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岳/石塚真一

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著者: 石塚真一
巻数: 17巻

石塚真一の新刊
の新刊

最新刊『岳 17



岳の既刊

名前発売年月
岳 1 2005-06
岳 2 2006-11
岳 3 2007-02
岳 4 2007-05
岳 5 2007-10
岳 6 2008-02
岳 7 2008-07
岳 8 2008-12
岳 9 2009-03
岳 10 2009-08
岳 11 2010-02
岳 12 2010-06
岳 13 2010-11
岳 14 2011-04
岳 15 2011-09
岳 16 2012-02
岳 17 2012-07

岳 みんなの山』(がく みんなのやま)は、石塚真一による、山岳救助を題材とした漫画作品。なお、単行本での題は『』である。

『ビッグコミックオリジナル』2003年19号に初掲載。その後、同誌およびその増刊号である『ビッグコミックオリジナル増刊』にて不定期連載を開始。2007年7月からは『ビッグコミックオリジナル』に毎号連載となった。

マンガ大賞2008、第54回(平成20年度)小学館漫画賞一般向け部門受賞。

また、2011年に実写映画の公開が決定「岳 みんなの山」実写化決定、公開は2011年

作品の概要

山に魅せられた男、島崎三歩。若くして世界の巨峰を登頂した後、三歩が選んだ道は日本での山岳救助ボランティア隊員だった。非常事態や緊急場面では、常に最善の結果を求めて冷静に救助活動を行う三歩。 そのために非情で冷酷とみなされたり、はからずも「救助担当者の力が及ばず遭難者は助からなかった」と遭難者の関係者に責められることもある。 しかし基本的に三歩は、登山者や遭難者に対して明るく優しく大らかに接し、山の素晴らしさをたくさんの人に知って欲しいと常に願っている。 島崎三歩の救助活動の他に、山小屋の手伝い、県警警備隊関係者への訓練などを通して山の安全に関わる人々と、山を訪れる人々との交流を描いている。

登場人物

主な登場人物

島崎 三歩(しまざき さんぽ)
民間の救助ボランティア団体である山岳遭難防止対策協会(遭対協)に参加しているボランティアの救助隊員。高校卒業後に実家のりんご畑を継がず海外に出て、多くの世界名峰を登頂、豊富な登山経験と技術、知識を持つ。ホットコーヒーとバナナを好む。山を愛するゆえ遭難者を決して責めず、仮に救助対象者が遺体であったとしても「よくがんばった。」と労わりの声をかける。ヨセミテ国立公園にて、仲間からもらった典拠:単行本2巻 第3歩「岳」と書かれた帽子をかぶっている。北アルプス山中にてテントなどに寝泊まりして暮らしている。長野県小諸市出身。千歩という姉がいる。
野田 正人(のだ まさと)
長野県警察の山岳遭難救助隊チーフ。長野県にある北部警察署の地域課所属の警察官。三歩とは幼馴染で高校山岳部の同期でもある。冷静に責任を持って作業にあたるため、一見「冷たい」と誤解されがちだが、非番の日には捜査打ち切りになった行方不明者を自主的に三歩と共に捜すなど、熱い人物。
椎名 久美(しいな くみ)
長野県警察の山岳遭難救助隊隊員。長野県にある北部警察署・地域課所属の警察官。山を好きになれずにいた新米隊員だったが、山岳救助の経験を積み重ねるうち、葛藤しながらも成長していく。
ザック・ウェザース (Zack)
元ティートン・レスキューチームのクライマー。ティートンでは三歩がリーダーを務めていたチームに所属。チームメイトのピッツィーと共に来日したが、そのまま日本に残り、現在は松本市内の居酒屋「ケルン」でアルバイト勤務中。椎名久美に好意を持つ。

その他

谷村 文子(たにむら ふみこ)
北アルプスで山小屋を女手一つで営む女性。亡き夫が経営する山小屋を継ぎ、北アルプスを訪れる登山者達を迎える。三歩の良き理解者。
阿久津 敏夫(あくつ としお)
長野県警山岳遭難救助隊の新米隊員。椎名久美の後輩。懸垂下降が大の苦手、訓練時にアイゼンを付ける向きを間違うなど、失敗が多い。自身の山岳救助隊への適性も疑うが、ある出来事をきっかけに奮起する。
安藤(あんどう)
長野県警察の山岳遭難救助隊隊員。長野県にある北部警察署の警察官。椎名久美の先輩。
牧 英紀(まき ひでのり)
燕レスキュー所属の救助隊員。少しでも救助の確率をあげるため、そして再発を防ぐため遭難者に厳しく接する人物。山岳救助の業務を取りやめようとする,会社の決定に葛藤していたが、燕レスキューという会社を立ち上げて今でも三歩らに協力している。
高校生のときに山岳警備隊になるのを夢見ていた後輩が冬季登頂中に滑落・遭難してしまい、その後ずっと捜索した結果、数年後に遺体を発見したつらい経験がある。
青木 誠(あおき まこと)
燕レスキュー所属のヘリコプターパイロット。救助作業にあたっては牧と共に行動している。
アンディ (Andy)
三歩の元同僚。三度のエベレスト挑戦を、すべて他の登頂隊救出のために断念という経歴を持つ典拠:単行本3巻 第0歩。ソロ(単独登山)でヒマラヤに挑戦し、死去典拠:単行本1巻 第6歩
横井 ナオタ(なおた)
父一人子一人の父子家庭で育っていた小学生。北アルプスで父親は遭難・死亡。その時に救助に当たった三歩を「山のお兄ちゃん」と呼び慕う。父親の遭難死という辛い出来事にも負けない逞しい性格。現在は祖父母と共に暮らす。

その他

  • 本作の題名は雑誌掲載時のみ『岳 みんなの山』となり、単行本では『岳』と表記されている。単行本表紙や扉絵などに書かれる英文の副題も異なる表記となっている。雑誌掲載時は「CLIMB EASY AND FIND YOUR OWN ADVENTURE!」、単行本では「COOL, AWESOME, ASTONISHING STORY ABOUT CLIMBERS AND RESCUERS! CLIMB EASY AND FIND YOUR OWN ADVENTURE!」である。
  • 野田正人らの勤務する北部警察署の所在地は、「長野市内」(単行本1巻 第0・2歩、3巻第1・3歩)と「松本市内」(単行本4巻 第3・6歩)の2通りの表記がされている。単行本2巻 第0歩で野田正人と椎名久美は松本市内を巡回している。なお、現実の世界にて長野市と松本市は隣接していない。
  • 雑誌『ダ・ヴィンチ』2007年4月号の「今月のプラチナ本」にて紹介された楽天ブックスにてウェブページ化されている1
  • シンガーソングライターの柴田淳が、本書の愛読者であることを公言している

単行本

  • 第1巻 - 2005年6月1日発行(2005年4月26日発売)、ISBN 978-4-09-187571-6
  • 第2巻 - 2006年11月1日発行(2006年9月29日発売)、ISBN 978-4-09-180730-4
  • 第3巻 - 2007年2月1日発行(2006年12月26日発売)、ISBN 978-4-09-181003-8
  • 第4巻 - 2007年5月2日発行(2007年4月27日発売)、ISBN 978-4-09-181207-0
  • 第5巻 - 2007年10月3日発行(2007年9月28日発売)、ISBN 978-4-09-181470-8
  • 第6巻 - 2008年2月4日発行(2008年1月30日発売)、ISBN 978-4-09-181719-8
  • 第7巻 - 2008年7月5日発行(2008年6月30日発売)、ISBN 978-4-09-182029-7
  • 第8巻 - 2008年12月3日発行(2008年11月28日発売)、ISBN 978-4-09-182248-2
  • 第9巻 - 2009年3月4日発行(2009年2月27日発売)、ISBN 978-4-09-182380-9
  • 第10巻 - 2009年9月2日発行(2009年8月28日発売)、ISBN 978-4-09-182590-2
  • 第11巻 - 2010年3月4日発行(2010年2月27日発売)、ISBN 978-4-09-183073-9
  • 第12巻 - 2010年7月5日発行(2010年6月30日発売)、ISBN 978-4-09-183218-4

映画『岳-ガク-』

岳-ガク-』のタイトルで実写映画化。2011年公開予定。

詳細発表当時に既存していた11巻までのうち前半のエピソードを基にしたオリジナル作品となる。

あらすじ

世界の名峰を制覇した後、日本へ戻り山岳救助ボランティアとして活動していた島崎三歩のもとに椎名久美が北部警察署山岳遭難救助隊の新人としてやって来る。三歩の指導を受けて訓練をこなしていた久美だが、実際の現場で遭難者を救うことが出来ずに自信を失っていた。そんなある日、猛吹雪の雪山で多重遭難が発生。久美は仲間と共に現場へ向かうが、そこには想像を絶する雪山の脅威が待ち受けていた。

キャスト

  • 島崎三歩 - 小栗旬
  • 椎名久美 - 長澤まさみ
  • 野田正人 - 佐々木蔵之介
  • 阿久津 - 石田卓也
  • 谷村文子 - 市毛良枝
  • 牧英紀 - 渡部篤郎

スタッフ

  • 原作 - 石塚真一
  • 監督 - 片山修
  • プロデューサー - 臼井央
  • 脚本 - 吉田智子
  • 音楽 - 佐藤直紀
  • 配給 - 東宝

脚注

外部リンク

ca:Gaku: Minna no Yama