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メイプル戦記/川原泉

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著者: 川原泉
巻数: 3巻

川原泉の新刊
メイプル戦記の新刊

最新刊『メイプル戦記 第3巻


出版社: 白泉社
シリーズ: 花とゆめコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

ranking_alpha メイプル戦記(第2巻) [ 川原泉(漫画家) ] http://t.co/HYQsDytLqU
asariyositotter RT @masarachaiassam: 動物のお医者さん、もやしもん、宇宙家族カールビンソン、海底人類アンチョビー、メイプル戦記 #好きなマンガ5つ挙げる ひねったギャグも好きww 昨日あげ足りなかったのでもう一度このお題。
kenzi_big_rock RT @onocan: メイプル戦記 #懐かしい少女漫画を呟いてTLを華やかにする

メイプル戦記の既刊

名前発売年月
メイプル戦記 第1巻 1992-12
メイプル戦記 第2巻 1994-12
メイプル戦記 第3巻 1996-01

メイプル戦記』(メイプルせんき)は、川原泉による日本の野球漫画作品。『甲子園の空に笑え!』の続編に当たる。

『花とゆめ』(白泉社)にて、1991年から1995年まで休載期間を挟みつつ連載された。

単行本は花とゆめコミックス全3巻、白泉社文庫全2巻。

あらすじ

1991年7月15日。日本プロ野球実行委員会・協約特別委員会は野球協約第83条のうち2つの条文の削除を決定した。

その後、日本プロ野球界のセントラル・リーグに7番目の球団が誕生した。スイート製菓をオーナーとしたスイート・メイプルスである。

スイート・メイプルズの選手募集には、野球と宝塚歌劇団が好きなオーナーの強い意向があった。それは女性であること

かくして、女性選手だけによるプロ野球チーム「メイプルス」のペナントレースが始まった。

登場球団・人物

メイプルス

  • 球団社長:立花俊之
  • ヘッドコーチ:高柳邦彦
  • 応援団:メイプルガールズ(応援団長:夕暮ミラ 副団長:薔薇園パルコ)
  • 応援歌:『はばたけメイプルス!アポロンの翼は黄金の夢』『花のモン・パリにメイプルスは輝くのだ』
  • 一軍合宿所:ニポポ寮
  • 冬季キャンプ地:九州A県B郡豆の木村
  • ユニフォーム:イメージカラーは黄緑色

入団条件は女性であること。身体的に男性であっても、「心が女性ならば問題ない」とのこと。入団テストはポスター・雑誌などで告知された。キャッチコピーは「キミもメイプルしてみない?」1991年7月6日入団テストが札幌・仙台・東京・大阪・熊本で開催される。応募総数56000人。

メイプルスフロント陣

広岡真理子(ひろおか まりこ)
メイプルス監督。背番号666。右投げ右打ち(表紙・口絵から)。
『甲子園の空に笑え!』に登場する元豆の木高校野球部監督。前作から高柳と7年文通していることから推測して29歳。豆の木高校野球部を何度となく甲子園へ導いた実績を買われ、メイプルスの監督に就任する。豆の木高校の監督の座を退いた後、科学的に野球を極めつつあったが、メイプルスの監督就任後はそれをあっさり捨てて、野生の勘を駆使した采配を展開する。高柳と長らく文通していたが、高柳が3通出したら1通返す筆不精。高柳とは「バルタン星人のあくしゅ」をする。守備重視で、コンバートはしない方針を貫いている。
高柳邦彦(たかやなぎ くにひこ)
メイプルスヘッドコーチ(兼二軍監督兼選手寮寮長兼ヘッド・コーチ兼ピッチング・コーチ兼)。背番号56。
『甲子園の空に笑え!』において豆の木高校野球部のライバルであった北斗高校野球部の元監督。神尾瑠璃子の恩師で、再会した彼(彼女)がオカマになっていたこと、さらに当時のバッテリーを組んでいた小早川を愛していることに衝撃を受け、混乱する。前作から推測して35歳。甲賀忍者の首領の家柄で、一族の黒スーツが情報収集する。
立花小雪(たちばな こゆき)
メイプルスのオーナーにして、運営企業「スイート製菓」社長。
事故で夫と息子夫婦を失い、会社を支える傍ら、孫の俊之を一人で育てた。多忙な日々の中で、数少ない娯楽がプロ野球とタカラヅカだったため、その2つを合体させた女性だけの球団を作ろうと思い立つ。球団オーナーという要職にありながら威張ったところの無い穏やかな性格で、広岡監督からも「小雪ばーちゃん」と呼ばれ慕われる。
立花俊之(たちばな としゆき)
メイプルスの球団社長。チームマネージャー兼トレーナー兼スコアラー。立花小雪の孫。事故で祖父と両親を失い、自身は足を痛めている。球団設立前はスイート製菓のアメリカ支社にいた。選手寮の食堂のオバサンと管理人も兼任する。内野手の四つ子を、流花だけ見分けることができる。年齢は明らかになっていないが、作中で広岡に「若者」と言われていた。

メイプルス選手

芹沢桜子(せりざわ さくらこ)
背番号14。投手。167cm50kg。右投げ右打ち。聖ミカエル学園出身。18歳。
100種類以上の変化球を投げ分けるコントロール抜群のピッチャー。その反面、球速・球威が弱いという悩みを抱え、魔球の開発に試行錯誤を繰り返したが、ふとしたきっかけで「ハクション大魔球」を発明。やや妄想癖があり、魔球を生み出すまでに、思いつめた挙句「私は魔道に堕ちてもいい…!」とまで考えたこともある。斎木和音の勧めで、幼等部よりバッテリーを組んできた若生薫子と共にメイプルスに応募する。
ノエル・スコット
背番号16。投手。180cm60kg。左投げ。アメリカ出身。20歳。
宗教オタクで、一年で9回も改宗するほど。禅宗やジャイナ教、拝火教といった有名どころの宗教から、ズヌズヌ神教、マケマケ神教など正体不明の宗教にも手を出す。本人曰く「一番御利益のある神様を探している」、「改宗は厄払いも兼ねている」らしい。その信仰の厚さからか、厳しい戦況下でのマウンド度胸は監督も賞賛するほど。しかし、その時の宗教において不吉な事が起きると、途端に弱気になり、使い物にならなくなる。
神尾瑠璃子(聡史)(かみお るりこ(さとし))
背番号18。投手。183cm78kg。右投げ。オカマ歴5年の23歳(9月15日生まれ)。北斗高校出身
高校卒業時に6球団にドラフト一位指名された過去を持つ。当時バッテリーを組んでいた小早川への愛に悩み、球界から姿を消す。人知れずオカマバーのホステスとして働いていたが、周囲の応援でメイプルスに応募。戸籍上の性別は男性であるが「心は女」ということで入団合格。160km/hの剛速球が武器。大きなリボンがトレードマークで、マウンドに立つときは帽子につけている。初恋相手の西部リンクス小早川の婚約報道にショックを受け、一時失踪する。
若生薫子(わこう かおるこ)
背番号6。捕手。165cm49kg。右投げ右打ち?。聖ミカエル学園出身。18歳。
幼等部より桜子と野球に親しむ。斎木和音の勧めで桜子と共にメイプルスに応募する。若干お調子者の桜子を、上手くコントロールする落ち着いた性格だが、魔球開発のために迷走する桜子を叱咤する厳しさも持ち合わせている。
相本美花(あいもと みか)
背番号1。一塁手。『甲子園の空に笑え!』に登場した相本家の四つ子の妹で、同じく四つ子。四人とも全て18歳、豆の木高校出身、160cm50kg、右投げ右打ち。
相本由花(あいもと ゆか)
背番号2。二塁手。
相本里花(あいもと りか)
背番号3。三塁手。
相本流花(あいもと るか)
背番号4。遊撃手。おっとりとした性格で、上の3人よりもいつもワンテンポ遅れるのを気にしていた。そのために守備の特訓を受ける事になった際に、球団社長の立花の過去と「走れない」という事実を聞いたことで、気持ちが切り替わった。これをきっかけに、立花と仲良くなった。
仁科紘子(にしな ひろこ)
背番号5。左翼手。167cm51kg。右投げ右打ち?。24歳。夫はタイタンズのエース仁科雅樹。
結婚2年間で5回もの夫の浮気性にキレてしまい、メイプルスに応募。草野球で培った打撃センスはメイプルスの中でも随一。温和で堅実、冷静沈着だが夫と対峙した際には普段の姿はあっさりと崩れ、激しい性格をあらわにした。選手のデータ研究にも熱心に取り組んでいる。
パトリシア・エドワーズ
背番号7。中堅手。右投げ左打ち。186cm67kg。アメリカ出身。19歳。
熱い性格で、危険球を2球投げたグリフィンズのピッチャー相手に突撃をしかけ、乱闘騒ぎとなった。寮に侵入した不届き者を説教した事もある。不動の四番バッター。彼女のバッティングと神尾の剛速球がメイプルスを支える二本柱となっている。全治3ヶ月の骨折をしたが、医者と看護婦を縛り上げ病院を脱走し、1ヶ月で退院してしまった。
里見笑子(さとみ えみこ)
背番号13。右翼手。右投げ右打ち。175cm53kg。22歳。聖ジュリアナ女子大卒。
1億円プレーヤーが夢で入団。強肩で俊足、理想的な1番バッター。遊び人然とした容姿だが、冷静で手堅い。球団で唯一、きわどい駆け引きをするトリッキーな選手。女子大生時代には六本木でディスコ・クイーンとして活躍しており、広岡が高柳に「きれいな足してるから今度見せてもらいなさい」とふざけて薦めたことがある。
木村
背番号33。投手。右投げ。神尾失踪後、以下の2人と共にチームを支える。
田中
背番号25。投手。右投げ。
山本
背番号38。投手。左投げ。
中西
控え捕手。
中村
シーズン後半に1軍入りした。右打ち。
市川
2軍選手。スイッチヒッター。

※基本的な打順は里見→若生→仁科→エドワーズ→美花→由花→里花→流花→登板ピッチャー

メイプルス周辺の人々

小紫
オカマバー『紫頭巾』のママ。神尾を暖かく見守るオカマで、「百万本の薔薇の会」会員。
蘭子
紫頭巾の従業員の一人。尖った顎が特徴。蝶子と神尾の先輩。「百万本の薔薇の会」会員。
蝶子
紫頭巾の従業員の一人。顎が割れている。蘭子の後輩、神尾の先輩。「百万本の薔薇の会」会員。
穴田アナ
MHKアナウンサー。ペナントレースの実況を担当。
ジャン・カルロ・東郷
野球解説者。穴田アナの隣にいつもいる。
夕暮ミラ
メイプルス応援団団長。男役。
薔薇園パルコ
メイプルス応援団副団長。娘役。
小野教授
福島工科大学(架空)運動力学専門の教授。芹沢の魔球を解析し、作中で「ハクション大魔球」と命名した。(実際の命名は読者からの手紙によるもの)

他の球団

連載当時の実在するプロ野球球団(12球団)、プロ野球選手名、監督名をもじった名称、名前が多数登場している。

ここでは、本作オリジナルの登場人物(および所属球団)のみ記述する。

仁科雅樹(にしな まさき)
東京タイタンズ所属。背番号17。投手。仁科紘子の夫で1億2千万円プレーヤー。
浮気性。
仁科紘子に出て行かれてからは、自分で炊事、洗濯、掃除をまめに行うようになる。
小早川秀明(こばやかわ ひであき)
西部リンクス所属。背番号24。捕手。高校時代は、神尾聡史とバッテリーを組んでいた。
オカマとなって再会したかつての親友にも臆することなく、以前と変わらずに接する。だが次第に神尾に対する感情が変化していき、彼女(彼)を「瑠璃子ちゃん」と呼び、オカマだからと集中攻撃をかける中京グリフィンズのフーリガンに憤慨するようになる。これを「ソドムの河を渡ってしまった」(神尾を愛するようになった)と推測したチームメイトや鼓オーナーらの画策により桜井敦子と見合いをし、この事が神尾失踪の原因になってしまう。しかし、本人にその気がないためあっさり桜井敦子を袖にした。