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天は赤い河のほとり/篠原千絵

共有

著者: 篠原千絵
巻数: 28巻

篠原千絵の新刊
天は赤い河のほとりの新刊

最新刊『天は赤い河のほとり 28


出版社: 小学館
シリーズ: フラワーコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

ha___n_aaa RT @sa__csmy: 2018/05/17 宙組出 天は赤い河のほとり 芹香斗亜 さん♡ 愛月ひかる さん♡ ②サンリオ顔のキキちゃんとパタパタペッピーが好きな愛ちゃん https://t.co/77RGsNxEmt
QEy8br8oBdgcUVt RT @tkrzk_y_pisso: 公演に向けて「天は赤い河のほとり」を予習してる方へ
miyu_kr5 RT @sarukameko: 【定期】 テニスの王子様 黒子のバスケ ドラゴンボール 進撃の巨人 Free! 東方 遙かなる時空の中で BASARA(田村由美) 天は赤い河のほとり 好きなものがあったらRT RTした人全員フォローする 相互希望
FF_tety <漫画は歴史の教科書>中国史:封神演義、古代エジプト:王家の紋章、古代ヒッタイト帝国:天は赤い河のほとり幕末:風光る、平安時代:うた恋い ※あくまで漫画。書いてることが史実ではない。
yomi073 http://t.co/32A094pUbC こんなの見つけて買ってしまったw 種村有菜サン、小学生の頃から好きなの。コミック全部持ってるのん。 ホントは新作買うつもりが…あれ?笑 古本屋サン行くと集めるの途中で諦めた本の続きが気になる。天は赤い河のほとりとか紅茶王...

天は赤い河のほとりの既刊

名前発売年月
天は赤い河のほとり 1 1995-06
天は赤い河のほとり 2 1995-09
天は赤い河のほとり 3 1995-12
天は赤い河のほとり 4 1996-04
天は赤い河のほとり 5 1996-07
天は赤い河のほとり 6 1996-10
天は赤い河のほとり 7 1996-12
天は赤い河のほとり 8 1997-03
天は赤い河のほとり 9 1997-06
天は赤い河のほとり 10 1997-09
天は赤い河のほとり 11 1997-12
天は赤い河のほとり 12 1998-03
天は赤い河のほとり 13 1998-06
天は赤い河のほとり 14 1998-09
天は赤い河のほとり 15 1998-12
天は赤い河のほとり 16 1999-04
天は赤い河のほとり 17 1999-07
天は赤い河のほとり 18 1999-10
天は赤い河のほとり 19 2000-01
天は赤い河のほとり 20 2000-04
天は赤い河のほとり 21 2000-07
天は赤い河のほとり 22 2000-11
天は赤い河のほとり 23 2001-03
天は赤い河のほとり 24 2001-06
天は赤い河のほとり 25 2001-09
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天は赤い河のほとり』(そらはあかいかわのほとり)は、篠原千絵による日本の漫画作品。小学館『少女コミック』誌上にて1995年3号から2002年3・4号、7号、11~13号まで連載。単行本全28巻、文庫版全16巻。第46回小学館漫画賞少女部門受賞。

概要

紀元前14世紀の世界に流された中学3年の少女・夕梨(ユーリ)が古代オリエントの強国ヒッタイトの皇妃(タワナアンナ)となるまでを描いた物語。

最終巻の後に出されたムック『天は赤い河のほとりファンブック』にて若干のエピローグが追加されている。

ストーリー

ごく普通の中学生、鈴木 夕梨(すずき ゆうり)は、第一志望の高校に合格し、友人の氷室ともいい仲になり、暖かい家族に囲まれ、幸せな毎日を送っていた。そんなある日、楽しいデートの最中に、突然出てきた手によって水溜りの中に引き込まれる。手から逃れた夕梨がたどり着いた先は、なんと古代のヒッタイト帝国の首都、ハットゥサだった。

ユーリを呼んだのは、国内で絶大な権力を持つ皇妃・ナキアだった。ナキアは第6皇子である息子・ジュダに皇位を継がせたいという野望を抱いており、邪魔な兄皇子たちを呪い殺すための生贄としてユーリを呼び寄せたのだった。わけが分からずナキアの元から逃げ出したユーリを助けたのは、ナキアが最も邪魔に思っている第3皇子・カイルだった。カイルは皇妃から守るためにユーリを自分の側室という事にして、宮にかくまう。

ユーリが元の世界に戻るには、3つの条件が揃わなくてはいけない。

1つ目は『高い位の神官の力』、2つ目は『7つの泉が満ちること』、3つ目は『ユーリが着ていた服』。

神官の力はカイルが持っており、泉は暁の明星が昇るころに満ちるためそれを待てばいい。しかし、服はナキア皇妃の宮にあるという。なんとかして20世紀の日本に戻りたいユーリは、使用人ティトと皇妃の宮へ忍び込み、服を取り戻すが、皇妃の罠にはまり、ユーリをかばったティトが犠牲になってしまう。ようやく日本に還ることができる条件が揃うが、ユーリは自分を慕ってくれたティトを想い、ティトの仇を討つまで還らないと誓う。

有力な皇位継承候補であるカイルにつき従って行動するうちに大きな手柄を挙げるユーリは、戦いの女神・イシュタルとして広く認知されるようになっていく。それとともにカイルとユーリは惹かれあっていくが、ユーリの日本に帰りたいという願いのため、想いを遂げられずにいた。

後にカイルはヒッタイト皇帝ムルシリ2世として即位。しかし、ナキアは皇帝から独立した権限を持つ皇太后(タワナアンナ)であるため、手を出すことができない。そんな中、ユーリは皇太后の策略によって、条件の1つである『泉』を埋められそうになる。さらに、それを阻止しようとするカイルの命が危険にさらされる。日本の家族とカイル、ユーリは決断を迫られ、ヒッタイトで生きていく事を決意。ようやく、2人は結ばれる。

しかし、皇太后の野望が潰えたわけではなく、ユーリは命を狙われ続ける。その上、エジプトの将軍・ラムセスもユーリを妻にと狙う。

主な登場人物

物語の都合上、実際の人物像とは異なる。

主人公

ユーリ・イシュタル / 鈴木夕梨(すずき ゆうり)
現代の普通の中学3年生だったが、ナキア皇妃の陰謀により、ヒッタイトへと召還される。まっすぐな性格で、言い出したら聞かない。体育は得意だが、歴史は苦手。
呪いの形代として皇妃に殺されそうになったところをカイルに助けられ、皇妃から逃れるために、カイルの側室、そして戦いの女神「イシュタル」となる。当初は成り行きでのことだったが、持ち前の強い正義感と運動神経の良さ、現代人らしい感覚で数々の功績を残し、人々の信頼を集める。また、カイルとともに様々な困難と立ち向かううち、いつしか愛し合い、カイルの役に立つためにも、日本に還るまではイシュタルを演じることを決意する。
カイルのそばに残ると決めてからは、公私ともにかけがえのないパートナーとなる。身分の違い、第一子の流産、ナキア皇太后との対決などを乗り越え、カイルと結婚、ヒッタイトの皇后(タワナアンナ)となる。
その後の外伝で4人の子をもうけながら、その容姿は側室としてカイルの側にあがった時と変わらなかったという事が語られている。カイルよりも先に亡くなっている。

ヒッタイト帝国

皇家

カイル・ムルシリ(ムルシリ2世)
時の皇帝シュッピルリウマ1世の第3皇子。母は前皇后の故ヒンティ皇妃。神官の位も持ち、母親譲りの風を操る魔力がある。人望が厚く、武勇・知性ともに優れ、いずれ皇位を継ぎヒッタイトを導く人材として期待されている。本人もそのことを自覚しており、戦いのない平和な治世を目指している。そして、ともに国を治める、皇后にふさわしい器量の女性を探しており、ユーリと出会うまでは、女性関係が派手だった。過去に、元老院議長の娘・ギュゼル、父の姪であるセルトと交際していた。しかし、親兄弟の、皇位継承争いを見ているうち、そんな争いの回避には、側室を持たず、正妃のみを愛し抜こうという考えに変わってゆく。
偶然ユーリと出会い、成り行きで自分の側室とし、ナキア皇妃の魔の手から守る。行動をともにするうち、深く彼女を愛するようになり、またユーリに探し求めていた皇后としての資質を見出すが、ユーリの日本に還るという願いのため、気持ちを抑えていた。しかし、ユーリが残ると決めてからは、ユーリを正妃にすることを心に決める。
様々な困難を打ち破ってユーリと結婚。結婚した後も、側室を持たず生涯彼女1人を愛し続けた。その後、ユーリ他界の1年後に後を追うように亡くなったと、外伝的な物語で語られている。
ナキア
シュッピルリウマ1世の3番目の皇后で、神官。皇帝の死後は皇太后となる。バビロニア王家出身。15歳で、ミタンニの侵略からバビロニアを守るためヒッタイトに嫁ぐ。側室だったが、当時の皇后・ヒンティを暗殺し、皇后の座に就く。自分の生んだ息子ジュダを皇位につけるため、生贄としてユーリを召還する。水を操る力を持つ。側室時代からの側近ウルヒ・シャルマを重用している。ムルシリ2世の即位後、幾度となく帝国に危機をもたらした末、カルケミシュにて、国政に関与することなく、自らの息子の監視下にある。
シュッピルリウマ1世
ヒッタイト帝国皇帝。カイルらの父。3人の正妃、側室らとの間に数人の子をもうける。アナトリアの小国にすぎなかったヒッタイトを帝国にまでのし上げた猛将。はやり病により死亡。
ザナンザ・ハットゥシリ
シュッピルリウマ1世の第4皇子で、カイルの異母弟。母は故ヒンティ皇妃の侍女。幼い頃に母を亡くし、カイルとともにヒンティ皇妃に育てられた。母親の身分が低いため、帝位には就けないが、カイルが理想を共有する、最も信頼する腹心の部下であり、周囲からの期待も厚い。ユーリに惹かれていたが、カイルのために身を引く。エジプト王妃アンケセナーメとの婚儀のためエジプトに向かう途中、ナキア皇妃の罠によって死亡。カイル、イル・バーニ、キックリの3者とは幼いころから一緒に過ごしてきた。生前は、帝国の東、カネシュを治めていた。
ジュダ・ハスパスルピ
シュッピルリウマ1世の第6皇子で、ナキア皇妃の息子。素直な優しい性格の少年。母の思惑とは裏腹に本人には皇位を継ぐつもりは全く無く、カイルを慕う。14歳にして、正妃ひとり、側室2人がいたが、正妃がはやり病で薨去したのちは、アルザワ王国第一王女アレキサンドラと結婚、ジュダ・ウルヒリンをもうける。ムルシリ2世即位後、皇位継承権を放棄し、母の監視を兼ねてカルケミシュの知事を務める。
サリ・アルヌワンダ(アルヌワンダ2世)
ヒッタイト帝国皇太子で、カイルの異母兄。母はシュッピルリウマ1世の最初の正妃。体が弱く、正妃にも5人の側室にも子はいない(ただし、物語の途中、カイルの正妃候補に、「アルヌワンダ2世の娘」としてサバーハ姫が連ねている)。帝位に就いてまもなく、ナキア皇太后の策略により暗殺される。
ロイス・テリピヌ
シュッピルリウマ1世の第2皇子で、カイルの異母兄。母親の身分が低いため、帝位には就けない。ハレブの知事。
マリ・ピアシュシュリ
シュッピルリウマ1世の第5皇子で、カイルの異母弟。エジプトとの戦いで、ラムセスとたちあい、討死。生前はカルケミシュ知事であった。
ネピス・イルラ
シュッピルリウマ1世の第1皇女で、カイルの異母姉。盲目の神官。

側近

イル・バーニ
カイルの乳兄弟。代々元老院議長を輩出する貴族出身、王宮の書記官を務める。冷静で頭の切れる人物であり、政治面における参謀として活躍。カイルに命を賭けるほどの忠誠を誓っており、カイルからの信頼も厚い。その後の外伝で、元老院議長になっている。子息アルマダッタ・バーニは書記官、孫アサティルワ・バーニは学者であり、ハットゥシリ3世の長女ユーリ・ナプテラの教師を努めるなど、一族でヒッタイト皇家に仕えた。
キックリ
カイルに仕える人物で、カイルの乗るチャリオットの御者を勤める。幼い時からカイルに仕え、彼のちょっとした心の機微にも察知し、カイルとともに歩むユーリを見守り続けた。民族としては、父の代からヒッタイトに移り住んだので、本来はフルリ人である。後に、双子の姉妹であるリュイとシャラの2人を娶る。その後の外伝では、4人の子供(男の双子と女の双子)をもうけ、馬事総監となっており、キックリ文書を残している。
ハディ
ハッティ族の族長タロスの娘でユーリに仕える女官長。初め、弟のティトがユーリに殺されたとウルヒに吹き込まれ、双子の妹たちと共にユーリに復讐しようと暗殺を試みるが、後に真実を知って罪を悔い、献身的にユーリに仕える。剣術が優れている。のちに、後宮付女官長になる。
リュイ、シャラ
ハディの妹でユーリに仕える女官たち。双子の姉がリュイ、妹がシャラ。先にリュイとキックリの交際が発覚するも、先に妊娠したのはシャラであった(つまり、キックリは双子の区別がついていなかった)。好みが同じ双子は、内緒で交替してキックリと会っていた。のちに2人ともキックリの妻となり、キックリとの3人の同居であった。イシュタル文書によると、リュイがヤズとキシュの男の双子の母親とあるため、シャラがバハルとギュズの女の双子の母親になるが、上記にあるとおり、先に妊娠したのはシャラであり、ヤズ・キシュがユーリ立后の年生まれとあるため、編集のミスかと思われる。
ルサファ
カイルに仕える弓兵隊隊長。ユーリに想いを寄せていたのをナキア皇太后に利用され、隊長から一兵士に降格。しかし、弓兵隊を除隊、近衛副長官となりユーリを補佐。ネフェルトより求愛されるが、ナキア皇太后の刃からユーリを庇って死亡。カイル・ユーリを始め、周囲からの信頼は一兵士まで厚く、ラムセス将軍にまで認められていた。
カッシュ
カイルに仕える戦車隊隊長。貧しい貴族の出で生い立ちが似ているウルスラと愛し合い、婚約。ウルスラの形見の髪を額飾りにして身につける。
ミッタンナムワ
カイルに仕える歩兵隊隊長。スキンヘッドの偉丈夫。カッシュ、ルサファとの信頼関係は絶大。
シュバス
カイルに仕える第2弓兵隊長。ルサファにより見出され、ルサファが降格した際、弓兵隊長に昇格。ゾラとは入隊以来の親友。
ゾラ
カイルに仕える第2歩兵隊長。ナキア皇太后から部隊長への昇進を持ちかけられ、カイルの身辺情報を皇太后に流す。
ティト
ハッティ族の族長の息子。カイルに仕え、ヒッタイトにやってきたばかりのユーリの世話をする。顔立ちがユーリの妹・詠美に似ている。ユーリを助けてカシュガのズワに殺された。首には、姉たちから贈られたチョーカーをしていた。
ウルスラ
ウルヒに唆され、カタパの町でイシュタルの名を騙り、贅沢な暮らしをした。嘘が露見してからは、ユーリに仕える女官となり、忠誠を誓う。カッシュと愛し合うが、皇帝暗殺の疑いをかけられたユーリの無実を訴えるため、自ら罪を被り死刑となった。カッシュに形見として、自らの髪を渡す。ウルヒの死後、無実と判断され、名誉を回復し、ハットゥサ第4神殿に祀られた。

その他

ウルヒ・シャルマ
ナキア皇妃に献身的に仕える神官。金髪碧眼。北方の国の王族出身だが国を滅ぼされ、奴隷としてヒッタイトに売られて来た。泉での禊の最中に、当時側室だったナキアと出会う。宦官であるために、ナキアの思いを受けいられないが、いつしかナキアの野望のために暗躍する。アルヌワンダ2世の暗殺の罪として、自決したのちは、ハットゥサ城壁外に晒された。
タロス
ハッティ族の族長。ハディたち三姉妹とティトの父。ユーリに製鉄法を献上する。
ギュゼル
元老院議長アイギルの娘。母は皇家の出身。カイルの昔の恋人の一人であり、カイル自身、一度は正妃にと考えたほど。ひかえめな女性だが、ナキア皇妃にあやつられ、息子をカイルの子と偽る。実際は、カイルの寵愛が無くなってから館にいた旅の歌うたいとの間にもうけた男児である。弟にキルラがいる。

エジプト

ウセル・ラムセス(ラムセス1世)
エジプトの軍人。オッドアイ(右:金色、左:セピア)。エジプトでも屈指の名家ラムセス家の嫡男として生まれ、鷹揚な性格。武勇・知性ともに優れた実力者で、カイルの最大のライバルとなる。現在の王朝に失望しており、民人すべてが安心して暮らせる国を目指し、エジプト王の座を狙っている。
ザナンザ皇子が暗殺された際、逃げ延びたユーリと出会う。ヒッタイト-エジプト間の開戦の危機を回避させたユーリの才を見込み、妻にと望む。
ナイルデルタ方面守備隊長だったが、ヒッタイトとの和平交渉により、ハットゥサ駐屯部隊隊長に就任。ユーリに近づき、奪う機会をうかがう。その後、ホレムヘブがファラオの座に就いたとき、将軍となり、ユーリ、カイルの前に立ちはだかる。
父亡きあと、当主として王家に仕える。ネフェルトをはじめとして、兄弟は姉妹ばかりである。後に、エジプト第19王朝を興す。
ネフェルティティ
エジプトの王太后。ミタンニ王家出身。トゥシュラッタ王の娘であり、マッティワザの姉。黄金とひきかえに、当時のエジプト王アメンホテプ3世の側室として嫁ぐ。3世の死後、義理の息子のアメンホテプ4世の正妃となり、4世の死後も、王太后としてツタンカーメン、アイ、ホレムヘブと、次々と王を手玉に取り、エジプト王宮に絶大な権力を誇る。しかし、敵国であるヒッタイト帝国皇太后と通じ、その証拠をラムセスにあげられ失脚。
物語では、彼女の胸像の瞳は、婚礼の際に弟に託した黒ガラスで埋められた。
ホレムヘブ
エジプトの将軍で、ラムセスの上官。王家の娘ムトノジメットを妻にしており、後にエジプト王となる。史実と異なり、凡庸な将軍として描かれている。エジプト第18代王朝最後のファラオ。
ハトホル・ネフェルト
ラムセスの妹の一人。さばさばした性格で、ユーリのエジプト滞在中に親しくなる。ユーリとカイルの結婚式に祝賀の使者としてヒッタイトを訪れ、ルサファに求愛する。

ミタンニ王国

マッティワザ(黒太子)
ミタンニの王太子。冷酷非情で、攻め入った国はすべて滅ぼす「血の黒太子」と恐れられている。姉はタトゥキア(エジプト王太后ネフェルティティ)。側室にナキア皇妃の妹ナディアがいる。ヒッタイトの進軍によってナディアの祖国バビロニアを頼るが、のちに国の再建を許され、新ミタンニ王国の王として即位、ヒッタイトの藩属国として支える。父はトゥシュラッタ
ナディア
ミタンニ王太子の側室。黒太子との間に、第一王女と第二王子の2人の子供がいる。バビロニア王家出身で、ナキア皇妃の妹。ミタンニの侵略からバビロニアを守るために嫁ぐも、黒太子を心から愛する。新たに側室となったユーリを殺そうとするが失敗。ヒッタイトの進軍により、ミタンニが滅びても黒太子についていった。
マットゥアラ
新ミタンニ王国の王太子であり、マッティワザの息子。おそらくナディア所生の息子ではないとされる。カイルとユーリの結婚式に父の代わりに臨席した。

アルザワ

アレキサンドラ王女
ヒッタイトの隣国(後に藩属国)アルザワの王女。アルザワ女王の第1王女であり、王太子・レオニダスの姉。ユーリを慕い、ヒッタイトに滞在。カイル正妃候補になりつつも、客人としてエジプト戦争を経験、後にジュダの正妃となる。

次世代

デイル・ムワタリ(ムワタリ)
カイルとユーリの第1皇子で、ムルシリ2世時代の皇太子。ユーリ立后の年に生まれる。弟が2人、妹一人がいる。
側近は、主に父の側近でもあったキックリ馬事総監の双子の息子、ヤズ、キシュがいる。3人共に同い年である。
皇太子時代は有能でハンサムと噂されており、父の死後、即位してムワタリ1世となる。即位後、カディシュの戦いに参戦。
正妃と側室・トゥーイがおり、正妃との間に子ができず、トゥーイとの間に生まれたウルヒ・テシュプ(ムルシリ3世)がいる。
シン・ハットゥシリ(ハットゥシリ3世)
カイルとユーリの第3皇子で、末っ子。長兄ムワタリ1世の死後、兄の庶子ウルヒ・テシュプと皇位継承の内戦で勝利し、即位。
兄の参戦していたカディシュの戦いの平和条約として、正妃プドゥヘパとの間にもうけた長女ユーリ・ナプテラをラムセス2世に嫁がせることでカディシュ条約の実行に腐心。帝国は最盛期を迎えたが、ここを境に荒廃の道をたどることになる。
ピア・ハスパスルピ
カイルとユーリの第2皇子。兄弟の中では一人だけ金髪。
ユーリ・ナプテラ
シン・ハットゥシリの第1皇女。カディシュ条約のため、ラムセス2世に嫁ぐために育てられたが、土壇場で、ラムセス2世の王子マリパスと逃亡。逃亡直前までは、国の現状を思い、祖母以来の伝統である、市井にて民の暮らしを覚えるなど、皇族だからこそ学べるだけ学ぶため、学者であり幼馴染であるアサティルワ・バーニ(通称アーシャ)の許に預けられていた。
マリパス
ラムセス2世の第27王子。母はウガリット出身で、奴隷として売られてきて、一夜だけの寵愛を受けてマリパスを生んだ。一見、エジプト人に見えない容姿を利用して、ヒッタイトで製鉄技術を盗んだ。父ラムセス2世の結婚相手ユーリ・ナプテラを式直前に連れ出し、2人で旅に出た。
エイミ・ハクピッサ
マリエ・イナンナとジュダ・ウルヒリンの娘。ユーリの孫。「エイミ」は、ユーリの実妹の名前。ユーリ・ナプテラが王妃になるために努力しているのを見て、自分にすべきことを考える。ナプテラとマリパスの逃亡計画を唯一、事前に知ってしまい、2人が消えてパニックになった宮廷で、自ら身代わりになることを進み出る。ラムセス2世に嫁ぐ際、ファラオより「マーホル・ネフェル・ラー」の名を与えられる。
マリエ・イナンナ
カイルとユーリの第1皇女。エイミ・ハクピッサの母。「マリエ」は、ユーリの実姉の名前。従兄弟であるジュダ・ウルヒリン(ウルヒリンの父は、マリエの父の末弟(ジュダ))と結婚。
ジュダ・ウルヒリン
ジュダ・ハスパスルピの息子。エイミ・ハクピッサの父。父と同じカルケミシュ知事を務める。父譲りの金髪である。
トゥーイ
ユスラ族の生き残り。デイル・ムワタリの側室で、ウルヒ・テシュプの母。
カッパドキアの娼館から初恋の人に会うために逃げ出したところをユーリに助けられ、その縁でユーリの息子デイル・ムワタリと出会う。

日本

氷室 聡(ひむろ さとし)
夕梨のファーストキスの相手。
鈴木 鞠絵(すずき まりえ)
夕梨の姉。眼鏡をかけている。
鈴木 詠美(すずき えいみ)
夕梨の妹。夕梨を「夕ちゃん」と呼ぶ。

ドラマCD

  • ファーストシーズン
    • 1997年12月17日 天は赤い河のほとり サウンドシアター1
    • 1998年5月20日 天は赤い河のほとり サウンドシアター2
    • 1998年11月18日 天は赤い河のほとり サウンドシアター3
    • 1999年5月19日 天は赤い河のほとり サウンドシアター4
    • 2000年2月17日 天は赤い河のほとり サウンドシアター5
    • 2000年7月19日 天は赤い河のほとり サウンドシアター6
  • セカンドシーズン
    • 2002年7月24日 天は赤い河のほとり サウンドシアター7
    • 2003年2月19日 天は赤い河のほとり サウンドシアター8
  • 天は赤い河のほとり サウンドシアター Complete Collection CD
  • 天は赤い河のほとり サウンドシアター【番外編】キックリの一日

キャスト

  • 高山みなみ(ユーリ・イシュタル(鈴木夕梨))
  • 井上和彦(カイル・ムルシリ(ムルシリ2世))
  • 関俊彦→子安武人(ウセル・ラムセス)
  • 山口由里子→渡辺美佐(ナキア皇太后)
  • 折笠愛→福森香織(ハディ)
  • 千葉千恵巳→木曽川美和(リュイ)
  • 藤川由紀子→石塚実幸(シャラ)
  • 永島由子(ウルスラ)
  • 渋谷茂→高塚正也(ルサファ近衛隊副長官)
  • 遊佐浩二→石川英郎(カッシュ)
  • 坂口賢一→竹本英史(ミッタンナムワ)
  • 平川大輔(シュバス弓兵隊長)
  • 佐山陽規(イル・バーニ)
  • 関智一(キックリ)
  • 鳥海勝美→櫻井孝宏(ウルヒ・シャルマ)
  • 結城比呂(ティト)
  • 糸博(タロス アリンナ族長)
  • 玄田哲章(先々帝シュッピルリウマ1世)
  • 緑川光(第4皇子ザナンザ・ハットゥシリ)
  • 福山潤(第5皇子マリ・ピアシュシュリ)
  • 大谷育江(第6皇子ジュダ・ハスパスルピ)
  • 菊地祥子(アレキサンドラ王女)
  • 小関一(ズワ)
  • 堀内賢雄(黒太子マッティワザ)
  • 岸野幸正(ダナ将軍)
  • 鈴木琢磨(マラティア太守)
  • 櫻井孝宏(サウンドシアター2・兵士)
  • 井上隆之(サウンドシアター2・兵士)
  • 藤井孝行(サウンドシアター8・兵士)
  • 狭間亮(サウンドシアター8・兵士)
  • 佐山陽規→関智一→子安武人 (ナレーション)

関連書籍

複製原画/イラスト集
  • 篠原千絵『イシュタル』 1999年2月24日刊行 ISBN 4-09-199613-2
FANBOOK
  • 篠原千絵 著/キャラメル・ママ 企画・構成『天は赤い河のほとりファンブック』 2002年7月26日刊行 ISBN 4-09-135782-2
小説

原作者の篠原千絵自身が執筆する外伝小説、2007年から2010年までルルル文庫で刊行した。(全3作6巻)

  • 『天は赤い河のほとり外伝 〜魔が時代の黎明〜』<スピンオフ1作目> 2007年5月24日刊行(初版第1刷発行5月29日) ISBN 978-4-09-452006-4
  • 『天は赤い河のほとり外伝 〜続 魔が時代の黎明〜』<スピンオフ1作目> 2007年8月31日刊行(初版第1刷発行9月5日) ISBN 978-4-09-452020-0
  • 『天は赤い河のほとり外伝 朔の月』<スピンオフ2作目> 2008年10月1日刊行当初、4月刊行予定だったが延期された。1(初版第1刷発行10月6日) ISBN 978-4-09-452063-7
  • 『天は赤い河のほとり外伝 眉月』<スピンオフ2作目> 2010年1月26日刊行(初版第1刷発行1月31日) ISBN 978-40-9-452144-3
  • 『天は赤い河のほとり外伝 上弦』<スピンオフ3作目>当初、スピンオフシリーズ3作品は本巻をもって全て完結する予定だったが、巻末あとがきにて、制作上の都合から本巻での完結を断念し後日正式な完結編(後編)を刊行することが発表された。このため、本作の帯やカバー裏面でのあらすじ書きには「クライマックス!!」と記述されており、本巻が前編であるという記述は一切なされていない) 2010年6月25日刊行(初版第1刷発行6月30日) ISBN 978-40-9-452158-0
  • 『天は赤い河のほとり外伝 (副題未定)』<スピンオフ3作目> 2010年秋刊行予定<スピンオフシリーズ完結予定>

脚注

vi:Anatolia Story