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永沢君/さくらももこ

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著者: さくらももこ
巻数: 1巻

さくらももこの新刊
永沢君の新刊

最新刊『永沢君


永沢君(ながさわくん)は、さくらももこ原作で小学館発行の「ビッグコミックスピリッツ」及び「ビッグコミックスピリッツ21」に連載されていた漫画。連載期間は1993年1月から1995年5月まで。全18話から成り、単行本は全1巻が発売されている。

内容

『ちびまる子ちゃん』の登場キャラクターのひとり永沢君を主人公におき、彼とその周りの人達の中学生活を描いている。舞台は清水市立桜中学校。中学生男子の行動を視点にした、ある意味さくらももこの観察眼が発揮された作品である。青年誌ならではのブラックユーモアや下ネタともとれるギャグが多く『ちびまる子ちゃん』とは違うテイストで楽しめる内容になっている。

主な登場人物

『ちびまる子ちゃん』では下の名前があるものもいるが、『永沢君』では設定されていないため名字のみの場合が多い。

『ちびまる子ちゃん』からのキャラ

永沢君
この漫画の主人公。フルネームは永沢君男(きみお)。タマネギ頭サイズの小さな学生帽を着用。父親、弟の太郎も同様にタマネギ頭である。ものすごい毒舌で、結構嫌な性格。ハガキのペンネームは「キンタマネギ男」。過去に自分の家が火事になり、火がトラウマになっていたが、よその家が火事になろうが冷静でいられることに気付くため、克服している。城ヶ崎姫子に好かれていることにはもちろん気付いておらず、姫子のことは好きじゃないらしい。彼女以上の美人が好みの様子。修学旅行以来、野口のことが気になっている。体重は43㎏。最終話(第18話)で志望校に落ち、第二志望の高校に行くことになり、藤木と小杉とは違う高校に行く。彼の入学した高校は、今まで自分があざ笑っていた連中ばかりである(倉田、川口、ゲヘ、カツヤン)。彼が受験したのは商業高校。
藤木しげる
永沢君とは小3の頃から仲良し。基本的にいい奴な反面、卑怯な性格。もっとも顔つきから卑怯そうだと他人に言われることもあるらしい。かなりのハガキ職人でもある(ペンネームは「キジフ・ゲルーシ」)。笹山かずこが好きだったが、修学旅行以来一緒の班だった堀こずえが気になっている。最終話では永沢君とは一緒の高校に行けなくなるが、小杉とは同じ高校に。
花輪君
お金持ちの家の息子。勉強は出来るらしい。相変わらずヒデじいが送り迎えをしている。堀こずえに好意を持っている。
ヒデじい
第12話に登場。放課後に花輪君のゲタ箱の中のチョコレートの山を持って帰ってくれと頼まれる。ラストで永沢君のゲタ箱にチョコレートを入れた相手だと彼に勘違いされる(本当は城ヶ崎姫子)。
冬田さん
「永沢君」ではたった1コマ(第10話)しか登場していない。
太郎
第1話に登場。永沢君の弟。家が火事のときはまだ赤ん坊だった。兄と同じくタマネギ頭が特徴的で、兄よりは純真な性格らしい。
永沢の母
第1話から登場。口うるさい所があるが、息子の成長を感じて「さびしいもんだねぇ」と涙を流す感傷的な一面も見せる。
永沢の父
第1話しか登場していない。タマネギ頭。

回想シーン(第8話:火事の記憶)のみ

まる子
『ちびまる子ちゃん』の主人公だが、この漫画では回想シーン(2コマ)しか登場していない。家が火事になった永沢君を励ました。
たまちゃん
まる子とは仲良し。彼女も回想シーン(2コマ)しか登場していない。家が火事になった永沢君を励ました。
はまじ
回想シーン(2コマ)しか登場していない。家が火事になった永沢君を励ました。

『永沢君』から後に『ちびまる子ちゃん』にレギュラー出演するキャラ

小杉
体重が86㎏あり、愚鈍な性格。永沢君とは小3のときから同じクラスにいたことになっているが、仲良くなったのは中学の頃からである。本人は永沢君の性格が気に入らないらしい。一度もてたいためにやせようとしたことがあるが結局はやせていない。
城ヶ崎姫子
第10話から登場。ハンサムな父とすてきな母から生まれたお嬢様風な女子。成績優秀で何でもこなす美少女で、学校のマドンナ的存在ながら下衆で不細工な永沢に肉体を汚されることを心では望んでいるという、少し危ないマゾヒストな面を持っている。その上永沢からは嫌われ見下され、結局結ばれることはなかった。高レベルの高校に行けたのに、永沢の第1志望校を受験するという行為にまで及ぶ。他の学校は受験していなかった様子。
野口
第15話から登場。根っからの暗い性格で、かなりのお笑い好き。成績はかなり良く大抵の事はそつなくこなす。英語が堪能。まる子との仲が続いていることになっている。修学旅行以来、平井君のことが気になっている。
初登場(1994年8月)の時はクラスの暗い女子でお笑い好きということは語られてなかった。『ちびまる子ちゃん』初登場(1994年11月)の時、まる子が野口はお笑い好きなのではということに気づくが、同時期のこの作品でも永沢が気づく。
ラジオが好きという『ちびまる子ちゃん』での設定は失われておらず、修学旅行にもラジオを持ってきて、関西のローカルのラジオを聴いていた。

『永沢君』のみのキャラ

堀こずえ
永沢君も認めるほどの清楚な美人。野口を「のぐちん」とあだ名で呼ぶほど仲が良い。花輪のことが好きだが修学旅行以来、藤木のことが気になっている。
平井やすあき
第3話から登場。不良。シンナーや煙草も平気でしている。永沢君も憧れるほどの本物の不良である。実は堀こずえが好き。
別作品の『コジコジ』では一話だけ登場している。卒業後、飲食店に就職した。
倉田
一人前に眼鏡をかけているが、先生に眼鏡はゴミ箱に捨てろと言われるほど頭が悪く暗記も苦手。小杉よりも何十倍も愚鈍。
川口
倉田とは仲良し。
ゲヘ
いつも「ゲヘゲヘ」と笑うスケベな男。カツヤンとは仲良し。案外照れ屋である。
カツヤン
ゲヘと仲が良い。意外と勘が鋭い。単行本には書き下ろしの『ゲヘとカツヤン』なる作品が掲載されていた。