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レンタルマギカ/成宮アキホ 三田誠

共有

著者: 成宮アキホ 三田誠
巻数: 5巻

成宮アキホの新刊
三田誠の新刊
レンタルマギカの新刊

最新刊『レンタルマギカ 5


出版社: 角川書店
シリーズ: アスカコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

makoto_sanda お、アマゾンさんで『クロス×レガリア』五巻『海神の遺産』が予約受付始まったみたいですね。レンタルマギカの予告にもありましたが6月刊(5月31日頃発売)となってます。よろしくお願いします。http://t.co/t2tie01idH
makoto_sanda そう言っていただけると光栄です。書いてよかったなあと素直に思えます。RT @kachiironanashi: レンタルマギカ~未来の魔法使い~、読了。 こんなに気持ちが良い最終刊は、生まれて初めてです。……素敵な感動。本当にありがとうございました。
Manga_Z_ 【新刊情報】三田誠先生の『レンタルマギカ 未来の魔法使い』(角川スニーカー文庫)が3月30日発売です!(全国的には4/1…?) http://t.co/We0rIuYL5U Jコミで読める三田誠先生作品はこちら! http://t.co/3FhPyyY9Rz #jcomi
makoto_sanda RT @pakosun: そして明日はレンタルマギカ未来の魔法使いの発売日であるヽ(’Д’)ノamazon見ないふり
makoto_sanda ありがとうございます。レッドラの書籍版も含めて、両方来月には発売ですねー。RT @aetos382: はじめまして。レンタルマギカ最終巻に向けて、1巻から復習しております。今京都編に差し掛かったところです。レッドドラゴン4巻も楽しみですー。

レンタルマギカ』は、角川スニーカー文庫より刊行されている三田誠による日本のライトノベル。イラストはpako。キャッチコピーは「魔法使い、貸します!」。「ザ・スニーカー」にて連載中。また、漫画化作品が『月刊Asuka』(作画・成宮アキホ)と『月刊コンプエース』(作画・MAKOTO2号)でそれぞれ連載されていた。

2007年、ライトノベルアワードでアクション部門賞を受賞。また、同年10月から2008年3月にかけ、テレビアニメ(2クール/全24話)が放送された。

2010年2月現在、スニーカー文庫より18巻が刊行されている。シリーズ累計発行部数は200万部『旧(ふる)き都の魔法使い』の帯より。

ストーリー

人が思うより、少しだけ世界には魔法が多い
人が思うより、少しだけ世界には神秘が多いTVアニメのCMより。

臆病で弱気な高校生・伊庭いつきが父の失踪を機に継ぐこととなった魔法使い派遣会社「アストラル」。慣れない社長業に悪戦苦闘するいつきが、個性的な社員たちと共に迫りくる敵と戦う異種魔法戦闘ファンタジー。

登場人物

記載内容はおおむね原作小説の最新時点のもので、部分的に他メディア作品における設定などを含む。 声優はボイスドラマ版・アニメ版で共通。

アストラル

以下は現「アストラル」へ所属もしくは準ずる関係にある人物。

伊庭 いつき(いば いつき)
声 - 福山潤 / 大浦冬華(幼少時)
「アストラル」2代目社長。失踪した父(伊庭司)に代わり、魔法使い派遣会社を継ぐ。特徴は右目にある大きな眼帯。性格は異常なほど恐がりで、昔『ドラえもん のび太の魔界大冒険』を観て気絶したことがある。父親である司と過ごした記憶がなく、物心がついた頃には叔父夫婦の家(日下部家)で育てられていた。勇花という義妹が居る。現在、叔父一家はアメリカに居を移しており、いつき一人が日本の叔父の家に残っている。好物は和菓子。
呪力を見ることが可能な魔眼「妖精眼(グラムサイト)」を持っている。妖精眼が開いたときは普段の気弱な態度とは一転した命令口調となり、周囲に的確な指示を飛ばす。なお、眼帯を装着した状態においても呪力を感知することができるが、その感知には呪力の大きさに比例した痛みを伴うようである。
第1巻時点では高校1年生。いつきは最初は覚えていなかったが、幼い頃、穂波とは「いっちゃん」「あーちゃん」と愛称で呼び合い遊ぶ間柄だった。
伊庭姓ではあるものの伊庭司とは血がつながっておらず、伊庭司がヨーロッパ周遊中に拾ってきた子供である。名前もその時に木の根もとで拾ったという理由でいつきとなった。普段は臆病で気が弱い性格であるが、根は真っ直ぐな性格で本当に大切なものを護るためなら譲らない強い一面を持ちその性格は周囲の人間に影響をもたらしている。
また、有事の際には社長として大きく決断し、自分にしか出来無い一手を打つという上に立つ者に必要な天性の素質を持っている。困っている他人の心情には敏感であるが自分の問題に対して疎い部分があり、自分が話題の中心になると戸惑うことが多い。同じ妖精眼を持つフィン曰く「現代に於いて妖精眼を所持していて、あれだけ『マトモ』なのはおかしい」ということ。
いつきの「妖精眼」は通常の妖精眼とは異なるらしく、いつきには謎の声が聞こえる。幼いころに竜の欠片を見たことで竜の卵とパスがつながっていたため、これを使用するたびに竜を覚醒させていったようである。幼い頃にいつきと穂波が「幽霊屋敷」で体験した出来事は、いつきの「妖精眼」が通常の妖精眼とは異なる様子を見せる原因に関係がある模様。いつきの「妖精眼」が通常のものと異なる理由は「螺旋なる蛇」と深く関係している。12年前に布留部市の竜を使いある呪物を作り出そうとしていた「螺旋なる蛇」だったが先代の「アストラル」によって阻まれた。しかしその呪物を作り出そうとしていた術式は竜の中に残っており、いつきは竜の欠片を見たことでその術式を写し取ってしまったのである。伊庭司はいつきを魔法の世界から遠ざけていたが、社長に就任したことにより必然的に「妖精眼」を解放する回数は増し、その呪物は完成へと近づいていった。「鬼の祭り」では3つの異なる魔術を融合させて霊脈を造り変えた事を契機に「吸血鬼」の事件では戦闘中の異様な高揚感、ウェールズの森では回帰の呪波汚染、義妹の優花の依頼で訪れた廃校で呪波汚染の吸収と通常の妖精眼ではあり得ない能力を身に付けて行く。そしてその呪物こそ魔法使いを魔法に変える紅い種の原型「禁断の果実」である。「竜の事件」の時に穂波を「あーちゃん」と呼んだ事など、現在ではいつきは幼かった頃の事を断片的に思い出している。しかし、忘れているのではなく魔法的な処置によるものではないかと猫屋敷達は見ているが詳細は不明。また、異常なほどの怖がりな性格は「妖精眼」の影響で引き寄せられる様々な魔性に対する無意識的な自己防衛本能の顕れと周囲の人間は推測している。
「竜の事件」以来、隻蓮に武術(五行拳、おそらく中国拳法の形意拳の中心技である五行拳と思われる)を習い始めるが、魔術、社長業と同じくまったく才能が無い。だが隻蓮曰く、その才能の割には伸びているらしい。
「京都の事件」にて、フィンの手によって妖精眼から「禁断の果実」を引き剥がされたことにより、わずかな呪力を残して強化されていた妖精眼の能力を失う(霊体である黒羽を観る程度の能力は残った)。
事件後に旅から帰ってきた隻蓮から指導を受け五行拳の基礎の修行を完成させた。その後香港に渡りヘイゼル・アンブラーの元で指導を受けて衰えながらも「体質」として元々持っていた妖精眼の能力を再構築することに成功。第三部では高校を休みがちになりながらも3年生に進級した。妖精眼が弱体化したことで、それまで右目を覆っていた特徴的な黒の眼帯は無くなり、現在はユーダイクスが作成したコンタクトレンズを嵌めて妖精眼を抑えている。穂波と猫屋敷を取り戻すために、オルトヴィーンすら危ぶむほど業務に邁進している。
穂波・高瀬・アンブラー(ほなみ・たかせ・ アンブラー)
声 - 植田佳奈
「アストラル」ケルト魔術・魔女術課正社員であり「社長秘書」兼「社長教育係」。肩口で切りそろえられた栗色ショートカット・ヘア(セミロング・ヘア)で「蒼氷色の瞳(アイスブルー・アイ)」を持った少女。うす縁の眼鏡をかけ関西弁(神戸弁)を話す。赤いリボンが巻かれた大きなとんがり帽子に闇色のマントをはおり、片手には樫の木の杖。ヤドリギやハーブを使うケルト魔術と魔女術の魔法使いで、古びたほうきで空を舞う。
通常であれば才ある魔術師が数十年掛かりで習得していくといわれる、今は滅びしケルト魔術を2年で復活させた才媛。イギリスの「学院」ではアディリシアと首席を競い合うほどだった。 いつきへ「アストラル」経営権の譲渡や相続が行われる頃、「学院」を出て日本へ帰国し、いつきが居る「アストラル」へ真っ先にやってきた。
いつきの幼馴染で彼の右目の過去を知る数少ない人物だが、いつきはそのことを忘れている。いつきの事を普段は「社長」と呼ぶが、独り言や感情が高ぶった時などは「いっちゃん」と幼き頃の愛称で呼ぶ事がある。いつきを守るという思いから彼の前では強がるが、内心は気に掛けている(ツンデレ)。そのせいか、第三者にいつきのことを聞かれると動揺することがある。アニメの設定では「白馬の王子様」的思想を持っているようである。
第1巻時点では高校1年生で、いつきとはクラスメイトでもあり席は彼の左隣である。アディリシアとの仲は一見すると険悪で時に本格的な魔法戦闘を伴うほどの大喧嘩をするが、内心では友人・ライバルとして互いを認めあっている。パソコンや携帯電話などといった最新電子機器が苦手。原作および webラジ『voice theater「レンタルマギカ」魔法使いのススメ』より。料理や掃除は得意だが、彼女の部屋は普遍的な女の子の部屋とは懸け離れた物が大量に散乱している。「アストラル」では副業として、占いセンターへの派遣や雑誌コラムの執筆を行っている。幼い頃に「幽霊屋敷」でいつきと共に体験した出来事をずっと悔やみ自分を責めており、「竜の事件」ではいつきに対する自責の念とフィンの言葉をきっかけに竜を生け贄にするという禁忌の行為でもって「アストラル」を敵にまわしてまでいつきの眼を治そうとした。しかしアディリシアといつきの言葉により思い直し、「アストラル」へ戻った。事件後、張り詰めていた一面が無くなり、物事を柔軟に対処出来るようになり冗談めいた一面を見せるようになった。
奥の手である「お爺ちゃん」と呼んでいる「生きている杖(リビング・ワンド)」はイギリスのウェールズの森に生えている樹齢数千年の大樹から分けて貰った物で普段はスーツケースに入っている。
穂波は普段は関西弁(神戸弁)を話すが、幼少時の言葉はおおよそ標準語である。作者の裏設定によると、6歳までは標準語圏に住んでいたがその後神戸に引っ越したためだそうである。また、葛城の祭りにおける「鬼退治」にて穂波と対面した辰巳(神戸出身)は、穂波に対して何らかの縁を感じている様子を見せている。
京都の事件の終結後、いつきの拘束・封印指定を解除する代価として「協会」に出向し猫屋敷と共に「魔法使いを罰する魔法使い」として「協会」に従事している。
なお、DVD II巻ライナーノーツの植田佳奈のコメントに、穂波は声優である植田佳奈をイメージして描かれたキャラクターである旨の記述があるが、後に作者である三田誠より訂正されている要約すると「演技を時々参考にしているがモデルという程ではない」という内容。詳細はザ・スニーカー2008年8月号掲載の「魔法使いがいっぱい!」の作中に登場する「作者からの手紙」を参照。
アディリシア・レン・メイザース
魔術結社「ゲーティア」首領で「アストラル」の大株主でもある。詳細はアディリシア・レン・メイザースの項を参照。
猫屋敷 蓮(ねこやしき れん)
声 - 諏訪部順一
「アストラル」専務取締役兼陰陽道課課長。灰色の髪と切れ長の目、常に平安風の羽織をまとい片手には扇子という、名前のとおり猫をこよなく愛する陰陽術師。20代後半の様子。4匹の猫の使い魔(式神)にはそれぞれ青龍、白虎、朱雀、玄武と名づけている。話をごまかす際に猫への賛美を口走り、ライター業を務めつつも締め切り破りの常習で担当から逃げ回るなど、普段の所作はダメ大人じみたもの。実力は<アストラル>No.1文書や時期によって「No.2」「No.1」「トップクラス」など微妙に異なる。。あらゆる業界に顔が利き、情報収集に長けている。
「アストラル」先代社長時代に在籍した社員の中では事務所に残っている唯一の社員であり、事実上のアストラルNo.2(他は離籍、あるいは事務所を離れて行動している)「アストラル」では副業として猫又陰陽術師の名で雑誌にエッセイを書いており、現在の「アストラル」の収入の大半を担っている。どん底時代を支えてきただけに金銭的に特にシビア。
総合呪術である陰陽道の性質を最大限に行使する実力者。精密な呪力操作にも長けており、通常は使い魔は1体、一流の魔法使いでも操ることが出来るのは4体ほどだが、常に4体を伴い時に陰陽道の秘術でその数を増やす実力はアディリシアも驚くほど。
若き頃は非常に尖った性格で「アストラル」をはじめ数々の流派を渡り歩いており、「アストラル」に入社する前はフリーの拝み屋を営んでおり裏社会でその名を轟かせていて当時はその名前を聞いた者を震え上がらせていた。当時の悪行の一つとして依頼された人間を呪う「呪詛」まで行っていた。外法とまで言われる「呪詛」を繰り返していた目的は「協会」の「魔法使いを罰する魔法使い」を引っ張り出すことで戦闘を仕掛け、腕を磨くためである。呪詛を行っていた際に呪詛返しをくらい「魔法使いを罰する魔法使い」と遭遇し戦闘に突入。負傷し「アストラル」の柏原に助けられる。様々な紆余曲折の結果、隻蓮と柏原にスカウトされて陰陽道課臨時契約社員として「アストラル」に入社した。常に目をギラつかせ周囲からの接触を拒み、その全てを投げ出して魔法に捧げようとする苛烈な行動は周囲から「魔法使いらしすぎる魔法使い」と評されるほど。入社してからも「アストラル」の面子とはそりが合わず拒絶した態度をとっていた。特に、魔術結社の首領でありながら魔法使いらしくない先代社長の司に激しく反発していた。子どものような性格を持つ司には『からかいがある』としてよくからかわれていて、その仕返しに呪詛を行おうかと零していた。
入社から数年後「螺旋なる蛇」の魔法使いたちと遭遇。戦いの後(当時の猫屋敷は事件の発端となった依頼人と「螺旋なる蛇」については知らされていない)「誰かを幸せに出来る魔法使い」になることを誓う。
「アストラル」解散後に他の流派に所属していたある時「葛城家」を家出したみかんと偶然出会い、後継者と期待されていた所属流派を離れてみかんを連れて「アストラル」へ戻った。ロンドンの事件では、今代の「アストラル」の社員の一員として、初めて全力を振るい4体の式神を用いて様々な魔術を模倣する「森羅万象の陣」を使用した(本人曰く「若き日の過ち」)。この時使用したのは神道の「禊ぎ」、ルーン魔術など。
先代時代の猫屋敷は一人の魔法使いとして完成され、思考が最適化された戦闘向けの性格であった。しかしその性格は個人で行動するには最適であるが組織の運営や闘争には向いておらず、現在の性格は先代社長であった司やユーダイクスに指摘されていた欠点(冷静すぎる思考が故に行動が読みやすい)を矯正した物であり、取り乱した時や激昂した際には素である以前の気性の荒い性格が飛び出すことがある。
京都の「協会」規定AAランク陰陽道結社「八葉」当主・御厨 庚申の息子(妾腹)。猫屋敷は御厨庚申が行った蠱毒により呪波汚染に侵された母胎から生まれた子供であり、呪力に高い親和性を持っている。しかし呪波汚染が原因で生まれた時には母親が死亡しており、父である御厨庚申には呪力の深奥を摑むためという理由で拷問以上ともいえる過酷極まりない修行を強制されていた。そのため当然の結果として父を憎悪し、殺害をはかるも果たせずに出奔して流浪の身となる。
「京都の事件」終結後、いつきの拘束・封印指定を解除する代価として「協会」に「魔法使いを罰する魔法使い」として出向することになる。
青龍、白虎、朱雀、玄武
猫屋敷が従える4匹の使い魔(式神)。猫の姿をしており普通からもまったく猫のように振舞っている。猫屋敷の行使する術式の幾つかでは重要な役割を演じ、特に大掛かりな術式の場合は魔力制御の要として、また時には対象への攻撃の役割を担うこともある。現時点では4匹には使い魔としての性質には特別大きな違いは見られない。元は子どもに捨てられた四匹の子猫で、雨の中で死にかけていた所を少年時代の猫屋敷に拾われて式神にされた。青龍は澄ました知性派のブチ猫、白虎はいたずら好きの白猫、朱雀はわがままな気分屋の三毛猫、玄武は太っていていつも眠っている黒猫の姿をしている。玄武が太っているのは、過去に司が高級キャットフードの与えすぎたのが原因らしい。
青龍・白虎・朱雀・玄武の鳴き声はSE処理ではなく声優が兼ね役で担当している。ドラマCDの最初の2作までは福山潤、諏訪部順一、植田佳奈が担当し、TVアニメでは高橋美佳子(青龍 役)、植田佳奈(白虎 役)、伊藤静(朱雀 役)、釘宮理恵(玄武 役)が担当した「月刊ニュータイプ」2008年2月号インタビュー記事および「レンタルマギカ〜魔法使いもっともっとしゃべります〜」第17回放送より。後者のラジオ放送内ではキャスト変更に関するエピソードが福山潤、諏訪部順一、高橋美佳子によって詳しく語られている。。なお、レンタルマギカ Special Gift「愛のアルバム〜for♀」の「企画その2 戦隊ヒーロー ニャレンジャー」ではTVアニメ版のキャストによる鳴き声をそれぞれ単独で順に聞くことができる。
葛城 みかん(かつらぎ みかん)
声 - 釘宮理恵
「アストラル」神道課契約社員。千早に色鮮やかな紅袴という巫女装束に身を包む長いツーテールの少女。「葛城家」という神道を使う魔術結社本家直系の生まれだが、あるきっかけにより「葛城家」を出て猫屋敷と出会い、彼に連れられて「アストラル」へ身を寄せる事となった。「葛城家」には現当主でありみかんの祖母である鈴香と後継者である姉の香が居る。猫屋敷とは「アストラル」のメンバーの中で一番付き合いが長い。
第一部時点では小学校二年生。いつきのことを「お兄ちゃん社長」、穂波やアディリシア、黒羽に対して「(名前)お姉ちゃん」と呼び慕っている。大概の相手には元気良く明るく接するが(幼き頃は暗い性格であったらしく現在のみかんの性格を聞いた辰巳は軽く驚いていた)、影崎にだけは激しく怯える。「アストラル」では副業として地鎮祭やお祭り、お札作りなどを行っている。私立三橋小学校に通っていている。学校の成績は幼い頃から古文書を読んで育ったため、国語の成績は常に満点であるが理科と算数の成績は壊滅的である。また、神饌を作る作業を行っていたため料理が出来る。
「葛城家」という魔術世界有数の血脈に生まれながら、その才を受け継ぐことが無く(「葛城家」の血族としては落ちこぼれとされている。制御出来無い呪力は身体から溢れ出し、やがては呪波汚染を起こしみかん自身を滅ぼすと危惧されていた)、故に「葛城家」で自分の存在を認めてもらえない悩み、自分と違い「葛城家」を継ぐに相応しい天賦の才ある姉に対するコンプレックスを抱いていたが、「鬼の事件」を経て祖母と姉の想いを知り、姉とも互いに理解しあう。
オルトヴィーンから「アストラル」の呪物・魔術書の管理業務を与えられ、勉強の毎日に悲鳴を上げている。最初はオルトヴィーンを嫌っていたが、後に打ち解け彼を「オル君」と呼ぶようになる。
第三部では4年生に進級。いつきが普通の「妖精眼」になった後は、その支援を受けて飛躍的に能力を伸ばしており振魂と雄詰などのかつてのみかんが行うことが出来なかった高度な術を習得した。
黒羽 まなみ(くろは まなみ)
声 - 伊藤静
「アストラル」幽霊課契約社員。腰までのストレートな黒髪に赤い(アニメでは緑色の事もある)バレッタ、そしてくりくりとした黒い瞳を持った快活な少女。文字通りに幽霊であり、魔法使い以外には姿も見えず声も聞こえない。外見・精神年齢ともにいつき達と同年代に見えるが、自分の名前以外の生前の記憶を失っているため詳細は不明。
自我の認識(アイデンティティ)により、服装などを変えることができる。エプロンドレスが最近のお気に入り。ポルターガイストを念動力のように使い相当の重量を支え、複数のものを同時に動かすなど、かなり強力に習熟している。、事務所の掃除やお茶くみなどをする一方で憧れたレンタルマギカの一員としての勉強の日々を過ごす。入社の経緯からか、いつきが社長業務からの解放を目論んだ際には唯一味方した。いつきの事は「いつき君」と呼ぶ。アニメ版では原作より性格がやや強気に描かれている。元々はとある病院にいたが、いつきが入院した時に出会い、いつきに誘われる形で「アストラル」へ入社することとなった。物怖じしない性格で無意識的に相手の懐に入ることが出来るためか、会う人間の殆どが緊張する或いは怯える影崎に対しても普通に接する。また勘が鋭く、「京都の事件」では影崎が先代「アストラル」に在籍していた「柏原代介」である事を見抜いた。
みかんと同じく、オルトヴィーンから「アストラル」の呪物・魔術書の管理業務を与えられ、勉強の毎日に悲鳴を上げている。
第三部にて契約社員から幽霊課正社員に昇格。いつきが普通の「妖精眼」になった後は、その支援を受けて飛躍的に能力を伸ばしている。
オルトヴィーン・グラウツ
名前の綴りは「Ortwin=Grautz」。「アストラル」ルーン魔術課の新入社員。亜麻色の髪とエメラルドグリーンの瞳を持った北欧の面影の少年でルーン魔術を扱う。年齢は14歳。常に耳あて付きの帽子・皮のコート・手袋を着用する。もとは北欧の結社・ミーミルに所属していたが大兄に無理やり契約させられ「アストラル」への入社を指示された。魔法の世界では異端である「アストラル」とその首領であるいつきに対して嫌悪感をあからさまに示す。性格は獰猛で目つきも口も悪く、時折ドイツ語で相手を罵る。魔法使いの生き方に傾倒しているように見えるが、実際には魔術の世界を忌み嫌っており、魔法を絶対視しているのはその考え方の裏返しである。
穂波とアディリシアにとっては「学院」時代の後輩で、その実力は2人も一目置くほど。また、会社経営に明るく「アストラル」入社後は経営状態改善に辣腕を振るい、ときにやや強引とも言えるやりかたで「入札」を数多く取ってきた。かつて彼が所属していた結社が「人間の生贄」を求めてきたツェツィーリエの要求を拒否したことにより結社に所属していた人間を皆殺しにされ、彼だけが生き残った過去を持つ。以降は弟子として彼女に振り回された挙句、「飽きたから」という身勝手な理由で捨てられた。その身体にはツェツィーリエによって他の人間がその身に刻んで馴染んだルーンを無理矢理皮膚移植されている。その結果、身体に移植された『神力』のルーンを開放することで『人狼(ヴリコラカス)』の姿に変化することが可能。皮膚移植されたルーンに侵食されないように、魔術的処理を施した厚手の帽子やコートを常に身に付けている。師匠と同じく呪力を吸収出来る体質であり、ルーンに『喰われない』ように定期的に呪力を吸収している(血液でも代用出来るらしい)そのような身体の成り立ちから『異端』を打擲する「銀の騎士団」の魔術とは相性が悪い。また、『呼吸』によっても空気中の呪力を吸収しており、「アストラル」の事務所はその吸収効率が高いらしく、季節によっては妙に肌艶が良い彼の姿を見ることができる。
「吸血鬼事件」を経て、「アストラル」と社長であるいつきの事を認めるようになる。経営状態改善への力の入れ具合はより一層強まり、社内で最も新人にもかかわらず社員教育(先輩であるみかんとまなみへの監督)だけでなく社員査定にも手を出し始めた。穂波とは違いノートパソコンを駆使している。
猫屋敷が「協会」へ出向してしまって以降、猫屋敷の副業であった雑誌の記事の仕事を引き継いでゴーストライターをしている。締め切りを破るのが当たり前の猫屋敷と違って締め切りを遵守するため、出版社からは重宝がられている。また、いつきの通う学校に彼も入学。特殊な魔術的処理をした制服と、「宗教的理由」を言い訳に手袋をして登校している。いつきへの忠誠心の高さからヘイゼル・アンブラーから『過保護』と揶揄されている。
ラピス
声 - 名塚佳織
真っ赤な長い髪に東欧系の顔立ち、真っ白な肌と碧眼を持った少女。外見は12歳程度で、感情はどこか乏しいように見える。ユーダイクスの事を「あにさま」と呼び、付き従う。最初の出会いと経緯からいつきの事を強く慕っていて、時折独占欲なような物を見せる。好物は最初の出会いでいつきから貰った竹筒入りの水羊羹。私物が殆どない彼女の部屋には空になった竹筒と彼から貰った名刺が机の上に大切に置かれている。
ユーダイクスに造られた疑似人間(ホムンクルス)で使い魔。見たものの視力を奪う邪視を持っている。普段の言動からは感情はどこか乏しいように見えるが、表面に表さないだけで人を想う親愛の情などの感情や絆を感じる精神は持っている。 ロンドンで発生した「螺旋なる蛇(オピオン)」による襲撃事件でユーダイクスと共に物語へ再び登場する。年齢が近いせいかみかんと何かと張りあうことが多い。
第三部にて猫屋敷、穂波の後押しによりアストラルに補充要員として入社。みかん、黒羽と同じく「妖精眼」の支援を受けて飛躍的に能力を伸ばしている。
隻蓮(せきれん)
声 - 小西克幸
「アストラル」真言密教課契約社員。常に虚無僧の格好をしており、10代にして密教を修めている。また武術の天才で体中に武具を隠し持っており、「印」や「真言」を巧みに操り、単純な威力であれば穂波や猫屋敷を凌ぐ。考え方は至って古く、謝罪の際には切腹をしようとする。
布留部市にある竜蓮寺の住職であるが、現在は「アストラル」事務所には常駐せず世界中を放浪しつつ時折戻ってきては仕事をするという形で行動している。甘い物が好物で12年前の先代「アストラル」在籍時には事務所近辺や電車で動ける範囲のケーキ屋や喫茶店に出掛けては、食べ歩きをしてグルメマップを作るほど。自分が気に入ったメニューを自作してレシピを自分で再現出来るほどの料理の腕前を持っていて、先代「アストラル」の食事関係を担っていた。アディリシア曰く『破戒僧』。
いつきの眼帯の製作に関わった3人のうちの1人。竜の事件の後、いつきに頼まれ武術の指南役となり指導したが、再び「アストラル」を離れて行動。「協会」の依頼によりイタリアへ向かった。ヴェネツィアでフィンと遭遇し魔術戦闘を繰り広げた。「ゲーティア」の徒弟・ダフネとは共に行動した縁からかいつき経由で手紙を送ったりしている。また、生前のオズワルドとも親交があり彼の言葉をダフネに伝えた。「京都の事件」の後にいつきの下を訪れ、未完成であった五行拳の基礎の修行を行う。修行の完成後いつきを連れて香港に渡り、隠遁生活をしていたヘイゼル・アンブラーにいつきを預け自身は再び修行の旅に出る。第三部ではイギリスに向かいダフネと共に「銀の騎士団」の動向を調べていつきに伝えた。
ヘイゼル・アンブラー
「アストラル」創業者の一人であり、ヨーロッパ周遊中の取締役兼呪物課課長。ルーン魔術や魔女術を極め「魔女の中の魔女」と呼ばれた女性であり、穂波・高瀬・アンブラーの祖母。穂波の話では実年齢は90歳以上とのことであるが、その声は老齢のものとは思えないほど若々しく30代にしか聞こえず喋り方にも艶がある。
いつきの眼帯の製作に関わった3人のうちの1人。第三部では隠遁生活をしていたがある事を理由にいつきを弟子にして妖精眼の能力を取り戻す訓練を施す。いつきからは『先生』と呼ばれる。本人は姿を現さずロシアンブルーの毛皮を持つ作り物の羽根を付いた猫の使い魔の姿を通して「アストラル」のメンバーに助言を行う。

アストラル関係者

以下は以前は所属していた、あるいは所属の有無が定かではない人物。

伊庭 司(いば つかさ)
「アストラル」創業者で初代社長。最後の妖精博士であり、一部の人間から「魔法を使わない魔法使い」と呼ばれている。子供のような性格で、猫屋敷をからかうために当時は大変高価であったパソコンをアストラルに導入し、ホームページを開設しようとするほど。普段は仕事をせずスーパーファミコンやゲームボーイ、パズル雑誌などの一人遊びを熱心に行ったり、線路模型を会社に広げて遊んでいた。「道化師と騎士が混在しているな性格」と評されるように常に忙しく立ち回っている。先代「アストラル」が発足から十年足らずでBBBランクにまで登り詰めたのは「アストラル」に所属する魔法使いたちの優秀さと司自身の水際だった手腕による部分が大きい。その能力の優秀さは「協会」が把握出来無い問題を掴み、「アストラル」の仕事とし表面的な解決だけでなく根本にある問題を撃滅・駆逐するからであるらしい。大変羽振りが良いそうで、時には億単位で金を使用するらしい。20年以上前にプラハの錬金術通りで部品が失われて朽ちかけていたユーダイクスを見つけ、明らかにふっかけられた高額な代金にもかかわらず喜んで購入。その後、3年以上の時間をかけて世界中に散逸した彼の部品を自らの手で集め、設計図を手に入れて完全に修復。いつきの父で7年前に行方不明になったままである。長らく登場していなかったが第三部にて登場。現在はある南アジアの山脈で、時が止まったかのように眠りについている。
魔法を一切使うことができない。代わりに、魔術ひとつひとつの効用や術式をパターン化し、組み立てた対魔法用理論を用いて味方に鋭い迎撃指示を出すことができる。精度は妖精眼に匹敵するほどであり、異名「妖精博士」の所以でもある。指示をする時は眼鏡を外す。掛け声は、妖精眼が開いたいつきと同じ「社長命令だ」。
12年前に布留部市にて「螺旋なる蛇(オピオン)」と「竜」を巡って戦うことになり、それがきっかけで今の場所に事務所を移転した。普通の魔法使いなら思いつかない彼らの目的を看破し、その魔法使いらしからぬ思想は「螺旋なる蛇」からも恐れられるほど。12年前の戦いの顛末について『何時か今日の夜の事を後悔するかもしれない』と零した。
いつきを遥かに超える五行拳の使い手でもある。しかし、本人曰く「一発芸」。いつきの戦闘スタイルは彼に酷似している。
『白の魔法使い』の最後で隻蓮に発見された。
ユーダイクス・トロイデ
声 - 安元洋貴
「アストラル」創業者の一人で元取締役。赤髪で彫りの深い顔立ち。2メートル近い巨体に純白のインバネスをまとった錬金術師。いつきの父・司が「アストラル」を設立する際に共に参加したが、司が失踪後は最初に脱退した。「アストラル」の経営権の2割を保有していた。司への忠誠心から『世界最高の猟犬』と揶揄され、彼の下した命令なら躊躇なく実行すると言われるほど。
人間ではなく、伊庭司に拾われた機械人形(オートマタ)。司が失踪した後は「アストラル」を抜けて司の跡を追おうと研究を進める。錬金術師の事件では、いつきから「アストラル」を取り戻す為に「アストラル」の現メンバーと魔術決闘をする。その後、ラピスとともにエジプトへ向かった。「アストラル」が「協会」の審査を受ける為に向かった先、ロンドンで発生した「螺旋なる蛇(オピオン)」による襲撃事件で物語へ再び登場。いつきの眼帯の材料を手にいれるために「螺旋なる蛇」の魔法使いと魔術決闘を行うが敗北。その際に自分自身の身体を勝利の品として賭けていた為に身体を奪われてしまうが、ラピスの機転で辛うじて首だけが残った。奪われた身体は「螺旋なる蛇」の「礎」によって利用されてしまう。いつきたちとの戦いの後、何かが変わったようで『作品』であるラピスの事を気にかけたり、いつきから隻蓮の名を聞いて溜息をつくなどといった人間らしい感情を見せるようになった。
いつきの眼帯の製作に関わった3人のうちの1人。幼い頃の穂波にいつきがいずれ穢れた「妖精眼」により喰われると予言し、ある意味で彼女が「一番の魔法使い」になるというキッカケを作った人物とも言える。彼の保有する2割の経営権は後にアディリシアに引き継がれることになる。「襲撃事件」後に「協会」から拘留される。いつきたちに12年前の先代「アストラル」と「螺旋なる蛇」の戦いの顛末を話した。第三部ではいつきの妖精眼を抑制するコンタクトレンズを作成する。『白の魔法使い』では「協会」の会議に出席するためにGWを利用して渡英してきたいつきと再会。いつきに対して『血が継がなっていなくても司の息子』だとも取れる発言をしている。大英博物館に集結した「協会」と「螺旋なる蛇」が互いの切り札を出し膠着状態に陥っている最中にアディリシアに連れられて登場。両者の切り札を無効化する術式を発動し、戦闘を一旦収拾させた。
柏原 代介(かしわら だいすけ)
「アストラル」創業時に初代社長である司に誘われて「アストラル」へ参加した。 どこかオドオドとした口調で喋るお人好しそうな表情の男だが、時折全ての感情を消した無感情ともいえる表情を見せることがある。着古したダークスーツを着用した魔法使い。道術を使う。当時の「アストラル」にいた理由は「司の傍なら魔法使いでいることが面白いかもしれない」から。
正体は「協会」所属の「魔法使いを罰する魔法使い」である影崎。

魔術結社ゲーティア

以下は魔術結社「ゲーティア」へ所属もしくは関係する人物。

アディリシア・レン・メイザース
声 - 高橋美佳子
名前の綴りは「Adilisia=lenn=Mathers」アニメ13話では「ADILICIA」となっている。。魔術結社「ゲーティア」首領。名門貴族メイザース家の娘で、鮮やかな金色縦ロールの髪と翠色の瞳、漆黒のローブと、同じく漆黒のベレー帽を身にまとい(通学の際は色違いのベレー帽を被っている。トレードマーク)、胸には五芒星のペンダントを下げた少女。ソロモン王の魔術により王命の喚起という形でソロモン72柱の魔神を行使するが、性格柄かマルバス、グラーシャ・ボラス、エリゴールなどの攻撃的な魔神をよく使うため、治療などに使える魔神は作品上では喚起したことがない。イギリスの「学院」では穂波と首席を競い合うほどだったが、「ゲーティア」首領を継承するために「学院」を中退。史上最年少で結社首領となり、魔法と化した父・オズワルドを追い日本に来た。
現在高校2年生。穂波とは反対側、いつきの右隣に席を持ち、いつきの事を「イツキ」と呼んでいる。穂波との仲は一見すると険悪で時に本格的な魔法戦闘を伴うほどの大喧嘩をするが、内心では友人・ライバルとして互いを認めあっている。フリルやぬいぐるみなど可愛いものに弱く、かなりの料理オンチwebラジ『voice theater「レンタルマギカ」魔法使いのススメ』より。。 また、タロット占いも嗜んでおり、いつきが入院した際には、「女」で不幸な目に会うと占った。魔法を尊んでいるが、文明の利器である携帯電話も持ち歩いている。相手は主にいつきとのこと。アニメでは凝ったデザインと大きな液晶画面、電子マネーも使える最新機種レンタルマギカ 第III巻アストラルグリモア、魔術解説書「ソロモン王の魔術編」より。
性格は典型的なお嬢様。強情で見栄っ張りな面も見せるが、その反面「ゲーティア」の首領としての責任感と矜持を強く持ち、情に流されぬよう踏みとどまり、甘えと弱さをほとんど人に見せない。しかしながら、いつきの前では素直になり、自分の弱い部分を曝け出すような場面がしばしばあり(ツンデレ)、またそのいつきが社長である「アストラル」が有利に働くように各地を走り回ることがある。故に自分の本来の立場との相容れなさに心悩む場面がしばしばあり、特に『レンタルマギカ from SOLOMON』ではそれが色濃く表現されている。ザ・スニーカー誌の企画による人気投票では堂々の1位に輝き、2位の穂波と恋愛に関する小説を書くことになった。アニメでは「魔女と騎士」に憧れを持っている模様。
父であるオズワルドを追い日本に来たが、「アストラル」の協力により事件は解決。その後も日本に残り、いつき達と高校生生活を過ごしつつ必要に応じて「ゲーティア」本部のあるイギリスへ戻るという生活を送っている。錬金術師の事件の際に「アストラル」の経営権の2割を所有する大株主となったが、「アストラル」が事件へ向かう際には「アストラル」の他の社員と同様に現場の最前線に立ち、大切なものを守るために共に闘う。
アディリシアが幼少時にフォルネウスと初めて契約した際に、断片的に自分の未来を思わせる視覚的イメージを垣間見ている。その断片的なイメージの中に眼帯をした少年が登場しており、アディリシア自身は「イツキかもしれない」と認識している。しかし彼女が魔神との契約の代償として捧げてしまったのは、その未来である。アディリシアのチャームポイントである縦ロールは、母親を偲んでのもので、そのきっかけは母親の事をほとんど口にしないオズワルドが、娘の縦ロールを見て母親と同じだと言ったためで、それ以来毎日この髪型でいる。髪型は基本的には屋敷の侍女が作るが、ダフネがいる時には、彼女に作ってもらうのがお気に入り。ダフネが作る際は、アレンジを加えることもあり、その時は好きにさせているザ・スニーカー2008年4月号より引用。
「京都の事件」終結後、アスモダイ以外の残された至上の3柱の魔神との契約を決意する。魔神との契約に支払われる代価は彼女にとって「最も大切な時間」、すなわちいつきと過ごした記憶であることを認め、密かに涙を流す。
第三部では「禁忌」指定された「アストラル」の首領であるいつきと距離を取るために高校を休学。「ゲーティア」の運営に力を注いでおり、「螺旋なる蛇」の襲撃により傾きかけていた「協会」に多額の出資を行い「ダリウス・レヴィの懐刀」と呼ばれる。クロエの計らいで「協会」の廊下で再会。「ゲーティア」を守るため距離を取るために敢えて感情を抑えて接するが、以前と変わらない態度で自分に接するいつきの姿に彼のことを決して忘れぬことを誓う。『白の魔法使い』では終盤に登場。「協会」のパイプ役であることを利用して「協会」預りになっていたユーダイクスを引き取り彼を伴って大英博物館に現れる。いつきの指示によりユーダイクスの手によって「協会」と「螺旋なる蛇」の正面衝突が回避された。その後、二つの組織の折衝役となった「アストラル」と「ゲーティア」が組織的な繋がりを得るという大義名分を得て休学していた高校に復学した。
ダフネ
声 - 甲斐田裕子
「ゲーティア」の徒弟で、「ソロモン王の大きな鍵」の使い手。アディリシアの日本宅管理を請け負ったアディリシア付きのメイド長(本人は家令と呼ぶよう強く主張している)。後に「ゲーティア」副首領となる。ワンレングスの白髪と灰色の切れ長な眼を持つ女性で、常にダークスーツに身を包む。
護符と指輪のデザインはダフネ自身によるもの。初めて作る際、1週間以上もの間そのデザインだけで悩んでしまったらしく、本人的には一生隠しておきたい秘密だという。
髪の色や目の色に対してコンプレックスを抱いていたが、隻蓮にその色が綺麗と言われてから、彼に対しては特別な感情を抱いている様子で、普段は冷静沈着な彼女であるが、彼からの手紙は嬉しそうに受け取る。現在でも隻連との文通を継続中で、最近はなんとかメールを覚えてもらえないかと悩んでいるそうである。第三部では強がる妹を支えることが出来無い自分自身の立場に嘆いた所へ隻蓮が訪れ、いつきに「銀の騎士団」の動向を伝えた。
「ゲーティア」首領であるアディリシアが主に使う魔法はソロモン72柱の魔神を喚起する魔法だが、ダフネはソロモン王の護符による護符魔術を使う。
実はオズワルドの娘(妾の子)であり、アディリシアの姉に当たる。メイザース家の屋敷における幼い頃のアディリシアとの出会いとアディリシアの言葉によって、妹であるアディリシアの影となり見守り尽くすことを誓う。元はアディリシアと同じ髪と眼の色をしていたが、妹と似すぎていたため魔神との契約の際には鮮やかな髪と眼の色を代償とし、そのために白髪・灰色の眼となった。
オズワルド・レン・メイザース
声 - 中村秀利
アディリシアの父で「ゲーティア」先代首領。ソロモン王その人を除きソロモンの魔神72柱を全て喚起する事に成功した唯一の天才魔法使いで、ソロモン王の再臨とまで謳われた。しかし、限界を感じ自らと研究員の生命を生贄として魔法となろうとするが(ガラに唆され、妨害を受け)失敗する。
禁忌を犯した父を追い日本へやってきた娘・アディリシアといつきたち「アストラル」により葬られる。漫画(レンタルマギカ from SOLOMON)では亡くした妻の願いを想い、娘の成長を願う優しい父親の姿が描かれた。反面、愛人にダフネを産ませていたりと、元々一筋縄では行かない人物であったのかもしれない(しかし本編ではゲーティアとしての党首としてアディリシアの母と結婚したかのような描写もあり、アディリシアとダフネの年齢差も考えると、当時のオズワルドはダフネの母を愛していたのかもしれない)。12年前に初夏の日本にアディリシアを連れて訪れる。先代「アストラル」に「ゲーティア」の布留部市に続く霊脈を汚した者の正体を突き止めるように依頼し、自身も調査を行って霊脈を汚した者の正体を突き止めるべく独自に行動する。「螺旋なる蛇」の魔法使いであるドゥマとの戦闘中の柏原と遭遇し、儀式の成果と「竜」を奪おうとするが、彼の手で霊脈の端まで飛ばされる。
アストラル」と「螺旋なる蛇」の戦闘終了後に姿を現わし、「アストラル」との取引を終えた「螺旋なる蛇」の魔法使いたちを不意打ちに近い形でバールで葬り去る。その際に激昂した司と一触即発の雰囲気になるが、彼らが作り出した「赤い種」を強奪しそのまま去る(司の指示で気絶していた隻蓮と猫屋敷にはこの事実は伏せられた)。
彼らが作りあげた「赤い種」はそのままオズワルドにより研究される。「赤い種」を利用した儀式は11年後に悲劇を招くことになる。
クライヴ・ローランド
声 - 櫛田泰道
鷲鼻に痩せこた頬、陰気な雰囲気の隻腕の白人。「ゲーティア」の徒弟だが、先代首領のオズワルドに破門された。
師であるオズワルドを欺いて単独で魔神アスモダイの喚起に挑み、その結果として片腕を失うと共に「ゲーティア」から破門された。その後も魔法の探求は潰えず、アディリシアがアスモダイの喚起に挑んだ際には儀式を妨害し、ソロモンの壷を奪うことに成功した。ダフネとガラとは、同時期に「ゲーティア」の徒弟となった間柄。独自の召喚技術を身に付け、アスモダイを召喚することに成功する。が、命令方法がソロモンの魔法であったため支配出来ることが出来ず、喉を切り裂かれてしまう。
ガラ
声 - 藤原啓治
肩まで伸びたくせの強い赤髪をもつラテン系の青年。「ゲーティア」の徒弟で書記官。魔法使いとしては一流で、普通は数人がかりで行う魔神との契約を単独で行う実力者。
「螺旋なる蛇(オピオン)」と関わりを持ち、「ゲーティア」を裏切った。かつてオズワルドをそそのかした張本人。なんらかの理由により「アストラル」や「ゲーティア」へ度々干渉している。
禁忌に手を染めた結果、72柱の魔神の1柱であるハウレスを「喰らう」ことにより融合し、その力を得ている。融合の影響で口が耳まで裂けており、それを隠すために常にマスクをしている。

協会

影崎(かげざき)
声 - 小野大輔
「協会」における「アストラル」担当者。中肉中背であまりにも普通すぎる顔で、20代から40代までどれにも見える外見の持ち主。普通すぎて逆に存在を感じない謎の人物。特徴的な物といえば良く吸っている細葉巻(シガリロ)位である。禁忌を犯した魔法使いを裁く「協会」の「魔法使いを罰する魔法使い」である。いつきの右目をもってしても呪力を感知できず魔術系統も知れぬ謎の魔法使いで、穂波やアディリシアであっても敵対する場合には恐怖を感じ、みかんにいたっては対面するだけでおびえてしまう存在である。しかし、物怖じすることなく接してくるまなみにだけは、とまどうような反応を見せたり表情を和らげることもある。
ロンドンで発生した「螺旋なる蛇(オピオン)」による「襲撃事件」の際には魔法使いの常識を超越した強大な力を見せた。その力は凄まじく「『天才』という言葉の数光年先を行って、津波や台風などの天災を人間ひとりの手でねじ伏せたようなもの」と評される。能力の詳細はいまだ明らかではないが高度な道術を使う仙人級の実力を持ち現段階では「人」としての姿の状態では最高ランクである「地仙」の位階にあるとされている。だが影崎は「天仙」に限りなく近い位階にあり、自然と同化し消滅するところを魔術的な契約で縛り付けている状態にある。そのため大きな力を使うほど影崎の存在は薄れていき、いずれ人間としては消滅してしまう運命にある。
猫屋敷が1対1の魔術戦闘で敗戦した事のある唯一の相手。副代表であるダリウス・レヴィと何らかの「契約」を交わしているらしく、彼が許可することで超絶的な力を振るう。「京都の事件」でまなみに先代「アストラル」に所属していた「柏原代介」であることが見抜かれる(本人は軽く驚いていた)。まなみとオルトヴィーンを「協会」の飛行船に案内し、事件の説明を行った。フィンとの戦闘後、何らかの「力」を行使しすぎたらしく元から無かった人としての存在感が更に希薄になった。影崎の言によれば全力で戦えるのはあと一度だけらしい。
先代のアストラルが黄金時代を迎える少し前に、「柏原代介」という名前で一時期「アストラル」に所属しており、その頃の性格(作っていた可能性有り)は、温和でかなりの臆病者だった。それ以前は影崎として「協会」の元で活動しており、偽名を使ってまでアストラルに所属した経緯・真意は未だ明かされていない。「柏原」が「影崎」として「アストラル」から「協会」に戻ったのは10年前であり、その時期がいつきの妖精眼が異変を生じた時期と一致するが詳細は不明。ユーダイクス曰くいつきの『何か』を見守っていて、現在の姿を見たヘイゼル曰く『荒れ果てた』姿をしているらしい。
ダリウス・レヴィ
「協会」の副代表。天使召喚術を使う他は、経歴は謎に包まれている。
穂波の父。穂波とその祖母であるヘイゼルとは絶縁関係にあり、そのためダリウスはアンブラーの名を引き継いでいない。その為実の娘である穂波とは断絶した関係にある。「京都の事件」で消耗した影崎の代わりとして穂波と猫屋敷を「協会」の魔法使いとして抱え込む。母親であるヘイゼルからは「ボンクラ」と言われている。
劉芳蘭(リウ・ファンラン)
しなやかな肢体を蒼いチャイナドレスで纏った妙齢の女性で「協会」に所属する「魔法使いを罰する魔法使い」。大陸出身。影崎の後輩であり、彼を「先輩」と呼ぶ。霊符を行使する道術の使い手。禁忌を犯し「呪詛」を繰り返していた「アストラル」に所属する前の猫屋敷を罰するために「協会」の空白地帯である日本に訪れ戦闘を行う。予め用意していた禁呪を用いて彼の陰陽道の力を無効化し戦闘を優位に進めようとするが、あらゆる魔術を模倣する「森羅万象の陣」で敗北。猫屋敷の処遇を柏原と名乗っていた影崎に預けた。現在の消息は不明。
石動 圭(いするぎ けい)
声 - 櫻井孝宏
「協会」の紹介で「アストラル」へ星祭りを依頼してきた魔法使い。肩口まで伸ばした黒い髪と、ロケットつきのペンダントが特徴の青年。猫屋敷と同じ陰陽道の使い手で、猫屋敷は兄弟子にあたる。朔夜は姉。
3年前、所属する流派で実行した星祭りに失敗し姉を失う。複雑な思いのもと、その遠因であった猫屋敷と決闘する為の口実として「アストラル」へ星祭りを依頼した。陰陽道だけでなく飯綱法も使い、下級の式神である管狐を使役するが、そのように異なる魔術を習得したのも実力が上回る猫屋敷へ対抗するためだった。
鬼の祭り事件では葛城家に雇われた事で登場。星祭りで受けた傷が回復していないのにもかかわらず、魔法を行使した代償で「返しの風」を受けて吐血している。事件の中で不審な動きを見せ、猫屋敷と香と再会したいつきの背に使役している管狐の一匹を張り付かせて猫屋敷が潜伏していた場所を把握し香を連れ去る。いつき達の行動を阻止しようとする動きを見せるが、正体は葛城家が「協会」から雇った「監査員」。「螺旋なる蛇」の正体をつかむために行動していた。その後は事件を鎮圧しようとするいつきたちの行動を見送った。自分と才能が無い事で家族と向き合えないみかんを重ねてみているらしく、猫屋敷と彼女に対しては何かと気にかけている節がある。
「凡庸な血脈」ながら、それを最大限引き出す使い手、という位置づけである。
夏休みに猫屋敷とみかんの元に訪れ「アストラル」の格付けがBBランクになったことを告げて、彼に「魔法使いを罰する魔法使い」にならないかと勧誘する。「京都の事件」では「鬼の祭り」の事件の詳細なレポートを「協会」へ提出しいつきへの封印・拘束指定の決定のきっかけを作る。そして「協会」の一員として、穂波たちに「禁忌」となったいつきへの拘束の協力を通達する。

螺旋なる蛇(オピオン)

タブラ・ラサ
生命の樹の頂点に位置する「王冠(ケテル)」のセフィラー。「螺旋なる蛇」の首領。外見はいつきや穂波と同年齢の少女であるが髪の毛から肌に至る全てと身につけている司祭服全てが漂白されたような純白という出で立ち。あどけない口調で話「螺旋なる蛇」のメンバーを家族のように捉えている節がある。霊体の姿で行動する。サタジットとメルキオーレによると彼女自身は人間ではなく魔術による生成物であるらしい。
サタジット
「慈悲(ヘセド)」のセフィラー。道術使い。
フィン・クルーダ
声 - 宮野真守
いつきが禁忌を犯しているという疑いがかけられた時、影崎の代わりに「協会」における「アストラル」の担当を一時的に任された魔法使い。枯れ草色でクセ毛のある髪と鳶色の瞳を持ったケルト魔術使いの青年。穂波がケルト魔術を修行する中で出会い、失われたケルト魔術を穂波と共に再興した。穂波にとっては先生に近い存在だった。
シュークリームが好き。1ダースは軽く食べるほど。
闇の魔法結社「螺旋なる蛇(オピオン)」の一員で、妖精眼(グラムサイト)を持つもう一人の青年。普段はコンタクトレンズで隠している。いつきが右目だけなのに対して、フィンは両目に妖精眼を持っている。過去に妖精に攫われて帰ってきた取り替え児。他人の願いを知ると方法をいとわず叶えようとする思考の持ち主。作中では「他人の願いを無私無欲で叶える願望機械」と称されている。自身の思考が異常であるという事への自覚があるようで、「妖精眼を保持するいつきがあれだけマトモなのはおかしい」と述べた。「竜の事件」では、穂波の願いを叶える為にいつきの眼帯や竜を封印するための仕掛けをすべて破壊し、竜を生け贄にして穂波の願いを叶えようとした。しかし、思い直した穂波と「アストラル」のメンバーにより阻止され、いつき達の前から去った。水の都・ヴェネツィアにて穂波の祖母のヘイゼルを探しているところ、隻蓮と出会い魔術戦闘を繰り広げた。ウェールズの森ではいつきの妖精眼が暴走したことにより起きた回帰の呪波汚染により穂波と修行していた頃の過去の姿が現れた。
京都の事件では再びいつき達の前に姿を現す。「協会」から呪詛を受けるが、「禁忌」指定され拘束されかけたいつきを庇い逃走する。「協会」からの追っ手も難なくかわし、いつきの「妖精眼」から「生命の種」を取り出した後に裏切った御厨 庚申により攻撃を受け昏倒する。戦闘終了後に「協会」に拘束された。
「螺旋なる蛇」の「調停(ティフェレト)」のセフィラー。
第三部ではツェツィーリエと共に「協会」のある場所に投獄されている。『白の魔法使い』ではGWを利用して渡英してきたいつきと再会。半年前に引き剥がした『紅い種』を再びいつきの瞳に戻すことに協力すれば拘束を緩めてもいいという取引を持ちかけ