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勇午/赤名修 真刈信二

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著者: 赤名修 真刈信二
巻数: 22巻

赤名修の新刊
真刈信二の新刊
勇午の新刊

最新刊『勇午 v.22


出版社: 講談社
シリーズ: アフタヌーンKC


勇午の既刊

名前発売年月
勇午 5 1996-05
勇午 6 1996-11
勇午 7 1997-04
勇午 8 1997-08
勇午 9 1998-03
勇午 10 1998-08
勇午 11 1999-01
勇午 12 1999-07
勇午 13 1999-12
勇午 14 2000-05
勇午 15 2000-11
勇午 16 2001-04
勇午 17 2001-09
勇午 v.18 2002-04
勇午 v.19 2002-08
勇午 v.20 2003-01
勇午 v.21 2003-05
勇午 v.22 2004-09

勇午』(ゆうご)は、原作:真刈信二、作画:赤名修による日本の漫画作品。『月刊アフタヌーン』(講談社)にて1994年から2004年まで連載された後、『イブニング』(同)に移籍し2010年現在も連載中。「交渉人(ネゴシエーター)」の仕事を題材にした先駆的作品。

単行本は『アフタヌーン』連載版が全22巻(アフタヌーンKC)、『イブニング』連載版(イブニングKCDX)が2010年6月現在計11巻発行されている。『アフタヌーン』版は2004年より漫画文庫化された。『イブニング』版では『勇午-the Negotiator』と副題がつけられている。

また2004年に本作の序盤のストーリーである「パキスタン編」と「ロシア編」がTVアニメ化された。1999年には小説版も出版されている。

概要

成功率97.4%を誇るフリーの交渉人・別府勇午を主人公にした社会派サスペンス。『月刊アフタヌーン』連載版では主に海外が舞台となっている。毎回作者の綿密な現地取材に基づいて、各国の社会情勢、文化事情、宗教観、社会悪、必要悪にぶつかり、悩みながら解決の糸口を模索する勇午の姿が描かれた。ひとつのエピソードにつき、約1年程度の連載である(短編の日本編を除く)。『イブニング』での連載に移ってからは、主に日本各地が舞台となっている。

シリーズを通して、主人公・勇午がほぼ必ず拷問を受けるという特徴があり、特に『アフタヌーン』版では各国の文化を背景にした様々な趣向の拷問が描かれた。

元外務大臣、第92代総理大臣の麻生太郎は、あるシンポジウムで、外交を語るなら『勇午』を読まなければ駄目だ、と言い切ったGarbagenews.com 2006年5月13日。2008年12月、麻生総理はよく「矜持」という言葉を使っているが、「横浜・横須賀編1」の223ページにも勇午のセリフとした「交渉人としての 矜持は 譲れません」という個所が見られる。

主な登場人物

別府 勇午(べっぷ ゆうご)
物語の主人公。交渉を生業とする。鋭敏な頭脳と広大な人脈を持ち、数多くの言語を操る。どんな拷問を受けても折れない強い意志と頑丈な肉体、如何なる状況にもゆるがない冷静さ、そして誰とでも打ち解けられる包容力を併せ持つ。また、時には関わった人々の境遇に涙する優しさをのぞかせる。まさに誰もが理想とするような人物像を有する。大分県臼杵市出身。
小暮 蛉一(こぐれ れいいち)
勇午のパートナー。メカオタクであり、主に勇午が使用する機器の改造を始めとする技術的なサポートを行う。時折、勇午に呼ばれて現地へ赴くこともある。下北半島編においては珍しく、小暮がとある災難に巻き込まれ、勇午が救出に動くということも。

漫画

アフタヌーン連載分
  • 第一部 パキスタン編 単行本1〜3巻
  • 第二部 日本編 単行本4巻
  • 第三部 ロシア編 単行本4〜6巻
  • 第四部 香港編 単行本6〜8巻
  • 第五部 イギリス編 単行本8〜10巻
  • 第六部 インド編 単行本10〜12巻
  • 第七部 インドシナ編 単行本13〜15巻
  • 第八部 オーストリア・ハンガリー編 単行本15〜17巻
  • 第九部 アメリカ編 単行本17〜19巻
  • 第十部 パリ編 単行本20〜21巻
  • 第十一部 中国編 単行本22巻
イブニング連載分
  • 第一部 下北半島編(単行本の色は赤)
  • 第二部 北九州・対馬編(同 緑色)
  • 第三部 東京・種子島編(同 青色)
  • 第四部 大阪編(同 黄色 前・後編の2冊構成)
  • 第五部 横浜・横須賀編(同 紫色 前・後編の2冊構成)
  • 第六部 洞爺湖サミット編(同 ネイビーブルー色 前・後編の2冊構成)

小説

原作者の真刈信二により、「ロシア編」がより詳細なエピソードを加えて小説化、これに漫画では描かれなかった勇午の最初の交渉を描いた作品を加え、1999年に出版された。

  • 勇午―交渉人 in ロシア&インディア(真刈信二著、講談社アフタヌーンノベルス、ISBN 4-06-347002-4)

アニメ

「パキスタン編」と「ロシア編」計13話が製作され、キッズステーションで放送された。アニメ版のタイトルは『勇午 〜交渉人〜』となっている。「パキスタン編」と「ロシア編」を、監督からキャラクターデザインにいたるまでそれぞれ全く別のスタッフで製作するという実験的なスタイルが取られた(声優、主題歌は共通)。

キャスト

  • 別府勇午(べっぷ ゆうご):声 - 萩野崇
  • 小暮蛉一(こぐれ れいいち):声 - 千葉進歩

1st Negotiation「パキスタン編」

  • 岩瀬繭子(いわせ まゆこ):声 - かかずゆみ
  • ライラ:声 - かかずゆみ
  • アリ(ユフス・アリ・メサ):声 - 銀河万丈
  • ラル:声 - 家中宏
  • ハジ:声 - 塚田正昭
  • アーマド:声 - 堀内賢雄

2nd Negotiation「ロシア編」

  • オリガ・エレノワ(ロシア内務省対内防諜局大尉):声 - 富沢美智恵
  • リューバ(女子大生):声 - 岡村明美
  • 真理子:声 - 甲斐田ゆき
  • ガラーホワ少将(ロシア内務省対内防諜局シベリア地区司令官):声 - 唐沢潤
  • ナージェンカ(ナジェージュダ・イワノーバナ・パヴレツカヤ):声 - 堀江由衣
  • アンドレイ・セルゲイビッチ・ロマノフスキー:声 - 沢木郁也
  • ユーリー(地元のポン引きの男):声 - 戸部公爾
  • 中尉:声 - 遊佐浩二
  • ヴィクトル中尉(勇午への拷問を指揮):声 - 中博史
  • シェーキン:声 - 一条和矢

スタッフ

※後ろに()書きの無いものは共通。

  • 監督 - 岸誠二(パキスタン編)、花井信也(ロシア編)
  • シリーズ構成 - 佐藤和治(パキスタン編)、金巻兼一(ロシア編)、花井信也(ロシア編)
  • キャラクターデザイン・総作画監督 - 松本剛彦(パキスタン編)、今泉賢一(ロシア編)
  • 色彩設定 - 金丸ゆう子(パキスタン編)、岡野国治(ロシア編)
  • 美術監督 - 宮越歩(パキスタン編)、長尾仁(ロシア編)、椋本豊(ロシア編)
  • 撮影監督 - 斉藤めぐみ(パキスタン編)、沖野雅英(ロシア編)
  • 音響監督 - 早瀬博雪
  • 音楽 - 上田益
  • プロデューサー - 笹木理加、吉田秀治、早川均、山田聡、平野志郎、寺田英美
  • アニメーション制作 - G&G(パキスタン編)、アートランド(ロシア編)
  • 製作著作 - 勇午製作委員会(ケングルーヴ、キッズステーション、ステップ映像、C-TBS、イズム)

主題歌

オープニングテーマ「modern size」
作詞・作曲・歌 - 樽木栄一郎
エンディングテーマ「kitty」
作詞・作曲・歌 - 樽木栄一郎

各話リスト

話数サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督
colspan="6"|パキスタン編
1交渉人佐藤和治岸誠二中島豊秋
岸誠二
小川一郎
2決意中島豊秋明智大五郎
岸誠二
野口孝行
3接触奥村吉昭鈴木幸雄宍倉敏
小川一郎
4勇者鈴木幸雄浅井義之宍倉敏
桑名郁朗
5信頼奥村吉昭鈴木幸雄宍倉敏
6約束浅井義之浅井義之
岸誠二
宍倉敏
小川一郎
colspan="6"|ロシア編
1亡命貴族金巻兼一鈴木卓夫
今泉賢一
花井信也今泉賢一
2取引高山カツヒコ原博小関雅
3公文書佐藤勝一長井龍雪田中将賀
4マロース【極寒】高山カツヒコ原博江島泰男
今泉賢一
今泉賢一
5尋問佐土原武之小関雅
6指輪の謎佐藤勝一原博田中将賀
7ナージェンカのために高山カツヒコ大橋誉志光長井龍雪今泉賢一

逸話

『月刊アフタヌーン』の創刊10周年記念企画『大合作』(1997年2月号掲載)においては、別府勇午はクイズ解答者の役回りで、普通なら笑える内容の解答(「ベルダンディのすっぽんぽん」など)を淡々と無表情で答え、笑いを誘っている。

脚注

関連項目

  • 交渉人

外部リンク

うこ