光の小次郎/水島新司
著者: 水島新司
巻数: 13巻
最新刊『光の小次郎 13』
twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)
『光の小次郎』(ひかりのこじろう)は、『週刊少年マガジン』に連載されていた、水島新司の野球漫画である。
概要
1981年から連載された。プロ野球機構そのものを全てオリジナルで作っていることが特徴である。12球団も全チームオリジナルで、チーム名はメジャーリーグベースボールの実在チームから取られている。
高校生だった主人公が、プロ入り後も、あくまで自分の信念を貫く姿を描いている。物語は、好きな球団へ入りたいことから、ドラフト制度に立ち向かうところから始まる。
物語
160キロの速球を投げる投手・新田小次郎。甲子園では準優勝に終わったもののその能力を高く評価され、ドラフト会議では全12球団から1位指名を受ける。
交渉権を獲得したのは武蔵オリオールズ。希望球団ではなかったので、最初は入団拒否し浪人生活を送る。しかし、翌シーズンにドラフト制度が廃止されたことを受けて、自らの意思でオリオールズを選択、入団する。シーズン1年目の前期に2度の完全試合を含む16勝をマーク。オールスターゲームでたまたま投げた「光る速球」を確実にマスターするために奮闘を続ける。
登場する架空球団
実在する球団をモデルとしている部分もあるが、全てオリジナルの架空球団である。親会社も細かく設定され、実際のプロ野球より20年早く、ほぼ全国に渡って球団が配置されているのも特色である。
ワイルド・リーグ
パシフィック・リーグを元に設定されている。当時の同リーグに倣い、前・後期制が採られていた。
- 武蔵オリオールズ(親会社・武蔵乳業 本拠地・小金井市)
- 札幌ブルワーズ(親会社・北斗ビール)
- 新宿メッツ(親会社・新宿建設)
- 大阪ドジャース(親会社・浪花新聞社)
- 高知ロイヤルズ(親会社・帝国観光)
- 博多パイレーツ(親会社・平和海運)
延長戦の規定は決着が付くまで行うこととされていた。原作内でも2度、延長17回の試合が描かれている。オリオールズが前期優勝を遂げた新潟白山球場での対ブルワーズ戦では延長17回裏に入るところ(先頭打者新田小次郎)で夕立ちが降り、この球場には照明がないため試合続行不可能となり、サスペンデッド・ゲームとなった。(現在の日本プロ野球の規定ではコールドゲームで引き分けとなる)翌日試合再開後、新田が初球をセンターバックスクリーンへホームランを放ち、サヨナラ勝ちで前期優勝を決めた。
エキサイテド・リーグ
セントラル・リーグを元に設定されている。
- 東京エンゼルス(親会社・エンゼル化粧品)
- 名古屋カージナルス(親会社・尾張製薬)
- 神戸ホワイトソックス(親会社・三宮紡績)
- 広島レッズ(親会社・広島新聞社)
- 千里エキスポズ(親会社・千里電鉄)
- 横浜マリナーズ(親会社・ヨコハマ造船)
延長戦の規定は試合時間が3時間を経過したら延長戦の場合は新しいイニングスには入らない(9回終了時の場合はその時点で引き分け)こととされていた。
関連項目
- 江川事件 - 本作の下敷きとなった事件。