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ムヒョとロージーの魔法律相談事務所/西義之

共有

著者: 西義之
巻数: 18巻

西義之の新刊
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所の新刊

最新刊『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 18


出版社: 集英社
シリーズ: ジャンプコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

774nashinashi 銀魂アカですが…、西義之先生『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』アニメ化・新連載おめでとうございます!早速ジャン+読ませていただきました。連載当時はWJ読者で、銀魂の桂さんと同じくらい五嶺様が大好きでした。お声がついてフルカラーで動かれる五嶺様に会えるのがいまから楽しみです。
ki_chikichi RT @livedoornews: 【連載終了から10年】「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」がアニメ化決定! https://t.co/rzen7svc53 今夏、BSスカパー!とアニマックスで放送。詳細は不明だが、ムヒョのライバル・円宙継(エンチュー)との戦いが描かれる…
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tomooozou RT @mahouritsuanime: TVアニメ「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」公式アカウントです! 集英社週刊少年ジャンプの大人気コミック「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」が待望のアニメ化! 2018年夏、BSスカパー!&アニマックスにて放送決定です! #ムヒョ…
orere_DAISENSEI RT @yarare_kanrinin: 【朗報】ジャンプ漫画『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』まじでアニメ化決定! 今夏放送開始! https://t.co/IawOz1qsJr https://t.co/eKpwXes7fF

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所の既刊

名前発売年月
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 1 2005-05
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 2 2005-07
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 3 2005-10
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 4 2005-12
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 5 2006-03
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 6 2006-06
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 7 2006-08
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 8 2006-10
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 9 2006-12
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 10 2007-02
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 11 2007-04
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 12 2007-06
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 13 2007-08
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 14 2007-10
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 15 2007-12
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 16 2008-02
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 17 2008-04
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 18 2008-06

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』(ムヒョとロージーのまほうりつそうだんじむしょ)は、『週刊少年ジャンプ』2004年53号から2008年14号まで連載された西義之作のホラー漫画作品。作品名の長さから「ムヒョロジ」や「ムヒョ」と呼ばれることが多い。2007年8月11日に西義之・天羽沙夜作の小説版が集英社ジャンプ ジェイ ブックスから刊行された。アメリカ合衆国では他の人気のある『ジャンプ』作品とともに、英語版の単行本が流通している。

概要

初出は『赤マルジャンプ』2004年春号の同名の読切作品。

その後、『週刊少年ジャンプ』で行われた第1回金未来杯(ゴールデンフューチャーカップ)に同名の読切作品を出品(2004年37・38号)、5作品のエントリーのうち第4位の評価を得る。

あらすじ

本来なら現世にいるべきではない死霊が跋扈し人を害する事件が度々起こる現代の日本。この世界には、魔法律協会と呼ばれる魔法律によって霊の犯罪を裁きあの世へ送るために作られた新設の機関が存在している。

物語は、六氷魔法律事務所を主な舞台に、魔法律を使いこなす天才少年ムヒョと凡庸な助手ロージーの二人の魔法律家の活躍を主軸に展開してゆく。

登場人物

一部の登場人物に年齢の概念がない。

六氷魔法律事務所

ムヒョ / 六氷透(むひょう とおる)
本作の主人公。「六氷魔法律相談事務所」の所長にして、唯一魔法律の執行を許される魔法律家の最高位「執行人」の位に史上最年少でついた天才。
「ヒッヒ」と不気味な笑いかたをする。見た目はとても幼いが、シビアな現実主義者で言動も荒く、霊の調査を依頼してきた刑事に足手まといになることを理由に「ついてくんな」と発言するなど、言いたいことははっきりという。そのため、冷酷な性格だと誤解されやすい。しかし実際は仲間思いで、正義感の強い性格の持ち主。ぶっきらぼうだが面倒見もよい。ビコ曰く「口下手」。髪型が特徴的(寝癖らしい)。そのせいでよくらっきょやたまねぎと言われる。刑事物が好きで『逆ギレ刑事』というドラマにはまっている。さらにジャビン(ジャンプのパロディ)を暇さえあればいつも読んでいる。
常人の数倍の煉の持ち主で、呪文無しでの執行が可能。通常30分の時間が必要となる魔法律書と通行証の融合を3分足らずで成功させるなど、執行人の中でもとりわけ強力な力を持つ。反面、執行によりかなりの煉を消耗するため、よく睡眠を取る。通常は執行後3日3晩は寝ている。その優れた才能故に人々の尊敬を集めるが、嫉妬されることも多い。
自分の才能を妬んで闇に落ちた親友・エンチューを「凡人」呼ばわりしバカにした態度をとっていたが、本当は誰より彼を心配しており、どんな時でも彼のことを忘れたことはなく、彼のことを今でも相棒だと思っている。
ミックとの戦闘後に今まで使っていた魔法律書が二つに裂けてしまった。その後、ビコとリオの手により完成した3倍出力の魔法律書を1人で、そしてわずか数分で使用者を書が試す試練を乗り越えている。また、その新しい魔法律書は使用者にかなりの負担がかかるようだが、ムヒョはそれをも耐えることができた。
ベクトール編では、世間に出回る前から既に霊根に取り憑かれていたため、定期的にどんなことをしても『起きなくなる』という症状が出ていた。短いときでも半日ほど、最長で3日起きず火事でさえ起きなかったが、実際は霊根のせいではなくロージーへ煉が流出しその疲労で昏睡状態になることがあきらかにされた。
年齢不詳だが、作者曰く中学生以上であることは確からしい。
「ジャンプアルティメットスターズ」のムヒョの「コマ相性」にネウロがいることからして、コラボなどもしているせいかネウロとはたがいに仲が良いらしい。
身長128cm(尖った髪を除けば実際は110cm台らしい)。1月23日生まれ。好きなもの:ジャビン。特技:爆睡。苦手なもの:太陽の光と安眠の妨げ(特にロージー)。
ロージー / 草野次郎(くさの じろう)
もう一人の主人公。「六氷魔法律相談事務所」に勤めるムヒョの助手。
ムヒョとは対照的で、臆病で泣き虫だが、純粋で心優しい性格。魔法律にかける情熱は人一倍強く、ムヒョの役に立とうと日々努力している。何をやってもドジを踏む落ちこぼれで、世間ではダメ助手と噂されているが、本来は裁判官補佐しか使えない杖の魔力を発動させたり、多数の悪霊を魔縛りの術で止めたりと、潜在能力は計り知れず、ペイジ曰く「常人の数倍の煉がある」という。
初登場時は二級書記官だったが、進級試験を受け一級書記官の仮免許を取得。最終話では一級書記官に昇進している。、乗り物(船や車類)に酔いやすい体質。近視のため普段はコンタクトをつけているが、事務所内にいる時は書類を見る時など、時々眼鏡を掛けている。事務所内の事務的な仕事はすべて彼がしている。華奢な体つきのため、敵味方問わず、度々「モヤシ」と称される。
魔法律家を目指したきっかけは、霊に憑かれた友達を魔法律家(実はペイジなのだがロージー自身は覚えていない)に救われたこと。数度にわたりMLS(魔法律学校)を受験したが、いずれも落ちてしまったため、きちんとした魔法律教育は受けていない。それ故2年前にムヒョの助手試験を受けたときは全くの素人だった。なぜ採用されたのかはっきりとは語られていないが、潜在能力と人柄を買われてのことと推測される。割と女性に好かれる(リリー曰く「よく見るとイケメン」)
特別教合宿ではエビスから渡された煉と元々持っていた自分の煉で霧吹山のブイヨセンをあいてに直書き魔縛りを成功させる。その後もミックに対しても直書き魔縛りの術を使っている。
ムヒョ曰く「危なっかしい奴」(ちなみに彼に名前などで呼ばれることはめったになく、「クズ」や「カス」呼ばわりされることも)。その性格や立ち位置などから、ヒロインのような役回りをすることも多々ある。
物語終盤で、ロージーは常に煉が体外に流れる「煉流出型」であることが判明。ペイジがロージーに贈ったタイは「風に逆らう燕」という煉の流出を抑える魔具である。
リリー・マリル曰く、ムヒョと互いの力を引き出し合う「アロロパシー」という奇跡の力を持っているらしいが、本人達はそのことを知らない。アロロパシーは、ペイジ曰く、「腐れ縁の赤い糸」。しかし、マリルとリリーは、略して「腐れ糸」。
身長170cm。9月29日生まれ。特技:スーパーハリボテテク、料理。好きなもの:紅茶、お菓子。苦手なもの:幽霊、怖いムヒョ。

魔法律家

ヨイチ / 火向洋一(ひむかい よういち)
ムヒョやエンチューの魔法律学校(MLS)時代の同級生にしてMLS教職員。協会の調査本部に身を置く。
とても仲間(友達)思いで、エンチューに狙われ常に危険に晒されているムヒョの身を何かと案じる。魔法律家第二位・執行以外の魔法律をこなすエキスパート「裁判官」の資格を持つ。女好きで、「魔法律界のプリンス」とも言われている。
身軽さを生かした魔縛りの術の連撃が得意。仕事は苦手らしいが、最強の裁判官と称されている。ちゃっかり陣の作成に必要なテープや破魔丸と言った魔具を持ち合わせたりと、有能な裁判官である事が伺える。
軽い男にも見えるが、エンチューに「裁判官でも立派に戦える」事を示すためにブープと死闘を繰り広げたり、魔監獄へ幽閉されるエンチューを見送った際には涙を見せる等、熱い一面も持っている。
MLS時代からムヒョの相棒になることを望んでいた。最終条(最終話)では、ムヒョの相棒になれずに泣いていた。
身長173cm。8月5日生まれ。好物:サンドイッチ、女の子。特技:スポーツ全般・サイズ当て、タッチ、隠密行動。苦手なもの:仕事・女の子の涙。
ビコ / 我孫子優(あびこ ゆう)
ムヒョのMLS時代の同期生。魔具(札やペンなどの魔法律家の専門用具)を製作する「魔具師」で、通称「魔具師のビコ」。MLS時代からすでに魔具師としての才能があった(エンチューの魔封じの筆を直す等)。
一人称は「ボク」で男児のような外見だが、歴とした女の子である。頑固な性格の持ち主で、物事を率直に言う。基本的に無表情だが、少女らしい一面を見せることもある。禁魔法律家に堕ちた師匠のリオを今でも尊敬している。
リオが作ったムヒョの魔法律書が壊れた為、新しい物を製作し、リオを奪還したことにより彼女の協力を得て、「未完の書」を完成させた。魔監獄へ幽閉されるエンチューを見送りに行った際、パーティーで作ったパンをエンチューに食べてもらうため渡す。
身長126cm。2月28日生まれ。特技:掃除、物を直す(分解)、物持ちがいい、天然ボケ(自覚無し)。好物:グラタン(リオが作ったものが世界一だと思っている)、レーズンパン、果物全般(特にキイチゴ)。苦手なもの:走る(袋が重いから)、炭酸のジュース、長い会話。
今井玲子(いまい れいこ)
裁判官で、ヨイチの先輩。
勇猛果敢で男性的な厳しい性格だが、女性らしい面倒見のよさも併せ持つ。MLS時代からその強運と生命力で、悪霊退治・洞穴に十日間家出・海に置き去り20km遠泳など数々の「不死鳥伝説」を作る。悪霊退治の詳細については小説[七色の魔声]にて明らかにされている。また毒島とはMLS時代から同期同室の仲であり今でも一番の理解者である。
脱走しようとした悪霊ソフィーを身を挺して抑えるも、殉職したかと思われたが、奇跡的に生還。その後はロージーの世話をしながら、ペイジの下で働く。
剣道五段の達人で魔厄小太刀を主要武器として扱う。パンジャの襲撃を受けた際はトイレの清掃用具を振り回して戦ったこともある。
ミックに捕まりアジトに連れて行かれるが、ロージーらに無事救助され、リオと共に帰ってくることが出来た。エンチューとリオの判決が決まった後、「無期執行猶予」の判決が下ったリオの監視員として共に暮らしている。
毒島にロージーとの事を茶化されると真っ赤になるなど、照れ屋な一面も。
身長164cm。2月10日生まれ。好物:牛乳や乳製品に酢の物。特技:暗記(復唱も可)、剣道(五段、達人)。苦手なもの:星座占い(気になるので見たくない)。
ペイジ・クラウス
執行人。初老の男性。魔法律協会調査本部長で四賢人の一人。ヨイチの上司で、ムヒョとエンチューの師匠。ロージーが魔法律を志すきっかけをつくった人物。
自称、詩人。普段は飄々とし物腰も穏やかだが、怒ると突然乱暴な口調になる。(ロージー曰く「やっぱムヒョの師匠」)
MLS時代からムヒョ・エンチュー・ヨイチ・ビコらの面々の笑顔をただ守りたいと思っていた。エンチューがいつかムヒョの才能に潰されてしまうのではないかと思い、エンチューに通信教育による受講を勧めていたが「友達がいるココにいたいです」という言葉を信じて敢えてそっとしておいた。そのため、エンチューが禁魔の道に走っても、けっして諦めなかった。
エンチュー編ではヨイチと共にイサビのもとを訪れ、イサビや山の怪に勝利、イサビを認めさせティキを倒すのに必要な古の魔具「通行証」の在処を聞き出した。その後のティキとの死闘の末、エンチューを助けることに成功する。
ベクトール編では、彼に対して組織された協会討伐軍の中心として活躍。一連の騒動が起こる前からムヒョが霊根に取り憑かれていることを知っていた。
50年前のティキとの戦闘で師匠を亡くし、自身も足を悪くしている。
喫煙時にパイプをくわえている。魔法律書は本型と杖型。
コミック4巻・5巻・6巻(一部を除く)では、眼鏡をかけていなかったが、7巻以降は、眼鏡をかけている。
身長190cm。5月25日生まれ。好物:詩、パイプのケムリ、ブランデー、甘いコーヒー、演劇(バレエ、オペラ)、散歩(旅に発展する時も)。特技:詩(だと思っている)、アイロンがけが早い、弟子の育成(だと思っている)。苦手なもの:ピカピカじゃない靴、機械全般、協会関係者、パーティー・美しい女性。
ゴリョー / 五嶺陀羅尼丸(ごりょう だらにまる)
執行人。陰陽道の流れを汲む名門・五嶺家の頭首であり、超一流魔法律事務所・五嶺グループの若頭取。ムヒョのMLS時代の先輩。
ムヒョと比べると煉の量は少ないが、五嶺家秘伝の技や戦略を駆使して戦う。また、軽い執行なら呪文無しでも発動できる。
「〜だねぃ」という独特の話し方をする。プライドが高く、わがままで毒舌。富や名誉を重んじ、グループのためには自分や他人を犠牲にすることも厭わない。しかしその割には金銭感覚に疎く、14巻の質問コーナーでは「1円ってなんだい」と質問してエビスを絶句させた。子供時代から大組織の頭首という立場にあり、そのプライド故に友人を作らなかった。唯一エビスにはパートナーとして絶対の信頼を寄せているが、態度にはほとんど表さず、豚呼ばわりして過酷に扱う。
魔法律協会を打倒禁魔法律へと煽り、また独自に禁魔法律家達を追っていたため、箱船による攻撃を受け、五嶺グループは壊滅状態に陥った。その後は個人的にムヒョ達に協力していたが、箱船が倒された後に姿を消す。エビスと共に旅をしているらしき様子が描かれているが、詳しい状況は不明。
身長178cm。12月20日生まれ。好物:羊羹、おしるこ、蕎麦、茶、庭の散策(五嶺邸内)。特技:書(毛筆師範級)、戦略、地獄耳。苦手なもの:お金の計算、騒音、電車、油っこい食べ物、生臭い食べ物etc(食べ物の好き嫌いは多い)。コミックス8巻の質問コーナーでの彼の性別を問う読者の質問に対し、作者は「さてどっちでしょう」と答えている為、性別は不明である。
エビス / 恵比寿花夫(えびす はなお)
ゴリョーの右腕で、裁判官(補佐系)。
元は盗みなどをして生活していた霊媒体質の孤児。
物語の舞台より10年前、ヘドロの中で力尽きていたところをゴリョーに救われ、以来ゴリョーの側近を務めている。「初めて誰かから必要とされた」こともあり、ゴリョーを非常に慕っている。彼の補佐に徹してきたため、一人で霊と戦うことはできない。
赤沢団地編での失態により一度は解雇されたが、それでも忠誠心は揺るがず、ゴリョーが誘拐されたときなどは命がけで助けようとした。その後は再びゴリョーの側近に戻りサポート役をこなしている。
身長130cm。12月21日生まれ。好物:ラーメン、包(パオ)全般(主に肉まん)、鯛焼き、たこ焼き、お好み焼き。特技:ゴリョーの身の回りの世話(着付けやスケジュール管理など。五嶺グループの人間のほとんどもそう思っている)、早起き(目覚まし時計が無くてもOK)。苦手なもの: 五嶺の怒り、閉所と高所。
マリル・マシアス & リリー・マシアス
二級書記官の双子の兄妹。まだ子供だが、魔法律研究で名が知られている魔法律博士。
ロージーらと共に魔法律協会の強化合宿に参加した。霊の対処法など知識は豊富で、誰に対しても偉そうな口を聞く。妹のリリーは異様に霊感が強い。彼らが研究中の「アロロパシー=人における成長の相互作用」がムヒョとロージーに働いていると考え、気にかけている。現在、ペイジ達調査本部と協力関係にある。
エンチューをめぐるすべての戦いが終わった後、二人で今回の戦いのすべてを歴史として書き記している。イサビとフリオがいつの間にかいなくなったこと、禁書もいつの間にか消えたこと、そしてムヒョとロージーのアロロパシーからして、いつかまた何かが起こるとにらんでいる。
国籍はイギリス。
身長:兄143cm、妹142cm。10月13日生まれ。好物:本(マリル)、ペンと紙(リリー)、情報(ゴシップ、大事件、etc)、ケーキ。特技:妄想、分析、研究。苦手なもの:辛い食べ物、いじけたリリー(マリル)、頑固なマリル(リリー)
笹ノ葉梅吉(ささのは うめきち)
毒島春美の助手を務める一級書記官の少年。
方言が混ざったような喋りをする。ムヒョの大ファンで、助手試験を受けたこともあるが、落ちている。そのためムヒョのパートナーとなったロージーを嫉妬し敵視したが、今は良好な関係にあるようだ。魔具を7つ使えるが、未熟なところが多く、臆病で動揺しやすい。
実は人間ではなく、正体は毒島が魔法律で呼んだ使者で、正式名称は「雲竜鼠」。煉を持っているのは毒島から魂を半分与えられているため。人間に憧れているため、常に人化している。
今は今度の試験のため、勉強中。
身長123cm。生年月日:?。好物:ハンバーガー、魔具いじり(ながめていたりしてうっとりする)、魔法律関連の雑誌を読む(自分が使えそうな魔具の情報を探している)。特技:タバコを隠す、ビールを上手に注ぐ。苦手なもの:幽霊、毒島のカミナリ。
毒島春美(ぶすじま はるみ)
女性執行人で、今井玲子の同期。助手の梅吉には「ボス」と呼ばれている。山奥に事務所を開いているため、魔法律関係の仕事が少なく、副業として「毒島運送」を営んでいる。
世界で数人しかいないという「遠隔魔法律」の使い手。リオと同じく巨乳で、ナイスバディな美人である。自分の裸を人に見られても気にしない、豪快で男勝りな性格。大好物は「一仕事終えたとき縁側で飲む酒」。
自らの寿命を犠牲にして手に入れた銃器型の魔法律書が宝。己の寿命を削って地獄の使者たる梅吉と契約した為、余命幾許もない。喫煙家で、酒癖が悪い。しかし真っ直ぐな正義感を持ち、ムヒョ達の「エンチューを救う為の旅」に好意を持ち、自ら手助けを願い出た。
ティキとの戦いで負った傷のため入院していたが脱走、飲酒状態で運転していた所を協会内で検挙され罰金&免許一発取り消し。今は一文無しのため、リオと今井の所に梅吉と共に居候している。
身長165cm、7月25日生まれ。好物:酒(ビール)、タバコ(ピース)、運転(トラック)。特技:梅吉をもてあそぶ、運転。苦手なもの:肩のこる服、道の混雑。
ギンジ / 素柿家銀二(すがきや ぎんじ)
魔法律学校高等部五年生で、委員長。裁判官補佐。青年の割りに背が低いが、態度はデカい。
初登場の際、学校内に侵入した女の子(ナナ)を追跡している最中に偶然ロージーと出会い、追跡を妨害した罰としてロージーに魔具庫の掃除を命じた。口で言えるだけの実力を持つ優秀な生徒で、かなり高等な技が使える。学内の先輩として、仮入学したロージーの面倒を見ている。
エンチューを捕獲する際にペイジの使者であるキュラと「血の契約」を結んだ。一連の事件以後も、定期的に血を吸われてはフラフラになっている。
身長 163cm。8月11日生まれ。好物:ラーメン、マンガ(主にスポ根・ヤンキー物収集)、魔具の練習。特技:魔具磨き、整備、陸上競技全般。苦手なもの:女の子(目があわせられない)、行列(ラーメンのためならがまんできる)、ヒマ(動いていないとおちつかない)。
サンプー / 三谷風太郎(みたに ふうたろう)
魔法律協会北支部の執行人。
外見は若いが一人称は『ワシ』で語尾に『〜じゃ』とつけることがあったりと、見た目に似合わぬしゃべり方をする。また、片言で喋ることも多い。北支部で霊に捕まりそうになっていたナナの窮地を救った。初対面のナナを『おばさん』と呼ぶ。
ベクトールが北支部の魔法律家達を襲った時、カゲに守られて九死に一生を得、その後協会総本山に式文で情報を伝えつつ隠れ家でベクトールを討つ機会を狙っていた。ベクトールが倒された後は、セゼミの行方を追って姿を消した。
シューター曰く「未来のホープ」。
身長132cm(カゲが乗ると153cm)。1992年1月25日生まれ。好物:おもち、ヨーグルト。特技:頭の中をカラッポにできる。苦手なもの:人込み、辛い食べ物、地図、カゲの無茶な要求。
ジョージ・シューター
執行人。口髭を生やした長髪の男。魔法律家たちの間では「豪腕」と言われる強者。
『死の国』と呼ばれるある特定の使者の召喚を省く剣型の魔法律書を扱い、『見えない魔法律』を得意としている(ヨイチ曰く「実際に使者はいるが姿を見せることはめったにない」)。またそれ自体の切れ味も抜群である。
軽そうで高飛車な性格だが、ペイジなど実力者に対してはそれなりに敬意を払う。しかし弱者に対しては冷酷な態度をとり、ムヒョが起きないことを理由に彼とロージーに『戦力外通告』をつきつける。こっそりと北支部に潜入したムヒョたちを「ドブネズミ」「ゴミ」と罵るが、ロージーは彼もまたムヒョ同様冷たさで優しい感情を押し殺している一人ぼっちの魔法律家と見抜いた。
若い頃行動を共にした魔法律家たちに次々と死なれ、『死神シューター』などと呼ばれたため周りと自分を憎んだ。そして誰とも交流を断ち、『死の国』と鴉門を習得して孤独となる道を選んだ。
九苦狸の攻撃で重傷を負い、現在は療養生活を送っている。
身長181cm。1972年6月10日生まれ。好物:ブランデー、チーズ、パン(フランスパン)ペッパーソースのハンバーグ。特技:ジグソーパズル、トランプ(ポーカー)、ボウリング(ムラかなりアリ)苦手なもの:安い食べ物、映画館、汚い食べ方をする人間。
北島虎之助(きたじま とらのすけ)
魔法律協会北支部長にしてサンプーの師。「北の虎」と呼ばれる老人の執行人。ペイジとは旧知の仲。
ベクトールに捕われていたが、サンプーによって助け出されたらしく、自分だけの力でベクトールを抑えようとするが、結局はペイジたちと協力して戦うことになる。自分の身長の倍以上はあろう、鉄仮面を被り斧を持った使者を召喚する。
ベクトール討伐後は、そのまま北支部に残っている。
身長148cm。1929年8月22日生まれ。好物:ビール、サラミ、ハム、脂の乗った鮭。特技:まき割り、登山、燻製造り、スキー苦手なもの:ぬるいビール、酒の飲めない奴。
左近(さこん)
裁判官補佐。オールバックの男性。
クビになっていたエビスに代わりゴリョーの助手を務めていた。ゴリョーへの忠誠心は厚いが、彼の世話に手を焼き、失業中のエビスに大量の手紙を送っていた。懐に刀を持つ。
大河内 奏成(おおこうち そうせい)
高名な執行人。権力者だが、リオに対して悪質な取引を行っていた。母親が悪霊に襲われていた彼女を、「最近反抗的だったから」と見捨てた。後にエンチュー一派に襲われて死亡した。
リリー・エレナ
女性執行人で、老婦人。大河内同様権力者だが、リオに嫉妬し、彼女の母を見殺しにした。後にエンチューによって殺される。
アントニオ作丸(さくまる)
若りし日のペイジの師匠。四賢人の一人であり、当時最強の執行人だった。小柄だが豪快な人物。
ティキを倒すことを生涯の目的としており、50年前「ティキぽっくり大作戦」を決行したが失敗、ペイジを逃がし命を落とした。
大木(おおき)
夜警係で今井と組んでいた裁判官補佐。

監獄守

エミリー
第3魔監獄主長。ペイジとは友人関係で、よくチェスをしている。
魔法律院の特別教合宿のために霊を用意したが、霧吹き山のブイヨセンの脱獄を許す破目になってしまった。
前田(まえだ)
第18魔監獄所属。中年の男性監獄守。ムヒョらとソフィーの戦場となり、燃え盛る監獄から今井によって救出された。ティキが霊たちを解放するのを見過ごしてしまう。
岩本(いわもと)
第18魔監獄所属。若い男性の監獄守。ソフィーが解放された報せを受け監獄外に避難、ムヒョたちを待っていた。
古谷との婚約を控えていた。ソフィーが見つからないというムヒョの証言から、今井がソフィーの「なりかわり」であると思いこみ、古谷と共に島から逃げだそうとする。しかし、実際は古谷に「なりかわっ」ていたソフィーに顔を剥がされ、殺された。
古谷(ふるや)
第18魔監獄所属。若い女性の監獄守。ソフィーが解放された報せを受け監獄外に避難、ムヒョたちを待っていた。
今井がソフィーに捕まっていながら助かっていた為、彼女がソフィーの「なりかわり」であると指摘した。しかしその時、本当の古谷はソフィーに殺され、「なりかわら」れていた。

その他の関係者

ナージャ長井(なーじゃ ながい)
魔具屋「悪夢」の店主。助手の面接で魔法律協会を訪れ、迷子になったロージーに道を教えた。
ペイジから預かっていたエンチューの魔法律書をムヒョ達に渡した。ジャビンの愛読者。ジャビンを盗んでいくムヒョとは昔馴染み。
ピィト
ビコの弟子のひとり。眼鏡をかけている。
ドク・マギィ
協会に構える魔法律病院の院長。かなりの変人だが、抜群の霊視能力を持ち、人間に生えた『霊根』を見ることができる。
協会によるベクトール討伐軍にも参加。結界陣にしかけられたベクトールの霊根を見抜いた。関西弁で話す。体術が得意。
カゲ
サンプーに付き添う隻眼の鳥。
片言だが人語を喋る事が出来る。女性には興味はないらしい。霊気のようなものを纏って霊に体当たり、粉砕する。
身長21cm。好物:うまい虫、木の実。特技:ハンター、(言葉の)一刀両断。苦手なもの:不味い虫、熟してない木の実、言う事聞かないサンプー。
雪村十和子(ゆきむら とわこ)
MLS日本校学長にして、魔法律議会元老。
エリザベス
魔法律協会ロンドン支部の調査員。金髪の美女。
ハオ
魔法律協会香港支部の調査員。チャイナ服を着たおさげの美女。

一般人

ナナ / 竹乃内菜々(たけのうち なな)
女子高生で「六氷魔法律相談事務所」によく差し入れを持って遊びに来る。写真を撮ることが好きで、プロの写真家を志している。
活発で気の強い性格。霊媒体質で、通常写真に写らない霊を写真に写すことができるため、心霊写真が撮れてしまう。そのためゴリョーからは「口寄せのお嬢ちゃん」と呼ばれる。赤沢団地編の後に高校を休学し、ペイジ部長直轄の調査員になっている。エンチューをめぐるすべての事件が終わった後は、学生へと戻った。
ベクトール編では、霊達が半霊を生ませる為の霊媒体質の女性の一人として、魔法律協会北支部に監禁されていた。サンプーに救助された後、ムヒョたちと合流する。
身長164cm、7月7日生まれ。好物:ロージーの紅茶、いい風景(ハプニング)、温泉(旅行)。特技:シャッターを押す、速撮り、かくし撮り。苦手なもの:ヒマ。
ケンジ / 佐藤健二(さとう けんじ)
「六氷魔法相談事務所」に遊びに来る小学生。初登場時に六氷魔法律事務所の看板を壊した。
友達としてからかムヒョへ「タマネギ」、ロージーへ「モヤシ」という渾名をつける。野球仲間の親友がいる。
身長135cm、12月7日生まれ。特技:スポーツ全般、逃走、いたずら。好きなもの:ハンバーグ、ボール、ジャビン。苦手なもの:勉強、机とイス、縦笛、ニンジン、ネギ全般。
井上理絵(いのうえ りえ)
女子高生。バレー部所属。「五番線の女の子」についての悩みで、「六氷魔法律事務所」を訪ねる。タエコの友人。
訪ねた当初、動物霊に取りつかれていたが、ムヒョに祓ってもらった。タエコが亡くなったのは自分のせいであることを気に病んでおり、彼女を成仏させてほしいと頼む。
田口キヨミ(たぐち きよみ)
学生寮の管理人を務める老婦人。
亡き夫の伝統で、日曜にいつもカレーパーティを開いていた。ただ、肉が入っていない。
管理する学生寮に一つ目の霊が出るようになって、「六氷魔法律相談事務所」を訪ねる。だがそれは霊にとりつかれたキヨミ自身であった。
ロージーに襲いかかるが、カレーパーティーの思い出により意識を取り戻す。その後病院に搬送され、後日再びカレーを持ってお礼にやってきた。
白鳥綾(しらとり あや)
16歳の天才ピアニスト。世界選抜コンクールに優勝した日から、夜中に突然ピアノが鳴り出すとして、「六氷魔法律相談事務所」に依頼に来た。
タカヒロ
ユウタの友人。美術部所属。ノゾミと共にユウタの霊を匿っていた。
調子のいい性格だが、細やかで優しい絵を描く。
ノゾミ
ユウタの友人。美術部所属。タカヒロと共にユウタの霊を匿っていた。
喧嘩っ早く、大胆な絵を描く。
四谷阿部之(よんたに あべゆき)
中年の人気作家。人気小説「愛の中で」や、ベストセラーとなった「夜の蝶」の作者。いつの間にか完成する原稿を不気味に思い、事務所へ依頼にきた。
元々は売れない作家で、平田残雪が書き残した「夜の蝶」を自分の作品として売り出し、大金を得た。しかしそのことで罪悪感を持ってしまい、「夜の蝶」の最終巻を書けずにいた。が、平田から続きを書くように頼まれ、「夜の蝶」の最後の一文を平田に伝えた。
佐々野 ユミ(ささの ゆみ)
ナナの同級生。リカと一緒に教室でこっくりさんを行う。その日の夜にこっくりさんの霊に襲われ、あやうく溺死しかけるものの、ゴリョーの魔法律特例・「根の国返し」によって助けられた。
リカ
ナナの同級生。ユミと一緒に教室でこっくりさんを行うが、霊に先回りして駆けつけたゴリョーに守られ、大事には至らなかった。その後ゴリョーから高額な除霊料金を請求されるが、ムヒョのお陰で(?)それは取り消しになったらしい。
岩田 亜美(いわた あみ)
中学生。家族と福島に旅行した時のビデオの中で、自分の背後に霊がいた事に気付き六氷魔法律事務所に相談に来た。
実際に霊に憑かれていたのは彼女ではなく、弟のトモの方だった。カイコ娘に捕われかけるが、ムヒョに救われる。
岩田 トモ(いわた とも)
岩田亜美の弟。飽き症だが、昆虫の世話だけはちゃんとする。カイコ娘のかつての弟と同じ名前であったため、狙われた。
ジョー / 葉利魔 錠(はりま じょう)
蝶布市警察署の刑事。アフロ頭。ロージー曰く「科学者みたい」。
かつては科学捜査班で熱心に捜査をするベテラン刑事だったが、誘拐事件にて被害者の遺族の態度を見て、どんな手段を使ってでも事件を解決すると決意した。トリモチ弾、対霊戦用磁気ネット弾など、さまざまな銃弾を持つ。
ムヒョ達に蝶布市連続10人連続誘拐事件について相談する。
身長173cm(アフロ無し)。9月12日生まれ。好物:機械の部品、秘密、ミステリー小説特技:改造、速読、情報処理、ジグソーパズル苦手なもの:精神分析、泣ける映画、パソコン。
ミッチー / 緑河 満(みどりかわ みつる)
蝶布市警察署の刑事。ムヒョたちのことをあまり信用していない。
岡田勇気に取り込まれたが、付いて来た七面犬と共に蝶布市連続10人連続誘拐事件の被害者達を救出した。
ジョーとミッチーの二人が登場したのはこの事件の時だけだが、その後も登場していたと思われる伏線が張られていた。
身長175cm、3月2日生まれ。好物:ゲームセンター、マンガ、缶コーヒー特技::格闘ゲーム、射的、マンガしりとり、手錠早がけ。苦手なもの:書類作成、難しい本や映画、牛乳、幽霊。
梶原元(かじわら はじめ)
蝶布市連続10人連続誘拐事件被害者の一人。米森ハルカの同級生。
ハルカと電話している最中、霊に侵入され行方不明となる。他の犠牲者と共に幽世に捕われていた。
米森ハルカ(よねもり-)
蝶布市連続10人連続誘拐事件被害者の一人。高校二年生。
当初は誘拐事件から偶然にも免れた人物として注目された。しかし、うわ言のように「幽霊に脅された」と繰り返し、その後10人目の犠牲者となる。
他の被害者と共に幽世に捕われていた。ムヒョらにより救助される。
米森結(よねもり ゆい)
蝶布市連続10人連続誘拐事件被害者の一人、米森ハルカの妹。
実は霊に「とりこまれ」、その霊の胃袋である幽世のほら穴に姉や他の被害者と共に囚われていた。ミッチーと七面犬によって、他の10人と共に救出された。
仁美(ひとみ)
とある高校の女子生徒。狗にとり憑かれていた。
レイ
ある中学の女子生徒。水泳部に所属。男子から人気があるが、三回続けて水着を隠されたため、トビラ様に「犯人に重い罰を与えるように」頼む。
カズミ
ある中学の女子生徒。バレー部に所属。レイの水着を隠した犯人で、理由は女らしくなったレイに嫉妬したため。しかしレイの願いが原因で、トビラ様に殺されそうになる。
フジコ
ある中学の女子生徒。レイとカズミの友人。オカルト好き。
天野マリ(あまの-)
『赤マルジャンプ』で登場。江神原中学校の女子生徒。水泳の大会で優勝した直後、アスミと喧嘩して以来黒い影に付きまとわれるようになり、事務所に相談に来た。
小野寺香矢(おのでら かや)
読切版で登場。自殺した同級生の霊に悩み、事務所に依頼に来た。ノブオの霊にとり憑かれている。

禁魔法律家

エンチュー / 円宙継(まどか そらつぐ)
ムヒョのMLS時代の同期生で、昔はムヒョやヨイチ、ビコとはとても仲が良かった。
幼い頃から病気の母親を救いたい一心で、執行人を目指していた。しかしムヒョの才能への嫉妬・怨恨と愛する母の死(実際にはティキの手によって殺された)がきっかけで、理性の箍がはずれて善悪の区別がつかなくなり、禁魔法律に手を出してしまう。生真面目で没頭すると周りが見えない性格が災いして、人から外れた存在になってしまった。
ムヒョと執行人の地位を争ったその実力はすべて、闇の力によって手に入れた禁魔法律に変えられている。それ故、禁魔法律家でも群を抜いた実力を持つ。霊を操り続けたり、食事をとらなくても良くなってきたり、手が何本にも分かれたりと、確実に霊に近づきつつある。自らの体を黒い蝶に分裂させ、移動する事もできる。
事実上のリーダー格になっていると思われていたが、実際はティキに利用されていた。ティキと一体となることでさらに強大な霊力を使いこなすようになる。しかしムヒョに事実を伝えられ、その心の迷いからティキと分裂し、自殺しようと地獄へと飛び込むが、ムヒョ達によって助けられる。
母を亡くして以来ずっと独りぼっちだと思っていたが、本当は皆が彼を案じていたことに気づき、憎しみから開放された。禁魔法律の契約破棄に成功し、「どんな処分も受ける」という意思のもと、「無期魔監獄幽閉」の処分を受け入れる。そして第12監獄でムヒョ達に見送れながら、収監された。
収監された後も再び魔法律家になるための勉強を続けている。ロージーがムヒョを起こす方法を聞きに訪れた際に、髪形をポニーテールにして再登場。顔つきも以前と異なり明るく、男のロージーが「キレイ」と頬を赤らめるほど。ヨイチに対して、「ツメが甘い」と考えている事も。
ティキ / エドガー・ティック
不気味な四ツ目の仮面と反逆者の印の入った手袋を身につけた、エンチューと行動を共にする男。その実態は、800年もの間協会からマークされ続けている反逆者。
神出鬼没の怪人として、MLSの教科書にも載っている。魔法律に関する大きな事件の度に現れ、手引きをしては消えるため、「既に死亡した亡霊」「不死の力を持つ」などといった噂が絶えない。上半身と下半身が別れ口となり、上級魔法律の使者を食べる。手袋には手の平に目が出現し、禁魔法律の反転マーク(つまり反逆者の印)を介して禁魔法律家を操ることが出来る模様。
目的の為になら卑劣極まりない行為も厭わない性格。リリー&マリルに言わせると、彼の行動は全て「協会への愛の裏返し」だと言う。
「箱船」に関わる全ての悪意の糸を引いていた黒幕であり、千篇もの転生を繰り返し生きながらえてきた。体から蛆虫が出てきており、生身は死体そのもの。ムヒョ・エンチューの何れかに転生すべく、エンチューの母を殺め、お互いが戦い、強くなるように仕向けた(その際エンチューの母に転生しており、ティキが抜けた後の遺体は白骨と化した)。一度はロージーを襲うが、母親が殺されたというエンチューの精神の迷いによりエンチューと分裂し、そこを魔王に引き裂かれ再び塵と化した。
かつて「エドガー・ティック」という人間だった頃、「協会市民を選ぶ」という選民思想を危険視され、教団から追放された過去を持ち、以後から協会を恨み続け、「永遠の苦しみを味わわせる」事を目的としてきた。しかし、最期は「"真に"永遠の苦しみを味わわせる」と言う魔王の言葉と共に地獄へ引きずりこまれるという、皮肉な結末を遂げた。
リオ / 黒鳥理緒(くろとり りお)
女性カリスマ魔具師で、ビコの師匠。ナイスバディのキス魔。常に片眼鏡をかけている。
昔、「カリスマ」と評されていたが、実際は病気の母親が心配でオフィス近くの悪徳執行人としか取引をしていなかった。悪霊に襲われた母親を見殺しにした協会への怨恨から、エンチュー同様に反逆者となり、禁魔法律に手を染める。禁魔法律家となってもビコを実の娘のように思ってはいるが、それ以上にエンチューへの忠義に厚い。禁書の力を使い、母親を蘇らせるのが願いであった。
母を襲った悪霊はティキの手引きによる物で、実質的に彼女はパンジャと同じく造られた反逆者である。分身のティキ対ムヒョとロージーの奮闘の末、ほぼ完全に反逆者の印を消す事に成功した。その後、ビコに叱咤激励の説得を受け、仲間に戻る。ビコと共にムヒョの新魔法律書を作成、三倍の煉出力を持つ強力な書を完成させた。
ティキの呪縛が解けても黒火蜥蜴との契約は継続中であったため、しばらくは禁魔法律を使うことが出来た。ティキとの死闘の後、ムヒョの力を借りて禁魔法律の契約破棄に成功する。しかし禁魔法律を使ったため、魔法律協会から「無期執行猶予」の刑を受け、監視員として今井がついている。
尚、ティキの呪縛から解放された直後の反逆者の印は、使者と禁魔法律の契約を交わしているため、僅かに残っていた。また、反逆者の印が消えた反動か、「箱舟」のメンバーの名前や顔はおぼろげにしか覚えていなかった。
5月10日生まれ。特技:おかいもの(値切り 上手)、庭いじり、グラタン(20種類位作れる)。好きなもの:焼きたてのパン(ビコが焼いたパン)、コーヒー、おフロ。苦手なもの:お酒(ワインならちょっと・他は悪酔いし、危険)。
パンジャ / 桜井千代(さくらい ちよ)
禁魔法律家。ミックと共に中継地の新潟のホテルでロージー達を待ち構えていた美少女。
幼い頃から霊媒体質であったが故に周囲から嫌悪され、学生の頃から耐え難いいじめを受けていた。それが原因で強い王子様願望に囚われる事になる。
両親から半ば迫害同然で無理やり家を追い出され、ムヒョの助手採用試験に行かされたが、道中で申し込み用紙を無くしてしまい、困っていた所を偶然通りがかったロージーに助けられた。それ以来ロージーに惚れてストーカー行為を続けていたが、一旦諦めて帰ろうとしたところをティキに唆されて、禁魔法律を教え込まれた。
「パンジャ」の由来は、ティキに誘惑された時に「パンジーは……いや」と聞こえにくい声で言ったため、「パンジャ」と聞き間違えたティキがそれを名前と思いこんだため。
指から放たれる「魔人形の糸」で人を自在に操る。また、操られている者に触れられたら糸が伝染する。契約している使者は、地獄の女帝ミミ。
当初は箱舟の一員と思われたが、実際はエンチュー達にとって捨て駒のようにしか思われていなかった。最後はロージーと思いが通じ合い、嬉しそうに成仏した。
ジュード・コルトロウ
コルトロウ家の当主にして、アイビー、マイケル、キッドの父親。禁魔法律家であり、暗殺等の請負を行っていた殺し屋。その存在を危険視された魔法律協会によって殺された。
戦闘力はかなり高く、協会の魔法律家十数名を、手刀だけで返り討ちにした。子供たちに「箱船」に入ることのむずかしさを教え込んでいた。
アイリス・コルトロウ
ジュードの妻で、アイビー、マイケル、キッドの母親。夫同様禁魔法律家で、性格も夫同様冷酷。5年前夫と共に殺された。
ジュードと協力し、協会の魔法律家十数名を道連れにしている。アイビーの霊使いの才能は彼女から受け継いだもの。また、アイビーの怨竜ロクシーを託した。

箱舟メンバー

トーマス
禁魔法律家で、「箱舟」の一人。究極のコレクションをそろえるため、箱舟に入った。
殺した相手の遺品を集めるのが趣味の男。幼い頃から犯罪に手を染めていたが、身分を詐称してMLSの講師をしていたこともある。5年前に同業者軟禁で協会を追放された。
成仏するはずだった霊を集め、模造霊をつくる他、「霊化蟲」という生身の人間を徐々に霊化させる霊性の寄生虫も扱う。蝿王と禁魔法律契約しており、「蝿王の宝箱」など系列の魔法律を無力化する。
彼が使う禁魔法律は、「底無し沼の蠅王の鎧」。発動時には地獄の瘴気が満ち、全身が黒マントの姿に、四本の触手を伸ばして物体や煉を飲み込む。あらゆる物理攻撃を無効化し、特に人を飲み込む事を好む。第二形態では頭部が仮面で覆われ、再生力が格段に上がる他、一角蜜鳥などの蠅王の道具を借りることができる。地面に下ろされたマントの下には、地獄に繋がる「冥府の流砂」が発生しており、吸い込んだ物は直接地獄の貯蔵庫に送られる仕組みになっているが、彼の禁魔法律書はこの途中に隠してある。
五嶺家焼き討ち事件では、頭取であるゴリョーを殺す役割を担っていたはずだが前々から持っていた彼への異常な愛情に負けて誘拐した。また、倉庫に監禁したゴリョーに霊化蟲を寄生させ、半霊寸前になるまで追い込んだ。
ムヒョ達との戦いで、ロージーによって禁魔法律書本体を破壊され、「底無し沼の蠅王の鎧」が解除されてしまう。ロージーを道連れにしようとしたが、最期は「魔法律執行妨害」および「殺人未遂」および「霊体偽造」の罪により、ムヒョが召喚した「冥王」のドゥアトの槍に突き殺され、「箱舟ばんざ(い)」と断末魔を上げて地獄行きになった。
アイビー・コルトロウ
禁魔法律家で、「箱舟」の一人。ブープの弟子。19歳。コルトロウ家の長女。通称「霊使いのアイビー」。冷徹な長い髪の女性。
クールな外見とは裏腹に、家族に対する愛情は深く、ミックが死んだ事を知らされた時は、周りの霊が異常発生するほど怒りに震えていた(ゴリョー曰く「クールなのはツラだけ」)。霊使いである母親の影響が強く、霊使いに関する基礎を教わっている。霊使いは直接戦闘に関与できないが、地獄の看守タルタロスの力を借りて霊を製造・育成できる。
ムヒョよりも魔法律協会自体に怨みがあり、両親が殺されるきっかけとなったコルトロウ協議訪問に参加した五嶺にも怨みがある。
封印やお守りなどを無効化する「封じ崩しの舞い」で、魔法律協会の封印を解いた。また、魔法律学校の不良生徒であるジグロを霊を使って殺し、鈴でコントロールした。
母親が魔法律協会で育てていた怨竜ロクシーを呼び出すも、ゴリョーが召喚した使者パケロに敗れ、半霊化し退散した。人間的な感情を思い出し、弟のキッドと戦いから退こうとしたが、師であるブープに「用済み」と止めを刺され、無念のまま死亡した。その後、雨に濡れる彼女の遺体を見つけたゴリョーに傘を手向けられた。
ブープが魂を呪具に込めておいたため、キッドの体を借りてヨイチたちと戦ったが、ブープによって記憶を書き換えられていた。
ミック / マイケル・コルトロウ
禁魔法律家で、「箱舟」の一人。コルトロウ家の長男。17歳。通称「切り裂きミック」。隻眼が特徴の青年である。本名はマイケル・コルトロウ。
パンジャを「当て馬」として見下し、梅吉やムヒョらを「クズ」呼ばわりし、あっさり自分の弱点を梅吉達に教えるなど直情型で自信過剰な性格。
「錬魔鉄」という地獄の金属でできた巨大な黒い曲刀が武器であるが、実はこの刀こそミックの本体であり、刀の柄にある「魔の根」を破壊しない限り、いくらでも再生することができる(腕を刀に変える事も可能)。「殺刃太刀の十一・鋼殺し」や「殺刃太刀の八・腹裂き包丁」といった我流の殺刃太刀の技も持つほか、「冥糸銀の牢名主」というミックの髪を触媒にして牢に変える禁魔法律も使うことができる。
両親が禁魔法律家という呪われた家系に生まれた。殺し屋である父親の影響が強く、初級の禁魔法律を教わっていた。両親の死をきっかけにある姉・アイビー、弟・キッドと共に禁魔法律の里に移り、ブープの協力を得て禁魔法律を学び、箱舟の一員となった。強い相手と戦うことが目的と言っていたが、実際は両親を生き返らせ、家族で暮らすことが目的であった。
ロージーらを始末する為、中継地の新潟のホテルに待ち構えていた。執行妨害による刑罰対象変更で、使者・魔石女王に裁かれたかに見えたが、「魔の根」を破壊していなかったため再生する。今井を助けるために吼千峡を訪れた七面犬と梅吉を窮地に追い込んだが、七面犬の化けた大砲が梅吉(雲竜鼠)を発射し、螺旋階段の遠心力を利用して強化された「竜車輪」による攻撃によって、「魔の根」ごと刀を砕かれる。むき出しになった「魔の根」が太陽の光を浴びて消滅したため、ミックも死亡した。尚、この攻撃はロージーの発案であった。
ブープによって魂が呪具に込められており、キッドの体を借りてヨイチたちと戦った。
キッド・コルトロウ
禁魔法律家で、「箱舟」の一人。アイビーとミックの弟で、コルトロウ家の末っ子。15歳。精神面が弱く、たどたどしい口調でしか喋れない。
ブープによって体中にイレズミを入れられている。ブープに様々な呪具を入られる事によって姿形と能力を得る木偶の能力を持つが、発動中は代償として視力や聴力など五感を失うことが多い。木偶の能力で大男の姿、蜥蜴のような姿、コルトロウ三兄弟など形態を変えたが、最後にはブープに体を乗っ取られた。
両親が殺された際にはまだ幼く、両親から禁魔法律を教えてもらえなかった模様。箱舟になるために禁魔法律の里を訪れてブープを頼るが、姉兄に禁魔法律を教える条件として自らの身を生贄としてブープに捧げた。
ヨイチの交渉術によってアイビーを殺したのがブープだと知り、逆上してブープの木偶を引きちぎり、自由を取り戻した。しかし魂のほとんどをブープによって削られてしまっており、最期はヨイチたちに看取られて息を引き取った。
ブープ
禁魔法律家で、「箱舟」の一人。杖を持った小柄な老人。アイビーの師匠である霊使い。通称「木偶のブープ」。
特徴的な口調で話し、笑い声は「ヒョホホホ」、語尾に「〜かにゃ」を付ける。
本性は卑劣な人物で、同じ禁魔法律家の同胞を殺す事さえ躊躇せず、その冷酷・残忍さは広く知れ渡っている。実際に瀕死のアイビーを殺し、キッドにアイビーが魔法律家によって殺されたと騙したり、倒されたキッドとアイビーの魂を木偶に込めておいたり、アイビーの記憶を改ざんしたりと非道なことを行った。
様々な呪具を幅広く使いこなし、死んだミックとアイビーの魂を呪具に封じ込めて木偶であるキッドを三体に分裂させたり、別の呪具を追加で埋め込んで強化する奥義「多重木偶化」を行ったり、生きた人間に呪具を埋め込み木偶化させたりすることも可能である。本体である老体にはわずかな魂しか残っておらず、残りの魂は呪具に移してキッドの体に埋め込んでいた。
キッドの体をのっとり、相手を木偶化させるという強大な力を得たが、ヨイチの交渉術によってアイビーを殺したのが自分だということがキッドに知られ、逆上したキッドに木偶を引き抜かれ、木偶の首を引きちぎられ絶命した。
弟子のアイビーに「霊使いは直接戦えないから金と頭を使え」と戦い方を教えた。
フリオ / レオーニ・フリオニール
禁魔法律家で、箱舟の一人。棒つき飴を銜えて色眼鏡を掛けた小柄な青年。
変人禁魔法律研究家として有名な人物。甘党(飴等といったものが好き)。研究家としての性か、リリーとマリルに会えたことを光栄に思ったり、無間地獄との契約を見て感動するといった一面も。当初から箱舟メンバーと馴れ合う気は全くないらしく、ティキの応援に駆け付けた時も「無様だね」と一瞥した。
ティキによって無理矢理呪術師アカマジョと契約され、催眠術によって昔からの甘いものに対する禁断症状を禁魔発動のスイッチにされてしまった。その為、彼も実質的にはリオやパンジャ同様造られた禁魔法律家であるが、当の本人は「運命さえも諦めてる」らしく、心まで操られていない。また、殺人は嫌いらしい。
禁魔法律発動後は、アカマジョの影響でかなり怠惰で欝な性格になり、動いたら切り殺される「宿斬蜥蜴の呪い」等の呪術を両腕から発する事ができる模様。魔王が召喚されたのを見て戦意喪失し、そのまま捕縛された。
すべての戦いが終わった後、いずこかへ姿を消す。その後の消息は不明。
イサビ
若い男の姿で、角が二本生えている禁魔法律家。実は箱舟の一人(しかしフリオ曰く「やる気がない」)。
山奥の庵で山の精を従えて住んでいる。ティキのかつての盟友(本人曰く、2人で富士山を噴火させたり、京都に10万体の悪霊を放ったり、十字軍を霊界に送ったり等、様々な悪行を犯したらしい)だが、現在ではティキとはソリが合わなくなっている模様。
本気を出せばその力は六王にも匹敵し、明らかに致命傷と思われる傷も瞬く間に塞がるほどの回復力も持つ。また、巨大化や治癒能力なども持っている模様。
一度相手を認めると妙に気前が良くなり、ティキを倒す為に必要な「通行証」の在り処をペイジ達に教えた。
彼もまたフリオ同様、戦いの後に姿を消す。
身長:175cm - 5m位。好きな物:生娘と酒、釣り、山の怪いじめ。特技:酒造り、雲数え、葉っぱ数え。苦手な物:甘い酒と記憶。

進化霊の集団

ベクトール
進化霊の集団の長。本体は丸く毛玉のようだが、巨大化したり人型になることもできる。ムヒョからは「クソ毛玉」と呼ばれる。
身体から生える「霊根」と呼ばれるものは人の魂や煉を吸い取ることができ、そのために魔法律家達が煉失調で寝込んでしまった。他の霊達と集団を作り、第13魔監獄と魔法律協会北支部を占拠した。その目的は九苦狸を復活させ、人間の世を滅ぼし霊たちの為の世界を作ることだった。また、半霊を産ませるがために、ナナを始め霊媒体質の女性を30人ほども連れ去った。
主な能力としては「霊根」で吸い取った煉を、他の霊に分け与えて進化させたり、身体の一部を消し去りそれを広範囲に無尽蔵に出現させて相手を不意打ちする等。北支部の魔法律家たちはすべてこの能力で一網打尽にされた。ムヒョに「クソ毛玉一匹にかかれば協会討伐軍など30分で全滅する」と言わせるほど。また、長きにわたり進化を重ねたためか、並の魔法律では殺すことは難しい。また小さな蛇のような霊を広範囲に偵察用として配置している。
生まれた時になぜか半霊の状態であり、呪われた子として母と共に村を追われる。そして母親に「あらゆることを我慢して生きろ」と言いつけられて山に捨てられた。我慢を続ける生活の中で「友達」に安らぎを求めたが、無意識の内にそれを食らってしまい自身が呪われている事を痛感する。ついには動く事すらやめてしまったが、それをきっかけに「霊根」を得る。その後、長きにわたり進化を遂げて現世に現れる。ロージーやムヒョたちに母親の温もりを求めていた。
九苦狸と共に破壊行為を楽しんでいた。機賊王によって九苦狸諸共消滅させられたと見えたが、粉々になっても生き延びていた。一連の事件後はセゼミと共に放浪生活を送っている。
九苦狸(クグリ)
『北支部の爆弾』と恐れられる大霊。
雲の神と化猫女の間に生まれ、誕生と同時に第13魔監獄の地下深く封じられた。封印されている間にも育っていたらしい。ベクトールの集団によって、地下から出されており、ベクトールの霊根の能力によって復活の時を待っていた。
強力な霊を使役することも可能。身体を真っ二つにされても瞬く間に再生する脅威の生命力を誇る。
ペイジや虎之助たちによって弱らせられたが、あと一歩の所でベクトールに煉の塊を食べさせられ、協会全体を覆いつくすほどまでに巨大化して、顔が猫もしくは鼠になっており油雲に進化した。シューターに重傷を負わせることに成功したものの、ムヒョが召喚した機賊王によって一瞬で消滅させられた。
油雲(ゆぐも)
雲に似た古き炎の大霊。大量の煉を注がれた九苦狸が進化したもの。その昔国一つを滅ぼしたという強力な霊。小さな火の玉を出して、それを爆発させる。大勢の魔法律家の命を奪った。
セゼミ
ベクトールの集団のリーダー的存在。
魔法律協会北支部に併設している第13魔監獄の地下深く封印された九苦狸の存在を知っていた。たどたどしい口調で喋