八神くんの家庭の事情/楠桂
著者: 楠桂
巻数: 4巻
最新刊『八神くんの家庭の事情 4』
twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)
八神くんの家庭の事情の既刊
名前 | 発売年月 |
---|---|
八神くんの家庭の事情 1 | 2006-07 |
八神くんの家庭の事情 2 | 2006-08 |
八神くんの家庭の事情 3 | 2006-09 |
八神くんの家庭の事情 4 | 2006-10 |
『八神くんの家庭の事情』(やがみくんのかていのじじょう)は、楠桂による日本の漫画作品、並びにそれを原作としたアニメ、及び原案としたテレビドラマ。『少年サンデー増刊号』にて1986年から1990年まで連載されていた。コミックスは少年サンデーコミックス全7巻、ワイド版全4巻、文庫版全4巻。
あらすじ
主人公、八神裕司は男子校に通うごく普通の高校生だが、たった一つだけ普通ではない事情があった。それは母親の野美が実母であるにもかかわらず異常に若く見え、自分と同年代の美少女にしか見えないと言うことである。
思春期を迎え、母親を女性として意識してしまう自分自身のマザコンぶりに悩む裕司だが、野美に恋する裕司の担任教師である四日市明、裕司に恋する美少女五十里真幸、裕司の父親に不倫願望を抱くOL七瀬密子などのサブキャラクターを交えつつ、八神くんの周りでは常にドタバタが繰り広げられるのだった。
主な登場人物
- 八神裕司(やがみ ゆうじ)
- 本作品の主人公。男子校に通う高校生。物語開始時点では1年5組に在籍、クラス替えはなし。陸上部の幽霊部員。
- 実年齢よりはるかに若く見える実母・野美にコンプレックスを持っていたが、悪友たちに煽られるうちに母を異性として意識するようになってしまい、自他共に認める立派なマザコンへと成長する。女性の好みは父譲り。
- 基本的には純情で周囲に振り回されてばかりいるが、妄想や思い込みが激しく、突っ走ってしまうことも。
- 赤ん坊の頃から皮膚が弱く病気がちだったり、ケンカやケガでひどい顔をしていることが多かったため野美が裕司の幼少期の写真を隠していた。自分の赤ん坊の頃の写真を見たことがないせいで、野美が実母でないのではと疑ったことがある。ケガをしても5秒で治る回復力を誇り、大型トラックにひかれ5台の乗用車にはねられ美坊に踏まれた際にも外傷は15分ほどで完治した。
- 高校1年生のバレンタインに真幸からチョコをもらって以来プラトニックな交際を続けている。
- 八神野美(やがみ のみ)
- 裕司の実の母親で専業主婦。裕司の妹に間違えられるほどの若作りで、平日に買い物に出るとよく補導されそうになる。明るく優しく面倒見もよいが、裕司を現在でも子ども扱いし過保護に接する。家事はプロ級で気配りもよく、気難し屋の四日市の祖母が太鼓判を押すほどの良妻賢母。
- 毎日夫におはようのキス、いってらっしゃいのキス、おかえりのキス、おやすみのキスをし、同じことを裕司にもするようになる。夫の浮気は考えたこともない。ご近所づきあいはお手の物で、家出した息子を追ってきた一ヶ谷の母とは、包丁に対しまな板と鍋蓋で応戦、一喝して以来友人をしている。裕司が万引きを疑われた際には毅然として否定するなど芯が強く教育熱心。ワイドショーに影響されやすい。子供はひとり息子の裕司のみだが、本当は自分にそっくりな女の子が欲しかった。
- 八神陽司(やがみ ようじ)
- 裕司の父親で会社員。総務課所属、役職は部長。妻とは異なり歳相応に老けた容姿。妻である野美とは、現在でも互いに「野美ちゃん」「陽司くん」と呼ぶほどラブラブ。
- 五十里真幸(いかり まゆき)
- 裕司のガールフレンド。女子高ミリオン女学院に通う女子高生で裕司とは同い年。ミス・ミリオン学園として近隣の大学では競争率50倍と言われるほどの美少女。なお登場前は、真幸を「まさゆき」と読まれ男性と思われていた。
- 強引なナンパから助けられて以来(裕司は自覚なし)裕司のことが好きで、高校1年生のバレンタインに裕司にチョコを渡し交際を始める。スリーサイズはB83、W58、H85。チャームポイントはふわふわまき毛とくりくりお目目、特技はホンダ・CBR400RRでの0-400mとヘアピンカーブを時速?kmでのノーブレーキングクリア。
- 裕司同様、一途だが思い込みが激しく突っ走る性格。男子校である裕司の学校に男装で侵入したほか、バイクで裕司の胸に飛び込んだ(轢いた)り、走っている車から飛び降りたこともある。
- バイク通学で、裕司の通う男子校は帰宅ルートとは反対方向だが、一緒に2~300m歩きたいがために毎日通ってきては校門の前で待っている。
- 一ヶ谷(いちがや)、二村、三宅
- 裕司のクラスメイトで悪友。野美に憧れのような好意を持つ。大きな丸メガネの少年がリーダー格の一ヶ谷。
- 基本的に裕司とは仲がいいが、純情な裕司を煽ってからかうのを楽しんでいる節がある。
- 四日市明(よっかいち あきら)
- 裕司たちのクラスの担任。27歳。担当教科は日本史。三者面談で野美に一目惚れし、一方的な恋心を抱いている。あの手この手で野美を振り向かせようとするが余裕の笑顔でかわされ、全く相手にされていない。零子という祖母がいる。
- 七瀬密子(ななせ みつこ)
- 23歳OL。上司である陽司に不倫願望を抱いており、その代替として裕司に迫ることもある。
- 八百井刺激(やおい しげき)
- 野美と瓜二つの男子生徒。裕司の2年後輩。自分を野美と間違えてしまう裕司に対して、ドツキやツッコミを入れている。
その他含め、登場人物の名字・名前のどちらかに数字が入っているのが本作の特徴。
イメージアルバム
- 八神くんの家庭の事情(H33K20111・1988年・キティレコード)
- マザー・コンチェルト(ナレーション:楠桂)
- エキセントリック・ハート(歌:成清加奈子)
- 黒い青春(はる)(歌:花の男子校生)
- バレンタイン・サーキット(歌:矢尾一樹・川村万梨阿)
- 男節(歌:とまとあき)
- 恋に堕ちて(音楽+モノローグ)
- オンリイYOUのMEのYOU(歌:本多知恵子)
- 欲望総進撃(インストゥルメンタル)
- 主よ、人の望みのおろかさを(歌:ラブ・イズ・オーケー聖歌隊)
- 「裕ちゃんを責めないで」(ドラマ)
- マザコン・ダンディ(歌:すぺぺ)
- 八神くんの家庭の事情 PART2(H32K20122・1988年・キティレコード)
- ウェディング・ベルを抱きしめて(ヒルビリー・バップス 歌:宮城宗典)
- ドラマ「青春りっしんべん」
- 初恋~涙のSWEET HEART~(歌:川村万梨阿)
- 変だな~美坊 in Blue~(歌:変田二郎)
- 天使の御膳立て~I want you!~(歌:マイケル林田さん)
- お父さんはヒーロー(歌:楠児童合唱団と社員ズ)
- 東洋人Xのテーマ(歌:とまとあき)
- 母を訪ねて(歌:矢尾一樹)
- ドラマ「マザコンクエスト」
- Dear Friend (ヒルビリー・バップス 歌:小西竜太郎)
- 八神くんの家庭の事情 PART3(H00K20164・1989年・キティレコード)
- 愛一途(歌:小笠原ちあき)
- 鏡の中のコンプレックス(モノローグ:佐々木望)
- いつまでも君と(歌:山本正之)
- 少女・純情(モノローグ:川村万梨阿)
- おやすみなさい(歌:とまとあき&はったり聖歌隊)
- GET LOVE(インストゥルメンタル コーラス:山際よしこ、館野江里子)
- RETURN OF MITSUKO(モノローグ:鶴ひろみ)
- MOTHER TREE(インストゥルメンタル)
- ドラマ「戦え! ウルトラエイト」
- 私がヒロイン(歌:楠桂)
- RETURN OF MITSUKO (インストゥルメンタル)
- 八神くんの家庭の事情 完璧ベストコレクション(KTCR-1122-4・1991年)
- 3枚組・ポリグラム
- ベストソング・リミックス
- ベストソング・リミックス(カラオケ)
- ドラマ・コレクション
- 3枚組・ポリグラム
アニメ
1990年にOVA化された。30分全3巻。
キャスト
- 八神裕司:矢尾一樹
- 八神野美:本多知恵子
- 五十里真幸:川村万梨阿
- 四日市明:神谷明
- 八神陽司:若本規夫
- 七瀬密子:鶴ひろみ
- 八百井刺激:佐々木望
- 一ヶ谷一樹:岩田光央
- 二村純二:堀川亮
- 三宅勇三:佐藤浩之
スタッフ
- 脚本:遠藤明範
- 監督:貞光紳也
- 作画監督:黄瀬和哉
- 美術監督:多田喜久子
- 音響監督:明田川進
- 音楽:新田一郎、米光亮、工藤隆
- 制作協力:I.G タツノコ(現・Production I.G)
- 制作:キティフィルム三鷹スタジオ
- 製作:キティビデオ
作品リスト
- この息子にこの母
- あばかれた母の秘密
- 海より深い母の愛
- 眠れない思春期の夜
- 恋におちて
- 禁じられた恋の野望
- キスはママの味
- 血染めのバレンタイン
- 恋の狩人・だけどOL
- 不倫でゴメンね
- あまりにも危険なマザコン宣言
- 密子ふたたび……
テレビドラマ
1994年10月11日から1995年2月7日までABC・テレビ朝日系列の火曜ドラマ枠で放映された。全11話。
上記のあらすじにもあるように原作は「異常に若く見える母親」という点が設定の根幹を占めているが、本作で八神野美を演じたのは当時40歳過ぎの夏木マリであった。また、「マザコンではない息子と子離れの出来ていない母親」や「実は魔女」といった原作には無い設定を次々と加え、それなのに原作の一部を予告に使うという不可解な演出に原作ファンからの批判が集中。ついには原作者である楠桂が「自分はドラマ版のストーリーには何ら関知していない」と声明を出し、スタッフテロップの「原作:楠桂」という表記が「原案:楠桂」となる異例の事態となり、視聴率は低迷した。また、1995年1月17日に阪神淡路大震災が発生し、当日放送予定が報道特番で休止した為、放送回数が1本削減されている。
キャスト
- 八神裕司 :国分太一
- 八神野美 : 夏木マリ
- 五十里真幸 : 持田真樹
- 四日市先生 : マイケル富岡
- 五十里純一 : 山本淳一 -真幸の兄
- 花代 : 円城寺あや
- 八神陽司 : 角野卓造
スタッフ
- 脚本:桃井章、今井詔二、小林政広
- 演出:辻理、大井利夫、郷田美雄
- 制作:MITストーンヒルズ、ABC
テーマ曲
- 「Oh!Yesキスをしようよ」川添智久
- 「時代をよろしく!」TOKIO
サブタイトル
- ボクはマザコン!ママは魔女
- 真幸のバトル作戦
- 母子のエッチ騒動
- マザコン禁断症状
- 真幸の強敵出現!?
- 不純異性交遊反対
- 17歳のクリスマス・キッス!
- 真幸の恋人出現!
- 学園はH大騒動!
- 裕司に死の宣告!
- 恋かマザコンか