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月華美刃/遠藤達哉
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著者: 遠藤達哉
巻数: 全5巻
最新刊『月華美刃 5』
『月華美刃』(げっかびじん)は、遠藤達哉による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)2000年51号に読み切りとして掲載され、『ジャンプスクエア』(集英社)2010年6月号から連載中。話数カウントは「○の噺」。
概要
『竹取物語』をモチーフにした、和風ファンタジー。
短編集『四方遊戯』に収録されている『月華美刃』は本作の前身。読み切り版については後述に記載する。
あらすじ
月の皇都・迦護女都(カゴメノミヤコ)は、月の帝である銀后・竹之内フジヤにより治められていた。そのフジヤが病に倒れ、皇位奪還を狙う梅之内家、皇都でテロを起こす転宮党が動き出す――。
フジヤの娘で問題児の皇女・竹之内カグヤは母が倒れたことを機に、皇女の自覚を持ち始め、元服式に出ることを決意。しかしその元服式を執り行う最中、テロが勃発し、皇位を守るため地球へと渡る。
登場人物
月の人々
本家・竹之内家
- 竹之内 カグヤ(たけのうち カグヤ)
- 主人公。銀后(月の帝)皇女。8月15日生まれ。皇女らしからぬ問題児ではあるが、素直で甘えん坊な性格。母・フジヤをが倒れ、それを機に皇女としての自覚を持ち始める。皇紀1502年、銀后不在のまま元服式を執り行う最中、転宮党の襲撃を受ける。皇位奪還を阻止すべくフジヤから女皇を示す巫暈支(フツヌシ)を託され、月を出て、穢星(地球)へ渡る。
- 竹之内 フジヤ(たけのうち フジヤ)
- 第44代目銀后で、カグヤの母。万民から慕われ、先々代の荒れ果てた皇都から現在の平和な皇都へと建て直した人物。強く、気丈に振舞っているが身体が弱く、余命も幾許と告げられている。カグヤの元服式直前に倒れるものの、巫暈支をカグヤに託し、地球へと送り出した。現在は生死不明。
カグヤの親近者
- 讃岐 シシマロ(さぬき シシマロ)
- 春宮近衛大将。穏やかな性格。カグヤの世話役で、彼女が幼いころから仕えている。 カグヤを地球に送り出し、父のミヤツコマロに彼女を匿うように告げた後は生死不明。
- 萩じい(はぎ) / 菊じい(きく)
- 侍講。カグヤの悪さに手を焼いている。カグヤが月を出てからは生死不明。
- しらたま
- カグヤに懐く謎の生物。カグヤとともに穢星へ渡る。
分家・梅之内家
- 梅之内 フユヒト(うめのうち フユヒト)
- カマドヤの夫。かつての梅之内のイメージを拭おうと奔走している。しかし裏ではテロリスト・転宮党と手を組んでおり、カグヤとフジヤの暗殺を企んでいる。フジヤが倒れたことを好機に皇位奪還を狙う。
- 梅之内 カマドヤ(うめのうち カマドヤ)
- 梅之内家当主。銀后になるため竹之内からの皇位奪還を狙う。
- 梅之内 イズミヤ(うめのうち イズミヤ)
- カマドヤとフユヒトの娘。
- 一見すると優雅で上品な少女であり、アイドル活動も行っており、兵や一般人から人気を得ている。しかし、狂皇ハトヤの起こした悲劇の話を「素敵なお話」と笑顔で聞いたり、内心で自分の母親の頭を串刺しにする妄想をしたり、彼女や大叔母を「能無し」「すり潰してやりたい」と毒づいたりする狂気じみた側面も持ち合わせている。
- 梅之内 ハトヤ(うめのうち ハトヤ)
- 第42代銀后。狂皇とも呼ばれ、巫暈支で多くの民を殺害してきた。このため現在でもその悪行は語り継がれ、忌み嫌われている。梅之内家が皇位転落することとなった要因を生み出した人物。
- 政財界の有力者達を「演奏会」と称して招集し、集まった者300人を巫暈支で惨殺。その死体は肉塊状となったため、「すりこぎ帝」と呼ばれるようになった。但し、集まったのは仕事をしなくて良い・参加するだけで禄が貰え忠誠心が示せると言う理由で参加した奸臣ばかりであり、彼女自身もそれを理解した上で凶行に及んでいた様子がある。
- 梅之内 スキヤ(うめのうち スキヤ)
- 第43代銀后。ハトヤに仕えていた太政大臣を流刑にした人物。詳細不明。
その他の人物
- 転宮党(てんぐうとう)
- 反皇族派テロ集団。天狗の面を被り、民間人が巻き込まれようとも武力抗争を続ける。裏では梅之内家が関係している。
- 子安 ガイ(こやす ガイ)
- 梅之内家に仕える求魂者。階級は大納言。カグヤ暗殺のために地球へ送り込まれた。容姿や言動はオカマだが実は普通の男性で、オカマと言われると激怒する。34歳。
地球の人々
- 讃岐 ミヤツコマロ(さぬき ミヤツコマロ)
- シシマロの父。元六衛府総大将。99歳。地球では「寿平山の威捕の翁」と呼ばれ、周囲から恐れられている。月政府管理の命で、穢星の治安改善にあたっている。妻とともに地球に逃れてきたカグヤを匿っている。
- 高野 ミクニ(たかの ミクニ)
- 近衛軍三室小隊所属の訓練生。父親も近衛軍所属。訓練のため地球へ訪れていたところ、偶然にもカグヤを助ける。しかし彼女が皇女ということに気付いておらず、月で起こったクーデターのことも一切知らなかった。梅之内家と戦うカグヤを見て、擁護することを決意。現在はカグヤとともに行動しており、彼女に振り回されている。
- 干村(ほしむら)
- 梅之内の近衛。元ヤンキー。恋人が梅之内家の自作自演テロに巻き込まれ、復讐をするため梅之内家の近衛に入った。現在は地球に所属し、復讐の機会を窺っている。誤って梅之内家敷地に入り込んでしまったカグヤとミクニと出会い、捕らえられている無罪の市民たちを解放した。
- ヨシフサ
- 鉄仮面を着けた老人。その正体は銀后・梅之内ハトヤ時代の元太政大臣。ハトヤの凶行に荷担した罪で穢星への流刑にされた。現在は放免扱いとなっている。
読み切り版
あらすじ
主人公・カグヤが月の女帝に就いて間もなく、クーデターが勃発した。皇位を奪われ、月を追われたカグヤは地球へと逃亡する。
登場人物
- カグヤ・クレセントハート
- 主人公の少女。現在の月の女帝。粗暴ではあるが、根は優しい。左大臣による謀反で皇位を奪われ、地球へと渡る。
- ナギ・クレセントハート
- カグヤの母。先代の月の女帝。病を患っており、余命も幾許と告げられている。カグヤを地球へと送り出した。
- ミヤツコマロ
- 地球に住む月の人間。地球に逃げてきたカグヤを助けた。
- テンジ
- 地球の人間。カグヤに惚れている。
- ハハナ・パープルシキヴズ
- カグヤを狙う大納言。
単行本
- 2010年9月3日発売 ISBN 978-4088701301
外部リンク