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夏の前日/吉田基已

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著者: 吉田基已
巻数: 3巻

吉田基已の新刊
夏の前日の新刊

最新刊『夏の前日 3


出版社: 講談社
シリーズ: アフタヌーンKC


夏の前日の既刊

名前発売年月
夏の前日 1 2010-02
夏の前日 2 2011-04
夏の前日 3 2012-06

夏の前日』(なつのぜんじつ)は、吉田基已による日本の漫画作品。『good!アフタヌーン』(講談社)において01号(創刊号・2009年)から連載中。単行本既刊1巻(2010年2月5日現在)。作者のデビュー作『水と銀』/『水の色 銀の月』の前日譚に当たる。

題名はたまの同名の楽曲(滝本晃司:作詞・作曲、『しおしお』、『たま ナゴムコレクション』、『犬の約束』などに収録)から拝借したとのこと単行本第1巻描き下ろし「おまけ」より。。単行本1巻のキャッチコピーは「甘く切なく擬かしい、ふたりの長い夏の前日」。

あらすじ

夏の暑い日、芸術大学で油絵を描く青木哲生はバイト先の画材屋で画廊に勤める年上の和服美人・藍沢晶と知り合う。絵を描いているところにたびたび現れる晶に対して当初は反感を持つが、ある雨の日、晶が取った行動から恋愛関係となる。

登場人物

青木 哲生(あおき てつお)
日吉ヶ丘芸術大学洋画科で油絵を専攻する4年生。絵については担当の教授や森からも評価されているが、まだ自信は無い模様。人との接し方は不器用で、きつい言い方になってしまうことも多い。家族(特に母親)とも余り上手く行っていない。喫煙者。
アルバイト先の画材店で初めて晶と出会う。作品展に出す予定の絵を描いていた河原に晶がたびたび現れるようになると、邪魔だと思い反感を持ちつつも、気になる存在となって行く。その後美術館への「デート」に誘われ同行するものの、警戒して迷惑と言い、完全無視と決める。ただし、いい女だとは思っている。
音楽活動も行っており、森とのバンドではベースを担当している。
雨の降る日に晶の置き忘れた傘を届けに画廊に行くが、そこで晶に思いがけない行動を取られ、晶のマンションで一旦は躊躇しつつも結ばれる。哲生には晶が初めての女性だった。恋愛は面倒と思いつつも相思相愛となって行く。
合鍵を渡され通うようになるが、ある日に制作に集中するためしばらく来ないと宣言する。時間があるときには逢いに行きたいと思いつつ、それは勝手すぎると遠慮している。だが忘年会に疲れ、途中で抜け出し久々にマンションに行き、その部屋の静かさに落ち着いた。
藍沢 晶(あいざわ あきら)
本作品のヒロイン。「月下画廊」に勤める、いつも和服に日傘という純和風の、年上の女性である。哲生のバイトする画材屋にチラシを置いており、ある夏の日の納品で面識を持つ。
哲生が河原で絵を描いているところに通り掛り、汗だくになっている哲生に話し掛ける。その後何日に亘って見に行くようになる。
ある雨の日、傘を届けに来た哲生に質問し、答えて立ち去ろうとしたときにいきなり口づける。雨に濡れた服を乾かすということで自宅マンションに招き入れ、「乱れた女」だと思われることにためらいを持ちつつも、自身から積極的に行動し、肉体関係を持つ。哲生の事は、最初は「見ているだけでよかった」と思っていた。
制作に集中したいという理由でしばらく来ないと言った哲生に対し、まだ心を開いてくれていないと感じる。酔っ払って久しぶりに現れた哲生に対し、ぐりぐりと頭を撫でた。
哲生の絵は以前開催された展覧会で見ており、気に入っていた。雑誌に「藍沢晶の美しい日々」という連載エッセイを持っている。
亜藤 森(あとう もり)
作者のデビュー作『水と銀』の主人公で、哲生と同じ美大生。2浪で留年もしていて哲生よりも年上なため、3年生だがタメ口で話す。無精髭を生やしている。哲生とはバイト仲間でもあり、また趣味でバンドを組みギターを担当、時々学内で弾き語りを行っている。結構な人気がある模様。
哲生のちょっとした発言から「女を知ったらしい」と見抜いた。また「つきあいが悪い」などとからかってもいる。
井上 里子(いのうえ りこ)
哲生や森と同じ美大の4年生。ショートカットでそばかすのある眼鏡キャラ。喫煙者。ヌードの自画像を描いている。クロッキーが好き。飲み会でははしゃぎ、哲生や森に「暗い」などと言ってからかう。
鳩子(はとこ)
晶の友人。「cafe galerieこばと」というカフェを営んでいる。
晶に「肌ツヤがよすぎる」と言って男がいると、さらに相手は哲生だと見抜く。哲生のことは二枚目と思っているが、「性格悪いに決まってる」と誤解している。その後もたびたび晶と哲生の話を、晶本人から聞いている模様。
はなみ
同じ大学に通っている女子。素性は不明で「はなみ」の名も本名なのかあだ名なのか、またどのような字なのか不明。哲生と遭遇するときには何故かいつもひまわりなどの花束を持っている。
哲生は、絵ではなく写真関連の学部なのではないかと思っている。

書誌情報

吉田基已 『夏の前日』 講談社〈アフタヌーンKC〉、既刊1巻(2010年2月5日現在)

  • 第1巻、2010年2月5日初版発行、ISBN 978-4-06-310624-4 - すごろくなどの描き下ろしページあり。

関連項目

  • good!アフタヌーン

脚注

外部リンク