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伝説の頭翔/刃森尊

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著者: 刃森尊
巻数: 11巻

刃森尊の新刊
伝説の頭翔の新刊

最新刊『伝説の頭翔 11


出版社: 講談社
シリーズ: 講談社コミックス


伝説の頭翔の既刊

名前発売年月
伝説の頭翔 1 2003-12
伝説の頭翔 2 2003-12
伝説の頭翔 3 2004-02
伝説の頭翔 4 2004-05
伝説の頭翔 5 2004-07
伝説の頭翔 6 2004-09
伝説の頭翔 7 2004-11
伝説の頭翔 8 2005-02
伝説の頭翔 9 2005-04
伝説の頭翔 10 2005-06
伝説の頭翔 11 2005-08

伝説の頭 翔』(でんせつのヘッドしょう)は、2003年から2005年まで「週刊少年マガジン」(講談社)に連載されていた原作夏原武作画刃森尊の漫画作品。全11巻。

概要

伝説の“頭”である翔(正体はいじめられっこの達人)が並居る“ギャング”“暴走族”“チーマー”をばったばったと倒していく痛快不良漫画。本作品では前作の「霊長類最強伝説 ゴリ夫」と異なり、敵役にギャングだけではなく高学歴のエリート(市長、校長、警察署長、学年成績トップなど)も登場するほか、インターネットやパソコンを敵視する描写が多いのも特徴である。

登場人物

主要人物

山田達人
この作品の主人公。伊集院翔の交通事故を目撃したことにより、1ヶ月の間だけ、翔と入れ替わり、“グランドクロス”の頭(ヘッド=リーダー)となることに。戦闘後は勃起して失神する事が多い。山田達人の時のあだ名は「二酸化炭素」。なお翔と入れ替わっている間は、山田達人は行方不明として扱われていた様子である(最終回にて判明)。
戦闘中に彼が携帯電話を使うと敵はなぜか攻撃をやめてしまう。おそらく、スーパー戦隊作品で自己紹介中に敵が攻撃しないのと同じ理由だろう。必殺技は“伝説の右”。時折AV男優や宅配ピザ屋を自称することがある。なお“伝説の右”とは、具体的には右ストレートのことであり、殴られた敵の顔が上下または前後に180度回転するほどの威力を持つ。
伊集院翔
関東最大の5,000人近くにのぼる暴走族等の集合体“グランドクロス”の頭。事故で重傷を負ってしまうが、偶然目撃していた瓜二つの山田達人に、グランドクロスの頭と、喧嘩五輪の書を託す。山田達人と人生交換をした理由は、「自分が入院していることがギャング達にバレると抗争が勃発する恐れがあるから」とのことである。一度怪我が治って退院したが、喧嘩中の山田達人を庇って一発殴られた際に再び怪我を負い、再度入院する羽目に陥っている。また、かつては彼もいじめられっ子だった。

グランドクロス一派

大門伝介
翔の右腕であり、グランドクロスの副長。必殺技は砕けたヒザでの膝蹴り。東条との決闘において「“ヒザ”は壊れても…」「“ヒザ”蹴りになら使えるぜ!!」との台詞を残した。
ナオコ
本物の翔の彼女、関東屈指のレディース“紅”の頭で関東中の女子高生が道を開ける存在である。気の弱い妹とガリ勉の弟がいる。
桜井
新米グランドクロスでチームのパシり的存在。彼の「翔さん知ってますか?」「翔さん大変です!!」から事件が始まる事が多い。好きな女の子の写真に自分の写真を貼り付けて持ち歩く“変態”。
フジワラ
グランドクロス一の遊びの達人。
丸川:グランドクロスの一員だが気が弱く嘘吐き。「翔さん…丸川の言う事はあんまり信用しない方がいいですよ」「オレは丸川を“信じる”よ」の名ループを生む。
2ちゃんねるのスレでは以後、「俺は○○の言う事を信じるよ」「皆さん…○○の言う事は信用しない方がいいですよ」とのループが使用されるようになった。
黒田
グランドクロスの“怪物”、スキンヘッドの強面だが気は優しい。眠気覚ましのために自分の頭に釘を打ち込んでいた。テストの答案を盗んだ容疑をかけられる。
吉田
グランドクロスの下っ端。翔や達人と同様にかつていじめられていた。グランドクロスに入って早々、レッドブリザードにやられてしまった。この一件が原因でグランドクロスとレッドブリザードは全面戦争に発展する。
伊原
翔の元相棒。グランドクロスの前身チーム時代、あるチームとの抗争で翔が約束を破ったため見捨てられたと思い、復讐しようとする。しかし真相は翔が先輩たちに伊原への加勢を止められて気絶させられたのだった。真相を知った伊原は翔(達人)と和解し、グランドクロスに入った。翔の相棒であったことからチームの重要人物になると思われていたが、その後は桃子の事件の話でのわずか3コマしかセリフがなく、いつの間にか登場すらしなくなっている。
北田アツシ
グランドクロスの下っ端。顔は不細工で成績も偏差値一桁とかなり頭が悪く、喧嘩のときも後ろで大声出しているだけの雑魚。しかし正義感は強く、電車内で痴漢されていたちひろを助ける。

北総喧嘩隊

瀬山真二
桂木和美をナンパしようとしてワープしてきた桜井に殴られたギャング。この事が発端でグランドクロスと北総喧嘩隊は抗争に発展する。台詞は「じゃじゃ~~~ん 瀬山くんで~~す」。
瀬山大護
“北総喧嘩隊”の頭で瀬山真二の兄、ドレッドヘアーと口の周りに待ち針を刺しているのが特徴的。桜井を庇おうとした翔(達人)の平手が誤って顔にぶつかった事で顔面を複雑骨折し、東城に顎を外されそうになる。

ブラッドマフィア

東城真(シン)
グランドクロスの隣接区を支配する“ブラッドマフィア”の頭。得意技は顎外し。
ポリシーは“勝つためには手段を選ばない”“弱い奴は切り捨てていく”“集団は負けたら意味が無い”
一応翔のライバル的存在らしいが、大門とタイマンを張ったりキヨト(ホリえもん)の部下になったりであまり扱いが良くない。

笹目連合

鳴門
笹目連合の頭。かつてメンバーとバイクで暴走しているところ、翔が小学生の女の子を助けるために鳴門のバイクに体当たりして大火傷を負い、逆恨みして翔に復讐を誓う。女の子を避けようとしなかった点や翔に逆恨みしている点から、女の子をひき殺しても構わないという現実的には考えられない思考を持っていると思われる。

房走苦走会

“狂犬”金山
“房総苦走会”の“特攻隊長”。以前にグランドクロスと喧嘩をした際に金属バッドで20人を病院送りにして“カンカン”(鑑別所)送りになっていた。翔本人でもタイマンを張ると3回に1回は負ける程の腕らしい。

ホワイトローズ

“IQヘッド”早乙女
翔の敵役として登場。早乙女の握手は“死”のシェイクハンドらしいが、刃森にはあっさり忘れられ伏線としては何の意味もなかった。翔(達人)に殴られて「このままじゃ終わらせねーぞ!」と言っておきながら結局最後まで登場しなかった。世の中は金が全てとの価値観を持つ。
2ちゃんねるでは早乙女の登場以後、博識、物知りなハモリストを“IQヘッド”“○○ヘッド”と呼ぶ呼び方が出現。
森田
元グランドクロスで今はホワイトローズの下っ端をしている。早乙女の身代わりとして五芒星と喧嘩させられる。

スカルヘッド

スカルヘッドの頭
名前は名乗っていないので不明。翔の正体が達人であることを知って、そのことを藤岡に言いふらしてグランドクロスを潰させようとした他力本願な男。最終的には藤岡に殴られてしまった。

白竜

藤岡
翔の親友。中学生の頃から喧嘩は無敵で誰も近づいてこなかったが、翔とタイマンをして引き分けたことで意気投合する。スカルヘッドの頭を除けば、翔の正体が達人であることを最初に気づいた人物でもある。

キヨト一派

キヨト
ライブドアの元社長、堀江貴文に似た人物。知り合いに有名な占い師がいるらしい(本人談)。金の力で暴走族やギャング団を買収し、グランドクロスと敵対するが、最後は山田達人の伝説の右により敗北。なおこの時には漫画の同一ページ内でキヨトの怪我や帽子が有ったり無くなったりするなど、時空間の歪みも確認されている。ちなみに買収資金は、インターネット上でのアダルトサイト運営で調達していた。
達人を買収しようとした際の台詞、「まぁまぁ翔さん…“子供”じゃないんだから」「“オトナ”の話をしましょうよ…ここは仲良く“ウラ”で握手‥」は、2ちゃんねるのハモリストの間で連載終了後も活用されており、専用のアスキーアートも作成された。
門田
大門の幼馴染。パープルシーサーの頭。グランドクロスの味方だったが「俺はチームのみんながカワイイんです!」とキヨトに付くことを決める。その後、どうなったのかは不明。

達人の関係者

鮫洲
達人をいじめていた不良。「いいか、世の中の男には2種類しかいねーんだ…人の上に立つ男と下に立つ男。お前はいじめられるために人の下になるために生まれてきたんだよ」との台詞を残す。
最終回で再登場するが達人の伝説の右で倒される。刃森が伏線を覚えていたという稀有な事例である。
藤谷彩
達人の憧れている女の子。第一話で鮫洲にボコボコにされた達人を見て「ウソツキ」と言い捨てて鮫洲たちに連れ去られたかわいそうな人物である。連れ去られてからどうなったのかは不明だがおそらく…。誰がどう見てもメインヒロインのはずなのにほとんど登場しない。

その他

サトル
翔の一生涯のマブダチ。翔とは中学時代無敵のコンビを組んでいた。現在はサッカー部のエース。
ある日“グランドクロス”の集会で喧嘩をしたのが学校にばれ大会に出られなくなってしまう。
それを苦に屋上から飛び降り自殺を考えるが翔と校長の説得により心を入れ替える。(結局大会には出られた)。飛び降り自殺をしようとしている時に、屋上の手摺の前後を何度もワープしていた。字を見るとゲロが出る特異体質。巨乳の妹がいる。
桂木和美
桜井に惚れられている女の子。
磯部
クラブ『サンタマリア』の支配人。高校時代に当時中学生だった翔の下っ端をやらされていた事で翔に復讐を誓っていた。
“サブゼロ”アヤ
サンタマリアで働く女子高生女王で好きなものは動物、嫌いなものはヤンキー。“サブゼロ”とは絶対零度という意味らしい。当初達人を嫌っていたが、最後には自分を助けてくれた達人に惚れる。なお当然のことではあるが、連載中に再登場はしていない。本物の翔も彼女のことを狙っていたらしい。
黒人ガードマン
サンタマリアの入り口を守るガードマン。「ゲラウトヒア」(おそらくget out hereのこと)の名言を生み出した。専用のアスキーアートも作られ、「ゲラウトヒア」の単語とともに2ちゃんねるで使われている。
ハンニバル
ペットショップの店員を3人入院させた凶暴なドーベルマン。
高野
武闘派ギャング“ブラックブリザード”の頭。過去にアヤと付き合っていたが自らの保身のために“赤龍”の幹部にアヤを差し出す。この事件が元でアヤはヤンキーが嫌いになった。
神尾
1番街のナンバーワンホストでヤクザ見習い。アヤを騙してAVを撮ろうとするが達人によって止められる。なおこの時達人が行った「“AV男優”で~す」→土下座、のコンボは2ちゃんねるのハモリストを驚かせた。また、達人のパンチ一発で跪くほどの雑魚。ついには、達人に日本刀で達人を殺そうとするほどのカス。両胸には鯉の刺青を入れている。しかし、こんな神尾で真堂さんには顔も立たない。
校長
刃森作品初のエリートにしてその完成形。校長である自分に意見してくるサトルが以前から気に食わず、学校から追い出すチャンスを伺っていたらしい。
「高校生が校長に意見…?『“暴力”事件を起こした生徒は“使えない”んだよ』」などと言っていたが、自分の息子を翔に助けられた事で改心し、サトルに土下座をして「私が悪かった!!どうか大会に出て下さいませんか!!」と哀願した。なおサトルが追放されそうになった時に、サトルと同じ学校の生徒が追放に反対する署名活動を行ったが、署名の数が在校生の「過半数に2人足りなかったため署名は無効」となる所であったのを、翔に助けられた校長の息子とその妹が署名することによって、在校生の過半数を超えることになったというエピソードもある。
校長の息子
サッカーにひたむきに打ち込むサトルに嫉妬して彼を陥れようとするが、バイクに乗って大吉ワープをして怪我をした所を翔に助けられる。サトル追放反対の署名を行う。その時の大門の台詞が「あれ?校長さん過半数超えたぜ?」。
救急隊員
急患を乗せているのに救急車のサイレンを鳴らさずに交通渋滞に巻き込まれた“低脳”。また救急車にナースを乗せるのは違法行為であるが、漫画内では堂々と同乗させている。
名台詞は「なんだこいつら・・・・・・“暴走族”・・・・?いや“ギャング”も“チーマー”も…!?」。どうやら刃森漫画の世界では暴走族とギャングとチーマーに明確な区別があるらしい。なお実際の漫画の絵柄からは判別不能である。
五芒星
通称“無差別喧嘩屋”“武道5人組”でどこにも属さず近隣の荒らしまわっている。達人をボコボコにするが突然ワープしてきたグランドクロスの面々にやる気が失せて退散した。
「そろそろ“死(トドメ)”刺してやるよ…!?」
カナコ
ムニュッ女。球技が苦手で突然飛んできたボールを避けようとしてムニュッする。なぜか最初は「カナコ」と名乗っていたのに次の話では「カスミ」と自己紹介し直している。
本郷玲
黒田に惚れられた女。水泳部のエースで大企業の令嬢。ムニュッは無くパンチラのみ。無くしたペンダントを見つけてくれたグランドクロスに感銘し、テストの答案を盗んだ犯人探しに協力する事になる。
青山
エリートその2。テストの答案を盗んだ犯人を黒田に仕立て上げ、グランドクロスを壊滅に陥れようとする。5,000人もいるギャンググループがたった1人のカンニングくらいで潰れると思っている辺り、かなり頭が弱い。
学年成績トップの三井君
エリートその3。学年成績トップから落ちるのが怖くてテストの答案を盗んだ、刃森のエリート嫌いの被害者。校長いわく「いつも我が校に最大の寄付金をありがとう」。
黒田の親父
一代限りの伝説のグループ“銀虎”の総隊長、黒田虎之助。シャツから僅かに見える刺青だけで翔達が正体を見破るほどに有名な存在らしい。「もし高校を退学になるようなら勘当だ」と黒田に言っておいて、学校に乗り込んで校長を殴って、「こんな学校…こっちから辞めてやるよ!!」と吼えた。
アイドルオタクのマニアの先輩
テレビ局でアルバイトをしている先輩。達人たちグランドクロスのメンバーは、この先輩の手引きでテレビ局に侵入した。また敵役のエリートが、電車内で居眠りをしている女子高生の下着を携帯電話のカメラで盗撮しているシーンを、テレビのニュース番組の中で流すことにも協力した。なおこの先輩が「アイドル」のオタクでマニアなのか、「アイドルオタク」のマニアなのか、いずれであるかは作品中では説明されていない。