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ワッハマン/あさりよしとお

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著者: あさりよしとお
巻数: 11巻

あさりよしとおの新刊
ワッハマンの新刊

最新刊『ワッハマン 11


出版社: 講談社
シリーズ: パーティーKC


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

asariyositotter RT @Imaden12273: 中古で買ったワッハマン全巻を読みふけっていたら、こんな時間になったww∑(ノ∀`*) 当時は5巻ぐらいで読むのやめたからこの漫画の本当の魅力に気付いてなかったけど、凄いよコレ…。 とりあえず20年振り(?)にレミィに萌えた♪
asariyositotter RT @gigant2003: ④因みにナゾーのセリフの謎はこちらに。http://t.co/sXqAlZmsYs 深いな~。この二人の関係、どちらもアトランティス人だったんですね。最近でいえばあさりよしとおの『ワッハマン』でしょうか。
asariyositotter RT @hopstepstock: あさりよしとおったーなんてあるんですね…… まんがサイエンスやワッハマンも好きですよ!
asariyositotter RT @youth_cat: 結果……「ARMS」でも「ワッハマン」でもなく、島本和彦の「燃えよペン」&「吼えよペン」と、日本橋ヨヲコの「プラスチック解体高校」に決定!!wwwwww合計して約2500円なり!!今、『駿河屋』さんがキャンペーン中やからね。ここを逃す ...
asariyositotter RT @youth_cat: とりあえず、「チキタ★GUGU」はしばらく待つかぁ……。俺のなかで、設定を読む限りあれだけ惹かれた少女漫画はないから、すごく期待しているのだが。でもまぁ、今回はクオリティ度外視の熱めな本を攻めたいからなぁ。「ARMS」「ワッハマン」共に200 ...

ワッハマンの既刊

名前発売年月
ワッハマン 7 1996-07
ワッハマン 8 1997-05
ワッハマン 9 1997-11
ワッハマン 10 1998-06
ワッハマン 11 1999-05

ワッハマン』は、『モーニングパーティ増刊』『月刊アフタヌーン』にて連載されていたあさりよしとおの漫画作品。

紙芝居の名作『黄金バット』を元にしたオマージュ作品である。

ストーリー

1万年前のアトランティス文明の生き残りであるワッハマン。オリハルコンで作られた体に身を包み、宿敵「パパ」を倒すという使命を帯びている……はずだが、永遠の時間を過ごすことは普通の人間には到底耐え切れないらしく、現代において本人は意識を深淵に沈めて飄々と浮き草のような暮らしをしていたりする。様々な人々と出会い、全ての黒幕・パパの陰謀に巻き込まれるうちに自らの使命を果たすために立ち上がる。

パパとの戦いの結末とその後のエピローグは単行本収録時に大幅に書き直された為、雑誌連載時とパパとの決着の付け方が全く違うものになっている。エピローグでは長沼の台詞が単行本でカットされており、感慨深い台詞だっただけに惜しむ声がある。

主な登場人物

ワッハマン
本名不詳。1万年前のアトランティスで「勇者」とされた人物。金色に光る不滅の金属オリハルコンの身体を持ち、非常に高い身体的能力と戦闘技術と相まって物理的な損傷を受けることはほとんどない。また、感情の起伏で傷の修復も可能。本気で戦えばほぼ無敵なのだが、戦う意思をほとんど見せないためその力が発揮されることは滅多にない。謎の人物「パパ」を倒すことが目的だが、時おり思い出す程度。普段は世界のどこかを徘徊しているか、長沼の分室(後述)の付近で仕事をしている。食べ物に強い執着があり、食事を邪魔されて戦闘モードに入ったり、食べ物が原因でトラブルが発生することもしばしば。黄金のドクロのような顔や「ワハハ」という笑い声は黄金バットが元ネタ。会話も可能だが、高らかに笑う時以外は台詞として表記されることはない。
レミィ
謎の人物「パパ」に作られたアンドロイド。平常時は小柄な少女の姿であるが、戦闘時には物理的に有り得ないような変形を経て「ハンババ」という巨躯の戦闘形態になる(本人の言によれば、「ハンババ」が正式名で「レミィ」は愛称である)。当初は羞恥心というものを持たず、コスプレ、全裸やそれに近い姿で人前に立つことも平気だったが、後半に入ると嫌がる素振りを見せるようになった。失敗を重ねた結果、パパに捨てられ、長沼の分室に居候することになり、行動も共にするようになる。
長沼内規
「防衛庁技術研究本部第四研究所特別分室」所属の諜報員。自衛隊諜報部門の一員としてワッハマン監視の任についていたが、ワッハマンを巡るドタバタに巻き込まれていくうち、責任と面倒(主に梅田の素行が問題となった)を押しつけられ、閑職に回されてしまった。中国拳法の達人でワッハマンやイシュタルとも互角に戦い、銃弾を見てから避けるなどの常人離れした身体能力を誇る。本人は公務員であることを主張し、至って真面目に任務を遂行しようとするが、周囲があまりに個性的であるためか常に振り回されている。妻と誕生直前だった子供を事故で失っている。ネーミングの元ネタはこの事件から。
竹村
長沼の部下の諜報員。長沼と常に一緒に行動し、ワッハマンを調査していた。かなりの天然ボケで、毎度のように緊張感のない行動や言動を見せていた。
梅田甲三
「防衛庁技術研究本部第四研究所特別分室」技術職員。松岡の上司。典型的な技術畑の人間で性格はかなり破綻しており、目的遂行のためなら手段を選ばず、周囲の迷惑も顧みない。長沼とは腐れ縁のような関係で、息の合ったツッコミとボケを見せる。パワードスーツを開発したり、レミィにロケットを取り付けて宇宙に打ち上げたりと、技術力は一級。長沼に怪しげな機材・装備(ほとんどが使えない試作品ばかり)を提供していたが、話が進むにつれ実用度は増していった。分室に住み込んでいることから独身だと思われていたが、妻と娘に逃げられていることが判った。
謎の怪僧
放浪するワッハマンの行く先々に現れる雲水。食べ物に対して非常に意地汚く、農家に上がりこんで食事を勝手に食べたり鶏のタマゴを盗んだり(ワッハマンからは「破戒僧」と呼ばれる)挙句の果てには長沼の分室にまで上がりこんで堂々と食事をしたりする。長沼にも捕らえきれない体術と食べ物への執着からワッハマンの変装と間違えられた事もあるが、物語後半はワッハマン陣営に力を貸し度々危機を救う。
鮫洲
警視庁刑事(通称:ハンマーヘッド)。殺人事件の容疑者としてワッハマンを調査(事件は「パパ」がワッハマンをはめるためにでっち上げた)していた。基本的に仕事熱心なのだが、風貌が「ハンマーヘッド」(あだ名もこれに由来する)にあまりにも似て人間離れしているせいで、聞き込みをしようとした一般市民に凶悪犯に間違われたことも。初対面で(顔面に)危険を感じた長沼にいきなり殴られ鼻の骨を折るなど災難に遭ってしまう。次々と起こる不可解な出来事に疑問を抱き、長沼や梅田と行動を共にすることになる。
松岡
「防衛庁技術研究本部第四研究所特別分室」技術職員。梅田の部下。終盤までほとんど出番も無く目立たない存在だったが、梅田と74式強化装甲服一型を専用トレーラーごと盗み出し、敵本拠地への突撃につき合わされることになる。
インガー・W・C・ミュンヒハウゼン
スイスで隠居生活を送る時計職人。しかし実はナチスの下で「死なない兵士の研究」をしていた科学者(本人曰く生体実験には関わっていない)であり、そのせいで追われる身としてスイスに身を隠していた。レミィと出会ったことで、一連の事件に巻き込まれることになり、長沼たちと行動を共にすることになる。
ゲルダ
インガーの初恋の人物でアンドロイドのゲルダのモデル。インガーが幼い頃に崖から落ちようとしていたところを助けて亡くなった。
ゲルダ(アンドロイド)
インガーが作ったアンドロイド。インガーはゲルダのことを、言われたことに答えるだけの「ロボット」と見ていたが、実は自律行動を行い心を持ち、長きに渡りインガーを見守っていた。
石田ルミ(ルミちゃん)
幼稚園児と間違われるほど幼児体型の女の子。初登場時はひどい赤面症で、人の顔がまともに見られないという状態だったが、ワッハマンや長沼たちと接するうちに多少は改善されていった。実は20歳を越えているらしく、ちゃんと生えている。アルバイト先の喫茶店を壊され、次に見つけた先が長沼たちの分室の雑用係であった。毎度、散々な目に遭いながらもけなげにバイトを続けている。
パパ
レミィたちアンドロイドを作り出し、太古の昔から作中の舞台となる現代まで影から政治・経済などを思うがままに操る謎の人物。黄金バットの「ナゾー」が元ネタ。「パパ」という呼び名はレミィがそう呼んでいたからだが、本名は最後まで不明。制服やコスチューム等を収集する趣味を持ち、当初レミィが出撃する際に着ていたコスチュームは実は彼の個人的な趣味によるコレクションだった。本人曰く「着るわけじゃないんだ」とのこと。
イシュタル
「パパ」が作った二体目の対ワッハマン用アンドロイド。両手にオリハルコン製の爪を持っている。神出鬼没で、あらゆる場所に現れてはパパの命令どおりワッハマンに挑む。途中、オリハルコン製の刃を腕に装備し、その切れ味でワッハマンに幾度となく襲い掛かった。イシュタルの名は、とある登場人物にもじられて使われている。
オシリス
「パパ」が送り込んだ三体目の対ワッハマン用アンドロイド。普段は北海道弁で話す女性型。「ワッハマンを倒す」という目的のみで行動していて、ひとたびワッハマンを意識するとレミィよりも大型の戦闘モードに変形する(このモードの時は方言は出ない)。レミィやイシュタルと違って「パパ」の存在を記憶していない。レミィ以上に羞恥心がない。自己修復機能を持ち、損傷を受けると欠点を補うように修復・自己進化が可能。
拳法の達人女
名前は登場せず、仮称。中国奥地の出身で、長沼に勝るとも劣らない拳法の達人。男装で、配偶者としてふさわしい強者を探していたところ、中国に出現したワッハマンとイシュタルの戦いに遭遇する。
プロトタイプ・レミィ
「レミィ」の試作型にしてレミィのお姉さん。アンドロイドだが、個性を持っているゆえに「プロトタイプ」という立場から「正真正銘のレミィ」になろうとレミィの前に立ちはだかる。
人造人間
「パパ」陣営の働きアリような存在。人間に混ざって社会に溶け込んでいたりもするらしい。町一つの住人が入れ替わってワッハマンに襲い掛かったり、鮫洲の新任上司が人造人間だったりした。正体を現すと顔面などに人工的な線が見えたりする。
謎の女
ワッハマンの現れる現場に黒づくめで現れ、その行動を監視しているようなそぶりを見せる。
ゴーレム
レミィがまだ「パパ」の組織に所属していた頃に、レミィの部下として彼女に付き従っていた巨躯のアンドロイド。
レミィを「お嬢様」と呼び、献身的に尽くしていた。
戦闘力はワッハマンはおろか、レミィ(ハンババ)にも遠く及ばない。
体型がコロコロ変わったり、破壊されても次の話には復活していたりしたが、同じ個体が修理されていたのか、同じ顔の別個体なのかは不明。
破壊されそうになったレミィを逃がすためにイシュタルを羽交い締めにしてそれまで外れることは何度もあっても破損したことはなかった頭部を切り裂かれてからは登場しなくなった。
DNAコピー人間
CIAの諜報員。生まれながらの体質と合衆国の誇るテクノロジーを融合させて造られた(らしい)。DNA の注射によって一時的に人間以外の生物に変身する。ただし知性や記憶は元の人間のままで、どうやってか会話も可能。さぞかし凄いDNAをコピーするのかと思いきや、ゴキブリ、ナマコ、イソギンチャク、カマドウマ、アンボイナ(イモ貝)、巨大タコなどとても戦闘向きとは言えない生物にばかり変身する。DNAサンプルにまともなものがあったためしがない。自国と組織の為、パパによる混乱に乗じて日本への介入を進言するも、実は彼の組織のトップもパパだと知らされ処分されてしまう。
綾重
現代において最初にワッハマンと接触した女性。特撮作品等に使われる着ぐるみやマスク等を製作している造形師。ワッハマンが変装の際着用する青年男性のマスクは彼女が作成したものである。

その他のアンドロイドたち

いずれも対ワッハマン用に「パパ」が送り込んできたが全てワッハマンとは関係のないところで倒されている(作中、名称が一切出ないので容姿により区別する)。

ニードルガン装備型
ニードルガンで「とりあえず」復活したオシリス / ゲルダを破壊し、ゲル状の物体でワッハマンを捕まえる直前までいったが、同じくニードルガンを装備していたオシリス / ゲルダに頭部を吹き飛ばされた。
大型タイプ
身長3メートルの巨体。コートに身を隠してやって来た際は普通の身長だったが、破り捨てたコートの下からは物理限界を超えた巨躯が出てきた。こちらもオシリスに撃破されたが、限界を超えることを意識していないオシリスも自身が壊れてしまった。
細身長身軟体タイプ
ツートーンの幾何学模様に身を包んでいる。軟体で打撃技などはなかなか効かない。頭部が弱点らしい。ワッハマンにつぶされてしまい、頭部だけで逃げ延びようとするも温泉シジュウカラに頭部を割られ、中身を食べられてしまった。

主な登場メカ

74式強化装甲服一型
最大高:175センチ / 重量:1.2トン / 最大稼働時間(フルチャージ時):1時間
いわゆるパワードスーツの類。スーツに接続したカメラで装着者をスキャンすることにより個人個人の体格に合わせた関節の位置に各部を調整できる(第90話にて大柄な松岡の体格に合わせていたこのスーツに鮫洲が知らずに乗り込んでしまい、脚が届かず痛い思いをした)。着用した人間の動きをトレースし、その力を増幅する。通常はアンチフィードバックシステムによって逆トレース状態での搭乗者への危険が及ばないように施されている。スタングレネードランチャー、三連バルカン砲、使い捨てミサイルランチャーなど多彩な武装を誇る。パパによって「防衛庁技術研究本部第四研究所特別分室」が取り潰された後、梅田・松岡が専用トレーラーに搭載された3機(1個小隊分)を盗み出しワッハマンたちと合流しようと都内に潜入、風呂敷き包みにありったけの武器を包んで地下鉄をキックボードで疾走した。敵本拠地にてイシュタルとの決着をつけるべく、長沼がこの内の一機に搭乗。この時、長沼はアンチフィードバックシステムを切って使用した。同作者の中空知防衛軍にも「74式装甲倍力服」として同系列の機体が出演している。
RX50
梅田甲三が開発した試作対人兵器、いわゆる人型二足歩行ロボット。自衛隊に納入後、千葉から神奈川に輸送中、搭載トラックの事故により誤作動を起こし起動。綾重の荷物を武器と誤認し襲い掛かるものの、立ちふさがったワッハマンに破壊される。目覚めたワッハマンが最初に起こした事件であり、この一件によりワッハマンの存在が公のものとなる。
PSX51
梅田が開発した新たな試作人間兵器で、前述した74式のルーツといえるパワードスーツ。四本足で、着装者は着るというより搭乗するといった格好である。当然ワッハマンに対抗できるはずも無く一方的に破壊される。その後改良型が製作され、ロケットパンチが新たに加わり、ゴーレムの頭部を破壊する程の性能向上を見せるが、降りた後、を離した隙にワッハマンに再度破壊される。搭乗者は初期型が松岡、改良型が梅田。
レミィの左腕
重量:1トン
月に残されてしまったワッハマン救出の為に梅田が取り付けたロケットブースター装備型の腕。肘部から二股に分かれて大小のロケットアームが取り付けられており、小さい方が地球の引力圏突破用、大きい方が月面離陸用(月着陸分は用意されておらず、レミィ自身に「飛び降り」させるという無茶な造り)。