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甲子園へ行こう!/三田紀房

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著者: 三田紀房
巻数: 18巻

三田紀房の新刊
甲子園へ行こう!の新刊

最新刊『甲子園へ行こう! 18


出版社: 講談社
シリーズ: ヤングマガジンKC


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甲子園へ行こう!』(こうしえんへいこう)は、三田紀房の漫画作品である。1999年から2004年まで講談社の漫画雑誌「週刊ヤングマガジン」に連載された(1999年連載当初は別冊ヤングマガジンに掲載)。

概要

弱小校である神奈川県の公立校鎌倉西校野球部が、主人公の四ノ宮純を中心に激戦の神奈川県から甲子園を目指す野球漫画である。

主人公の四ノ宮は直球のキレが良いことを除いて特に優れた投手ではなかった。転機は1年生の夏の大会で最終回まで踏ん張った試合で勝利を目前にストライクが入らなくなり押出し四球で敗れる。「普通の球で普通にストライクを取れる」ことの重要性を知ったことから投手としての成長が始まる。また、四ノ宮の成長を通じて弱小公立野球部が甲子園を狙う神奈川県公立ナンバーワン野球部へと成長していく過程を描いている。

とりわけ横浜第一の藤島投手は、横浜高校で甲子園を沸かせた松坂投手と符合する。

あらすじ

鎌倉西高校(通称・鎌西)1年生四ノ宮の1年目の夏の大会はエースの故障1巻の登板シーンでは観客の発言でエースの故障とあるが、3巻の川地の回想では3年生の渡辺は既に故障しており、2年生の竹井も大会1週間前に腰痛でドクターストップがかかったとなっている。で先発登板のチャンスを得て9回二死までは無失点だったものの、二死満塁から最後の1ストライクが取れず、連続押し出し四球を与えてサヨナラ負けを喫するところから物語は始まる。

四ノ宮はこの押し出し四球がトラウマになり、一時期はストライクも取れないほどになったが、1年秋の秋季大会には復帰、辛うじて得失点差で予選リーグを突破するものの、県大会では惨敗してしまった。この秋季大会以後、貞兼部長が「勝つ野球」を推し進めていくことになり、チーム内は「勝つ野球」か「楽しい野球」かで揺れることになるが、キャプテン長瀬を中心にして最終的には勝つ野球でまとまっていった。

また、貞兼部長は「勝つ野球」の為には投手の独り立ちが必要と考えたものの、自身の指導方法は時代遅れで役に立たず、布施監督も現役時代、外野手であったために投手の指導はできなかった。この為、四ノ宮の指導について、かつての教え子でプロ野球選手となった後、現在はスカウト途中でスカウトをやめ、コーチの勉強の為に渡米するをしている若村に協約違反を承知でコーチを依頼し、以後四ノ宮はメールによる若村の的確な指導を受けてフォームを改造、制球を向上させる。こうしたプロの指導もあり、実力も伸びた四ノ宮が2年生でエースナンバーを獲得。四ノ宮の2年の夏の大会は県大会ベスト4進出の快挙を果たすも、準決勝で横浜第一相手に疲労のたまった四ノ宮は滅多打ちを浴び、敗戦を喫した。

2年の夏の大会終了後、四ノ宮は合宿を抜け出して甲子園の横浜第一の試合を見に行き、その途中で大阪の強豪・豊臣学園の練習に参加し、セットポジション投球では制球力は高まるものの打者に与える威圧感がまるでないと指摘され、投球フォームを振りかぶって投げるように改造する。2年の秋季大会は地元神奈川県開催ということもあり、ベスト4まで勝ち残った鎌西が地元枠で関東大会進出を果たしたが、春の選抜出場のかかる重要な関東大会1回戦は茨城の私立の強豪常陽学園の多彩な戦術の前に善戦空しく0-3で敗れた。しかし、この常陽学園に大差で敗れる中、善戦したことが評価されて春の選抜最終選考会に残ったが、最終的には選抜には落選した。

四ノ宮が3年となった最後の夏の大会は神奈川県予選のシード校として順調に勝ち進み、決勝戦で藤島を擁する横浜第一と戦うことになる。しかし、両校の実力差は貞兼部長も100回戦って99敗するだろうというほどのもので、四ノ宮は横浜第一の打線を途中まで抑えたものの、打線は藤島に歯が立たず完全試合を喫し、8回に頼みの四ノ宮も横浜第一の4番井郷にソロホームランを許して敗北してしまった。

その後、四ノ宮が野球部を引退し横浜産業大の大学野球のセレクションを受けているところで物語は終わっている。

登場人物

鎌倉西高校

四ノ宮 純(しのみや じゅん)
本作品の主人公。右投右打、投手、外野手。高校1年の夏に押し出し四球で敗戦し、それから「普通にストライクの取れるピッチャー」になるべく努力を重ねる。
珠算3段の腕前で指先の感覚に優れており、若村には球の回転は普通ではないと評された。当初は制球もままならず、変化球のスライダーやカーブも使い物にならなかったが、若村の指導を受けて1年の秋にフォーム改造をしたことで制球力が増し、2年の夏にブーメランの投げ方をヒントにを得て「ブーメラン・カーブ」と自称するカーブをマスターした。また、2年の秋から冬にかけて速球派投手を目指してトレーニングしたことからストレートも最終的には130キロ台となっている。
宅見 駿介(たくみ しゅんすけ)
四ノ宮と同学年の二塁手、後に遊撃手。右投両打。名門横浜第一の監督滝島徹郎の息子だが、両親が幼い頃に離婚しており鎌倉西高校に通う。1年の秋からセカンドのレギュラーとして起用され、また2年の夏の大会では3番を任された。2年の秋以降、キャプテンとなったが、前任の長瀬と違い、クールな性格が災いしナインから信頼が得られず悩むこととなった。
猿石 貴史(さるいし たかし)
四ノ宮と同学年の外野手(センター)。右投左打。50メートル走のタイムは1年秋の時点で5秒8と俊足であり、1年の秋から3年の夏までずっと1番を任された。また守備範囲も広い。走塁に関してもスパイクを何足も用意し、グラウンド状態によって使い分けている。
鳴沢 講平(なるさわ こうへい)
四ノ宮と同学年の捕手・外野手。右投右打。2年の夏の大会では控え捕手だったが、正捕手川地が故障した際、発熱の為に出場できず、2年の秋以降も猪久保に正捕手を奪われた。この為、層の薄い外野手にコンバートされることになったが、この際にキャプテンの宅見を責めたことで、宅見は調子を崩してしまった。3年の夏の大会では猪久保と併用される形で捕手で起用されている。
竹井 直孝(たけい なおたか)
四ノ宮より1学年先輩の投手。右投右打。後輩からは真面目でいい人と評されているが、投球スタイルは強気に内角を衝いていくスタイルである。四ノ宮の公式戦初登板となった横浜松風戦では、腰痛により当時1年生の四ノ宮に先発マウンドを譲った。四ノ宮が1年の秋季大会では腰痛を押して登板したが、以降はリハビリを続けており、公式戦に登板している描写はない。四ノ宮が2年の夏の大会では下手投げの変則投法に部員を慣れさせるためにバッティングピッチャー役を買って出た。
長瀬 勝秀(ながせ かつひで)
四ノ宮より1学年先輩の三塁手。右投右打。貞兼部長と布施監督が「勝つ野球」を目指すか「楽しい野球」を目指すかで対立した時にはキャプテンなんかやりたくなかった、と言うなど、当初は頼りなかったが、「勝つ野球」を目指す中で脱落しそうになる選手が出る度、必死に説得して「勝つ野球」を目指す方向で引っ張っていった。貞兼部長には「技術うんぬんではなくガッツあるのみ」と評される熱血漢である。
川地 達郎(かわち たつろう)
四ノ宮より1学年先輩の捕手。右投右打。2年秋から正捕手に定着し、また副キャプテンを務めた。竹井とは中学以来、バッテリーを組んでおり、親友である。
赤原 譲也(あかはら じょうや)
四ノ宮より1学年後輩の投手。左投左打。1年の頃から130キロ中盤のストレートを投げていたが、球にしっかりと回転がかかっていない為、棒球であり、またコントロールも良くなかった。バッターとしても1年から5番を任されている。性格は自己中心的、協調性ゼロと言われており、特に1年の夏の大会では試合中に高井と言い争いをして布施監督が激怒している。物語後半ではピッチングの方もそれなりのレベルにはなってきている。
猪久保 亘(いのくぼ わたる)
四ノ宮より1学年後輩の捕手。右投右打。1年の頃から打撃を買われてレフトで起用されており、1年の夏の大会で川地が骨折した際には捕手として起用された。その後、鳴沢との正捕手争いを制した形となったが、鳴沢も度々捕手で起用されている。湘学舎の猪久保吾郎は実兄である。
貞兼 利次(さだかね としつぐ)
鎌倉西高野球部部長。通称サダブー。かつて厚木市立という公立高の監督として甲子園に出場した経験を持つが、私立高の量と質に太刀打ちできなくなり、現場を離れていた。鎌西でも当初は野球部に関わるつもりはなかったが、四ノ宮の入学した年に定年退職までの最後のご奉公として部長を引き受け、「勝つ野球」を目指して弱小野球部を変えていこうとした。なお、四ノ宮たちの学年の引退とともに、定年退職の為に部長をやめている描写がある。
布施 克広(ふせ かつひろ)
鎌倉西高野球部監督。現役時代は外野手。教員となってまだ3年目であり、四ノ宮が入学した年に監督に就任したばかりである。「楽しい野球」を掲げており、高校野球は教育の場という持論を持っていたが、度々貞兼部長には「若い」「甘い」と否定されている。こうした貞兼部長の態度に酔って不満をぶちまけたこともあったが、次第に貞兼の経験に裏打ちされたチーム作りに納得するようになっていった。

横浜第一高校

藤島 陽平(ふじしま ようへい)
ハマの大エースの異名を持つ超高校級投手。右投右打。四ノ宮と同学年だが素材的にも精神的にも優れたものを持っている。150キロのボールは「自然に」投げられると言ってのける。2年夏の甲子園敗退後、監督から自身の才能は自分だけのものではなく、日本の野球ファンすべての人のものだといわれ、自身の野球に対する目標を見出す。作品中では四ノ宮のライバルではなく飛び抜けた存在として描かれる。

元町高校

夏井 健人(なつい けんと)
四ノ宮と同学年の元町高校のピッチャー。フォークを武器にして打線に難のある元町高校で最小失点に切り抜けるエース。四ノ宮とは初対戦となった2年の夏の大会でお互いに波長が合うと感じており、また宅見は似ていると評している。

湘学舎高校

猪久保 吾郎(いのくぼ ごろう)
四ノ宮と同学年であり、猪久保亘の実兄の捕手。中学時代に四ノ宮と対戦した際には打ち込んでいるらしい。

その他

若村 暁之
かつて貞兼部長が監督を務めていた厚木私立高校のエース。貞兼部長の教え子の中で唯一プロ入りし、スカウトに転身している。投手の指導が出来ない貞兼部長の依頼を受けて、ルール違反を承知してメールで四ノ宮を指導した。

脚注・注釈