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山本善次朗と申します/槙ようこ

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著者: 槙ようこ
巻数: 全6巻

槙ようこの新刊
山本善次朗と申しますの新刊

最新刊『山本善次朗と申します 第5巻



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山本善次朗と申します』(やまもとぜんじろうともうします)は、槙ようこによる日本の漫画作品。

概要

集英社の漫画雑誌「りぼん」2007年2月号から2008年3月号まで発表された。単行本はりぼんマスコットコミックス(こちらも集英社)から4巻まで刊行されている。長いタイトルから、ファンの中では「山善」と略されて呼ばれていたりする。サブタイトルは「キセキの愛のチカラ」。

『STARBLACKS』『たらんたランタ』と2作続けて短期で終了した作者にとっては背水の陣で望んでいた作品。他の連載の多くは毎回30ページ前後の中、『りぼん』本誌連載期間中、掲載ページは毎回40ページ以上だった。特に2007年4月号では、比較的対象年齢が低い「りぼん」では異例の60ページ掲載となった。そのかいあってか、『愛してるぜベイベ★★』以来久々の1年越え連載となっていたが、作者の体調不良を理由に、2008年3月号を最後に連載は中断された。

その後、「りぼん」本誌で本作の連載が再開されることはなく、2008年3月号以降の物語については、2009年1月発売のコミックス4巻に描き下ろしの形で掲載された。なお、作者はコミックス4巻の巻末おまけページで、「ヤマゼン(本作)はこれから描きおろしたりして、もうちょいコミックス出る予定です。」と、コミックスの続刊の発売を予告している。そして2009年7月17日発売の『りぼんスペシャル ハート』(『りぼん』の増刊)と同年8月21日発売の『りぼんスペシャルダイヤ』で前後編計70Pの久々の雑誌掲載があった。

なお、雑誌連載時には、他の連載作品には存在する単行本の広告がなかった。その代わりに、作者の槙と、ペットの2頭の犬との生活を描いた「おいしい犬」というタイトルのショート漫画が広告のスペース(いわゆる「柱」の部分)に掲載されていた。

あらすじ

母の死後、母方の祖母の元で育ったほたて。ある日、ほたては祖母の事情で、親戚と名乗る青年・山本善次朗に引き取られ、鹿児島の田舎に引っ越すこととなる。ほたてには霊が見えたり、触れた人の考えている事が分かってしまうという秘密がある。実は善次朗はほたての実の父親であり、ほたては彼に触れた時に本当の父と分かってしまう。そして善次朗もまた、ほたてと同じ能力を持っている。

ほたてと善次朗の親娘は、下宿しているまこと、牛のベス、後から来た大学生の梅ちゃんと暮らすこととなる。霊である速水やクラスメイト、善次朗と関わりながらもその力を人のために役立てるほたてが体験する愛と感動の物語である。

登場キャラクター

主要登場人物

山本 ほたて(やまもと ほたて)
小学4年生。幽霊が見えたり、触れた人の心が読めてしまうという特異体質(そのため、極力人には触れないようにしている)。母方の祖母と東京で暮らしていたが、祖母の事情により、鹿児島の善次朗のもとへ引き取られる。おとなしい性格だが、困っている霊に助けを求められると、周囲が驚くような大胆な行動に出ることも。ちなみに善次朗によると、名前を漢字で書くと「歩達」となる。ひらがなにしたのは、テストの時に名前を書くのが大変だからという理由らしい。
山本 善次朗(やまもと ぜんじろう)
ほたての父親で鹿児島の人。19歳の時、東京で1人の女性と恋に落ちたが、彼女とは結婚を許してもらえないまま死別、後に残された娘のほたてを引き取った。職業は農家。町内のお年寄りに大人気。性格は大らかで情にあふれており、娘のほたてを溺愛している。周囲には秘密にしていたが、実は霊感がある。また、その人の身に起こることが分かる。
まこと
善次朗の家に下宿している大学生。名字は不明。見た目は少し派手だが中身は純朴な好青年。テスト期間に入るとノイローゼ気味になる。山本親子のバカっぷりには呆れている。山本親子のツッコミ役。梅ちゃんが好き。
岡野 めぐ(おかの めぐ)
24歳。ほたてのクラスの担任。何事も一生懸命頑張る性格だが、遅刻常習犯でいつも教頭に叱られている。男子生徒たちには下の名前で呼ばれている。善次朗が好き。いつも同じような服ばかり着ていたが、善次朗に恋をしてからは少しずつおしゃれになってきた。
梅丘 那実(うめおか なみ)
まことの同級生。周囲からは『梅ちゃん』と呼ばれている。17歳で妊娠してしまい、その時の子がちいちゃん(ほたてが出会った子供の霊)。当時の交際相手からは冷たく見捨てられ、結局産めずに、親にも勘当されてしまう。ちいちゃんを産んであげられなかったことに責任を感じていたが、ほたてに助けられ、ちいちゃんと話すことが出来た。その後、まことの提案で善次朗の家に引き取られ、ほたて達3人と一緒に暮らし始める。ちなみに、携帯の着メロは『きらきら星』。ちいちゃんがお腹にいる時によく歌ってあげていた。のちにちいちゃんを出産予定。(父親はまこと)

ほたてのクラスメイト

北川 翅(きたがわ つばさ)
ほたてと同じクラスの友達。幼なじみのつばさの霊がきっかけで友達になる。自分の意見をはっきり言う正義感の強いサバサバした性格。勉強はあまり出来ないが運動神経は抜群。善次朗を「善じ」と呼んでいる。
由宇希(ゆうき)
ほたてと同じクラスの少年。以前、由宇希の祖父(すでに他界している)の愛犬バイクの霊がきっかけで友達に。ひねくれているが、根は優しい。
真矢(まや)
ほたてのクラスメイト。遠足で仲良くなる。とても明るく、どんな時も笑っているが、以前は優等生で笑顔の耐えない姉がコンプレックスとなり、無口で愛想のない子だった。事故死した姉から「笑ってごらん」と言われ、それから笑うようになった。その姉は霊となって真矢の遠足に付いてきた際、真矢が皆に迷惑かけた後に、仲直りをし笑う姿を見て成仏した。
新本 晃平(あらもと こうへい)
ほたてのクラスメイトでシロの幼馴染。教育熱心だった父が亡くなってからテストが白紙だったりと勉強意欲がなくなる。ほたてや翅の気遣いを嫌がりながらもめぐやクラスみんなの協力で分数のしくみを覚え、父の事が解決し勉強好きになった。
緒城 華(おしろ はな)
ほたてのクラスメイト。通称シロ。かつてはほたてと同じ霊感体質で、幽霊であるくるみとよく遊んでいたが、周囲から自身の能力を非難されるのを恐れるようになり、くるみとの約束を破ってから幽霊が見えなくなった。幼なじみの晃平の気を引くため、幽霊騒ぎを起こそうとする。多少自慢しいの性格。

その他の登場人物(人間以外のキャラを含む)

ベス(べす)
善次朗の家で飼われている牛。性別は不明だが、名前から判断するとメスではないかと思われる。東京育ちのほたては、鹿児島の善次朗の家に引き取られるまでは牛を見たことがなかったらしく、善次朗が冗談半分で「うちのわんちゃんのベスだ。」と言いながらベスをほたてに紹介した時には、ほたては「どわあー。大っきいわんちゃん!」と、本気で驚いていた(その後ろから、まことがあきれ顔で「だろっ。」とツッコんでいた)。牛なので人間の言葉は話せないが、実は霊感がある様子で、ちいちゃんの霊の存在にも気付いていたような雰囲気がある。
橋元奈維(はしもと なづな)
橋元清志(後述)の妹。兄の清志が大好きで、清志と付き合っていた姫早百合に嫉妬していた。そのため、清志と早百合の仲を壊そうとして、「おまえが大嫌い 清志」という偽(にせ)の手紙を早百合に出し、清志には「私は橋元くんのこと嫌いです。早百合」という手紙を出したこともある。その直後、清志と早百合が不慮の事故で一緒に死んでしまったため、周囲からは奈維のいたずらが原因で二人が自殺したものと思われ、クラスメイト達からは「殺人犯」と呼ばれていじめられていた。本当は早百合と仲良くなりたかったが、ほたてと出会うまでは自分の本当の気持ちに気付かずにいた。最後は、ほたての機転で清志の霊と話すことができ、早百合への「ごめんね」を言うことができた。

幽霊

速水(はやみ)
ほたてと一緒に霊助けをしている、謎だらけの少年の霊。ほたてのことが気になっている。由宇希のことが気にくわない。実は生きていて、体は病院にあるらしい。実年齢は14歳だが、実体より幼い姿をしている。彼が幽霊になったのは母親との確執に原因があるらしいが、詳細はまだ不明である。
関原 つばさ(せきはら つばさ)
翅の幼馴染で、誕生日までもが一緒。交通事故で死亡。ほたてに助けてもらい、成仏する。
ほたての母(ほたてのはは)
名前は不明。東京の人。かつて鹿児島から上京していた善次朗と恋に落ちたが、結婚を許されず、1人でほたてを産んだ後に亡くなった。その後もずっと霊の姿で善次朗とほたてを見守っていたが、二人の仲睦まじい姿を見て安心し、成仏した。
バイク
由宇希の祖父の愛犬だったが、その祖父は他界してしまい、バイクも17歳で死んでしまう。しかし、由宇希とほたてがバイクのために墓を作り、由宇希が泣いていた時、由宇希の祖父の霊がバイクの霊を迎えに来て、一緒に成仏した。
ちいちゃん
ほたてが自分の部屋へ行ったら突然いた子供の霊。その正体は、生まれることのなかった梅ちゃんの子供。ほたてに助けられ、成仏する。名前が分からないため、ほたては「小ちゃいから」という理由でちいちゃんと名づけた。
かよ
“幽霊屋敷”に何十年も前から居着いていた子守娘の霊。速水の「がんばったね」と言う言葉で成仏する。その言葉を言って欲しくて何十年も待っていた。
つぐみ
ほたての小学校にいた、いたずら好きな霊。交通事故で父親と一緒に死亡。その後、同じ事故で亡くなった父に取り憑かれていたが、善次朗の助けを借りて、父と一緒に成仏した。
つぐみの父
つぐみと同じ事故で亡くなった。悪霊の見本かのように恐ろしい。「つぐみは成仏してはいけない」と言い、今まで多くの霊を成仏させてきたほたてを敵視していたが、善次朗の協力でつぐみと一緒に成仏した。
麻美
つぐみと同じでほたての小学校にいた霊。髪型は三つ編。生前は重い病気で、ちえと病院生活をしていた様子。つぐみが成仏した後、ちえと二人で一緒に成仏した。
ちえ
ほたての小学校でつぐみと麻美と共に行動していた霊。生前は重い病気で、麻美と病院生活をしていた様子。つぐみが成仏した後、麻美と二人で一緒に成仏した。
晃平の父
会社の社長で、晃平の勉強をいつも見てくれていたが病気で亡くなる。晃平が心配で成仏出来ずにいたが、分数のしくみを覚えた晃平を見て、最後に晃平のノートに「晃平なら出来る。お父さんの子だろう。」と書いて成仏した。
くるみ
昔、緒城華(シロ)と遊んでいた小さな女の子の霊。生前、シロと遊ぶ約束をしていた時、工事中の穴に落ちて死亡した。シロの力が消えてもなお現世をさまよっていたが、ほたての協力でシロとの約束を果たし、成仏した。
姫 早百合(ひめ さゆり)
橋元清志(後述)の猫を助けようとして橋から落ち、死亡した女子高生の霊(猫は無事)。初登場の時は悪霊かと思われたが、ほたてに心を開き、協力的になった。清志に告白して付き合っていたが、清志から「好き」と言われたことはなく、また清志の妹である奈維には嫌われていた。生前、手紙で清志から「おまえが大嫌い」と言われた(実は清志と早百合の仲に嫉妬していた奈維のいたずら)ことが心残りで現世にとどまっていたが、最後に清志の本心を聞き、彼と一緒に天国へ行った。
橋元 清志(はしもと きよし)
橋から落ちた早百合を助けようとして共に橋から落ち、死亡した男子高生の霊。橋元奈維の兄。早百合から告白されて付き合っていたが、生きていた時には早百合に「好き」と言ったことはなかった。早百合のことは好きだが、直接「好き」と言うのは恥ずかしいらしく、早百合には「ハゲ」「カス」「ナス」など罵倒する言葉を吐く。早百合を嫌っていた奈維のことが気がかりで現世にとどまっていたが、奈維から早百合への「ごめんね」を聞いて安心し、早百合に1度きりの「好き」を言って、彼女と一緒に天国へ行った。

コミックス

りぼんマスコットコミックスから発行されている。

  • 山本善次朗と申します (1) ISBN 4088567439
  • 山本善次朗と申します (2)
  • 山本善次朗と申します (3)
  • 山本善次朗と申します (4)