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ライフ/すえのぶけいこ

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著者: すえのぶけいこ
巻数: 19巻

すえのぶけいこの新刊
ライフの新刊

最新刊『ライフ 19


出版社: 講談社
シリーズ: 講談社コミックス


ライフの既刊

名前発売年月
ライフ 10 2005-07
ライフ 11 2005-12
ライフ 12 2006-04
ライフ 13 2006-09
ライフ 14 2007-01
ライフ 15 2007-05
ライフ 16 2007-09
ライフ 17 2008-02
ライフ 18 2008-06
ライフ 19 2008-12

ライフ』は、すえのぶけいこによる日本の少女漫画作品。漫画雑誌『別冊フレンド』(講談社)に2002年5月号から2009年3月号まで連載された。単行本は全20巻。2006年(平成18年)度 講談社漫画賞少女漫画部門受賞。

2007年に、フジテレビ系列で『ライフ〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜』としてテレビドラマ化された(詳細は#テレビドラマを参照)。

概要

主人公の少女がいじめに立ち向かい、友情などに助けられながら、大きく成長していく様を描く。平成18年度(第30回)講談社漫画賞少女部門受賞。

あらすじ

椎葉歩は、中学生の頃に親友・篠塚夕子と一緒の高校に行こうと約束していた。だが、高校受験で自分だけが合格したことがきっかけで歩は夕子に絶交を言い渡され、友情が崩壊してしまったことに大きなショックを受けてリストカットを覚えてしまう。それ以来、内向的な性格になってしまった歩は入学した高校でも周囲と馴染めず、新しい人間関係を築くことを諦めていた。

そんな中、クラスメイトの安西愛海を中心とした数名に迎えられた歩は彼女たちと仲良くなり、再び前向きになっていった。ある時、歩は愛海が自殺を図ろうとしているところを目撃、彼女を必死に引き止める。愛海が恋人の佐古克己に別れを告げられ、そのショックから自殺を図ったことを知った歩は彼女のために佐古の家へ向かったが、そこで彼の秘密を偶然知った事から佐古に監禁・暴行されてしまい、自分の秘密を明かせばリストカット癖をばらすと脅迫されてしまう。

更に、愛海はその後起こったある出来事から歩が佐古を奪おうとしていると誤解し、歩は愛海を中心とする女子達のグループからいじめを受けるようになる。だが歩は目を覆いたくなるような残酷ないじめを受けながらも、クラスメイトの羽鳥未来と真の友情を築き、やがて自分に味方してくれた未来に支えられながらいじめに立ち向かっていく勇気と強さを身につけていくのだった。

登場人物

歩とその仲間達

椎葉 歩(しいば あゆむ)
本作の主人公。中学時代はさほど勉強が出来ず、優等生の夕子に依存した結果、自分だけ志望校の西舘高校に合格したことで彼女に恨まれ、友情が崩壊したことがトラウマとなり、リストカットを始める。性格も人間不信かつ内向的になってしまい、高校入学直後はクラスでも地味な存在で友達も居場所もない空虚な生活を送っていたが、安西愛海に声をかけられた事を機に徐々に明るさを取り戻し始めた。だが、愛海の恋人・佐古克己の異常な性的嗜好を偶然知ってしまった事から彼に脅迫され、暴行を受けた上、愛海には佐古を盗ったと誤解されていじめられてしまう。一時は追い詰められたものの、クラスメイトで唯一の味方となった羽鳥未来に支えられて徐々に希望を見出すとともに、精神的な強さも身につけていく。未来とは真の親友関係になったほか、薗田やエイコを始めとする一部のクラスメートとも良い仲になりつつあり、未来と親しい関係になる中で友達依存の傾向やリストカット癖も克服する。
後に起きたカンニング偽装事件で愛海のいじめに打ち勝つが、翌日愛海への土下座要求騒動の際に彼女が学校から逃げる所を目撃し、未来の制止を振り払い、愛海の本心を知りたい一心で彼女の後を追いかけ、佐古の家へ辿り着く。そして強い憎悪の念にかられていた愛海に強引に家の中へ入れられ、包丁で切りつけられ負傷しながらも奮闘し、最後には愛海と和解する。その後はそのケガのため駆けつけた薗田の通報により病院に運ばれ、そこで母・文子とも和解する。退院直後、未来から父の手術のために自分と離れなければならない事を知る。後日姿を消した未来を捜していた際に病院から抜け出した愛海と再会し、彼女から自分を警察に告訴して欲しいと嘆願され、悩んだ末に愛海を警察に告訴するが、これが後に西舘高校の教師達や生徒達が自らの過ちに気づくきっかけともなる。
駅で、引っ越すために列車に乗り込む未来を笑顔と涙で送り出した後、漠然とではあるが今まで全く考えていなかった進路を見いだした事を薗田に告げ、数日後、復学する。そこでクラスメートらから笑顔で迎えられ、自分はここで生きていくと力強く決心する。
羽鳥 未来(はとり みき)
歩のクラスメート。歩の精神的支柱ともなる味方で本当の意味での親友でもある。暗澹たるイメージ漂う本作の中で、光明のような存在感を発揮している。一匹狼でクラスでも孤立しており、そのために一時期愛海達から嫌がらせを受けていたことがあった。また夜間にアルバイトをするなど校則をあまり守っていない面もあるが、成績は学年首席を誇る努力家で、アルバイトの目的も病気がちな父親の為であるなど、外見や噂とは反対にしっかりとした人格者である。
歩が愛海のいじめに耐えかねて学校を逃げ出した際に偶然彼女と会い、歩がいじめられていたことを知り、彼女の味方になると言って励ます。その後はクラス内で唯一歩の味方となり、後に歩がいじめられるのを止めた薗田と共に歩を支える友人となった。後に愛海の父・富美男が愛海の嘘に利用されて歩や自分を退学させようと学校に乗り込んできた騒動の際、歩を責めるクラスメートらに対し「歩は嘘をつかない」と発言したことがこの物語のターニングポイントとなる。また、平岡が左遷させられた際には、偶然自身がアルバイトをしている風俗店にやってきた富美男が「平岡を飛ばしてやった」と話しているところを目撃し、歩と共に富美男に制裁を加えた。
その後の中間テストの際に戸田の陰謀(実は愛海の脅迫によるもの)によってカンニング疑惑を持たれ、一時退学の危機に遭うが、改心した戸田の告白により免れた。翌日愛海が学校から逃げ出した際は彼女の後を追おうとする歩の身を懸念し必死で引き止めるが失敗。その後、薗田と共に歩を捜し始め、歩と愛海の和解後に佐古宅に辿り着き、負傷した歩を発見。その後は入院中の歩に付き添っていたが、父親の主治医から父親の手術の為に歩と離れなければならないことを知らされ、歩の退院日にその事を告白した。その後はしばらくの間姿を見せなかったが、愛海が警察に告訴された数日後に薗田と共に未来の家を訪れた歩と再会し、3人で楽しい時間を過ごした。翌日1人で町を去ろうとしたが、後を追って来た歩と駅で会い、以前彼女に贈ったリストバンドを返され、歩と固い友情を誓い抱擁を交わす。そしてその後、歩との別れを涙を流して惜しみながら、列車に乗って引越先の町に向かった。
薗田 優樹(そのだ ゆうき)
歩のクラスメート。中学時代、同級生の狩野アキラにいじめられた事から不登校になり、1年留年した。後に歩の味方となる。廃墟事件の際、アキラらが歩と未来を監禁した廃墟に駆けつけて2人の危機を救い、次第に歩とも親しくなった。愛海が学校を逃げ出した後は未来と共に愛海の後を追った歩を捜していたが、佐古宅で負傷した歩と愛海、克己を見つけ、救急車を呼んで3人を病院へ搬送。その後の歩らの入院中も学校に通っており、エミの告白を歩に伝えた。また歩が愛海を警察に告訴した数日後、歩に未来と離れなければならない事を知らされ、歩と共に未来の家を訪れ3人で楽しい時間を過ごした。
薗田の友人A・B(仮称)
薗田の友人であり、歩のクラスメート。名前などは詳しく挙げられていないが、当初から愛海グループによるいじめに否定的であり、クラスでは歩の味方である。歩、未来、薗田と共にいる事が多く、廃墟事件の真相を知る数少ない人物である。カンニング偽装が行われた際には偽装を見破ったり、クラスメートにテストの放棄を促したりと活躍したが、愛海への土下座要求騒動が起こった際は唖然としていた。
エイコ
歩のクラスメート。いじめに否定的で、廣瀬の自殺未遂の際に他のクラスメートらと共に愛海によるいじめの実態を平岡に報告した(この時、平岡に戸田は信用できないと話している)。後に未来のカンニング偽装が行われた際に教壇に詰め寄り「先生もいじめの加害者です!」と言って戸田を糾弾した事が、クラス内の空気を一変させた他、戸田が改心する1つのきっかけともなった。カンニング偽装の騒動後、いじめを報告した他のクラスメートと共に歩と仲睦まじい関係になる。
平岡 正子(ひらおか まさこ)
歩のクラスの元副担任。西舘高校の腐敗した教師陣の中で唯一モラルを持ち、歩の良き味方であった。廣瀬の自殺未遂の際、エイコらから愛海が歩や廣瀬をいじめていたことを知らされたのをきっかけにいじめ問題に心から真剣に取り組み、やがて愛海がいじめの主犯格である事を突き止めたが、県会議員である愛海の父・富美男の権力によって強引に県立男子校に異動させられてしまった。
最終回では異動させられた先の学校でも指導力と人徳から生徒達に慕われている様子が描かれている。

愛海グループ

安西愛海を中心とした5人組。最初は団結して歩を積極的にいじめていたが、廣瀬が廃墟事件の真相を知ってからは次第に崩壊していき、遂には愛海のみとなってしまう。

安西 愛海(あんざい まなみ)
歩のクラスメート。一人称は「マナ」。明るく社交的でクラスの人気者だが、実際はかなり自己中心的、自意識過剰で思い込みが激しく、友人をも恐怖で支配する。また、両親や教師に媚び、手駒として利用する強かさを持つ反面、孤独に弱く愛に飢えている。
当初1人だった歩に声をかけ仲良くなるが、実際には歩に近づいたのは彼女を引き立て役として利用する為だった。しかし、廣瀬の行動により恋人の佐古を歩が奪おうとしていると誤解して一方的に彼女を憎み、自らが率いるグループの女子数人と共に歩をいじめ始める。その一方で、佐古との関係は中盤ですっかり冷めてしまい、一時は彼をも駒として利用した。その後は歩を強く憎み、中学時代の先輩・狩野アキラや絶大な権力を誇る県会議員の父・富美男をも利用して歩を追い詰めたが、いずれも失敗に終わる。
そんな中、廣瀬が自分の本性と事件の真相を知った事でグループから離れようとしている事を知り廣瀬をいじめ始めるが、廣瀬が自殺を図った為にクラスメイトにいじめの首謀者は愛海ではないかと疑われ始め、クラス内における歩との立場も徐々に逆転し始める。その後は廣瀬を脅迫して嘘の告白をさせたり、富美男を利用していじめの真相を突き止めた平岡を強引に異動させたりと様々な手段でいじめの真相を隠そうとしたが、担任の戸田を利用してカンニング偽装事件を起こした際に戸田が墓穴を掘った為に今までの悪事がクラスに露見。更にはチカとエミにも離れられ、完全に孤立してしまった。
翌日には教師の不手際から自らの行いが学校中に知れ渡ってしまい、ほぼ全校生徒に敵対され、戸田の退職が知らされた事を機に生徒から「戸田を退職させたのも愛海ではないか」と疑われ、ついに全校生徒に追い詰められて土下座を要求される。その際、現場にいた佐古の意図しない行動から学校を逃げ出し佐古宅に向かうが、後を追ってきた歩を見たことで彼女への憎悪が再燃、歩に対して殺意を抱き、歩を強引に家に入れた後彼女を殺害しようと包丁で切りつけ負傷させる。しかし佐古の部屋で歩を追い詰めた際、歩をはじめとする女子の捕縛写真が収められたアルバムを発見。帰宅した佐古を問い詰めた結果、遂に彼の本性を眼前にし、彼の発言から自身には最初から何も無かった事を悟り絶望する。そして佐古を包丁で切りつけ負傷させた後、自身も割腹自殺を図るが歩に止められ、本心を語り合い和解。その後駆けつけた薗田の通報で歩とは別の病院に運ばれた。
入院して意識を回復した後、見舞いに来た富美男に自分がいじめを行っていた事を打ち明けた。その後、あるニュースを目にしたことがきっかけで病院を抜け出し歩と再会、自身を警察に告訴するよう依頼する。最終回では歩の告訴により少年院に送致され、歩の言葉を励みに更生の道を歩み始めた。

過去の所属メンバー

深沢 エミ(ふかさわ エミ)
歩のクラスメイト。黒髪のポニーテールと大きなクロスのピアスが特徴。通称:エミ。
詳しくは#新グループ参照。
チカ
歩のクラスメイト。長い金髪の少女。
詳しくは#新グループ参照。
廣瀬 和華(ひろせ のどか)
歩のクラスメート。通称:ヒロ。佐古がいる愛海の別宅に歩が入っていく所を目撃したことから「歩が克己を奪おうとしている」と誤解してそれを愛海に知らせ、歩がいじめられる原因を作る。その後は愛海と共に歩を積極的にいじめたが、廃墟事件後に偶然愛海の本性と事件の真相を知ってしまい、彼女に不信感を抱きグループを抜けようとした。しかし、そのために愛海から裏切り者と見なされて新たないじめのターゲットにされ、愛海らからいじめられることになってしまう。
やがて愛海を恐れるあまり精神的に追い詰められていき、後に学年主任がいじめ隠蔽のために夏休み返上で夏期講習を行うと宣言した際に「夏休みになっても愛海のいじめから逃れられない」ことを知ってパニックを起こし、ある種の意地と謝罪の意を込めて歩の目の前で投身自殺を図るが足を骨折しただけで一命を取り留める。その後、見舞いに来た歩と未来に「いじめられて初めて歩の苦しみがわかった」と告白し、歩に今までいじめてきたことを謝罪した。しかし、その後愛海の脅迫により夏休み明けに自身が歩いじめの主犯だと嘘の告白をさせられ、謹慎処分を受けることになってしまう。
その後は自責の念からしばらく引き篭もっていたが、佐古宅で起きた騒動を受けたエミの発言から夏休み明けの告白が嘘だったことが教師らに知らされ、謹慎を解かれる事となる。最終回で復学した際、いじめに立ち向かうことができなかったことをずっと後悔していたことを告白し、その直後に学校に戻ってきた歩と、後悔と謝罪の涙を流しながら再会した。
岩本 咲(いわもと さき)
歩のクラスメイト。通称:イワちゃん。廣瀬と同様当初は愛海と共に歩をいじめていたが、その後愛海が仲間であった廣瀬をいじめ始めた事から愛海に恐怖心を抱く。後に廣瀬の自殺未遂を知った際に廣瀬が自殺を図った事に責任を感じると同時に、廣瀬を追い詰めたにも関わらず平然と通学する愛海の姿を見て愛海についていけなくなる。更に自身もいじめに加担した事で人生が崩壊する事を恐れ、これ以上愛海と関わりたくないとチカとエミに打ち明けた。その後、夏休みの愛海グループでの旅行を拒否したが、その際エミとの通話で「今あいつの顔だけは見たくない」、「マナと旅行なんて死んでも嫌」と発言した所を愛海に聞かれてしまい、最後はいじめられる事を恐れてか新学期前に逃げるように九州の学校へと転校した。

その他の主要人物

佐古 克己(さこ かつみ)
西舘高校1年4組の男子生徒。当初は愛海の恋人であったが、実は親の会社の関係で付き合わされていただけで、自身は彼女のことは好きではなかった。学年首席の優等生だったが、自分を過信して手を抜いた為、後に未来にその座を奪われる。爽やかな笑顔と真面目で人当たりの良い性格から、教師を始め周囲からの評判も良いが、実は女子を緊縛し苦しむ様子を写真等に収めて性的快感を得るサディスト。その反面、自身も家では父親に虐待されている。
物語序盤で愛海に別れを告げたが、後に父にそのことを知られて暴力を振るわれ、再び愛海と付き合うことになる。その直前、愛海を振ったことを知った歩が家を訪れた際に緊縛写真を貼っていたアルバムを彼女に見られたため、歩を一時的に緊縛し監禁、携帯電話のカメラで撮った緊縛写真を使って彼女を脅迫する。しかしその後、愛海の指示を受けた狩野アキラらから暴行を受けた上に失禁したところを写真に取られて脅され、かつて自分が歩に行ったことと同じような仕打ちを受けた。事件後、愛海と付き合う一方で歩の担任・戸田とも関係を持っていたことが愛海に知られたのを機に彼女と別れた。
愛海の悪事が学校中に知れ渡った翌日、土下座騒ぎの際に意図していないながらも愛海が学校から逃げ出すきっかけを作る。その後帰宅時に自室で歩と愛海に遭遇し、愛海から緊縛写真について問い詰められたことで遂に本性を暴露。「愛海のことなど最初から好きではなかった」と本心を打ち明けるが、直後最初から自分には何もなかったと気付いて絶望した愛海に包丁で切りつけられて負傷し、歩と愛海の和解後、駆けつけた薗田の通報により歩とは別の病院に運ばれ、入院することとなる。その後病室で父親と会うが、自宅での一件で緊縛写真のことを知られてしまい、更に父親から暴力を振るわれ愛海を守らなかったことなどをなじられ、自身がケガをしているにもかかわらず全く心配する様子のない父親を見て遂に怒りが爆発、自らの本心をぶちまけた。その後もしばらく情緒不安定な日々を送っていたが、最終回でクラスメートからの寄せ書きによる励ましで涙ながらにその行いを反省する兆しが見られた。
戸田 和佳絵(とだ わかえ)
歩達の元担任教師。新米時代、生徒のいじめを解決しようと介入するも失敗して以来、態度を一変して事なかれ主義を貫く。当初歩へのいじめに対して見て見ぬフリをしており、後に歩からいじめられていると聞かされても彼女の発言を嘘だと決め付け聞き入れようとしなかった。実は佐古克己と関係を持っており、後に彼との関係を知った愛海に脅され、愛海の手駒として動くことになってしまう。
その後、愛海に取り入るため、自分に反抗する歩と未来を学校から追放すべく、未来にカンニングの濡れ衣を着せることを計画。自らカンニング用紙を偽装し、テストの際に計画を実行。未来を教室から退場させ、更に自分に反抗してきた歩も退場させようとしたが、その際歩が「未来も平岡のように消すつもりか」と発言し、生徒の1人が「羽鳥がカンニングなんかするか?」と発言した事から、歩いじめから始まった一連の事件が愛海の仕業であることと、未来のカンニングが偽装されたものだったことがクラス中に知れ渡りることとなり、クラスの生徒はカンニング偽装も愛海が仕組んだことではないかと疑い始めてしまう。これを見て何とか事態を収拾しようとしたが、その際「平岡は自分から異動を希望していた」と嘘をついた際に生徒の一人が平岡がいじめの真相を追っていたことを話したため墓穴を掘る結果となってしまい、結局愛海がクラス内で孤立し全生徒がテストを放棄するという事態を招き、自身もエイコに糾弾された。
その後、この事に激怒した愛海から眼球をえぐられかけたが、途中で止めたため辛うじて失明は免れた。これが元で今までの行動を恥じて改心し、職員室に呼び出された未来の下に駆けつけてカンニングを偽装したことを告白し、未来に連れられて来た歩にも謝罪。更に教員達の前で真実を話した。
翌日、学年主任の要求もあって依願退職するが、これが愛海への土下座要求騒動のきっかけとなる。
最終回では心身共に回復し、塾講師になるべく面接に臨む様子が描かれた。

新グループ

カンニング偽装で愛海から離れたチカとエミのグループ。ドラマに登場する新グループとは異なり愛海をいじめている訳では無いが徹底的に無視している。しかし、このグループも歩に演技で謝るか謝らないかで内戦を起こし、崩壊した。その後、佐古宅での一件を知り、自責の念に駆られた。

深沢 エミ(ふかさわ エミ)
歩のクラスメイト。通称:エミ。チカ同様愛海と共に歩をいじめていたが、愛海が廣瀬をいじめ始めた事をきっかけに愛海に恐怖心を抱きつつも、愛海について行き続けた。戸田のカンニング偽装の一件でチカが愛海から離れた後、今後どうするか迷っている最中に愛海とチカ達新グループ双方から誘われ、迷いながらも孤立を避ける為新グループを選び、愛海から離れた。チカが歩に演技で謝ろうとした際、「自分のやった事なのに今更謝ることはできない、先に廣瀬に謝るべき」と主張し謝らなかった。また本当は愛海を慕っていたらしく、学校中の生徒が愛海に土下座を要求した騒ぎの際は複雑な様子を見せていた。その後佐古宅での一件を知り「自分達のせいでこうなったのではないか」と自責の念に駆られ、富美男が職員室に乗り込んできた際に職員室を訪れて、愛海や自らのグループがいじめを行っていたことや後で愛海を無視した事を告白、富美男や教員に号泣しながら謝罪し、自らに厳しい処分を求めた。
チカ
歩のクラスメイト。廣瀬や咲と同様愛海と共に歩をいじめていたが、愛海が仲間であるはずの廣瀬をいじめ始めたことから愛海に恐怖心を抱くようになり、廣瀬の自殺未遂や咲の転校などの事件を経て、「廣瀬の次は自分たちの誰かがいじめられる」と愛海を警戒し始める。後に戸田のカンニング偽装の一件で愛海から離反、女子生徒3人組やエミと共に新しいグループを結成し、一転して愛海を嘲笑するようになる。翌日、学校からの処分を恐れ、歩いじめに参加していた女子生徒3人組と共に演技で歩に謝ろうとするが、演技を見抜かれて失敗した。学校中の生徒が愛海に土下座を要求した騒ぎの際には多くの生徒と共に愛海を嘲笑したが、その後佐古宅での一件を知り自責の念に駆られた。
愛海グループの中では唯一最後まで苗字が不明だった。
女子生徒3人組(仮称)
歩のクラスメイト。メガネ、おかっぱ、ボブカットの3人組。物語序盤で歩と仲良くなるが、愛海に暗いという理由で敬遠され、当時愛海との良い仲を保とうとした歩にも意図的ではないながら冷たくされる。そのため歩へのいじめが始まった後、彼女に地味な嫌がらせをしていた。
カンニング偽装が起きた後、愛海グループを離れたチカ、エミと行動を共にし、愛海を無視するだけでなく彼女を嘲笑う様になる。後にチカと共に歩に演技で謝るが演技を見抜かれて失敗。チカ同様佐古宅での一件で自責の念に駆られた。

主要人物の関係者

椎葉 文子(しいば ふみこ)
歩と茜の母親。世間体を非常に気にしている。典型的な教育ママで、歩がいじめを避けるため「学校に行きたくない」と言った時も成績不振を理由に強引に登校させたり、本人の居ない所で歩を「アイツ」と呼び、「茜(歩の妹)には期待してるからね」と笑顔で言ったり、歩が克己の奇行を訴えても信用せずに歩をおかしいとなじる等、出来が悪い歩に冷たく、体が弱い茜を溺愛している。後に廣瀬の自殺未遂を学校からの連絡で知った後、歩がいじめに遭っていた事を歩本人の口から聞かされ、更にその際自分が傷ついて帰ってきても何も言わなかったことなど歩に冷たく接してきたことを指摘される。その後も歩との関係は崩壊したままだったが、やがて少しずつ修復の兆しを見せ始め、佐古宅での騒動を知って病院に運ばれた歩の元に駆けつけた際に初めて歩がリストカットをしていたことを知り、歩に今まで冷たくしたことを謝り、歩と和解。その後は退院した歩を気遣う描写も多々ある。歩が愛海を警察に告訴する前日に初めて歩が受けたいじめの全容を知り、その翌日一人で警察に赴いた歩に「歩は私が守る」と告げる。
人物紹介では「歩の母」と表記されているが、社宅の集合ポストで名前が確認されている。
椎葉 茜(しいば あかね)
歩の妹。体が弱いが姉と違って勉強ができるため、母・文子に溺愛されている。彼女が通っている学校でもいじめがあるようだが、本人は「ムカつく人はいじめられて当然。いじめられるキモい人が悪い」などといじめに肯定的な考えを持つ。ただ、姉の歩とは良好な関係を築けている様子。
篠塚 夕子(しのづか ゆうこ)
歩の中学時代の友人。歩からは「しーちゃん」と呼ばれていた。高校受験で西舘高校への進学を約束し、勉強が不得意な歩に勉強を教えていたが、その後自分の成績が下がり、その反面歩の成績が自分の成績を上回ったことを知ったのがきっかけで徐々に歩との間に距離が生じ、遂には歩だけが西舘高校に合格した事が原因で絶交してしまう。
歩のリストカット癖のきっかけを作った張本人であるが、その後の生活・消息は不明。
狩野 アキラ(かりの アキラ)
愛海の中学時代の先輩。不良グループのリーダー的存在。かつて薗田をいじめて不登校にさせた張本人。愛海とは肉体関係まで持っており、後に彼女の命令で佐古を暴行し脅迫、更に歩と未来を廃墟に監禁し、暴行しようとしたが、薗田に邪魔され怖気づいて逃亡。その際廃墟に火を放ったため、翌日この事件はニュースで報道され、学校中に知れ渡ることとなる。事件後に愛海と再会したが、その直後に愛海から「役立たずは不要」と無情に切り捨てられ、彼女の手で警察に通報され逮捕された。愛海の事が好きだったが、愛海は利用しただけだった。
安西 富美男(あんざい とみお)
愛海の父親で、県会議員兼会社社長。一人娘の愛海を溺愛する所謂モンスターペアレント。将来の市長候補とも言われる有力者であるため、舞台となっている地域では非常に大きな権力を誇り、学校側から畏怖されている。愛海から「歩にいじめられている」と聞かされて一方的に娘の主張を信じ込み、歩と未来を退学させようと学校へ乗り込んだが歩の反抗にあって失敗。その後は愛海の陰謀に利用されていることも知らず、平岡を強引に左遷するように仕向けたが、数日後に未来がアルバイトをしている風俗店で平岡を左遷させたことを喋ってしまい、歩と未来から制裁を受けた。
佐古宅での事件の後に職員室へ乗り込むが、そこでエミや田崎にこれまでの騒動の真相を知らされて生徒らを止められない教員らの無力さに呆れ、「愛海を転校させる」と宣言。その後愛海を見舞いに病院を訪れた際に娘から真実を告げられ、呆然としながら病室を後にしたが、その後も事件を公にせず、愛海を転校させる方針も変えなかった。だが、退院した愛海を迎えに行った日に警察からの電話で、娘の依頼でで歩が彼女を告訴したことを知らされる。
最終回では娘が少年院に送致されたことで、市長選への出馬を取りやめたことが語られている。
岩城(いわしろ)・田崎(たざき)
角刈りでジャージを着ているのが岩城、眼鏡を掛けスーツを着ているのが田崎。共に西舘高校の教員で、事なかれ主義。富美男に「愛海が歩と未来にいじめられている」と聞かされた際には歩と未来を強引に謝罪させ、いじめ隠蔽の為夏休みを返上して長期夏期講習を行うと宣言、いじめ隠蔽を生徒にも強要した(歩の抵抗とその後起こった廣瀬の自殺未遂の影響で結局夏期講習は取りやめた)。更には「夜遊びしていないか生徒を見回る」と言いつつ居酒屋で飲み歩いたり、カンニング偽装事件では戸田が告白するまで一方的に未来に責任を押し付ける等、性格は腐敗しており生徒からの信頼もなく、愛海への土下座要求騒動の際にも暴徒化した生徒を止められなかった。その後佐古宅で起きた騒動を電話で知らされたことでようやく自身らの過ちに気付き、これまでのことを全て公にしようと決意。後に富美男が職員室に乗り込んできた際、田崎は富美男にこれまでの騒動の真相を告げ、直後学年主任に責められながらも「自分達は間違っていたのではないか」と自分の考えを述べた。その後は他の教師と共に今後どうするかを話し合い、学年主任に廣瀬の謹慎処分を解くよう提案するが、その直後歩からの電話で愛海を警察に告訴したことを知り、完全に改心。歩の復学当日、生徒に謝罪する。

テレビドラマ

2007年6月30日から9月15日まで、フジテレビ系列(テレビ大分、テレビ宮崎を除く)で、毎週土曜日23:10〜23:55(JST、通称「土曜ドラマ」枠、「土曜プレミアム」の延長等で遅延の場合もあり)に、テレビドラマ化された。ハイビジョン制作。

このテレビドラマは大きな反響を呼び、放送したフジテレビには、放送開始直後から30代以上の親世代を中心に2000件を超える抗議や批判が送られたほか、放送倫理・番組向上機構(BPO)の「放送と青少年に関する委員会」にも約55件の批判や抗議が寄せられた「ライフ」いじめ描写に大反響:YOMIURI ONLINE エンタメ(読売新聞2007年9月5日)。内容は「いじめを助長する」「子供が見るのは不適切」といったものが多かった。また、その一方で、主要登場人物と年齢が近い若い世代を中心に、「主人公に勇気をもらった」「(番組を見ていて)自分のまちがいに気付き、反省した」など意見も多数寄せられた。「親が子どもに見せたくない番組」の第8位(2007年度『子供とメディアに関する意識調査』日本PTA全国協議会主催)にランクイン。それもあってか、青森テレビ『ドラマストリート』などでの遅れネットや再放送は行なわれていない。

概要

クラスメートから壮絶ないじめを受けながらも、真の友人と出会い、そのいじめに立ち向かっていく女子高校生・椎葉歩と、いじめグループの中心にある中で周囲との人間関係を徐々に壊していく女子高校生・安西愛海の姿を軸に、いじめという行動の本質と問題点を描きつつそれらの行動の裏に潜む人間模様も描く。また、2分程度の西舘高校の学園生活を中心としたミニドラマ「スクールライフ」(薗田を主役とし石井や遠藤、みどり、里絵などのサブキャラが中心のスピンオフドラマ)が携帯公式サイトで公開されている。これはドラマ放送終了直後に公開されており、1話につき105円でダウンロードすることができる。

また、撮影は演出陣が求めるスピード感や臨場感を出すためにほとんどステディカムを使用した。

キャッチコピー

  • 追いつめられた人間は、強く生きるしかない。私は負けない。
  • あなたも 友達のフリをした悪魔ですか。
  • 私は負けない。
  • 正解は分からない。だけど私は決めたんだ。自分らしく生きることを、そして、イジメと闘うことを。私は、負けない。

ストーリー

椎葉歩は高校受験で自身のみが合格した事で親友の篠塚夕子との友情が崩壊。彼女を自殺未遂を図らせるまでに追い詰めた事が心の傷となり内向的な性格になってしまう。

そんな彼女に声をかけてくれたのが安西愛海だった。歩は愛海と永遠の友情を約束する一方、「不良」と噂される羽鳥未来に憧れる。そんな中愛海は彼氏の佐古克己に別れを宣告されてショックで踏切で飛び込み自殺を図ろうとする。愛海を間一髪で引き止めた歩は親友の為佐古の家に向かうが、そこで佐古の異常な性癖を知り、以後頭を悩ますこととなる。

さらに追い討ちをかける様に歩はいじめの標的にされ、愛海からのいじめを受けることになってしまう。かつて愛海にいじめの標的とされた廣瀬倫子が自分を無視した歩を逆恨みし、歩が佐古の家に入る所を携帯電話で録画して愛海グループに見せ、「歩が佐古を盗ろうとしている」と愛海に誤解させた事が原因だった。

教科書に落書きをされ、机に接着剤を塗られ、弁当や教科書を捨てられ、ゴミ捨て場に閉じ込められ、トイレで水をかけられ、黒板には誹謗中傷を書かれ、髪にスプレーを噴射される。歩に対するいじめはどんどんエスカレートしていく。しかも廣瀬の嘘をクラスメートは堅く信じて疑わず、誰一人歩に味方する者はいないかのように思われた。

耐えかねた歩は学校を逃げ出し、駅で飛び込み自殺を図るが偶然逃げ出す所を目撃した未来に止められる。未来はその後いじめの現状を語った歩に味方する事を約束。歩にとって唯一の味方の登場であった。強い支えを得た歩はいじめに立ち向かう事を決意する。佐古の邪魔もあってその後もいじめがエスカレートしていく中、かつていじめられていた経験を持つクラスメートの薗田優樹も歩の味方となる。また多くのクラスメートは薗田が歩を引き止めた事を境に、愛海グループのいじめのやり方に「やり過ぎでは?」と感じ始めていた。

一方、なかなか歩が怯まない事に耐えかねた愛海は知り合いで不良のアキラに依頼して歩と未来を始末するよう頼むが薗田の妨害により失敗。表向きはアキラが主犯の放火事件として報道されたこの事件の真相を知ってしまった廣瀬は愛海に口止めされるが、他の愛海グループのメンバーに事件の真相を漏らしてしまう。その後、愛海のいじめが再び自分に降りかかることを恐れた廣瀬が学校の屋上から飛び降り自殺を図ったのを機に事態は急転する事となる。

クラスメートは一連の事件の真犯人が愛海である事に勘付き、徐々に愛海から離れていく。愛海はそれにも怯まず、廣瀬を歩いじめの主犯に偽装したり、真実を知った副担任の平岡正子を県議である父・大治郎の力を使い解雇させたりと様々な手を使い真実を隠そうとするが、それらの行動はクラスメートの愛海に対する激しい憎悪を駆り立てていくことになる。

そんな中、愛海は担任の戸田和佳絵が自分と別れた佐古と付き合っていた事を知り、それをネタに彼女を脅し、中間テストで歩にカンニングの濡れ衣を着せるよう依頼する。だがカンニング偽装はすぐ男子生徒の石井知典に見破られて失敗した上、愛海はクラスメート達からこれまでの事件の黒幕だと糾弾されてしまう。いたたまれず教室から逃げる愛海だったが、中庭でクラスメートに追い詰められる。石井が「土下座して謝れよ!」と愛海に要求したことに端を発し、学校中は「土下座」コールで包まれ、次の日からは愛海いじめがクラスで始まった。

いじめられても態度を変える事の無かった愛海だったが、やがて佐古の発狂や唯一自分に味方していたクラスメート・みどりの離反などの出来事が降りかかり、数日後に歩の一言からこれまでの自分の一連の行動を反省することとなる。

そしてその翌日、歩は未来・薗田・愛海と共にいじめを肯定するクラスメートに立ち向かう決意を固めるのだった。

キャスト

登場人物は漫画とほぼ同じだが、設定に一部相違が見られる。

主要人物

椎葉歩:北乃きい
このドラマの主人公。愛称は「アユム」。優しく思いやりのある少女。中学時代自分のみが西舘高校に合格した事で親友の夕子との友情が崩壊してしまい、夕子を自殺未遂にまで追いやってしまった事がトラウマとなっている。高校入学後も複雑な人間関係の中で様々な人物と関係が悪化し、一時クラスのいじめの標的となり精神的にも追い詰められる。だが、自分に対するいじめに立ち向かい、また未来や薗田と真の友情を築き上げる中で、かつての弱かった自分から強い自分へと成長していく。
原作ではリストカット癖があるという設定だったが、ドラマではこの設定は一切登場しない。
安西愛海:福田沙紀
このドラマのもう一方の主人公。愛称及び一人称は「マナ」。父・大治郎が県会議員兼会社社長で裕福なため並外れたお嬢様育ちである。しかし実は家庭の中でも孤独な存在で、心の中では孤独感、寂しさを感じており、誰かに構ってほしいという切なる願望から、自分が気に入らないと感じた人間をいじめのターゲットとしていた。最初の内は親友だった歩に対して佐古を盗ったと誤解した事から彼女へのいじめの主犯格となり、様々な卑劣な手段を用いて歩を追い詰めようとする。その一方で、「友だち」になるために自分から接近した人間を自分の「駒」として利用していく中で自ら人間関係を壊していくこととなる。
佐古克己:細田よしひこ
愛海の彼氏。歩らの隣のクラス、1年3組の生徒。父親に性格づけされて育ち、父の会社のため愛海と付き合うよう強制されてきた。周囲からは優等生として扱われるが、少女監禁・緊縛趣味などサディストとしての性癖を暴露したり、戸田を利用したりなどして歩の頭痛の種となった。しかし後に歩の母・文子が父の会社に怒鳴り込んできた事から父に性癖を知られ、更に戸田と付き合っていた事を愛海に知られて彼女の報復に遭い、遂には父から会社が倒産した腹いせに暴力を振るわれた際に父を刺して逃亡し、これを期に精神を病んでしまう。その後、逃亡途中で再会した戸田に利用するために付き合っていただけだと真実を告げ、その翌日に歩のクラスの教室に現れて「愛海のせいで人生がめちゃくちゃになった」として愛海を殺そうとするが、薗田に止められて警察に逮捕された。エピローグの場面では、精神病院に入院していると思われる描写がある。
薗田優樹:北条隆博
物静かでとても勤勉な性格。クラスでは歩と共に園芸委員を務める。アキラにいじめられて不登校となり、1年留年した過去を持つ。当初は心を閉ざしていたが、後に歩が未来をかばって自らいじめられようとするのを引き止めたことがきっかけで歩の味方となり、未来を含めて3人でいじめに立ち向かっていく中でたくましくなっていく。
本編では歩、未来以外との交友関係は全く無いが、スクールライフでは主要人物を除いたクラスメート(石井や遠藤、みどり、里絵など)と仲が良さそうな描写もある。またスクールライフで実は成績が悪い事も明かされている。
羽鳥未来:関めぐみ
歩のクラスメートで歩の憧れの人。他人の目を気にせず、一人で自分のしたいことを黙々とこなす精神的強さを持つ。経済的に苦しいため複数のアルバイトをかけもちして生計を立てる一方で、学校の成績も常にトップクラスの努力家。いじめに対して常に歩に寄り添い励ます精神的支柱となって薗田とともにいじめに立ち向かう仲間となり、自身も歩に影響を受けて変わっていく。

愛海グループ (ドラマ)

安西愛海を中心とした5人組のメンバー達。最初は団結して歩を積極的にいじめたが、廣瀬が拉致監禁事件の真相を知ったのを機に崩壊していく。

安西愛海:福田沙紀
このドラマのもう一方の主人公。愛称及び一人称は「マナ」。
詳しくは#主要人物参照。
過去の所属メンバー
廣瀬倫子:星井七瀬 
愛海グループの一員。愛称は「ヒロ」。物語序盤でファッション雑誌のコーナーに載ったことを愛海に妬まれて愛海グループ最初のいじめの標的となり、この時愛海の顔色をうかがって自分を無視した歩に憎悪の念を抱く。その後歩が佐古の家に入って行く所を携帯電話で録画し、それを愛海グループに見せたことで信頼を取り戻し、愛海グループの一員となる。その後はグループの中でも歩いじめの中心的役割を果たすが、愛海とアキラが電話で会話していたのを聞いたことで愛海がアキラと組んでいた事を知り、愛海を避けたいという願望を抱く。その後愛海にその事を悟られた為、いじめが再び自身に降りかかることを恐れて投身自殺を図ったが足の骨折のみで一命を取り留めた。後に歩と和解するが、愛海の脅迫により、夏休み明けの学校で「自分が歩いじめの主犯」という虚偽の告白をして謹慎処分となる。
原作の廣瀬和華と同じキャラクターだが、名前と性格が変更され、物語に大きく関わる人物として登場する。
岩本みどり:末永遥
愛海グループの一員。男っぽい言葉遣いが特徴。
詳しくは#新グループ(ドラマ)参照。
宇田里絵:夏目鈴
愛海グループの一員。愛海グループに入るが目的は自分の地位を上げるため。
詳しくは#新グループ(ドラマ)参照。
信川美紗:中村静香
ドラマオリジナルキャラクター。
愛海グループの一員で、グループの中でも里絵とは信頼し合える親友。里絵と同じく自分の地位を上げるために愛海グループに入ったが父親を利用してまで歩を追い詰めるなど徐々にエスカレートしていく愛海の卑劣な行動についていけなくなり、彼女に恐怖心を抱くようになった。その後里絵と共にグループを抜けようと画策したが、夏休みの愛海グループでの旅行を拒否した際に電話で里絵に自分の本心を打ち明けたのを愛海に聞かれてしまい、次は自分が愛海のいじめの標的になると察して逃げるように転校する。
苗字は公式設定ではしんかわだが、本編では何故かのぶかわとなっている。原作の岩本咲の役割を受け継いだキャラクター。

新グループ(ドラマ)

愛海の立場が不利になった事でグループを脱退した宇田里絵とグループではなかったが度々愛海に味方していた佐藤礼奈が手の平を返し積極的に愛海をいじめるグループ。後に愛海の唯一の味方だった岩本みどりも自分も愛海に利用されていただけと知り、グループに入りリーダー的存在になる。

岩本みどり:末永遥
ドラマオリジナルキャラクター。
愛海グループの一員で最も忠実に愛海に仕えた。語尾に「〜じゃねえよ」と付ける等乱暴な言葉を用い、嫌悪な仲の石井(後に新グループに入った事で対立は無くなる)とつかみ合いの喧嘩をするほど気が強い。中学生の頃万引きの疑いをかけられた所を愛海に助けてもらったことから愛海を信じており、後にグループのメンバーや今まで味方だったクラスメート達が次々に離れ、愛海がいじめられ始めても唯一愛海の下に残って彼女を庇い続けた。だが歩と愛海の会話を偶然聞いた際に愛海の一言から自分が利用されていた事を知って遂に離反し、新グループのリーダー的存在となる。
宇田里絵:夏目鈴
ドラマオリジナルキャラクター。
愛海グループの一員で髪型はショートカット。自分の地位を上げるために愛海グループに入るが、廣瀬の自殺未遂によりクラスでの愛海の立場が不利になると確信し親友だった美紗とグループの脱退を狙った。しかし愛海の怒りを買った美紗は逃げるように転校し計画は破綻。その後は愛海グループに留まりつつも反旗を翻す隙を狙い、カンニング偽装事件後に愛海から離れ、新グループの中心となる。拉致監禁事件の仕掛け人と佐古を襲った犯人が愛海ではないかと早くから疑い、後に完全に真相を知ったような発言をしているが、その理由は不明。
佐藤礼奈:平野早香
ドラマオリジナルキャラクター。
眼鏡をかけた二つ縛りの女子生徒で、雪乃といつも2人で行動していた。当初は愛海に憧れて歩いじめでは愛海の味方についたが、廣瀬の自殺未遂によりクラス内で愛海の形勢が不利になると手の平を返して徹底的に愛海を不利な立場に追い込もうとし、最終的には雪乃から離れて里絵と新グループを結成し、愛海いじめの主な実行役となる。

その他のクラスメート

度々いじめの標的の変わるクラスで常にいじめる側に付き、クラスのいじめに加担している生徒も数多い。特に愛海いじめでは、門倉雪乃と歩・未来・薗田を除いたクラスメート全員が、いじめに加担している。

石井知典:中村友也
ドラマオリジナルキャラクター。
歩のクラスメートで、いつも遠藤と一緒にいる今時の男子生徒。当初から愛海を嫌っていたが、自分が標的とされない事から歩いじめを面白がっていた。だが、薗田が歩を引き止めた時からエスカレートしていく歩いじめを「やりすぎじゃないか?」と感じ始め、愛海グループに反発する様になり、廣瀬の自殺未遂をきっかけとして愛海に代わりクラスの主導権を握る存在へ変化。歩・廣瀬いじめでの自身やクラスの男子達の責任が追及されるのを恐れており、カンニング偽装事件で偽装を見破って愛海を追い詰め、土下座を要求した事で彼女をクラスのいじめの標的とし、新グループにも度々協力するようになる。
スクールライフでは薗田と仲の良い描写が多い。
遠藤晃一:山田健太
ドラマオリジナルキャラクター。
いつも石井と一緒に行動する男子生徒。いじめの標的にされない事を良い事に石井と共に歩いじめを面白がっていたが、薗田が歩を引き止めた時を境に歩いじめを「やりすぎだ」と感じ始めて彼女のグループに反発するようになる。石井に同調してクラスを動かしていき、最終的には愛海いじめにも積極的に加担するようになる。
スクールライフでは薗田と仲の良い描写が多い。
門倉雪乃:うえむらちか
ドラマオリジナルキャラクター。
眼鏡をかけたショートカットの女子生徒でいつも礼奈と2人で行動していた。優しい性格でいじめの事を快く思わず、平岡に歩や廣瀬に対するいじめを告白したり、カンニング偽装事件の際に戸田に「先生もいじめの加害者です!」と糾弾したりと努力するが、いじめの標的が愛海に変わっただけで何も変わらなかった。しかしその後もいじめに一切参加せず、歩・未来・薗田を除いた中で唯一いじめに参加しないクラスメートとなり、最終的には愛海いじめグループを結成した礼奈やいじめに加担するクラスメートから離れ、一人で行動する様になる。
枝本慎也:新井隆平
穂積友康:花丘優
橘剛雄:飯倉直人
西岡直也:大野翼
鈴木昌斗:久保尚暉
吉田淳平:渡辺大貴
根岸美保:堀澤かずみ
寺島暁美:斎藤麻奈美
工藤聡美:坂本りおん
千葉佳美:鈴木梨乃
間宮智恵:中別府葵
野村みさき:池田光咲
阿部由香里:西田奈津美
歩達のクラスメートの生徒達。エキストラ扱いされており台詞はほぼ無い。

西館高校の教員

戸田和佳絵:瀬戸朝香(友情出演)
1年2組の担任。担当教科は英語。生徒同士の問題には介入せず、あくまでも事なかれ主義を貫かんとする「サラリーマン教師」であり、自分とは対照的に生徒に対して熱心な副担任の平岡を疎ましく感じ、辛く当たる。佐古から父親からの暴力のことを相談されたのをきっかけに彼と付き合い始めるが、後に佐古と付き合っていたことを愛海に知られて彼女に脅され歩にカンニングの濡れ衣を着せることになってしまう。その後父親を刺して逃亡していた佐古と再会したが、佐古に警察に自首するよう勧めた際に彼の言葉から自分が利用されていたと知る。最終的にこのことがきっかけで目が覚め、教員室に乗り込んできた文子に歩にカンニングの濡れ衣を着せた事を告白し、文子と歩にこれまでの自分の行いを謝罪した。その後、責任を取り退職した模様。
平岡正子:酒井美紀
1年2組の副担任。担当教科は古典。元々は会社員として働いていたが、教師になりたいという夢が捨てきれず、採用試験に合格し、中途採用で西館高校にやってきた。腐敗した西高教師陣の中で唯一生徒達のことを心から思っている教師で、いじめ問題の解決に奮闘した。しかし真実を知りたいという正義感の強さ故に戸田をはじめとする事なかれ主義の集う西高教師陣に嫌われてしまい、遂にはいじめの真相を知られるのを恐れた愛海の陰謀で大治郎の力によって解雇されてしまう。その際に、「あなたを守れなくてごめんなさい」と、力になれなかったことを歩に侘び、愛海には平手打ちを浴びせ、「いつかあなたは独りぼっちになる」と言い残して学校を去る。その後は別の高校で教師をしており、やはりここでも「いじめ」について考えるよう生徒に呼びかけている。
岩城正志:矢島健一
西館高1年の学年主任。融通のきかない非常に凝り固まった性格。事なかれ主義を通し、西舘高校の名誉と見栄にこだわる。最終的に戸田が考えを改め、田崎が考えを変えようとしても事なかれ主義を変えようとはしなかった。原作から容貌と設定が大きく変更されている。
田崎洋:二階堂智
西館高1年3組の担任。担当教科は数学。戸田や岩城と同様に事なかれ主義の教師だった。最終的には愛海や戸田を一方的に非難する岩城に疑問を持ち、「このままではいけない」と考えるようになった。原作から容貌が大きく変更されている。

主要人物の家族

椎葉文子:真矢みき
歩の母親。歩が進学校である西館高校に通っていることを周囲に自慢し、誇りに思う典型的な「教育ママ」で歩との関係は崩壊していた。しかし拉致監禁事件を切っ掛けに歩の状況を知り、母親として歩を守る中で歩との関係を再構築していく。夫は単身赴任中で、歩、誠と共に夫の会社の社宅で暮らしている。
安西大治郎:小野武彦
愛海の父親。県会議員兼会社社長であることから歩らの住む地域において絶大な権力を有し、また裕福である。娘の愛海を溺愛するあまり愛海に歩・未来の退学騒動や平岡の解雇、敏克の会社倒産に利用されてしまう。原作とは名前が異なる(ドラマ放送時、原作では名前が判明していなかった)。
佐古敏克:勝村政信
佐古の父親。建設会社社長。文子とは高校時代の同級生である。日頃から克己に対して過剰な体罰を浴びせており、その結果最終的に克己の精神を病ませることとなったが、ついにそれに気づくことはなかった。後に歩から克己に脅迫されていた事を聞いた文子が怒鳴り込んできたことで息子の性癖を知るが、父親らしい事は何もせずに克己に暴力を振るい、更にこの一件を金で揉み消そうとしたため文子との仲は崩壊。その後大治郎の力で会社が倒産してしまい(愛海が佐古への報復の一環として父を利用し会社を倒産させたことが示唆されている)、その際腹いせに克己に暴力を振るったことで彼から報復を受ける事となる。
原作では名前がついておらず、ほとんど登場しない人物だが、ドラマでは物語に関わる重要な役割を持つ人物として登場している。
椎葉誠:細井允貴
ドラマオリジナルキャラクター。
難関中学に通う歩の弟。成績はトップである上、明朗な性格な為、教育ママである文子でさえ頭が下がるほどである。苦悩して弱っている様子である歩に対してしばしば「お姉ちゃん。大丈夫?」と声をかける等、気の優しいところがある半面、文子の出かけている隙にゲームをして楽しむなど、世渡り上手で賢い面もある。

その他

篠塚夕子:大沢あかね
歩の親友だった女子。中学時代の歩の親友で、歩からは「しーちゃん」と呼ばれている。佐古克己とは同じ塾であった。歩と西舘高校受験に取り組むが自分が勉強を教えた歩のみが合格したことで歩を妬み離れ、自暴自棄になり飛び降り自殺を図る。歩が一時人間不信に陥るきっかけを作る。その後公立高校に通っており友人(演:松井絵里奈)と共にバスで歩と再会。歩との関係改善の兆しも見えつつある。
狩野アキラ:山根和馬
愛海の中学時代の先輩でヤンキーグループのリーダー格。愛海のかつての遊び仲間で不良少年。中学時代は薗田に対するいじめの主犯格だった。愛海が大好きで、愛海の望むことなら何でもやると宣言した為、愛海に命じられて仲間達(末野卓磨、宮田大三、金子弘幸、牧本竜)と共に佐古に暴行を加え、その後歩と未来を廃墟に監禁・乱暴しようとしたが薗田に邪魔されて失敗、逮捕される。 愛海が好きであるが故に最後まで愛海を堅く信じていたが、当の愛海は、肉体関係と引き換えに彼を持ち駒として利用しただけであった。ドラマでは髪形がスキンヘッドに変更されている。

スタッフ

  • プロデューサー:中野利幸
  • 演出:谷村政樹・加藤裕将・遠藤光貴
  • 脚本:根津理香
  • 音楽:海田庄吾、山嵜廣和
  • 主題歌:中島美嘉 「LIFE」
  • 技術プロデュース:井上治久
  • 撮影:鈴木富夫、岡本世基
  • 撮影助手:宍戸勇
  • 映像:作田和矢
  • 音声:吉田勉、大畑健三郎、安部岳
  • 照明:梶山高弘
  • 照明助手:田中亜矢、中江純平、大賀章雄
  • 編集:深沢佳文
  • VTR編集:伊藤裕之
  • 編集デスク:名取佐斗史
  • MA:蜂谷博
  • 音楽プロデュース:志田博英
  • 音響効果:谷口広紀
  • 美術プロデュース:関口保幸
  • 美術プロデュース補:宮崎かおる
  • デザイン:坪田幸之
  • 美術進行:竹田政弘
  • 大道具:浅見大
  • 操作:和田幸政
  • 建具:船岡英明
  • 装飾:百瀬貴弥、伊神誠司
  • 持道具:山本恵
  • 衣裳:渡邊純好、有山さつき
  • メイク:外山隼人、馬渡ゆう
  • 視覚効果:菅谷守
  • 電飾:白鳥雄一
  • アクリル装飾:竹中大悟
  • 植木装飾:後藤健
  • 生花装飾:小柳幸絵
  • フードコーディネーター:住川啓子
  • CGタイトル:小関一智
  • 編成:熊谷剛
  • 広報:正岡高子
  • 広告宣伝:川植浩治、加地綾子
  • ホームページ:伏見香織
  • スチール:浜田拓
  • スケジュール:森本和史
  • 制作担当:田村豊
  • 制作主任:田澤俊彦
  • 制作進行:皆川なぎさ、吉岡由佳里
  • 制作デスク:白浜美奈
  • 記録:土屋真由美、赤星元子
  • 演出捕:遠藤光貴、青木達也、角啓太、中川充、相沢秀幸
  • プロデュース補:荻田真弓、関谷友美

サブタイトル

{| class=wikitable !各話!!放送日!!サブタイトル!!脚本!!演出!!視聴率 |-ali