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柔道部物語/小林まこと

共有

著者: 小林まこと
巻数: 7巻

小林まことの新刊
柔道部物語の新刊

最新刊『柔道部物語 7


出版社: 講談社
シリーズ: 講談社漫画文庫


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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atsuji_yamamoto 私にも自負心はありますが、それはわざわざ鼓舞する必要などないと思っています。小林まこと先生の『柔道部物語』の「オレって天才だああ」「オレってバカだあああ」でしたっけ?(記憶違い?)wあの感覚が大切かなと。前者は胸に秘めてればいいことで、改まって公言しなくてもww
mangazenkan お待ちしてます!「柔道部物語」いいっすよね。 RT @ao3hyo 漫画全巻ドットコムなるものがあることを初めて知った。「柔道部物語」が欲しいんだー。その昔、家を出た弟に全巻持って行かれて…(泣)。久しぶりに読みたいのですぅ。早速探してみようっと。
eBookjapan 【今週の無料の本】さて今週は「柔道部物語」「生徒諸君!」「ちとせげっちゅ!!」が対象です!各1巻が無料でもらえる!http://t.co/yoCeTQbs #ebookjapan

柔道部物語の既刊

名前発売年月
柔道部物語 1 1999-02
柔道部物語 2 1999-02
柔道部物語 3 1999-03
柔道部物語 4 1999-03
柔道部物語 5 1999-04
柔道部物語 6 1999-04
柔道部物語 7 1999-05

柔道部物語』(じゅうどうぶものがたり)は、小林まことによる日本の漫画作品。『週刊ヤングマガジン』(講談社)にて、1985年から1991年まで連載された。柔道を題材にしている。冒頭部分だけOVAアニメが発売されている。

あらすじ

岬商業高校に進学した主人公、三五十五(さんごじゅうご)は、ひょんなことから柔道部を見学(仮入部)することになるも、新入部員歓迎という伝統のしごき「セッキョー」で地獄を見る。これに憤りを感じるが、負けん気の強い三五は柔道を続けることを決意する。そして三五は必殺の背負い投げを会得し、岬商の救世主となる。

登場人物

岬商業高校

柔道部(三五と同学年)

三五 十五(声:松本保典)
主人公。1年当時168cm、65kg。階級は軽中量(旧中量:71kg以下)級。中学時代は吹奏楽部でサックスを担当していた根っからの文化系で中学時代の学力は常にトップクラス。十五という名は父親がふざけて名づけた。
たまたま見学に行った柔道部で甘い言葉に騙されて入部。持ち前の負けん気の強さと柔道センスから猛烈な勢いで上達し、夏休み後の大会ではレギュラーに抜擢されデビューした所、初戦の相手に一本勝ち。その後、新人戦個人の部、決勝では江南・樋口に開始早々背負いで技有りを取り優勢勝ち。その後は先鋒に定着。春の高校選手権予選の初戦では5人抜きもみせ、二戦目では木場工・飛崎に片手背負いで一本勝ち。3年時には主将も任される。
得意技は背負い投げ。通常の体勢以外にも釣り手背負い、片襟背負いなど、背負い投げのバリエーションは数多い。自分では快く思っていないが、集中力が高まると口がとがったひょっとこ顔になる癖がある。
頭も良く、中学2年の期末テストで5教科で満点を取ったことがある。ちなみにこの時もひょっとこ顔をしていたのを秋山に見られている。ストレスを感じると眉毛が円形脱毛症になる。
引退後は、一度は実家の寿司家を継ぐことを決意し、柔道をやめて髪も伸ばしていたが、西野の柔道への情熱の強さに触発され、頭も五分刈りに戻し、O・U大で柔道を続ける決意をする。
秋山 一郎(声:島田敏)
階級は中量(旧軽重量:86kg以下)級。三五とは小学校時代からの親友。中学時代は水泳部で、自由形で県記録を出すほどの実力者だった。
三五と一緒に柔道部を見学し、そのまま柔道部へ。体格に恵まれており、順調に上達していく。インターハイ予選では白帯ながらデビューを一本勝ちで飾る。黒帯は三五に先駆けて取得した。その後の団体戦では補欠、鷲尾達が引退した後はレギュラーとなる。得意技は恵まれた体躯を活かした払い腰。
高校選手権で浦安の西野に左腕を折られ全治6ヶ月の重傷を負い、3年時の金鷲旗・インターハイには出場できなかったが、随所で味のある台詞を聞かせてくれる、貴重なバイプレイヤーである。
岡(声:柴本広之)
体格に恵まれずレギュラーにはなれなかったものの、黒帯は取得する。他校の情報収集能力はかなりあり、ストーリー上欠かせない人物。いわばマネージャー的存在。セッキョーをくらったときは標的にされたが、自分がセッキョーをした時は逆に手が付けられなくなり、他の部員が止めたほど。
名古屋 和彦(声:飛田展男)
階級は重量(95kg以上)級。見るからにオタク風であったが、小柴に無理矢理拉致されて(騙された三五より悪質)結局入部。1年の合宿時から体重が急激に増加し、身長は170cmないのに体重は100kgを越える。2年になってからはちょび髭にモヒカンという風貌に変化した。2年になって「セッキョー」をした後に退部するつもりであったが、上級生から「オハツ」を受け、3年になって「オハツ」をするために部に残った。一応黒帯は取得する。通称「流しの名古屋」。手抜き、さぼりの天才。八百長や選挙違反も犯す。
八木(声:梅津秀行)
中学時から柔道をやっているが、段は持っていない(2年時の秋では黒帯を取得している)。中学時代に昇段審査を受けてはいたが、警察学校生に絞めをやられるなどして、受かってはいなかった。セッキョー翌日の五厘刈り指令を無視し、小柴達によりバリカンで刈られる。2年になって以降、ほとんど出番がない。3年時は名古屋と同様にやる気なし。
内田 修一(声:高木渉)
182cm、80kg。中学から柔道をやっている。入学時は初段。山下中出身、中学時は主将だった。1年生の最初の大会からBチームとはいえレギュラーで出場し、初戦で一本勝ちするなど常に高いレベルで上達しており、他の部員からの人望も厚い。鷲尾世代からは三五と共に団体戦の固定レギュラーとなる。2年時の秋からは三五をサポートする副将のような役割を担う。力を込めると笑っているような顔になり、緊張すると顔が変形する。「内股」を得意とし、勝ち抜き戦では千代崎と対戦、優勢負けではあるが時間一杯まで苦戦させ、続く三五の援護射撃を果たした。
作中、何故か個人戦に出場することはなかった。もしくは県内で既負していた可能性あり。
村井 克弥(声:高山勉)
階級は軽量(60kg以下)級。中学から柔道をやっており、軽量級のホープと言われる。入学時は初段。日の出中出身。1年時は内田に次ぐ実力者で、新人戦では120kgの西崎高校の沖を大内刈りでしとめることもあったが、軽量級故に、三五や秋山の台頭後は団体戦での出番が減っていく。2年時のインターハイ予選では2位。3年次には念願かない個人でインターハイ出場。
秋山同様になかなかいいキャラをしており、五十嵐夫人や鷲尾のボケに鋭いツッコミを見せてくれる。

柔道部(一学年先輩)

小柴 哲也(声:大塚芳忠)
170cm、68kg。階級は三五と同じ軽中量級。得意技は一本背負いであり、本人は古賀投げと呼んでいる。古賀投げとは、元オリンピック代表の古賀稔彦の一本背負いに似ていることから本人が勝手に名付けたもの。
三五達をおいしい話で誘い、柔道部に入部させた張本人。しかし、他校との試合で「柔道部はモテない」事を断言し三五達に絶望感を与えた。やや小柄で一見口先だけのタイプに見えるが、平尾から「あいつの運動神経は抜群」と言われるなどなかなかの実力者である。引退時は三五達に「こんな汗臭い道場なんか二度と来るか」と語ったが、道場を出ると感極まって涙を流した。進学した様であるが柔道は続けてないもようで、彼女には元ラグビー部と嘘をついていた。モデルは小林まことの元アシスタントのこしばてつや。
鷲尾 弘美(声:沢木郁也)
先代の主将。斉藤主将のエールを主将指名と勝手に解釈し、主将に就任する。186cm、99kg(引退時)。登場時は窃盗冤罪の人を間違って捕まえて大怪我を負わせ、停学になっていた。その為、三五達のセッキョーには参加出来なかった。階級は重量級。岬商で最も体格、パワーに恵まれており、強烈なファイトと負けん気の持ち主だが、自信と自意識がやや過剰気味なのがたまに傷。ここ一番の集中力に欠けるため無冠の帝王と呼ばれる。所かまわず放屁する。インターハイの代表戦で西野に敗北し小柴、平尾と共に高校柔道を終えた。
卒業後は警察官になり、使い勝手が良いのか、後の小林まことの作品にしばしば登場する。
平尾 勝(声:曽我部和恭)
178cm、75kg。階級は秋山と同じ中量級。無口で渋い先輩キャラ。漫画の中では特定されていないが恐らく副将。作中最もまともな人物で、チームの実質的なまとめ役となった。3年時には個人でもインターハイ出場を果たし、強豪相手に奮戦するも予選敗退。「やっと俺の柔道生活も終わった」と語った。卒業後は自動車販売店の営業となった。
河(声:田中和実)
先輩勢の中では最も弱く、わずか3秒で一本負けするという記録を作っている。セッキョーの時は最も張り切っていた。階級は軽量級。
青柳
三五の背負い投げを最初にもらった人物。後にレギュラーの座を三五に奪われる。

柔道部(二学年先輩)

斉藤(声:石丸博也)
先々代の主将。高校生離れした実力の持ち主だが、最後の試合となったインターハイ地区予選ではデビュー戦の樋口に決勝戦で優勢負けを喫し、県大会出場も叶わずに終わる。老け顔。
田中
平尾と同様特定されてはいないが、正座の位置からして副将格。背負投げを得意とする実力者だが、無口なのか台詞はゼロ。
岩瀬(声:長島雄一)
レギュラー。得意技は長身を活かした大外刈りで、江南との決勝戦でも開始早々に一本勝ち。ニヒルな感じで、しばしセッキョーをほのめかしては小柴をびびらせる。
水谷、永井
レギュラー。

柔道部(一学年後輩)

身長・体重は全て入学時の言及。

田丸 春彦
181cm、78kg(入学時は初段)。階級は中量級。芸術的内股を得意とする男。名古屋の嘘のために一瞬彼の事を三五だと思い込む。三五体制となった最初の団体戦で下山田農と対戦、内股を決めてデビュー戦を一本勝ちで飾る。2年時個人でもインターハイ出場。実家は肉屋。
三五の後の主将であり、彼等の学年は33人入部してセッキョ-後にはこの5人しか残らなかったのであるが、後に岬商柔道部史上最強のチームを作ることになる。ガッツポーズが微妙。
星 学
183cm、83kg(入学時は初段)。性格、ファイトスタイル共に鷲尾に似ている男。得意技は強引な投げ技。物語では結構やられ役として描かれる事が多いが、一方で誰もが戦うのを嫌がった江南の大巨人・花形をもう少しの所まで追い詰める(結果は引き分け)という大活躍をした。ちなみに実家は花屋。
関根 満
178cm、85kg。寝技を得意とする男。高校選手権の後、怪我をした秋山の代役として試合に出場する。原田ひろみに片思い。
伏見 守
175cm、65kg。巴投げを得意とする男。ガッツポーズが派手。
山田 一也
163cm、58kg。一番存在感のない男ではあるが、岡と並んで他校の情報収集能力に長けている。

柔道部(その他)

小林・楠・服部・下坂・田中
三五の2学年後輩。後に、岬商柔道部史上最低のチームを作る張本人達。名古屋の手抜き指導に全員「なるほど~」と感心していたのが関係している事を想像するのは容易。
名前のモデルは、作者および作者に縁のある漫画家の楠みちはる、服部かずみ、しもさか保、田中宏から。
五十嵐 寛太(声:増岡弘)
岬商の柔道部監督であり、元オリンピック代表候補選手(六段所有)。O・U大学卒。
どんな強い選手も弱くすると指導者としては悪い意味で評判があったが、巧みな選手掌握術で三五らを育てる。特に「俺って天才だ~!」という自己暗示、独自の練習方法を考案、何故かそれらが全て奏効する。他力本願主義で飛崎対策として三五に授けたアドバイスは「神様に祈る」であった。
腕立てや腹筋は苦手であるが、柔道のセンスは折り紙つき。物語当初は100kgオーバーの巨漢キャラであったが、三五達への指導により、中盤から引き締まった体型になった。常に自動車関連の雑誌を手放さない車好きで、愛車はダイハツ・ミラで名前は「マドンナ」。この車に買い替えない事を公約し柔道部の勝利を祈願し達成出来たので、そのまま乗用する事になった。口癖は「どおしたぁ~」。
作者・小林まことの高校柔道部時代の監督がモデル。

三五の同級生

平家 ゆり
物語当初は三五に恋心を抱くが、徐々に秋山に惹かれていく。眼鏡がトレードマークでいかにも「まじめ」という女の子だが、積極的な面も見せる。原田ひろみが三五と再会した後は、原田の能天気な奔放さに「あの女が三五君をだめにする」と本気で心配するが、やがて共に応援するようになる。
愛川(声:桜井敏治)
中学校時代、県大会の重量級で優勝している。五十嵐先生から「なにがなんでもひっぱってこい」と言われ、小柴達が勧誘に行くが断り、ラグビー部に入部。もともと柔道は好きでやっていたわけではなく、勧誘を断った後には「いまさら柔道なんて時代遅れだ」とも言っていた。
甘い言葉に騙されて入部した三五に対して、体育の柔道で対戦することを持ちかけ、「柔道部の君が、ラグビー部の俺に負けたら立場が無いだろうな」と挑戦的な台詞を残すが、結果的にこの台詞が、セッキョーに憤りを感じていた三五が柔道を続ける決意となった。その体育の授業の乱取りでは、岡には勝ったが、三五との乱取りでは背負いで投げられている。結局ラグビー部ではレギュラーになれず、スコア係に収まる。
森田(声:菊池正美)
三五と同じく柔道部に入部するが、セッキョーの翌日に退部した。

岬高校

原田 ひろみ(声:鷹森淑乃)
三五の彼女で、小学校時代からの同級生。中学の卒業間際、三五に告白され、そのまま彼女になる。三五とは別の高校に進学する。派手好き。1年時では三五が柔道に熱中していた為に一度離れるが、2年進級と同時によりを戻し、積極的に応援する。車の免許を取得して三五をドライブに誘うが、運転技術は破滅的に下手だった。

江南高校

樋口 久
三五と同い年であり、物語前半のライバル。階級は三五と同じ軽中量級。得意技は袖釣り込み腰。
5歳のときから柔道をやっていて、中学時に全国ベスト8、そして高1でインターハイ王者に輝く。強豪江南高校にて、1年時から大将を任される実力者だが、新人戦個人戦決勝で三五に敗れる。
三五というライバルを見つけ、今まで以上に柔道に打ち込むも、後の全国高校選手権予選では練習中に大脇に怪我をさせられて補欠。その後特別参加した講談館付属と講談館浦安との春の合宿で西野との練習中に背骨をずらし、大怪我を負う。一生柔道は出来ないと診断され、2年時のインターハイ予選団体決勝で先鋒として三五と戦い、敗れた後引退する。その後、三五の支援をするため飛崎守と度々岬商を訪れ、稽古をつける。
プロ野球東京マイケルズの4番、樋口一正のいとこ。
大脇
三五と同い年。190cm、120kg(推定)。階級は重量級。
体格に恵まれているのだが気が小さく、入部のきっかけも、母親に連れられて来たというかなりネガティブなもの。入部して2ヵ月後、練習中にチームのエース樋口に怪我をさせた責任を取って全国高校選手権予選団体戦に出場したが、1回戦で5人抜きを達成し、決勝戦では三五や小柴に勝つなどの活躍を見せる。しかし、2ヶ月間払い腰の練習しかしておらず、寝技ができなかったため内田に敗れる。持ち前の馬鹿力と教えてもらった払い腰が得意技。
2年生になってからは寝技もできるようになり、気の小ささも無くなって、樋口が引退した後の江南の主将となる。
桜木
三五の1学年上。体重140kg(表向きには130kg)もある江南の巨人で、山岡の後の江南の主将。高校選手権県予選で三五に背負い投げで投げられる。
石川 弘
三五の1学年上。江南のエース。階級は三五と同じ軽中量級。まじめな性格で、実力は素晴らしいものがあるが、樋口・飛崎守・三五など超高校級の選手と同じ階級だったため、タイトルに恵まれなかった。得意技は諸手背負いに返し技。
福島
三五の1学年上。次鋒、中堅として活躍。見るからに気が強そうな顔をしている。三五が1年のときの新人戦団体の部決勝では内田を釣込腰で破るも、次の全国高校選手権県予選では大脇に勝った内田と引き分ける。3年時は大脇の台頭のためレギュラーから外れる。
森田
三五の1学年上、主に中堅、副将として活躍。重量級。三五が一年のときの新人戦団体の部決勝では小柴を締め落としたが、次の全国高校選手権県予選では平尾の片羽締めに敗れる。
花形
三五の1学年下。桜木よりはるかに重い(170kg)男。5人抜きするのに2分もかからないほど強かったが、80kgの星に引き分けられた。レギュラーであったが、2年夏のインターハイ予選の前に大相撲の不老部屋にスカウトされ、退学して相撲の道に進む。因みに三五が黒帯を買いに行ったときに中学生時代の花形と一度会っている。
飛崎 健二
三五の1学年下。木場工・飛崎守の弟。「打倒岬商」と全国大会(インターハイ、金鷲旗、春の武道館)出場のため、木場工ではなく江南に進学した。ただし、試合で三五に負けた際「岬商業に入学しておけばよかった」と後悔するシーンも見られる。要因としては弱体化していった江南高校の全体的意味もあるようだ。2年時個人でインターハイ出場。階級は軽重量(95kg以下)級。足技を得意とし、田丸のライバルとなる。兄が岬商を訪れた際、田丸を指導し強化した事を非難している。
山岡
三五の2学年上の主将。斉藤と並ぶ実力者。
山崎
江南高校柔道部監督で、五十嵐の後輩。激しい練習を課すことで有名。現役時代は90kgあったが、72kgの五十嵐に一度も勝てなかったため、対岬商業との試合は異常に勝ちにこだわる。怒るとすぐに手が出る。口癖は「よーし!」。
物語中盤から終盤にかけて、岬商業に勝てなくなってきたのが原因なのか、怒鳴り散らすシーンが増えている。三五達が3年の時には部がすっかり弱体化し、半ば自棄になり吐唾を頻繁に行っていた。

下山田農業高校

清水
三五の1学年上。レギュラー。身長195cmの通称「下農の怪物」。長身を活かした大外刈りや内股を得意とする。卒業後は市内の銀行に就職が決まり、「これで銀行強盗が来ない」と喜ばれたという。鷲尾と個人戦、団体戦で何度か対戦し、いずれも一本勝をする。
岡部 高典
三五と同じ階級の選手。レギュラー。にきび面。合宿後の最初の試合では次鋒で出場し、平尾に一本負けをする。新人戦での三五戦では序盤、優勢に試合を進めるも、三五のひょっとこ口が発動して破れる。
沢井
下山田農業高校柔道部監督。指導は厳しいが、柔道の実力は五十嵐先生より劣る。五厘の坊主頭。選手を叱責するときは「バカモノ!」が口癖。現福島県立田村高等学校の柔道部監督の下山田先生がモデル。
河村
三五の1学年上。清水のライバルと目され、夏合宿後初の公式戦で対戦した小柴が「あんまり強いんで3年かと思ったら2年だったのか」と驚く実力者だが、その小柴に背負いで有効、技有り、一本のサイクル柔道で敗れる。その後、左で組んだ右利きの江南・石川にも敗れた悲劇の人。
寺沢 直也
学年不詳だが、推定で三五の1学年上のレギュラー。中堅で出場し、合宿後最初の対戦では内田に一本負けをする。その後も新人戦団体戦では江南の選手(森田か桜木)に一本負け、個人戦では樋口に一本負けをする。
西川
三五の1学年上。三五の公式戦デビューの相手。目つきが悪い。

耕談館大学付属高校

部員170人を抱える強豪高校。ネーミングは講談社から。

千代崎 謙二
三五と同い年であり、物語中盤のライバルで主将。階級は三五と同じ軽中量級。全国トップレベルの実力の上に端正なマスク、礼儀正しい態度で周りの評判がいい。傍若無人の言動の西野をたしなめるも、西野から居直られる一幕もある。得意技は左右どちらからでも繰り出せる内股。
管原
三五の1学年先輩であり、前主将。階級は平尾と同じ中量級。目がこわい。実力は国際試合に出場するほどの超高校級で高校生で、3年のインターハイ個人で全国優勝を果たした。
本間
三五の1学年後輩。その実力は折り紙つきで、金鷲旗では一回戦から三回戦まで計13人抜きをするほどの強さを持つ。高校選手権で秋山と対戦し、一時は関節技で追い込むが、不意を突いた小外掛けで一本負けをする。
長谷川
柔道部監督。史村六段の後輩。五十嵐を尊敬している。寡黙でほとんど喋らない。ただ、人材獲得(というかヘッドハンティング)にはやたら熱心で、史村春道を通じて三五寿司に食事に来たふりをして三五をスカウトしようとするが、実現しなかった。同様に樋口を引っ張ろうとして合宿に参加させたが、その際に参加していた西野と稽古させ、再起不能の大怪我をさせる。大会会場のトイレで五十嵐にそのことを告白し、悔恨の念を表す。

耕談館大学付属浦安高校

西野 新二
三五と同い年であり、物語終盤のライバル。161cm、71kg。階級は三五と同じ軽中量級。
物語で最強の人物の一人。小さい頃は虚弱体質で、母子家庭で育った。幼い頃から激しいいじめに遭っており、中学生になってから自殺未遂を図っている。強く生きて欲しいという母親の勧めから中学2年で柔道を始める。小柄ながら重量級並みのパワーと軽量級並みのスピードを身につけ、一気に全国レベルにのし上がった。パワーを活かし、肩車や裏投げなど、豪快な技が多い。登場時は謙虚な性格だったが、2年時でのインターハイ個人優勝を機に自分の実力・才能を過信し、イジメをした連中を半殺しの目に遭わせるなど、暴君的な性格となる。そのため周りの評判は良くない(マスコミ等に対しては謙虚な態度を取る)。しかしその粗暴な態度に反して実は物凄い努力家であり、天才肌の三五とは対照的である。高校柔道終了後は軽量級に体重を落とし更にスピードが上がったと語っている。
銚子 豊
三五と同い年であり、階級は重量級。千葉のインターハイ個人戦代表にもなっている浦安のナンバー2。2年時のインターハイでは鷲尾に絞め落とされ、一昨年死んだ祖父に会い、金鷲旗では関根に絞め落とされ、先月死んだ猫に会った。
柏 力也
三五と同い年。受けの強さに定評があり、2年時のインターハイでは平尾に引き分けるが、金鷲旗では田丸に一本負けする。
成田 吉男
三五の1学年後輩。金鷲旗では田丸に一本負けする。
松戸 昌彦
三五の1学年後輩。東京足立区の中学から実力を買われスカウトされた強豪。西野のしごきを恐れている。金鷲旗では関根を内股で破るも、内田と引き分ける。
鈴木
柔道部監督。外見は普通のサラリーマン風。生徒が問題を起こしても、必死になってフォローする。そのため、神経をすり減らす毎日を送り、3年夏のインターハイ前に胃潰瘍で入院してしまう。
作中における西野の唯一ともいえる理解者。西野も「俺を認めてくれたのもあんただけだ」と述べている。挫折を知らない西野に成長の為の敗北を願っていた。

その他の学校関係者

飛崎 守
木場工業高部員で三五の1学年上。階級は軽中量級。強烈な内股が武器で三五を苦しめた。自身は新人王を取るほどの実力だが、学校自体が強豪校ではないため、全国大会にはいけなかった。樋口の重症を知り三五に引導を渡してやる様に激励した。
宮沢
木場工業高部員。三五に初めて勝った男。ただし、三五は飛崎と試合をした後だったので、気が抜けていた。その後、小柴に一本負けする。
赤木
富山の強豪校・大杉高校(モデルは富山県立小杉高等学校)の主将。講談館付属高校・管原のライバルと目される中量級の選手。
木山 道明
鹿屋南高校の外見、方言ともに典型的な鹿児島人。階級は三五と同じ軽中量級。三五に袖釣り込みが得意と豪語したが、本番では寝技で勝利する。その後も「三五を倒した男」を自称し全国大会に頻繁に登場したが、成績は振るわなかった。モデルは『週刊ヤングマガジン』で『おっぱいジョッキー』を連載していた作者・小林まことの元アシスタントでもある木山道明。
史村 春道
耕談館大学柔道部監督で、元世界選手権や五輪の金メダリスト。六段。華々しい現役時代とは裏腹に遊び好きで、淋病をうつされて学生が寝技の相手を嫌がったり、毛じらみを妻にうつして離婚されかかるなどさんざんなキャラである。三五の実家(寿司屋)にも訪れる事も多く、TV中継の解説をする事もある。緊張すると茨城弁丸出しになる。五十嵐先生の終生のライバルである。モデルは柔道家の上村春樹、漫画原作者の史村翔。
遠藤 忠
O・U大学柔道部監督で五十嵐先生の後輩。寿司屋になるという三五をO・U大に入れようと何度も口説く。
また、三五のO・U大進学をさも既成事実のように触れ回り、三五を困らせた。斉藤仁がモデル(雑誌『近代柔道』にて小林まことと斉藤仁が対談した際に、斉藤が本作に出たい旨の発言をし、小林が「五十嵐先生の後輩役で出てもらいましょうか」と言った。また、小林まことの恩師・五十嵐氏は国士舘大学柔道部のOB)。

その他

三五の母(声:一条みゆ希)
三五十五の母親。最初は十五が柔道をすることに危険だからと反対していたが、十五が強くなり有名になっていくにつれて正反対に応援するようになる。
三五の父
三五十五の父親。寿司屋を営んでいる。十五が柔道をすることには特に口出しせず、寡黙な性格。店に来た史村に母とサインをねだるなど、ミーハーな一面も。
五十嵐 さなえ
五十嵐監督の細君。勝気でしっかり者の女房。洗濯や雑用の為に合宿にまで同行し、その後は妊娠するまで全国大会も含めて全試合観戦するなど、なかなかのバイタリティの持ち主。のんびり屋の五十嵐の尻叩き役。五十嵐の現役時のファンで手紙を頻繁に送り射止めたが、結婚後の五十嵐の怠惰さや物欲に対して後悔している。終盤で1女を儲ける。
山下泰呂比
三五が3年のときの金鷲旗大会決勝・三崎商業高対講談館浦安高戦を裁いた主審。モデルは一目瞭然だが、何故このような非現実的な名前になったかは不明。
木村彦政、岡野功助
同じく金鷲旗決勝戦を裁いた副審。木村政彦と岡野功がモデル。

補足

この漫画には他の小林まこと作品と同様に著者の他の作品のキャラクター、もしくはそれに類似する人物がしばしば登場する。

  • 例えば、インターハイ予選リーグで岬商業に負けた新宮山高校の生徒が泣いているシーンでは、『1・2の三四郎』に登場する参豪らしき人物が出ている。また、同大会の個人戦で桜五郎似の副審も登場する。
  • 名前だけだが、三五が1年のときの新人戦の組み合わせ表を見ると、同じく『1・2の三四郎』に出てくる「田中敬三」の名前がある。

また、小林まこと作品である『格闘探偵団』の中で主人公の東三四郎がO・U大学柔道部を訪れ、三五十五と対面する回がある。それによると、オリンピックの柔道日本代表として金メダル確実と言われ、日本選手団の団長にまで選ばれたにもかかわらず、一回戦でまったく無名の選手に負け非常につらい目にあったとのこと。次回のオリンピックでの雪辱に向けて特訓中であるが、できちゃった結婚をしたひろみとの間にはお腹の子も含めて4人の子供が出来ている(ひろみによればコンドームをつけてくれないので「百発百中」だとのこと)。また、『1・2の三四郎 2』にも、有名な柔道選手として西野と共に少しだけ出ている。

エピソード

  • 小林はインタビューで「同時連載していた『ホワッツマイケル』は仕事と割り切って描いたが『柔道部物語』は感情移入していた」と語っている。
  • 他の小林作品同様「どうしようもないキャラクターの、どうしようもないリアクション」が絶妙で、柔道に間接的に関係したシーンではこれが多用され、作品の魅力の一つとなっている。
  • 連載当時に現役の柔道部員等からは絶大な支持を得た作品である。吉田秀彦、古賀稔彦、野村忠宏もこの作品を愛読していた。古賀稔彦は三五十五のモデルとされる。
  • 『柔道一直線』や『柔道讃歌』等とは違い、極めて現実的な作品である。有名な幻の技と言われる山嵐も登場しない(山嵐についてはリンクを参照のこと)。
  • 部活動の汗臭さを前面に出し、練習の描写がかなり大きい。当時連載時期が同じだった『週刊少年サンデー』の『帯をギュッとね!』とよく比較される作品でもある。
  • 単行本第2巻111~112ページ目で岬商野球部が決勝戦でラジオ中継を聞くシーンでは、試合の得点が合わない。九回の表が終わり3対2で岬商が勝っているが、九回の裏逆転され4対2で負けたと記されている。
  • 欠点を挙げれば、作者の欠点でもある遅筆の影響で、連載当時は休載が多かった事。作品内での試合が盛り上がっているのに何の前触れもなく休載になってしまい、テンションが落ちた読者は多かった。完結まで一気に読める現在では問題ない。
  • 作品自体の欠点としては、試合場の畳の枚数が実際のものと違ったり、全日本選手権(五十嵐先生の回想シーン)にて同大会では禁止されている部旗が掲げられていたり、細かいディテールに難が見られる。また三五が1年のときの斉藤の肩書きが「主将」ではなく「部長」である。
  • 作者の小林が新潟県出身のためか、作品の舞台は「新賀田県」ということになっている。三五が小柴に街中で「サッ」と挨拶をする場所はJR新潟駅の万代口の雰囲気がある。作中に描かれる岬商の校舎は新潟商業高校と瓜二つである。「古町(新潟市の繁華街)ぶらついて帰るか」というセリフも出てくる。夏合宿で出てきた電車は、現在廃止された新潟交通。
  • 岬商柔道部では新2年生たちの髪が伸びたことを祝って、新3年生が新2年生の頭を好きな物で叩く「おはつ」という儀式があるが、これは過去に日本体育大学柔道部に代々伝わる伝統行事であった。現在は行われていない。
  • 伝統のシゴキ「セッキョー」は、作者が在籍していた新潟県立新潟商業高等学校柔道部で実際に行われていた。また、岬商野球部の1年生が裸でグラウンドで踊る「アメフレ」も、新潟商業野球部で昭和末期頃まで「雨乞いの儀式」として実際に行われていた。

ko:유도부 이야기