトでループシュートを決められるも感心した。

チームスタッフ

アルベルト・ロッシ
ACミランのスカウト。代理人の藤井の勧めで当初は森川を見に行く予定だったが、その対戦相手であった水本との試合でてっぺいのプレーに魅了される。以後、藤井を介して何度か接触した末、てっぺいの獲得に成功する。若い頃は選手だったらしく、引退してもそのテクニックはさび付いていない。
リカルド・コマンディーニ
ACミラン・ミラネッロの料理長。ユースから育った選手が活躍する姿を見るのが自らの喜びである。ユース時代のヴァレンティノを知る人物で、ヴァレンティノが病で苦しんでいることを知るも、彼の頼みから選手たちに伝えることができずに苦しんだ。
イザベラ
ACミラン・ミラネッロのチームスタッフの女性。

インテル・ミラノ

世界的な強豪クラブの一つで、同じミラノをホームタウンとするACミランとはダービーで熱い試合を繰り広げるライバルチームである。

クラウディオ・デ・パルマ
所属(背番号):インテル・ユース(18)→インテル、ユースイタリア代表(18)、五輪イタリア代表(18)
イタリアユース・五輪代表の左サイドハーフ。インテルユースではキャプテンを務める。やや長めの髪を逆立てた髪型が特徴。飛行機嫌いな一面を持つ。アテネ五輪ではグループリーグでは出場していた姿が見られたが、奇しくも準決勝と決勝では出場機会を得られなかった。五輪終了後はトップチームに昇格。
レオナウド
所属(背番号):インテル・ユース(10)→インテル、五輪ブラジル代表(10)
ブラジル五輪代表のFW。サンパウロ出身。大柄でフィジカルに優れるだけでなく、卓越したテクニックを持つ。その実力に、ユースの選手でありながら所属するインテルの会長からも絶賛を受けている。当初は前歯が一本欠けていたが、後に金歯を差している。五輪終了後はトップチームに昇格。
モデルはロナウド。
ルイージ・ヴェルディ
所属(背番号):ボローニャFC・ユース(23)→インテル・ユース(5)
インテルに加入したDF。点を防ぐためならば、反則すれすれのチャージも厭わないプレーをする。それ故に、過去にミランの選手だったロベルトに選手生命を奪うほどの重傷を負わせてしまっている。

ACチェゼーナ

トトがユース時代に所属していたチーム。何かと移籍先のチームで問題を起こすトトも、当時のチェゼーナのチームメイトたちとはすこぶる仲が良い。

ニコラス・ザウリ
ポジションはMF。レストランで同席することになったてっぺいたちにトトの過去を話した。
バレリオ
トトのジュニアユース時代からの親友。チームの不振に加え、個人としてシュート数やアシストがゼロだったことでチームから放出された。このことがトトの現在のプレイスタイルを確立する要因となる。

日本代表

本作における日本代表はユース代表と五輪代表の2つが登場。天神の監督の志賀の紹介で、てっぺいはユース代表の合宿に参加する。ユースから五輪代表までファン・ハーレンが指揮。基本システムは連載当時の日本代表の主流であった3-5-2を採用。支配率を高めてパスを繋げるポゼッションサッカーを目的とする。

尚、沖田が五輪で21番を、平田が20番を背負っているが、実際の五輪(2004年・アテネ当時)では登録メンバーは1番から18番までの背番号登録のため、本来はあり得ない設定となっている。

坂本 轍平
上記を参照
森川 竜司
上記を参照
沖田 薫
上記を参照
近藤 敦(こんどう あつし)
所属(背番号):陵東高校→東京ヴェルディ1969・ユース→東京ヴェルディ1969(7)→RCDエスパニョール、ユース日本代表(7)、五輪日本代表(7)
東京都出身。10月31日生まれ、血液型B型。
(17歳時)身長177cm、体重69kg。
ユース・五輪代表のMF(トップ下)で、高校生Jリーガーとして活躍する司令塔。クールな野心家で、チームメイトに対しても歯に衣を着せない発言を容赦なくする。敵の当たりをものともしないフィジカルの強さと鋭いキラーパスを武器に中盤を統率する。1年生の時は陵東のサッカー部に所属していたが、上級生たちとの折が合わなかったことなどが理由で退部し、ヴェルディのユースに入団。中学時代までは線の細いテクニシャンだったが試合で使われなかったらしく、ユースに入団してからは筋トレと正確なパスの練習に励み、今の地位に昇り詰める。その経緯から、ファンタジスタであるてっぺいに対して当時の自分を思い出すことから当初は敵視していたが、JY杯のイタリア戦で、ファンタジスタのマルコを使いこなすファルコーニのプレイを強く意識するようになってからは、上を目指す手段としててっぺいを使いこなすことを決意する。五輪決勝では、ファルコーニに対するその意識が強すぎたために、パスコースが限定されて攻撃が不全になってしまったが、てっぺいの叱咤を込めた強いパスを受けて自分が為すべきことに気づき、試合の流れを日本へと引き戻して逆転勝利に貢献した。ヴェルディのユースからトップチームを経て、五輪本戦後にスペインのRCDエスパニョールへの移籍を果たし、早くもチームの主力となる。
名前の由来は近藤勇から。
選手・プレイスタイルのモデルは中田英寿。
ヨハン・ファン・ハーレン
アムステルダム出身。12月20日生まれ、血液型B型。
(44歳時)身長186cm、体重72kg。
ユース・五輪代表のオランダ人監督。冷静で論理的な思考の持ち主で、ユース代表合宿ではJY杯まで1日ごとに評価の低い選手を追放してサバイバル的な意味合いを強めた。その一方で、代表から外された選手にはアドバイスや励ましの書かれた手紙を送るなど、決して冷酷なだけではない一面を持つ。ファンタジスタを戦術における大きなアクセントと認めていると同時に必要悪と考えており、そのプレイスタイルにおけるリスクからファンタジスタを2人同時に起用しようとはしなかったが、五輪決勝でイタリア戦に勝つためにと、てっぺいたちの強い訴えからついにてっぺいと沖田の同時起用を決意する。代表では自らが愛する背番号14をてっぺいに与えるなど、てっぺいに対する期待の大きさが伺える。
フランク・リーフデ
ブリュッセル出身。2月7日生まれ、血液型O型。
(32歳時)身長184cm、体重73kg。
ファン・ハーレンの通訳で、ベルギー人の父と日本人の母を持つハーフ。それ故に日本語が堪能。父親の仕事の都合でヨーロッパ中を回っていた幼い頃に、カンプ・ノウで見たヨハン・クライフのプレイに魅了され、自身もサッカー選手を目指していたがプロ契約目前の怪我のため、その道を断念した過去を持つ。代表合宿で知り合ったてっぺいのプレーに魅了され、自身と同じようにサッカーができなくなった琴音の話を聞いて、かつての夢をてっぺいに託す。何かとてっぺいのことを気にかけている。
木戸 政孝(きと まさたか)
ユース・五輪代表のヘッドコーチ。日本が世界に対抗するためにはフィジカルありきと考えているため、ユース代表では近藤を支持し、ファンタジスタであるてっぺいを認めようとしなかった。しかしJY杯決勝のイタリア戦でのマルコのプレーに驚愕したからか、その後の五輪代表時ではファンタジスタに対する苦言は見られない。
名前の由来は木戸孝允から。

ユース代表

藤堂 祐介(とうどう ゆうすけ)
上記を参照
永倉 迅八(ながくら じんぱち)
上記を参照
山波 健介(やまなみ けんすけ)
上記を参照
五代 晃(ごだい あきら)
神奈川県出身。5月8日生まれ、血液型AB型。
(17歳時)身長182cm、体重71kg。
ユース代表のFW。背番号9。静岡県の高校に在籍。口数は少ないが、反転が早く、頼りになるポストプレーヤー。得点力も高く選考合宿では岡田等を退けて最も高い評価を得ていた。合宿ではテストの前の厳しいトレーニングでこっそりと手を抜くなど、したたかな面を見せる。高校卒業後は大学に進学している。
岡田 泰蔵(おかだ たいぞう)
大阪府出身。9月30日生まれ、血液型A型。
(17歳時)身長171cm、体重63kg。
所属(背番号):大阪府立東河内高校、ユース日本代表(15)
ユース代表のFW。100メートル11秒フラットの快速で、そのスピードを活かしたラインの裏を抜けるプレーが得意なために、最初は強いスルーパスが出せる近藤が司令塔になることを嘱望していたが、紅白戦で同じチームを組んだてっぺいのパスによって密集地でも点を決められるようになるなど成長を見せる。JY杯ではイタリア戦の後半途中から出場し、その快速で敵DFをきりきり舞いさせた。『西のロナウド』、『浪速のインザーギ』のあだ名を持つ。
名前の由来は岡田以蔵から。
土方 大祐(ひじかた だいすけ)
ユース代表のDF。背番号3。代表合宿中での評価は高い方であり、JY杯でもスタメンに入った。
名前の由来は土方歳三から。

五輪代表

西郷 政光
上記を参照
陸奥 武彦(むつ たけひこ)
所属(背番号):ジュビロ磐田、五輪日本代表(9)
五輪代表のFWで、オーバーエイジ枠で招集された。28歳(アテネ五輪時)。打点の高さとポストプレイに長けた選手で、ムードメーカーとして若いチームを引っ張った。五輪の決勝では、マルコに対するてっぺいの強い思いを知り、自らそのポジションをてっぺいと沖田に委ねた。
モデルは中山雅史。名前の由来は陸奥宗光から。
岩倉 秀美(いわくら ひでみ)
所属(背番号):鹿島アントラーズ、五輪日本代表(3)
五輪代表のDFで、オーバーエイジ枠で招集された。27歳(アテネ五輪時)。大仏のような風貌で、ワールドカップでの出場経験を持つ。Jリーグ屈指のハードマーカー。
モデルは秋田豊。名前の由来は岩倉具視から。
宮部 剛(みやべ つよし)
所属(背番号):横浜F・マリノス、五輪日本代表(1)
五輪代表のGKで、オーバーエイジ枠で招集された。30歳(アテネ五輪時)。バンダナがトレードマーク。
古高 隆敏(ふるはた たかとし)
浦和レッズ所属のFW。五輪予選では主軸だったが本戦では控えに回された。

イタリア代表

カテナチオと名づけられた堅牢な守備に、そこから生まれるカウンター攻撃は脅威。本編で日本代表は、JY杯決勝と五輪決勝でイタリア代表と対峙することになる。

アンドレア・ファルコーニ
上記を参照
マルコ・クオーレ
所属(背番号):ACパルマ・ユース→ACパルマ(35)→ユベントス、ユースイタリア代表(10)、五輪イタリア代表(10)
ナポリ出身。6月6日生まれ、血液型B型。
(16歳時)身長164cm、体重53kg。
ポジション:FW
代表の10番を背負うファンタジスタで、てっぺいにとっては最大のライバルとも呼ぶべき存在。少女のような顔や華奢な容姿、おっとりした口調とは裏腹に、極めて希少で偉大なファンタジスタとして描かれており、『イタリアの恋人』、『イタリアの超新星』、『イタリア(サッカー界)を背負って立つ』、『20,30年に一度出るかでないかの天才』など賞賛の言葉の枚挙に暇(いとま)がない。左足だけでボールに触り、ドリブル中は足下しか見ないという特異なプレイスタイルで、その左足から繰り広げられるテクニックや独自の感覚に誰もが驚かされる。試合開始、あるいは自身が試合に投入されてしばらくはピッチ内をうろつき回っているが、ピッチの情報を把握し終えると『マルコの時間』と呼ばれる時間が始まり、本格的にプレイに参入するようになって相手を脅威に陥れる。穏やかでどこか幼げな性格から、チーム内でも監督や選手から愛されているキャラクター性を持つ。五輪本戦後は30億もの移籍金でユベントスへ移籍する。
ファビオ・カステッリーニ
所属(背番号):ACパルマ・ユース→ACパルマ、ユースイタリア代表(5)、五輪イタリア代表(5)
ナポリ出身。7月23日生まれ、血液型O型。
(17歳時)身長176cm、体重68kg。
イタリアユース・五輪代表のDF(センターバック)。マルコと仲が良く、幼少時から一緒にストリートサッカーに興じていた。上背はないが身体能力がずば抜けており、大柄な相手でも一対一での競り合いで誰にも負けない強さを持つ(しかしマルコには抜かれると自ら言っていた)。子供の頃からグロッソに憧れており、五輪代表では夢だったCBコンビを形成する。決勝ではてっぺいの策にかかって失点したことで自信を失いかけるも、グロッソのカバーが功を奏して自信を取り戻した。五輪終了後はトップチームに昇格したらしい。
モデルはファビオ・カンナヴァーロ。ちなみに、第4巻のカバー折り返しにカンナヴァーロ本人が紹介され、第42節の表紙でもてっぺいとの2ショットイラストが描かれていた。
クラウディオ・デ・パルマ
上記を参照
ヴァレリオ・ジャンニーニ
イタリアユース・五輪代表の監督。陽気な中年で、マルコの才能に惚れ込み、可愛がっている。

ユース代表

ジャンカルロ・フェラーリ
イタリアユース代表のFW。背番号11。名前のフェラーリの通り、快足が持ち味で、日本代表戦ではマルコの絶妙なパスから2得点を奪った。
ダリオ・ガリバルティ
イタリアユース代表の右サイドMF。背番号7。前半では同じサイドに入ったてっぺいとマッチアップし、そのプレイに翻弄された。敬意を表して試合後にてっぺいにユニフォーム交換を求めたが、横からマルコも交換を求め、サイズ的にとてっぺいがマルコに応じたため、涙をのんだ。

五輪代表

ディノ・シルベストリ
上記を参照
アントニオ・ダンテ
上記を参照
サルバトーレ・ビアンキ
上記を参照
カルロ・グロッソ
上記を参照

ブラジル代表

カナリヤの名を持つ、世界最高レベルの代表チーム。アテネ五輪・準決勝で日本と対戦。

レオナウド
上記を参照
ディディー
所属(背番号):サンパウロFC、五輪ブラジル代表(19)
ブラジル五輪代表のFW。小柄ながら抜群のテクニックとスピードを持ち、狡猾なプレーを得意とすることから、ゲームを決定づける『クラッキ』の名を持つ。イタズラ好きらしく、準決勝前のオフで西郷のネックレスを奪い去っても悪びれないなど精神的に幼く、倫理的に欠けている面がある。
ルジェーリ
南米最強の呼び声を持つセンターバック。背番号3。理知的で、スピードとテクニックを兼ね揃えており、DFラインの統率にも優れている。その一方で、どの方向からのボールもヘディングでクリアする際は全て右足だけを使ってジャンプしているため、それをてっぺいに見抜かれて失点に繋がってしまった。

パラグアイ代表

堅守が持ち味の南米代表。五輪の準々決勝で日本と対戦。

フランシスコ・アナベル
パラグアイ代表のGKで、キャプテン。背番号1。長い手足と鋭い出足が持ち味。的確なコーチングで味方に指示を与え、チーム全体を統率する。長い脚から繰り出されるドライブのかかった正確なFKにも定評があり、チームの攻守の要となっている。人格者で、パラグアイ帰国後、人を寄せ付けない雰囲気を出していた沖田でさえも、彼に会った時は、笑顔で会話をしていた。
モデルはパラグアイ代表のGKホセ・ルイス・チラベルトと旧ソ連代表のGKレフ・ヤシン(“黒蜘蛛”の異名から)。
ガマーラ
パラグアイ代表で、「壊し屋」の異名を持つプレーヤー。背番号8。ポジションの明記はないが、おそらくは守備的MFと思われる。反則すれすれのハードタックルとしつこいマーキングが持ち味。柄の悪そうな風貌だが、パラグアイに来たばかりで言葉も分からない沖田に初めてパスを送るなど、実際は人がいい。沖田に怪我をさせたことを謝ろうと病院に訪れるものの、先にイタリアで活躍するてっぺいに追いつかなければいけない焦りから発した沖田の一言を聞いて傷つき、後に沖田の顔を傷つけるなど、両者の間ですれ違いとなる。

メキシコ代表

テクニカルで狡猾なプレイが持ち味の、北中米の強豪。JY杯の初戦で日本代表と対戦。

ホセ・ガルシア
メキシコユース代表のFW。背番号10。テクニカルかつアクロバティックなプレイが持ち味。貧しい家の出身で、成り上がるためにビッグクラブでのプレイを目論んでいる。
エデル・エルナンデス
メキシコユース代表のMF(ボランチ)。背番号13。端正な容姿から、『プリンチペ』の称号を持つ。JY杯では怪我をしていたために前半途中から出場。審判に気づかれないようなラフプレイが信条で、攻撃の中心となるてっぺいや近藤を苦しめたが、反撃に入ったてっぺいのテクニカルなプレイを抑えきれず、最後にはてっぺいを止めようとチャージを仕掛けた際に怪我を再発させてしまった。
サルバドール・ルナ
メキシコユース代表のGK。背番号1。身長165cmと小柄だが、全身バネのような身体能力を持つ。
モデルはホルヘ・カンポス。

FCベルーガ

外伝『魔法使いの夏』で登場した、Lリーグ(現・なでしこリーグ)に所属する架空のサッカークラブ。拠点は福岡。正式名称は『大村水産女子サッカークラブ』で、Lリーグに加入して間もないチームである。琴音は監督の長田の頼みからFCベルーガのセレクションに参加した。

長田 悦子(おさだ えつこ)
FCベルーガの監督。高校時代の琴音のプレイに魅了され、琴音の胸の病気を知りながらもFCベルーガのセレクションへの参加を要請した。
板垣 志保(いたがき しほ)
FCベルーガのFW。背番号9。琴音と同い年で、ロベルト・バッジオのファンであることで琴音と意気投合した。

その他

藤井(ふじい)
サッカーの代理人。ロッシと接触していた当初はつてのあった森川を推薦していたが、てっぺいのプレーに魅せられたロッシの意向に沿って、てっぺいがミランに加入するように画策する。マルコのプレーが映ったビデオテープを渡し、その映像を見たてっぺいに気持ちを向けさせるなど、なかなかの策士である。ミランユース加入直後の練習試合でてっぺいが背番号10の重みを知らないことでピエトロと諍いを起こした時に、「(イタリアのサッカーは)分かち合うサッカーではなく、奪い合うサッカーだ」とたしなめ、てっぺいにイタリアで戦う意思を持たせた。
吉村 寅太郎(よしむら とらたろう)
岐阜県出身。12月3日生まれ、血液型A型。
(35歳時)身長175cm、体重73kg。
東邦スポーツに所属するスポーツライター。JY杯でてっぺいのプレイを見て、てっぺいを取材するようになる。ライターとしての経験が長く、サッカーに対する着眼点が鋭い。
2004年に週刊少年サンデーで読み切り掲載された『大久保嘉人物語』でも出演している。モデルはサッカーライターの吉村憲文。
楢崎 泰子(ならさき やすこ)
京都府出身。8月16日生まれ、血液型B型。
(25歳時)身長161cm、体重50kg。
東邦スポーツの新聞記者。日本ユース代表の取材でてっぺいを見て、以来てっぺいを追いかけて取材する。若手のため、ライターとしての実力はまだ吉村に及ばないようである。職業柄、森川とは知り合いで、女性にウブな森川をよくからかっている。
坂本 権平(さかもと ごんぺい)
てっぺい・琴音の祖父。ミニ外伝で登場。若いころは船乗りだった。
中岡 賢二(なかおか けんじ)
中岡遼太郎の弟で、小学生。サッカーが得意だが周囲が自分についていけないために一人でいたところでてっぺいに会い、てっぺいに勧められて仲間たちと再びプレイするようになった。
クラウディア・セレーナ
てっぺいのイタリアの学校でのクラスメイト。兄のロベルトが重傷を負ってサッカーができなくなり、家を出て行ったことでサッカーに嫌悪感を持つようになり、てっぺいたちサッカー選手に対しても冷たい態度をとっている。フィレンツェの病院に入院する兄と再会したものの、現在もサッカーにこだわる兄を理解できなかったが、同じ病院で検査を受けて五輪の決勝に間に合うことに喜ぶ沖田の表情を見て、サッカーに対するわだかまりを氷解させる。
ナディア・マリーニ
クラウディアの友人。ミーハーな性格。弟が日本の古いアニメにハマっている。
モニカ
クラウディアの友人。落ち着いた風貌の少女。
アンジェラ
カルロ・グロッソの妻で、グロッソが28歳の時に事故死した。病院に搬送される際に、試合前にも関わらず駆けつけたグロッソに試合に出るようにと気丈に突き放した。

カンピオーニ

「見上げてごらん」連載中の2006年、『週刊ヤングサンデー』2006年20号(4月25日号)に掲載されたサッカー漫画。『ファンタジスタ』とは世界観を共有する。坂本琴音などがゲスト出演している。

ストーリー

伊豆諸島・八丈島の八丈島高校サッカー部に在籍する主人公・三原京介(みはら きょうすけ)が、全国高校選手権の東京都A代表を賭けて試合に望む。

脚注