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怨み屋本舗/栗原正尚

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著者: 栗原正尚
巻数: 15巻

栗原正尚の新刊
怨み屋本舗の新刊

最新刊『怨み屋本舗 v.15



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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怨み屋本舗の既刊

名前発売年月
怨み屋本舗 v.2 2002-05
怨み屋本舗 v.13 2006-05
怨み屋本舗 v.15 2006-08

怨み屋本舗』(うらみやほんぽ)は、栗原正尚による日本の漫画作品、及びそれを原作としたテレビドラマ。

ここでは『怨み屋本舗』『怨み屋本舗 巣来間風介』『怨み屋本舗〜REBOOT〜』をまとめて記述する。特に注意が無い限り、『怨み屋本舗』を第1部、『怨み屋本舗 巣来間風介』を第2部、『怨み屋本舗〜REBOOT〜』を第3部と表記する。

概要

2000年3月27日発売の隔月刊誌『ビジネスジャンプ増刊エクストラ』(集英社)で『怨み屋本舗』の連載が開始され、2001年に連載誌を『ビジネスジャンプ』に移し、2003年よりレギュラー連載となる。2007年8月15日発売分で連載終了。単行本は全20巻。

『ビジネスジャンプ増刊BJ魂』(隔月刊)では2004年より2005年まで、沖縄支店を舞台とした番外編『怨み屋支店』が連載された。単行本収録時には、それぞれ本編のひとつ(第13巻91話以降)としてカウントされている。『BJ魂』では十二月田や里奈を主人公とした番外編も掲載された。

2007年9月14日発売の『ビジネスジャンプ』より横浜支店を舞台とした本作の続編『怨み屋本舗 巣来間風介』の連載が開始された。2009年春に連載終了し単行本は全6巻。「旧シリーズを読んでくれたファンの期待を大切にしたい」という作者の思いから、全20巻だった前作に引き続いていることを表すために単行本には『怨み屋シリーズ21』と続き番号で表記されている。

2009年4月1日発売の『ビジネスジャンプ』より、再び怨み屋本店を舞台としたシリーズ第3弾『怨み屋本舗〜REBOOT〜(リブート)』の連載が開始された。『巣来間風介』第6巻では、現在は壊滅した厚木支店との抗争が予告されている。単行本は2010年7月時点で既刊7巻。

ストーリー

何らかの恨みを持つ人間から、依頼を受けた謎の女・怨み屋が金銭と引き換えに復讐の代行をするという物語である。基本的に怨み屋は「あなたの怨み晴らします。社会的抹殺・人探し・実質的殺害(価格応談)」と書かれた名刺を、予めリサーチした依頼人となりそうな怨みを持つ者へ送る。連絡を受けると、直接依頼者と会い、復讐の動機、何をして欲しいか、そしてそれに応じた金銭の要求を行う。

仕事の内容は大きく分けて「実質的殺害」と「社会的抹殺」であり、何らかの理由で恨みの対象が分からない場合は「人探し」も行う。標的の生活スタイルや心理を巧みに突きながら、毎回様々な手段を用いて仕事を行って標的を破滅させ、依頼者以外には怨み屋が関与したという認識すら残さない。

あくまで「怨み屋」であって「殺し屋」ではないため、怨みの無い仕事は受けず、自分を騙して仕事をさせようとする者へは契約違反として報復を行うこともある。逆恨みといった依頼者に問題がある場合も同様である。

登場人物

怨み屋本舗

本店

怨み屋
本名:宝条 栞(ほうじょう しおり)。年齢は不詳だが、先代の怨み屋にスカウトされてから『怨み屋本舗〜REBOOT〜』の時点で11年が経過している。秀島の推測では30歳前後。出身地不明。作中の描写によれば身長165㎝前後、Bカップ。
多額の報酬を受け、対象者の「社会的抹殺」や「実質的殺害」を請け負う復讐代行業の女。自らを「正義」ではなく「必要悪」と認識しており、非常にドライかつ冷徹で計算高い性格である。自分が正義ではないと認識するために、依頼人の資産に応じて搾り取れる限度額を報酬として要求することが多い。また、いつか聖福教を潰すための資金稼ぎも兼ねていた。
知識だけでなく、時々体を張った仕事もこなしており、子供の頃から空手、英語、ピアノを習っていた。情報屋と共に本名を捨て、いくつもの偽造戸籍を持っている死亡しているが死亡届けが出ていない人間の戸籍を拝借し、戸籍成立のために必要な納税や書類手続きは行っている。中には情報屋と婚姻関係にあるものもある(怨み屋曰く「幸いなことに肉体関係にはなっていない」とのこと)。
口癖は「(依頼を受けてくれないかという問いかけに対し)しかるべく」「(仕事が終わった後で依頼人に)怨みを晴らしたい時はまたご用命を!!」である。また、相手の返事「はいはい」や「へいへい」に対して、「はい(へい)は一回!」と言ったりする。これは「『はいは一回』攻撃」と呼ばれている。
連載初期は善人であろうと利用できる相手は利用し、自らの手を汚さずに標的を抹殺する冷酷な女性として描かれ、美人だが近寄りたくない雰囲気を纏ったキャラクターであった。しかし、次第に顔付きや行動も変わっていき、妖艶で微笑の似合う女性となり、標的の抹殺に利用するのはあくまで悪党のみとなった。(それでも、たまに無関係な人を巻き込むことはある。)
「いつの時代も上司と部下は敵対する」という台詞から察せるように、彼女は部下に対する飴と鞭を効率よく使い分けて良好な人間関係を築いている。
名刺には黒地に白抜きで「あなたの怨み晴らします 怨み屋本舗 ○人探し○社会的抹殺○実質的殺害(価格相談) 〇九〇 - 〇二五九 - ××××」(〇二五九以降の部分は回によって三四五六など変化している)と書かれている。また、この名刺は感熱紙印刷であり、時間が経つと熱で文字が消えるようになっている。
主な抹殺方法は、人間の心理を巧みについて破滅へと向かわせるというもの。相手に警戒心を抱かせず、甘い餌と辛い鞭を上手に使い分ける。そうして相応の報いを標的に与える。また、琉球空手の達人であるため依頼人と接触するのは彼女の役目となっている(依頼人がナメた態度を取っても力でねじ伏せられるため)。自らの暴力による直接的な抹殺は基本的に行わないことを信条としている(ただし、抹殺の過程で暴力が必要な場合は使用する。あくまでとどめに暴力は使わないだけ)。
愛車は大幅に改造&チューンした1967年式フォルクスワーゲン・ビートル。いつも同じネックレスをしている。事務所は所在不明のマンションの404号室であり、看板は(表向き)「浦宮リサーチカンパニー(8巻第45話)」になっている。少女の頃から先代の怨み屋に後継者として育てられた(11巻第69話)。作者によると、自身が『こち亀』の大ファンであり、彼女は秋本麗子をモデルに描かれた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』168巻の巻末コメントより
情報屋
本名:獅堂 詠示(しどう えいじ)。年齢三十代前半。出身地不明。3巻第14話からミドリガメのトメ吉を飼い始める。情報収集能力は裏社会でも一目置かれており、怨み屋曰く「優秀な情報屋」である。協力者であるJや警官の諸田をはじめとした手下(通称「耳」)を雇っており、彼らを利用してどんな情報であろうと得ることが可能。また、全ての保険会社と繋がりを持っている。
好きな言葉は「仁義」で情に厚い面があり、個人的な事情で何度か怨み屋に仕事を依頼している。趣味はパソコンの自作。ヘビースモーカーであり腰痛持ち。入浴と掃除が嫌いで、外出も好まない(逆に言えば情報収集に全精力を傾けている証拠)性格だったが、ボッタクリバーを経営するヤクザを抹殺するために長い髪を1年ぶりに切ったのをはじめ、物語が進むにつれて徐々に(アウトドア派になり)変化してきている。
事務所は所在不明のマンションの606号室であり、看板は(表向き)「ホキマ情報研究所」になっている。初期はフケだらけの頭を掻き、その頭を掻いた指の臭いを嗅ぐのが癖。「さすが情報屋ね」と怨み屋に言われた後、「金さえくれりゃあ総理大臣の口座番号だって調べてやる。俺が調べらんねぇのは、あんたの経歴だけだ、怨み屋」と返すのがいつものパターン。
シュウのことは義理の弟同然のように思っており、彼を抹殺する依頼が来た時も「俺は降りる」と引き受けようとはしなかった(無論、怨み屋には協力しないだけで彼女の邪魔はしなかった)。また、幼い頃に家族を失っているが、当時の法律のせいで煮え湯を飲んでいる。湘南の大学に通っており、2部から里奈も同じ大学に通っている。情報提供の代償に自分の体を売ろうとした里奈にはEDであると告げていたが(9巻第55話)、作者によるとこれはウソ(16巻巻末)。
本店以外にも、関東各地の支店にも情報を売っているため横浜支店にも毎週顔を出している。里奈が通う大学の卒業生でもあるため、本人曰く「神奈川は第2の故郷」。里奈の嘘破術(きょはじゅつ)によると、嘘をつくときに顎鬚を触る癖がある。
主な抹殺方法は、標的の身辺を調べつくして行動パターンを利用するというもの。様々な情報を得ることができるため、別人に成りすまして標的に接近できる。また、電子機器の扱いにも長けており、コンピューターにハッキングしたり超高感度の小型マイクで標的の情報を得たりもする。
同じ栗原正尚原作の『リセットマン』の単行本第1巻に、情報屋として1コマだけ登場している。
よく誤解されるが、彼は怨み屋のメンバーではなく、あくまで怨み屋の協力者である。先代怨み屋とは師弟関係同然だったため、それをきっかけに協力者となった模様。
シュウ
怨み屋本舗の工作員(正社員ではない)にして、怨み屋の3歳年下の実弟である。本名は宝条 脩(ほうじょう しゅう)。
本業はホストで、その話術と容姿を活かして女性を手玉に取ることに長けている。怨み屋本舗の仕事上、熟女でない女性の相手をすることがあるが、本来は熟女専門である。ミツヨさん(4巻第25話)・ヨシエさん(5巻第29話・10巻第63話)という太客がいる。目利きに自信がある(10巻第63話)。昔は容姿が良いだけの男性であったが、女性にボクシングで助けてもらってからは自分に喝を入れるため、通信教育でボクシングを習得した。
元々姉には逆らえない上に「必要とあらば実の弟である俺も容赦せず殺すはず」と姉に怯えている節があり、自分の人生に彼女が関わってくることに嫌悪感を抱いている。しかし、次第に姉からの飴と鞭で警戒心をなくしていき、標的の抹殺に協力するようになっていく。ただし、姉の性格の悪さは知っているため、自分の知り合いに彼女の存在が知られることだけは拒んでいる模様。「(ギャラ)これだけかよ!?」とシュウが抗議すると「いつもヨシエさん達から色んな物買ってもらってるんでしょ?」と冷たく姉にあしらわれて煮え湯を飲まされるのがいつものパターン。
「親を殺せば呪われた一生を送る」等と言って暴走する里奈を止める場面もある。
十二月田 猛臣(しわすだ たけおみ)
おたくこの作品における「オタク」は「特定の事物に強い関心を示し、また知識を持つ者」というよりは「一般人から理解されない奇異な行動を取る者」(いわゆる「奇人」や「DQN」や「電波系」)として描かれている。現実の「オタク」を漫画向けに「極端に戯画化した」ものと言える。。25歳(2部以降は26歳)、独身、定職なし。ただし、組み立てたガレージキットやプラモのネット販売したり、中古店で買ったレア物CDやDVDや漫画をオークションで転売したり、同人誌販売をすることによって収入はある。いわゆるネオニートである。見かけによらず身体能力が高く、運動(特に持久走報酬で大阪に帰りの交通費をなくなるまで買い物し、すぐに仕事に出向けない状況になったことで怨み屋のお仕置きとして連絡も取れない状況下、大阪から2週間以内で走って帰還している。)は得意(ただし、他人と合わせなければいけない球技を除く)だが、その性格から喧嘩は弱い(ただし、身体能力は高いので回避のみに徹すれば、訓練を受けた相手でも挟み撃ちの危険がない一人なら対応できる)。トレースによる文書の偽造も得意(8巻第49話)。怨み屋からは、そのオタク離れした身体能力とオタクの常識離れした発想を買われている。7巻第40話より正式に怨み屋本舗の工作員になった。
怨み屋のことは「上司」と呼び(自分に指令をくれる「宇宙人」の「上司」だと思い込んでいることから)、シュウのことを「ジョシブラ」と(「上司」の弟(ブラザー)という意味で、女のブラジャーみたいだという嫌味も込めて)呼んでいる。里奈のことを「リカ」「リサ」など間違った名前で呼ぶ。情報屋のことは「ヒゲオ」、由香を「パイパイ星人」と呼び、唯一巣来間のことは彼の処世術で意気投合し、「スクルマ」と名前で呼ぶ。その奇怪な行動には、普段は冷徹な怨み屋でさえクラクラと調子を崩すこともある。幼少時は。そこそこ知名度のあるマラソン選手だった両親に(半ば無理矢理)鍛えられた。実態は幼少時からの強制的な走り込みとフォームが悪いと与えられる体罰である。この幼少時における「しごきともとれる特訓の日々」というストイックなスパルタ教育が彼の粘着性を養い、両親の持つ思い込みの強さ(自分達の血を引く息子にはマラソンの才能があるはずという強い思い込み)も継承する結果となり、この後に彼のひきこもり人格を形成することになる。また、この経験(怒られてばかりで愛情を受けた覚えがないこと)が原因で「人間に無関心で物しか愛せなくなったのかも知れない」と十二月田本人は自己分析している。相当な妄想癖を持ち、今まで4人にストーカー行為をしている4巻22話に登場する復讐対象者にもストーカー行為を(怨み屋の策略で)する為、計5人にストーカー行為を働いたことになる。
拳を握り、両腕を突き出した状態から、両拳の指を何本か立てることにより、必殺技が使える。必殺技はそれぞれ、人差し指1本の時「ラブラブ光線(対象に好意の「念」を込めた光線を発射する。効果不明。扉絵などでこのポーズを多用している)」、人差し指と中指の2本の時「改心光線(対象を正気に戻すという「念」を込めた光線を発射する。効果不明。だが、相手をイラつかせる効果はある。7巻第39話で登場。ストーリー中最も多く使われた光線である)」、親指以外の4本の時「死ね死ね光線(プラモデル用接着剤をシンナーで薄めた溶液を発射する。目潰しの効果があり唯一使える技。11巻第74話で登場。)」、0本指の時「コナゴナ光線(メリケンサックを装備し殴りつける。が、あまり痛くはないらしい。11巻第74話で登場。一度だけしか使われていない)」である。そして5本の時は「ミサイル光線(両手から金属製の義手を発射する。一部20巻の木経透子戦で使用)」。また、彼独自の発送で発明される様々なアイテムがある。
口癖は「(光線使用時に)チュチュ~ン」(本人曰く、発射音)。2006年8月7日の作者のブログによれば、この作品で最も人気のあるキャラクターである。
番外編として『十二月田本舗』の主人公を務めている。
杉河 里奈(すぎかわ りな)
初登場時、都立舎人川西高校3年の17歳。口癖は「不安だわ」。通学する学校で陰湿ないじめを受けている孤独な少女で、母親の再婚相手の男性に性行為を強要され続け(これが原因で男性恐怖症に)、自殺を決意する(6巻第34話)が怨み屋によって(間接的に)自殺を止められ、生き延びる。その後(6巻第35話)、怨み屋に依頼して義父を自分と母親の前から姿を消させることに成功する。その時に怨み屋から依頼料500万円(正確には経費込み505万円)分の負債を背負ってしまうが、これを怨み屋本舗の工作員として仕事をし返済することを提案され、了承する。
7巻第44話において正式に工作員として採用される(仕事料100万円)。ちなみに、マッサージ+掃除+洗濯で借金が1万円減る。徐々に男性恐怖症を克服したのか、情報屋と十二月田は怖くない(11巻第73話)。理由はそれぞれ情報屋に対しては「亀好きだが女に興味なさそう」、十二月田に対しては「フィギュア好きだが生身は苦手そう」である。シュウに対しては当初は「淫靡なムードが苦手」だったが、後に克服する。十二月田によく名前を間違えられる(「リカ」や「リサ」など)。作中においては、悲惨な過去を背負っている割にはその影を引きずっている描写は少なく、性格的にはどこにでもいる普通の高校生として描かれている。しかし、自身の過去の経験から女性の理不尽な性犯罪を許すことができない。
後に義父によって母を殺されてしまい、自身の手で復讐する事を決める。その際、情報屋達の指示を無視して刺し殺そうとしたが、その前に標的らが殺し合いを始め、里奈は自身の手を汚さずに済んだ。その際、怨み屋に「自分のしている事を正義と勘違いしない様受け取りなさい」と分け前の300万円を受け取った(19巻)。
第2部では横浜の大学への進学に伴い横浜支店に出向し、巣来間たちと行動を共にしていたが、第3部では本店に復帰している。怨み屋に嘘破術(きょはじゅつ、嘘を見破る方法)を教わり、人が嘘を隠す時にする癖から嘘かどうかを見抜く。過去のトラウマで男性恐怖症だったが、怨み屋に仕込まれ、それを逆手に男を手玉に取る方法も身に付けている。ドクターからプチ整形を施されている。
先代怨み屋
回想シーンのみ登場。現・怨み屋、相果川、荒羽に怨み屋の仕事を教えた老齢の女性。常に微笑を浮かべたにこやかな表情だが怨み屋曰く、作り笑い。
Jから情報屋に教えた情報によると、住居が燃やされ、女性の遺体が発見されたことだが、それが彼女の遺体なのかは不明。
鎧塚(よろいづか)
先代の部下。現時点では本店に所属しておらず詳細不明。

沖縄支店

相果川 剛志(あいかがわ たけし)
増刊の番外編『怨み屋支店』の主人公。怨み屋沖縄支店の支店長。男性であるがオカマ。通称「アイちゃん」。特技はクネクネポーズ。
ナヨナヨしているが琉球空手の使い手で、それを習うために沖縄へと飛んだ。元々は怨み屋と共に空手を習った仲である。
兼業としてダイビングのインストラクターを勤めている。海が大好きで「ゴミを海に捨てたくない」という理由から、たとえ海中でチャンスがあっても標的を殺さない。
女性が苦手という設定だったが、知念が居候して助手として働いているせいか、多少克服しているようである。最初は生の乳房を見ただけで嘔吐し、暫くの間動けなくなっていた。
本店が機械や薬などを利用し制裁を加えるのに対し、こちらはハブや毒蛾、ヒョウモンダコ、または防空壕といった沖縄ならではの生物や地形を生かした制裁を科している。「大事なのは過程ではなく、結果」と考えており、怨み屋メンバーの中では唯一、自ら暴力(凶暴な米軍兵士の睾丸と陰茎を膝蹴り連発で潰し、ショック死させた等)を使って標的を殺した人物でもある。
知念 夕子(ちねん ゆうこ)
『怨み屋支店』における相果川の助手。初登場時は外人男性好きだったが、軍人ジェフ・ランドルフが飲酒による轢き逃げを起こして揉めたことが原因で理不尽な暴力を受け、大怪我をさせられ、彼を抹殺する協力者として登場。解決後は、母親の再婚相手の酒癖の悪さに辟易し、勝手に相果川の家に居候する。
異性の前でも下着姿になったり、着替えをしたり、部屋をゴミで散らかしたりと、かなり大雑把な性格。相果川から「汚ギャル」といわれてしまった。
当初、相果川は女嫌いのため夕子が居候することをイヤがっていたが、次第にパートナーとして扱うようになっていく。
1部が終了してから出番がなくなり、同時に相果川の出番もなくなってしまった。しかし、3部に入ってからは相果川と怨み屋がコンビを組むようになってしまったため、夕子の出番はなくなってしまった。

横浜支店

巣来間 風介(すくるま ふうすけ)
第2部『怨み屋本舗 巣来間風介』の主人公。元マジシャンという経歴を持つ怨み屋本舗横浜支店の工作員にしてNo.2。表向きは横浜市内の区役所の戸籍係に勤める冴えない公務員。そのため、怨み屋の仕事をするのは平日の午後5時以降、土日・祝日・有給休暇時のみである。また、表の職を活かし、依頼人の情報を収集することもある。
怨み屋と違い情に厚く甘い面があり、それゆえ依頼に対する考え方も異なり、「金の無い奴から取るよりも、金持ちからがっぽり取る」というのが信条でもある。里奈の嘘破術によると、嘘をつくときに耳を触る癖がある。愛車はフィアット・500。愛犬はチワワのボランちゃん。「同情しないぜ」が口癖。携帯電話に怨み屋が本名の“宝条栞”で登録されており、本人に対しても「栞さん」と本名で呼んでは、「怨み屋と呼べ」と怒られてたが、それに懲りずに本名で呼ぶと、「本名で呼んだら殺すわよ!」と蹴りを入れられることもある。
過去にマジシャンである父親が詐欺グループの一味として疑われた事から職を失った挙句、両親共々心中してしまう。その事から、詐欺等が関わると仕事に私情を挟みがちになってしまい、怨み屋からは「甘い」と思われている。が、甘いのは依頼人に報酬を安くして仕事を引き受ける点であり、実力は怨み屋から自分以上と評され、正義感ゆえに標的が凶悪な悪人だった場合には容赦がなく、かなり残酷な方法(例としては標的への追い討ちとして、自身が公務員であることを利用して個人情報を様々な方面に流出させるなど)で破滅させるため、荒羽に「こいつだけは敵に回したくない」とも評されている。父親の仇である詐欺集団「サーベル・エース」につながる唯一の手がかりである「スペードのA」のマークが入ったストラップを大切にしている。
機械的制裁の本店、自然的制裁の沖縄支店とはまた違い、自身が元マジシャンだった経歴を生かし、マジックグッズやテクニックを応用した制裁を科す。ちなみに格闘能力は他の工作員と違い、低い。
荒羽 天馬(あらわ てんま)
怨み屋本舗横浜支店の支店長。サングラスをかけており、ギターを所有。口癖は「シェケナ」で、依頼を受けるときも「シェケナべく」と言っている。里奈からは「シェケナさん」とあだ名を付けられてしまっている。ロックバンドのラモーンズに傾倒している。金にうるさくケチ、車は安くて故障しにくい国産のコンパクトカーを好むという合理的な面もある。里奈の嘘破術によると、嘘をつくときにサングラスを触る癖がある。
かつては「怨み屋本舗に荒羽あり」とまで言われる怨み屋の後継者の最有力候補と言う逸材であったが、現在は何らかの事情で仕事はほとんど巣来間がこなし、自身はサポートに徹している。非常に高度な声帯模写の技術を有しており、老若男女さまざまな声を出す事が出来る。
実は幼少時、音楽に天才的な才能を発揮し、強気な性格だったが、両親が航空事故で亡くなり、叔父夫妻に引き取られてからは、彼とその家族に殴られ、虐げられる生活を送っていた。学校でもいじめに遭っていたが、サングラスをかけると相手の眼を見なくていいため強気になれることに気づき、本来の気の強い性格で反撃を開始した。現在も、サングラスを外すと一転して弱気な性格になり、それが原因で怨み屋(本店)になることができなかった。
音に強いとあって、制裁方法は開発した特殊な音を使い感情をコントロールしたり、身体機能を狂わせるのがやり方。また、先述の声帯模写で対象の不利な証言を作り出すこともある。また、怨み屋や相果川同様に琉球空手の使い手。
第1部『怨み屋本舗』19巻133話の回想シーンでは、先代の怨み屋と新人の頃の現・怨み屋と相果川と共に登場している。
曽武川 由香(そむかわ ゆか)
横浜支店の工作員。22歳。荒羽や巣来間曰く、性格が悪い。里奈が横浜に出向していた時には入院していた。怨み屋のことを「怨み屋姐さん」と呼ぶ。里奈の嘘破術によると、嘘をつくときに右手の人差し指を立てる癖がある。現時点では全容が明らかになっていない「怨み屋本舗再起動(リブート)計画」に加担している描写がある。
表向きは6000種もの香りを嗅ぎ分けることが出来るパフューマーで、どんな香りも自在に調合できる腕を持つ。様々な香りを調合して相手の感情や行動を、ある程度コントロールすることが出来るが、怨み屋のメンバーのように強い信念と意思を持つ人間や嗅覚の鈍い人間には効果が低い。「女」であることを最大の武器とし、決して女を武器にしない怨み屋とは何かと反目し合っているが、お互いの実力は高く評価している。
鏡に自分の顔を映し、自己暗示によりメイドやレディースなど様々な人格になりきることができる。
赤ん坊の時に現金3000円(ミスであろうが描かれていた紙幣は2004年から発行された新札であった)と共にコインロッカーに捨てられているのを発見され、施設で育つ。生まれつき優れていた嗅覚を気味悪がられ、引き取り手には恵まれなかったが、11歳の時に裕福な家庭に引き取られた。16歳の時に養父の事業が破綻、両親に保険金目当てで殺されかけられた所を別件で依頼を遂行しにきた先代の怨み屋らに助けられる。その際に正当防衛とはいえ母親を殺害したことを見初められ、怨み屋本舗に加盟した。
対象者に自分をわざと襲わせ、殺人未遂犯として社会的抹殺をする方法を好む。だが、第二部で入院中だったのも、刺された位置が悪く全治3カ月の大怪我を負わされたためであり、怨み屋は呆れている。

厚木支店

かつて厚木に存在した支店。正義の名目で罪の無い人間まで殺し始めるなど暴走し、本店との抗争の末に壊滅した。しかし残党が密かに存在していることが示唆されている。

千葉、埼玉支店

情報屋が情報提供している。存在のみで詳細は明らかになっていない。

協力者

ドクター
医師免許はあるが開業届を出していないモグリの医者。怨み屋を「お嬢様」と呼ぶ。怨み屋の社員ではないが、外科手術や薬物関係のサポートをし、時に直接手を下すこともある。
初老の男だが、常に顔の上半分を変わった仮面をつけることで隠しており、外出時も帽子を目深に被りサングラスとマスクをするために素顔は判然としない(但し、初登場時にはマスクは付けていなかった)。また、マゾヒストで怨み屋に虐待されることを悦びとしているが、逆に怨み屋を解剖して犯したいというサディスティックな性癖も持ち合わせる。人体を弄り回すのを至上の喜びとしている。
かつて聖福教・総務部長を宝条栞の顔そっくりに整形したことから、口止めを狙う総務部長に命を狙われる。そこで聖福教と手を切り、宝条栞を当時の先代怨み屋に引き合わせる。そのため、怨み屋とシュウとは昔からの知り合いである。
早乙女(さおとめ)
元怨み屋工作員。元傭兵。現在、日本国内の山中にて私設刑務所を運営している。金次第で誰でも服役させる。
泡森(あわもり)
私設刑務所の看守。左眼に眼帯をしている。普段は笑顔を見せていて大人しそうな青年だが、実は物凄い短気ですぐに囚人に暴力を振るう。

警察関係者

寄木 聡(やどろぎ さとし)
警視庁松島署の刑事課課長代理。ノンキャリアで階級は警部。42歳(10巻第72話)。髪をツンツンに逆立てており、口の左下に傷があるのが特徴。公正明大を信条とする経験豊富な刑事で優秀な捜査官。
登場した当初は被害者(被疑者)に対して軽はずみな言動を見せ、無能刑事として振舞うことで相手から情報を引き出すという鼓動を見せていた。しかし、次第に厳格な一面が多々現れていき、被疑者にズバリ直接切り込んだ質問をするようになり、(怨み屋の標的にもなった)警視監の轢き逃げを揉み消した警察内部の不正を許さず、署長と副署長の圧力も意に介さなかった。先輩であり、怨み屋により抹殺された悪徳刑事の竜ヶ崎から唯一教えられたことを守っており、証拠を固めてから動くリアリスト。
怨み屋が起こしたり関わった刑事事件を担当することがあり、次第に怨み屋の存在を感じ取るようになる。先輩の刑事と後述の諸田が怨み屋によって抹殺されたそれぞれの事件から、怨み屋の存在を確信し、その実態に迫ろうとする。
秦野 誠一(はたの せいいち)
寄木聡の部下。階級は巡査長。
刑事としては未熟で寄木によく不備を指摘される。始めは上司の寄木を「空気が読めないオヤジ」などこき下ろしていたが、次第に彼の人格や実力がわかるようになっていき、尊敬し始める。母親が殺害された里奈に対して同情しており、何度も不幸な事件に巻き込まれた彼女のことを亡き妹と重ねている。内心では「里奈ちゃん、おれが必ず守ってあげるからね」と考えているが、寄木聡からは「被害者に恋愛感情を抱くな」と釘を刺されている。
諸田 和友(もろた かずとも)
警視庁鉄道警察隊所属の警察官。後に本庁の刑事部刑事総務課に異動(第45話)。階級は巡査部長。
情報屋の「耳(情報提供者)」で、警察の捜査情報を流している。パチンコ・競馬にのめり込んで多額の借金を背負っており、情報屋にリークするようになったきっかけでもある。
私生活や外見とは裏腹に優秀で、柔道にも長けている実力者。強請るために情報屋の正体を突き止め、本名を暴露する(第55話)。怨み屋からの協力要請に対して、これを利用して怨み屋も強請ろうと考えを許諾。しかし、実は罠で「実質的殺害」にされる(第57話)。
寄木 和哉(やどろぎ かずや)
神奈川県警刑事部捜査二課所属の刑事。階級は警部補。寄木聡の6歳下の従弟。右眉の上に傷がある。
詐欺事件のエキスパートで、巣来間が持っているのと同じスペードのエースのストラップを持っている。警察官だった父親の事故死に「サーベル・エース」が関わっているという密告を受け、密かに探っている。警察幹部にもサーベル・エース関係者がいることに勘付いている。
謹慎中に美崎の計略にかかり巣来間を誤認逮捕し、警察組織から単独行動を取るようになる。事件収束後は部下の責任を取り停職処分を受け、左遷された。
美崎 優(みさき ゆう)
神奈川県警捜査二課の刑事でプロファイリングと犯罪心理学を専攻している。寄木和哉の相棒。33歳、独身。怨み屋と雰囲気が似ている女。
その正体は巣来間や寄木が追っていた架空の組織「サーベル・エース」の黒幕であり絆創膏の女の正体。本来の性格はプライドが異常に高く、優れた人間である事を自負しており自分以外の人間を愚民として見下している。
10歳の頃に年齢を偽ってペンフレンドとなった男を巧みに操り、面白半分に通り魔事件を引き起こさせた。その時に遭遇した寄木家に保護され寄木家との接点が出来る。
心理学者だった実の父親とは近親相姦の間柄で、最後の一線は20になるまでお預けだった。無理やりされたというわけではなく、美崎も父親のことを愛していたが、18の時に父が事故で死亡。父と面影が似ていた巣来間風助の父、良助のファンであり求愛するも拒絶され、初めて自分の思い通りならなかった屈辱からプライドを大いに傷つけられる。7年後警察官になった際、良助夫婦が仲睦まじくしているのを見て憎悪を抱き、練炭自殺に見せかけ殺害。また、事件に気付いた寄木の父も事故に見せかけ殺害する。
その後、絆創膏の女として「サーベルエース」を作り様々な詐欺を働いて荒稼ぎした上に、自身の考案した巧妙な犯罪の手口をマニュアル化し有料で悪人達に提供(悪意の拡散と自称していた)。更にネット上で歪んだ正義感を持つ正田に目を付け、闇の警察官に仕立て上げ河原を含む10人以上を間接的に殺害。正体が発覚後、正田に撃たれ死亡したように見えたが、偽装であり日本国外にこれまでの犯罪で得た15億円と偽造パスポートで逃亡しようと画策。逃亡寸前に偽装を見破った巣来間に追い詰められ本性を表し、河原以外はただの暇潰しと実験で殺しただけに過ぎず、河原を殺したのも自分に屈辱を与えた男の息子を苦しめるため、と言い放ち巣来間を銃で殺そうとしたが、逆に激怒した巣来間に今までの怨みを込めて何度も殴られた。その際、巣来間のミスディレクションで、詐欺で儲けた金を全て失った上に、駆けつけた警察に包囲され寄木和哉により逮捕、全国に醜態を晒す事になる。
逮捕後の実況見分中に何者かに正田育成に失敗したマヌケと言われ、遠距離から狙撃され死亡(このことが第3部への引き金となる)。

聖福教

信者約4万人を抱える中堅クラスの新興宗教団体。政界と深い繋がりを持ち、ある程度の事件なら揉み消してしまうほどの力を持つ。また、強引な勧誘法などでしばしば問題視されている。 第1部における最終的な敵と言え、第1部のラストで怨み屋の仕向けた策略により麻薬取引の罪を着せられ壊滅する。

総務部長
本名は桐野 美鈴(きりの みすず)。普段は冷静な怨み屋もこの女に対しては激しい怒りを露にする。病床の三像院輝子に代わって事実上、聖福教を取り仕切る人物。普段は帽子によって素顔がわかりにくくなっており、信者ですら側近で無い限りは男女の区別すらつかないが女性である。怨み屋と同じ顔を持つ。鼻をほじるのが癖。
自分本位な性格で神といったものもまったく信じていない。当然、聖福教の教えも例外ではなく、道具程度の認識である。後述の宝条家への一連の行為や、時々褒美を授けることで上納金を効果的に集めるやり口など、とかく他者を操るのが上手い。彼女が取り仕切るようになってから、教団は不法な勧誘やマルチ商法紛いの体制へと変貌する。
聖福教の家に生まれ、聖福教を信じる両親を内心では馬鹿にしていた。高校時代、本人は容姿が醜かったためにいじめに遭っており、そこを正義感が強かった当時の宝条栞(同じく高校生)に助けられたことから、彼女に憧れを持つ。以後、変質的なストーカー行為を起こすようになるが、拒絶されたことから最終的に怨みを持つ。宝条家が聖福教被害者団体の弁護士だったことを知ると、「夢のお告げ」と称して親や聖福教の支部長の協力を得て宝条栞そっくりに整形し(これを行ったのはドクター)、宝条栞として悪事を行って彼女を貶める。最終的に、狂信者を煽って宝条家を襲わせ、宝条栞が恨みを持つと同時に、宝条栞が怨み屋になるきっかけを作る。その後、この時の功績をきっかけに聖福教で地位を持ち、両親も謀殺して、現在の地位まで進む。
物語終盤、怨み屋を追い詰めて彼女を射殺したかに見えたが、実は替え玉(過去に怨み屋が社会的抹殺にした人物をドクターが整形)であり、直後に怨み屋に密かに誘導された木経透子から(瓜二つの同じ顔のため)怨み屋と間違えられ、刃物で滅多刺しにされ瀕死状態になり、絶望の中で死亡した。なお、その死体は、怨み屋の存在に気付いていた寄木に対して、彼女が死んだと思わせる狙いもあった。
三像院 輝子(さんぞういん てるこ)
聖福教の教祖。72歳。作中直接は登場しない。
輝子自身は病気のために、既に数年公の場に姿を出しておらず、教祖代理の弱冠10歳であるひ孫・三像院輝臣(てるおみ)を擁立した総務部長が事実上教団を取り仕切っている。勧誘手法など何かと問題が取り沙汰される教団であるが、輝子の現役時は比較的まともな教団と認識されており(問題が無かったわけではない)、おかしくなるのは、彼女が病に伏した後、特に総務部長が取り仕切るようになってからである。
岩近(いわちか)
聖福教の総務部長の側近。左目下の大きなホクロが特徴。かつてフランス軍の傭兵部隊(現実のフランス軍には傭兵部隊は無い)に所属していた経験を持ち銃の扱いに長けている。
総務部長の死亡後は詳細不明であったが、第3部において再登場し、相変わらずマルチ商法紛いのことを行なっており聖福教の手口と同じく、部下を洗脳して詐欺同然の行為を善行と思い込ませていた。最終的には怨み屋の策略により逮捕されて破滅した。

恨み屋商会

謎の復讐代行業者。第2部のラストに美崎を暗殺した張本人でもあり、これが第3部への引き金にもなる。

大多喜(おおたき)
本名は中滝 克彦(なかたき かつひこ)。依頼人との会話の声を録音しては、それをネタに脅迫をしている。
最期には怨み屋の謀略によって、雇っていた工作員によって実質的殺害される。

その他の人物

第1部から登場

漆原 正太郎(うるしばら しょうたろう)
漫画家でアニメ化もされ大ヒットした「電脳探偵K」の作者。初登場時は独身だったが、7巻42話の1ヶ月前に結婚。何度か怨み屋に依頼を行ない、また関わった。
自分の周りで起きた事柄を漫画のネタにしてしまう程タフな性格(例えば初登場時でのストーカー被害を元に、「ストーカーガール」と言う新作を刊行していた)。しかし、怨み屋を題材にしようとした時は本人から警告を受けている。また、読者を大事にしたいなどと言っているが、援助交際など矛盾した行為も行なっていた。
その後も木経薫をアシスタントとして雇っていたことや、編集者が自身の名を利用して女性問題を起こしていたことなどで怨み屋と関わる。
ある種、作者本人を投影した人物となっている。挨拶をしない人間が嫌い。
漆原 華蓮(うるしばら かれん)
漆原正太郎の妻。初登場時に、浮気した正太郎を見開きで罵詈雑言と共に殴り飛ばした。その後の登場はなく、再登場したのは3部から。女好きの夫に愛想を尽かしたのか、自分も夫の編集者と浮気を開始。かすみという妹がおり、浮気癖があるため正太郎にぶつけることでふたりを内密に付き合わせた。
華蓮の母親は妹ばかり可愛がっていたため、実の妹に対する愛情は薄い。そのため、夫の性欲を刺激するため妹の排泄シーンやシャワーシーンを平然と見せていた。
ヨシエ
都内に24軒のアパートを所有する総資産20億円の未亡人。
ホストクラブに通い詰めて熟専のシュウの上客となっており、シュウの為に怨み屋と火花を散らしたこともある。
木経 透子(きつね とうこ)
キツネ顔で極度の妄想癖・虚言癖のある、自称天才。性質の悪い女で人を陥れる事に関しては頭の回転が早く、行動力がある。
幼少時より裕福な環境で自己中心的な母親に過剰に保護されて育った為、極めて自己中心的で我侭な性格が形成された。ある妻持ちの男性に一目惚れして卑劣なストーカー行為をしていたが、怨み屋によって報復される(ただし、「社会的抹殺」よりやや軽い)。以後、怨み屋の存在を感じ取り、弟・薫共に様々な手段を持って復讐を試みる。
怨み屋にその執念深い性格を見込まれ、怨み屋は聖福教内部にいると知らされ復讐のため入団。最終巻にて知らず知らずのうちに怨み屋に誘導され総務部長を怨み屋と間違えて刃物で殺害し逃亡。その後の行方は不明。
木経 薫(きつね かおる)
木経透子の弟。姉と同じくキツネ顔で妄想癖・虚言癖のある男。一人称は「拙者」。語尾に「ござる」をつけ、姉のことを「姉上」と呼ぶ。親指をくわえるのが癖。口癖は「イジメは倍返し〜」。
姉同様、人を陥れる事に関しては頭の回転が早く、執拗で狡猾な嫌がらせを敢行する青年。十二月田を追い詰めるも、最終的には怨み屋の手腕に敗北。肉体的、精神的、共に制裁を受け、東京が怖くなって実家へ帰ってしまった。
J(ジェイ)
情報屋の「耳」。情報屋のことを「ダンナ」と読んでいる。
常にスーツに、サングラス、マスク、そして「J」のロゴが入ったキャップを身に付けているため性別や素顔は不明(口調から男性と思われる)。よほど警戒心が強いのか、情報屋に報告する時は人気がなく見晴らしのいい河川敷で電話することが多い。
第2部では寄木和哉と接触、第3部では復讐代行業の取材を計画する週刊誌の記者、秀島に怨み屋の名刺を渡している。その際に秀島を利用すれば情報屋の下請けから「親」になれるのではないかと考え、情報屋との約束である「怨み屋に不利な情報は流さないでくれ」というのを破っている。情報屋の依頼で先代怨み屋の消息を調べ、彼女の住まいが全焼していることを教えた。
黒須川 真(くろすがわ まこと)
弁護士。怨み屋への依頼者の弁護人(一般民事や法律事務など)としてしばしば登場するが、怨み屋との直接的な関係は特に描写されてない(そもそも初登場時は、怨み屋に依頼する前の段階で関わっていた)。『リセットマン』など、同作者の他作品にも登場し、同作者作品での弁護士の記号的な面が強い。
異常な程の潔癖症であるが、初登場時を除いて特に描写されてない。
手塚 和夫(てづか かずお)
都立舎人川西高校の数学教師。表情をほとんど変えないことから、生徒達からは「テツカ」(鉄仮面の意味)と呼ばれている。悪人ではないが平穏な生活を求めており、学校内のいじめにも無関心。
物語終盤、体育教師の品川にカツアゲ等の虐めを受けていたため怨み屋に社会的抹殺を依頼。怨み屋に対面した際、彼女が首に掛けていたネックレスから、過去に川西高に在籍していた(被害に遭った事件も相まって強い印象のあった)北条栞の存在を思い出し、高校の過去の卒業アルバムを確認しその正体に気付く。その後、母がハマって自分の人生に害を及ぼしていた聖福教の壊滅を依頼、総務部長との最終決戦の引き金ともなった。
北金目 健治(きたかなめ けんじ)
里奈の義父。表向きは優しい父親を演じ、妻(里奈の実母)にも良い顔をしているが、裏では里奈を恒常的にレイプし、性欲のはけ口としていた。里奈の男性嫌いの元凶。
怨み屋によって不良外国人のジャックにレイプされて同性愛者に変えられてしまう。女性に触られると蕁麻疹が起きるほどの女嫌いとなり、言動もオカマのそれとなって、健治の方から離婚を切り出すという形で処理される(里奈はこの代金を払うために工作員として怨み屋に入る)。
その後、麻薬成分を含んだ催淫剤の虜となり、その代金のため、女装して路上強盗に及ぶようになる。やがて強盗で1人を刺殺し、さらに里奈の家へ強盗に入り、里奈の母を殺して貯金を奪い取る。その怨み屋達によってゲイの不良外国人の集まりで薬を幻覚を引き起こす物に摩り替えられ、錯乱したジャックにナイフで滅多刺しにされて死亡する。
伊与田 マサル(いよだ まさる)
情報屋の知人で、情報屋が閲覧するホームページ「亀っ子クラブ」の運営者。初登場時は中学三年生の少年。
動物が好きで、それが縁で情報屋と知り合う。また正義感が強く、苛められていた同級生を助けるが、それが原因で不良たちに目をつけられ、愛犬を殺された挙句、自身も耐え難い屈辱を受ける。その後、事情を知った情報屋が怨み屋に働きかけ、彼を守る。
第3部で高校生となって登場。車上荒らしに間違われ、正義の味方を自称する通り魔グループによって殺害されてしまい、情報屋が自称正義の味方達に報いを受けさせた。

第2部から登場

河原 綾乃(かわはら あやの)
区役所に勤める巣来間の同僚女性。当初は巣来間をうだつの上がらない男だと思っていたが、次第に彼の隠された魅力に引かれていくこととなる。手入れの行き届いた指先や、時折のぞかせる鋭い視線から何かを感じ取り、何かと巣来間のことを気にかけている。
美崎が洗脳した正田によって殺害され、その犯人が巣来間という疑惑をかけられてしまった。しかし、綾乃の用心深さによって真犯人は正田であることが発覚。彼女の仇である正田と相対した時は、普段冷静な巣来間も激情を露わにしていた。
サーベル・エース
巣来間と寄木和哉が追う詐欺集団。左眼の下に絆創膏を貼った「絆創膏の女」が、さまざまな犯罪の「マニュアル」なるものをばら撒き、犯罪を助長している。
その正体は美崎ただ一人で行っていた架空の犯罪組織だった。
正田 善人(しょうだ よしと)
幼少時から歪んだ性格の両親に身勝手な正義の価値観を押しつけられ中学生の時から「正義」の名の下にいじめやカツアゲを実行するようになる。高校卒業後ネット上に犯行予告したことで逮捕されるが、その事がさらに屈折した正義感を持つようになる。
そしてネットで知り合ったサーベル・エース(=美崎)に闇の警察官として働くよう持ちかけられ、独自の身勝手な理論で10人以上の人間を「正義」のために殺害(中には直接関係のない巻き添えを食らった人間も)。さらには美崎に扇動されて河原も無残に殺害する。
直情的で粗暴な性格の反面、非常に用心深く今まで証拠も残さず大量殺人を成功させてきたが、その用心深さが仇となり巣来間の罠にかかり焼死。正義のために振りかざしていた自分の銃弾によって、自身を抹殺することとなってしまった。

第3部から登場

冬月 かすみ(ふゆつき かすみ)
漆原正太郎の義妹(妻・華蓮の妹)。浮気癖があり、妻帯者に惹かれる性格。
その時付き合っていた男性の妻が報復のためにプロストーカーを雇い、ストーキングされる。そしてシャワーシーンや排泄シーンを隠し撮りされて動画サイトに投稿され、このことから部屋に引きこもるようになる。
このことを知った漆原正太郎の依頼で怨み屋が動き、プロストーカーは抹殺される。このことで、かすみは恩人である正太郎と不倫関係になる。しかし、実は姉の華蓮が正太郎と肉体関係になるように誘導してのことであった。
秀島 雅史(ひでじま まさふみ)
週刊誌の記者。1巻から小さなコマであるが幾度も登場している。
過去にいじめを格闘技(日本拳法)を習う事で克服している。怨み屋の存在を知り、調査を行う。カツアゲで息子を殺害された母親の元に怨み屋の名刺を送って餌にし、怨み屋を誘い出して取り押さえようとたが簡単にバレてしまい、逆に怨み屋に叩きのめされて、金に困っていることをネタに協力させられる。しかし、怨み屋の本当の目的は、秀島を標的の殺害のための使い捨ての工作員にすることであり、標的の一家を目茶苦茶にした首謀者として、標的に滅多刺しにされて死亡する。
栓谷 元弥(せんたに もとや)
オンラインゲームのいわゆる廃人プレーヤー。恨み屋商会の協力者。「策士」を自称している。
大学の工学部出身で爆発物の製造も得意。会社が倒産してネットカフェで暮らしていたところ、突如現れた恨み屋商会により犯罪の指南を受ける。「ズィンクアロイ」というオンラインゲームの廃人プレーヤーで、現実とゲームの世界を混同しているニートのタックンを巧みに操り、爆弾で標的の指を破壊すると言う方法を用いて、RMT(リアルマネートレーディング。ゲームの金品を現実のお金と取り替える行為)の商売敵の指を破壊し、荒稼ぎしていた。
怨み屋の標的となるが、持ち前の警戒心とタックンを身代わりにした策で一度は怨み屋の裏をかいて爆弾で里奈に重傷を負わせる。しかし、最後は彼女を殺すために製作中の爆弾を逆に爆発させられて、両腕を失い、さらに両目を失明する。また、無申告であったRMTの売上げを税務署に密告され、さらにタックンとの通話記録から一連の爆弾事件の犯人として逮捕される。

書誌情報

栗原正尚 『怨み屋本舗』 〈集英社・ヤングジャンプ・コミックス〉 全20巻

  1. 2001年11月19日発売、ISBN 4-08-876231-2
  2. 2002年5月17日発売、ISBN 4-08-876303-3
  3. 2002年10月28日発売、ISBN 4-08-876363-7
  4. 2003年3月19日発売、ISBN 4-08-876420-X
  5. 2003年7月18日発売、ISBN 4-08-876479-X
  6. 2003年12月18日発売、ISBN 4-08-876545-1
  7. 2004年4月19日発売、ISBN 4-08-876604-0
  8. 2004年8月19日発売、ISBN 4-08-876664-4
  9. 2004年12月17日発売、ISBN 4-08-876727-6
  10. 2005年4月19日発売、ISBN 4-08-876791-8
  11. 2005年8月19日発売、ISBN 4-08-876844-2
  12. 2005年12月19日発売、ISBN 4-08-876899-X
  13. 2006年5月19日発売、ISBN 4-08-877071-4
  14. 2006年7月19日発売、ISBN 4-08-877118-4
  15. 2006年8月18日発売、ISBN 4-08-877135-4
  16. 2006年9月19日発売、ISBN 4-08-877150-8
  17. 2006年11月17日発売、ISBN 4-08-877180-X
  18. 2007年3月19日発売、ISBN 978-4-08-877245-5
  19. 2007年7月19日発売、ISBN 978-4-08-877301-8
  20. 2007年10月19日発売、ISBN 978-4-08-877343-8

栗原正尚 『怨み屋本舗 巣来間風介』 〈集英社・ヤングジャンプコミックス〉 全6巻

  1. 2007年12月19日発売、ISBN 978-4-08-877373-5
  2. 2008年4月18日発売、ISBN 978-4-08-877437-4
  3. 2008年7月18日発売、ISBN 978-4-08-877480-0
  4. 2008年10月17日発売、ISBN 978-4-08-877532-6
  5. 2009年1月19日発売、ISBN 978-4-08-877584-5
  6. 2009年6月19日発売、ISBN 978-4-08-877652-1

栗原正尚 『怨み屋本舗 REBOOT』 〈集英社・ヤングジャンプコミックス〉 既刊8巻(2010年10月現在)

  1. 2009年7月3日発売、ISBN 978-4-08-877687-3
  2. 2009年7月3日発売、ISBN 978-4-08-877688-0
  3. 2009年9月18日発売、ISBN 978-4-08-877710-8
  4. 2009年11月19日発売、ISBN 978-4-08-877770-2
  5. 2010年2月19日発売、ISBN 978-4-08-877792-4
  6. 2010年4月19日発売、ISBN 978-4-08-877846-4
  7. 2010年7月16日発売、ISBN 978-4-08-879002-2
  8. 2010年10月19日発売、ISBN 978-4-08-879049-7

テレビドラマ

テレビ東京系列でテレビドラマ化。金曜スポパラ内ドラマ24の第4シリーズとして2006年7月14日より9月29日にかけて放送されたテレビ大阪のみ6日遅れで放送。

また、2008年1月6日には『怨み屋本舗スペシャル 家族の闇 モンスター・ファミリー』が放送された2008年3月19日にリリースされたDVD版のタイトルは『怨み屋本舗スペシャルI 家族の闇 モンスター・ファミリー 真実の結末ノーカット版』。TV版とは若干ストーリーが異なるネット局は、テレビ東京系6局と岐阜放送。なお、岐阜放送は、今回独立局で唯一のネットかつテレビ東京系と同時での放送である(2006年版は未放送)。ちなみにスペシャルの放送に先駆け、関東地区のみ4日連続(2008年1月2日~5日深夜、1日の放送で2~4話ずつ)で2006年版の再放送を実施した。テレビ愛知のみこの再放送を4日連続同時ネット。

2009年1月7日には水曜ミステリー9特別企画として『怨み屋本舗スペシャル2 マインドコントロールの罠』が放送されびわ湖放送・テレビ和歌山・岐阜放送も同時ネット、エンディングにて同年夏より新シリーズを放送することが発表された。

2009年7月3日より9月25日まで、ドラマ24の第16シリーズとして『怨み屋本舗 REBOOT』が放送していた。2006年版は1話完結(11・12話を除く)であったが、『REBOOT』では1つのエピソードを前・後編の2話に分けて放送していた。

なお、登場人物などの設定は原作とは少し異なる。

キャスト

怨み屋工作員

怨み屋
演:木下あゆ美
復讐代行業を営む謎の美女。普段は黒のロングヘアのウィッグを付けて変装しているが、状況に応じて素顔の茶色のショートヘアに戻す。都内高級ホテルのスイートルームに定宿している。蒼い蝶の標本のコレクションを大切にしているこれが新城聖美との関連を示唆する伏線になっている。。愛車は2006年版と『スペシャル』ではシトロエン・C3プルリエル、『スペシャル2』ではフィアット・500、『REBOOT』ではプジョー・207cc。
情報屋(初代)
演:寺島進(2006年版~スペシャル2)
怨み屋のビジネスパートナー。秋葉原に「ホキマ情報研究所」という事務所を構え、ありとあらゆる情報を入手する。『スペシャル』と『スペシャル2』では船の中に、『REBOOT』では新大久保2代目との初対面時の怨み屋の言動より。に事務所を移転している。『スペシャル』において本名が獅堂 詠示であることを春日に暴かれる。『REBOOT』での所在は不明仕事を引き継いだ2代目情報屋も把握していない。。ペットはパグのリンダ。
情報屋(2代目)
演:加藤雅也『スペシャル2』のエンディングにおける『REBOOT』の予告には寺島進が出演していた。(REBOOT)
初代から仕事を引き継いだ新たな情報屋。自称「世界一の情報屋」。いつでもタバコを吸える場所に居たいという理由から滅多に外出はしない(怨み屋曰く「引きこもり」)程の超ヘビースモーカーであったが、『REBOOT』第7話で依頼料の大幅減額の条件として怨み屋によって半強制的に禁煙させられ、以後は火の点いていないタバコを銜えているようになる。12年前、世界放浪の旅から帰国した時には家族全員が亡くなっ