HOME > コミック > 信長

信長/池上遼一

共有

著者: 池上遼一
巻数: 8巻

池上遼一の新刊
信長の新刊

最新刊『信長 8


出版社: メディアファクトリー
シリーズ: MF文庫


信長の既刊

名前発売年月
信長 1 2008-07
信長 2 2008-07
信長 3 2008-08
信長 4 2008-08
信長 5 2008-09
信長 8 2004-01

信長』(のぶなが)は、「ビッグコミックオリジナル増刊」に1986年(昭和61年)10月15日号から1987年(昭和62年)6月15日号にかけて、つづいて「ビッグコミックスペリオール」に同年7月15日号から1990年(平成2年)2月28日号にかけて連載された漫画。工藤かずや原作。池上遼一画。

概要

:日本史上よく知られた織田信長の生涯を、基本的には史実に忠実に描かれた劇画である。工藤かずやの緻密な時代考証と池上遼一の細密な画力と相まって、非常に読み応えのある作品となっている。主人公・信長は怜悧だが人間味のある人物として描かれ、エキセントリックな面はあまり強調されていない。またお市が浅井長政に嫁ぐ際や、武田討伐戦などで見せる信長の切なそうな表情、優しい微笑みなど、表情豊かな一面がある。

:本作では信長は明智光秀を一番信頼しており、叱咤の意味で光秀の領地の召し上げを行うが、光秀には天下取りの野望は全く無く、家族や家臣が平穏に暮らせる事を願っていた。そのため「女・子供の悲しみ苦しみの上、なされねばならぬ天下布武なら、この光秀。一命を代えて阻止つかまつる!!」と言う本能寺の変の説は全くのオリジナルストーリーで、本能寺の変の後に光秀は「大殿、光秀にはこれより道がござらなかった!」と涙を流している。また光秀は非戦闘員である女・子供が犠牲になる事を心から憂いており、雑賀衆の説得に自ら志願している。

:史実でも光秀は女・子供には手をかけない人間で、本能寺の変の際に信長は「女・子供は早く逃げよ。光秀は女・子供は絶対斬らぬ男じゃ!」と言っている。

あらすじ

尾張国のうつけとして知られる織田信長は、桶狭間の戦いで駿河国の今川義元を斃して、華々しく歴史の表舞台に登場した。信長は足利義昭、浅井長政、武田勝頼、石山本願寺率いる一向一揆などの敵対勢力と死闘を繰り広げながら、羽柴秀吉、明智光秀らの部将とともに知略を尽くして天下布武に向けて邁進していく。

作品リスト

  • 桶狭間の章
  • 新式種子島の章
  • 策謀の章
  • 藤吉郎の章
  • 謀殺の章
  • 将軍謁見の章
  • 堺・納屋衆の章
  • 歯黒首の章
  • 元康・同盟の章
  • お市・輿入れの章
  • 墨俣築城の章
  • 敵前・一夜城の章
  • 光秀・邂逅の章
  • 義昭・会見の章
  • 観音寺城の章
  • 信長・上洛の章
  • 正月・異変の章
  • 越前攻めの章
  • 挟撃の危機の章
  • 一揆・来襲の章
  • 朽木谷の章
  • 敵中突破の章
  • 対立の章
  • 比叡山の章
  • 大宮谷の章
  • 不滅の法燈の章
  • 叡山・壊滅の章
  • 三方ヶ原の章
  • 乾坤一擲の章
  • 決別の章
  • 安宅船の章
  • 崩壊の章
  • 電光石火の章
  • 一乗谷の章
  • 義景憤死の章
  • 久政・自刃の章
  • 崩壊・小谷城の章
  • 白天目の章
  • 法敵・信長の章
  • “妙覚寺の変”の章
  • 本願寺・大罠返しの章
  • 修道士・殉教の章
  • 殺戮地獄の章
  • 名香・蘭奢待の章
  • 長篠合戦前夜の章
  • 馬防柵の章
  • 武田騎馬軍団の章
  • 山県昌景の章
  • 敗走・武田勝頼の章
  • 楽市・楽座の章
  • 越前・敵中突破の章
  • 上杉軍・鉄砲隊の章
  • 襲撃・謙信本陣の章
  • 謙信・撤退の章
  • 本願寺・雌伏の章
  • 家督の章
  • 築城墓石の章
  • 雑賀・陣兵衛の章
  • 毛利水軍の章
  • 光秀・密約の章
  • 弾正・反逆の章
  • 謀略・八上城の章
  • 漂泊・村重の章
  • 伊賀・忍びの章
  • 修道士・セバスチャンの章
  • 安土天守・障壁画の章
  • 本願寺・壊滅の章
  • 甲斐・進攻の章
  • 天目山の戦いの章
  • 光秀・選択の章
  • 本能寺の変・前夜の章
  • 本能寺の変の章

備考

物語の終末間近に『安土天守・障壁画の章』で安土城のカットが資料の無断使用に当たるとして問題となった。そのため小学館ビッグコミックスから刊行中だった単行本も7巻までで発刊が停止となっていた。しかし2003年(平成13年)から翌年にかけて、問題となった箇所が新たに書き直され、長らく待たれていた完全版として全8巻がメディアファクトリーから刊行された。