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レニフィルの冒険/石田和明

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著者: 石田和明
巻数: 4巻

石田和明の新刊
レニフィルの冒険の新刊

最新刊『レニフィルの冒険 4


出版社: エニックス
シリーズ: ギャグ王コミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

kartu_ 同じギャグ王作品だとレニフィルの冒険も復刊かjコミになってくれ
asariyositotter RT @ptsdream: 抜いたマイナー漫画のタイトル晒して反応をみるであれば「ソードワールドぺらぺらーず」とか「魔法少女猫X」とか「ワッハマン」とか「レニフィルの冒険」とか・・・ぱっと思い浮かぶのはマイナーと呼ぶにもギリギリな漫画好きなら名前が出て来そうな作品ばっかだな。

レニフィルの冒険の既刊

名前発売年月
レニフィルの冒険 1 1995-08
レニフィルの冒険 2 1996-01
レニフィルの冒険 3 1996-07
レニフィルの冒険 4 1997-03

レニフィルの冒険』(レニフィルのぼうけん)は、石田和明作の漫画作品。『月刊少年ギャグ王』にて1994年5月号から1997年1月号まで連載された。全33話、コミックス全4巻。

かつてゲームプレイヤーコミックスで連載していたウィザードリィ漫画『迷宮へようこそ!』のキャラクター・レニフィルを使ったオリジナル作品。現在でも作者のサイトにて、新作のイラストが発表されることがある。

あらすじ

近衛兵に志願するために故郷を出て王都を目指す剣士カイルは、道中立ち寄った町の宿屋の女将に身包みを剥がされ宿を追い出されてしまう。
路銀も剣も失い途方にくれたカイルは、故郷に戻ろうとするが、近道をしたのが運の尽き。エルフの里の通り道である迷いの森を一週間飲まず食わずで彷徨っていたところを森の番人レニフィルに捕縛され、エルフの里に幽閉されてしまう。
しかし、人間に興味を示したレニフィルの手によってカイルは解放され、エルフの掟を破ったレニフィルと共にエルフの里を脱出したのだった。

登場人物

レニフィル
裾野の森に住むエルフの少女で森の番人。通称『レニ』。
勝気な性格だが、閉鎖的な世界で生まれ育ったため世間知らず。泥棒だけではなく、人攫いもしていた宿屋の女将を懲らしめた際に『仕立て屋ごと買えそうな大金』を要求したり(彼女に自覚はないが)、黒の森に忍び込み魔道書と月のティアラを持ち出してきたりと、かなり大胆で図太い面を見せる。
作中でポーリンやユリウスにぎこちない態度を取ったり、人付き合いが下手だと自負するカイルに自分を重ねていたことから、人見知りであることも伺える。また、自分の感情には素直でカイルのことをとても慕っている反面、かなりのやきもち焼きでもある。
戦いでは主に弓を扱うが、腰に短剣も携えている。エルフは基本的に人間よりも身体能力が優れているが、その中でもレニフィルは特に身体能力が傑出している。非力ではあるが、小柄で身軽な体格を活かしての戦いを得意とする。また勘が鋭く、危険や殺気をいち早く察知出来る。
戦闘では大きな武器になっている小柄な体格だが、当人はそれに対してコンプレックスを感じており、シルカのスタイルのよさに嫉妬する一面も見せていた。
身体能力は優れているが、魔法の実力は壊滅的。本人も「自分は魔法を使わせたら最低のエルフ」と言っている。中盤では月のティアラを装着することでいくつかの魔法を使えるようになったが、月のティアラを常時身に付けているわけではない。
本来は、シルカを遥かに凌ぐ魔力の持ち主だが、幼い頃に魔力を封印されているため、まともに魔法を行使できなくなっている。レニフィル自身はこの事実を覚えておらず、自分に魔法の素質がないだけだと勘違いしていた。終盤で封印が解かれた際には、その絶大な魔力を披露し、カイルとシルカを驚愕させた。
カイル
真面目で正義感が強く、お人よしな性格の少年。城の近衛兵になることを夢見て、生まれ育ったアマト村を旅立つ。田舎育ちなためか、レニフィルほどではないにせよ世間知らずな一面を持っている。
魔法は使えず、戦いでは専ら剣を振るって戦う。「田舎では一番の剣の腕前」と自負しているだけあって、その実力は確かである。オルクロス城に連れ去られたレニフィルとシルカを助け出す際には城の衛兵たちをあっさり倒していた。またジャドと戦った際も、剣術だけなら互角以上に渡り合えていた。
実家が鍛冶屋のため、彼もその資質を持つ。宿屋の女将に奪われた剣は、カイル自身が鍛えて作ったものである。作中の終盤で、父と共にザラスの剣を鍛え上げ、それを用いてレニフィルと共にルフの野望を打ち砕いた。また、中盤あたりでレニフィルへの気持ちに気付いたが告白などの具体的な進展はなかったものの、劇中の描写からは相思相愛であったと受け取れる。
純情で女性には奥手。レニフィルとシルカの裸体を見て鼻血を出し失神したり、ファルクラやワーキャットたちに色仕掛けされて顔を真っ赤にしていた。また、レニフィルとシルカの大胆で非常識な行動にしばしば付き合わされ尻に敷かれがち。しかしいざという時には頼りになり、窮地に追い込まれると冷静かつ大胆に物事に立ち向かっていく芯の強さを持っているため、まとめ役のような立場にあり、最終的な決断を下すのは彼であることが多い。
シルカ
黒の森のダークエルフで「図書委員」を務める。図書館から月のティアラと魔道書を持ち出したレニフィルたちを追ってくるが、彼女のあまりの魔法の酷さに指南役を買って出て、そのまま彼らの旅に同行する。
さばさばとした男勝りな言動をするが、西風の森のミリや黒の森のセドルなどの要人との謁見や恋愛沙汰に不器用なレニフィルとカイルをからかいつつも助言をするなど、面倒見の良い「年長者」として立ち振る舞う。しかし、エルフとしての生き方に誇りを持っており、人間の町に入り人間の文化に馴染もうとすることを拒み、時には人間と取っ組み合いの喧嘩をするという場面が目立った。
また、レニフィルが人間の町に入るときはよくフードで顔(エルフの耳)を隠していたが、彼女は隠さずに堂々としていた。露出の高い甲冑(ビキニアーマー)を纏いその肉体美を惜しみなく披露していたことからも、自信のある人物であることが伺える(ただし一度だけ頭から外套を纏っていた)。相当な酒好きで、人間の食べ物(主に肉)はあまり好まなかったが酒は別のようである。
戦闘では魔法を使い、中でも火の魔法をよく使っていた。他にも雷の魔法と水の魔法を操るが、それらは作中で殆ど使われる事はなかった。この他に開錠の魔法や結界を破壊する魔法など、補助的な魔法にも長けている。その反面、回復魔法にはあまり自信がないとのこと。しかし、瀕死のレニフィルに回復魔法を使った際に「最小限の力に抑えた」と述べており、回復魔法の知識もある程度持っている。腰に帯剣しているが、抜刀したのは一度きりであるため、あくまでも護身用だと考えられる。
終盤では、魔力を開放されたレニフィルに圧倒され、エステルミには「足手纏い」と言われすっかりいじけていた。しかし、知謀や判断力の面から、レニフィルとカイルにはとても頼りにされており、最終決戦では二人のサポートに回った。
ポーリン
西風の森のダークエルフで、まだ子供。エルフは死者が出ない限り、新しく生まれてくることがないため、子供のエルフは非常に珍しい。子供であることを強調するためか、セリフはひらがなとカタカナのみでほぼ統一されている。
人見知りの激しい性格。これは、エルフの閉鎖的な社会という背景の他に、西風の森の子供はポーリンしかいないことも影響している。人間を極端に怖がっており、初めてカイルを見た際にはその場で泣き出したり、彼に頭をなでられたときには嫌がるなど、激しい嫌悪感を露わにしていた。
一行と打ち解けてからはカイルを慕うようになり、出会った当初の言動を恥じる一面も見せる。レニフィルを露骨にライバル視しており、カイルとレニフィルの関係をギクシャクさせていた。
ダークエルフには珍しく、白魔法を得意とする。作中では、破邪の魔法を使いこなしたり、瀕死のレニフィルを即座に完全回復させるなど、その素質を遺憾なく発揮していた。
ジャド
ハーフエルフの賞金稼ぎ。ジャドは偽名(幼少の頃に飼っていた猫の名前)であり、本名はエラード。カイル並みの剣の腕、レニフィルと同等の体術、そして黒魔法を使う実力者。
人間の猟師ファシムとダークエルフのエルミラの間に生まれたが、父親は母を追ってきた西風の森のダークエルフに殺害され、母親は西風の森に連れ戻されてしまう。ハーフエルフである彼は、人間からもエルフからも差別を受け、賞金稼ぎとして身を立ててきた。
不老不死の薬を作るためにエルフを求めるオルクロス王の依頼で、レニフィルとシルカを捕えるも、オルクロス王の目的を知った後は母親に似た面影を持つシルカの脱走を助ける。母エルミラの説得でカイルやレニフィルと和解した後しばらく姿を消していたが、オルクロス城に捕えられたエルミラ達の救出作戦で共闘した。
リュシ・ラ・ミリ女王
西風の森の新女王。好奇心が強く、人間の世界にも興味を持っている。
先代の女王に禁固刑にされていたエルミラに恩赦を与えるなど寛大な性格で、人間であるカイルに対しても友好的な態度をとる。やや臆病で戦闘指揮を苦手としている一方、作中でも最強レベルの魔法の使い手。生物を塵に分解する「霧の結界」を西風の森全体に張り巡らせたばかりか、同時に撤退中のレニフィル達を防御結界で守る離れ業を見せている。
エルミラ
西風の森のダークエルフ。ジャドの母親。
人間の猟師のファシムと駆け落ちをしてジャドを産むが、西風の森の先代女王が放った追手に見つかり、夫を殺された上に禁固刑に処されてしまう。ミリ女王の即位によって恩赦を与えられ、シルカとカイルを尾行して来たジャドとも再会を果たすが、その直後に侵攻してきたオルクロス軍に捕らえられ、怪物製造薬の原料として血を搾り取られてしまう。最後の力で息子を呼び寄せるが、すでに致死レベルまで血を抜き取られており、救出にきたジャドの腕で絶命した。

外部リンク