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嵐の伝説/佐藤将

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著者: 佐藤将
巻数: 4巻

佐藤将の新刊
嵐の伝説の新刊

最新刊『嵐の伝説 3


出版社: 講談社
シリーズ: 少年マガジンKC


嵐の伝説の既刊

名前発売年月
嵐の伝説 1 2010-08
嵐の伝説 2 2011-01
嵐の伝説 3 2011-10

嵐の伝説』(あらしのでんせつ)は、佐藤将による日本のギャグ漫画作品。『別冊少年マガジン』(講談社)2009年10月号(創刊号)から連載中。

なお『マガジンSPECIAL』2010年No.4に代理原稿で掲載され、その際の評判が良かったため2010年No.6には特別読み切りとして再度掲載されている。

あらすじ

20XX年、環境破壊が原因となって起きた「裁きの日」。あらゆる天変地異の前に文明社会はなす術無く崩壊し、世は無法と暴力、さらに異常進化を遂げて異形(クリーチャー)化した生物が跋扈する混沌の極みへと暗転した。だが、辛苦に打ちひしがれる人類を導き、乱世に抗う一人の指導者が現れた。その名は嵐分吾。その圧倒的な行動力とカリスマ性で多くの人々を絶望から希望へと変化させるが、彼の未来の過去というべき現代の姿は、とある高校の問題児であった。

人類の要となる以前の男の日常を未来の勇姿にオーバーラップさせて綴った知られざる英雄伝説前日譚である。

概要

別冊少年マガジン創刊号より連載開始。『北斗の拳』などの世界観を彷彿とさせるような近未来が設定され、その未来と過去の出来事を対比して進行していく。主人公など一部のキャタクターは現代と未来とでは性格が変貌している(気弱な女子が、殺戮を繰り返す狂人となっているなど)など、共通点を持ちつつも、世界観の印象の違いから生まれるギャップが本作のメインとなるネタとも言える。

登場人物

嵐 分吾(あらし ぶんご)
本作の主人公。長髪に鋭い三白眼と、飄々としつつも押し出しの強い大胆不敵な言動は「裁きの日」後の崩壊した世界の指導者たる素質を彷彿とさせるが、それ以前の世界ではがさつでものぐさで、妹からは呆れられている一介の高校生である。
人の愚かしい面においては否定的ながらも、人の全てを否定はしない信条であり、それが未来においては人を総べる指導者としての資質へと結実していく。
嵐 穂波(あらし ほなみ)
分吾の妹。ゴキブリが苦手。兄の分まで家事もこなすしっかり者だが、「裁きの日」後の状況は不明。
宮(みや)
分吾の友人でクラスメイト。分吾の話では授業中にウンコを漏らしたことがあるという。清純派アイドル・清原ジュンのファンである。
石田 梓(いしだ あずさ)
分吾とはわりと仲の良いクラスメイト。優しさを大切にする亡父の教えに則り、「裁きの日」後の世界では拷問はせずに一撃で斬首する殺戮鬼の「首刈りアズサ」となって分吾と敵対するが、それ以前の世界では内気で奥ゆかしく、下ネタには弱い女の子である。
港 風子(みなと ふうこ)
「裁きの日」後の世界においては素材の味を完膚なきまでに殺す調理センスを活かし、汚染等で劣悪な味となった食物の不味さを消す「乱世の料理人」として嵐の軍団を支える存在となるが、それ以前の世界では料理がド下手なヤンキー娘である。
伏見 閑太郎(ふしみ かんたろう)
「裁きの日」後の世界においては旧新宿一帯を根城とし、人前には決して姿を現さずに組織を率いて数々の悪行を成す「無貌の王」として嵐と敵対するが、それ以前の世界ではひきこもり高校生である(嵐とは同じ学校で、一応の付き合いもある)。
理想は万人には適さぬ選民主義的なものとして背を向ける俗物志向の男で、愚かしい堕落こそ人の本質と捉えている。故に未来においても退廃と享楽のみを追求する生き様を貫く。
親不知 巧(おやしらず たくみ)
「裁きの日」後の世界では肉体の超進化を遂げた自身を「超人類」とし、見切りをつけた旧人類を滅ぼして新世界の覇王を目指す。己の力と野望のみを信じ、旧人類の全てを否定する超越者として嵐と敵対するが、それ以前の世界では愛を求め、気高くも思い切りが悪く、俗物思考から脱却できず悶々とする一介の高校生である。
「裁きの日」前の世界では日常生活で嵐と幾度か場を同じくする機会があるが、双方とも面識を得るには至ってない。

書誌情報

佐藤将 『嵐の伝説』 講談社〈講談社コミックス〉

  • 第1巻、2010年8月17日初版発行、 - 描き下ろし人物伝もあり。