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ブロッケンブラッドIV/塩野干支郎次

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著者: 塩野干支郎次
巻数: 1巻

塩野干支郎次の新刊
ブロッケンブラッドIVの新刊

最新刊『ブロッケンブラッドIV


出版社: 少年画報社
シリーズ: YKコミックス


ブロッケンブラッド』 (BROCKEN BLOOD) は、塩野干支郎次による日本の漫画作品。主人公のドイツ系三世の少年が魔女っ子ヒロインに変身し悪の錬金術師と戦う、錬金"女装"魔女っ子バトルコメディ。

概要

当初は読み切りとして『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)2004年2月号に最初に掲載され、続いて『ヤングキング別冊キングダム』(同)2004年6号にメイド喫茶編が掲載された。その後、2年近い間を置き、『ヤングキング』(同)2006年3号から7号で連載されることとなる。そして、2007年に『ブロッケンブラッドII』、2008年には『ブロッケンブラッドIII』が『ヤングキング』で月一連載された。

2009年は『ブロッケンブラッドIV』が『ヤングキング』から『ヤングキングアワーズ』に移籍連載。その後も『ヤングキングアワーズ』において『ブロッケンブラッドV』、2010年4月からは『ブロッケンブラッドVI』、同年10月からは『ブロッケンブラッドVII』と引き続き連載されている。

コメディ漫画かつ、元々読み切り作品だった事もあってか、基本的に一話完結である。また『II』からシーズン・シリーズ化されており、単行本は各シーズンそれぞれ全1巻という扱いになっている。

あらすじ

17世紀ドイツの錬金術師「ヨーハン・シュルツ」は、独自の科学理論で霊的エネルギーと物理現象を相互に変換する能力によって「魔女」を創る事に成功した。そして、その能力を自分の血液に与え子孫に残した。月日は流れ現代、子孫である守流津健一は従姉である四方田礼奈の策略によって男にもかかわらず「変身魔女っ子ヒロイン」にされ「ブロッケンの血族」として先祖が残した人工魔女理論を悪用する錬金術師を狩るために戦い続ける。

登場人物

守流津 健一(しゅるつ けんいち)
ドイツ系三世の少年。高校1年生の男子で15歳『IV』から16歳。。ブロッケンの血族の本家の末裔であったことから、従姉の礼奈によって男の子なのに「変身魔女っ子ヒロイン」にされ、人工魔女理論を悪用する錬金術師たちを狩ることになる。本人の意思とは無関係に潜入捜査のため様々な女装コスプレをさせられ、戦う時は変身リボンを使い魔女っ子に変身するが、魔法は使わずショッキングピンクの魔法ステッキで逆ギレ気味に殴りつけて敵を薙ぎ払っている。潜入捜査のため偽名を使い分けており最初に使った偽名は「まろんちゃん」。、現役女子中学生アイドル「ノイシュヴァンシュタイン桜子」として芸能界に潜入する謎の美少女「クリスチーネ幸田」ということになっている男子高校生「守流津健一」という立場である。美人に弱い上に気が多く出会う女の子に大抵惚れているが、相手が実は自分と同じ「女装男子」(「女装青年」や「女装少年」)だったりで正真正銘女性である花京院京香以外は距離を置いている。
ノイシュヴァンシュタイン桜子
芸能界で潜入捜査するために健一が嫌々演じるハーフの現役女子中学生新人アイドルで、デビュー当時から圧倒的な人気を誇り国民的アイドルにまで上り詰める。女優としても活動するが、中学生のアイドルの割に妙に露出の多いシーンをドラマ等で演じる事になるのは、「表向きは15歳だが本当は短大卒の23歳」という裏設定の為。一時期、ニセのスキャンダルで人気が失墜しドサ回りをするまでになる。その最中、警視庁をバックに据えたアイドルグループ「KGB48」(カーゲーベーフォーティーエイト、警視庁ガールズバタリオン)に加わることになり更にはその中から3人によるアイドルユニット「カッシュマッシュ」 (KASHMASH) としてデビューしその人気は更に加熱するが、実はこの3人が全員である事は知られていない。その後、捏造スキャンダルは偽者の仕業という事実が全国放送で晒されたため人気を取り戻す。
クリスチーネ幸田
学園(女子中学校)に潜入捜査した時に使った偽名。通称「クリス」。本来なら明日香の仕事だったのだが1人では心許ないという事で、礼奈の趣味もあり眼鏡っ子な14歳の女子中学生として女装して潜入する事になった。源太郎やとしお、西園寺綾姫とはこの偽名を使っている時に出会った為、こちらが本名で女の子だと思われている。
ホーエンツォレルン楓
桜子のスクープ報道の真実を探るまでの間、健一が演じる羽目になったもう1つの姿。美少女気象予報士として「お天気魔女ホーエンツォレルン楓マジカル天気予報」というコーナーをニュース番組に設けている。その予報は礼奈が大金を叩いて開発させたスーパーコンピュータで各国の気象衛星から情報を得ている為、ほぼ当たる。こちらもデビューから視聴者に大好評を博す。桜子と同時に演じなければならなかったため、重労働を強いられたが、桜子の偽者を演じていた変身能力を持つ服を使う女性が仲間になり、彼女が替え玉となることで一先ず問題は解決した。
四方田 礼奈(よもだ れな)
健一の従姉で健一を変身魔女っ子ヒロインにした張本人。30代で娘も1人いるが、正確な歳は不明。旧姓:守流津。女装した健一に潜入捜査をさせ魔女っ子ヒロインとして戦わせているが、「ノイシュヴァンシュタイン桜子」として芸能界デビューさせてからはお金を儲ける事を考えることが多く、事件とは無関係に仕事をさせることもある。なお、健一に着せている魔女っ子ヒロインの衣装は彼女がデザインしている。昔は自らが「魔法のポケベルエンジェル・ホワイティ・レナ」として活躍しており、その際に第一期時代の不可能姉妹とライバル関係にあった。
四方田 明日香(よもだ あすか)
礼奈の娘。中学2年生で14歳。健一が魔女っ子ヒロインとして戦う前は彼女が戦っており、後に健一のサポートに回っている。戦う時は魔法の傘「アンブレラ・イージス」を扱い、健一と違い彼女は魔法を使っている描写がある。健一に好意を寄せている一方、健一の女装姿に興奮し特に露出度が高いか何かしら自分の琴線に触れるコスチュームであった場合は大量の鼻血を吹き酷い時は失神している。後にこれを生かす修行を行い、心頭滅却により防御の波動を放つ大技「ソウルパワー・イージス」更に応用の攻撃技「ソウルパワー・プレス」を会得する。なお健一が桜子として歌うときは、彼女が「声帯遠隔操作装置」を介して歌っている。
羽生 源太郎(はにゅう げんたろう)
10年前、13歳の時に礼奈によって健一と同じように魔女っ子に仕立て上げられた陰陽師の末裔の青年。現在24歳で大学院生。女装癖がすっかり染み付いてしまい今も女装姿で居ることが自然になってしまっているが、健一も見惚れる程のクールビューティーで女子中学校に潜入してもバレる事はなかった。魔女っ子ではあるが当時の礼奈の趣味が余りにも奇怪であり、コスチュームはどう見てもコメディアン風。しかもそのまま戦わされていた上に15歳時に「服が似合わない」という理由で礼奈に捨てられた為、復讐の機会を伺っていた。健一との戦いを経て礼奈に対する復讐心は治まり、健一のピンチには颯爽と駆けつける心強い味方になる。変身コスチュームに対して精神的な拒否感があったため変身はしていなかったがその後、としおと共に強制的に健一とお揃いのコスチュームに変身させられたことで克服する。尚、健一の事は女の子だと思っており好意を抱いている。「カッシュマッシュ」のメンバー「翔子」『IV』の第4話と『ドラマCD』の中でのみ「羽仁翔子」、「深野しおん」とある。として健一・としおと共にアイドルデビューを果たす。
二十代の半ばに差し掛かり、その年齢を気にしている。
深野 としお(ふかの としお)
過去に若き日の礼奈や警察と戦いを繰り広げた3人組の女怪盗「不可能姉妹」(インポッシブルシスターズ)、その次女“インポッシブル・シャーク”の息子。現在15歳で高校生。女装怪盗として母親が率いる第二期となった不可能姉妹の仕事を手伝っていたが健一の説得で目が冷め、「君に見合う立派な男になる」と約束して去る。こちらも女装姿は完全に美少女であり、健一はまたも見惚れていた。健一に見合う立派な男になると宣言したはずが再び現れた時にはKGB48のアイドルコスチュームであり、しかも健一と同じ服装である事に喜びを感じるという変態気質になってしまっていた。後に源太郎とは健一を巡る三角関係を形成しており、こちらも健一が男であるという事実には気付いていない。「カッシュマッシュ」のメンバー「しおん」として健一・源太郎と共にアイドルデビューをした。
替え玉ちゃん(かえだまちゃん)
錬金術師の女性。捏造スキャンダル事件の黒幕に雇われ、ブロッケンの血族の力で作られた変身能力をもたらす服を使い、偽の桜子を演じて事件に荷担していたが、現在は改心し、健一(桜子あるいは楓)の影武者として礼奈の元で働いている。非常に控えめな性格で自己主張をしない為、礼奈に良い様に使われているのではないかと健一は心配している。
本名は「海江田たまみ」。変身の術を受け継ぐ忍者の末裔と言う事実も判明した。
守流津 愛(しゅるつ あい)
健一の妹。小学3年生で9歳。健一と同じく礼奈によって魔女っ子ヒロインにされたものの、今ひとつ出番が無い。フィギュアスケートが得意で、全国大会にまで進出し、優勝もかくやとの所に迫るも、突如現れ暴れ始めた敵を倒すために出てきた兄に優勝をもぎ取られてしまった。
守流津 美加子(しゅるつ みかこ)
健一と愛の母。今は世界を股にかけて活躍する工業デザイナーだが、実は10代の頃、礼奈と2人で魔女っ子コンビ「ゴールディ・ホワイティ」を組み、「魔法のポケベルエンジェル・ゴールディ・ミカ」として第一期の不可能姉妹と戦っていた。
守流津 健介(しゅるつ けんすけ)
健一と愛の父。国際線のパイロットをしている。
かつては礼奈や美加子と共に「天空のエンジェル・リヒトホーフェン薫子」として戦っていて、今なお現役であった事が健一にぬぐい難いショックを与えた。

単行本

  • ブロッケンブラッド - 2006年3月27日発売 ISBN 4-7859-2627-9 第0話(2色カラー)はヤングキングでの連載第1回で第3話と共に掲載。読切漫画「ナース・アサルト!」 を収録(ヤングキングアワーズ2003年4月増刊号掲載作品)。
  • ブロッケンブラッドII - 2007年9月25日発売 ISBN 978-4-7859-2852-0
  • ブロッケンブラッドIII - 2008年9月26日発売 ISBN 978-4-7859-3031-8
  • ブロッケンブラッドIV - 2009年10月7日発売 ISBN 978-4-7859-3235-0 傭兵漫画「ブルームド イン アクション (BLOOMED IN ACTION) 」第1話を収録(チェンジH pink掲載作品)。
  • ブロッケンブラッドV - 2010年5月12日発売 ISBN 978-4-7859-3381-4 第0話として『V』特別編(カラー4P)を収録(チェンジH blue掲載作品)。
  • ブロッケンブラッドVI - 2010年11月9日発売 ISBN 978-4-7859-3504-7

ドラマCD

2010年に、単行本「ブロッケンブラッドV」と本誌『ヤングキングアワーズ』の購入者を対象とした、応募者全員実費頒布サービスとしてドラマCD化された。ドラマは塩野による原案・監修のオリジナルストーリーで、ジャケットも描き下ろし。同年9月下旬頃より発送されたコミックナタリー - 「ブロッケンブラッド」ドラマCD化決定、守流津役は釘宮少年画報社 / アワーズ - 2010年05月11日 ブロッケンブラッドドラマCDブロッケンブラッド SPECIAL PRESENNTS - ドラマCD特設ページ

メインキャスト
  • 守流津健一:釘宮理恵
  • 羽生源太郎:井上麻里奈
  • 深野としお:小林ゆう
  • 四方田礼奈:三石琴乃
  • 四方田明日香:阿澄佳奈

脚注

外部リンク