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惡の華/押見修造

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著者: 押見修造
巻数: 6巻

押見修造の新刊
惡の華の新刊

最新刊『惡の華 6


出版社: 講談社
シリーズ: 少年マガジンKC


惡の華の既刊

名前発売年月
惡の華 1 2010-03
惡の華 2 2010-09
惡の華 3 2011-02
惡の華 4 2011-08
惡の華 5 2012-01
惡の華 6 2012-06

惡の華』(あくのはな)は、押見修造による日本の漫画作品。『別冊少年マガジン』(講談社)2009年10月号(創刊号)から連載中。作品名はボードレールの同名詩集による。

あらすじ

クラスの美少女・佐伯奈々子に密かに思いを寄せる春日高男。ある日、出来心により彼女の体操着を盗んでしまうが、その光景を嫌われ者の女子・仲村に目撃されてしまう。

登場人物

春日 高男(かすが たかお)
本作の主人公。ひかり市立南中学校2年1組。クラスメイトの佐伯奈々子に1年前から片思いをしている。趣味は読書だが(クラスメイトにもそのように認知されている)中でもボードレールの『悪の華』を好んでいる。ただしテストの成績は芳しくない。モラル意識が高い分、潔癖症気味で、思春期独特のアイデンティティを過剰に意識するあまり、理性と欲望の間で揺れる自身の内面と現実社会との隔たりに悶々としている。家族構成はやや神経質な母親と大らかで読書好きの父親がいる。
出来心で佐伯の体操着を盗んだところ(当初は盗むつもりはなく、仲村の足音に驚いて偶発的に持ち帰ってしまったと言った方が正しい)を仲村に目撃され、彼女から「契約」と称した無理難題を押し付けられるようになる。
仲村 佐和(なかむら さわ)
春日の真後ろの席に座っている女生徒。普段は無表情かつ冷淡で眼鏡をかけているが、春日と2人きりになった際には感情表現豊かで、眼鏡も外していることが多い。非常に毒舌家かつ非社交的な性格で、一般的な建前や常識をことごとく否定する態度を取るため周囲との軋轢が絶えないが、本人は全く意に介していない。自身の弱い面を全く見せず、教師も怯ませるほどの図太い威圧感を放ち、誰に対しても協調せずしばしば暴言を吐くため、クラスメイトや教師からは理解不能な問題児として疎まれている。
偶然に春日の秘密を知った後は、一方的に「契約」を結び春日を脅す。脅迫内容は主に彼の片思い相手である佐伯に絡んだ物が多いが、春日の交友環境を壊すことを目的とせず、春日自身の性欲や背徳的な欲求を全てさらけ出し、自覚させることを強要するが、真意は不明。本人曰く、「(自分は)きっと変態なの」とのこと。
佐伯 奈々子(さえき ななこ)
クラスの美少女。そのルックスの良さと、おしとやかな雰囲気から男子人気は高い。成績優秀であるがそれ故に習い事を多く抱えている。周囲からはしっかりした優等生のイメージを持たれているが、同時に内面には自己不一致の悩みを抱えている様子。
とある事情でクラスメイトから仲村同様避けられるようになった春日に自分から声を掛けたり、クラスで孤立している仲村を昼食に誘ったりと性格も善良。自身の体操着を盗んだ犯人に怯えたり、春日に誤って胸元に飛び込まれてしまった際に思わず逃げ出してしまったりと純粋な面も多い。
山田(やまだ)
春日の友人。普段は明るいが、春日が避けられるようになった折には手の平を返して素っ気なく振る舞ったり、兄からDVDを借りて喜んだりするなど、典型的な中学生らしい性格をしている。
小島(こじま)
春日の友人。太めな山田とは対照的に痩せ型である。眉が濃い。春日は嫌がっているがしばしば佐伯に関して性的な話題を口にしている。
木下 亜衣(きのした あい)
2年1組の女生徒で、奈々子の友人。気が強くややキツイ性格。女子のリーダー的存在で自ら率先して場を仕切るが、感情が表に出やすく取り乱しやすい面もある。
下山(しもやま)
2年1組の担任を務める男性教師。学業に無関心な上に暴言を吐く仲村には手を焼いているが、気圧され気味の様子。

書誌情報

押見修造 『惡の華』 講談社〈講談社コミックス〉、既刊2巻(2010年9月17日現在)

  • 第1巻、2010年3月17日初版発行、ISBN 978-4-06-384277-7 - あとがき、作品解説などの描き下ろしページあり。
  • 第2巻、同年9月17日初版発行、ISBN 978-4-06-384370-5-

外部リンク