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メテオド/四位晴果

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著者: 四位晴果
巻数: 4巻

四位晴果の新刊
メテオドの新刊

最新刊『メテオド 4


出版社: 小学館
シリーズ: 少年サンデーコミックス


メテオドの既刊

名前発売年月
メテオド 1 2007-08
メテオド 2 2007-11
メテオド 3 2008-02
メテオド 4 2008-05

メテオド』は、四位晴果の漫画作品。『週刊少年サンデー』2007年19号から2008年8号まで連載されていた。全37話、全4巻。

あらすじ

落下した巨大隕石の影響で、生態系が崩壊した地球。隕石の影響で新たに誕生した突然変異の子供達は、「メテオド」と呼ばれ、超人的能力を身につけた存在となった。そして隕石落下の30年後、「メテオド」の一人、十威は復興しつつある日本へやってくる。

登場人物

登場人物の苗字はひらがな表示になっている。

主要人物

十威(とおい)
主人公。「メテオド」の少年。14歳。重力を操る力を持つ。それが原因で実の親に捨てられたらしく、ジュニオアハイスクール(中学校)では「あさば十威」の名で通っている。食べ物が大好きで、撫子を泣きながら追っていっても高級ハムにつられて逃がしてしまうほど。額に紋章がある。ジャングルで過ごしていたせいか、缶ジュースは高級品に入るらしい。
常識と感受性が欠けていたが、楓との出会いを通じ、人間らしい感情を身につけていく。様々な経験を元に、最終回にて、柴とともに世界を旅をすることにした。
あさば撫子(なでしこ)
十威の師匠。女性。年齢不詳(おそらく高齢と思われる)。隕石の汚染対策のために動く観測者でAランカー・オブザ。デブリ対策研究の第一人者で「通った道はデプリどころか草木一本生やさない」というとんでもない謳い文句がある。実戦時には日本刀を使う(デブリや何人もいる重火器を持った男達を打ちのめすほど)。十威を日本に置いて行き、再び外国の汚染観測に行った。
たぐち
通称グッさん。26歳。撫子の後輩であり観測者でBランカー・オブザの一人。蛙が好きで、蛙の絵が前後に描かれているシャツを着ている(蛙の絵はかなりグロテスク。前は解剖図)。親は貿易商をしており、そのためかなりの金持ち。
アキ
観測者でBランカー・オブザの一人で楓の従兄。26歳。19歳の時にシベリアの汚染区域に置いてけぼりにされた。その時たぐちが大怪我をしており、救助のヘリが2席しか空いておらず、撫子とのジャンケンで負け、撫子が先に乗ったが、撫子に忘れられ、三日間音信不通だった。それ故にたぐちや十威に悪態をつくが、後に考えを改めるようになる。蛙・インテリ金持ち(=たぐち)・うなぎが大嫌い。
リンハオ
たぐちの後輩観測者。14歳。普段は冷徹な性格だが、過去に(主に父親による)トラウマがあるらしく、そのトラウマが蘇ると冷静さを失う。十威に対しては口が悪いが、内心では彼の事を認めている。

観測者(オブザーバー)

小町(こまち)
Bランカー・オブザの女性。23歳。巨乳。本人曰く「たぐちの恋人」だが、当のたぐちからは避けられている。ポジティブな性格で若干冷静さに欠ける。撫子と共にデブリを密輸している組織を壊滅させた。
善人(よしと)
観測者でCランカー・オブザの一人。21歳。観測者を続けていることに悩んでいたが、猫のような頭を持つ十威と出会い、子供の頃、皆がデブリ被害で暗い顔している時、観測者がいるだけでホッとし、こんな奴になりたいということを思い出し、続けていく気になった(この時の回想に出てきたのはどう見てもあさば撫子である)。
今波(いまなみ)
観測者でAランカー・オブザの一人。28歳。顔をマスクで覆っている大男。腕の中にマシンガンや、背中から巨大な刃物(しかも高熱を出す)を身につけるなど、攻撃力は高い。体に爆弾を内蔵している。
政府から派遣され十威をメテオドを知りながらも隕石調査に同行させるが、その真意は十威を抹殺するため。しかしそれまでの行動の経緯からリンに反旗を翻されてしまう。かつて、一番弟子だった九躍との戦いで重傷を負い、両手両足は義手義足となっている。その件もありメテオドは殺すべきものと思っていたが、十威と触れ合う中で「彼なら地球を救える」と考えを改めた。
イト
今波の助手でBランカー・オブザの少女。17歳。今波のことを非常に慕っている。斧を武器としており、大きさは大小様々。九躍を敵視しているが、彼には複雑な心境を持っている模様(事件の後日談を描いた四コマにて、九躍の顔に落書きするという復讐を行った)。
柴=ブライトマン=リュウイチ
Aランカー・オブザ。外見は両目に傷のついている青年だが、今波を呼び捨てにすることから地位が高いと思われ、また、校舎の3階から飛び降りても無傷なほどの高い戦闘能力の持ち主。
実は彼もメテオドであり、左目の瞳に紋章がある(普段はカラーコンタクトで隠している)。メテオドの気配を隠すことが出来て十威も気づかなかった。十威同様隕石との融合は望んでおらず、人を守るために活動している。本人の持論では「メテオドでも人間の温かさに触れれば人間らしく生きられる」らしい。
能力はブラックホールであり、かつて彼の肉体の一部であった大刀のような武器で全てを吸い込むことができる。
最終話では世界のメテオドを見るために十威と共に旅に出ている。
  • 百喰い(ひゃくぐい) - 大刀の包帯を取り、その武器が縦に牙の生えた大口を開けて敵を吸い込む。その口の中は宇宙空間のようなものが見える。
  • 天井這い(てんじょうはい) - 大刀を伸ばして上からの落下物を刀が喰う。

メテオド

十威(とおい)
上記の十威を参照。
九躍(くよう)
メテオドの一人で今波の元一番弟子。17歳。首に十威と同じ紋章がある。能力は硫黄を含む物質の発火。5年前、今浪らオブザーバーのチームに自分の正体を知られたためメンバーを殺害、今波にも重傷を負わせたが、自らは不意打ちを喰らい5年間の昏睡状態に陥る。病院にて大変動に導かれるように目覚め、同じくメテオドである十威と対峙する。現在、十威との戦闘で負傷した為今波と共に病院で療養中。
  • グラウンド・フレア - 硫黄を集め大爆発を起こす。
二元(にげん)
メテオドの一人。手のひらに紋章がある。隕石の所へいくはずが十威のところへ来た(おそらく引き寄せられた)。能力は他の物質や生命体との融合であり、自分の手足を切り離しても切断面にくっつけるだけで繋ぎ直すことができる。デブリ密輸団を陰で操って改造デブリを作らせ、能力で取り込み自らを強化していた。また、人間の方は改造できるらしい。十威との交戦中、彼に押されるが、隕石のカケラと融合して姿を変えた。しかし弱点であるアザ(紋章)を攻撃され隕石の力を失った。
柴=ブライトマン=リュウイチ
上記の柴=ブライトマン=リュウイチを参照。

一般市民

よしの楓(かえで)
十威のクラスメイト。14歳。観測者以外で十威がメテオドであることを知る唯一の人物。
やまだ宏美
十威・楓のクラスメイト。楓の友達。14歳。特技は空手。十威曰く「いつも短パンを穿いている」らしい。
にし酉子
十威・楓のクラスメイト。楓の友達。14歳。九州の小倉出身。普段はおっとりとしているが、大食い大会で他の出場者に大差をつけて勝つ。

デブリ

タロウ
蛙に良く似た風貌を持つデブリ。元々はジュニオアハイスクールの近くの下水道に住んでいた。寿命で動かなくなった母親のために月に1、2度学校に忍び込んで、お菓子や飲料の中身を抜き取っていたが、母親が死んでしまい、十威が飼う事になった。「タロウ」というのは勝手に十威が名付けたもの。
廃ビルに潜むデブリ
廃ビルに潜んでいたデブリで、体を保護色にする事で姿を消すことが出来る。

用語解説

デブリ
隕石の影響により突然変異した生命体の総称。体内の隕石を取り除けば活動を停止する。
いくつか種類別に分けられる。
  • 生物型:力や能力などで、退治の際に危険に伴うが、対処法は考えればシンプル。
  • 菌糸類型:空気中に分散しやすく、肉眼では見えづらく、捕まえにくい。いったん相性のいい土地に付着すると一気に根を張りめぐらせ、独自の生態系を作る。そのため、プロでも最も退治するのが面倒な型の一つ。元になっているデブリがいる限り倒しても倒してもデブリのような生物がでてきて、徐々に汚染を広げていく。除去するには周囲を焼き尽くすか、隕石を破壊しないといけないが、隕石はミクロ単位なので見つけるのはほぼ不可能。
メテオド
正式名称は「隕石影響種(メテオライトブリード)」。隕石の影響で特殊な能力を身につけた人間を指す。隕石との融合が可能な存在であるといわれている。どうやら紋章を破壊すると力を失う模様。
メテオド同士はすぐに戦闘には入れるように相手をメテオドだと感知できる能力が全員にある。ただ訓練すれば気づかれないこともある模様。
観測者(オブザーバー)
隕石影響による生態系の調査やデブリの退治を任務とする職業。通称オブザ。日本の大概のオブザは区役所で仕事をもらう。
ABCの3段階にランク付けされていて、自分の力量に合った内容の仕事をとれるシステム。他にもデブリを改造して兵器として活用するために密輸する組織もあるので、それを取り締まることもある。
  • Aランク:大規模な汚染地区の生態系の観測・調査・保護を世界各国でする。国のお抱え。あさば撫子や、今波などがいる。
  • Bランク:大学・研究機関に所属し、デブリの生態を研究し、それを元に新薬や技術開発等をおこなう。
  • Cランク:主な仕事はデブリ退治のみ。各地域の警備などもおこない、退治したデブリをBランカー・オブザに提供する。
大変動
隕石による異常発生。