HOME > コミック > ラストイニング

ラストイニング/中原裕 神尾龍 中原裕神尾龍

共有

著者: 中原裕 神尾龍 中原裕神尾龍
巻数: 33巻

中原裕の新刊
神尾龍の新刊
中原裕神尾龍の新刊
ラストイニングの新刊

最新刊『ラストイニング 34



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

ALYupdated @okanekunkansya @nori_shimizu @kutaukata いよいよ秋の決勝が始まりますww ちなみに、グランドスラム(ヤンジャン)は、夏の神奈川県の決勝が始まったところで、ラストイニング(週刊スピリッツ)は、埼玉代表が夏の甲子園ベスト4なうww
aquasaw ラストイニング 41 (ビッグコミックス) 神尾龍 中原裕 http://t.co/nv0hLnoGuz #Amazon #Book
baseball9927 RT @baseball_meigen: 投手はイケイケのプラス思考、捕手はあらゆる失敗を想定するマイナス思考・・・プラスとマイナスが揃っているから、”バッテリー”ってんだよ 鳩ヶ谷圭輔(漫画『ラストイニング』元は野村克也の言葉)
dmm_you 『ラストイニング 私立彩珠学院高校野球部の逆襲 30[電子書籍/コミック]』|http://t.co/v67qrhcPU9 #dmm #anime
airimu_1153 ラストイニング(41) http://t.co/QDvXZN78ws 新刊wwwwww

ラストイニングの既刊

名前発売年月
ラストイニング 1 2004-06
ラストイニング 2 2004-09
ラストイニング 3 2004-12
ラストイニング 4 2005-03
ラストイニング 5 2005-06
ラストイニング 6 2005-09
ラストイニング 7 2005-12
ラストイニング 8 2006-03
ラストイニング 9 2006-05
ラストイニング 10 2006-09
ラストイニング 11 2006-12
ラストイニング 12 2007-03
ラストイニング 13 2007-04
ラストイニング 14 2007-08
ラストイニング 15 2007-11
ラストイニング 16 2008-02
ラストイニング 17 2008-04
ラストイニング 18 2008-08
ラストイニング 19 2008-10
ラストイニング 20 2008-12
ラストイニング 21 2009-03
ラストイニング 22 2009-07
ラストイニング 23 2009-10
ラストイニング 24 2010-01
ラストイニング 25 2010-03
1   

ラストイニング』は、原作:神尾龍、監修:加藤潔、作画:中原裕による日本の野球漫画作品。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載中。コミックは、2010年11月現在27集まで刊行中。

概要

主人公を監督にすることにより試合だけでない高校野球の裏側を描いた作品。練習方法等も非常に練り込まれており野球と言う物に対して極めて理論的な姿勢で挑んでいる。

あらすじ

インチキセールスマンとして生計を立てていた鳩ヶ谷圭輔。だが勤めていた会社が薬事法違反及び詐欺容疑で取り調べられ、その際に上司に責任を被せられ、1人留置所入りとなってしまった。その頃夏の甲子園予選で彩珠学院高校が初戦敗退という結果で短い夏を終える。彩学は36年前の甲子園で初出場初優勝をし、名門と呼ばれていた時期もある高校だった。だがその野球部も今では弱小と化しており、結果学園の経営も悪化の一途を辿っていた。

彩学の経営監査を任せられている美里ゆり子は、その原因となった野球部を不良債権として取り潰すことを主張する。だが校長であり、かつての全国制覇チームの主将でもあった狭山滋明は理事長に掛け合い「来年の夏までに甲子園に出場」できれば野球部の存続を認めることを約束してもらう。そしてそのために狭山が目を付けたのが、13年前彩学のキャプテンだった鳩ヶ谷だった。鳩ヶ谷は13年前の甲子園予選準々決勝にて、「大切なのは勝ち負けよりも高校生らしいひたむきさ」を持論とする審判・鶴ヶ島の故意の誤審に腹を立て思い切り殴りつけてしまった過去があった。

その鳩ヶ谷に対し狭山は彩学の監督を依頼する。職を失い、彼女にも有り金全てを持ち逃げられ、すべてを失った鳩ヶ谷は監督を引き受ける。さっそく鳩ヶ谷は彩学ナインをD・C・M(イヌ・ネコ・サル)の3タイプに分類し、独特の指導を始める。

主な登場人物

私立彩珠学院高校

36年前、甲子園大会に初出場で初優勝をしたという偉業を成し遂げた経歴のある学校。だが近年は毎回予選も初戦敗退という程落ちぶれてしまっていた。略称は彩学(サイガク)。名前の由来は、埼玉県のキャッチフレーズ『彩の国』。登場人物の名前は埼玉県にある市町村にちなんだものになっている。

野球部関係者

鳩ヶ谷 圭輔(はとがや けいすけ)
この物語の主人公。通称ポッポ。身長180cm。体重73kg。
ルーズな服装とボサボサの髪と無精髭がトレードマークだが正装するとそれなりにいい男。インチキセールスマンとして生計を立てていたが上司にハメられ一人警察に捕まってしまう。だがかつての恩師、狭山が身元引き受け及び保釈金を出してくれたことで釈放された。その後彩学の監督を引き受け、一見理解しがたい様な練習法や独自の野球理論、また法の合間を縫った補強手段などで彩学野球部を鍛え上げる。かつてハンデ師の桃谷十三の弟子だった経歴がある。選手達からの信頼は厚く、狭山や毛呂山、蕨や美里等の野球部関係者からも一目置かれている。座右の銘は「人生勝ち続けなければ意味がない」。
現役時代のポジションは捕手。名前の由来は埼玉県にある鳩ヶ谷市。好きな芸能人はオセロの白。
毛呂山 豊(もろやま ゆたか)
鳩ヶ谷が来る以前の彩学監督。身長168cm。体重65kg。
状況の読みなどが浅く監督としては決して有能とは言い難い。鳩ヶ谷赴任後は部長として鳩ヶ谷を精力的にサポートする。律儀なほど素直な性格で非常に人が良く、感動的な話などを聞くとすぐに涙目になる。だが鳩ヶ谷が監督を辞めそうになった時に、監督に復帰できるかもとほくそ笑むなど腹黒い一面も。彩学野球部OBでキャプテンだった。鳩ヶ谷の後輩に当たるが、学年が6年違うので在学中に面識は無い。座右の銘は「仲善き事は美しき哉」。
名前の由来は埼玉県の毛呂山町。好きな芸能人は特になし(本当は及川奈央)。

部員

日高 直哉(ひだか なおや)
投手。右投右打。3年。身長178cm。体重78kg。DCMのタイプ分けはネコ。
非常に我が強く、最初は左投げの練習をさせられるなどしたため、鳩ヶ谷を監督として認めず対立していた。だが指導を受けていく内に次第に監督として認め始め、「甲子園に行くにはポッポが必要」と感じる様になる。選手としては非常に優秀で名門の春日野大栄(モデルは春日部共栄高校)からスカウトされたこともある。サークルチェンジやフォークボールを習得しようとするなど自分から努力することもあり、試合中にカットボールを会得するといった高いセンスの持ち主。打者としても左の大宮に並ぶ右の長距離砲として貴重な存在で本来は3番打者だが、チームプレイが苦手なため、1人で1点を取る存在として1番打者(鳩ヶ谷いわく0番打者)で起用されることも多い。母親からは直ちゃんと呼ばれているが、本人はこれを嫌がっている。 
名前の由来は埼玉県の日高市。憧れの野球選手は井川慶。好きな芸能人は長澤まさみ。
八潮 創太(やしお そうた)
捕手。右投右打。2年。身長173cm。体重65kg。DCMのタイプ分けはサル。
DCMのクラス分けでM(Monkey)とされたことからも解る様に、常に周りの空気を読み、何をやるにも工夫をする人物。自分が興味を持ったことには納得するまで追求するため鳩ヶ谷の期待は高いが、たまにウザがられている。打撃はそこそこ上手く小技も利く。主に3番打者を任される。日高を0番打者と数えるため、実質2番打者としての起用である。人の言うことは良く聞くが、疑問など言いたいこともはっきり言うタイプ。決勝戦では桐生監督も認めるほどの捕手に成長した。詩織の友人で同級生の紗季に思いを寄せられていたり、下級生女子に「かわいい」と言われたり、何気にモテているようだ。
名前の由来は埼玉県の八潮市。憧れの野球選手はイバン・ロドリゲス。好きな芸能人は松嶋菜々子。
大宮 剛士(おおみや たけし)
外野手(右翼手)。右投左打。2年。身長183cm。体重90kg。DCMのタイプ分けは特上イヌ。
旧姓児島(こじま)。鳩ヶ谷がその打力に目を付け草野球チームから引き抜いてきた。かつては名門の岡山商学館やオール岡山等に所属していたが、親が借金苦で夜逃げしたために高校を辞め嵐山工務店で働いていた。だが、そのバッティングセンスを鳩ヶ谷に見込まれたのが縁で、彩学で高校野球を続けるためにOB会長の大宮の家に養子縁組することとなった(特別な事由がない限り転校生はすぐには出場できないため)。彩学の不動の4番打者。野球の実力は非常に高く、長打から単打まで状況に応じたバッティングが出来るが、考え込む性格で自分のイメージとスイングのズレが気になり悩み出すと、スランプに陥りやすい。鳩ヶ谷曰く警察犬。夢はプロ入り、そしてメジャー挑戦。実は巨乳好き。
名前の由来は埼玉県にあった大宮市(現さいたま市)と岡山県にあった児島市(現倉敷市)。憧れの野球選手はバリー・ボンズ。好きな芸能人は井上和香。
滑川 順平(なめかわ じゅんぺい)
三塁手。右投右打。3年。身長175cm。体重72kg。DCMのタイプ分けはイヌ。
野球部のキャプテン。非常に真面目で熱血漢な性格。命令には忠実に従う典型的なイヌだが野球の実力は高い。主に6番打者を任されている。チームの雰囲気が悪くならない様に常に気を配っている。実家は肉屋。部屋は弟と妹と同室。
名前の由来は埼玉県の滑川町。憧れの野球選手は川相昌弘。好きな芸能人は松浦亜弥。
上福岡 徹(かみふくおか とおる)
左翼手。右投右打。3年。身長180cm。体重85kg。DCMのタイプ分けはイヌ。
元々は左翼手のレギュラーだったが些細なことから鳩ヶ谷に不信感を抱き練習の手を抜く様になる。そして春の大会でのレギュラーを入間に奪われ、いよいよ練習に全く参加しなくなった。その間にインターネットに鳩ヶ谷の悪評を書き込む。だが親友の栗橋の説得を受け野球部復帰を決意。選手や保護者達の前で鳩ヶ谷に謝罪し全員一致で復帰が決まった。これまで高校通算で11本のホームランを放っている。実家は病院で将来はその後を継ぐつもりらしく頭は良いらしい。タイプ的にはネコ気取りのイヌ。
名前の由来は埼玉県にあった上福岡市(現ふじみ野市)。憧れの野球選手は清原和博。好きな芸能人は釈由美子。
川口 智彦(かわぐち ともひこ)
一塁手。左投左打。3年。身長185cm。体重80kg。DCMのタイプ分けはイヌ。
ゴルフボールを使った練習をし、そこそこ長打が打てる様になったため、打者を返す目的で主に5番として起用される。またスティーブの加入前は日高の控え投手としても登用され、投球練習も行っていた。球威はないが牽制球だけは非常に上手い。
名前の由来は埼玉県の川口市。憧れの野球選手は下柳剛。好きな芸能人は安倍なつみ。
大井 克豊(おおい かつとよ)
二塁手。右投右打。3年。身長170cm(ウソ)。体重65kg。DCMのタイプ分けはイヌ。
チーム随一の俊足で、打順は2番(日高が0番打者であるため、実質1番打者)。バント等の小技も器用にこなす。川口同様スティーブ加入以前は投手としての練習を行っていた。
名前の由来は埼玉県にあった大井町(現ふじみ野市)。憧れの選手は松井稼頭央。好きな芸能人は安田美沙子。
蓮沼 哲也(はすぬま てつや)
遊撃手。右投右打。3年。身長171cm。体重62kg。DCMのタイプ分けはイヌ。
いつも元気なチームの兄貴分的存在。元気がありすぎるので捕球の時もつい前に出すぎてしまう癖がある。
名前の由来は埼玉県にある地名。憧れの選手は西岡剛。好きな芸能人は小倉優子。
入間 博之(いるま ひろゆき)
外野手(左翼手)。左投左打。2年。身長171cm。体重60kg。DCMのタイプ分けはイヌ。
試合では何とか出塁しようとゴロ狙いのバッティングを心がけている。そこを鳩ヶ谷に目を付けられ、レギュラーの座を射止めた。長打力は無いが当てるのは上手い。
名前の由来は埼玉県の入間市。憧れの選手は福留孝介。好きな芸能人は上戸彩。
岩槻 雅司(いわつき まさし)
外野手(中堅手)。右投右打。2年。身長168cm。体重68kg。DCMのタイプ分けはイヌ。
肩は良いが不器用で、いつも同じ距離しか投げられないのが玉に瑕。蓮沼によると、60mが正確らしい。本人曰く90〜100m投げられるとのこと

優しそうな顔つきをしているが、意外と内面は勝ち気な性格。蓮沼と仲が良く、女の子の紹介を求めている。
名前の由来は埼玉県にあった岩槻市(現さいたま市岩槻区)。憧れの選手は金城龍彦。好きな芸能人は黒木瞳。
栗橋 友司(くりはし ゆうじ)
外野手。右投右打。3年。身長175cm。体重70kg。DCMのタイプ分けはイヌ。
上福岡とは中学時代からのつきあいで親友。野球部を辞めかけていた上福岡を説得した。自らの意思でレギュラーを辞退し、敵チームの情報収集および分析担当の裏方に徹している。時折三塁コーチボックスに立つことも。
名前の由来は埼玉県の栗橋町。憧れの選手はイチロー。好きな芸能人は仲間由紀恵。
スティーブ・ストローター
投手。左投左打。1年。身長195cm。体重75cm。DCMのタイプ分けは不明。
留学生枠を利用して野球部へ入部。球速は遅いが長い指でかつ非常に独特なフォームで投げるためボールが微妙な変化をする。描写はほとんど無いが、打力はそれなりにあるらしい(他の部員が攻略に苦労しているシンカーをいつの間にかポテンヒットしていたり、地味に何度もヒットを打って出塁している)。明石のフォーク攻略にも一役買うなど、侮れない存在でもある。かなりのアニメオタクで「ドカベン」、「タッチ」、「巨人の星」、「侍ジャイアンツ」、「機動戦士ガンダム」等に詳しい。
名前の由来は元阪神タイガースの選手スティーブ・ストローター。憧れの野球選手は水原勇気。好きな芸能人は椎名へきる、水樹奈々、能登麻美子等。
深谷(ふかや)
捕手。2年。
八潮と同学年ながら控えに甘んじているが、八潮との実力差は素直に認めておりバックアップに徹している。
名前の由来は埼玉県の深谷市。
三芳(みよし)
1年。
名前の由来は埼玉県の三芳町。
新座(にいざ)
1年。
名前の由来は埼玉県の新座市。
北本(きたもと)
1年。
新入部員。鳩ヶ谷の指示した走り込みをクリアしたため入部が許可された。
名前の由来は埼玉県の北本市。
大宮 詩織(おおみや しおり)
マネージャー。2年。身長160cm。
OB会長・大宮の実娘。美少女だが性格は父親に似て気が強く大変な毒舌。勘が非常に鋭く頭も回るところがあり、鳩ヶ谷とコントのようなやり取りをしたり将来どうなることやらと恐れられてもいる。「めんどくせ」が口癖だが、実際は面倒見が良い性格。対戦相手などに渾名を付けたがる。養子縁組してきた剛士と共に野球部に入部してきた。
名前の由来は埼玉県にあった大宮市(現さいたま市)。

OB会・父母会

大宮(おおみや)
OB会会長。スポーツ用品店長。
詩織と剛士の父親(剛士は養子)。恰幅の良い中年で非常に気が強く、自分が気に入らないことには何でも食ってかかる。だが剛士に高校野球をさせるために養子にするなど、男気もある。最初は日高と同じように鳩ヶ谷を認めていなかったが次第に協力的になっていく。現役時代は「彩学の江川」と呼ばれていたらしく、今でもなかなかのコントロールを誇りカーブも投げられる。
名前の由来は埼玉県にあった大宮市(現さいたま市)。
浦和(うらわ)
OB会メンバー。
眼鏡と無精髭がトレードマーク。独身。大宮と違い、鳩ヶ谷の指導に比較的最初から理解を示していた。ジョンという名前の犬を飼っている。
名前の由来は埼玉県にあった浦和市(現さいたま市)。

関係者

狭山 滋明(さやま しげあき)
校長。36年前の優勝チームの主将であり13年前のチームの監督でもあった。鳩ヶ谷には全面的に信頼を寄せている。13年前の鳩ヶ谷の審判殴打事件において常識の前に屈してしまったことを今でも悔いている。審判殴打事件の責任を取り監督を辞任(毛呂山の野球部員時代は、すでに監督を退いた後)。穏やかでどこか頼りない雰囲気をもつが、監督時代はかなりの「鬼監督」であった(鳩ヶ谷やあの熊谷監督も認めるほど)。多方面に多くのコネがあるらしい。
名前の由来は埼玉県の狭山市。
美里 ゆり子(みさと ゆりこ)
経営監査室マネージャー。初期は野球部を不良債権と見なし何とか潰そうと目論んでいたが、聖母学苑戦以降はその実力を認め逆に甲子園に出場出来る様に全面的にサポートする立場となる。聖母学苑監督の桐生は実の父。子供の頃から野球に打ち込んでいた父を見て育ったため野球についての知識は常人より遙かに多い。だが桐生は家庭を全く顧みなかったため忌み嫌い母方の姓を名乗っている。普段は冷静沈着な性格だが試合中バントが成功すると歓声を上げたり、鶴ヶ島に対して勝利の意義について熱弁を振るったりと実は結構熱い性格と思われる。
名前の由来は埼玉県の美里町。
長瀞(ながとろ)
経営監査室マネージャーで美里の部下。情報通らしく野球に没頭している美里に代わって彩学の経営母体に関する黒い噂などの情報を仕入れてくる。名前の由来は埼玉県の長瀞町。

聖母学苑

元々女子校だったが、少子化の流れから共学となった高校。生徒集めの一環で各地から優秀な選手を、過去3度の甲子園出場経験を持つ桐生を監督として招致し、強力な野球部を編成した。ほぼ新興ながら、既にセンバツで甲子園の土を踏んでいる。学校名の由来は聖望学園と思われる。選手の名前は各都道府県の市町村からとられ、それぞれ名前と出身地が一致している。

桐生 義正(きりゅう よしまさ)
監督。
過去3度の甲子園出場経験を持つ。聖母学苑に新設された野球部の監督として迎えられる。徹底したデータ収集と、冷徹な思考により選手を管理するクールな監督。美里の父。野球に勝つためにはあらゆることを犠牲にできる男であり、敵と認めた者に対しては徹底的にマークし、情報を集める。鳩ヶ谷を昔の自分と似ていると思っており、楽しい相手として気に入っている。プライドが高く、「あくまでも勝負はグラウンドでつけるもの」といった発言や選手の自分勝手な行動には罰を与えるといった言動が見られる。詩織の付けた渾名は「ダンディー」。
名前の由来は群馬県桐生市か。
明石 慎之介(あかし しんのすけ)
投手。右投左打。2年。
聖母学苑の右のエース。かつてオール兵庫で活躍した軟派なエース。プライドが高く気分屋で好不調はあるが、かなりの実力者。春のセンバツに出場した聖母学苑の主力として活躍したが、故障した肘を黙っていたため、準々決勝で打ち込まれ、聖母敗退の原因となる。そのペナルティおよび故障の治療のため、三軍の雑用から再スタートを命じられる。
カーブやスライダー、フォークにツーシームなどの多彩な変化球を持つ。球速はMAX150km/h。大宮剛士とは中学時代からの顔見知り。普段の軟派な物腰とは裏腹に、越境入学している自分の境遇や立場をシビアに理解している(自分達を「勝つために集められた傭兵」と表現するなど)。自分をライバル視している日高や日向を見下しており、八潮や鳩ヶ谷といった他人の考えをこき下ろすなど高慢なところがある。詩織の気を引こうとしているが相手にされていない。詩織の付けた渾名は「ひょうきん王子」。
名前の由来は兵庫県明石市。
佐倉 秀一(さくら しゅういち)
捕手。右投右打。3年。
5番。千葉県出身。名前の由来は千葉県佐倉市。
新発田 祐司(しばた ゆうじ)
遊撃手。右投両打。3年。キャプテン。
1番。ドラフト上位候補としてプロのスカウトから注目を集めている選手。新潟県出身。名前の由来は新潟県新発田市。
日向(ひゅうが)
投手。左投左打。2年。
聖母学苑の左のエース。明石をライバル視しているが、明石からは球が少し速いだけと見下されている。宮崎県出身。名前の由来は宮崎県日向市。
天草(あまくさ)
投手。1年。
熊本県出身。1年前のシニア大会で優勝したオール熊本のエース。名前の由来は熊本県天草市。
三沢(みさわ)
投手。1年。
豊田 翔(とよだ しょう)
一塁手。1年。
佐倉を押しのけ、4番打者となった巨漢。大食漢であり、試合以外で登場した際は常に何か食べ物を口にしている。優れたパワーやミート力を持つが、非常に鈍足である。詩織の付けた渾名は「どんぶり太郎」。
小鹿野(おがの)
マネージャー。3年。
埼玉県出身。名前の由来は秩父郡小鹿野町。

秩父優明館高校

創立2年目の無名校。一冬越して着実に力をつけたチーム。チームの母体は、5年前の少年硬式野球全国大会ベスト4のチーム「松本パンサーズ」。春のブロック予選では2試合連続コールド勝ち。内一試合は名門鴻巣商業を15-1で大差で破った。春の県大会で聖母を下して優勝し、関東大会までも制した新興の強豪校。夏の県大会の優勝候補だが、秩父の山奥にある学校のため取材が全く訪れない。選手の名前は埼玉県と長野県の市町村から。

玉川 祥一郎(たまがわ しょういちろう)
監督。童顔だが32歳。
試合前に対戦相手に揺さぶりを掛けに来たりと鳩ヶ谷と似たタイプだが、座右の銘は「負けて得る物こそ大事」など鳩ヶ谷とは対照的な考え方を持っている。鳩ヶ谷のことを意識しているらしく夏の大会でも彩学との対戦を望んでいた。詩織の付けた渾名は「タマちゃん」。名前の由来は埼玉県玉川村(現ときがわ町、もしくは長野県諏訪郡玉川村(現茅野市)かと思われる。
白岡(しらおか)
投手。2年。
秩父優明館高校のエース。最近の高校野球では珍しいアンダースローで、シンカーを武器に公式戦の防御率は0.95。名前の由来は埼玉県白岡町。
和光(わこう)
捕手。2年。
4番。打率.484。通算本塁打18本。名前の由来は埼玉県和光市。

春日野大栄高校

野球名門校。聖母学苑の偵察部隊には「抜きん出た選手はいなくとも、攻走守どれを取ってもソツがなく、レギュラーからベンチ入りの控えまで全員90点クラスの選手を揃えている」と評されている。日高が中学時代に声をかけられた高校でもある。かつて鳩ヶ谷が彩学野球部キャプテンだった時代、審判・鶴ヶ島の故意の誤審で彩学を準々決勝で破った因縁の高校(その年の甲子園出場校でもある)。 「大栄」→「ダイエー」から分かるようにスターティングメンバー全員が旧ホークスナインである。

熊谷 勝英(くまがや かつひで)
元大栄野球部監督。同校の出身で、30年に渡って指揮をとり続けた名将。
関係者には『熊谷=鉄拳制裁』でも知られる厳しい指導法を用い、甲子園の土を踏んだ。しかし、時代の流れから、権限の縮小・父母会の苦情で退任させられる。現在は半ば引きこもり状態の中華料理屋のオヤジ(奥さんの実家)。それでも、戦略眼や勝負勘は錆び付いていない。
花園(はなぞの)
熊谷に変わって監督となった元コーチ。
28歳の若い監督。熊谷の封建的指導を改め、選手の自主性に任せた指導法に切り替える。相手の裏をかく、弱点をつくなどといった勝負の常道について一切頭にないなど、戦略・戦術の考え方に甘いところがある。結果、緒戦こそ突破したものの、彩学戦で後手に回り続けて敗北する。
九藤(くどう)
投手。3年。
左のNo.1投手と目される大会屈指の好投手。過去に日高と同時期に大栄のセレクションを受けて合格した。日高は不合格。彩学戦では、九番で出場。名前の由来は、福岡ダイエーホークスの工藤公康。
丈島(じょうじま)
捕手。
彩学戦では、六番で出場。名前の由来は、福岡ダイエーホークスの城島健司。
松中(まつなか)
一塁手。
彩学戦では、五番で出場。名前の由来は、福岡ダイエーホークスの松中信彦。
濱名(はまな)
二塁手。
彩学戦では、八番で出場。名前の由来は、福岡ダイエーホークスの浜名千広。
小窪(こくぼ)
三塁手。
彩学戦では、四番で出場。名前の由来は、福岡ダイエーホークスの小久保裕紀。
猪口(いぐち)
遊撃手。
彩学戦では、三番で出場。名前の由来は、福岡ダイエーホークスの井口資仁。
芝原(しばはら)
左翼手。
彩学戦では、二番で出場。名前の由来は、福岡ダイエーホークスの柴原洋。
明山(あきやま)
中堅手。
彩学戦では、一番で出場。イケイケの性格。名前の由来は、福岡ダイエーホークスの秋山幸二。
大路(おおみち)
右翼手。
彩学戦では、七番で出場。名前の由来は、福岡ダイエーホークスの大道典嘉。

瑞雲高校

百年の伝統を誇る県立高校。一方で「古いだけ」と揶揄されることも。鶴ヶ島、大利根の母校である。

大利根(おおとね)
監督。70歳を越える小柄な老人。自身も同校の卒業生である。
勝つためには幾重にも策を使い、シード校を「食う」ことを好む。勝ちを重ねて大きく成長したメンバーを見てきたため、「勝つことの大切さ」を知る人物。一方で相手の裏をかき、やれることは何でもやって勝とうとするその手腕は鶴ヶ島に「姑息」と非難されている。
鶴ヶ島が高校球児だったころ、隠し球を拒否した彼をレギュラーから外した。

埼玉栄冠高校

大滝を投打の中心とする、投手力が際立つチーム。チーム打率が2割台で打撃力は低い。

大滝(おおたき)
投手。3年。
埼玉栄冠高校のエースで4番。コントロール抜群。ブロック予選初戦を無四球完封勝利。次の試合も七回まで4安打1失点。終盤に点差が着いた為、控え投手にマウンドを譲ったが、それまでに与えた四球は1つ。投球の8割以上がスライダーで、キレも良く、低めの内と外に器用に投げ分ける。貧打のチームの中にあって唯一、打率3割を超えている打者でもある。詩織の付けた渾名は「カバおくん」。名前の由来は埼玉県大滝村(現秩父市)から。

武蔵体育大学付属高校

野球部のモットーは「打撃力無き者は去れ!!」。浦和第一と打撃力では、一、二を争うチーム。準々決勝までの4試合で総得点73点を誇るが、1試合平均7失点と守備に気を使わないチームでもある。鳩ヶ谷曰く「筋肉バカ集団」。

安政大付属高校

安政大学の付属高校。特待生への待遇が度を越しているといううわさも。監督は詩織から「ナマズ監督」という渾名で呼ばれている。

新谷(しんたに)
投手。3年。
安政高校の特待生。控え投手だったが、故障したエースに代わってマウンドに上がり、参考記録ながらノーヒットノーランをあげる。以後、端正なルックスもあって背番号11ながらエースとして注目された。サイドスローの軟投派で、200球以上投げても全然平気というほどの驚異的なスタミナを誇る。クールを装っているが、実際は熱い性格。自分と同じくチームを勝たせる投手と聖母の明石からも一目を置かれている。詩織や同性の八潮の目から見てもイケメンで、安政大の女子大生にもファンが多い。詩織の付けた渾名は「新サマ」。
染川(そめかわ)
捕手。2年。
特待生として入学したわりにバッティングがからきしでブルペン捕手をしていたが、新谷とのコンビで正捕手入りを果たす。

浦和第一高校

打撃が売りのチーム。新チームになってからの公式戦チーム打率.398。クリーンナップ3人では.423。長打率は1.026と10割を越えている。しかし、単発が多いので得点は少ない。夏の県大会では準決勝までの5試合でチーム打率.458と総得点88を誇る。

武州商業高校

小山(こやま)
監督。鳩ヶ谷の中学時代の後輩でパシリに使われていた。そのことを根に持っているが、鳩ヶ谷には敵いそうにもない。鳩ヶ谷と詩織からはデブ呼ばわりされている。

美ら島学園

守備も打撃もB級の沖縄の高校。

金武(きん)
投手。
美ら島学園のエース。決め球は「金武ボール(サークルチェンジ)」。半年前に宜野座カーブを投げようと見よう見真似でひそかに練習したが上手くいかず、人差し指のマメを潰してしまった。ところが、人差し指を庇うように直球と同じ腕の振りで投げたら、それがサークルチェンジだった。彩学との試合では剛士や日高を苦しめたが、下位打線には簡単に打たれてしまった。試合後、日高にサークルチェンジを教えた。マネージャーと付き合っている。

その他

蕨 耕一(わらび こういち)
高校野球記事を書くフリーライター。あだ名は「わらぴょん」。
かなりの太目でいつも何かを食べてはいるが、フットワークの良いフリーライター。新星のように現れた鳩ヶ谷について興味を持ち、彩珠学院野球部に出入りする。役に立つことをすれば、鳩ヶ谷の過去について独占取材できる、との約束に基づいて、練習試合の対戦相手など様々な便宜を図る。その甲斐あって、鳩ヶ谷と桃谷の過去に触れることに…
名前の由来は埼玉県蕨市。
比企 夏子(ひき なつこ)
銀河スポーツ営業。通称は「なっちゃん」。
野球部に出入りするスポーツ用品メーカーの営業担当。黒縁眼鏡と巨乳が特徴的。部員の個性にあった用具を調達するなどで、部員の受けは良い。鳩ヶ谷の指導法や生き方にただならぬ興味を抱いている。ただし、営業職という性格上、他校の野球部にも当然ながら出入りしており、美里は他校のスパイであると疑っている。
名前の由来は埼玉県比企郡。
鶴ヶ島(つるがしま)
埼玉県高校野球連盟事務局審判部顧問。
かつて鳩ヶ谷が殴った主審。「高校野球は教育の一環であり、勝負よりも正々堂々さ、ひたむきさを追求すべき」という思想の持ち主。そのため技巧に凝ったプレーや、野球留学で他県から優秀な生徒を集めたりする風潮を嫌悪している。普段から潔癖なうるさ型であり、事務局員からは厄介者扱いされている。
瑞雲高校野球部員だった頃に隠し球を拒否したため、レギュラーからはずされた。
名前の由来は埼玉県鶴ヶ島市。
スタントン
米軍の軍曹。米軍チームの監督。日本語ペラペラ。顔が大宮そっくり。名前の由来は元阪神タイガースのリロイ・スタントンか。
桃谷 十三(ももたに じゅうぞう)
ハンデ師。
鳩ヶ谷の師匠。高校野球賭博のためのハンデキャップを設定するハンデ師で、過去のあらゆる対戦を網羅したデータと、独自の分析力を元に、正確なハンデをはじき出す。鳩ヶ谷に天性の才能を見出し、「捕手三箇条」をはじめ、さまざまな野球のノウハウを教える。しかし、鳩ヶ谷がヤクザとの間に起こした不祥事により指を詰め、以後は居酒屋として生計を立てている。
名前の由来は大阪府の大阪環状線桃谷駅と阪急電鉄十三駅。
久保マサル
詐欺師。
セールスマン時代の鳩ヶ谷の弟子。鳩ヶ谷の過去をネタに彩学に近づこうとする。
嵐山(あらしやま)
嵐山工務店社長。
鳩ヶ谷と同世代の高校野球経験者。 岡山商学館退学後に大宮剛士(児島)が働いていた工務店の社長。父親の借金の所為で学校を退学して働く事になった剛士を気にかけており、何とか高校野球の世界に戻してやりたいと思っている。沖縄合宿の食費を稼がす為に彩学野球部員達をバイトに雇ってあげたり非常に面倒見の良い人物。名前の由来は埼玉県嵐山町。