HOME > コミック > 漂流教室

漂流教室/楳図かずお

共有

著者: 楳図かずお
巻数: 3巻

楳図かずおの新刊
漂流教室の新刊

最新刊『漂流教室 3



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

hitopin 【漂流教室 (1) (小学館文庫)】を読んだ本に追加 http://book.akahoshitakuya.com/b/4091931715
hitopin 【漂流教室 (1) (小学館文庫)】を読んでる本に追加 http://book.akahoshitakuya.com/b/4091931715

漂流教室の既刊

名前発売年月
漂流教室 1 2007-11
漂流教室 2 2007-12
漂流教室 3 2007-12

漂流教室』(ひょうりゅうきょうしつ)は、楳図かずおの漫画作品。

週刊少年サンデー1972年23号~1974年27号まで連載。1974年に刊行が始まった少年サンデーコミックスに初めて収録された作品である。2007年10月から12月にかけ、“楳図パーフェクション”の一つとして祖父江慎が装丁を手掛けた復刻版が発売。コミックス版では入れられなかった雑誌掲載時の扉絵や製作時にカットされたページも挿入された。

概要

荒廃した未来世界に校舎ごと送られてしまった主人公の少年・高松翔ら小学校児童たちの生存競争を描いた作品。楳図かずおの元々の持ち味である恐怖漫画のテイストがある。楳図はこの作品も含めた一連の作品で1975年に第20回小学館漫画賞を受賞している。

連載終了後に続編の企画が持ち上がり、楳図は「最終話に出たロケットで子供達が宇宙へ飛ぶ」という設定を考えたが、その言葉が浮かんだ時点で違和感を覚えた為、続編執筆の話は取り止めになった。しかし、その設定は後の楳図自身「続編」と銘打った『14歳』で描かれることになる(しかし、その後に「『14歳』ではなぜ本作の地球が砂漠と化したのかを描いてみたかった」とも語っている)SVコミックス版第5巻後書きより

あらすじ

高松翔は、大和小学校の6年生。ある日、翔は母親とケンカをしたまま学校に行き、授業中に激しい地震に襲われる。揺れはすぐに収まったが、学校の外は岩と砂漠だけの荒れ果てた大地になってしまっている。突然の出来事に皆パニックに陥り、発狂した教師は全員亡くなってしまう。やがて荒廃した世界の正体は滅んだ未来の世界だと知った子供達は互いに協力し、大和小学校を拠点とした「国」を築くことを決意する。しかしそんな彼らに容赦なく降りかかる惨たらしい現実。飢餓、内紛、伝染病、そして未知の生物や未来人類たちからの攻撃……。翔らは受け入れ難い現実を一つずつ受け入れながら、凛々しく成長していく。

登場人物

主要人物

高松 翔(たかまつ・しょう)
主人公。大和小学校6年3組。元気で明るいごく普通の少年。スポーツ刈りにした頭が特徴。血液型はAB型。悪戯好きで勉強は苦手(但し、知識や判断力には優れており、頭は良い)、親にも迷惑をかけてばかりいたやんちゃな子供だったが、荒廃した未来の世界に飛ばされてからは現状をいち早く理解し、皆を纏めあげ、普段の人望の厚さもあって大和小学校国の総理大臣に選出される。その統率力と生来の責任感の強さから皆を引っ張り、下級生達の兄として、またユウちゃんの父として行動する。追い詰められた仲間たちが次々と理性を無くしていく中で最後まで最低限の良心を捨てずにいたが、「天国」での戦闘において大友と対峙すると遂に彼も感情を爆発させている。未来に漂流する前では母と喧嘩別れになってしまったが、欲しかった未来カーを我慢して母へ腕時計をプレゼントしようとするなど基本的に母に対する敬慕は深い。その責任感と正義感故に損な役回りも多い。下級生の目撃証言により(他にも何者かが流したデマもあって)漂流の原因を作った犯人にされる。『漂流教室』の物語は漂流中に彼がつけていた日記を語り手として進んでいく。運動神経も良いらしく運動会ではリレー選手にも選ばれていた。野球が得意で野球のスライディングをペスト禍の時にも生かしており、大木選手のファンでもあった。終盤で大友との和解後、学校で現在へ帰還するため、タイムスリップをするものの失敗してしまうが、本来の自然の姿に戻っていく未来を目の当たりにする。やがてタイムスリップの原因は大友のダイナマイトではなく、「何者か」の手によって自分達を「未来にまかれた種」として滅んだ未来の生命を回復するために必然的に選ばれたのだと気づく。そして彼は生き残った仲間と共にこの世界に生きる決意をする。
大友(おおとも)
大和小学校6年3組のクラス委員長。成績優秀で、顔も中々整っている。翔によって大和小学校国の厚生大臣に選ばれ、翔に次ぐNo.2的な立場を得る。個人的感情や考え方の違いから対立し、翔と決裂した後は旧校舎を拠点に別グループを編成し、翔と真っ向から対立するが最終的には友情を取り戻し、現代へ戻るために尽力する。冷静で合理的な判断を下し、自己犠牲の精神もある一方、物事が順調に運ばなかった場合に大声を上げて八つ当たりしたりと堪え性がなく、助からないと判断した仲間を躊躇なく見捨てたり、邪魔な者には冷淡にあしらう等、翔との決裂もこの性格が災いして起こった。しかし漂流以前の翔との関係は良好で、度々翔の家にも遊びに行っていた。危険且つ過激な思想の持ち主で漂流した後もしばしば禍根となる者(仲田、橋本等)の殺害を翔らに進言した。が、最後まで諦めない翔とは対照的にすぐに泣き言を言ってしまう脆弱さものぞかせた。実は日々自我を殺して優等生を演じることを死ぬほど苦痛に感じており、そこから学校を無くしてしまおうと職員室にダイナマイトを仕掛け、学校を未来へタイムスリップする契機を生み出した張本人である(その真相は物語の終盤になって判明した)。その罪の重さに耐え切れず、疑惑の掛かった翔に罪を擦り付けてしまうが、やがてそれが殺し合いに発展する結果になり、その罪悪感に苦しみ続けていたが、終盤で翔の言葉に救われる。密かに川田咲子に恋しており、終盤にプロポーズとも受け取れる言葉で思いを告げる。大学生の兄が一人いる。最後まで母に思われている翔とは対照的に、いともあっさりと母親に見捨てられてしまう。翔と同じく運動神経抜群で、運動会のリレー選手の実績がある。小説版では下の名前は「正雄」(まさお)(大友 正雄)になっている。
川田 咲子(かわだ・さきこ)
大和小学校6年3組。ヒロイン。クラスでの席は翔と隣同士。男勝りでしっかりした性格。やや上で縛ったポニーテールが特徴。血液型は翔と同じAB型。翔に好意を持っており、どんな時でも翔に従って行動する。しかしその心理は何処か恋愛感情というよりも執着心に近いものがあり、大友の槍から翔を守ろうとするのも、ユウちゃんの母親的存在として行動するのも、全て翔への想いのためである。翔が不在の時や倒れた時は、彼に代わって皆の指揮を取ることが多い。運動神経は良く、リレーの選手にも選ばれていたようだ。また戦時下のニューギニア島の逸話、ペスト、盲腸などの知識も豊富で頭が良い。「川田さん」「咲子さん」「咲ちゃん」など様々な名で呼ばれるが、翔からは「咲っぺ」と呼ばれている。小3の弟がいる。最後まで生き残ったが、終盤で自分の翔への想いが原因で元の世界に戻れないと知り、そのショックで自殺を計ろうとするが大友に止められた。
西 あゆみ(にし・あゆみ)
大和小学校5年生。容貌はとても美しい。咲子とは対照的に大人しく物静かな性格。幼い頃に転んで脊髄を痛めた為に足が不自由で、松葉杖を常備している。その所為で皆から除け者にされ、一人で空想ばかりしていた。そのおかげか現代世界との通信媒介が出来る超能力を身につけており、意識を無くしている間に発揮できる。それにより翔と恵美子の互いの声を届け、何度も危機を脱する決め手を作った。その他にも翔の盲腸手術の時に自ら助手として名乗り出るなど、強靭な意志を見せた。現代との交信は体力を著しく消耗するようで、物語の後半では殆ど意識が戻らない状態に陥っていた。出身は長野県。両親は既に他界し、東京の叔父の元で暮らしていたものの叔父からも白い目で見られる辛い日々を送っていた。二年生の頃仲田と同じクラスになった事があり、差別されていた自分を庇ってくれたことから、怪虫の生みの親として敵視される仲田を庇った。最後まで生き残った。
小野田 勇一(おのだ・ゆういち)
3歳児。未来の世界では本人がフルネームを言えなかったために「ユウちゃん」とのみ呼ばれている。漂流前日に翔と出会い、次の日も遊ぶ約束を守って校庭の砂場にいたため、漂流に巻き込まれる。ただし行方不明者には含まれていない(恐らく小学校に来ていた事が目撃されなかったため)。お屋敷町に住んでいる。未来に飛ばされた当初は幼児らしい多少我侭な面も見られている。漂流中の幾多の困難を翔たちと共に潜り抜けるうちにある強い決意を胸に抱き、終盤で子供達の中で唯一、現代に帰還する事となる。苗字の由来はフィリピンから終戦後30年目にして日本に帰国した元陸軍少尉の小野田寛郎。
関谷久作(せきや・きゅうさく)
「長吉製パン」というパン屋、及び学校給食全般の納入をしている。年齢は38歳。学校給食を卸しに来たところ漂流に巻き込まれる。漂流以前は優しい人物を装っていたが、漂流後は残忍醜悪な本性を現し、学校を支配しようと目論む。「学校ごと未来にタイムスリップした」という状況を信じず、未来世界は「荒廃した現代」だと思っており、アメリカ軍の救助を待っている。後に怪虫に襲われた時、余りのショックで一時幼児退行を起こすが、あるきっかけで再び意識を取り戻し、何度も子供たちの足を引っ張ることになる。最後の“大人”であった若原が死亡してからは事実上作中における唯一の大人になる。暴行の多くは己の欲望を満たすためであり、狂騒的に殺人に耽る子供達とは対照的でもある。最後まで高松たちの足を引っ張る作品中最大の悪役とでもいうべき存在だったが、ユウちゃんが現在に戻る帰還の儀式を妨害しようとした際、馬内によって顔面をつかまれ両目をつぶされ、地面に後頭部を何度も打ちつけられ、さらに首を絞められて死亡した(死亡したというのは馬内のセリフによる説明のみ。ただ、関谷は地面に頭を打ちつけられたあと首を絞められ、最後「グェッ」と断末魔のような悲鳴を上げ、その後横たわったまま身動きを完全に止めてしまっているので、おそらく馬内の言うように殺害されてしまったものと思われる。仮に生き残ったとしても目が見えなくなっている可能性は高いので、以前ほどの脅威的な存在にはならないと思われる)。
高松 恵美子(たかまつ・えみこ)
翔の母親。漂流日の朝に翔と喧嘩したまま別れることになってしまう。漂流勃発後は息子を案ずる余りに精神に破綻をきたしかけるが、西あゆみの超能力により翔と幾度か通信を取り、その度に翔に必要な物などを送るために奔走する。息子の帰還を諦観している大友の母に平手打ちをしたり、大雨の中でもペストの治療に必要なストレプトマイシンを探しに出たりと息子に関することでは非常に強い意志と行動力を発揮する。終盤で現代に帰還したユウちゃんに届けられた翔の日記を見た後、夫と共に夜空へと走る翔達の幻覚を見る。

6年3組

山田 信一(やまだ・しんいち)
大和小学校6年3組。翔と登校している途中、忘れた給食費を取りに帰ったため漂流の難を逃れる。その後、誰もが妄言に取る恵美子の言葉を信じ、彼女に協力する。
柳瀬(やなせ)
大和小学校6年3組の男子。父親が医師で、本人も医師志望だったが、最初はカエルの解剖すら出来ない有様だった。ペスト騒動を経て医者としての使命に目覚め、後には麻酔無しの盲腸手術も行う。序盤のみ姓が「保谷(ほや)」だったが、現在刊行されている単行本等では「柳瀬」に統一されている(具体的には2002年刊行の『My First WIDE』1巻で初めて統一された)。小説版では、下の名前は「弘之」(ひろゆき)(柳瀬 弘之)になっている。最後まで生き残った。
山本(やまもと)
大和小学校6年3組の女子。翔のクラスメイトで最初に混乱し、「おかあさん」と叫びながら(小説では母の幻影を見出しながら)校舎の屋上から転落死した。未来漂流後の最初の死者。下の名前は明確には分からないが、「ノリちゃん」と呼ばれていた事は確認されている。小説版では下の名前は「典子」(のりこ)(山本 典子)になっている。
畑(はた)
大和小学校6年3組の男子。関谷に人質に取られた愛川を翔らと一緒に助けに行ったが、関谷に見つかってしまい、包丁で刺殺されてしまった。ピストルに詳しい。池垣と仲が良かった。
大久保(おおくぼ)
大和小学校6年3組の男子。畑と共に関谷に人質に取られた愛川を助けに行ったが、畑が誤って撃った弾丸に当たって死んでしまった。
池垣(いけがき)
大和小学校6年3組の男子。大和小学校国では防衛大臣となり、体育の成績の優秀なわんぱくグループを選抜・編成して学校の警備・防衛などを行う。大和小に怪虫が侵入した際には食い止める為に退路を断り、片腕を失ってまでも果敢に戦ったが、わんぱくグループ共々怪虫に殺された。小説版では、下の名前は「純二」(じゅんじ)(池垣 純二)になっている。
愛川 京子(あいかわ・きょうこ)
大和小学校6年3組。序盤で関谷に人質に取られたが、救出された。
吉田(よしだ)
大和小学校6年3組の男子。ペスト発生の際、感染の疑いのある翔たちに会っていたため、抵抗しつつも一緒に退避させられる。翔たちから逃亡し、学校に戻ろうとしたところ、翔たちを殺しにやってきた新大臣の配下に槍で突き刺され死亡。
田村(たむら)
大和小学校6年3組の男子。ロッカーに閉じ込められた関谷の口車に乗り、鍵を開けてしまう。ペスト騒動の際には翔と同じクラスであるという理由から、旧校舎に閉じ込められる。
美川(よしかわ)
大和小学校6年3組の女子。給食を食べるユウちゃんを気遣うなど、優しい心を持った少女だったが、大月が未来キノコを食べるのを見て自身もキノコを食べ、親友・小山の願いも空しく未来人へと変貌を始める。未来人のボスを神と崇める『一つ目教』の教祖となるが、その間にも変容は彼女の身体を蝕み続け、最終的には大月らと共に“神”の元へ走る。最後には東京駅地下での邂逅において咲子の必死の叫びに反応、一時的に人間だった頃の記憶を取り戻し、彼女らを逃がす為に未来人たちと戦った。その後の消息は不明。小説版では、下の名前は「まゆみ」(美川 まゆみ)になっている。将来の夢は音楽家だった。

大臣

高松 翔(たかまつ・しょう)

大友(おおとも)

池垣(いけがき)

我猛(がもう)
大和小学校5年生の男子。10円ハゲとハナ垂らしという見た目からは想像もつかないがIQ230という天才児。大和小学校国の文部大臣となり、翔の優秀な参謀として現状を的確に分析し、数多くの危機を乗り越える糸口を示した。小説版では、下の名前は「一平」(いっぺい)(我猛 一平)になっている。大臣(翔、大友を除く)の中で唯一、最後まで生き残った。
大月(おおつき)
大和小学校6年生の男子。大和小学校国の大臣の一人(役職は不明)となる。途中で関谷に無理矢理未来キノコを食わされ、性格・容貌ともに変化してしまう。後に子供たちの寝所である体育館を襲うが、それ以来行方を晦まし、最後に現れたのは東京駅での邂逅の時だった。運動神経は良く、リレーの選手に選ばれていたことがある。柴田とは漂流する前から仲良しだった。小説版ではテレパシーが使えずに食い殺された未来人類だった事となっている。
柴田(しばた)
大和小学校6年生の男子。大和小学校国の建設大臣となる。正義感が強く、何かと対立する翔と大友の仲裁役で、大臣の中では存在感も強い。砂漠にて未来人類と戦うが首を噛み千切られて殺される。運動神経は良く、リレーの選手にも選ばれていた。
石田(いしだ)
大和小学校6年生の男子。大和小学校国の食料大臣となる。あまり存在感は無い。東京駅から脱出する際の爆発で鼓膜が破れ、広告の鉄板に潰されるという惨めな最期を遂げる。長いこと登場していたが、名前を呼ばれたのは死ぬ直前が最初だった。運動神経は良く、リレーの選手にも選ばれていた。小説版では姓が「佐々木」に変更されている。
新大臣
大和小学校6年生の男子。本名不詳(小説版では姓は「中村」になっているが下の名前は不明)。手下からは親分と呼ばれている。顔に傷跡がある。ペストが発生した際、感染の疑いのあった翔たち大臣が学校から退避した後、学校を支配する。残忍な性格。本人もペストに罹っており、それを自覚した後は、ペストを一掃する為ではなく、逆に被害を拡大させて皆を道連れにすべく、内紛を扇動。病の進行が早かったせいで投薬が間に合わず、息を引き取る。

その他の生徒達

川田 たけし(かわだ・たけし)
大和小学校3年生。咲子の弟。漂流後に腹痛を起こし、家へ帰ろうと学校を出て行く。その途中で倒れ、見殺しにされて死亡。腹痛が直接の死因かどうかは不明。小説版では咲子曰く「盲腸かもしれない」といったが、ここでも最終的な死因は明らかにされなかった。
安堂(あんどう)
大和小学校6年1組の男子。翔や若原先生たちと一緒に食料を探しに行ったが、殺人鬼に変貌した若原先生にビニールを顔にまきつけられ土に埋められたが翔たちに助けられた。だが、その後若原先生の乗った車にひかれ死亡。
清野(せいの)
大和小学校6年生の男子。翔や若原先生たちと一緒に食料を探しに行った際、殺人鬼と化した若原先生に最初に車でひかれて死亡。
長田(ながた)
大和小学校6年生の男子。翔や若原先生たちと一緒に食料を探しに行った。足が速く、殺人鬼と化した若原先生の車の追撃からは逃れた。しかし学校に葉っぱ1枚を持ち帰ってきた直後に死亡。
辰巳(たつみ)
大和小学校6年2組の男子。大和小学校の番長的存在だったが、学校の生徒の中に、一人だけよくない人がいるという噂が流れ、それは名字に“た”の字がつく人だと言われて、一、二、三年生に捕まって磔にされて焼き殺されかけた。だが、翔がプールの水を発見した事で助かった。番長と語られてはいるが、磔の場面以外では登場せず、ほとんど存在感を発揮しない。
八田(はった)
大和小学校6年1組の男子。たこ八郎を思わせる風貌でシリアスな漂流教室の世界にかなり不釣合いなギャグキャラ。
赤羽(あかばね)
大和小学校6年生の男子。翔や関谷たちと共に植物を探しに行った際、怪虫を恐れて大友を囮にして学校まで逃亡。その負い目から女番長の手下となる。だがその後再び翔側に戻った日和見主義者。
田代(たしろ)
大和小学校6年生の男子。翔や関谷たちと共に植物を探しに行ったが、恐怖に駆られて赤羽と逃走、だが思い直して怪虫に戦いを挑むも、敢無く怪虫に食われて死んだ。
女番長
大和小学校6年生。小学生なのに化粧をし、吉祥寺や新宿の街をうろつくかなりませた不良少女。本人は“番長”と呼ばれるのが嫌いで“お姫様”と呼ぶように強要する。ケンカの腕も相当に強い。トメ子とハツ子という二人の子分を常に脇に従えている。学校を支配しようと目論み、翔と総理大臣選挙で対決するが1票差で敗れ、トメ子とハツ子、その他女子2人の4人と共に学校を去った。その後見るも無残な姿で一人学校に帰還し、「富士山の向こうに天国がある。」と言い残し、死亡した。(トメ子とハツ子、その他の2人はどうなったのが不明)漫画版では本名不詳だが、小説版では高木 摩耶(たかぎ・まや)という名前になっている。
仲田(なかた)
大和小学校5年2組の男子。優しい性格と思われ、2年生の時にみんなから差別されていた西あゆみを庇った事がある。未来にいる恐怖から逃れたい一心で常に空腹に苛まれており、それを機に誇大妄想の怪虫を生み出してしまう。それ故に皆から敵視されてしまう。最後は怪虫の仔から自分を庇ってくれた西あゆみを救う為、自ら石斧で頭をかち割り自殺した。小説版では、下の名前は「俊彦」(としひこ)(仲田 俊彦)になっている。
橋本(はしもと)
大和小学校6年1組の男子。プールで溺れていた所を保健室に運ばれ、黒い斑点が出たためペストであることが発覚した最初の罹患者。翔たちが学校から退避した後、ペストの拡大を恐れた新大臣陣営によって、寝ていた保健室ごとガソリンで焼殺された。感染の経緯は漫画では明確に描かれなかったが、小説版ではアメリカ帰りの杉並区の役人が飼育していて逃亡したリス(ペスト宿主)を拾い、飼育していたためだとされている(どうやら学校にも連れてきていた模様)。水泳が得意らしい。小説版では、下の名前は「春彦」(はるひこ)(橋本 春彦)になっている。
村田(むらた)
翔と共に水を求めて探検に出掛けた男子の一人。未来人類の足跡に気づく。泥の海に飲み込まれてしまう。
野口(のぐち)
学校を山津波が襲った際、咲子と共に体を張って水の浸入を防いだ女子の一人。あまりの水流の強さに手首が千切れてしまった。
小山(こやま)
美川の親友。凶暴化した美川を説得・沈静化し、未来人類の下へ行こうとする彼女を最後まで引き止めた。小説版では、下の名前は「留美子」(るみこ)(小山 留美子)になっている。
杉山 恵子(すぎやま・けいこ)
大和小学校6年生。将来の夢は看護婦で、翔の盲腸手術の際に助手を買って出た。最後まで生き残った。
盲腸になった事のある男子児童
大和小学校6年生。本名不詳。盲腸になった経験から、倒れた翔をすぐさま盲腸だと判断する。その手術の際には、不安で動揺する柳瀬を激励した。その後も幾度か登場を見せ、最後まで生き残った。終盤では池垣の話題も口にしている。
内藤(ないとう)
大和小学校6年生。翔と大友が分裂した後、翔のグループのNo.2的な存在となる。粗暴な性格で、何かにつけて大友のグループとの対立を煽った。後に天国内で大友に殺害される。小説版では、姓が「林」に変更されている。(下の名前は不明)
朝子
スズランを取りに行った咲子に同行した女子の一人。花壇の前で大友側の男子と刺し違える。殺人を犯した具体的な描写がある唯一の女子。
久美子
スズランを取りに行った咲子に同行した女子の一人。石斧で殴られつつもスズランを託す。
マリ子
スズランを取りに行った咲子に同行した女子の一人。咲子にスズランを託すが、石斧で殴られたために死亡する。

教師達

若原(わかはら)
大和小学校6年3組担任教師。漂流前は普通の教師だったが、状況の変化に耐え切れなくなって殺人狂と化し、他の教師や生徒達を次々と手にかけていく。最後はホテルケイヨーで、翔が苦し紛れに刺したナイフ(このナイフは西あゆみの超能力によって翔が未来にいると知った恵美子が彼に追われている翔を救うため、壁に埋めたものである)によって絶命した。
桜(さくら)
大和小学校男性教師。恐るべき状況下にあるにも拘らず、滑稽とも取れる校長の様子を見て錯乱、剃刀で首を切り自殺する。
校長
大和小学校校長。最初は学校の現状を知らず給料泥棒のことで騒いでいたが、事実を知った後は桜同様に錯乱してしまう。小説版では、名前は「高橋 信光」(たかはし・のぶみつ)になっている。
教頭
大和小学校教頭。狂い出す校長とは違いそれなりの指導力を発揮していたが、若原に殺害される。
荒川(あらかわ)
大和小学校男性教師。生徒達のパニックを鎮める為に息子・和広の腕に割れた眼鏡を突き刺す。
谷村(たにむら)
大和小学校女性教師。漂流直後に心臓発作を起こし、死亡する。
浅井(あさい)
大和小学校男性教師。漂流後、地震の報道を聞くため手持ちのラジオを聞こうとした。
大塚(おおつか)
大和小学校男性教師、放送部顧問。生徒に対して漂流状況の説明をし、嘘で生徒を安心させる。
山科(やましな)
大和小学校男性教師。給食室を占拠した関谷を説得しに行くが、モップで殴られて失神した後、ロープで縛られた。

未来に生きる者

怪虫(かいちゅう)
大和小学校が飛ばされた世界に突如出現した巨大な虫。性質は凶暴。通常の武器での攻撃は一切効かず、大弓を撃ち込んだり塩酸をかけても全く効果がない。大和小を襲撃し池垣率いる防衛隊を全滅させた上、多数の児童を殺戮し大和小を全滅の危機に陥れた。精神が眠っている者は襲わない。その正体は仲田の誇大妄想が具現化された生物で、仲田の食べた物を自分のエネルギーにする。その事実を知った翔らが怪虫の前で生みの親である仲田を殺す振りを行い、体が崩れるように消滅した。
怪虫の仔
怪虫が学校を襲撃した際に産み落としていった生物。大群で人を襲い、瞬時に骨にしてしまう。仲田の自害によって姿を消した。
未来人類(みらいじんるい)
大和小学校が飛ばされた世界に闊歩する人類。クモのような形態で、四足歩行をし、背中に大きな目玉が一つある。指は三本で、鉤爪のような爪を持つ。テレパシー能力を有しており、思っている事は喋らなくとも相手に伝わる。死ぬと、他の者が亡くなった者の記憶を必要な部分だけ受け継ぐ。実は現生人類が新しい癌の薬を服用した事によって突然変異したもので、現生人類から迫害されたため、現生人類に強い恨みを持つ(小説版では迫害の内容が少しだけ記載されている)。環境汚染などで現生人類が滅び去った後、地上を支配する。知能は高く、“過ぎ去った物に対する儀式”と称して電車を動かしたり、8ミリ映画を映したりしていた。
生存者
翔たちが水を求めて東京駅の地下を探検していた時にいた。骸骨のような姿だが未来人類ではなく普通の人間である。どうやら倉庫内の非常食や仲間の死肉を食べて生き延びていたようだが、翔たちの呼びかけに過剰に反応し、奇声を上げてショック死した。
未来ヒトデ
未来世界に生息する巨大ヒトデ。動きは遅いが、人間も捕食する。化学薬品が溜まった環境に適応するために進化した生物で、食べることができず、焼けば有害な煙が出る。未来人類はこの生物の生き血をすする。この出会いによって翔達は、この世界には食料になるものが存在しないという絶望的な事実を知ることとなる。

現代にいる者

高松 恵美子(たかまつ・えみこ)

山田 信一(やまだ・しんいち)

翔の父親
翔の帰還を願いつつ、漂流が起こってから周囲から見ると異常な行動を取り始めた妻を心配している。妻の恵美子と比べて存在感は薄い(原作では本名も不明である)。翔がメッセージを送る対象は常に「おかあさん」であり、「おとうさん、おかあさん」と二人セットで思い浮かべるケースも稀であり、回想シーンも含め、翔と直接接触する場面も無いほどである。小説版では下の名前は「俊男」(としお)(高松 俊男)になっている。
馬内 守也(ばない・もりや)
学生。漂流当日、大和小学校の校長室から給料を盗んだ犯人。長谷田徳十(24歳)という男と共に忍び込んだが、長谷田は漂流の時に死亡し、馬内は片腕と右顔面だけが未来へ漂流してしまう。年齢は23歳。どうやらピストルを所持していたらしく、話の序盤で畑や関谷によりそれが使用されている。
最終的にはユウちゃんと共に顔と腕が現代へ帰還した。
大友の母
一途に息子を想い続ける恵美子とは逆に、あくまで子供たちの帰還に冷淡な態度を取る(しかし小説版では、その後も自分の息子の身を案じており恵美子がある騒動を起こしたとき「彼女みたいに行動できたらどんなにいいだろう」と想いを馳せていた)。小説版では、下の名前は「トキヨ」(大友 トキヨ)になっている。
ユウちゃんの母
高松家の玄関で恵美子を待ち伏せしていた。恵美子に向かって「勇一がいなくなったのは翔の所為」とまくし立てる。
大木(おおき)
プロ野球選手。所属チームは明らかでないが、ユニフォームには「GIAN」と書かれている。背番号は「6」。翔や信一は彼の大ファン。どのようなピンチでも切り抜ける逆境に強い選手らしい。だが実際には体力に限界が来ており、人々のイメージを壊さないため引退を考えていた。死球を頭部に受けて運ばれた病院で、誘拐犯から子供を助けた際、誘拐犯に刺され絶命。その遺体は病院にて永久保管される事となる(原作では理由不明だが、小説版ではその旨が語られている(後述))。その際に駆けつけた恵美子が未来でペストに侵されている翔達を救うため、彼の遺体にペストに有効なストレプトマイシンを詰めた事で、未来の翔たちを救うことができた。
エンジェル4
アイドルグループ4人組。恵美子が乱入したテレビ局の歌番組で歌っていた。年齢は不明だが、恵美子は「翔たちと同じくらいの歳」と言っている。

ランドマーク

大和小学校

翔たちが通う小学校(恐らく東京都内の区立小)。激しい地震の揺れによって校舎は近未来へタイムスリップしてしまう。校舎が消失した跡には巨大な穴が残り、学者や警察によって捜索されたり、ゴミの不法投棄が行われたりと色々な事があった。穴の周囲には鉄条網が張られている。また子供たちの帰還を悲観した親たちによって慰霊碑が建立される事もあった。

ホテルケイヨー

新宿のホテル。翔たちがいた現代では照明が燦然と輝く素晴らしいホテルだったが、未来世界では巨大な廃墟となり、当時の見る影も無くなっていた。若原に追い詰められた翔の声が、西の超能力で恵美子に初めて届いた場所。外見のモデルは京王プラザホテル。

東京駅

荒廃した未来世界の東京駅は砂と岩の下に埋もれ、駅の建物の一室は未来人達の集会所と化していた。地下には廃墟となった商店街が立ち並んでいたが、僅かに生き残った人々の手によって略奪が繰り返され、まともな物資は無いに等しい状態だった。駅の一角には死体が無数に転がっており、翔たちはその付近で屍を食べて命を繋いでいた生存者と出会う。また澄んだ湧水も発見されたが度重なる無茶な工事のために地殻が乱れ、湧水のすぐ下には火山帯が通っていた。

富士大レジャーランド・天国

女番長の最後の言葉を頼りに小学生たちが目指した場所。所在地は富士市(静岡県)周辺とされる。恐竜時代・原始時代・戦国時代・現代(昭和期)・未来などの情景を体験できる未来の娯楽施設のようだが、ここも一様に荒れ果てていた。しかし施設内部のシステムは未だに機能しており、壊れたロボット達が襲いかかって子供たちを苦しめた。またここのコンピューター(小説版では、2034年で計時装置が止まっている。)は客の問いかけに答え、ここで子供たちは現代へ帰る為の重要な糸口を掴むことになる。

テレビドラマ

  • 『ロング・ラブレター〜漂流教室〜』
    • 放送期間:2002年1月9日~2002年3月20日
    • 放送時間:毎週水曜日 21:00~22:00
    • フジテレビ系列で放映された。全11話。全6巻でDVD化もされている。

映画

『漂流教室』

1987年、劇場公開作品。東宝東和配給。原作者である楳図かずおも出演している。舞台がインターナショナル・スクールに変更されるなど余りにも原作とかけ離れたストーリーだった為、原作ファンのみならず映画から見始めたファンからも怒号の声が上がり、流石の楳図もこの作品には批判的だった(試写以来、一回も見ていないというテレビブロス2002年2月16日号より)。

最初はオーストラリアの砂漠でロケーション撮影するはずだったのが中止になり、全てスタジオ撮りになった。スタジオに大量の砂を持ち込んで、それが教室に流れ込んだりするシーンが特に大変だったという。下記の通り脚本は橋本の個人名義だが、実際は大林が完成した脚本を全面的に書き直した。

ビデオは発売されたが(廃盤)、その後はソフト化されていない。

キャスト

  • 高松翔 - 林泰文
  • あゆみ - 浅野愛子
  • マーク - トーマス・サットン
  • ルーニー - ケン・スチュワート
  • ロブ - ロバート・マカフィー
  • 久和みどり - 南果歩
  • タガート - トロイ・ドナヒュー
  • 勇一 - 佐々木一成
  • 関谷 - 尾美としのり
  • 高松恵美子 - 三田佳子
  • 高松芳男 - 小林稔侍
  • 高橋悦史
  • マーカス・ドーブ
  • バジェラ・ボザージ
  • 楳図かずお

スタッフ

  • 監督:大林宣彦
  • 原作:楳図かずお
  • 脚本:橋本以蔵
  • 潤色:大林宣彦、石上三登志、小倉洋二
  • 撮影:志満義之、宝田武久
  • アニメーション:粟飯原君江
  • 音楽:久石譲
  • 主題歌:今井美樹「野性の風」
  • ビジュアルエフェクトスーパーバイザー:島村達雄
  • ピクトリアルデザイン:島倉二千六
  • 特殊造型クリエイター:市田勇一
  • 製作総指揮:中村賢一
  • 製作者:高木盛久、山科誠、山下輝政
  • プロデューサー:中島忠史、末吉博彦、篠島継男、莟宜次
  • 企画:莟宜次
  • 企画協力:渡辺繁、木村真章
  • 協力製作者:大林恭子
  • 企画協力:鎌倉スーパーステーション(ケイエスエス)
  • 製作協力:IMAGICA、読売広告社
  • 製作プロダクション:CCJ
  • 製作:日本テレビ放送網、バンダイ、東和プロダクション

『漂流教室(DRIFTING SCHOOL)』

1995年公開。アメリカと日本の共作ではあるが日本では劇場公開されておらず、オリジナルビデオ作品として発売。

アメリカの高校が舞台となった。米軍が秘密裏に保持していた殺人衛星の誤射が物語の発端になっていることを始め、原作との違いが非常に多い。(製作当時はまだ初歩的なものであったが)CGが部分的に使用されている。

キャスト

  • ビリー・ドラゴ
  • ロン・メレンデス
  • ババ・スミス
  • キャロライン・ウィリアムズ
  • アンドリュー・バラック
  • ヒル・ハーパー
  • ヘンリー・シルヴァ
  • マイケル・カラン
  • シャノン・エッシャー
  • 藤田めいる
  • ヤストミ・フジワラ
  • 小西博之
  • ドレイク・ベル

スタッフ

  • 監督:J・J・ミムラ
  • 製作:ジュン・チャン、イーヤン・チョイ
  • 共同製作:ジャゴウ・ブレスラー
  • 製作総指揮:伊藤秀裕、末吉博彦
  • 原作:楳図かずお
  • 脚本:エリック・シャーマン、伊藤秀裕
  • 撮影:チューイ・エリゾンド
  • 音楽:ソムトウ・スチャリトカル

小説

原作では、語られなかった詳細が一部で科学的考察も交えて記載されている。また、原作では名字のみだった多くの登場人物の下の名前が明らかになっている。

楳図はノベライズ化にあたり「文章にするのではなく、小説にしてほしい」という注文をつけ、風見に直接白羽の矢を立てたという。

  • 漂流教室(1986年、角川文庫、全5巻)
    • 原作:楳図かずお
    • 著:風見潤

追加シーン・原作との差異

  • 現代では、1985年6月28日(学校が消失した日)。
  • 未来はその137年後の2122年。
  • 出だしは小説オリジナルになっており、原作での最初の言葉は小説での大友との一時決別時に一部流用されている。
  • 翔が未来カーを買うとき原作は実物を見た途端思いとどまるものの、小説ではさきに買われてしまったため(買ったのは恵美子)憤慨するもそんなに必要ではなかったことに気づく。
  • 大友がダイナマイトを設置するシーン(時限爆弾)。
  • 給料泥棒と教師の格闘シーン。
  • 翔たちが愛川を助けに行く際の「全員死ぬことを望んでいます」発言をしたのが大塚先生であることがわかる。
  • 若原の殺害シーンの詳細。
  • 西あゆみが長野に行こうと仲田に引き止められながらも校門をでるシーン。
  • 女番長が翔に「未来に来たのはあんたのせい」と突っかかる訳として名字に「た」のつく人のせいで未来にきてしまったという下級生のデマに対し女番長が「あたしのせいかい」ときっかけを暗示している。
  • 怪虫襲来の際下級生に嗅がせたのが原作ではクロロホルムであるのに対し小説ではエーテルになっている。
  • 原作での恵美子の野球グラウンド乱入シーンがカットされている。
  • 大木が病院にてミイラ化して永久保管されることになった訳として、大木が「野球ではただの数字しか残らないから何か後世に残るものが欲しい」と馴染みの病院長に相談した所「じゃ、ミイラにでもするかね」といったのが始まりだったことがわかる(最初冗談のつもりだった)。
  • 地球が滅亡した訳を原作でははっきりと書かれなかったが、小説では公害・環境破壊・さらに核戦争が起こってしまったがためにこうなってしまったことが明言されている。
  • 女番長が天国から大和小学校に帰還するシーン(その時関谷とニアミスしている)。
  • 小説版オリジナルキャラクターとして、「東山久司」(ひがしやま・ひさし)が登場する。SF研究家であり、大和小学校の消失事件を独自に調査していた所恵美子に出会う。
  • 馬内の脳が欠けたシーンを原作ではTVで全国に流すが小説では東山の口から恵美子に語られる。
  • なぜ恵美子がTV局に潜入できたかが小説版ではかなり詳細が語られている。
  • 未来に降り立ったロケットは、恵美子が何十年もかけて寄付されたお金を貯めて買った事がわかる(ロケットも未来の大和小学校に降りるようにプログラムされていた(一度現代で打ち上げ宇宙に留まり100何年後に降りるようになっていた))。

漂流教室・UMEZZ PERFECTION!版

2007年10月より12月にかけて、月刊IKKI協力の下、ブックデザイナー・祖父江慎の手で新たな装丁が施され、UMEZZ PERFECTION!第8弾として『漂流教室』が出版された。全三巻(ISBN 9784091814982 、ISBN 9784091814999、ISBN 9784091815002)。

主な特徴として、

  • 装丁のテーマは『バイブル―――分断された絆『楳図かずおのラジオ984』第14回鼎談より
  • サンデー掲載時に描かれた扉絵が随所に挿入されており(タイトル等は省かれている)、セリフも可能な限り連載当時のものを再現している。
  • コミックス出版時にカットされた連載当時のページや絵を出来る範囲で復活したほか、当時制作されながら、雑誌等には掲載されなかった未使用のカットを収録。
  • 一巻分のページ数は700ページを超える。しかし全三巻分の厚さは12cm程。
  • 一冊ごとのページ数表記に加え「全話通しページ数」を表記。総ページ数は2200ページを超える。
  • 出版時のミスページも修正済み。
  • サンデーコミックス十一巻分の話を余す所なく詰め込んである。
  • 第一巻のテーマカラーは赤。第二集のテーマカラーは緑。第三集のテーマカラーは青。
  • カバーには空押し加工で『漂流教室』のタイトルが入る。

が挙げられる。

脚注

関連項目

  • 14歳 (漫画)

外部リンク