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ホムンクルス 15

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ホムンクルス』は、山本英夫による日本の漫画作品。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて不定期連載されている。単行本は、2010年8月現在13集まで発売中。

あらすじ

一流ホテルとホームレスが溢れる公園の狭間でカーホームレスをしていた名越は、医学生である伊藤に出会い、報酬70万円を条件に第六感が芽生えるというトレパネーションという頭蓋骨の穴を開ける手術を受けることになった。その手術以降名越は右目を瞑って左目で人間を見ると、異様な形に見えるようになった。伊藤によると「他人の深層心理が、現実のようにイメージ化されて見えているのではないか」という。

登場人物

名越 進(なこし すすむ)
新宿の公園付近でカーホームレスをしている虚言癖のある34歳の男。頭蓋骨の穴を開けるトレパネーションという手術を受けたことによって、トラウマに基づく深層心理が具象化した姿「ホムンクルス」が見えるようになった。かつては外資系金融のエリートとして働いていた。顔を整形している。
伊藤 学(いとう まなぶ)
金持ちのボンボンの医学生。1981年6月23日生まれの22歳。高級ホテルとホームレスの蔓延る公園との間にいた(生活していた)名越に興味を持ち、名越にトレパネーション手術を施す。厳格な父親の元に行くとき以外は派手なアクセサリーを身につけている。名越のホムンクルスの世界は、グッピーが映る水のかたまりした人間として映る。小学生の頃に飼っていたグッピーを美の象徴として捕えて虜になって女装をしていたことがあったが、グッピーを父親に殺されたことがトラウマになっている。
組長(くみちょう)
本名不明。名越のホムンクルスの世界では、ロボに守られた少年として映る。新宿で小指詰めの組長として恐れられていたが、その真底には、少年時代、農作業中に誤って友達の小指を鎌で刈ってしまった事によるトラウマがあり、懺悔の念を感じながらも、それを紛らわすために虚勢を張って(名越にはそれがロボに映った)やくざになってしまった過去を持っていた。76本の小指を刈ってきたが、名越との関わりを通じて罪と向き合い、やくざからの更生を決意する。そして77本目に自らの小指を刈ることで罪悪感から解放され、ロボも見えなくなった。代わりに、名越の左腕にロボットが移ってしまうのだった。
1775(いちななななご)
本名は「ユカリ」。渋谷のブルセラ店で1775のナンバーを下げて、商品として売られていた女子高生。名越のホムンクルスの世界では、砂の人間として映る。両親はいわゆるマニュアル世代に生まれてきた人間で、厳しい教育として彼女に対して過剰なまでのしつけを行った結果、彼女は自失の状態となる。作中では、万引きのドサクサにまぎれて伊藤に連れて行かれ「初体験の相手をする」といわれるも、カラオケボックスで暴言を吐いて一蹴。その後名越によって車で自宅へ送られるも、車内に携帯を忘れて名越に持ってこさせた。その後名越と着衣状態で行為に及ぶ。
ケンさん
新宿の公園でホームレスをしている男。名越に気をかけて、捨てられた毛布やタオルを拾って渡したり、銭湯をおごられたりしている。
イタさん
新宿の公園でホームレスをしている元料理人。ホームレスたちが集めた食材をうまく調理している。朝に公園に鳥に餌やりをしている。名越のホムンクルスの世界では、球状の液体として映る。
伊藤の父(いとうのちち)
脳神経外科病院を経営している医者。入院中で死期が近づいているが、その事を息子の学に隠していた。
ななみ
名越が外資系金融エリート時代に知り合った虚言癖のある女性。

関連項目

  • ホムンクルス
  • 頭部穿孔